JP2011058467A - 過負荷保護装置および密閉形電動圧縮機 - Google Patents

過負荷保護装置および密閉形電動圧縮機 Download PDF

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Abstract


【課題】密閉形電動圧縮機の通常運転中におけるPTCスタータの電力消費を抑える。

【解決手段】密閉形電動圧縮機に取り付けられる過負荷保護装置1はらせん状のヒータ6で熱応動板13を加熱し、過負荷時には過電流でこの熱応動板が過熱状態になり反転動作することによって主接点機構を駆動して電動機への通電を遮断する。またこのヒータ6はバイメタルなどの熱応動板で構成され自己発熱で変位する。この変位によって起動巻線に通電する副接点機構を直接駆動し、起動後の起動巻線への通電を遮断するとともに過負荷時よりも充分に低い運転電流で遮断状態を維持する。

【選択図】 図3

Description

本発明は、冷媒用密閉形電動圧縮機に使用され運転中の消費電力を削減することのできる過負荷保護装置および密閉形電動圧縮機である。
冷蔵庫やエアコンなどの冷媒用密閉形電動圧縮機は密閉容器内に配置された圧縮機とこの圧縮機を駆動する電動機を有し、過負荷状態などにおける過電流による焼損からこの電動機を保護するための保護装置が設けられている。特に冷蔵庫用の圧縮機においては密閉容器の外壁に付けられたいわゆる外付けのバイメタル式過負荷保護装置が使用されている。
この過負荷保護装置は電動機に電気的に直列に接続されることによりその運転電流が通電され、その電流によるバイメタル自身及び/またはヒータによる加熱によってバイメタルが湾曲方向を反転することで接点を開離して電動機への通電を遮断する。
また電動機には起動時に電流を起動巻線に流すためのスタータが起動巻線と直列に接続される。
実開昭56‐38276号公報
特開平06‐311769号公報
図12に従来の電動圧縮機の電気回路の一例を示す。この電動圧縮機の電動機101は主巻線102と起動巻線103を有しており、電動機101と電源120との一方の電路上には過電流保護装置110が配置されている。この過電流保護装置110はバイメタルスイッチ110Aとヒータ110Bを直列に接続しており、通常の運転電流ではバイメタルスイッチは接続状態を保ち、過負荷運転などによる過電流が流れた場合にバイメタルが所定電流以上に加熱されて接点間を開放して電動機への通電を遮断する。また電動機101の起動巻線103には起動用スタータ104が接続されている。
このスタータ104は電動機の起動時には起動巻線103に起動電流を通電して停止している電動機に回転トルクを与えるとともに、起動後には起動巻線への通電を遮断することで電動機の動作を妨げないようにしている。このスタータ104としては小型であることと取扱いの容易さから多くの場合、PTC素子104Aが使用されている。PTC素子は所定温度以下では抵抗値が低く所定温度以上になると急激に抵抗値が高くなると言う特性を有している。そのためPTCスタータを起動巻線と直列に接続することにより、起動時には電動圧縮機に起動電流を流すとともにその起動電流によってPTC素子は自己発熱をする。そして起動後にはPTC素子の温度がキュリー点に達することで抵抗値が急激に上昇し、起動巻線への電流は制限され実質的に通電を遮断することができる。さらに電動機の運転中は高抵抗のPTC素子に僅かに流れる電流がPTC素子を高温状態に保持し続けるため、起動巻線への電流を遮断するための特別な機構が必要なく製造や取扱いが容易である。
しかし電流制限素子としてのPTC素子は運転中に自己発熱で高温状態を保つために電流が流れ続ける構成であるため、この自己発熱によるエネルギーロスが省エネルギーの観点から問題とされていた。
また運転の一時停止後に再起動する場合にもPTC素子が取り付けられたスタータの容器などが暖められているためPTC素子は冷めにくく、特に夏場など周囲温度が高い場合に起動が不充分なままにキュリー温度に達して高抵抗状態になってしまう可能性があり、電動機の再起動が可能になるまでより長い冷却時間を必要とすると言う問題がある。
そこで運転中にスタータへの通電を遮断するために、スタータと直列にスイッチを設けたものが提案されている。例えば図12に示すスタータ104は起動用のPTC素子104Aと直列にサーモスイッチ104Bが配置されており、さらにサーモスイッチ加熱用にPTC素子104Aよりも消費電力の少ない補助ヒータ105(実施例ではPTC素子)が起動用PTC素子およびサーモスイッチと並列に接続されている。
このような構成とすることで、起動時には起動巻線への電流はPTC素子104Aとサーモスイッチ104B、及び補助ヒータ105に分かれて流れる。続いて電動機の起動後にPTC素子からの熱によりサーモスイッチ104Bが動作することで、起動用PTC素子104Aを通した電路は遮断される。その後は補助ヒータ105がサーモスイッチ104Bを加熱してその動作状態を維持することにより、運転中には起動巻線への通電は遮断される。ここで補助ヒータによる消費電力は起動用PTC素子の消費電力よりも少ないことから、従来のものと比較して運転時の電流の無駄はより少なくされる。また起動用PTCは起動後、通常運転中には無通電状態となるので、その間に温度は下がり運転停止後に再起動可能になるまでの冷却時間を短くすることができる。
しかしながら補助ヒータはPTCスタータと比較して消費電力が少ないとは言え、スイッチを加熱・保温するためだけに使用されるヒータの発熱自体がエネルギーの無駄であることには変わりはなく省エネ効果が薄くなる。そこでサーモスイッチの駆動源として運転時に温度上昇する冷媒の熱を利用するものや、スタータと共に取り付けられるバイメタル式の過負荷保護装置110の持つヒータ110Bの発熱を利用するものが提案されている。
しかし前者においては冷媒の熱は圧縮機容器や吐出管を介して伝わるため、圧縮機の周囲温度の影響が大きく例えば夏にはより敏感に動作し、冬には動作しにくくなると言う可能性がある。さらに一時的に運転を止めた直後に再度運転しようとした場合にも、周囲温度の影響による冷媒温度の下がり方の違いによって再起動可能になるまでの時間に大きな違いが現れる可能性がある。
また一時的に電動圧縮機を停止した後に短時間のうちに再起動しようとした場合や、過電流で過負荷保護装置が動作した後の過負荷保護装置の自動復帰機能によって復帰過負荷保護装置の復帰タイミングがサーモスイッチよりも早くなってしまうと、再起動時に電動機の主巻線だけに電流が流れるために電動機は起動できないままに拘束電流(過電流)が流れ、再び過負荷保護装置を作動させてしまうことになる。
また後者においては過負荷保護装置の持つひとつのヒータによって特性の違う複数の熱応動体の動作を両立しながら制御することは非常に難しいと言う問題がある。つまり通常運転電流と保護すべき過負荷電流とは電流値に数倍の差がある。ヒータとの位置関係が同じであれば過負荷保護装置の熱応動部材とサーモスイッチの熱応動部材とは動作温度を大きく替える必要がある。しかし実際にはバイメタルの動作温度には上限があるので過負荷保護装置の動作温度を基準にすると、サーモスイッチの動作温度は非常に低くなってしまう。さらに過負荷保護装置がスタータよりも早く復帰すると前述したように電動圧縮機の再起動ができなくなるので、過負荷保護装置のバイメタルの復帰温度はサーモスイッチのそれよりも低くしなければならず、その設計・製造はきわめて困難になる。
そこでヒータとサーモスイッチ側の距離を近接させることで通常運転でも加熱されやすくするとともに、過負荷保護装置はヒータから離す事で過負荷時以外では加熱されにくくするという方法が考えられる。しかし通常電流と過負荷電流の差が大きいため、電動機の運転電流でサーモスイッチを充分に加熱・保温するためにはサーモスイッチの熱応動部材と過負荷保護装置のヒータとを極端に接近させるか通常電流におけるヒータの発熱量を従来よりも上げる必要がある。
しかしそのような設計をすると過負荷保護装置が動作するような過電流が流れた時に、ヒータからの熱によってサーモスイッチが過剰に加熱されることになり短期の繰返し動作において動作特性が変化してしまう可能性がある。
さらにこれらの点を解決するために半導体回路による制御も提案されているが、回路が高価になる点や、サージ電流に弱い点が問題になる。
そのため、製造が容易で消費電力をより抑える事のできるスタータやその周辺装置が求められている。
そこで本発明で提案する過負荷保護装置においては、過電流などにおいて電動圧縮機の電動機への通電を遮断する主接点機構と、起動用PTC素子に直列に接続され運転電流によって上記電動機の起動巻線への電路を遮断する副接点機構を持ち、主接点機構はヒータの発熱により熱せられた熱応動板が反転動作することで駆動され、副接点機構は運転電流によって発生するヒータの変位で直接駆動する構造とされることを特徴とする。
またヒータは温度によってその湾曲率を変化するバイメタルやトリメタルなどの素材からなる熱応動板をらせん状に巻いて構成される。
過負荷保護装置のヒータが直接駆動して起動巻線に直列に接続された接点を持つ副接点機構を駆動する構造としたため、起動後に運転電流によってヒータが比較的少ない発熱しかしない状態でも起動巻線に通電する接点を開放状態に保持することでPTCスタータへの通電を遮断でき、さらに過電流における過負荷保護装置の駆動も可能にした。そのため過負荷保護装置としての消費電流が下がり、この過負荷保護装置を使用することによって電動圧縮機としても省エネタイプのものを提供することができる。
図1は本発明の過負荷保護装置の一例を示す正面図である。(実施例1) 図2は図1の過負荷保護装置の背面図である。(実施例1) 図3は図1の過負荷保護装置の構造を示すための縦断面図である。(実施例1) 図4は図1の過負荷保護装置の部品構成を示す分解斜視図である。(実施例1) 図5は図1の過負荷保護装置の部品構成を説明するための分解斜視図である。(実施例1) 図6は図1の過負荷保護装置のA‐A断面図である。(実施例1) 図7は図1の過負荷保護装置のB‐B断面図である。(実施例1) 図8は図1の過負荷保護装置のC‐C断面図である。(実施例1) 図9は図1の過負荷保護装置のヒータと副接点の動きを説明するためのB‐B断面図である。(実施例1) 図10は図1の過負荷保護装置のヒータと副接点の動きを説明するためのC‐C断面図である。(実施例1) 図11は本発明の過負荷保護装置が接続された電動圧縮機の回路図である。(実施例1) 図12は従来の過負荷保護装置が接続された電動圧縮機の回路図である。
過負荷時よりもはるかに小さい通常運転電流でスタータへの電流を遮断することを目的として、過負荷保護装置のヒータ自身をスイッチの駆動体としたことにより発熱のロスを減らして効率的にスイッチの駆動と開放状態の維持ができる。
この過負荷保護装置が電動圧縮機に取り付けられた場合の回路図を図11に示す。本実施例では電動圧縮機の持つ電動機101の主巻線102は一方が電源120に接続され、他方が過負荷保護装置1の主接点回路を介して電源に接続される。また起動巻線103は一方は前記主巻線と共に過負荷保護装置1の主接点回路に接続され、他方は過負荷保護装置の副接点回路と起動用PTC素子104Aを介して電源120に接続されている。
主接点回路の主接点機構10Eはヒータ6によりバイメタル13などの熱応動体を加熱し、過電流などによって熱応動板が反転動作すると可動接点を駆動して接点間を開離するものであり、従来の過負荷保護装置と基本的には同様の構造である。但しヒータには熱応動板が使用され、自己発熱による変位によって副接点機構24Aを直接駆動する構造となっている。
このようにヒータ自体を熱応動板で構成したことにより、従来のような別体のヒータで加熱されるものと比較して熱応動板は効率的かつ確実に加熱されて所定の変位量を得ることができる。
以下、図1から図10を参照しながら実施例について説明する。この過負荷保護装置1は電気絶縁性容器2内にバイメタルやヒータが収納されており、電気絶縁性容器は上部容器2A、中間容器2B、下部容器2Cに別れており、それぞれに部品が組まれ一体化されることで過負荷保護装置が構成されている。
この過負荷保護装置はそれぞれが電気的に独立したスイッチである主接点回路と副接点回路を有し、主接点は電動機の主巻線につながれると共に副接点は起動巻線につながれる。容器の中央上部からは主接点回路の一方の端子であるタブ端子3Aが、また背面には副接点回路の端子であるタブ21とタブ22が突き出ており、容器底面に空いた穴(図示せず)には主接点回路のもう一方の端子であるリセプタクル4が配置されている。
まず主接点回路について説明する。主接点回路はタブ端子3とリセプタクル4を両端として構成される。リセプタクル4は中間容器2Bに固定された支持部材5Aと調整部材5Bからなる接続部材5を介してヒータ6の一端である中心部6Aに接続されている。このヒータ6はバイメタルなどの熱応動板がらせん状に巻かれたものであり、他端6Bはヒータ6よりも弾力のある例えばリン青銅板等の弾性板7の一端と接続されている。らせん形状を持つヒータ6は他端6Bの位置を材料寸法だけで合わせることは難しいが、前述の調整部材5Bを捻るように変形させることでヒータ毎に若干ばらつく他端の位置を容易且つ正確に合わせられる。さらに弾性板7はらせん状にされたヒータ6のさらに外周に沿うように弾性的に配置され、さらに他端は中間容器2Bに固定された固定接点支持体8を介して固定接点9に接続されている。
固定接点9に対向する位置には可動接点支持体10の先端に固定された可動接点11が配置されている。この可動接点支持体はリン青銅などの導電金属からなり、その中間部に後述する熱応動板による駆動力を受けるための突起10Aが設けられている。またこの駆動力を確実に受けるためにほぼ全体にわたり両端にリブ10Bを設けることで剛性を持たせるとともに、固定部近傍に弾性的に湾曲する湾曲部10Cが設けられており通常時は前記可動接点を固定接点に所定の圧力で接触させている。可動接点支持体の固定端10Dは中間容器2Bに固定された可動接点支持体固定部材12に接続固定されている。
さらに可動接点支持体固定部材12はその一端を上部容器2Aに固定されたタブ端子3の接続部3Aにスポット溶接などの方法で接続固定されており、これによってリセプタクル4‐接続部材5‐ヒータ6‐弾性板7‐固定接点支持体8‐固定接点9‐可動接点11‐可動接点支持体10‐可動接点支持体固定部材12‐タブ端子3の経路で電路が構成される。
らせん状のヒータ6の近傍にはその巻かれた面と平行に可動接点支持体10が配置されており、その間には丸型のバイメタルなどを皿状に絞り成型され所定の温度で湾曲方向を反転する熱応動板13が配置されている。こうしてヒータの発熱によって駆動される主接点機構が構成される。この熱応動板13には電流は直接流れないため自己発熱することはなく、ヒータ6からの熱を受けて加熱される。ヒータ6には電動圧縮機の運転電流が流れ発熱するが、電動圧縮機の通常運転時の電流による発熱では熱応動板は所定温度以下に保たれることで図示下方への湾曲状態を維持し、この状態では可動接点支持体に力を掛けることはない。
ヒータ6は層間が比較的詰まったらせん状とされているため、ニクロム線などが熱応動板の外周形状などに沿って配置された従来のヒータと比べて熱は外部に逃げにくく全体の発熱量が少なくても効率よく加熱される。さらに熱応動板13のほぼ全面に対向するように配置されていることから、その熱は熱応動板に効率よく伝えられる。そのため通常運転時においてはヒータによる電力消費を抑えることができ、過負荷保護装置として通常運転における省エネ化を図ることができる。
電動圧縮機が何らかの原因で過負荷状態になり過電流が流れるとヒータ6の発熱量が増し、加熱された熱応動板13は動作温度に達するとその湾曲方向を急跳反転する。このときに反転した熱応動板13は可動接点支持板10の突起10Aに当接し図3における図示上方へ押し上げる。可動接点支持板はリブ10Bにより全体の剛性を保たれる一方で、その湾曲部10A近傍を弾性的に湾曲させることで可動接点11を固定接点9から所定量引き離し電路を遮断する。
次に副接点回路について説明する。副接点回路はPTCスタータと直列に起動巻線に接続され、下部容器2Cに固定されたタブ21からタブ22にかけて構成されており、その中間部に接点機構が設けられている。リン青銅板等の導電体で作られたタブ21及びタブ22は下部容器2Cに装着固定されており、それぞれが一体となった延長部21A,22Aを有している。タブ21の延長部21Aの端部には固定接点23が導電的に固定されている。またタブ22の延長部22Aの端部には弾性板24の端部が固定され、弾性板の他端には可動接点25が固定されており、この可動接点25は前述の固定接点23と所定の圧力で接触している。弾性板24の固定接点近傍には樹脂などの電気絶縁材料で作られた絶縁チップ26が嵌入などの方法で固定されている。この絶縁チップ26の固定接点側に対向する位置には前述したらせん状ヒータ6の他端6Bと弾性板7との接続部に固定され絶縁チップ側に先端が伸びた押圧板27が位置している。ヒータの他端6Bの位置は前述したように調整部材5Bをヒータのらせん方向に沿って捻るようにして調整されており、絶縁チップ26との距離を揃えられている。こうしてヒータの変位によって直接駆動される副接点機構が構成される。
本実施例においてヒータ6はバイメタルなどの熱応動体によって構成されており、加熱されると湾曲を変化させらせん形状が広がる方向に変形するようにされている。そのため主接点回路に電流が流れるとヒータ6は自己発熱により変形する際に、押圧板27が固定されたその端部をらせんが解ける方向に移動する。一方でヒータの他端6Bに接続された弾性板7はヒータの動きを実質的に阻害しないように弾性的に変形する。このときヒータの他端6Bと共に移動する押圧板27は絶縁チップ26を押圧して弾性板24を変形させることにより、可動接点25を固定接点23から開離させて副接点回路を遮断する。
通常の運転電流ではヒータ6による発熱量は比較的少なくその変化率も少ないが、バイメタルなどの熱応動体をらせん状に巻くことで全体としての長さは充分にあるため、先端部の変化の絶対値は副接点回路を動作させるのに充分な量とすることができる。また従来のようなヒータからバイメタルへと熱を伝達するものに比べて、本実施例のヒータ6は発熱体であると同時に駆動体でもあるため熱の伝達遅れがなく応答性がよい。そのため起動終了後には副接点回路によって起動巻線への通電が遮断され、さらに運転中は運転電流によってヒータ6は加熱され続けるため変形を維持されて副接点回路の遮断も維持される。起動時には回路に通常運転時と比較して大きい起動電流が流れるため一時的にヒータ6は過熱状態となるが、起動終了後は比較的少ない運転電流に移行するためヒータの温度は70度程度で安定する。通常運転状態でのヒータの変位によって副接点回路の遮断は維持されるとともに、通常運転時の発熱ではもちろん起動時の短時間の過熱状態でも熱応動板13を反転させるには至らないため、主接点回路は遮断されることなく電動圧縮機の運転は継続される。
電動圧縮機が何らかの原因で過負荷状態になるなどして過電流が流れるとヒータ6の発熱量は増加するとともに変形量も増加する。そしてヒータは一時的にかなりの高温になると共に変位量も増加する。但し本実施例においては接続部材5の支持部材5Aから延長されたストッパー5A1に押圧板27が当たることでそれ以上の変形は抑えられる。本実施例ではストッパー5A1の先端にセラミックコーティングなどの絶縁被覆を設けることでヒータ部分の短絡を防いでいるが、例えば支持部材から延長させるのに代えて中間容器2Bの内壁に突起を設けてストッパーとしてもよい。また熱応動板として副接点機構を作動させた後は温度上昇しても変形しにくくなるもの、例えば150〜200度程度を境に熱による変形率が減るような部材を使用することにより、過電流によってヒータ部分が高温になった場合においてもストッパーによって抑えられた熱応動板にかかる応力が少なくなり、長期的な使用においても熱応動板の特性の変化が起こりにくくなる。
本発明の過負荷保護装置および密閉形電動圧縮機によれば、電動圧縮機の通常運転時において起動巻線に流れ続けていた電流や、その電流を抑えるために使われていた微少電流をさらにカットすることができ、これまで以上に電動圧縮機の省電力化を図ることができる。
1:過負荷保護装置
2:電気絶縁性容器
3:タブ端子
4:リセプタクル
6:ヒータ
7:弾性板
9:固定接点
10:可動接点支持体
11:可動接点
13:熱応動板
21、22:タブ
23:固定接点
24:弾性板
25:可動接点
26:絶縁チップ
27:押圧板

Claims (4)

  1. 起動用のPTC素子と共に密閉形電動圧縮機の密閉容器の外壁に取り付けられる過負荷保護装置において、
    この過負荷保護装置は過電流などにおいて電動圧縮機の電動機への通電を遮断する主接点機構と、
    上記PTC素子に直列に接続され運転電流によって上記電動機の起動巻線への電路を遮断する副接点機構を持ち、
    主接点機構はヒータの発熱により熱せられた熱応動板が反転動作することで駆動され、
    副接点機構は運転電流によって発生するヒータの変位で直接駆動される構造とされていることを特徴とする過負荷保護装置。
  2. ヒータは温度によってその湾曲率を変化するバイメタルやトリメタルなどの素材からなる熱応動板をらせん状に巻かれていることを特徴とする請求項1に記載の過負荷保護装置。
  3. 起動用のPTC素子と共に過負荷保護装置が密閉容器の外壁に取り付けられる密閉形電動圧縮機において、
    過負荷保護装置は過電流などにおいて電動圧縮機の電動機への通電を遮断する主接点機構と、上記PTC素子に直列に接続され運転電流によって上記電動機の起動巻線への電路を遮断する副接点機構を持ち、
    過負荷保護装置の主接点機構はヒータの発熱により熱せられた熱応動板が反転動作することで駆動され、副接点機構は運転電流によって発生するヒータの変位で直接駆動される構造とされていることを特徴とする密閉形電動圧縮機。
  4. ヒータは温度によってその湾曲率を変化するバイメタルやトリメタルなどの素材からなる熱応動板をらせん状に巻かれていることを特徴とする請求項3に記載の密閉形電動圧縮機。
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