JP2011056326A - アスベストの無害化処理方法およびプラズマ放電処理水生成装置 - Google Patents

アスベストの無害化処理方法およびプラズマ放電処理水生成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 高温処理炉による燃焼処理やフッ化水素による劣化処理を特別に行うことなくアスベストを安全に無害化処理できるようにする。
【解決手段】 アスベスト構成分子内のマグネシウム原子の少なくとも一部をカルシウム原子と置換する反応と、前記アスベスト構成分子内の水酸基にアルコキシランを結合させる反応とに基づいて、アスベストの針状結晶を膨張、固化させ且つその固化後のガラス化反応で前記針状結晶を溶解させた状態でガラス化することにより、アスベストを無害化する。
【選択図】 図12

Description

本発明は、アスベストの無害化処理方法、並びにその処理に用いるプラズマ放電処理水を生成するプラズマ放電処理水生成装置に関する。
建物や各種配管設備、プラント設備等において従来より広く使用されてきたアスベストの人体に及ぼす健康被害が社会問題となっている。即ち、アスベストは、それ自体は無毒であるものの、それが針状結晶構造を有するが故に肺等の内臓の奥部に永く突き刺さったままとなって肺ガンや中皮腫等の重大な病気を発症することが知られており、そのため、既に使用されているアスベストをいかに安全に且つ低コストで回収し、廃棄処理するかが緊急の課題となっている。
そこで、例えばアスベストの回収現場において、アスベストを、これが付着したアスベスト施工壁面から人手により剥離し、それらを纏めて高温処理炉で加熱してアスベストの針状結晶構造を溶融、無害化することが行われているが、この場合には、回収現場でアスベストを施工壁面より剥離する際に有害なアスベストが飛散するため、その飛散を防ぐ手だてが必要で作業が非常に煩雑になり、また高温処理炉はその絶対数が足りない上、燃焼温度が高く(1300〜1600°C)、その運転コストが嵩む等の問題がある。
また上記高温処理炉の燃焼温度を600 °C前後に下げるために、フッ化水素によりアスベストを燃焼前に予め劣化させて比較的低温でも燃焼し易くしておくことが考えられるが、その場合には、燃焼処理時に猛毒であるフッ化水素ガスが発生するといった別の問題がある。
さらに長年使用されてきた建物や各種設備の壁面に付着しているアスベストには、使用に伴う種々の汚れ(例えば油、車の排気ガス等)で表面が覆われ、各種の処理薬剤がアスベストに浸透しにくい問題もある。
本発明は上記に鑑みてなされたもので、高温処理炉による燃焼処理やフッ化水素による劣化処理を特別に行うことなくアスベストを安全に無害化できるようにしたアスベストの無害化処理方法、並びにその処理に用いるプラズマ放電処理水を生成するプラズマ放電処理水生成装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために請求項1の発明は、アスベスト構成分子内のマグネシウム原子の少なくとも一部をカルシウム原子と置換する反応と、前記アスベスト構成分子内の水酸基にアルコキシランを結合させる反応とに基づいて、アスベストの針状結晶を膨張、固化させ且つその固化後のガラス化反応で前記針状結晶を溶解させた状態でガラス化することにより、アスベストを無害化することを特徴とする。
また請求項2の発明は、アルコキシランをアルコール系溶剤に混ぜた溶液中に、水と反応して固化するカルシウム塩と、マグネシウムよりもイオン化傾向の低いK、Ca又はNaのうちの少なくとも1種の強酸塩とを混ぜて得られる処理溶液を作成し、この処理溶液をアスベストに接触、吸収させ、更にそのアスベストに水を作用させることにより、該アスベストの針状結晶を膨張、固化させ、その固化後のガラス化反応で前記針状結晶を溶解させた状態でガラス化して、アスベストを無害化することを特徴とする。
また請求項3の発明は、請求項2の発明の前記特徴に加えて、予めプラズマ放電処理された水を、前記アスベストに作用させる前記水として用いることを特徴とする。
また請求項4の発明は、請求項2の発明の前記特徴に加えて、水を貯留した水槽と、この水槽の水面上の空間に配設される放電用の陽電極と、この水槽の水中に少なくとも一部を臨ませた陰電極と、その陰電極より水中に電子を過度に放出させて陽電極と水面との間でプラズマ放電を生じさせ得るように該陽電極と陰電極との間で高電圧放電を行うための高電圧放電手段とを少なくとも備えたプラズマ放電処理水生成装置を用いてプラズマ放電処理水を作成し、そのプラズマ放電処理水を、前記アスベストに作用させる前記水として用いることを特徴とする。
また請求項5の発明は、請求項3又は4の発明の前記特徴に加えて、前記処理溶液中にアスベストを投入、攪拌した後、その処理溶液に前記プラズマ放電水を添加、攪拌することにより、アスベストの針状結晶を膨張、固化させ且つその固化後のガラス化反応で前記針状結晶を溶解させた状態でガラス化することを特徴とする。
また請求項6の発明は、前記請求項4に記載のアスベストの無害化処理方法の実施に用いるプラズマ放電処理水生成装置であって、前記水槽が、その内部を少なくとも2室に分割する堰を備え、その2室間には、その第1室から第2室に向けて水を強制的に還流させる還流手段が設けられていて、その第2室に還流された水が前記堰の上端部を超えて第1室側にオーバフロー可能であり、前記堰の上端部には、そこをオーバフローしようとする水の中に少なくとも一部が浸漬されるように前記陰電極が該上端部の長手方向に沿って配設されることを特徴とする
さらに請求項7の発明は、請求項6に記載のプラズマ放電処理水生成装置の構成に加えて、前記陰電極は、金網で前記堰の上端部にこれを跨ぐように形成され、前記陽電極は、前記陰電極の上方空間に前記堰の上端部の長手方向に互いに間隔をおいて並設されて各々の先端が該陰電極に向かって延びる導電性材料よりなる多数の放電用針を備えることを特徴とする。
尚、本発明において、「水中に電子を過度に放出させ」とは、水槽内の水が電子を保持できるマイナス電荷数を超えて水中に多数の電子を放出させること、即ち水中に電子を過飽和状態となってもなお放出させることを意味している。この電子の過度の放出により、余剰の電子は水面から空中の放電用陽電極に向かって飛び出し可能となる。
以上のように本発明によれば、アスベスト構成分子内のマグネシウム原子の少なくとも一部をカルシウム原子と置換する反応と、アスベスト構成分子内の水酸基にアルコキシランを結合させる反応とを利用して、アスベストの針状結晶を膨張、固化させ、且つその固化後のガラス化反応で前記針状結晶を溶解させた状態でガラス化できるようにしたので、アスベストの有害な針状結晶構造を簡単に消滅させてアスベストを無害化でき、その無害化のために高温処理炉による燃焼処理やフッ化水素による劣化処理を特別に行う必要はなくなり、処理コストの節減を図ることができる。しかも、その無害化されたアスベストは、建設資材として有効に利用できる他、土中にそのまま廃棄しても周囲環境を汚染する心配がない。
また特に請求項3,4又は5の発明によれば、予めプラズマ放電処理された水を、アスベストに作用させる水として用いるので、そのプラズマ放電処理水がアスベスト表面部への高い浸透性と親油性を発揮して、種々の汚れ(例えば油、車の排気ガス等)で表面が覆われるアスベストに対しても処理溶液を十分且つ迅速に浸透させることができ、その上、このプラズマ放電処理水が、アルコキシランを含む処理溶液のゾルゲル反応を効果的に促進して、反応時間の短縮を図ることができ、それらの結果、処理作業の効率向上に大いに寄与することができる。
また特に請求項6の発明によれば、水槽の第1室と第2室間で水を連続的に循環させながらその水に対しプラズマ放電処理を継続的且つ十分に行うことができるため、プラズマ放電処理水の量産化やコスト節減を図る上で有利である。
また特に請求項7の発明によれば、多数の放電用針から水面に向かって多数の(従って広範囲に亘り)プラズマ放電流を発生させることができ、そのプラズマ放電効果によりプラズマ放電処理を効率よく行うことができる。
本発明の実施の形態を、添付図面に例示した本発明の実施例に基づいて以下に具体的に説明する。
添付図面において、図1〜図6は、本発明のアスベスト無害化処理方法の実施に用いるプラズマ放電処理水を生成するためのプラズマ放電処理水生成装置の第1実施例を示すものであって、図1は、プラズマ放電処理水生成装置を示す全体縦断面図、図2は、前記プラズマ放電処理水生成装置の平断面図(図1の2−2線断面図)、図3は、図1の3矢視部の拡大縦断面図、図4は、プラズマ放電の原理を説明するための実験モデル図、図5は、陽電極と陰電極間でのプラズマ放電流の発生状態を簡略的に示す説明図である。また図6は、プラズマ放電処理水生成装置の第2実施例を示す、図1対応図であり、さらに図7は、プラズマ放電処理水生成装置の第3実施例を示す、図1対応図である。さらに図8〜図11は、プラズマ放電処理水生成装置の第4実施例を示すものであって、図8は、プラズマ放電処理水生成装置を示す全体縦断面図、図9は、図8の9矢視平面図、図10は、プラズマ放電処理水生成装置の要部を示す斜視図(図8の10矢視より見た斜視図)、図11は、陽電極と陰電極間でのプラズマ放電流の発生状態を簡略的に示す説明図(図10の11−11線拡大断面図である。さらにまた図12は、光学顕微鏡(倍率3000倍)により撮影したクリソタイルを示す光学顕微鏡写真であって、(A)は無害化処理前の状態を、また(B)は無害化処理後の状態を示しており、また図13は、クリソタイルの針状結晶の状態変化を示すための光学顕微鏡写真の拡大写真であって、(A)は、本発明方法によりクリソタイルの針状結晶が溶解した直後の状態(処理の開始から2時間後)を示し、(B)は、同方法によりクリソタイルの針状結晶が溶解後、ガラス化した状態(処理の開始から3日後)を示す。
本発明方法により無害化処理すべきアスベストとしては、例えば、白石綿と呼ばれるクリソタイルすなわちMg6 Si4 10(OH)8 、青石綿と呼ばれるクロシドライトすなわちNa2 (Fe2+,Mg)3 (Fe3+2 Si8 22(OH)2 、茶石綿と呼ばれるアモサイトすなわち(Fe2+,Mg)7 Si8 22(OH)2 が挙げられ、これらアスベストを構成する分子内にはマグネシウム原子が必ず存在している。
これらアスベストの針状結晶を膨張、固化させ、且つその固化後のガラス化反応で針状結晶を溶解させた状態でガラス化してアスベストを無害化するために、本発明では、アスベスト構成分子内のマグネシウム原子の少なくとも一部をカルシウム原子と置換する反応と、アスベスト構成分子内の水酸基にアルコキシランを結合させる反応とが利用される。このようなアスベスト分子内部でのマグネシウム原子からカルシウム原子への置換によれば、その両原子の大きさの違いに起因してアスベストの針状結晶構造に物理的変化を生じさせて針状結晶の膨脹を容易にし、またアスベスト構成分子内の水酸基に結合したアルコキシランがガラス化する過程で、アスベストの膨脹、固化した針状結晶が容易に溶解し、その後にガラス化する。
そして、このようなアスベスト無害化のための一連の処理に際しては、従来のように高温処理炉による燃焼処理やフッ化水素による劣化処理を特別に行う必要はなくなるため、作業環境を良好に保ちつつコスト節減を図ることができる。またこのようにして無害化(即ち針状結晶構造が完全に溶解)されガラス化されたアスベストは、無害の建設資材として利用できる他、土中にそのまま廃棄しても周囲環境を汚染する心配がない。
ところでアスベストの構成分子内のマグネシウム原子をカルシウム原子と置換するに当り、例えば水溶液中での弱酸塩及び強酸塩の金属相互の置換反応が利用され、そのため、マグネシウム原子とカルシウム原子との上記置換を容易に行うことができる。
また特に本実施例では、アルコキシラン:CH3 Si(OCH3 3 を、アルコール系溶剤、例えばイソプロピルアルコール:(CH3 2 CHOHに混ぜた溶液中に、水と反応して固化するカルシウム塩、例えば石膏:CaSO4 ・2H2 Oと、マグネシウムよりもイオン化傾向の低いK、Ca又はNaのうちの少なくとも1種の強酸塩、例えばフッ化カルシウム:CaF2 (ホタル石)を混ぜて処理溶液を作成し、この処理溶液をアスベスト、例えばクリソタイル(白石綿)Mg6 Si4 10(OH)6 に接触、吸収させ、更にそのクリソタイルに水、好ましくはプラズマ放電水を作用させることにより、そのクリソタイルの有害とされる針状結晶を膨張、固化させ、その固化後のガラス化反応で前記針状結晶を溶解させた状態でガラス化できるため、該クリソタイルが無害化される。
前記無害化処理において、水と反応して固化するカルシウム塩としての石膏に代えて、例えば塩化カルシウム:CaCl・2H2 Oを用いてもよい。さらにマグネシウムよりもイオン化傾向の低いK、Ca又はNaのうちの少なくとも1種の強酸塩を作るための酸としては、ケイ酸SiO3 2-より酸性力の強い酸、例えばフッ酸が用いられ、この場合、フッ化カルシウムCaF2 に代えて、例えばホウフッ化カリウムKBF4 を用いてもよい。またアルコキシランのSiの数は1〜3程度が適している。
また前記処理溶液は、これをアスベスト、例えばクリソタイル(白石綿)Mg6 Si4 10(OH)8 に対し図示しない噴霧手段により噴霧し又は図示しない塗布手段により塗布することで、クリソタイルに接触、吸収させた後、これに更に水、好ましくはプラズマ放電水を噴霧し或いは塗布するようにしてもよい。或いは、処理タンク内で作成、貯溜した前記処理溶液中に、処理すべきクリソタイルを投入、攪拌した後、その処理溶液に前記プラズマ放電水を添加、攪拌するようにしてもよい。
また本実施例では、前記処理溶液が接触、吸収されたアスベストに作用させる水として、後述するプラズマ放電処理水生成装置Aを用いて得られたプラズマ放電処理水が使用される。このようなプラズマ放電処理水を用いると、そのプラズマ放電処理水がアスベスト表面部への高い浸透性と親油性を発揮して、種々の汚れ(例えば油、車の排気ガス等)で表面が覆われるアスベストに対しても処理溶液を十分且つ迅速に浸透させることができ、その上、このプラズマ放電処理水が、アルコキシラン及びアルコール系溶剤(例えばイソプロピルアルコール)の混合溶液よりなる処理溶液のゾルゲル反応を効果的に促進して、反応時間の短縮が図られ、それらの結果、処理作業の効率を高めることができる。この場合、プラズマ放電水の添加量は多ければ多いほど反応時間の短縮化が図られるが、処理すべきクリソタイル(白石綿)とほぼ同じ重量が適量である。
而して、クリソタイル(白石綿)を無害化処理前から処理後にかけて、光学顕微鏡により撮影した結果、本発明の無害化処理方法によりクリソタイルの膨脹、固化した針状結晶が溶解した後、ガラス化されることが確認できた。
即ち、図12(A)は、光学顕微鏡(倍率3000倍)により撮影した無害化処理前のクリソタイルを示し、また図12(B)は、同倍率で、本発明方法によりクリソタイルの針状結晶がガラス化した状態を示す。また図13(A)は、本発明方法によりクリソタイルの針状結晶が溶解した直後の状態(処理の開始から2時間後)を示す光学顕微鏡写真の拡大写真であり、また図13(B)は、同方法によりクリソタイルの針状結晶が溶解後、ガラス化した状態(処理の開始から3日後)を示す同様の拡大写真である。これら写真によれば、クリソタイル(白石綿)の針状結晶が本発明方法により徐々に溶解し、最終的にはガラス化して、無害化されたことが窺い知れる。
次に図1〜図5を参照して、前記したアスベスト無害化処理方法の実施に用いるプラズマ放電処理水を生成するためのプラズマ放電処理水生成装置Aの第1実施例について説明する。このプラズマ放電処理水生成装置Aにおいて、固定ベース1上には、水槽支持台2と、その一側に起立する支柱3とが固定的に設けられており、これら固定ベース1、支持台2および支柱3はいずれも絶縁体より構成される。水槽支持台2上には、銅線を渦巻き状に且つ多層に巻き回してなる扁平円板状の渦巻きコイル4が載置、固定され、更にその渦巻きコイル4の上面に、絶縁体又は誘電体製(例えばガラス、PET樹脂等)の水槽Vが載置、固定されている。
その水槽V内には、プラズマ放電処理すべき水Wが入れられており、その水中に浸漬されてマイナス電荷、即ち電子を帯電可能な帯電部材5が、水槽Vの底壁Va上に載置、固定される。この帯電部材5は、図示例では活性炭素繊維を平板状の所定形状に成形して構成され、その活性炭素繊維の正孔(OH基)に電子を帯電し得るようになっている。而してこの実施例では、絶縁体又は誘電体よりなる水槽底壁Vaと、帯電部材5と、渦巻きコイル4とが互いに協働して本発明の陰電極Mを構成している。
また支柱3の上部には、水槽Vの上部空間に向かって延びる支持腕3aが連設されており、この支持腕3aの先部には、水槽Vの水面Wf上の空中に配置した放電用の陽電極Pが支持される。次にこの放電用の陽電極Pの構造の一例を、図3を併せて参照して具体的に説明する。
その陽電極Pは、水槽Vの水面Wf上の空中に相互に間隔をおいて並設されると共に各先端が水槽V内の水面に向かって下向きに延びる多数の放電用針7と、それら放電用針7の上部が貫通、支持される絶縁性基板8と、その絶縁性基板8の上面と各放電用針7の膨大頭部との間に介装されて各放電用針7を絶縁性基板8上に安定よく支持させるワッシャリング9と、絶縁性基板8の下面に重ねられて各放電用針7相互を電気的に接続する平板状の導電部材10と、絶縁性基板8の上下両面にそれぞれ接着又は接合されて各放電用針7の上半部とワッシャリング9と導電部材10とを覆う上下一対の絶縁性カバー11とより構成される。その絶縁性カバー11の下面からは各放電用針7の先鋭な下半部7aが突出して延びており、また、導電部材10の一部は、絶縁カバー11の側部から外部に引き出されていて、その引き出し部には、後述する高周波高電圧パルス放電用電源Eの印加側端子Eaから延びる印加側の外部配線Laが接続される。
前記放電用針7の構成材料としては、導電性を有する金属、望ましくは耐腐食性の金属(例えばステンレス)が選択される。また前記絶縁性基板8の構成材料としては、絶縁性材料、例えばガラスエポキシ基板、ポリアミド基板、石英ガラス基板等が選択される。また前記ワッシャリング9の構成材料としては、放電用針7の頭部に対する固定、支持に適した材料であれば、導電性の有無に関係なく選択される。さらに前記導電部材10の構成材料としては、導電性を有し且つ放電用針7と接続、固定が可能であり且つ外部配線Laとの接続、固定が可能な材料であればよく、種々の導電性金属、活性炭素繊維成形体、導電性金属メッキ材等が選択される。さらに前記絶縁性カバー11としては、絶縁性を有し且つ絶縁性基板8に接着又は接合可能な材料、例えばエポキシ系樹脂やポリアミド樹脂が選択される。
固定ベース1の一側には、高電圧放電手段としての高周波高電圧パルス放電用電源Eが設置されており、この電源Eの印加側端子Eaに接続した印加側の外部配線Laが、導電部材10を介して前記陽電極Pの放電用針7に接続される。また同電源Eのグランド側端子Ebに接続したグランド側の外部配線Lbは接地Gされており、その外部配線Lbの途中には前記渦巻きコイル4が介装される。即ち、電源Eのグランド側端子Ebは、渦巻きコイル4を介して接地Gされる。
前記高周波高電圧パルス放電用電源Eは、図示例では周波数が高く(例えば10KHz)、電圧が高い(例えば10KV)の高周波高電圧パルスを少なくとも所定時間(例えば10分)以上放電し得るように構成され、その放電出力波形は矩形波に、電極波形はサイン波に調整される。
而して水槽V内に水を入れた場合において、その水槽Vの水面Wf上の空中に存する前記陽電極Pと、水槽Vの水中に少なくとも一部(図示例では水槽底壁Vaの上面及び帯電部材5)を浸漬させた陰電極Mとの間で、高周波高電圧パルス放電用電源Eにより高周波高電圧パルスを放電させると、後述するように陽電極Pと水面Wfとの間でプラズマ放電流Xが生じる。そして、このプラズマ放電流Xを水槽V内の水Wに作用させることにより、この水が、プラズマ放電前の状態よりもオゾン濃度が高く且つ酸化還元電位が低く且つまた溶存酸素量が少ないプラズマ放電処理水となる。
次に第1実施例の作用を説明する。
先ず、前記プラズマ放電の原理を、図4を併せて参照して説明する。
図4に示す実験モデルでは、前記実施例における陰電極Mの構造(即ち渦巻きコイル4と水槽底壁Vaと蓄電部材5相互のサンドイッチ構造)を模して、渦巻きコイル4と絶縁体又は誘電体製の平板20(図示例ではガラス板)と蓄電部材5相互のサンドイッチ構造体が支持台21の上面に載置、固定されており、その渦巻きコイル4と電池22(例えば8ボルト)と開閉スイッチ23とが閉回路24で直列に接続される。
このモデルにおいて、開閉スイッチ23を手動で小刻み(毎秒数回程度)に開閉操作したときの電子の放出状況を、陰電極Mの上方空間に配した電子測定器25により確認すると、2〜3KV/mの数値が測定された。このことから、次のような事象の発生が推測される。即ち、上記スイッチ23の開閉に伴い渦巻きコイル4の上方空間に発生する磁場の強弱が、ガラス板20を隔ててコンデンサ作用を起こして、そのガラス板20の下面(コイル接触面)にはプラス電荷が、また同ガラス板20の上面にはマイナス電荷、即ち電子がそれぞれ集まり、そのガラス板20の上面に集まった電子がガラス板20上の蓄電部材5即ち活性炭素繊維の正孔(OH基)に蓄電されるため、スイッチ23の開閉を繰り返すと、蓄電された電子が活性炭素繊維において過飽和になって、その正孔から外部(上方空間)に放出されているものと考えられる。
而して、本実施例のプラズマ放電処理水生成装置Aにおいて、その高周波高電圧パルス放電用電源Eにより高周波高電圧パルス放電を実施した場合には、その電源Eのグランド側端子Ebに連なる渦巻きコイル4には高周波のマイナスパルスが印加され、即ち、マイナスの直流電圧が断続的に渦巻きコイル4に通電されることとなり、結果的には、前記実験モデルで開閉スイッチ23を断続的に開閉した状態と同じになり、しかもその開閉の回数は10KHzと極めて高速である。
従って、水槽V内に水が貯溜される場合において、陰電極Mにおける蓄電部材5を構成する活性炭素繊維の正孔には、上記高周波高電圧パルス放電に伴い短時間のうちに極めて多数の電子が水槽V内の水中に放出されることになるが、その放出電子が、水の保持できるマイナス電荷数を超えると(即ち水中への電子の放出が過度になされて、水中の電子が過飽和となると)、その放出電子は、水面Wfよりその上方の陽電極Pの放電用針7に向かって空中に飛び出す。そして、この飛び出した多数の電子は、空中の酸素分子と衝突して、例えばマイナス電荷を有する酸素ラジカルと、プラス電荷を有するスーパーオキサイト群を生じさせ、それらが同じ空間に同時に多数混在分布することで、図5に模式的に示すような発光状態のプラズマ放電流Xが、各放電用針7とその直下の水面Wfとの間でそれぞれ発生する。このとき、水面Wfには、各プラズマ放電流Xに対応してすり鉢状の凹部sが形成されており、この凹部sの存在からも、プラズマ放電流Xのエネルギが放電用針7から水面Wf側に向かい、その水面下に入り込む様子が容易に窺い知れる。
尚、空気の主要成分である窒素分子は、酸素分子に比べ安定度が高く、本条件による電子衝突エネルギではラジカル分子を発生せず、上記プラズマ放電流Xの発生によってもNOx等の有害成分を生じさせないことが確認された。
而して、上記プラズマ放電流Xは、放電用針7から水面Wf側に向かう途中でその周囲空間の酸素分子や上記スーパーオキサイト群を巻き込んでオゾンや酸素ラジカルを生じさせると共に、そのオゾンや酸素ラジカルを水中に強力に引擦り込んでオゾンの水中への分子レベルでの溶解を起こし、またそれと同時に、水中に元々溶解していた一部の酸素分子が空中に放出される。そして、その水に溶解した一部のオゾンと酸素ラジカルが水分子と反応すると、水酸基ラジカル(OH・)とヒドロキシルラジカル(H3 2 ・)および(H3 O・)が発生する。
このようにして得られたプラズマ放電処理水は、溶存酸素量がプラズマ放電処理前と比べて大幅に減少(例えば750 ppm →500 ppm )すると共に、酸化還元電位がプラズマ放電処理前と比べて大幅に減少(例えば700 mV→400mV )し、またオゾン濃度が大幅に増加して0.1 ppm 〜3ppm 程度含まれるようになる。そして、このプラズマ放電処理水は、界面活性効果が高く、灯油等の油とエマルジョンを形成可能な程度の高い親油性を発揮する。また上記ヒドロキシルラジカル(H3 2 ・)および(H3 O・)は、前述のようなアスベスト無害化のための弱酸塩及び強酸塩の金属相互の置換反応の反応速度を上げる強酸の代替手段となり得る。
かくして、前記プラズマ放電処理水生成装置Aにより、水槽V内の水(例えば水道水)に対し所定時間(例えば10分間)に亘り上記のプラズマ放電処理を行えば、その水は、プラズマ放電前の状態よりもオゾン濃度が高く且つ酸化還元電位が低く且つまた溶存酸素量が少なく且つまた油との親和性が良好なプラズマ放電処理水となる。しかも、このプラズマ放電処理水は、生成後、比較的長期(約1カ月以上)に亘って水中にオゾンを高い濃度のまま溶解させておくことができることが確認された。これは、前述のようにプラズマ放電流Xによりオゾンを水中に強力に引擦り込んで、オゾンの水中への分子レベルでの溶解を促進できるためと考えられる。従って、上記プラズマ放電処理水は、長期の保存に適したオゾン水となるものであり、しかもこれを生成後すぐに使用する必要がないことから、プラズマ放電処理水生成装置Aを処理水の使用現場(即ちアスベストの無害化処理施設)近くに設置する必要がなく、利便性や量産性に優れている。
次に図6を参照して本発明の第2実施例を説明する。この実施例は、先の実施例における活性炭素繊維からなる蓄電部材5を省略したものであり、その他の構成は、第1実施例と同じであるので、各構成部材には、第1実施例と同じ参照符号を付した。
而して第1実施例では、水槽底壁Vaのコンデンサー的な作用を強化して陰電極Mから水槽V内の水中への電子放出を効率よく行わせるために、活性炭素繊維からなる蓄電部材5を水槽底壁Vaを挟んで渦巻きコイル4上に近接配置しているが、この蓄電部材5を第2実施例のように省略しても、水槽底壁Va自体のコンデンサー的な作用は得られ、電子の放出効率が多少低下するだけであることから、プラズマ放電流X自体の発生は可能である。この第2実施例では、蓄電部材5の省略によりそれだけ構造簡素化が図られる。
次に図7を参照して本発明の第3実施例を説明する。この実施例は、高電圧放電手段としての高周波高電圧パルス放電用電源Eのグランド側端子Ebに接続したグランド側の外部配線Lbを水槽V内に直接引き込むように配線すると共に、その端末部を、水槽V内底部に設置した導電材製の陰電極Mに接続したものであって、先の実施例の陰電極Mにおける渦巻きコイル4や蓄電部材5は省略されている。その他の構成は、第1実施例と同じであるので、各構成部材には、第1実施例と同じ参照符号を付した。
而して第1、第2実施例の陰電極M構造では、水槽V内の水中へ引き込む配線部分を無くして感電のリスクを軽減し得る効果があるが、そのリスクに対し万全の措置をとれれば、本第3実施例のような陰電極構造としても、プラズマ放電流X自体の発生は可能であり、実用上問題はない。この第3実施例では、陰電極構造が簡素化されてコスト節減が図られる。
次に図8を参照して本発明の第4実施例を説明する。この実施例は、量産性を高めるためにプラズマ放電処理を連続的且つ効率よく行えるようにしたものである。プラズマ放電処理水生成装置Aは、水Wを貯留する水槽Vの内部に堰としての鉛直平板状の堰板40が一体に設けられ、この堰板40により水槽V内が少なくとも2室(図示例では第1室C1と第2室C2)に画成される。その第1,第2室C1,C2間には、その各々の底部に両端が開口する連通路42が接続され、その連通路42には、第1室C1から第2室C2に向けて水を強制的に還流させる還流手段としてのポンプ41が介装されていて、そのポンプ41の運転により第2室C2に還流された水が堰板40の上端部を超えて第1室C1側にオーバフロー可能となっている。堰板40の上端部には、そこをオーバフローしようとする水の中に浸漬されるように陰電極Mが該上端部の長手方向に沿って配設される。
前記陰電極Mは、図示例では導電性の金網で堰板40の上端部にこれを跨ぐように逆U字状に形成され、一方、陽電極Pは、陰電極Mの斜め上方空間に堰板40の上端部の長手方向に沿って互いに間隔をおいて並設されて各々の先端が該陰電極Mに向かって延びる導電性材料よりなる多数の放電用針7…を備える。尚、それら放電用針7…の取付構造は、先の実施例と基本的に同様であるので、説明を省略する。
水槽Vの外には、先の実施例と同様、高電圧放電手段としての高周波高電圧パルス放電用電源Eが設置されており、この電源Eの印加側端子Eaに接続した印加側の外部配線Laが前記陽電極Pの放電用針7に接続される。また同電源Eのグランド側端子Ebに接続したグランド側の外部配線Lbは接地Gされており、その外部配線Lbの途中に前記陰電極Mが介装される。尚、図8に鎖線で示すように、前記外部配線La,Lbの途中(特に高周波高電圧パルス放電用電源Eと陽電極P,陰電極Mとの間)には必要に応じて電圧調整用のトランスTを介装可能である。
而して、この第4実施例においては、水槽V内にプラズマ放電処理すべき水Wを予め入れておき、還流手段としてのポンプ41を連続運転すると、第1室C1内の水Wがポンプ41で第2室C2内に強制的に圧送され、これにより、第2室C2内の水面が上昇して堰板40を超えるようになると、その水Wが堰板40の上部からオーバフローして第1室C1に流下し、このようにして第1室C1と第2室C2間で水槽V内の水Vが強制循環される。この水循環状態において、堰板40の斜め上方で水槽V内の上部空間に存する前記陽電極Pと、水槽Vの水中(図示例では堰板4の上端部近傍)に浸漬させた陰電極Mとの間で、高周波高電圧パルス放電用電源Eにより高周波高電圧パルスを放電させると、先の実施例と同様にして、陽電極P(放電用針7)と、堰板40をオーバフローしようとする水の表面との間でプラズマ放電流Xが生じる。そして、このプラズマ放電流Xを、堰板40をオーバフローしようとする水Wに直接作用させることにより、この水Wが、先の実施例で得られるプラズマ放電処理水と同様のプラズマ放電処理水となる。
この第4実施例によれば、水槽Vの第1室C1と第2室C2間で水を循環させながらその水に対しプラズマ放電処理を継続的且つ十分に行うことができるため、プラズマ放電処理水の量産化やコスト節減を図る上で有利である。しかも図示例では、堰板40の上端部長手方向に沿って配列された多数の放電用針7…から堰板40のオーバフロー流に向かって多数の(従って広範囲に亘り)プラズマ放電流Xを生じさせることができるから、プラズマ放電処理を連続的に効率よく行うことができる。
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。例えば、本発明方法は、建物や種々の設備の壁面に付着したアスベストを無害化処理するのに実施可能であることは勿論のこと、他物に固定されていないアスベスト、例えば建物や種々の設備の壁面より分離、回収されて特定場所に集められたアスベストを無害化処理するのにも実施可能である。尚、ここでいうアスベストには、アスベスト単体状態で使用されるものが含まれることは元より、ロックウールその他の建築資材と混在した状態で使用されているアスベストも含まれる。
またプラズマ放電処理水生成装置Aの第1実施例では蓄電部材5として活性炭素繊維からなる繊維成形体を用いたが、この活性炭素繊維に代えて、水槽底壁Vaの上面側に集まるマイナス電荷(電子)を蓄電可能であり且つ水中へ放出可能な種々の素材を使用することができる。
本発明のアスベスト無害化処理方法の実施に用いるプラズマ放電処理水を生成するためのプラズマ放電処理水生成装置の第1実施例を示す全体縦断面図 前記プラズマ放電処理水生成装置の平断面図(図1の2−2線断面図) 図1の3矢視部の拡大縦断面図 プラズマ放電の原理を説明するための実験モデル図 陽電極と陰電極間でのプラズマ放電流の発生状態を簡略的に示す説明図 プラズマ放電処理水生成装置の第2実施例を示す、図1対応図 プラズマ放電処理水生成装置の第3実施例を示す、図1対応図 プラズマ放電処理水生成装置の第4実施例を示す全体縦断面図 図8の9矢視平面図 第4実施例のプラズマ放電処理水生成装置の要部を示す斜視図(図8の10矢視より見た斜視図) 陽電極と陰電極間でのプラズマ放電流の発生状態を簡略的に示す説明図(図10の11−11線拡大断面図) 光学顕微鏡(倍率3000倍)により撮影したクリソタイルを示す光学顕微鏡写真であって、(A)は無害化処理前の状態を、また(B)は無害化処理後の状態を示す クリソタイルの針状結晶の状態変化を示すための光学顕微鏡写真の拡大写真であって、(A)は、本発明方法によりクリソタイルの針状結晶が溶解した直後の状態(処理の開始から2時間後)を示し、(B)は、同方法によりクリソタイルの針状結晶が溶解後、ガラス化した状態(処理の開始から3日後)を示す
符号の説明
A・・・プラズマ放電処理水生成装置
C1・・第1室
C2・・第2室
E・・・高周波高電圧パルス放電用電源(高電圧放電手段)
Ea・・印加側端子
Eb・・グランド側端子
G・・・接地
M・・・陰電極
P・・・陽電極
V・・・水槽
W・・・水
Wf・・水面
X・・・プラズマ放電流
7・・・放電用針
40・・堰板(堰)
41・・ポンプ(還流手段)

Claims (7)

  1. アスベスト構成分子内のマグネシウム原子の少なくとも一部をカルシウム原子と置換する反応と、前記アスベスト構成分子内の水酸基にアルコキシランを結合させる反応とに基づいて、アスベストの針状結晶を膨張、固化させ且つその固化後のガラス化反応で前記針状結晶を溶解させた状態でガラス化することにより、アスベストを無害化することを特徴とする、アスベストの無害化処理方法。
  2. アルコキシランをアルコール系溶剤に混ぜた溶液中に、水と反応して固化するカルシウム塩と、マグネシウムよりもイオン化傾向の低いK、Ca又はNaのうちの少なくとも1種の強酸塩とを混ぜて得られる処理溶液を作成し、
    この処理溶液をアスベストに接触、吸収させ、更にそのアスベストに水を作用させることにより、該アスベストの針状結晶を膨張、固化させ、その固化後のガラス化反応で前記針状結晶を溶解させた状態でガラス化して、アスベストを無害化することを特徴とする、アスベストの無害化処理方法。
  3. 予めプラズマ放電処理された水を、前記アスベストに作用させる前記水として用いることを特徴とする、請求項2に記載のアスベストの無害化処理方法。
  4. 水(W)を貯留した水槽(V)と、この水槽(V)の水面(Wf)上の空間に配設される放電用の陽電極(P)と、この水槽(V)の水中に少なくとも一部を臨ませた陰電極(M)と、その陰電極(M)より水中に電子を過度に放出させて陽電極(P)と水面(Wf)との間でプラズマ放電を生じさせ得るように該陽電極(P)と陰電極(M)との間で高電圧放電を行うための高電圧放電手段(E)とを少なくとも備えたプラズマ放電処理水生成装置を用いてプラズマ放電処理水を作成し、そのプラズマ放電処理水を、前記アスベストに作用させる前記水として用いることを特徴とする、請求項2に記載のアスベストの無害化処理方法。
  5. 前記処理溶液中にアスベストを投入、攪拌した後、その処理溶液に前記プラズマ放電水を添加、攪拌することにより、アスベストの針状結晶を膨張、固化させ且つその固化後のガラス化反応で前記針状結晶を溶解させた状態でガラス化することを特徴とする、請求項3又は4記載のアスベストの無害化処理方法。
  6. 前記請求項4に記載のアスベストの無害化処理方法の実施に用いるプラズマ放電処理水生成装置であって、
    前記水槽(V)が、その内部を少なくとも2室(C1,C2)に分割する堰(40)を備え、その2室(C1,C2)間には、その第1室(C1)から第2室(C2)に向けて水を強制的に還流させる還流手段(41)が設けられていて、その第2室(C2)に還流された水が前記堰(40)の上端部を超えて第1室(C1)側にオーバフロー可能であり、前記堰(40)の上端部には、そこをオーバフローしようとする水の中に少なくとも一部が浸漬されるように前記陰電極(M)が該上端部の長手方向に沿って配設されることを特徴とする、プラズマ放電処理水生成装置。
  7. 前記陰電極(M)は、金網で前記堰(40)の上端部にこれを跨ぐように形成され、前記陽電極(P)は、前記陰電極(M)の上方空間に前記堰(40)の上端部の長手方向に互いに間隔をおいて並設されて各々の先端が該陰電極(M)に向かって延びる導電性材料よりなる多数の放電用針(7)を備えることを特徴とする、請求項6に記載のプラズマ放電処理水生成装置。
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