JP2011055108A - 災害時トラヒックの予測モデル構築システムおよび制御システム - Google Patents

災害時トラヒックの予測モデル構築システムおよび制御システム Download PDF

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Abstract

【課題】地震災害地の通信トラヒックを正確に予測するトラヒック予測モデルを構築する。
【解決手段】トラヒックデータ収集部2はNWノードから通信トラヒックのデータを収集する。トラヒックデータ分析部3はトラヒックデータを処理してピーク特性値を取得する。情報DB6には各収容地域間の相互距離や各収容地域の人口に関する情報が予め記録されている。吸収/放出要因取得部4はNWノードの収容地域ごとに吸収要因および放出要因を取得する。履歴DB5には地震災害が発生するごとに各収容地域の吸収要因および放出要因ならびにピーク特性値が相互に紐付けられて記録される。トラヒック予測モデル構築部8はピーク特性値Aの予測モデルを構築し、さらにピーク特性値の予測結果が反映される災害時トラヒックの予測式を構築する。通信トラヒック予測部9はトラヒック予測式に基づいて地震災害時の通信トラヒック量をNWノードの収容地域ごとに予測する。
【選択図】図1

Description

本発明は、地震災害の規模に応じて各地域で発生する通信トラヒック量を正確に予測する災害時トラヒックの予測モデル構築システム、および地震災害の規模に応じて各地域の適切なトラヒック規制を可能にする災害時トラヒックの制御システムに関する。
地震、洪水あるいは台風などの自然災害が発生した場合、その被災地域から、あるいは被災地域へ安否確認等のための呼が短期間に集中し、これによりネットワーク上の交換機やルータ装置等のネットワークノードに輻輳が生じ、最悪の場合にはネットワークノードが運用停止に追い込まれてしまう場合がある。
このような技術課題を解決するために、特許文献1には、地震の震度情報を受信し、これが所定の基準震度を超えていると内線に対して発呼規制を行うと共に、内線に対して所定の音声アナウンスを出力する技術が開示されている。
特許文献2には、災害観測システムから得られる被災情報と、交換機の位置情報と、交換機が構成する通信ネットワーク情報とに基づいて交換機の発着信制御を実施する技術が開示されている。より具体的には、災害発生時に被災情報を収集して交換機の位置と比較し、被災地域の交換機群およびそのネットワーク構成を特定し、特定された交換機群を、被災地域の市外局番をキーとして着信トラヒック量が所定の基準トラヒック量を超えないように制御する技術が開示されている。
また、現行の携帯電話網では、交換機や基地局などのネットワーク装置に規定量を超えるトラヒックが発生・到着すると、アラームが発令されると同時に規制制御が適用される。しかしながら、特許文献1の技術では、所定の基準震度を超える震度が検知されると発呼規制が行われるが、基準震度の設定に根拠や裏付けが無いため、不必要な発呼規制が行われたり、必要な発呼規制が行われなかったりするなどの事態が想定される。
特許文献2の技術では、災害発生が検知されると規制対象の交換機群が特定され、この交換機群に対する着信が所定の基準トラヒックを超えないようにトラヒック制御が行われるが、このような制御システムでは、所定の基準トラヒックが過剰な安全率(特許文献2では、システム容量の50%程度)を見込んで低く設定されるため、交換機群のシステム容量を大きく下回る着信しか許可されないという技術課題があった。現行の携帯電話網の規制も特許文献2と同様の技術課題を有している。
このような技術課題に対して、本発明の発明者等は、過去の災害時に測定したトラヒック変動の分析結果に基づいて災害規模と発生トラヒック量との関係をモデル化し、新たに災害が発生すると、その災害規模をトラヒックモデルに適用するだけで、災害規模に応じたトラヒック変 動が正確に反映された予測トラヒック量を算出できる災害時トラヒック予測方法およびシステムならびに災害時トラヒック制御システムを発明し、特許出願した(特許文献3)。
特開平03−6961号公報 特開2003−338877号公報 特願2008−224055号
その後の発明者等の研究結果によれば、地震災害時の通信トラヒックは、震度情報のみで予測するよりも、各地域から通信トラヒックを放出させる要因や、各地域へ通信トラヒックを吸収させる要因を考慮することにより、より正確なトラヒック予測が可能になることが確認された。
本発明の目的は、地震災害の規模に応じて各地域で発生する通信トラヒック量を正確に予測する災害時トラヒックの予測モデル構築システム、および地震災害の規模に応じて各地域の適切なトラヒック規制を可能にする災害時トラヒックの制御システムを提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明は、地震災害時のトラヒック変動を所定の地域ごとに観測して地震災害時の通信トラヒックを予測するモデルを構築する災害時トラヒック予測モデル構築システムにおいて、以下のような手段を講じた点に特徴がある。
(1)各地域の震度情報を含む地震災害情報を受信する手段と、各地域の通信トラヒックを収集する手段と、前記通信トラヒックを分析して地震災害時のトラヒック変動に固有の特性値を地域ごとに取得する手段と、地震災害ごとに各地域の震度情報および特性値を紐付けて記録するデータベースと、前記データベースから、各地震災害における各地域の特性値ならびに通信トラヒックの吸収要因および放出要因を取得する手段と、地震災害時の通信トラヒックの特性値を前記吸収要因および放出要因に基づいて予測するモデルを、各地域の特性値を目的変数、通信トラヒックの吸収要因および放出要因を説明変数とする重回帰分析により構築する手段とを具備したことを特徴とする。
(2)各地域間の距離を管理するデータベースを具備し、通信トラヒックの特性値を予測するモデルが、通信トラヒックの発信元地域と発信先地域との距離、あるいは各地域と発生最大震度を記録した地域との距離を説明変数として含むことを特徴とする。
(3)通信トラヒックの特性値を予測するモデルが、地震災害の発生日時に関する情報を説明変数として含むことを特徴とする。
(4)地震災害の発生時刻を各地域の当該時刻における平時の通信トラヒック量に基づいて区分する手段を具備し、通信トラヒックの特性値を予測するモデルが、前記区分を説明変数として含むことを特徴とする。
(5)地震災害の発生時刻における各地域の平時の通信トラヒック量の代表値を取得する手段を具備し、通信トラヒックの特性値を予測するモデルが、前記代表値を説明変数として含むことを特徴とする。
本発明によれば、以下のような効果が達成される。
(1)地震災害時の通信トラヒックの特性値を予測するモデルが、震度情報のみならず、通信トラヒックを各地域から放出させる放出要因、および通信トラヒックを各地域へ吸収させる吸収要因を説明変数として加えて構築されるので、通信トラヒックを正確に予測できるモデルを構築できるようになる。
(2)地震災害時の通信トラヒックの特性値を予測するモデルに、地域間の距離に関する情報が説明変数として追加されるので、要因が増えることになって通信トラヒックの特性値をさらに正確に予測できるモデルを構築できるようになる。
(3)地震災害時の通信トラヒックの特性値を予測するモデルに、地震災害の発生時刻に関する情報が説明変数として追加されるので、要因が増えることになって通信トラヒックの特性値をさらに正確に予測できるモデルを構築できるようになる。
(4)地震災害時の通信トラヒックの特性値を予測するモデルに、地震災害の発生時刻を各地域の当該時刻における平時の通信トラヒック量に基づいて分類した区分が説明変数として追加されるので、各地域の通信トラヒックの日変動が大きく異なる場合でも、通信トラヒックの特性値を正確に予測できる予測モデルを構築できるようになる。
(5)地震災害時の通信トラヒックの特性値を予測するモデルに、地震災害の発生時刻における各地域の平時の通信トラヒック量を代表する代表値が説明変数として追加されるので、各地域の通信トラヒックの日変動が大きく異なる場合でも、通信トラヒックの特性値を正確に予測できる予測モデルを構築できるようになる。また、地震災害の発生時刻を平時の通信トラヒック量に基づいて区分する場合に較べて、区分のための処理が不要となり、説明変数を離散値ではなく連続値として扱えるようになる。
本発明に係る災害時トラヒック予測システムのブロック図である。 NWノードの収容地域と震度情報が得られる地域との関係を示した図である。 通信トラヒックの予測メカニズムを模式的に示した図である。 発呼トラヒックの放出要因および吸収要因の概念を説明するための図である。 着呼トラヒックの放出要因および吸収要因の概念を説明するための図である。 式(2)〜(7)で使用する説明変数を一覧表示した図である。 予測モデルごとに有効な要因を一覧表示した図である。 本発明の一実施形態の動作を示したフローチャート(その1)である。 本発明の一実施形態の動作を示したフローチャート(その2)である。 ピーク特性値Aの実測値と予測値との関係を示した図である。 震度ごとにピーク特性値Aの実測値と予測値とを比較した図である。 通信トラヒック量の日動の一例を示した図である。 本発明の第2実施形態を説明する図である。 本発明の第3実施形態を説明する図である。 本発明の第4実施形態に係る災害時トラヒック制御システムのブロック図である。 第4実施形態における発信規制率Rxの算出手順を示したフローチャートである。 発信規制率Rxの算出方法を模式的に表現した図である。 第4実施形態における発信規制方法を示したフローチャートである。 本発明の第5実施形態に係る災害時トラヒック制御システムのブロック図である。 第5実施形態における着信規制率Ryの算出手順を示したフローチャートである。 第5実施形態における着信規制方法を示したフローチャートである。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。ここでは初めに、本発明における通信トラヒックの予測メカニズムについて説明し、次いで、本発明の一実施形態の構成について詳細に説明する。
図3は、本発明における通信トラヒックの予測メカニズムを模式的に示した図である。ネットワーク上に分散配置されて携帯電話、コンピュータ、PDA等の無線端末を収容する各ネットワークノード(NWノード)では、地震発生の直後から、無線端末への着呼トラヒックや無線端末からの発呼トラヒックに係る通信トラヒック量λ[t]が急増し、その後、ピーク時刻Tpを境に指数関数的に減衰して定常状態に戻る。したがって、地震災害時における各時刻tの通信トラヒック量λ[t]は、地震発生前の平常時におけるトラヒック量λ[t]の平均量をλm、通信トラヒック量λ[t]のピーク量をλp、その後の減衰係数をka(<0)とすれば次式(1)で与えられる。
一方、通信トラヒックの特性は、前記トラヒックピーク量λpのみならず、平均量λmに対するピーク量λpの比率Rp(=λp/λm:ピークトラヒック比率)でも代表できるので、本発明では、前記トラヒックピーク量λpおよびピークトラヒック比率Rpの2つを「ピーク特性値A」で総称する。
ここで、発明者等による通信トラヒックの分析結果によれば、各NWノードで観測される地震災害時のピーク特性値Aは震度に応じて増加する一方、その時間減衰特性および地震発生時刻Teから発生トラヒック量λ[t]がピーク量λpに達するピーク時刻までの時間Tp(ピーク発生時間)は地震規模の影響が少なく、概ね一定の値を示す傾向にあることが確認された。したがって、ピーク特性値Aを地震規模に基づいて正確に予測するモデルさえ構築できれば、この予測結果を上式(1)に適用することで地震災害時の通信トラヒックを高精度で予測できる。
さらに、発明者等による分析結果によれば、各NWノードのピーク特性値Aは、地震災害時の通信トラヒックを特徴付ける要因を「放出要因」と「吸収要因」とに分類し、これらを重回帰分析における説明変数としてモデル化し、分析することにより正確に予測できることを知見した。
図4は、各NWノードの収容地域における発呼トラヒックについて、その「放出要因」および「吸収要因」の概念を説明するための図である。
NWノードの収容地域の一つ注目し、この注目地域iから他の収容地域(相手地域)j,j+1,j+2…への発呼トラヒックの特性値をAi,j、Ai,j+1、Ai,j+2…とすれば、注目地域iの発呼トラヒックに係る特性値Aiは、これらの和ΣiAi,jとなる。
ここで、注目地域iから相手地域j,j+1,j+2への発呼トラヒックは注目地域iの震度Siや人口Piに依存する。したがって、注目地域iの震度Siおよび人口Piは当該地域iから発呼トラヒックを放出させる要因、すなわち放出要因となる。
また、注目地域iからの発呼トラヒックは、相手地域j,j+1,j+2の震度Sjや人口Pjにも依存する。したがって、相手地域jの震度Sjおよび人口Pjは当該地域iからの発呼トラヒックを吸収する要因、すなわち吸収要因となる。
図5は、各NWノードの収容地域における着呼トラヒックについて、その「放出要因」および「吸収要因」の概念を説明するための図である。
NWノードの収容地域の一つ注目し、この注目地域iへの相手地域j,j+1,j+2…からの着呼トラヒックの特性値をAi,j、Ai,j+1、Ai,j+2…とすれば、注目地域iの着呼トラヒックに係る特性値Aiは、これらの和ΣiAi,jとなる。
ここで、注目地域iへの相手地域j,j+1,j+2からの着呼トラヒックは、当該相手地域j,j+1,j+2の震度Sjや人口Pjに依存する。したがって、相手地域jの震度Sjおよび人口Pjは当該地域iへの着呼トラヒックを放出する要因、すなわち放出要因となる。
また、注目地域iへの着呼トラヒックは、相手地域iの震度Siや人口Piに依存する。したがって、注目地域iの震度Siおよび人口Piは当該地域iに着呼トラヒックを吸収させる要因、すなわち吸収要因となる。
以上の観点から、本発明では各NMノードの収容地域に一つずつ注目して得られたピーク特性値Aを目的変数、放出要因および吸収要因の組み合せ[Si,Pi,Sj,Pj]を説明変数とする次式(2)の予測モデルで重回帰分析を実施し、各説明変数の係数βを求めることで特性値Ai,jの予測モデルを構築するようにした。
なお、注目地域iと相手地域jとの距離に関する情報(Di,j)や地震災害の発生日時に関する情報(C)も、前記放出要因や吸収要因には分類できないものの通信トラヒックに影響を与える要因なので、次式(3)のように説明変数として追加しても良い。
また、上記の例では、注目地域iを発信元とする発呼トラヒックの発信先や注目地域iを発信先とする着呼トラヒックの発信元を識別できる前提で説明したが、これらの識別が難しい場合には、各地震災害における最大震度(以後、発生最大震度と表現する)Smおよびその観測地域の人口Pmを放出要因や吸収要因として用いても良い。
すなわち、注目地域iからの発呼トラヒックについて考えると、発生最大震度Smは相手地域jが注目地域iからの発呼トラヒックを吸収する吸収要因となる。また、注目地域iへの着呼トラヒックについて考えると、発生最大震度Smは相手地域jに注目地域iへの着呼トラヒックを放出させる要因となる。そこで、前記相手地域jの震度Sjや人口Pjに代えて発生最大震度Smを説明変数とする次式(4),(5)を予測モデルとして用いても良い。なお、Di,mは、注目地域iと発生最大震度Smの観測地域mとの距離に関する情報である。
さらには、上式(2),(3)に発生最大震度Smおよびその観測地域mの人口Pmを説明変数として追加した次式(6),(7)を用いても良い。図6は、各式で使用する説明変数の詳細を一覧表示した図である。
図1は、本発明の一実施形態に係る災害時トラヒック予測システムの主要部の構成を示した図であり、ここでは、地震災害が発生した際にネットワーク上の交換器やルータなどのNWノードに発生するトラヒック量を予測する場合を例にして説明する。
災害情報受信部1は、地震災害が発生するごとに、その発生時刻や災害規模を含む災害情報(緊急地震速報や地震発生情報など)を有線通信または無線通信などの適宜の経路で受信する。前期災害規模は、災害が地震であれば地域ごとの震度情報、発生最大震度および震源地の位置情報などである。トラヒックデータ収集部2は、地理的に分散配置された各NWノードから、当該NWノードが収容する地域の通信トラヒックに関するデータ(トラヒックデータ)を収集する。
トラヒックデータ分析部3は、地震災害の発生時に前記各NWノードから収集したトラヒックデータを分析かつ統計的に処理し、ピークトラヒック量λpおよびピークトラヒック比Rpを、NWノードの収容地域ごとに、かつ発呼トラヒックと着呼トラヒックとを区別して取得し、それぞれを地域iにおける前記ピーク特性値Aとする。なお、通信トラヒックを送受信する収容地域のペアi,jを識別できるならば、前記ピーク特性値Aは収容地域のペアi,jごとに取得する。
情報データベース6には、各収容地域間の相互距離D(ユークリッド距離)や各収容地域の人口Pに関する情報が予め記録されている。履歴データベース5には、地震災害が発生するごとに、各収容地域のピーク特性値A(ピークトラヒック量λpおよびピークトラヒック比Rp)および震度情報が相互に紐付けられて履歴情報として記録される。
なお、各NWノードの収容地域と地震災害時に震度情報が得られる地域とは必ずしも一致せず、図2に一例を示したように、NWノードの収容地域に含まれる複数の地域U1,U2,U3,U4から異なる震度情報が得られる場合もある。このような場合には、収容地域の震度や人口を各地域の最大震度、平均震度、最頻出震度等で代表するようにしても良い。
「最大震度」は、収容地域内での最大震度であり、図2の例では地域U3の震度「5」が収容地域の震度とされる。「最頻出震度」は、収容地域内で最も頻出した震度であり、図2の例では最頻の震度「4」が収容地域の震度とされる。「平均震度」は、収容地域内の平均震度であり、図2の例では平均値の震度「4」が収容地域の震度とされる。
吸収/放出要因取得部4は、条件入力部7により入力される予測条件に基づいて、前記履歴データベース5および情報データベース6から吸収要因および放出要因を取得し、これらをトラヒック予測モデル構築部8へ提供する。トラヒック予測モデル構築部8はピーク特性値予測モデル構築部8aを含み、各地域のピーク特性値A,吸収要因および放出要因の履歴情報、ならびに必要に応じて前記情報データベース6に蓄積されている各収容地域の人口Pや各地域間の距離Dに基づいて前記ピーク特性値Aの予測モデル[上式(2)ないし(7)]を構築し、さらにピーク特性値Aの予測結果が反映される災害時トラヒックの予測式[上式(1)]を構築する。通信トラヒック予測部9は、前記トラヒック予測式に基づいて地震災害時の通信トラヒック量をNWノードの収容地域ごとに予測する。
次いで、フローチャートを参照して本発明の一実施形態の動作を説明する。本実施形態では地震災害時の通信トラヒック量を、NWノードの収容地域ごとに、各地域からの発呼に係るトラヒック量(発呼トラヒック量)または各地域での着呼に係るトラヒック量(着呼トラヒック量)のいずれかとして予測でき、さらに予測式に用いるピーク特性値Aとして、「ピークトラヒック量」および「ピークトラヒック比」の2つが選択可能である。したがって、前記ピーク特性値予測モデル構築部8aでは、上式(2)〜(7)のピーク特性値予測モデルとして、「発呼トラヒック量」および「着呼トラヒック量」、ならびに「ピークトラヒック比」および「ピークトラヒック量」の組み合せとして4つのピーク特性値予測モデルM1〜M4が構築され、このいずれかを予測条件に応じて上式(1)に適用することで地震災害時の通信トラヒックが求められる。
図7は、予測モデルごとに有効な要因(放出要因および吸収要因)を一覧表示した図であり、例えば、地震災害時の発呼トラヒック量を計算する予測式のピーク特性値Aとしてピークトラヒック量を予測するピーク特性値予測モデルM1を構築するのであれば、放出要因として「発信元地域iの平均震度Si」および「発信元地域iの人口Pi」が用いられ、吸収要因として「発信先地域jの平均震度Sj」、「発信先地域jの人口Pi」および/または「発生最大震度Sm」、「発生最大震度が観測された地域mの人口Pm」が用いられる。
同様に、地震災害時の着呼トラヒック量を予測するモデルのピーク特性値Aとしてピークトラヒック量を予測するピーク特性値予測モデルM3を構築するのであれば、放出要因として「発信元地域jの平均震度Sj」、「発信元地域jの人口Pj」および/または「発生最大震度Sm」、「発生最大震度が観測された地域人口Pm」が用いられ、吸収要因として「発信先地域iの平均震度Si」および「発信先地域iの人口Pi」が用いられる。
図8,9は、本発明の一実施形態の動作を示したフローチャートである。ここでは、各収容地域を発信元とする発呼トラヒックの発信先の地域、および各収容地域を発信先とする着呼トラヒックの発信元の地域を識別し、さらに発生最大震度Smおよびその観測地域mの人口Pmなどを放出要因や吸収要因の説明変数として用いる場合を例にして、震度情報に基づいてピーク特性値Aを予測する4つの予測モデルM1〜M4の構築方法について説明する。
図8のステップS1では、構築しようとしているモデルの予測対象が発呼トラヒックのピーク特性値Aおよび着呼トラヒックのピーク特性値Aのいずれであるかが判定される。発呼トラヒックのピーク特性値AであればステップS2へ進み、予測対象のピーク特性値Aが「ピークトラヒック量」および「ピークトラヒック比」のいずれであるかが判定される。「ピークトラヒック量」であればステップS3へ進み、収容地域の一つが今回の注目地域(発信元)iとして選択される。ステップS4では、震災履歴の一つが今回の分析対象として選択される。ステップS5では、今回の注目地域iから発信される相手地域の集合から今回の相手地域(発信先)jが選択される。
ステップS6では、今回の注目地域iに関して通信トラヒックの放出要因が前記吸収/放出要因取得部4により取得される。本実施形態では、注目地域iの平均震度Siが履歴データベース5から抽出され、注目地域iの人口Piが情報データベース6から抽出される。ステップS7では、注目地域iに関して通信トラヒックの吸収要因が同様に取得される。本実施形態では、相手地域jの平均震度Sjおよび発生最大震度Smが履歴データベース5から抽出され、相手地域jの人口Pjおよび発生最大震度Smが観測された地域mの人口Pmが情報データベース6から抽出される。ステップS8では、今回の注目地域iと発生最大震度Smが記録された収容地域m(多くの場合、震源地域)とのユークリッド距離Di,m、今回の注目地域iと相手地域jとのユークリッド距離Di,j、および今回の震災履歴の発生時刻Cが前記履歴データベース5あるいは情報データベース6から抽出される。
ステップS9では、今回の注目地域iに関して全ての発信先について放出要因および吸収要因の抽出が完了したか否かが判定される。完了していなければステップS5へ戻り、発信先となる相手地域jを切り換えながら上記の各処理が繰り返される。
ステップS10では、今回の注目地域iに関して全ての災害履歴から放出要因および吸収要因の抽出が完了したか否かが判定される。完了していなければステップS4へ戻り、災害履歴を切り換えながら上記の各処理が繰り返される。今回の注目地域iに関して全ての災害履歴から放出要因および吸収要因の抽出が完了するとステップS11へ進み、全ての収容地域に関して放出要因および吸収要因の抽出が完了したか否かが判定される。完了していなければステップS3へ戻り、発信元となる注目地域iを切り換えながら上記の各処理が繰り返される。
ステップS12では、前記注目地域i、相手地域jおよび災害履歴の組み合せごとに抽出された放出要因および吸収要因、ならびに発呼トラヒックのピーク特性値Aを上式(7)に適用して重回帰分析を実施し、各説明変数の係数βが求められて発呼トラヒックのピーク特性値A(ここでは、ピークトラヒック量)を予測するモデルM1が完成する。
これに対して、予測対象が「ピークトラヒック比」であればステップS2からステップS13へ進み、収容地域の一つが今回の注目地域iとして選択される。ステップS14では、震災履歴の一つが今回の分析対象として選択される。ステップS15では、今回の注目地域iから発信される相手地域の集合から今回の相手地域(発信先)jが選択される。
ステップS16では、今回の注目地域iに関して通信トラヒックの放出要因が抽出される。本実施形態では、注目地域iの平均震度Siが履歴データベース5から抽出される。ステップS17では、注目地域iに関して通信トラヒックの吸収要因が抽出される。本実施形態では、相手地域jの平均震度Sjおよびその人口Piならびに発生最大震度Smが履歴データベース5あるいは情報データベース6から抽出される。
ステップS18では、今回の注目地域iと前記発生最大震度Smが記録された収容地域mとのユークリッド距離Di,m、今回の注目地域iと相手地域jとのユークリッド距離Di,j、および今回の震災履歴に関する時刻情報Cが前記履歴データベース5あるいは情報データベース6から抽出される。
ステップS19、20、21では、放出要因および吸収要因の抽出が、前記と同様に全ての収容地域(発信元)、相手地域(発信先)および災害履歴を対象に繰り返される。ステップS12では、前記収容地域、相手地域および災害履歴の組み合せごとに抽出された放出要因および吸収要因、ならびにピーク特性値Aを上式(7)に適用して重回帰分析を実施し、各説明変数の係数βが算出されて発呼トラヒックのピーク特性値A(ここでは、ピークトラヒック比またはピーク発生時間)を予測するモデルM2が完成する。
一方、構築しようとしているモデルの予測対象が着呼トラヒックのピーク特性値AであればステップS1から図9のステップS31へ進み、予測対象のピーク特性値Aが判定される。ピーク特性値Aが「ピークトラヒック量」であればステップS31以降へ進み、前記と同様に収容地域、地震災害、および相手地域の組み合せごとに、放出要因として発生最大震度Smおよびその観測地域mの人口Pm、相手地域(発信元)jの平均震度Sjおよび人口Pjが抽出(ステップS35)され、吸収要因として注目地域iの平均震度Siおよび人口Piが抽出(ステップS36)され、各注目地域iと観測地域mとのユークリッド距離Di,m、各注目地域iと各相手地域jとのユークリッド距離Di,j、および今回の震災履歴に関する時刻情報Cが前記履歴データベース5あるいは情報データベース6から抽出(ステップS37)され、着呼トラヒックのピーク特性値A(ここでは、ピークトラヒック量)を予測するモデルM3が構築される。
これに対して、予測対象のピーク特性値Aが「ピークトラヒック比」であればステップS41以降へ進み、前記と同様に各収容地域、地震災害および相手地域の組み合せごとに、
放出要因として相手地域jの平均震度Sjが抽出(ステップS44)され、吸収要因として注目地域iの平均震度Siおよび発生最大震度Smが抽出(ステップS35)され、今回の震災履歴に関する時刻情報Cが抽出(ステップS46)され、ピーク特性値A(ここでは、着呼のピークトラヒック比)の予測モデルM4が構築される。
図10は、ピーク特性値Aの実測値と予測値との関係を示した図であり、予測が完璧であって予測値と実測値とが同値であれば、●印で示した両者の関係は破線で示した直線上に乗るので、破線に対する●印の分布が小さいほど予測精度が高いことを意味する。
同図(a)は、ピーク特性値Aを震度のみで予測する従来技術による分布の模式図であり、同図(b)は震度に加えて放出要因および吸収要因で予測する本実施形態による分布の模式図であり、同図(c)は、さらに時刻情報(C)も加えて予測する本実施形態による分布の模式図である。同図(a)を同図(b)、(c)と比較すれば明らかなように、震度のみならず放出要因および吸収要因で予測すれば予測精度が大幅に改善され、さらに時刻情報(C)も加えて予測すれば、予測精度が更に改善されることが判る。
図11は、震度ごとにピーク特性値Aの実測値(実線)と予測値(破線)とを比較した図であり、同図(a)は、ピーク特性値を震度のみで予測する従来技術による分布の模式図であり、同図(b)は震度のみならず放出要因および吸収要因で予測する本実施形態による分布の模式図であり、同図(c)は、さらに時刻情報Cも加えて予測する本実施形態による分布の模式図である。
同図(a)を同図(b)、(c)と比較すれば明らかなように、ここでも震度に加えて放出要因および吸収要因で予測すれば予測精度が大幅に改善され、さらに時刻情報Cも加えて予測すれば、予測精度が更に改善されることが判る。
なお、上記の実施形態では、注目地域iや相手地域jの震度を各地域の平均震度Si,Sjで代表するものとして説明したが、本発明はこれのみに限定されるものではなく、各地域の最大震度や最頻出震度あるいはその他の震度情報で代表するようにしても良い。
さらに、発呼トラヒックおよび着呼トラヒックごとに各ピーク値を予測する各モデルの要因(説明変数)は上記の組み合せ(図7)に限定されるものではなく、他の適宜の組み合せであっても良い。
上記の実施形態では、日時の説明変数Cとして時刻を用いるものとして説明したが、本発明はこれのみに限定されるものではなく、これに代えて、あるいはこれに加えて、地震災害の発生時刻を各地域の当該時刻における平時の通信トラヒック量に基づいて区分し、この区分を説明変数として追加するようにしても良い。
例えば、住宅街を収容地域とするNWノードの平時のトラヒック量は、図12に一例を示したような日変動を示し、同一地域でも時間帯によって平時の通信トラヒック量が大きく変化することが判る。そして、平時の通信トラヒックが異なれば、地震災害時のトラヒック変動特性も大きく変化するので、時間帯に応じて固有の予測モデルを用いれば、ピーク特性値Aの予測精度ひいては通信トラヒック量の予測精度の向上が期待できる。
ただし、通信トラヒック量の日変動は、例えば住宅街であれば、図12に示したように夕方から深夜にかけてトラヒック量が増加する傾向を示すのに対して、ビジネス街であれば就業時間帯に増加する傾向を示すといったように、NWノードの収容地域ごとに大きく異なる。したがって、時間帯に応じて固有の予測モデルを用いようとすれば、地域ごとに時間帯に応じて固有の予測モデルを用意しなければならず、予測モデルの数が膨大になる。
一方、発明者等の通信トラヒックの分析結果によれば、時間帯や地域にかかわらず、平時のトラヒック量が同等の地域は地震災害時も類似のトラヒック変動を示す。そこで、本実施形態では図13に示したように、平常時の通信トラヒック量を数段階(ここでは、4段階)に区分し、地震災害が発生した時刻の区分を要因とし、これを予測モデルに説明変数として追加する。
図示の例では、2時頃から3時頃のトラヒック量と9時頃から17時頃のトラヒック量は同等なのでいずれも区分(2)に分類される。同様に、0時頃から2時頃のトラヒック量と17時頃から20時頃のトラヒック量は同等なのでいずれも区分(3)に分類される。したがって、地震災害が0〜2時に発生した場合と17〜20時に発生した場合とでは同一の予測モデルを用いることができる。
本実施形態によれば、例えば住宅街とビジネス街といったように、通信トラヒック量の日変動が異なる収容地域に対しても、平時の通信トラヒック量が同等の時間帯については同一の予測モデルを用いることができるようになる。
また、上記の第2実施形態のように、地震災害の発生時刻を各地域の当該時刻における平時の通信トラヒック量に基づいて区分する代わりに、地震災害の発生時刻における各地域の当該時刻における平時の通信トラヒック量の代表値を取得し、この代表値を説明変数として追加しても良い。
図14は、本実施形態の考え方を模式的に表現した図であり、例えば6時に地震災害が発生すれば、当該6時の平時における通信トラヒック量またはその代表値を要因とし、これを説明変数として予測モデルに追加する。前記代表値は、地震災害の発生時刻と同時刻における平時の通信トラヒックの平均値、最大値および最頻出値のいずれかである。
本実施形態によれば、上記の第2実施形態に較べて、平時の通信トラヒック量を区分するなどの手間が不要となるのみならず、説明変数を離散値ではなく連続値として扱えるようになる。
図15は、本発明の第4実施形態に係る災害時トラヒック制御システムの主要部の構成を示したブロック図であり、ここでは、地震災害が発生した際に、前記第1,2,3実施形態の災害時トラヒック予測システムにより予測されたトラヒック量y[t]に基づいて、被災地域からの携帯電話MN(MNa,MNb)による発信を規制する発信規制を例にして説明する。
携帯電話網30には、NWノード31(31a,31b)を介して無線基地局32(32a,32b)が接続されると共に、前記第1,2実施形態の災害時トラヒック予測システムと同等の機能を内蔵し、予測トラヒック量y[t]に基づいて各携帯端末MNの発信を規制するトラヒック制御装置34が接続されている。なお、規制適用装置33(33a,33b)は、前記トラヒック制御装置34による発信規制を規制対象の装置(本実施形態では、携帯端末MN)へ適用するために設けられるが、その機能をトラヒック制御装置34に実装するのであれば、当該規制適用装置33は不要である。ここでは、規制適用装置33の機能がトラヒック制御装置34に実装されているものとして説明する。
図16は、本実施形態におけるトラヒック制御装置34の動作を示したフローチャートであり、地震検知装置35により地震災害が検知されると、その発生時刻および災害規模を含む地震情報がトラヒック制御装置34へ通知される。前記災害規模には、地域ごとの震度情報や震源の位置情報などが含まれる。
トラヒック制御装置34では、ステップS51において、この地震情報が受信されるとステップS52へ進む。ステップS52では、発生トラヒック量を規制されるNWノード31a,31bに収容される地域の震度が地震情報から抽出される。ステップS53では、各震度が害時トラヒックの予測式に適用され、ピーク時刻からの経過時間tごとに予測トラヒック量y[t]がNWノード31a,31bごとに予測される。
このとき、定常時のトラヒック量y0としては、例えば各NWノード31,31bの日時変動トラヒック量(例えば、10分毎)として予め記憶されている量を参照する。ステップS54では、前記予測トラヒック量y[t]とNWノード31a,31bのシステム容量(能力)や設定閾値とに基づいて、トラヒックのピーク時刻からの経過時刻tごとに発信規制率Rxが算出される。
本実施形態では、図17に一例を示したように、ピーク時刻を基準時刻(t=0)として所定のタイムスロットtごとに発信規制率Rxが算出される。この発信規制率Rxは、例えばピークトラヒック量が200で、NWノード31のシステム容量(または、設定閾値)が100であれば50%に設定される。また、その後も予測トラヒック量y[t]の時系列推移に基づいて発信規制率Rxが逐次算出・変更され、例えば30秒後の予測トラヒック量y[t]が150であれば発信規制率Rxは66.67%に更新される。ステップS55では、前記算出された発信規制率Rxが、各NWノード31a,31bおよび各無線基地局32a,32bを経由して、あるいは放送波などの同報的な通知手段により、各携帯電話MNa,MNbへ通知される。
図18は、前記携帯電話MNの動作を示したフローチャートであり、ステップS61において、前記発信規制率Rxの通知が検知されるとステップS62へ進み、当該発信規制率Rxが一時記憶される。ステップS63では、ユーザによる発信操作が検知されたか否かが判定され、発信操作以外の他の操作や着信等の他のイベントが検知されるとステップS69へ進み、当該イベントが適宜に処理される。
これに対して、ステップS63で発信操作が検知されるとステップS64へ進み、発信規制を実施するか否かが判定される。本実施形態では、最新の発信規制率Rxが通知されてからの経過時間が所定の基準時間以下であれば発信規制が実施される。
ステップS65では乱数randが発生される。ステップS66では前記発信規制率Rxと乱数randとが比較される。例えば、発信規制率Rxが0〜100%の範囲で通知されるならば0〜100の乱数randが発生され、ステップS66でrand≦Rxと判定されると、ステップS68へ進んで発信が拒否(発信規制)され、rand>Rxであれば、ステップS67へ進んで発信動作が実行される。
なお、本実施形態では発信規制を携帯電話MNで行うものとして説明したが、NWノード31a,31bや無線基地局32a,32bなどで行っても良い。また、本実施形態ではトラヒック制御装置34が予測トラヒック量y[t]および発信規制率Rxを算出するものとして説明したが、各算出動作を異なる装置で行うようにしても良い。
図19は、本発明の第5実施形態に係る災害時トラヒック制御システムの主要部の構成を示したブロック図であり、図15と同一の符号は同一または同等部分を表している。ここでは、被災地域外の携帯電話MNbから被災地域の携帯電話MNaへの発信、すなわち携帯電話MNaの着信を被災地域のNWノード31aにおいて着信規制する場合を例にして説明する。
図20は、本実施形態におけるトラヒック制御装置34の動作を示したフローチャートであり、地震検知装置35により地震災害が検知されると、その発生時刻および災害規模を含む地震情報がトラヒック制御装置34へ通知される。トラヒック制御装置34では、ステップS71において、この地震情報が受信されるとステップS72へ進む。ステップS72では、発生トラヒック量を規制されるNWノード31a(NWノード)に収容される地域の震度が地震情報から取得される。
ステップS73では、各震度が災害時トラヒックの予測式に適用され、ピーク時刻からの経過時間tごとにNWノード31aの予測トラヒック量y[t]が予測される。ステップS74では、前記予測トラヒック量y[t]とNWノード31aのシステム容量(能力)とに基づいて、トラヒックのピーク時刻からの経過時刻tごとに着信規制率Ryが算出される。ステップS75では、前記算出された着信規制率RyがNWノード31aへ通知される。
図21は、前記NWノード31aの動作を示したフローチャートであり、ステップS81において、前記着信規制率Ryの通知が検知されるとステップS82へ進み、当該着信規制率Ryが一時記憶される。ステップS83において携帯電話MNaへの着信が検知されるとステップS84へ進み、着信規制を実施するか否かが判定される。本実施形態でも、前記着信規制率Ryが通知されてからの経過時間が所定の基準時間以下であれば着信規制が実施される。
ステップS85では乱数randが発生され、ステップS86では前記着信規制率Ryと乱数randとが前記と同様に比較される。rand≦RyであればステップS88へ進み、当該着信が拒否(着信規制)される。rand>RyであればステップS87へ進んで着信動作が実行される。
なお、本実施形態では着信規制をNWノード31aで行うものとして説明したが、無線基地局32a,32bやNWノード31bのNWノード、あるいは発信側の端末(MNb)で行っても良い。また、本実施形態ではトラヒック制御装置34が予測トラヒック量y[t]および着信規制率Ryを算出するものとして説明したが、各算出を異なる装置で行うようにしても良い。
上記の第4、第5実施形態によれば、第1,2,3実施形態の災害時トラヒック予測システムにより正確に予測された災害時の予測トラヒック量および各NWノードのシステム容量に基づいて当該各NWノードのトラヒックが規制されるので、各NWノードのトラヒック量をシステム容量に近い適正量に規制できるようになる。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で各構成要素を変形することが可能であり、更に、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより、種々の発明を形成できる。
1…災害情報受信部,2…トラヒックデータ収集部,3…トラヒックデータ分析部,4…吸収/放出要因取得部,5…履歴データベース,6…情報データベース,7…条件入力部,8…トラヒック予測モデル構築部,8a…ピーク特性値予測モデル構築部,9…通信トラヒック予測部,30…携帯電話網,31(31a,31b)…NWノード,32(32a,32b)…無線基地局,33(33a,33b)…規制適用装置,34…トラヒック制御装置

Claims (17)

  1. 地震災害時のトラヒック変動を所定の地域ごとに観測して地震災害時の通信トラヒックを予測するモデルを構築する災害時トラヒック予測モデル構築システムにおいて、
    各地域の震度情報を含む地震災害情報を受信する手段と、
    各地域の通信トラヒックを収集する手段と、
    前記通信トラヒックを分析して地震災害時のトラヒック変動に固有の特性値を地域ごとに取得する手段と、
    地震災害ごとに各地域の震度情報および特性値を紐付けて記録するデータベースと、
    前記データベースから、各地震災害における各地域の特性値ならびに通信トラヒックの吸収要因および放出要因を取得する手段と、
    地震災害時の通信トラヒックの特性値を前記吸収要因および放出要因に基づいて予測するモデルを、各地震災害で観測された各地域の特性値ならびに通信トラヒックの吸収要因および放出要因に基づいて構築する手段とを具備したことを特徴とする災害時トラヒックの予測モデル構築システム。
  2. 前記予測モデルを構築する手段は、各地域の特性値を目的変数、吸収要因および放出要因を説明変数とする重回帰分析により予測モデルを構築することを特徴とする請求項1に記載の災害時トラヒックの予測モデル構築システム。
  3. 各地域の発呼トラヒックの特性値を予測するモデルの放出要因が、当該発呼トラヒックの発信元地域の震度および人口を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の災害時トラヒックの予測モデル構築システム。
  4. 各地域の発呼トラヒックの特性値を予測するモデルの吸収要因が、当該発呼トラヒックの発信先地域の震度および人口ならびに発生最大震度およびその観測地域の人口を含むことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の災害時トラヒックの予測モデル構築システム。
  5. 各地域の着呼トラヒックの特性値を予測するモデルの放出要因が、当該着呼トラヒックの発信元地域の震度および人口ならびに発生最大震度およびその観測地域の人口を含むことを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の災害時トラヒックの予測モデル構築システム。
  6. 各地域の着呼トラヒックの特性値を予測するモデルの吸収要因が、当該着呼トラヒックの発信先地域の震度および人口ならびに発生最大震度を含むことを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の災害時トラヒックの予測モデル構築システム。
  7. 前記各地域の震度が、当該地域の平均震度、最大震度および最頻出震度のいずれかであることを特徴とする請求項3ないし6のいずれかに記載の災害時トラヒックの予測モデル構築システム。
  8. 各地域間の距離を管理するデータベースを具備し、
    前記通信トラヒックの特性値を予測するモデルが、通信トラヒックの発信元地域と発信先地域との距離を説明変数として含むことを特徴とする請求項2ないし7のいずれかに記載の災害時トラヒックの予測モデル構築システム。
  9. 各地域間の距離を管理するデータベースを具備し、
    前記通信トラヒックの特性値を予測するモデルが、各地域と発生最大震度が観測された地域との距離を説明変数として含むことを特徴とする請求項2ないし8のいずれかに記載の災害時トラヒックの予測モデル構築システム。
  10. 前記通信トラヒックの特性値を予測するモデルが、地震災害の発生日時に関する情報を説明変数として含むことを特徴とする請求項2ないし9のいずれかに記載の災害時トラヒックの予測モデル構築システム。
  11. 地震災害の発生時刻を各地域の当該時刻における平時の通信トラヒック量に基づいて区分する手段を具備し、
    前記通信トラヒックの特性値を予測するモデルが、前記区分を説明変数として含むことを特徴とする請求項2ないし10のいずれかに記載の災害時トラヒックの予測モデル構築システム。
  12. 地震災害の発生時刻における各地域の平時の通信トラヒック量の代表値を取得する手段を具備し、
    前記通信トラヒックの特性値を予測するモデルが、前記代表値を説明変数として含むことを特徴とする請求項2ないし10のいずれかに記載の災害時トラヒックの予測モデル構築システム。
  13. 前記平時の通信トラヒック量の代表値が、地震災害の発生時刻における平時の通信トラヒック量の平均値、最大値および最頻出値のいずれかであることを特徴とする請求項12に記載の災害時トラヒックの予測モデル構築システム。
  14. 前記特性値が、通信トラヒックのピークトラヒック量およびピークトラヒック比のいずれかであることを特徴とする請求項1ないし13のいずれかに記載の災害時トラヒックの予測モデル構築システム。
  15. 前記トラヒックデータ収集手段は、地理的に分散配置された複数のネットワークノードから、各ネットワークノードの収容地域の通信トラヒック量を収集し、前記特性値が前記収容地域ごとに取得されることを特徴とする請求項1ないし14のいずれかに記載の災害時トラヒックの予測モデル構築システム。
  16. 前記特性値の予測結果に基づいて地震災害時の通信トラヒックを予測する通信トラヒック予測式を構築する手段をさらに具備したことを特徴とする請求項1ないし15のいずれかに記載の災害時トラヒックの予測モデル構築システム。
  17. 前記請求項16に記載の災害時トラヒック予測システムにより構築された通信トラヒック予測式を利用して各地域の通信トラヒックを制御する災害時トラヒック制御システムにおいて、
    地震災害時に各地の震度情報を前記通信トラヒック予測式に適用して各地域の通信トラヒック量を予測する手段と、
    前記各地域の通信トラヒック量の予測結果と各地域のシステム容量とに基づいてトラヒック規制率を算出する手段と、
    前記トラヒック規制率に基づいて、前記各地域に発生する通信トラヒック量を制御する手段とを含むことを特徴とする災害時トラヒックの制御システム。
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