JP2011053716A - 顕微鏡用透過照明装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】透明な試料に適度な陰影をつけて観察することを可能にする比較的薄型の顕微鏡用透過照明装置を提供する。
【解決手段】顕微鏡用透過照明装置は、試料8を載置するためのガラスプレート7と、ガラスプレート7に向けてほぼ均一な照明光を射出する面光源10と、面光源10から射出される照明光の拡散を少なくとも一方向に関して制限する光指向部材9とを備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、顕微鏡用透過照明装置に関する。
従来から、顕微鏡の透過照明用光源としてほぼ均一な面状光源を用いることが知られている。
例えば特許第3194909号には、顕微鏡の透過照明に平面蛍光灯を用いた顕微鏡が開示されている。
また、特公平7−122694号公報には、LEDをアレイ状に配置した光源と試料間に光拡散板を配置した面状光源も開示されている。
また実体顕微鏡など低倍率の広い照明範囲をカバーするには、拡散板の面を広くしたものが用いられる。
特許第3194909号 特公平7−122694号公報
しかしこのような広い拡散面をもつ面状光源を試料の下方に配置した構成において、試料と発光面の間の距離が比較的短い場合には、試料に入射する照明光の入射角度が大きいため、比較的透明な試料には陰影がつかずに良く見ることができない。
試料に適度な陰影をつけて見やすくするには、試料と発光面の間の距離Lを少なくとも0.5D以上、望ましくは0.8D以上離す必要がある。
このため面状光源を用い、広い照明範囲と適度な陰影が得られる透過照明光学系を構成するには、相当に大きな高さが必要である。
本発明は、このような実状を考慮して成されたものであり、その目的は、透明な試料に適度な陰影をつけて観察することを可能にする比較的薄型の顕微鏡用透過照明装置を提供することである。
本発明は顕微鏡用透過照明装置であり、試料を載置するための光学的に透明な試料載置板と、前記試料載置板に向けてほぼ均一な照明光を射出する面光源と、前記試料載置板と前記面光源との間に配置され、前記照明光の拡散を少なくとも一方向に関して制限する少なくとも一つの光指向部材と、前記面光源の発光部の最短の辺の長さDと、前記試料載置板の試料載置面から前記面光源の発光面までの距離Lと、試料に入射する照明光の最大角度(半角)Aとが、
L<0.7D
A<0.9tan-1(D/2L)
を満足することを特徴とする。
本発明によれば、透明な試料に適度な陰影をつけて観察することを可能にする比較的薄型の顕微鏡用透過照明装置が提供される。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
[第一実施形態]
図1は、本発明の第一実施形態による透過照明装置を内蔵した顕微鏡を概略的に示している。
顕微鏡用架台としての透過照明架台1は、水平方向に配置されたベース部1aと、このベース部1aに対して直立して設けられた支柱部1bとからなっている。支柱部1bには焦準装置2が設けられている。焦準装置2は、図示しない焦準機構を内蔵しており、この焦準機構により、焦準ハンドル12の操作に応じて固定部2aに対して可動部2bを上下動させる。焦準装置2の可動部2bにはズーム本体3が設けられており、ズーム本体3はズームハンドル13の操作に応じて変倍を行なうことを可能にしている。ズーム本体3の下部には対物レンズ4が設けられている。ズーム本体3の上部には鏡筒5が設けられ、鏡筒5には観察用の接眼レンズ6が設けられている。
また、対物レンズ4に対向するベース部1aの上面には穴部1a1が設けられている。穴部1a1には、試料8を載置するための光学的に透明な試料載置板であるガラスプレート7がはめ込まれている。ガラスプレート7の下方には、ガラスプレート7に向けてほぼ均一な照明光を射出する面光源10が設けられている。面光源10には電源11が接続され、電源11には図示しない商用電源が接続されており、図示しないスイッチによって面光源10に対する電源供給が行なわれる。ガラスプレート7と面光源10との間には一つの光指向部材9が設けられている。光指向部材9は、面光源10から射出される照明光の拡散を少なくとも一方向に関して制限する。光指向部材9は、ベース部1aに形成された保持部1a2によって支持されている。
すなわち、本実施形態の透過照明装置は、試料8を載置するためのガラスプレート7と、ガラスプレート7に向けてほぼ均一な照明光を射出する面光源10と、面光源10から射出される照明光の拡散を少なくとも一方向に関して制限する光指向部材9とを備えている。
続く説明では、便宜上、検鏡者側から見て左右方向(図1の紙面に垂直方向)をX方向、奥行き方向(図1の紙面の左右方向)をY方向とする。
光指向部材9は、一枚のルーバーフィルムで構成されている。図2は、ルーバーフィルムの構造を模式的に示している斜視図である。図2に示されるように、ルーバーフィルム9は、光学的に透明な平行平板状の透明樹脂21と、透明樹脂21の中に等間隔で配置された光学的に不透明な多数のマイクロルーバー22とを備えている。ルーバーフィルム9のマイクロルーバー22は透明樹脂21の面に直交している。このようなルーバーフィルムは例えば住友スリーエム株式会社から販売されている。図2に示されるルーバーフィルム9はその構造を模式的に示すために方形形状に描かれているが、ルーバーフィルム9の形状は面光源10の形状に合わせて円形などであってもよい。
図1に示される顕微鏡に対して、例えば、ルーバーフィルム9は、図2に示されるように、マイクロルーバー22がX方向に平行になるよう配置される。このような配置は、後述するように、顕微鏡が双眼実態顕微鏡である場合に特に有益である。
次に、このように構成された本実施形態の顕微鏡の作用を説明する。
観察者が接眼レンズ6を覗いた状態で焦準ハンドル12を回転操作し、焦準装置2の可動部2bと共にズーム本体3と対物レンズ4を上下動させることにより、ガラスプレート7上の試料8に対する焦点を合わせる。ここで、ズームハンドル13を回転させてズーム本体3での倍率を変えることにより、観察している試料像の拡大・縮小を任意の範囲内で行なえる。
電源11のスイッチ(図示しない)を投入して面光源10に電源供給を行なうと、面光源10から拡散光が発せられ、ルーバーフィルム9を透過した光がガラスプレート7上の試料8を照明する。
図3(a)は、本実施形態の透過照明装置のY方向断面を模式的に示しており、図3(b)は、本実施形態の透過照明装置のX方向断面を模式的に示している。図3(a)と図3(b)において、面光源10から射出された照明光はルーバーフィルム9に入射する。図3(a)に示されるように、Y方向断面においては、入射角度が大きい照明光はマイクロルーバー22に遮られて試料8に到達しない。このため試料8は、入射角度が比較的小さい照明光で照明される。図3(a)に参照符号31で示された矢印は、試料8を照明し得る最大入射角度の照明光を示している。一方、図3(b)に示されるように、X方向断面においては、面光源10から射出された照明光はマイクロルーバー22と平行方向であるため遮られることがない。このため試料8は、面光源10で可能な最大射出角度よりも小さい入射角度の照明光で、つまり面光源10から射出されるあらゆる入射角度の照明光で照明される。
図3(a)のように入射角度が小さい照明光で照明された場合、試料8による屈折光や散乱光の角度も制限される。このため、屈折光や散乱光が対物レンズ4に到達しない場合が生じるので、試料8の観察像には陰影が生じる。一方、図3(b)のように入射角度が大きい照明光で照明された場合、試料8には照明光がさまざまな入射角度で入射するので、試料8による屈折光や散乱光もさまざまな角度で生じる。このため、対物レンズ4に到達する光が多いので、試料8の観察像に陰影が生じにくい。つまり、接眼レンズ6で観察される試料8の像は、Y方向には陰影が生じているが、X方向には陰影が生じていない観察像となる。Y方向に生じる陰影によって、試料8が比較的透明であっても観察することが可能になる。
陰影の強さは、ルーバーフィルム9のマイクロルーバー22の間隔(ピッチ)によってコントロールすることが可能である。ピッチが細かいほど照明光の遮光効果が上がり、より照明角度が小さくなるので、より強い陰影を試料8につけることができる。
ここで、面光源10の発光部の最短辺の長さDと、ガラスプレート7の試料載置面すなわち上面から面光源10の発光面までの距離Lと、試料8に入射する照明光の最大角度(半角)Aとすると、本実施形態では下記条件式
L<0.7D
A<0.9tan-1(D/2L)
を満たして試料8に陰影をつけて見やすく観察することが可能となる。
L<0.7D
は試料載置面と面光源10の距離が近接していることを示しており、この状態下で試料8に入射する照明光の最大角度(半角)Aは
A<0.9tan-1(D/2L)
の条件を満たすことができる。すなわち面光源10をただ配置しただけより、最大角度Aを1割以上小さくすることができる。
言い換えると、面光源10を近くに配置したにもかかわらず、あたかも遠くに配置したかのような効果が得られる。
具体的な例としては、φ50mmの面光源とした場合、面光源10の発光部の最短辺の長さDは50mmである。
L<0.7Dから、試料載置面から発光面までの距離Lは35mm未満となる。
A<0.9tan-1(D/2L)から、試料8に入射する照明光の最大角度Aは32°未満となる。
従って、試料載置面から発光面までの距離は35mmより近い距離で、面光源10を40mmより遠くに配置したときの照明光の最大角度Aを得る。φ50mmの面光源を単に35mm離れた位置に配置しただけでは、試料8に入射する照明光の最大角度は35.5°となる。
双眼実体顕微鏡は一般に、右目用と左目用に、X方向に並んだ内向角を持つ二本の光軸を有している。双眼実体顕微鏡において、試料8のX方向に陰影が生じると、二本の光軸がそれぞれ異なる角度を持っているため、二本の光軸で陰影のつき方が異なる。その結果、左右の接眼レンズ6を通してそれぞれ観察される試料8の像の陰影が異なるため、見にくいものになってしまう。このため、双眼実体顕微鏡に対しては、像の左右方向(X方向)には陰影が生じない方が好ましい。つまり、顕微鏡が双眼実体顕微鏡である場合には、光指向部材すなわちルーバーフィルム9は、双眼実体顕微鏡の二本の光軸を含む面に垂直な方向に関して照明光の拡散を制限するとよい。
また、ルーバーフィルム9がない状態では、X方向・Y方向ともに入射角度の大きい照明光が試料8に入射するので像に陰影がつかない。ルーバーフィルム9なしで図3(a)と同等の入射角度を得るためには面光源10と試料8の距離を大きくしなければならない。適当な陰影をつけるためには、面光源10の発光面の大きさをDとすると、0.5D以上、望ましくは0.8D以上離す必要がある。
このように面光源10と試料8の距離を離しても、X方向・Y方向のすべてに陰影がついてしまうため、双眼実体顕微鏡の観察では左右の接眼レンズ6を通して観察される像に差が生じるので見にくい。
以上のように本実施形態のよれば、ルーバーフィルム9によって面光源10を試料8の近くに配置しても試料8の像に適当な陰影がつく。このため、比較的透明体な試料であっても観察することが可能である。また、透過照明架台1のベース部1aの厚さを薄くできるので、試料8の載せ替え作業などでの上下方向へ大きな動きを少なくすることができ、優れた作業性が得られる。
また、観察しながらの試料操作などの作業において、手の位置を低くでき、かつアイポイントも低くできるので、観察者の疲労軽減を図ることもできる。
さらに、試料8にはY方向だけに陰影が生じるので、双眼実体顕微鏡に適用した場合でも、見にくさが生じることがなく、最適な照明が得られる。
また、ルーバーフィルム9による陰影のつき方は面光源10の大きさに依存しないため、試料8が大きい場合でも、面光源10を大きくすることによって、適当な陰影を生じるムラの少ない広範囲の照明が可能になる。
[第一変形例]
上述した実施形態では、図2に示すようなマイクロルーバー22が垂直に立ったルーバーフィルム9を用いているが、図4に示されるように、マイクロルーバー41が垂直から一定角度を持って傾いているルーバーフィルム9を用いることもできる。つまり、本変形例では、ルーバーフィルム9のマイクロルーバー41が透明樹脂21の面に対して傾斜している。
図5は、図4に示されるルーバーフィルムを備えた本変形例の透過照明装置のY方向断面を模式的に示している。図5に示されるように、試料8に対して照明光51を斜めから当てて、より陰影を強調する偏射照明方法を行なうことができる。
従来の一般的な偏斜照明の方法として、照明光学系中に配置されたミラーを偏向させる手法や、照明光路上にスリットを挿入する手法が知られている。ミラーやスリットが観察光学系の瞳に対して共役な位置近傍に配置されていれば、視野の明るさムラが少なく、偏斜照明の効果を得ることが可能である。しかし、変倍装置を備えた顕微鏡では、観察光学系の瞳に対する共役位置が変倍に伴って大きく移動するために、すべての使用状態において、ムラのない偏斜照明を得ることは不可能である。
本変形例によれば、本実施形態の利点に加えて、より強い陰影が得られる偏射照明を、ムラのない状態で行なうことが可能である。
[第二変形例]
上述した実施形態では、光指向部材9を一枚のルーバーフィルムで構成し、照明光の拡散の制限をY方向に関してだけ行なっているが、X方向に関しても適度な陰影をつけるために、光指向部材9は、互いに重ねられた複数枚のルーバーフィルムで構成されてもよい。
前述したように、双眼実体顕微鏡においては、像の左右方向(X方向)に陰影が生じない方が好ましい。このため、顕微鏡が双眼実体顕微鏡である場合、複数枚のルーバーフィルムを重ねて構成された光指向部材9は、双眼実体顕微鏡の二本の光軸を含む面に平行なX方向に関する照明光の拡散よりも双眼実体顕微鏡の二本の光軸を含む面に直交しているY方向に関する照明光の拡散を多く制限するとよい。
図6(a)は、本変形例の透過照明装置のY方向断面を模式的に示しており、図6(b)は、本変形例の透過照明装置のX方向断面を模式的に示している。また、図7(a)は、図6(a)と図6(b)に示された上側のルーバーフィルム9b単体の平面図であり、図7(b)は、図6(a)と図6(b)に示された下側のルーバーフィルム9a単体の平面図であり、図7(c)は、図7(a)に示されたルーバーフィルム9bと図7(b)に示されたルーバーフィルム9aとが重ねられた様子を示している。
図6(a)と図6(b)に示されるように、光指向部材9は二枚のルーバーフィルムで構成されており、図7(a)〜図7(c)に示されるように、一方のルーバーフィルム9aのマイクロルーバーは双眼実体顕微鏡の二本の光軸を含む面(すなわちX方向)に平行であり、他方のルーバーフィルム9bのマイクロルーバーは双眼実体顕微鏡の二本の光軸を含む面に直交しており、双眼実体顕微鏡の二本の光軸を含む面(すなわちX方向)に平行なマイクロルーバーの間隔の方が双眼実体顕微鏡の二本の光軸を含む面に直交しているマイクロルーバーの間隔よりも狭い。
図6(a)に示されるように、Y方向に関する照明光の拡散は、ルーバーフィルム9aだけによって制限され、ルーバーフィルム9bの影響は受けない。一方、図6(b)に示されるように、X方向に関する照明光の拡散は、ルーバーフィルム9aの影響は受けずに、ルーバーフィルム9bだけによって制限される。その結果、双眼実体顕微鏡の二本の光軸を含む面(すなわちX方向)に平行な方向における照明光の入射角よりも双眼実体顕微鏡の二本の光軸を含む面(すなわちY方向)に直交している方向における照明光の入射角の方が小さくなる。
本変形例では、Y方向の陰影のコントロールに加えてX方向の陰影のコントロールが可能になるため、目的に応じてより多彩な試料8に対して最適な照明が可能となる。
[第三変形例]
図8は、本変形例の透過照明装置のX方向断面を模式的に示している。図9(a)は、図8に示された上側のルーバーフィルム9b単体の平面図であり、図9(b)は、図8に示された下側のルーバーフィルム9a単体の平面図であり、図9(c)は、図9(a)に示されたルーバーフィルム9bと図9(b)に示されたルーバーフィルム9aとが重ねられた様子を示しており、図9(c)は、図9(a)に示されたルーバーフィルム9bと図9(b)に示されたルーバーフィルム9aとがX方向に対する傾きを変えて重ねられた様子を示している。
本変形例の光指向部材9は、図8に示されるように、第二変形例と同様に、互いに重ねられた二枚のルーバーフィルム9aと9bで構成されている。しかし第二変形例とは異なり、二枚のルーバーフィルム9aと9bは共に、図9(a)と図9(b)に示されるように、双眼実体顕微鏡の二本の光軸を含む面(すなわちX方向)に対してマイクロルーバーを傾けて配置されている。その結果、二枚のルーバーフィルム9aと9bのマイクロルーバーの合成パターンは図9(c)に示されるパターンになる。さらに、二枚のルーバーフィルム9aと9bは共に面光源10の発光面に垂直な照明光軸の周りに回転可能であり、X方向に対する二枚のルーバーフィルム9aと9bを変更することによって、二枚のルーバーフィルム9aと9bのマイクロルーバーの合成パターンを、例えば図9(d)に示されるパターンに変更することができる。つまり、照明光の拡散制限の程度すなわち照明光の入射角をいろいろと変更できる。その結果、陰影のつけ方をいろいろと変更できる。
さらに本変形例の透過照明装置は、ガラスプレート7と光指向部材9との間に拡散板81が設けられている。拡散板81は、光指向部材9による照明光の拡散制限作用に実質的に影響を与えない程度に照明光を拡散させる。拡散板81を設けることによって、二枚のルーバーフィルム9aと9bの重ね合わせによって生じるモアレ縞を見えなくすることが可能である。また、光指向部材9と試料8が近い場合でもルーバーの線を見えなくすることが可能である。これによって、ルーバーフィルム9aと9bに特別に細かいピッチのものを使用する必要がなくなり、マイクロルーバーのピッチの選択の自由度が向上する。
[第二実施形態]
図10(a)は、本発明の第二実施形態の透過照明装置の要部のX方向断面を模式的に示しており、図10(b)は、本発明の第二実施形態の透過照明装置の要部のY方向断面を模式的に示している。図10(a)と図10(b)において、図1に示された部材と同一の参照符号で指示された部材は同様の部材であり、その詳しい説明は省略する。
本実施形態の透過照明装置は、面光源10の発光面に垂直な照明光軸に直交する軸の周りに光指向部材9を回転させる回転機構をさらに備えている。この回転機構は、大まかには、図10(a)と図10(b)に示されるように、光指向部材9を保持する枠101と、枠101に固定された軸102と、軸102を回転可能に保持する軸受103と、軸102の端部に設けられた操作ツマミ部104とから構成されている。
本実施形態では、光指向部材9は、図2に示されるように、マイクロルーバーが透明樹脂の面に直交している一枚のルーバーフィルムで構成されている。ルーバーフィルム9は枠101に保持されている。枠101は軸102の端部に固定されている。軸102は軸受103に回転可能に保持されている。軸102の他方の端部には操作ツマミ部104が設けられている。軸102にはネジ105がねじ込まれている。ネジ105は、軸受103に設けられた溝106と共働して、回転量の規制と抜け止めの役目を果たす。軸受103には穴107が設けられており、穴107には、球108とバネ109とビス110が挿入されている。球108はバネ109の力で軸102に押し付けられおり、軸102の回転を任意の角度でとどめておくことを可能にしている。
次に、このように構成された本実施形態の透過照明装置の作用を説明する。
図11(a)は、本実施形態の透過照明装置においてルーバーフィルムがガラスプレートに対して平行な状態のY方向断面を模式的に示しており、図11(b)は、本実施形態の透過照明装置においてルーバーフィルムがガラスプレートに対して最大限傾けられた状態のY方向断面を模式的に示している。
図11(a)に示されるように、光指向部材すなわちルーバーフィルム9がガラスプレート7に平行な状態では、面光源10から射出された照明光111はルーバーフィルム9によって拡散が適度に規制されて試料8に照射される。これによって、試料8の観察像に適度な陰影をつけて観察することができる。操作ツマミ部104を操作して回転させることによって、ルーバーフィルム9をガラスプレート7に対して傾けることができる。
図11(b)に示されるように、ルーバーフィルム9が最大限傾けられた状態では、試料8に対して照明光112を斜めから当てて、図11(a)の状態よりも陰影を強調する偏射照明を行なうことができる。操作ツマミ部104の操作によって、図11(a)に示された状態と図11(b)に示された状態の間の任意の傾きでルーバーフィルム9を保持することが可能であり、その傾きに対応した偏斜照明の効果が得られる。
以上のように本実施形態では、ルーバーフィルム9の傾き調節によって試料8につける陰影の強弱を任意の量に連続的に調節することができる。これによって、試料8を最適な陰影で観察することができる。
[変形例]
上述した実施形態では、光指向部材9は、図2に示された一枚のルーバーフィルムで構成されているが、第一実施形態の第一変形例〜第三変形例と同様に構成されてもよい。その場合、第一実施形態の第一変形例〜第三変形例において述べたそれぞれの利点に加えて、試料8の状態に応じて任意の陰影調節が可能になるため、より多彩な試料8に適応することが可能となる。
[第三実施形態]
図12は、本発明の第三実施形態の透過照明装置の要部のX方向断面を模式的に示している。図13は、図12に示されたターレットの上面図である。図12と図13において、図1に示された部材と同一の参照符号で指示された部材は同様の部材であり、その詳しい説明は省略する。
図12と図13において、本実施形態の透過照明装置は、四つの光指向部材9A・9B・9C・9Dと、四つの光指向部材9A・9B・9C・9Dのうちの一つを選択的にガラスプレート7と面光源10との間に配置する切り換え機構とを備えている。この切り換え機構は、軸122によってベース部1aに対して回転可能に支持されているターレット121を含んでいる。ターレット121とベース部1aの間には、ターレット121の回転時のガタを規制するためのスペーサー123が設けられている。ターレット121には例えば四つの穴部124A・124B・124C・124Dが設けられている。穴部124A・124B・124C・124Dには、それぞれ、光指向部材9A・9B・9C・9Dを保持した枠125A・125B・125C・125Dが落とし込まれ保持されている。
ベース部1aから突出した操作部126を操作することによって、ターレット121を回転操作することができる。ベース部1aにはプランジャー127が設けられている。プランジャー127はボール128とバネ129を内蔵しており、ボール128はバネ129によってターレット121の外周面に押し付けられている。ターレット121は外周面にクリック溝130を有しており、クリック溝130にボール128が落ち込むことによってターレット121の回転が規制される。クリック溝130にボール128が落ち込んだ状態では、四つの光指向部材9A・9B・9C・9Dのうちの一つがガラスプレート7と面光源10の間に適切に配置されている。操作部126に一定以上任意の力を加えると、クリック溝130の斜面に押されてボール128が移動するのでターレット121が回転し、別の光指向部材がガラスプレート7と面光源10の間にくると、再びクリック溝130にボール128が落ち込んでターレット121の回転が規制される。
例えば、光指向部材9A・9Cは図2に示される一枚のルーバーフィルムで構成され、図12に示されるように、ルーバーフィルム9Aはガラスプレート7に対して平行に配置され、ルーバーフィルム9Cはガラスプレート7に対して傾けて配置されている。図12の状態では、ガラスプレート7と面光源10の間にルーバーフィルム9Aが配置されているため、試料8の像に適度な陰影をつけて観察することができる。この状態から操作部126を操作してターレット121を回転させ、ガラスプレート7と面光源10の間にルーバーフィルム9Cを配置すると、ガラスプレート7に対して傾いたルーバーフィルム9Cにより偏斜照明となり、より強い陰影を試料8の像につけて観察することができる。
光指向部材9Bと9Dは、特に図示しないが、例えば、光指向部材9A・9Cと同様のルーバーフィルムで構成され、ルーバーフィルム9Cとは異なる角度でガラスプレート7に対して傾けて配置されてよい。こうすることによって、ルーバーフィルム9B・9C・9Dのそれぞれで異なる偏斜照明となり、試料8の像に異なる強さの陰影をつけて観察することができる。
また、必ずしも穴部124A・124B・124C・124Dのすべてに光指向部材9A・9B・9C・9Dを配置する必要はなく、適当な穴部を空穴のまま使用してもよい。こうすることによって、ルーバーフィルム9による陰影がついていない観察とルーバーフィルム9による陰影がついていない観察とを切り換えることも可能となる。
光指向部材9A・9B・9C・9Dは、ここに述べた構成のほかに、それぞれ、第一実施形態の第一変形例〜第三変形例と同様に構成されてもよい。こうすることによって、さまざまな光学特性をもつルーバーフィルムを切り換えて使用することができるので、より多彩な照明を行なうことが可能になる。
以上のように本実施形態では、異なる光学特性をもつ光指向部材9A・9B・9C・9Dを切り換えて使用することができるので、多様な試料8に対して最適な照明を一台の透過照明装置で行なうことが可能となる。
また、それぞれの光指向部材9A・9B・9C・9Dは枠125A・125B・125C・125Dと共に交換可能なので、目的に合わせた任意の組み合わせの陰影のつけた観察像を得ることができる。
本実施形態では、ターレット121は四つの穴部124A・124B・124C・124Dを備えているが、穴部の個数は、ターレット121を大きくすることによって任意に増やすことが可能であり、また減らすことも可能である。
これまで、図面を参照しながら本発明の実施形態を述べたが、本発明は、これらの実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲においてさまざまな変形や変更が施されてもよい。
[結び]
本発明は、以下の各項に列記する顕微鏡用透過照明装置を含んでいる。
1. 本発明の顕微鏡用透過照明装置は、試料を載置するための光学的に透明な試料載置板と、試料載置板に向けてほぼ均一な照明光を射出する面光源と、照明光の拡散を少なくとも一方向に関して制限する少なくとも一つの光指向部材とを備えている。
2. 本発明の別の顕微鏡用透過照明装置は、第1項において、面光源の発光部の最短の辺の長さDと、試料載置板の試料載置面から面光源の発光面までの距離Lと、試料に入射する照明光の最大角度(半角)Aとが、
L<0.7D
A<0.9tan-1(D/2L)
を満足している。
3. 本発明の別の顕微鏡用透過照明装置は、第1項において、試料載置板と面光源との間に配置された一つの光指向部材を備えている。
4. 本発明の別の顕微鏡用透過照明装置は、第3項において、光指向部材が一枚のルーバーフィルムで構成されており、ルーバーフィルムは、光学的に透明な平行平板状の透明樹脂と、透明樹脂中に等間隔で配置された光学的に不透明な多数のマイクロルーバーとを備えている。
5. 本発明の別の顕微鏡用透過照明装置は、第4項において、ルーバーフィルムのマイクロルーバーが透明樹脂の面に直交している。
6. 本発明の別の顕微鏡用透過照明装置は、第5項において、顕微鏡が双眼実体顕微鏡であり、光指向部材は、双眼実体顕微鏡の二本の光軸を含む面に垂直な方向に関して照明光の拡散を制限する。
7. 本発明の別の顕微鏡用透過照明装置は、第4項において、ルーバーフィルムのマイクロルーバーが透明樹脂の面に対して傾斜している。
8. 本発明の別の顕微鏡用透過照明装置は、第7項において、顕微鏡が双眼実体顕微鏡であり、光指向部材は、双眼実体顕微鏡の二本の光軸を含む面に垂直な方向に関して照明光の拡散を制限する。
9. 本発明の別の顕微鏡用透過照明装置は、第4項において、試料載置板と光指向部材との間に配置された拡散板であり、光指向部材による照明光の拡散制限作用に実質的に影響を与えない程度に照明光を拡散させる拡散板をさらに備えている。
10. 本発明の別の顕微鏡用透過照明装置は、第3項において、光指向部材が複数枚のルーバーフィルムで構成されており、複数枚のルーバーフィルムは互いに重ねられており、それぞれのルーバーフィルムは、光学的に透明な平行平板状の透明樹脂と、透明樹脂中に等間隔で配置された光学的に不透明な多数のマイクロルーバーとを備えている。
11. 本発明の別の顕微鏡用透過照明装置は、第10項において、顕微鏡が双眼実体顕微鏡であり、光指向部材は、双眼実体顕微鏡の二本の光軸を含む面に平行な方向に関する照明光の拡散よりも双眼実体顕微鏡の二本の光軸を含む面に直交している方向に関する照明光の拡散を多く制限する。
12. 本発明の別の顕微鏡用透過照明装置は、第11項において、光指向部材が二枚のルーバーフィルムで構成されており、一方のルーバーフィルムのマイクロルーバーは双眼実体顕微鏡の二本の光軸を含む面に平行であり、他方のルーバーフィルムのマイクロルーバーは双眼実体顕微鏡の二本の光軸を含む面に直交しており、双眼実体顕微鏡の二本の光軸を含む面に平行なマイクロルーバーの間隔の方が双眼実体顕微鏡の二本の光軸を含む面に直交しているマイクロルーバーの間隔よりも狭い。
13. 本発明の別の顕微鏡用透過照明装置は、第11項において、光指向部材が二枚のルーバーフィルムで構成されており、二枚のルーバーフィルムは共に面光源の発光面に垂直な照明光軸の周りに回転可能であり、双眼実体顕微鏡の二本の光軸を含む面に対してマイクロルーバーを傾斜させて配置されている。
14. 本発明の別の顕微鏡用透過照明装置は、第13項において、試料載置板と光指向部材との間に配置された拡散板であり、光指向部材による照明光の拡散制限作用に実質的に影響を与えない程度に照明光を拡散させる拡散板をさらに備えている。
15. 本発明の別の顕微鏡用透過照明装置は、第3項において、面光源の発光面に垂直な照明光軸に直交する軸の周りに光指向部材を回転させる回転機構をさらに備えている。
16. 本発明の別の顕微鏡用透過照明装置は、第15項において、光指向部材が一枚のルーバーフィルムで構成されており、ルーバーフィルムは、光学的に透明な平行平板状の透明樹脂と、透明樹脂中に等間隔で配置された光学的に不透明な多数のマイクロルーバーとを備えている。
17. 本発明の別の顕微鏡用透過照明装置は、第16項において、ルーバーフィルムのマイクロルーバーが透明樹脂の面に直交している。
18. 本発明の別の顕微鏡用透過照明装置は、第17項において、顕微鏡が双眼実体顕微鏡であり、光指向部材は、双眼実体顕微鏡の二本の光軸を含む面に垂直な方向に関して照明光の拡散を制限する。
19. 本発明の別の顕微鏡用透過照明装置は、第16項において、ルーバーフィルムのマイクロルーバーが透明樹脂の面に対して傾斜している。
20. 本発明の別の顕微鏡用透過照明装置は、第19項において、顕微鏡が双眼実体顕微鏡であり、光指向部材は、双眼実体顕微鏡の二本の光軸を含む面に垂直な方向に関して照明光の拡散を制限する。
21. 本発明の別の顕微鏡用透過照明装置は、第16項において、試料載置板と光指向部材との間に配置された拡散板であり、光指向部材による照明光の拡散制限作用に実質的に影響を与えない程度に照明光を拡散させる拡散板をさらに備えている。
22. 本発明の別の顕微鏡用透過照明装置は、第15項において、光指向部材が複数枚のルーバーフィルムで構成されており、複数枚のルーバーフィルムは互いに重ねられて

おり、それぞれのルーバーフィルムは、光学的に透明な平行平板状の透明樹脂と、透明樹脂中に等間隔で配置された光学的に不透明な多数のマイクロルーバーとを備えている。
23. 本発明の別の顕微鏡用透過照明装置は、第22項において、顕微鏡が双眼実体顕微鏡であり、光指向部材は、双眼実体顕微鏡の二本の光軸を含む面に平行な方向に関する照明光の拡散よりも双眼実体顕微鏡の二本の光軸を含む面に直交している方向に関する照明光の拡散を多く制限する。
24. 本発明の別の顕微鏡用透過照明装置は、第23項において、光指向部材が二枚のルーバーフィルムで構成されており、一方のルーバーフィルムのマイクロルーバーは双眼実体顕微鏡の二本の光軸を含む面に平行であり、他方のルーバーフィルムのマイクロルーバーは双眼実体顕微鏡の二本の光軸を含む面に直交しており、双眼実体顕微鏡の二本の光軸を含む面に平行なマイクロルーバーの間隔の方が双眼実体顕微鏡の二本の光軸を含む面に直交しているマイクロルーバーの間隔よりも狭い。
25. 本発明の別の顕微鏡用透過照明装置は、第23項において、光指向部材が二枚のルーバーフィルムで構成されており、二枚のルーバーフィルムは共に面光源の発光面に垂直な照明光軸の周りに回転可能であり、双眼実体顕微鏡の二本の光軸を含む面に対してマイクロルーバーを傾斜させて配置されている。
26. 本発明の別の顕微鏡用透過照明装置は、第25項において、試料載置板と光指向部材との間に配置された拡散板であり、光指向部材による照明光の拡散制限作用に実質的に影響を与えない程度に照明光を拡散させる拡散板をさらに備えている。
27. 本発明の別の顕微鏡用透過照明装置は、第1項において、複数の光指向部材と、複数の光指向部材のうちの一つを選択的に試料載置板と面光源との間に配置する切り換え機構とを備えている。
28. 本発明の別の顕微鏡用透過照明装置は、第27項において、少なくとも一つの光指向部材が一枚のルーバーフィルムで構成されており、ルーバーフィルムは、光学的に透明な平行平板状の透明樹脂と、透明樹脂中に等間隔で配置された光学的に不透明な多数のマイクロルーバーとを備えている。
29. 本発明の別の顕微鏡用透過照明装置は、第28項において、ルーバーフィルムのマイクロルーバーが透明樹脂の面に直交している。
30. 本発明の別の顕微鏡用透過照明装置は、第29項において、ルーバーフィルムは、試料載置板に対して傾けて配置されている。
31. 本発明の別の顕微鏡用透過照明装置は、第29項において、顕微鏡が双眼実体顕微鏡であり、光指向部材は、双眼実体顕微鏡の二本の光軸を含む面に垂直な方向に関して照明光の拡散を制限する。
32. 本発明の別の顕微鏡用透過照明装置は、第28項において、ルーバーフィルムのマイクロルーバーが透明樹脂の面に対して傾斜している。
33. 本発明の別の顕微鏡用透過照明装置は、第32項において、顕微鏡が双眼実体顕微鏡であり、光指向部材は、双眼実体顕微鏡の二本の光軸を含む面に垂直な方向に関して照明光の拡散を制限する。
34. 本発明の別の顕微鏡用透過照明装置は、第28項において、試料載置板と光指向部材との間に配置された拡散板であり、光指向部材による照明光の拡散制限作用に実質的に影響を与えない程度に照明光を拡散させる拡散板をさらに備えている。
35. 本発明の別の顕微鏡用透過照明装置は、第27項において、少なくとも一つの光指向部材が複数枚のルーバーフィルムで構成されており、複数枚のルーバーフィルムは互いに重ねられており、それぞれのルーバーフィルムは、光学的に透明な平行平板状の透明樹脂と、透明樹脂中に等間隔で配置された光学的に不透明な多数のマイクロルーバーとを備えている。
36. 本発明の別の顕微鏡用透過照明装置は、第35項において、顕微鏡が双眼実体顕微鏡であり、光指向部材は、双眼実体顕微鏡の二本の光軸を含む面に平行な方向に関する照明光の拡散よりも双眼実体顕微鏡の二本の光軸を含む面に直交している方向に関する照明光の拡散を多く制限する。
37. 本発明の別の顕微鏡用透過照明装置は、第36項において、光指向部材が二枚のルーバーフィルムで構成されており、一方のルーバーフィルムのマイクロルーバーは双眼実体顕微鏡の二本の光軸を含む面に平行であり、他方のルーバーフィルムのマイクロルーバーは双眼実体顕微鏡の二本の光軸を含む面に直交しており、双眼実体顕微鏡の二本の光軸を含む面に平行なマイクロルーバーの間隔の方が双眼実体顕微鏡の二本の光軸を含む面に直交しているマイクロルーバーの間隔よりも狭い。
38. 本発明の別の顕微鏡用透過照明装置は、第36項において、光指向部材が二枚のルーバーフィルムで構成されており、二枚のルーバーフィルムは共に面光源の発光面に垂直な照明光軸の周りに回転可能であり、双眼実体顕微鏡の二本の光軸を含む面に対してマイクロルーバーを傾斜させて配置されている。
39. 本発明の別の顕微鏡用透過照明装置は、第38項において、試料載置板と光指向部材との間に配置された拡散板であり、光指向部材による照明光の拡散制限作用に実質的に影響を与えない程度に照明光を拡散させる拡散板をさらに備えている。
本発明の第一実施形態による透過照明装置を内蔵した顕微鏡を概略的に示している。 図1に示されたルーバーフィルムの構造を模式的に示している斜視図である。 本発明の第一実施形態の透過照明装置の断面を模式的に示している。 本発明の第一実施形態の第一変形例におけるルーバーフィルムの構造を模式的に示している斜視図である。 図4に示されるルーバーフィルムを備えた透過照明装置のY方向断面を模式的に示している。 本発明の第一実施形態の第二変形例における透過照明装置の断面を模式的に示している。 図6に示されたルーバーフィルムの平面図である。 本発明の第一実施形態の第三変形例における透透過照明装置のX方向断面を模式的に示している。 図8に示されたルーバーフィルムの平面図である。 本発明の第二実施形態の透過照明装置の要部の断面を模式的に示している。 図10に示された透過照明装置の断面を模式的に示している。 本発明の第三実施形態の透過照明装置の要部のX方向断面を模式的に示している。 図12に示されたターレットの上面図である。
1…透過照明架台、1a…ベース部、1a1…穴部、1a2…保持部、1b…支柱部、2…焦準装置、2a…固定部、2b…可動部、3…ズーム本体、4…対物レンズ、5…鏡筒、6…接眼レンズ、7…ガラスプレート、8…試料、9…光指向部材、9a…ルーバーフィルム、9b…ルーバーフィルム、9A…光指向部材、9B…光指向部材、9C…光指向部材、9D…光指向部材、10…面光源、11…電源、12…焦準ハンドル、13…ズームハンドル、21…透明樹脂、22…マイクロルーバー、41…マイクロルーバー、51…照明光、81…拡散板、101…枠、102…軸、103…軸受、104…操作ツマミ部、105…ネジ、106…溝、107…穴、108…球、109…バネ、110…ビス、111…照明光、112…照明光、121…ターレット、122…軸、123…スペーサー、124A…穴部、124B…穴部、124C…穴部、124D…穴部、125A…枠、125B…枠、125C…枠、125D…枠、126…操作部、127…プランジャー、128…ボール、129…バネ、130…クリック溝。

Claims (4)

  1. 試料を載置するための光学的に透明な試料載置板と、
    前記試料載置板に向けてほぼ均一な照明光を射出する面光源と、
    前記試料載置板と前記面光源との間に配置され、前記照明光の拡散を少なくとも一方向に関して制限する少なくとも一つの光指向部材と、
    前記面光源の発光部の最短の辺の長さDと、前記試料載置板の試料載置面から前記面光源の発光面までの距離Lと、試料に入射する照明光の最大角度(半角)Aとが、
    L<0.7D
    A<0.9tan-1(D/2L)
    を満足することを特徴とする顕微鏡用透過照明装置。
  2. 請求項1において、光指向部材が一枚のルーバーフィルムで構成されており、ルーバーフィルムは、光学的に透明な平行平板状の透明樹脂と、透明樹脂中に等間隔で配置された光学的に不透明な多数のマイクロルーバーを備えていることを特徴とする顕微鏡用透過照明装置。
  3. 請求項2において、ルーバーフィルムのマイクロルーバーが透明樹脂の面に直交していることを特徴とする顕微鏡用透過照明装置。
  4. 請求項3において、顕微鏡が双眼実体顕微鏡であり、光指向部材は、双眼実体顕微鏡の二本の光軸を含む面に垂直な方向に関して照明光の拡散を制限することを特徴とする顕微鏡用透過照明装置。
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