JP2011052067A - タイヤ用ゴム組成物及びタイヤ - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、タイヤ用ゴム組成物及びタイヤに関する。
従来、タイヤ用のゴムとしては、ブタジエンゴム(BR)などの合成ゴム、カーボンブラックなどの石油資源由来の原材料の依存度が高かったが、近年環境問題が重視されており、二酸化炭素の排出量の規制が強化されている。また、石油資源は有限であり、石油資源由来の原材料の使用には限界がある。従って、現在使用されている石油資源由来の原材料の一部又は全てを石油外資源由来の原材料に代替し、各種性能にも優れたタイヤ用ゴム組成物の開発が望まれている。
例えば、特許文献1には、グリップ性能、燃費性能、摩耗性能をバランスよく改善することを目的としたエポキシ化天然ゴム及びシリカを含有するトレッド用ゴム組成物が提案されている。一方、天然ゴムは、機械的強度が高いものの、耐候性や耐熱性に問題点を有しているため、ゴム成分として天然ゴム等の水素添加物を使用することが提案されている(特許文献2参照)。
しかしながら、エポキシ化天然ゴム及びシリカを組み合わせたゴム組成物では、耐候性、耐熱性が不十分で、タイヤの耐久性改善が望まれている。また、天然ゴムの水素添加物を用いたゴム組成物では、トレッドに用いるにはグリップ性能、燃費性能、摩耗性能のバランスの改善が望まれている。従って、グリップ性能、燃費性能、摩耗性能、耐熱性、耐候性の各種性能をバランス良く改善できるタイヤ用ゴム組成物を提供することが要求されている。
本発明は、前記課題を解決し、グリップ性能、燃費性能(転がり抵抗性能)及び摩耗性能をバランスよく改善すると同時に、優れた耐熱性及び耐候性も得られるタイヤ用ゴム組成物、並びに該組成物を用いて作製したタイヤを提供することを目的とする。
本発明は、エポキシ化天然ゴムの水素添加物と、モノアミン化合物又は下記式(I)で表されるジアミン化合物とを含有するタイヤ用ゴム組成物に関する。
(式中、R1、R2、R3、R4は水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基、Xは任意の構造を表す。)
上記エポキシ化天然ゴムの水素添加物のエポキシ化率は、2〜40モル%であることが好ましい。また、上記エポキシ化天然ゴムの水素添加物の水素添加率は、10〜98モル%であることが好ましい。
上記ゴム組成物は、上記エポキシ化天然ゴムの水素添加物の含有量が、上記ゴム成分100質量%中、20質量%以上であることが好ましい。また、上記ゴム組成物は、上記ゴム成分100質量部に対して、シリカを10〜100質量部含有することが好ましい。
本発明はまた、上記ゴム組成物を用いて作製した空気入りタイヤに関する。
本発明はまた、上記ゴム組成物を用いて作製した空気入りタイヤに関する。
本発明によれば、エポキシ化天然ゴムの水素添加物に特定のアミン化合物を配合しているタイヤ用ゴム組成物であるので、グリップ性能、燃費性能(転がり抵抗性能)及び摩耗性能がバランスよく改善され、更にこれと同時に優れた耐熱性及び耐候性も得られる空気入りタイヤを提供することができる。
本発明のタイヤ用ゴム組成物は、エポキシ化天然ゴムの水素添加物(水素添加エポキシ化天然ゴム)と、モノアミン化合物又は上記式(I)で表されるジアミン化合物とを含有する。エポキシ化及び水素添加の両方の改質を施した天然ゴムと特定のアミン化合物とを併用することにより、グリップ性能、燃費性能及び摩耗性能のバランスと、耐候性及び耐熱性とを両立でき、これらの性能を高度にバランス良く得ることが可能となる。
本発明では、エポキシ化によりシリカ等のフィラーと天然ゴムの相互作用を強くする(なじみを良くする)効果が得られ、フィラーの均一分散を促し、燃費性能、グリップ性能、摩耗性能のバランスを向上させることができる。更に、水素添加により、天然ゴムの耐熱性、耐候性を向上する効果が得られ、耐摩耗性、耐破壊性能を向上させることができる。本発明では、このような作用効果は、天然ゴムにエポキシ化及び水素添加の両方の改質を施した水素添加エポキシ化天然ゴムを用いることによって発現し、エポキシ化天然ゴムと水素添加天然ゴムとの混合物を用いても前述の効果を両立することはできない。また、本発明において、加硫剤は、ゴムの二重結合部位と反応するため、ゴムの二重結合が水素添加率の上昇により減少すると加硫し難くなるが、エポキシ基は水素添加によって二重結合が減少し、架橋しにくくなったゴム間の架橋を補助する役割もある。
水素添加エポキシ化天然ゴムのエポキシ化率(当該天然ゴムのイソプレンユニットに対するエポキシ基の割合)は、2モル%以上が好ましく、5モル%以上がより好ましい。また、上記エポキシ化率は、40モル%以下が好ましく、35モル%以下がより好ましい。2モル%未満であると、前記相互作用を強くする効果が少なく、40モル%を超えると、ゴムが硬くなるとともに燃費性能が悪くなる傾向がある。
水素添加エポキシ化天然ゴムの水素添加率(当該天然ゴムのイソプレンユニットに対して水素添加された割合)は、10モル%以上が好ましく、24モル%以上がより好ましい。また、上記水素添加率は、98モル%以下が好ましく、90モル%以下がより好ましい。10モル%未満であると、耐熱性改善の効果が少なく、98モル%を超えると、燃費性能、グリップ性能及び摩耗性能との両立が困難になる傾向がある。
なお、上記エポキシ化率、水素化率は、後述の実施例に記載の方法で測定できる。
なお、上記エポキシ化率、水素化率は、後述の実施例に記載の方法で測定できる。
水素添加エポキシ化天然ゴムを製造する方法としては特に限定されず、例えば、エポキシ化天然ゴム中の不飽和結合を部分的に水素化できる方法等、従来公知の方法を用いることができる(特開昭59−161415号公報に記載の方法等)。
例えば、過酸化水素等の酸化剤と、ヒドラジン又はその水和物の還元剤と、銅、鉄等の金属塩とを組合わせて用いること等により、エポキシ化天然ゴム中の不飽和結合を効率よく部分的に水素化できる。この場合、部分水素化の性能の点から、エポキシ化天然ゴムは、ラテックス形態で用いることが好ましく、金属塩は硫酸銅が好ましい。
具体的には、エポキシ化天然ゴムラテックスに、金属塩、ヒドラジン化合物を所定量加え、反応溶液を室温以上、反応溶液の還流温度以下、好ましくは50〜90℃の温度に維持しながら、所定量の過酸化水素水を反応溶液系中へ添加することにより、水素添加エポキシ化天然ゴムを得ることができる。この反応系において、不活性である消泡剤を予め添加しておいてもよいが、必ずしも必要ではない。反応時間は、主に反応温度や発泡性に影響され、これらの制御により天然ゴムの不飽和結合に対する水素添加率を制御することが可能である。
また、エポキシ化天然ゴム(ENR)としては、市販のENRを用いてもよいし、天然ゴム(NR)をエポキシ化して用いてもよい。NRをエポキシ化する方法としては特に限定されず、例えば、クロルヒドリン法、直接酸化法、過酸化水素法、アルキルヒドロペルオキシド法、過酸法などの方法を用いて行うことができる(特公平4−26617号公報、特開平2−110182号公報、UK Patent GB2113692、等)。過酸法としては、例えば、NRに過酢酸や過蟻酸などの有機過酸を反応させる方法などが挙げられる。
ゴム成分としては、水素添加エポキシ化天然ゴム以外にも、天然ゴム(NR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、ブチルゴム(IIR)、ハロゲン化ブチルゴム(X−IIR)、イソモノオレフィンとp−アルキルスチレンとの共重合体のハロゲン化物などのゴムを併用することもできるが、石油外資源の含有率を高めることで地球に優しく、将来の石油の供給量の減少に備えることができるという理由から、上記水素添加エポキシ化天然ゴム、NR及びENR以外のゴム成分は含まないことが好ましい。
ゴム組成物において、水素添加エポキシ化天然ゴムの配合量は、ゴム成分100質量%中、好ましくは20質量%以上、より好ましくは40質量%以上である。20質量%未満であると、燃費性能、グリップ性能、摩耗性能のバランス及び耐熱性の向上効果が少ない傾向がある。また、上記配合量は、好ましくは100質量%、より好ましくは90質量%以下である。
本発明では、モノアミン化合物又は下記式(I)で表されるジアミン化合物が使用される。
(式中、R1、R2、R3、R4は水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を表す。Xは任意の構造を表す。)
水素添加エポキシ化天然ゴムに特定のアミン化合物を配合することにより、グリップ性能、燃費性能、摩耗性能、耐熱性及び耐候性をバランスよく改善する効果がより高度に発現するため、これらの性能バランスを顕著に高めることできる。
水素添加エポキシ化天然ゴムに特定のアミン化合物を配合することにより、グリップ性能、燃費性能、摩耗性能、耐熱性及び耐候性をバランスよく改善する効果がより高度に発現するため、これらの性能バランスを顕著に高めることできる。
モノアミン化合物としては、第1級モノアミン、第2級モノアミン、第3級モノアミンが挙げられる。
第1級モノアミンとしては、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、ペンチルアミン、ヘキシルアミン、ヘプチルアミン、オクチルアミン、ノニルアミン、デシルアミン、ウンデシルアミン、ドデシルアミン、トリデシルアミン、テトラデシルアミン、ペンタデシルアミン、ヘキサデシルアミンなどの飽和又は不飽和の直鎖又は分岐状の脂肪族第1級モノアミン;シクロヘキシルアミン、メチルシクロヘキシルアミン、ジメチルシクロヘキシルアミン等の脂環式第1級モノアミン;アリニン、ベンジルアミン等の芳香族第1級モノアミン;などが挙げられる。また、第2級モノアミンとしては、N−メチルヘキシルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジブチルアミン等が挙げられ、第3級モノアミンとしては、トリメチルアミン、トリエチルアミン等が挙げられる。なかでも、脂肪族第1級モノアミンが好適である。
上記式(I)において、R1、R2、R3、R4の炭素数1〜3のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基などが挙げられる。Xとしては、飽和又は不飽和の2価の脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基;カルボニル基などが挙げられる。2価の脂肪族炭化水素基としては、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基などの直鎖状若しくは分岐状の炭素数1〜16のアルキレン基;ビニレン基、プロピニレン基、ブテニレン基などの直鎖状若しくは分岐状の炭素数2〜16のアルキニレン基などが挙げられる。2価の脂環式炭化水素基としては、シクロプロピレン基、シクロブチレン基、シクロペンチレン基等の炭素数3〜12のシクロアルキレン基及びシクロアルケニレン基などが挙げられる。2価の芳香族炭化水素基としては、炭素数6〜15のアリーレン基及びアラルキレン基などが挙げられ、具体的には、フェニレン基、トリレン基、ナフチレン基、キシリレン基、ベンジリデン基等が挙げられる。上記脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基はへテロ原子を含んでもよく、該ヘテロ原子としては、例えば、窒素原子、酸素原子、硫黄原子が挙げられる。
上記式(I)で表されるジアミン化合物の具体例としては、以下の脂肪族ジアミン、脂環式ジアミン、芳香族ジアミンなどが挙げられる。
脂肪族ジアミンとしては、エチレンジアミン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン等の脂肪族第1級ジアミン;N,N’−ジメチルエチレンジアミン、N,N’−ジメチルプロピレンジアミン、N,N’−ジエチルテトラメチレンジアミン、N,N’−ジメチルヘキサメチレンジアミン、N,N’−ジエチルデカメチレンジアミン等の脂肪族第2級ジアミン;N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラエチルエチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,3−プロパンジアミン等の脂肪族第3級ジアミン;等が挙げられる。
脂環式ジアミンとしては、1,2−ジアミノシクロヘキサン、1,3−ジアミノシクロヘキサン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、1,2−ジ(アミノメチル)シクロヘキサン、1,3−ジ(アミノメチル)シクロヘキサン、1,4−ジ(アミノメチル)シクロヘキサン、1−アミノ−2−アミノメチルシクロヘキサン、1−アミノ−3−アミノメチルシクロヘキサン、1−アミノ−4−アミノメチルシクロヘキサンなどが挙げられる。
芳香族ジアミンとしては、o,m,p−フェニレンジアミン、トリレンジアミン、キシレンジアミン、ベンジジン、ジメチルベンジジン、ジアミノジフェニルメタン等の芳香族第1級ジアミン;N,N’−ジメチル−フェニレンジアミン、N,N’−ジメチル−キシリレンジアミン、N,N’−ジメチル−ベンジジン、N,N’−ジメチル−1,4−ナフタレンジアミン等の芳香族第2級ジアミン;N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,3−プロパンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,4−ブタンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,6−ヘキサンジアミン等の芳香族第3級ジアミン;等が挙げられる。
以上のモノアミン化合物、ジアミン化合物のなかでも、前述の性能バランスの点から、脂肪族ジアミン、脂環式ジアミンが好ましく、脂肪族第1級ジアミン、脂環式第1級ジアミンがより好ましい。また、入手容易である点から、ヘキサメチレンジアミンが好適である。
本発明のゴム組成物には、フィラーを配合してもよく、例えば、非石油由来のフィラーであるシリカを好適に使用できる。シリカとしては特に限定されず、例えば、湿式法又は乾式法により調製されるものが挙げられる。
シリカのBET比表面積(BET)は、30m2/g以上が好ましく、50m2/g以上がより好ましい。30m2/g未満では、耐摩耗性が悪化する傾向がある。また、シリカのBETは250m2/g以下が好ましく、200m2/g以下がより好ましい。250m2/gを超えると、加工性が悪化する傾向がある。ここで、BET比表面積は、ASTM D3037−81に準じてBET法で測定される値である。
シリカの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは10質量部以上、より好ましくは20質量部以上である。10質量部未満では、強度や剛性が低くなり過ぎ、カーボンブラック等の石油由来の補強材の併用量が多量必要になり、石油由来成分の比が大きくなる傾向がある。また、該シリカの含有量は、好ましくは100質量部以下、より好ましくは80質量部以下である。100質量部を超えると、加工性が悪化する傾向がある。
本発明では、シリカとともにシランカップリング剤を併用することが好ましい。シランカップリング剤としては特に制限はなく、従来、タイヤ工業においてシリカと併用されているものが使用でき、例えば、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(4−トリエトキシシリルブチル)テトラスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2−トリメトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(4−トリメトキシシリルブチル)テトラスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)トリスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)トリスルフィド、ビス(4−トリエトキシシリルブチル)トリスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)トリスルフィド、ビス(2−トリメトキシシリルエチル)トリスルフィド、ビス(4−トリメトキシシリルブチル)トリスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)ジスルフィド、ビス(4−トリエトキシシリルブチル)ジスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(2−トリメトキシシリルエチル)ジスルフィド、ビス(4−トリメトキシシリルブチル)ジスルフィドなどのスルフィド系、3−メルカプトプロピルトリメトキシシランなどのメルカプト系、ビニルトリエトキシシランなどのビニル系、3−アミノプロピルトリエトキシシランなどのアミノ系、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシランなどのグリシドキシ系、3−ニトロプロピルトリメトキシシランなどのニトロ系、3−クロロプロピルトリメトキシシランなどのクロロ系等が挙げられる。
シランカップリング剤の含有量は、シリカ100質量部に対して0.1質量部以上が好ましく、0.5質量部以上がより好ましい。0.1質量部未満では、シリカと充分に反応せず、補強性が向上しない傾向がある。また、該シランカップリング剤の含有量は、15質量部以下が好ましく、13質量部以下がより好ましい。15質量部を超えると、シランカップリング剤の配合によるゴム強度及び耐摩耗性の改善効果がみられず、コストが増大してしまう傾向がある。
上記ゴム組成物には、カーボンブラックを配合してもよい。これにより、ゴムの強度を向上させることができる。カーボンブラックとしては、例えば、HAF、ISAF、SAF、GPF、FEFなどを用いることができる。
カーボンブラックのチッ素吸着比表面積(N2SA)は25m2/g以上が好ましく、30m2/g以上がより好ましい。N2SAが25m2/g未満では、ゴムの補強性が著しく低下する傾向がある。また、カーボンブラックのN2SAは280m2/g以下が好ましく、250m2/g以下がより好ましい。N2SAが280m2/gを超えると、未加硫時の粘度が非常に高くなり、加工性が悪化する、又は燃費が悪化する傾向がある。カーボンブラックのチッ素吸着比表面積は、JIS K6217、7項のA法によって求められる。
カーボンブラックの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは3質量部以上、より好ましくは4質量部以上、更に好ましくは5質量部以上である。3質量部未満では、耐候性及び耐オゾン性が低下する傾向がある。また、該カーボンブラックの含有量は、好ましくは20質量部以下、より好ましくは15質量部以下、更に好ましくは10質量部以下である。20質量部を超えると、石油資源由来の原材料を増量させることになり、環境に配慮できなくなる傾向がある。
本発明のゴム組成物には、前記の成分以外にも、通常ゴム工業で使用される添加剤、例えば、酸化亜鉛、ステアリン酸、各種老化防止剤、ワックス、硫黄などの加硫剤、加硫促進剤などを適宜配合することができる。
本発明のゴム組成物の製造方法としては、公知の方法を用いることができ、例えば、前記各成分をオープンロール、バンバリーミキサー、密閉式混練機などのゴム混練装置を用いて混練し、その後加硫する方法等により製造できる。
本発明のゴム組成物は、タイヤに適用されるものであり、グリップ性能、燃費性能(転がり抵抗性能)及び摩耗性能をバランスよく改善すると同時に、優れた耐熱性及び耐候性をも得ることができる。
本発明のタイヤは、上記タイヤ用ゴム組成物を用いて通常の方法によって製造される。す
なわち、必要に応じて各種添加剤を配合したタイヤ用ゴム組成物を、未加硫の段階でタイ
ヤの各部材の形状に合わせて押し出し加工し、タイヤ成型機上にて通常の方法にて成形す
ることにより未加硫タイヤを形成した後、加硫機中で加熱加圧してタイヤを製造すること
ができる。
なわち、必要に応じて各種添加剤を配合したタイヤ用ゴム組成物を、未加硫の段階でタイ
ヤの各部材の形状に合わせて押し出し加工し、タイヤ成型機上にて通常の方法にて成形す
ることにより未加硫タイヤを形成した後、加硫機中で加熱加圧してタイヤを製造すること
ができる。
上記タイヤ用ゴム組成物は、タイヤの各部材に適用できるが、なかでも、トレッド、ベーストレッド、サイドウォール、クリンチ、チェーファー、プライ、バンド、ブレーカーに好適に用いることができる。
また、本発明のタイヤを適用できる自動車としては特に限定されないが、特に乗用車、トラック・バス、及び地球環境保全に対応した低公害車両(エコカー)に好適に適用できる。
実施例に基づいて、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。
製造例1 エポキシ化天然ゴムラテックスa
300ml三角フラスコに氷酢酸57gと30%過酸化水素水107gを加え、攪拌後、恒温槽で40℃に保ったまま24時間静置し、過酢酸溶液(1)を得た。1Lガラス容器に天然ゴムラテックス(野村貿易(株)製の商品名「HYTEX」)300g、蒸留水300g、界面活性剤(ポリオキシエチレン脂肪酸アルコール)3.6gを加え10℃に冷却し、攪拌しながら過酢酸溶液(1)200gを10分間かけて滴下した後、固形分濃度が15質量%となるように蒸留水で調整し、エポキシ化天然ゴムラテックスaを得た。
300ml三角フラスコに氷酢酸57gと30%過酸化水素水107gを加え、攪拌後、恒温槽で40℃に保ったまま24時間静置し、過酢酸溶液(1)を得た。1Lガラス容器に天然ゴムラテックス(野村貿易(株)製の商品名「HYTEX」)300g、蒸留水300g、界面活性剤(ポリオキシエチレン脂肪酸アルコール)3.6gを加え10℃に冷却し、攪拌しながら過酢酸溶液(1)200gを10分間かけて滴下した後、固形分濃度が15質量%となるように蒸留水で調整し、エポキシ化天然ゴムラテックスaを得た。
製造例2 エポキシ化天然ゴムラテックスb
天然ゴムラテックスの量を200g、蒸留水の量を200g、界面活性剤の量を3.3g、過酢酸溶液(1)の量を340g、滴下時間を20分に変更した以外は、製造例1のエポキシ化天然ゴムラテックスaの調製と同じ操作を行い、エポキシ化天然ゴムラテックスbを得た。
天然ゴムラテックスの量を200g、蒸留水の量を200g、界面活性剤の量を3.3g、過酢酸溶液(1)の量を340g、滴下時間を20分に変更した以外は、製造例1のエポキシ化天然ゴムラテックスaの調製と同じ操作を行い、エポキシ化天然ゴムラテックスbを得た。
製造例3 エポキシ化天然ゴムラテックスc
天然ゴムラテックスの量を150g、蒸留水の量を150g、界面活性剤の量を3.0g、過酢酸溶液(1)の量を340g、滴下時間を20分に変更した以外は、製造例1のエポキシ化天然ゴムラテックスaの調製と同じ操作を行い、エポキシ化天然ゴムラテックスcを得た。
天然ゴムラテックスの量を150g、蒸留水の量を150g、界面活性剤の量を3.0g、過酢酸溶液(1)の量を340g、滴下時間を20分に変更した以外は、製造例1のエポキシ化天然ゴムラテックスaの調製と同じ操作を行い、エポキシ化天然ゴムラテックスcを得た。
製造例4 水素添加エポキシ化天然ゴムa
1000mlのガラス反応容器に、温度計及びフッ化炭素樹脂羽根の機械攪拌機、チュービングポンプの排出チューブ末端を取り付けて温度制御可能な浴槽中に設置し、これを反応器とした。ラテックス濃度15質量%のエポキシ化天然ゴムラテックスa50mlを反応容器内に充填し、次いで硫酸銅(II)5水和物25mg及びヒドラジン一水和物50.1gを添加した。溶液を激しく攪拌しながら温度を55℃に保ちつつ、チュービングポンプを用いて30%過酸化水素水を3時間かけて少量ずつ合計100g添加し、次いで1時間攪拌させた。この反応系において不活性である消泡剤SM5512(東レダウコーニング社製)を予め最終質量の1質量%添加した。反応させたラテックスを熱ろ過して金属開始剤を取り除き、メタノールにより凝固させて水洗後、50〜60℃で6時間の真空乾燥を行うことにより、水素添加エポキシ化天然ゴムaを得た。
1000mlのガラス反応容器に、温度計及びフッ化炭素樹脂羽根の機械攪拌機、チュービングポンプの排出チューブ末端を取り付けて温度制御可能な浴槽中に設置し、これを反応器とした。ラテックス濃度15質量%のエポキシ化天然ゴムラテックスa50mlを反応容器内に充填し、次いで硫酸銅(II)5水和物25mg及びヒドラジン一水和物50.1gを添加した。溶液を激しく攪拌しながら温度を55℃に保ちつつ、チュービングポンプを用いて30%過酸化水素水を3時間かけて少量ずつ合計100g添加し、次いで1時間攪拌させた。この反応系において不活性である消泡剤SM5512(東レダウコーニング社製)を予め最終質量の1質量%添加した。反応させたラテックスを熱ろ過して金属開始剤を取り除き、メタノールにより凝固させて水洗後、50〜60℃で6時間の真空乾燥を行うことにより、水素添加エポキシ化天然ゴムaを得た。
製造例5 水素添加エポキシ化天然ゴムb
エポキシ化天然ゴムラテックスaの代わりにエポキシ化天然ゴムラテックスb、チュービングポンプの代わりに滴下漏斗を用いた以外は、製造例4の水素添加エポキシ化天然ゴムaの調製と同様の操作により、水素添加エポキシ化天然ゴムbを得た。
エポキシ化天然ゴムラテックスaの代わりにエポキシ化天然ゴムラテックスb、チュービングポンプの代わりに滴下漏斗を用いた以外は、製造例4の水素添加エポキシ化天然ゴムaの調製と同様の操作により、水素添加エポキシ化天然ゴムbを得た。
製造例6 水素添加エポキシ化天然ゴムc
エポキシ化天然ゴムラテックスaの代わりにエポキシ化天然ゴムラテックスc、チュービングポンプの代わりに滴下漏斗を用い、30%過酸化水素水量を最終的に50g添加した以外は、製造例4の水素添加エポキシ化天然ゴムaの調製と同様の操作により、水素添加エポキシ化天然ゴムcを得た。
エポキシ化天然ゴムラテックスaの代わりにエポキシ化天然ゴムラテックスc、チュービングポンプの代わりに滴下漏斗を用い、30%過酸化水素水量を最終的に50g添加した以外は、製造例4の水素添加エポキシ化天然ゴムaの調製と同様の操作により、水素添加エポキシ化天然ゴムcを得た。
製造例7 水素添加天然ゴム
エポキシ化天然ゴムラテックスaの代わりにラテックス濃度15質量%の天然ゴムラテックス(HYTEX(野村貿易(株)を固形分15質量%に調整したものを使用)、チュービングポンプの代わりに滴下漏斗を用いた以外は、製造例4の水素添加エポキシ化天然ゴムaの調製と同様の操作により、水素添加天然ゴムを得た。
エポキシ化天然ゴムラテックスaの代わりにラテックス濃度15質量%の天然ゴムラテックス(HYTEX(野村貿易(株)を固形分15質量%に調整したものを使用)、チュービングポンプの代わりに滴下漏斗を用いた以外は、製造例4の水素添加エポキシ化天然ゴムaの調製と同様の操作により、水素添加天然ゴムを得た。
なお、水素添加率とエポキシ化率の測定方法は、得られた乾燥ゴムを重水素クロロホルムに溶解し、核磁気共鳴(NMR)分光分析により、炭素−炭素二重結合部と脂肪族部の積分値h(ppm)の比から以下の算出式を用いて水素添加率及びエポキシ化率を算出した。
(水素添加率H%)=h(0.87)/(h(0.875)+3×h(5.14)+3×h(2.69))×100
(エポキシ化率E%)=3×h(2.69)/(3×h(2.69)+3×h(5.14)+h(0.87))×100
調製した水素添加エポキシ化天然ゴムa〜cのエポキシ化率、水素添加率を表1に示した。
(水素添加率H%)=h(0.87)/(h(0.875)+3×h(5.14)+3×h(2.69))×100
(エポキシ化率E%)=3×h(2.69)/(3×h(2.69)+3×h(5.14)+h(0.87))×100
調製した水素添加エポキシ化天然ゴムa〜cのエポキシ化率、水素添加率を表1に示した。
以下、実施例及び比較例で使用した各種薬品について、まとめて説明する。
(材料)
水素添加エポキシ化天然ゴムa:製造例4で製造
水素添加エポキシ化天然ゴムb:製造例5で製造
水素添加エポキシ化天然ゴムc:製造例6で製造
天然ゴム:SMR−CV60(マレーシア産の固形天然ゴム、Mw130万)
エポキシ化天然ゴム:エポキシ化率28モル%のエポキシ化天然ゴム
水素添加天然ゴム:製造例7で製造(水素添加率:60モル%)
N−ヘキシルアミン:試薬
ヘキサメチレンジアミン:試薬
N,N,N’,N’−テトラメチル−1,3−プロパンジアミン:試薬
トリレン−2,4−ジアミン:試薬
シリカ:デグッサ社製ウルトラシルVN3(N2SA:210m2/g)
カーボンブラック(HAF):三菱化学(株)製ダイヤブラックH(N2SA:79m2/g)
シランカップリング剤:デグッサ社製Si266(ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド)
ステアリン酸:日油(株)製ステアリン酸
酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)製の酸化亜鉛2号
硫黄:鶴見化学工業(株)製の粉末硫黄
加硫促進剤:大内振興化学工業(株)製のノクセラーNS(N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド)
(材料)
水素添加エポキシ化天然ゴムa:製造例4で製造
水素添加エポキシ化天然ゴムb:製造例5で製造
水素添加エポキシ化天然ゴムc:製造例6で製造
天然ゴム:SMR−CV60(マレーシア産の固形天然ゴム、Mw130万)
エポキシ化天然ゴム:エポキシ化率28モル%のエポキシ化天然ゴム
水素添加天然ゴム:製造例7で製造(水素添加率:60モル%)
N−ヘキシルアミン:試薬
ヘキサメチレンジアミン:試薬
N,N,N’,N’−テトラメチル−1,3−プロパンジアミン:試薬
トリレン−2,4−ジアミン:試薬
シリカ:デグッサ社製ウルトラシルVN3(N2SA:210m2/g)
カーボンブラック(HAF):三菱化学(株)製ダイヤブラックH(N2SA:79m2/g)
シランカップリング剤:デグッサ社製Si266(ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド)
ステアリン酸:日油(株)製ステアリン酸
酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)製の酸化亜鉛2号
硫黄:鶴見化学工業(株)製の粉末硫黄
加硫促進剤:大内振興化学工業(株)製のノクセラーNS(N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド)
実施例1〜5及び比較例1〜6
<評価試料の作成>
表2の配合処方に従い、(株)東洋精機製作所製の250ccラボプラストミルを用いて硫黄、加硫促進剤以外の薬品を混練りした後、オープンロールを用いて、硫黄、加硫促進剤を混練した。得られた未加硫ゴム組成物を160℃、20分プレス加硫することにより評価用試料を得た。
得られた評価用試料を使用して、下記の評価を行った。それぞれの試験結果を表2に示す。
<評価試料の作成>
表2の配合処方に従い、(株)東洋精機製作所製の250ccラボプラストミルを用いて硫黄、加硫促進剤以外の薬品を混練りした後、オープンロールを用いて、硫黄、加硫促進剤を混練した。得られた未加硫ゴム組成物を160℃、20分プレス加硫することにより評価用試料を得た。
得られた評価用試料を使用して、下記の評価を行った。それぞれの試験結果を表2に示す。
(転がり抵抗指数)
得られた評価用試料について、(株)岩本製作所製の粘弾性スペクトロメーターを用いて、温度70℃、初期歪み10%、動歪み2%、周波数10Hzの条件下で加硫ゴムシートの損失正接(tanδ)を測定し、比較例2の転がり抵抗指数を100として、下記計算式により算出した。転がり抵抗指数が大きいほど、転がり抵抗が低減され、好ましいことを示す。
(転がり抵抗指数)=((比較例2のtanδ)/(各配合のtanδ))×100
得られた評価用試料について、(株)岩本製作所製の粘弾性スペクトロメーターを用いて、温度70℃、初期歪み10%、動歪み2%、周波数10Hzの条件下で加硫ゴムシートの損失正接(tanδ)を測定し、比較例2の転がり抵抗指数を100として、下記計算式により算出した。転がり抵抗指数が大きいほど、転がり抵抗が低減され、好ましいことを示す。
(転がり抵抗指数)=((比較例2のtanδ)/(各配合のtanδ))×100
(グリップ指標指数)
(株)岩本製作所製の粘弾性スペクトロメーターを用いて、温度0℃、初期歪み10%、動歪み0.5%、周波数10Hzの条件下で、評価用試料の損失正接(tanδ)を測定し、比較例2の転がり抵抗指数を100として、下記計算式により算出した。グリップ指標指数が大きいほど、グリップ性能に優れることを示す。
(グリップ指標指数)=((各配合のtanδ)/(比較例2のtanδ))×100
(株)岩本製作所製の粘弾性スペクトロメーターを用いて、温度0℃、初期歪み10%、動歪み0.5%、周波数10Hzの条件下で、評価用試料の損失正接(tanδ)を測定し、比較例2の転がり抵抗指数を100として、下記計算式により算出した。グリップ指標指数が大きいほど、グリップ性能に優れることを示す。
(グリップ指標指数)=((各配合のtanδ)/(比較例2のtanδ))×100
(摩耗試験指数)
得られた評価用試料について、ランボーン摩耗試験機(岩本製作所製)により、スリップ率20%、試験時間5分の条件で、各試験片の容積損失量を測定した。比較例2の耐摩耗性指数を100として、下記計算式により各配合の容積損失量を指数表示した。耐摩耗性指数が大きいほど耐摩耗性に優れている。
(摩耗試験指数)=((比較例2の容積損失量)/(各配合の容積損失量))×100
得られた評価用試料について、ランボーン摩耗試験機(岩本製作所製)により、スリップ率20%、試験時間5分の条件で、各試験片の容積損失量を測定した。比較例2の耐摩耗性指数を100として、下記計算式により各配合の容積損失量を指数表示した。耐摩耗性指数が大きいほど耐摩耗性に優れている。
(摩耗試験指数)=((比較例2の容積損失量)/(各配合の容積損失量))×100
(耐熱性指数)
得られた評価用試料を、空気の存在下、100℃で48時間保持して、耐熱老化させた後、JIS K6251に準拠して切断時伸びを測定し、熱老化させない試料の切断時伸びに対する保持率を下記式により算出した。
(切断時伸びの保持率)=((熱老化後の伸び率)/(熱老化前の伸び率))×100
また、各配合の耐熱性指数は、比較例2の切断時伸びの変化率指数を100として、下記計算式により算出した。耐熱性指数が大きいほど耐熱性に優れている。
(耐熱性指数)=((各配合の切断時伸び保持率)/(比較例2の切断時伸び保持率))
×100
得られた評価用試料を、空気の存在下、100℃で48時間保持して、耐熱老化させた後、JIS K6251に準拠して切断時伸びを測定し、熱老化させない試料の切断時伸びに対する保持率を下記式により算出した。
(切断時伸びの保持率)=((熱老化後の伸び率)/(熱老化前の伸び率))×100
また、各配合の耐熱性指数は、比較例2の切断時伸びの変化率指数を100として、下記計算式により算出した。耐熱性指数が大きいほど耐熱性に優れている。
(耐熱性指数)=((各配合の切断時伸び保持率)/(比較例2の切断時伸び保持率))
×100
水素添加エポキシ化天然ゴム及びアミン化合物を用いた実施例では、転がり抵抗性能(燃費性能)、グリップ性能及び耐摩耗性能がバランスよく良好であり、かつ優れた耐熱性も有していた。
一方、天然ゴム又は水素添加天然ゴムを用いた比較例1及び3では、グリップ性能が大きく劣り、エポキシ化天然ゴムを用いた比較例2では、耐熱性がかなり劣っていた。エポキシ化天然ゴム及び水素添加天然ゴムの混合物を使用した比較例4では、グリップ性能及び耐摩耗性能が大きく劣っていた。また、水素添加エポキシ化天然ゴムを用いているが、アミン化合物を添加していない比較例5、アミン化合物を添加しているが、水素添加エポキシ化天然ゴムを用いていない比較例6でも性能バランスが悪かった。
Claims (6)
- エポキシ化天然ゴムの水素添加物のエポキシ化率が2〜40モル%である請求項1記載のタイヤ用ゴム組成物。
- エポキシ化天然ゴムの水素添加物の水素添加率が10〜98モル%である請求項1又は2記載のタイヤ用ゴム組成物。
- エポキシ化天然ゴムの水素添加物の含有量が、ゴム成分100質量%中、20質量%以上である請求項1〜3のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
- ゴム成分100質量部に対して、シリカを10〜100質量部含有する請求項1〜4のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
- 請求項1〜5のいずれかに記載のゴム組成物を用いて作製した空気入りタイヤ。
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---|---|---|---|
JP2009200506A JP2011052067A (ja) | 2009-08-31 | 2009-08-31 | タイヤ用ゴム組成物及びタイヤ |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2013094693A1 (ja) * | 2011-12-20 | 2013-06-27 | 株式会社ブリヂストン | タイヤ用ゴム組成物及びそれを用いたタイヤ |
WO2018079258A1 (ja) * | 2016-10-27 | 2018-05-03 | 住友ゴム工業株式会社 | タイヤ用ゴム組成物及び空気入りタイヤ |
CN111615534A (zh) * | 2018-05-15 | 2020-09-01 | 住友橡胶工业株式会社 | 轮胎橡胶组合物和充气轮胎 |
WO2023054510A1 (ja) | 2021-10-01 | 2023-04-06 | 株式会社トクヤマ | マスターバッチ、マスターバッチの製造方法、タイヤ用ゴム組成物、タイヤ用ゴム組成物の製造方法およびタイヤ用ゴム材料 |
-
2009
- 2009-08-31 JP JP2009200506A patent/JP2011052067A/ja active Pending
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US20190315944A1 (en) * | 2016-10-27 | 2019-10-17 | Sumitomo Rubber Industries, Ltd. | Tire rubber composition and pneumatic tire |
CN111615534A (zh) * | 2018-05-15 | 2020-09-01 | 住友橡胶工业株式会社 | 轮胎橡胶组合物和充气轮胎 |
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