JP2011051219A - 衝撃吸収性部材 - Google Patents
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Abstract
【課題】公園、幼稚園、保育園、小学校等の遊具周り、及び老人福祉施設等の床やグラウンド等に敷設するのに適し、幼児が落下等した場合の衝撃や転倒した際の衝撃を十分に吸収することができ、事故発生抑制機能が十分であり、品質安定性に優れ、かつ施工性にも優れた衝撃吸収性部材を提供する。
【解決手段】立体網状成型体1と、該立体網状成型体内に充填された充填材2と、該立体網状成型体上に配置されたマット3とを有する衝撃吸収性部材。
【選択図】図1
【解決手段】立体網状成型体1と、該立体網状成型体内に充填された充填材2と、該立体網状成型体上に配置されたマット3とを有する衝撃吸収性部材。
【選択図】図1
Description
本発明は、公園、幼稚園、保育園、小学校等の遊具周り、及び老人福祉施設等の床やグラウンド等に敷設するのに適した衝撃吸収性部材に関する。
公園等における遊具周りやグラウンドは、従来、土や芝が用いられたり、コンクリートやアスファルト等によって舗装されていた。しかしながら、これらは遊具から児童や幼児が落下等した場合の衝撃や転倒した際の衝撃を十分に吸収することができず、事故発生抑制機能が十分とはいえなかった。
これに対し、例えば特許文献1に記載されているように、ゴムチップ等を用いた衝撃吸収体を遊具周りに敷設すること等が提案されている。
これに対し、例えば特許文献1に記載されているように、ゴムチップ等を用いた衝撃吸収体を遊具周りに敷設すること等が提案されている。
しかしながら、上述のゴムチップ等を用いた衝撃吸収体は、原料の特性等により品質の安定性が不十分な場合があった。また上記衝撃吸収体は通常、工場で全て製造してから、目的の場所に搬送し、設置されるため、重量が重く、搬送性や施工性等の面でも課題があった。
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものである。
即ち、本発明の目的は、品質安定性に優れ、かつ施工性にも優れた衝撃吸収性部材の提供にある。
即ち、本発明の目的は、品質安定性に優れ、かつ施工性にも優れた衝撃吸収性部材の提供にある。
本発明者等は、上記課題に鑑み検討した結果、立体網状成型体に充填材を充填して床下や地下等に設置し、該立体網状成型体上にマットを配置することにより、立体網状成型体が良好に衝撃を吸収可能であり、品質安定性に優れ、かつ施工性にも優れた衝撃吸収性部材とできることを見出し、本願に至った。
本発明の要旨は、立体網状成型体と、該立体網状成型体内に充填された充填材と、該立体網状成型体上に配置されたマットとを有することを特徴とする、衝撃吸収性部材に存する。
上記衝撃吸収性部材は、下記の方法により測定される瞬間最大衝撃度数(PEAK)が200以下であり、且つ、頭部損傷基準(HIC)が1000以下であることが好ましい。
上記衝撃吸収性部材は、下記の方法により測定される瞬間最大衝撃度数(PEAK)が200以下であり、且つ、頭部損傷基準(HIC)が1000以下であることが好ましい。
(瞬間最大衝撃度数(PEAK)の測定方法)
瞬間最大衝撃度数(PEAK)は、米国材料試験規格(ASTM)のF1292に規定された方法に準じて臨界高さを2.0mとして3回測定を行なった際の、測定結果の2回目及び3回目の平均値である。
(頭部損傷基準(HIC)の測定方法)
頭部損傷基準(HIC)は、米国材料試験規格(ASTM)のF1292に規定された方法に準じて臨界高さを2.0mとして3回測定を行なった際の、測定結果の2回目及び3回目の平均値である。
瞬間最大衝撃度数(PEAK)は、米国材料試験規格(ASTM)のF1292に規定された方法に準じて臨界高さを2.0mとして3回測定を行なった際の、測定結果の2回目及び3回目の平均値である。
(頭部損傷基準(HIC)の測定方法)
頭部損傷基準(HIC)は、米国材料試験規格(ASTM)のF1292に規定された方法に準じて臨界高さを2.0mとして3回測定を行なった際の、測定結果の2回目及び3回目の平均値である。
また、該充填材としてゴムチップを含んでいることが好ましい。また、該マットが人工芝であることが好ましい。
本発明の衝撃吸収性部材は、上述の立体網状成型体を有することから、衝撃吸収性に優れ、米国材料試験規格(ASTM)のF1292に準じて測定される瞬間最大衝撃度数(PEAK)及び頭部損傷基準(HIC)が、米国消費財安全委員会の定めた値を満たすものとすることができる。また、上記立体網状成型体は品質安定性にも優れるため、安定して衝撃吸収性能を発揮することができる。また上記構造とすることにより、衝撃吸収性部材の施工性等にも優れる、という効果がある。
以下、本発明について、実施の形態を挙げて詳細に説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内において種々に変更して実施することができる。
[I.構成]
本発明の衝撃吸収性部材は、図1に示すように、立体網状成型体1と、該立体網状成型体1内に充填された充填材2と、立体網状成型体1上に配置されたマット3とを有する。本発明においては、これらを別々に製造し、施工すること等が可能であるため、搬送性に優れ、また容易に施工が可能であるという利点を有する。また、従来の衝撃吸収性部材と比較して、コストが安いという利点も有している。
以下、本発明の衝撃吸収性部材の各構成について説明する。
本発明の衝撃吸収性部材は、図1に示すように、立体網状成型体1と、該立体網状成型体1内に充填された充填材2と、立体網状成型体1上に配置されたマット3とを有する。本発明においては、これらを別々に製造し、施工すること等が可能であるため、搬送性に優れ、また容易に施工が可能であるという利点を有する。また、従来の衝撃吸収性部材と比較して、コストが安いという利点も有している。
以下、本発明の衝撃吸収性部材の各構成について説明する。
(1)立体網状成型体
本発明に用いられる立体網状成型体は、地中、または床下等に埋めて用いられるものであり、マット側から加えられる衝撃を一定以上吸収可能なものであれば、その種類等は特に制限はない。立体網状成型体は、通常、その立体網状構造によって衝撃を吸収する。すなわち、衝撃を受けた際、内部にある空隙の存在によって、立体網状成型体が変形し、衝撃を吸収する。なお、衝撃吸収後には通常、元の形状に戻るものとされる。
本発明に用いられる立体網状成型体は、地中、または床下等に埋めて用いられるものであり、マット側から加えられる衝撃を一定以上吸収可能なものであれば、その種類等は特に制限はない。立体網状成型体は、通常、その立体網状構造によって衝撃を吸収する。すなわち、衝撃を受けた際、内部にある空隙の存在によって、立体網状成型体が変形し、衝撃を吸収する。なお、衝撃吸収後には通常、元の形状に戻るものとされる。
立体網状成型体における立体的な網の形状としては、例えば格子状等、規則的なものであってもよいが、本発明においては、例えばヘチマ繊維状や海綿状等、ランダムな形状であることが衝撃吸収性や復元性等の面から好ましい。
また、立体網状成型体全体の形状としては、特に制限はなく、例えば立方体状、直方体状、多角柱状、円柱状等、遊具の形状や、設置箇所の形状に合わせて適宜設定することができるが、立方体状、直方体状、正六角柱状等、複数の立体網状成型体を隙間なく並べて配置可能な形状であることが特に好ましい。
また、立体網状成型体の寸法は設置箇所の規模等に応じて適宜設定することができ、搬送性や施工性を考慮した大きさに適宜設定することが好ましい。なお、本発明の衝撃吸収性部材は、立体網状成型体を複数並べて配置して形成してもよい。
また、立体網状成型体の厚みは、通常3cm以上であり、好ましくは5cm以上である。また20cm以下であることが好ましく、より好ましくは15cm以下である。上記下限値以上とすることにより、衝撃吸収性を有するものとすることができる。また施工性等の面から上限値以下とすることが好ましい。
また、立体網状成型体の空隙率は、本発明の目的及び効果を損なわない限り特に制限はないが、通常80%以上、好ましくは90%以上である。また通常97%以下、好ましくは95%以下である。下限値以上とすることにより、衝撃吸収性を十分なものとすることができ、また上限値以下とすることにより、所定の強度を有するものとすることができる。なお、空隙率は、直方体または立方体状の立体網状成型体の重量と、該直方体または立方体と同体積、かつ立体網状成型体と同じ材料からなり内部に空隙を有しない成型体の重量との比から求められる。
立体網状成型体の形成に用いられる材料としては、例えばポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ナイロン等の熱可塑性樹脂等が挙げられる。これらは1種単独で、または2種以上を混合して用いてもよい。上記の中でも強度や成型性という面からポリプロピレン樹脂が特に好ましい。
・・立体網状成型体の製造方法
立体網状成型体の製造方法は、上記立体網状成型体の材料に応じて適宜選択される。例えば立体網状成型体が例えば熱可塑性樹脂を含有するものである場合、例えば熱可塑性樹脂を加熱溶融してノズルから押出し、繊条としたものをカールしたまま積み重ね、繊条の相互接点を溶着成型して、立体網状成型体とすること等ができる。ただし、本発明はこれに限定されるものではない。
立体網状成型体の製造方法は、上記立体網状成型体の材料に応じて適宜選択される。例えば立体網状成型体が例えば熱可塑性樹脂を含有するものである場合、例えば熱可塑性樹脂を加熱溶融してノズルから押出し、繊条としたものをカールしたまま積み重ね、繊条の相互接点を溶着成型して、立体網状成型体とすること等ができる。ただし、本発明はこれに限定されるものではない。
(2)充填材
次に、充填材について説明する。充填材は、上記立体網状成型体の内部に充填されるものであり、一種単独で用いられるものであってもよく、また2種以上が任意の比率及び組み合わせで用いられるものであってもよい。
充填材は、通常時には立体網状成型体の強度を補強する役割を果たし、また衝撃吸収性部材が一定以上の衝撃を受けた場合には、変形、または移動すること等により、立体網状成型体の衝撃吸収(変形)を補助する、もしくは妨げないものであることが好ましい。
次に、充填材について説明する。充填材は、上記立体網状成型体の内部に充填されるものであり、一種単独で用いられるものであってもよく、また2種以上が任意の比率及び組み合わせで用いられるものであってもよい。
充填材は、通常時には立体網状成型体の強度を補強する役割を果たし、また衝撃吸収性部材が一定以上の衝撃を受けた場合には、変形、または移動すること等により、立体網状成型体の衝撃吸収(変形)を補助する、もしくは妨げないものであることが好ましい。
充填材としては、例えば、ゴムチップ、樹脂粉、樹脂ビーズ等が挙げられる。上記の中でもゴムチップが施工性がよく、また衝撃吸収性部材が衝撃を受けた際、変形、もしくは移動することにより、立体網状成型体の変形を妨げることがなく、衝撃吸収性部材の衝撃吸収性を良好なものとできることから好ましい。
ゴムチップを充填材に用いる場合の粒径は、通常0.5mm以上が好ましく、より好ましくは0.8mm以上である。また3.0mm以下が好ましく、より好ましくは2.5mm以下である。上記範囲内であれば、立体網状成型体内に均一に充填しやすい。
樹脂粉や樹脂ビーズの材料としては、例えば樹脂粉や樹脂ビーズの材料としては、エラストマー、発泡ポリウレタン、発泡ポリエチレン、発泡ポリスチレン、ポリエチレン等が挙げられ、より好ましくはエラストマー、発泡ポリウレタンである。
樹脂粉の平均粒径は、0.2mm以上が好ましく、より好ましくは0.3mm以上である。また通常3.0mm以下であり、より好ましくは2.0mm以下である。
樹脂ビーズの平均粒径は、1.0mm以上が好ましく、より好ましくは2.0mm以上である。また通常5.0mm以下であり、より好ましくは3.0mm以下である。上記平均粒径は、JIS K0069で示されるふるい分け法により粒度分布を求め、中央値(d50)を求めることにより得られる。上記範囲内であれば、立体網状成型体内に均一に充填しやすい。
樹脂粉の平均粒径は、0.2mm以上が好ましく、より好ましくは0.3mm以上である。また通常3.0mm以下であり、より好ましくは2.0mm以下である。
樹脂ビーズの平均粒径は、1.0mm以上が好ましく、より好ましくは2.0mm以上である。また通常5.0mm以下であり、より好ましくは3.0mm以下である。上記平均粒径は、JIS K0069で示されるふるい分け法により粒度分布を求め、中央値(d50)を求めることにより得られる。上記範囲内であれば、立体網状成型体内に均一に充填しやすい。
ゴムチップを用いる場合、ゴムの衝撃吸収性によって、衝撃吸収性部材の衝撃吸収性をより高いものとすることができる。ゴムチップとしては、発泡ゴムのチップであってもよく、また無発泡ゴムのチップであってもよく、これらの混合物であってもよい。
発泡ゴムと無発泡ゴムとを混合して用いる場合、これらの混合比率(重量比)は、発泡ゴムを主体とした場合に通常10:90以上であることが好ましく、より好ましくは15:85以上である。また通常40:60以下であることが好ましく、より好ましくは30:70以下である。これにより、衝撃吸収性部材の衝撃吸収性が良好となる。
発泡ゴムと無発泡ゴムとを混合して用いる場合、これらの混合比率(重量比)は、発泡ゴムを主体とした場合に通常10:90以上であることが好ましく、より好ましくは15:85以上である。また通常40:60以下であることが好ましく、より好ましくは30:70以下である。これにより、衝撃吸収性部材の衝撃吸収性が良好となる。
発泡ゴムを充填材に用いる場合において発泡ゴムの発泡率は、10%以上が好ましく、より好ましくは20%以上である。また100%以下が好ましく、より好ましくは90%以下である。下限値以上の発泡率を有することにより、発泡ゴム自体の反発弾性率が上昇する。また上限値を超えると、衝撃吸収効果が少なくなる傾向がある。
なお、発泡率は、[(発泡後の体積−発泡前の体積)/発泡前の体積]によって算出可能である。体積の測定方法は、JIS−K7222の発泡プラスチック及びゴム−見かけ密度の測定に準じて測定することができる。
なお、発泡率は、[(発泡後の体積−発泡前の体積)/発泡前の体積]によって算出可能である。体積の測定方法は、JIS−K7222の発泡プラスチック及びゴム−見かけ密度の測定に準じて測定することができる。
ゴムチップの形状としては、粒状や紡錘状、角柱状等、どのような形状であってもよいが、本発明においては特に粒状であることが好ましい。粒状とすることにより、立体網状成型体内部に充填しやすいという利点がある。
発泡ゴム及び無発泡ゴムを含むゴムチップの材料としては、例えば、天然ゴム、エチレンプロピレンゴム、スチレンブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ブチルゴム、イソプレンゴム、エチレンプロピレンターポリマーゴム、シリコーンゴム、クロロスルフォン化ゴム等が挙げられる。
上記充填材は、立体網状成型体の全空隙に対して、空隙の総量(体積)を100とした場合に、80以上の領域に充填材を充填することが好ましく、より好ましくは90以上、さらに好ましくは95以上である。上記下限値以上充填することにより、充填材が、衝撃吸収性部材の衝撃吸収性に寄与するものとすることができる。
(3)マット
本発明に用いられるマットは、立体網状成型体の表面に設置されるものであり、衝撃吸収性部材の表面に配置されて用いられる。
マットの種類は特に制限はなく、衝撃吸収性部材を設置する箇所に合わせて適宜選択される。例えば、衝撃吸収性部材が屋外に配置される場合には、透水性を有するものであることが好ましく、また耐候性を有するものであること等が好ましい。
また、滑り止め機能がついているものであってもよく、またクッション性を有するもの等であってもよい。
本発明に用いられるマットは、立体網状成型体の表面に設置されるものであり、衝撃吸収性部材の表面に配置されて用いられる。
マットの種類は特に制限はなく、衝撃吸収性部材を設置する箇所に合わせて適宜選択される。例えば、衝撃吸収性部材が屋外に配置される場合には、透水性を有するものであることが好ましく、また耐候性を有するものであること等が好ましい。
また、滑り止め機能がついているものであってもよく、またクッション性を有するもの等であってもよい。
マットの形状は特に制限はなく、例えば平坦なシート状に形成されているものであってもよく、また例えば凹凸が形成されたシート状等であってもよい。また、例えば人工芝やカーペット等、基材上にパイルが形成されたもの等であってもよい。
マットは、柔軟性がある素材で形成されていることが好ましく、衝撃吸収性部材が衝撃を受けた際に、立体網状成型体の変形に合わせて、変形可能な素材により形成されていることが好ましい。なお、上述したように、表面にパイルが形成されている人工芝やカーペット等のマットにおいては、基材が立体網状成型体の変形に合わせて、変形可能な素材により形成されていることが好ましい。
このようなマットの素材としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のオレフィン系樹脂;ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体等の塩化ビニル系樹脂;ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−アクリロニトリル−ブタジエン三元共重合体等のスチレン系樹脂;ナイロン6、ナイロン6・6、ナイロン6・10等のポリアミド系樹脂;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂;その他の熱可塑性樹脂等が挙げられ、これらは1種単独で、または2種以上を任意の比率及び組合せで用いることができる。上記の中でも、成型性や経済性の点からオレフィン系樹脂を使用することが好ましく、ポリエチレン系樹脂が特に好ましい。
マットの厚さは1mm以上であることが好ましく、より好ましくは2mm以上、さらに好ましくは5mm以上である。また通常20mm以下であり、好ましくは15mm以下、より好ましくは10mm以下である。下限値以上とすることにより、マットの強度を十分なものとすることができる。なお、マットが、人工芝等、表面にパイルが形成されたものである場合には、基材の厚さが上記範囲内であることが好ましい。
またこの際、パイルの平均高さは、通常10mm以上とされ、好ましくは15mm以上である。また通常80mm以下、好ましくは70mm以下である。
上記パイルの高さとは、基材表面から垂直方向のパイルの高さをいい、平均高さは通常、JIS L1021 7.2.1aに基づき、ダイヤルゲージ等により測定することができる。
上記パイルの高さとは、基材表面から垂直方向のパイルの高さをいい、平均高さは通常、JIS L1021 7.2.1aに基づき、ダイヤルゲージ等により測定することができる。
なお、上記パイルを有するマットの場合、上述した充填材と同様、すなわちゴムチップや樹脂粉、樹脂ビーズや、砂等の充填材を各パイル間に充填することが好ましい。
マットの形成方法としては、マットの形状に合わせて適宜選択されるものとすることができ、一般的なマットの形成方法と同様とすることができる。
なお、マットが人工芝である場合にも同様に、一般的な形成方法とすることができ、例えば基材とパイルとを成型法等により一体成型して形成してもよく、また基材とパイルとを別々に作製し、基材上にパイルを植設してもよい。
なお、マットが人工芝である場合にも同様に、一般的な形成方法とすることができ、例えば基材とパイルとを成型法等により一体成型して形成してもよく、また基材とパイルとを別々に作製し、基材上にパイルを植設してもよい。
(その他)
本発明の衝撃吸収性部材は、上述の立体網状成型体、充填材、及びマット以外の構成を有していてもよく、例えば立体網状成型体と、マットとの間に、さらにクッション層等、適宜他の層を有していてもよい。
本発明の衝撃吸収性部材は、上述の立体網状成型体、充填材、及びマット以外の構成を有していてもよく、例えば立体網状成型体と、マットとの間に、さらにクッション層等、適宜他の層を有していてもよい。
[II.衝撃吸収性部材の製造方法]
本発明の衝撃吸収性部材の製造方法としては、例えば遊具を設置する前、または設置後に、遊具の周囲の領域の地下または床下等に、立体網状成型体を埋め込み、充填材を立体網状成型体内に充填する。なお、充填材の充填は、立体網状成型体の埋め込み後に行なってもよく、また立体網状成型体の埋め込み前に行なってもよい。立体網状成型体及び充填材の設置後、立体網状成型体上にマットを配置する。
本発明の衝撃吸収性部材の製造方法としては、例えば遊具を設置する前、または設置後に、遊具の周囲の領域の地下または床下等に、立体網状成型体を埋め込み、充填材を立体網状成型体内に充填する。なお、充填材の充填は、立体網状成型体の埋め込み後に行なってもよく、また立体網状成型体の埋め込み前に行なってもよい。立体網状成型体及び充填材の設置後、立体網状成型体上にマットを配置する。
マットは、立体網状成型体上に載置したのみで固定しなくてもよいが、例えばワイヤーやステイプル、接着剤等の各種方法によって、立体網状成型体とマットとを固定した方がマットがずれることがなく、安定して使用可能であることからより好ましい。
なお、本発明の衝撃吸収性部材の製造(施工)の際、上記以外の工程を必要に応じて有していてもよい。
なお、本発明の衝撃吸収性部材の製造(施工)の際、上記以外の工程を必要に応じて有していてもよい。
また、本発明の衝撃吸収性部材は、複数の立体網状成型体やマットを組み合わせて施工してもよい。
[III.衝撃吸収性部材の衝撃吸収性]
本発明の衝撃吸収性部材は、米国材料試験規格(ASTM)のF1292に規定される瞬間最大衝撃度(PEAK)及び頭部損傷規準(HIC)が、米国消費財安全委員会の定めた値を満たすものであることが好ましい。
すなわち、下記の方法により測定される瞬間最大衝撃度数(PEAK)が200以下であることが好ましく、より好ましくは180以下である。
(瞬間最大衝撃度数(PEAK)の測定方法)
瞬間最大衝撃度数(PEAK)は、米国材料試験規格(ASTM)のF1292に規定された方法に準じて臨界高さを2.0mとして3回測定を行なった際の、測定結果の2回目及び3回目の平均値である。各試験の間隔は1.5±0.5分で行なう。
本発明の衝撃吸収性部材は、米国材料試験規格(ASTM)のF1292に規定される瞬間最大衝撃度(PEAK)及び頭部損傷規準(HIC)が、米国消費財安全委員会の定めた値を満たすものであることが好ましい。
すなわち、下記の方法により測定される瞬間最大衝撃度数(PEAK)が200以下であることが好ましく、より好ましくは180以下である。
(瞬間最大衝撃度数(PEAK)の測定方法)
瞬間最大衝撃度数(PEAK)は、米国材料試験規格(ASTM)のF1292に規定された方法に準じて臨界高さを2.0mとして3回測定を行なった際の、測定結果の2回目及び3回目の平均値である。各試験の間隔は1.5±0.5分で行なう。
また、頭部損傷基準(HIC)が1000以下であることが好ましく、より好ましくは800以下である。頭部損傷基準とは、遊具から落下した際に脳に及ぼす影響度を示す値である。
(頭部損傷基準(HIC)の測定方法)
頭部損傷基準(HIC)は、米国材料試験規格(ASTM)のF1292に規定された方法に準じて臨界高さを2.0mとして3回測定を行なった際の、測定結果の2回目及び3回目の平均値である。各試験の間隔は1.5±0.5分で行なう。
頭部損傷基準(HIC)は、米国材料試験規格(ASTM)のF1292に規定された方法に準じて臨界高さを2.0mとして3回測定を行なった際の、測定結果の2回目及び3回目の平均値である。各試験の間隔は1.5±0.5分で行なう。
本発明においては、衝撃吸収性部材が、上記瞬間最大衝撃度数及び頭部損傷基準が上述の数値以下であることから、万が一幼児や児童等が遊具から落下した場合であっても、衝撃吸収性部材が衝撃を吸収し、重大事故となる危険性を少ないものとすることができる。
なお、本発明の衝撃吸収性部材は、優れた衝撃吸収性を有し、かつ施工性や品質安定性にも優れることから、遊具周りだけでなく、公園、幼稚園、保育園、小学校等のグラウンドや体育施設、さらには老人福祉施設の床材等としても好適である。
なお、本発明の衝撃吸収性部材は、優れた衝撃吸収性を有し、かつ施工性や品質安定性にも優れることから、遊具周りだけでなく、公園、幼稚園、保育園、小学校等のグラウンドや体育施設、さらには老人福祉施設の床材等としても好適である。
以下、本発明について実施例を用いて更に詳細に説明するが、本発明はその要旨を逸脱しない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
厚さが50mm、50cm×50cmの立体網状成型体1(新光ナイロン株式会社社製;商品名 ヘチマロン)に、ゴムチップ(村岡ゴム工業株式会社製;商品名 MAGチップ)を、立体網状成型体の内部に均一に充填した。次いで、人工芝(マット;株式会社アストロ製;商品名アストロガーデンLSL)を上記立体網状成型体上に設置し、人工芝のパイル間に砂を10mm厚で充填し、衝撃吸収性部材とした。
ここで、上記衝撃吸収性部材をコンクリート製床面に設置し、下記の方法により衝撃吸収性(PEAK及びHIC)を測定した。結果を表1に示す。
厚さが50mm、50cm×50cmの立体網状成型体1(新光ナイロン株式会社社製;商品名 ヘチマロン)に、ゴムチップ(村岡ゴム工業株式会社製;商品名 MAGチップ)を、立体網状成型体の内部に均一に充填した。次いで、人工芝(マット;株式会社アストロ製;商品名アストロガーデンLSL)を上記立体網状成型体上に設置し、人工芝のパイル間に砂を10mm厚で充填し、衝撃吸収性部材とした。
ここで、上記衝撃吸収性部材をコンクリート製床面に設置し、下記の方法により衝撃吸収性(PEAK及びHIC)を測定した。結果を表1に示す。
(瞬間最大衝撃度数(PEAK)の測定方法)
瞬間最大衝撃度数(PEAK)は、米国材料試験規格(ASTM)のF1292に規定された方法に準じて臨界高さを2.0mとして3回測定を行なった際の、測定結果の2回目及び3回目の平均値である。各試験の間隔は1.5±0.5分で行なった。
瞬間最大衝撃度数(PEAK)は、米国材料試験規格(ASTM)のF1292に規定された方法に準じて臨界高さを2.0mとして3回測定を行なった際の、測定結果の2回目及び3回目の平均値である。各試験の間隔は1.5±0.5分で行なった。
(頭部損傷基準(HIC)の測定方法)
頭部損傷基準(HIC)は、米国材料試験規格(ASTM)のF1292に規定された方法に準じて臨界高さを2.0mとして3回測定を行なった際の、測定結果の2回目及び3回目の平均値である。各試験の間隔は1.5±0.5分で行なった。
頭部損傷基準(HIC)は、米国材料試験規格(ASTM)のF1292に規定された方法に準じて臨界高さを2.0mとして3回測定を行なった際の、測定結果の2回目及び3回目の平均値である。各試験の間隔は1.5±0.5分で行なった。
(実施例2、3)
立体網状成型体及び充填材を表1に記載のものを使用した以外は、実施例1と同様に衝撃吸収性部材を作製した。
立体網状成型体及び充填材を表1に記載のものを使用した以外は、実施例1と同様に衝撃吸収性部材を作製した。
(比較例1、2)
立体網状成型体を表1に記載のものとし、充填材を充填しない以外は、実施例1と同様に衝撃吸収性部材を作製した。
立体網状成型体を表1に記載のものとし、充填材を充填しない以外は、実施例1と同様に衝撃吸収性部材を作製した。
上記表1より、立体網状成型体、充填材、及びマットを備える本発明の衝撃吸収性部材は、瞬間最大衝撃度数(PEAK)や頭部損傷基準(HIC)の値が低く、優れた衝撃吸収性を有することが明らかである。また、特に充填材としてゴムチップを用いた実施例1及び実施例2では、より優れた衝撃吸収性を有することが確認された。
本発明の衝撃吸収用部材は、衝撃吸収性に優れており、かつ品質安定性に優れ、また施工が容易であることから、遊具が設置される公園や保育園、幼稚園、小学校をはじめ、老人福祉施設等各種施設の床材やグラウンド等に適用可能である。
1 立体網状成型体
2 充填材
3 マット
2 充填材
3 マット
Claims (4)
- 立体網状成型体と、該立体網状成型体内に充填された充填材と、該立体網状成型体上に配置されたマットとを有する
ことを特徴とする、衝撃吸収性部材。 - 下記の方法により測定される瞬間最大衝撃度数(PEAK)が200以下であり、且つ、頭部損傷基準(HIC)が1000以下である
ことを特徴とする、請求項1に記載の衝撃吸収性部材。
(瞬間最大衝撃度数(PEAK)の測定方法)
瞬間最大衝撃度数(PEAK)は、米国材料試験規格(ASTM)のF1292に規定された方法に準じて臨界高さを2.0mとして3回測定を行なった際の、測定結果の2回目及び3回目の平均値である。
(頭部損傷基準(HIC)の測定方法)
頭部損傷基準(HIC)は、米国材料試験規格(ASTM)のF1292に規定された方法に準じて臨界高さを2.0mとして3回測定を行なった際の、測定結果の2回目及び3回目の平均値である。 - 該充填材としてゴムチップを含む
ことを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の衝撃吸収性部材。 - 該マットが人工芝である
ことを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の衝撃吸収性部材。
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