JP2011049962A - アンテナ装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】一次元アレーアンテナは、各アンテナ素子が等間隔に配置され、各アンテナ素子のうち、中央部(A)のアンテナ素子は、位相が均一であり、両端部(B、C)のアンテナ素子は、同一の位相傾きを持つとともに、両端部のそれぞれの位相中心における位相が異なるように構成され、両端部のアンテナ素子の位相傾きは、所望の角度にて両端部のアンテナ素子による放射パターンの振幅レベルが所望値となるように設定され、両端部のアンテナ素子の位相中心の間隔は、所望の角度にて両端部のアンテナ素子から放射される電界のビーム幅が所望値となるように設定され、両端部のアンテナ素子の位相中心における位相差は、所望の角度にて両端部のアンテナ素子から放射される電界の位相が所望値となるように設定される。
【選択図】図1
Description
従来のアンテナ装置においては、所望のナル点形成部から各素子の励振位相分布を確定的に求められないという問題があった。
図1は、本発明の実施の形態1におけるアンテナ装置のアンテナ素子配列および各アンテナ素子の位相分布を示す図であり、(a)がアンテナ素子配置、(b)が各素子の位相分布をそれぞれ示している。図1(a)に示すように、アンテナ素子は、X軸方向に一次元に等間隔に配置されている。そして、中央部に相当するA部のアンテナ素子は、位相が均一とし、両端部に相当するB、C部のアンテナ素子は、位相傾きを持つとする。
[パラメータ1]両端部であるB部、C部のアンテナ素子の位相傾き
[パラメータ2]両端部であるB部、C部のアンテナ素子の位相中心の間隔
[パラメータ3]両端部であるB部、C部のアンテナ素子の位相中心における位相差
以下に、各パラメータの役目について、個別に説明する。
図3Aは、本発明の実施の形態1のアンテナ装置において、B(C)部の位相傾きを変化させたときの放射パターンの変化を示す図である。また、図3Bは、本発明の実施の形態1のアンテナ装置において、B、C部の位相傾きを変化させたときの放射パターンの変化を示す図である。
図4は、本発明の実施の形態1のアンテナ装置において、B、C部の位相中心間隔を変化させたときの放射パターンの変化を示す図である。図4に示すように、B、C部の位相中心の間隔を変えることにより、グレーティングローブの発生角度幅を変化させることが可能となる。そのため、所望の角度において、A部による放射パターンのビーム幅に対して、B、C部による放射パターンのビーム幅を等しくすることができる。
図5は、本発明の実施の形態1のアンテナ装置において、B、C部の位相中心における位相差を変化させたときの放射パターンの変化を示す図である。図5に示すように、B、C部の位相中心における位相差を変えることにより、B、C部による放射パターンのビームをシフトさせることが可能となる。そのため、B、C部による放射パターンの位相が制御でき、所望の角度において、A部による放射パターンのナル点位置に対して、B、C部による放射パターンのナル点位置を等しくすることができる。
図6は、本発明の実施の形態1のアンテナ装置において、所望の角度にてナル点が形成されたことを示す図である。図3A、図3B、図4、図5を用いて説明したパラメータ1〜3の作用により、図6に示すように、A部による放射パターンと、B、C部による放射パターンとを所望の角度にて相殺させることができ、ナル点を形成することができる。
先の実施の形態1では、一次元に配列したアンテナ素子により構成された、一次元のアンテナ装置について説明した。これに対して、本実施の形態2では、先の実施の形態1における一次元のアンテナ装置を、二次元平面アレーアンテナに応用した場合について説明する。図7は、本発明の実施の形態2における二次元平面アレーアンテナ装置のアンテナ素子配列および各アンテナ素子の位相分布を示す図であり、(a)がアンテナ素子配置、(b)が各素子の位相分布をそれぞれ示している。
本実施の形態3では、先の実施の形態1、2のアンテナ装置において、ナル点形成部を任意角度に変化させる場合について説明する。B、C部の位相傾き角度、B、C部の位相中心の間隔、さらにB、C部の位相中心における位相差を可変とすることで、ナル点形成部を任意角度に変化させることができる。すなわち、先の実施の形態1で説明したパラメータ1〜3を可変制御する制御部を備えたアンテナ装置とすることで、ナル点形成部を任意角度に変化させることが可能となる。
本実施の形態4では、ビーム走査位相を付加する場合のアンテナ装置について説明する。
図8は、本発明の実施の形態4のアンテナ装置において、ビーム走査位相が付加されたときの位相分布、および放射パターンを示す図である。図8(a)は、先の実施の形態1〜3のアンテナ装置における位相分布に、ビーム走査位相を付加した場合の位相分布例である。この図8(a)に示すように、所望の角度幅にてナル点を形成することで、ビーム走査時においても、特定の固定角度にてナル点を保持することができる。
従来のアンテナ装置においては、ナル点形成位相分布を量子化した場合、量子化誤差により、ナル点レベルが劣化するという問題があった。そこで、本実施の形態5では、先の実施の形態2〜4の二次元平面アレーを有するアンテナ装置おいて、位相の量子化時によるナル点レベルの劣化を防ぐ方法について説明する。
本実施の形態6では、付加位相として、付加位相発生部30によりガウス分布位相を発生させる場合について説明する。
図12は、本発明の実施の形態6におけるアンテナ装置の位相分布の変化を示す図である。この場合にも、付加位相として乱数位相を用いた先の実施の形態5と同様の効果が得られる。
本実施の形態7では、付加位相として、付加位相発生部30により正弦波位相を発生させる場合について説明する。
図13は、本発明の実施の形態7におけるアンテナ装置の位相分布の変化を示す図である。この場合にも、付加位相として乱数位相を用いた先の実施の形態5、あるいは、付加位相としてガウス分布位相を用いた先の実施の形態6と同様の効果が得られる。
Claims (7)
- 直線状に配列された一次元アレーアンテナを備えたアンテナ装置において、
前記一次元アレーアンテナは、各アンテナ素子が等間隔に配置され、前記各アンテナ素子のうち、中央部のアンテナ素子は、位相が均一であり、両端部のアンテナ素子は、同一の位相傾きを持つとともに、前記両端部のそれぞれの位相中心における位相が異なるように構成され、
前記両端部のアンテナ素子の位相傾きは、所望の角度にて前記両端部のアンテナ素子による放射パターンの振幅レベルが所望値となるように設定され、
前記両端部のアンテナ素子の位相中心の間隔は、前記所望の角度にて前記両端部のアンテナ素子から放射される電界のビーム幅が所望値となるように設定され、
前記両端部のアンテナ素子の位相中心における位相差は、前記所望の角度にて前記両端部のアンテナ素子から放射される電界の位相が所望値となるように設定され、
中央部による放射パターンと、両端部による放射パターンとを、前記所望の角度にて互いに相殺させることで、前記所望の角度においてナル点を形成する
ことを特徴とするアンテナ装置。 - 請求項1に記載のアンテナ装置において、
前記両端部のアンテナ素子の位相傾き、前記両端部のアンテナ素子の位相中心の間隔、および前記両端部のアンテナ素子の位相中心における位相差を可変制御する制御部をさらに備える
ことを特徴とするアンテナ装置。 - 請求項1または2に記載のアンテナ装置において、
位相分布にビーム走査位相を与えることでビーム走査を行う
ことを特徴とするアンテナ装置。 - 請求項1ないし3のいずれか1項に記載のアンテナ装置において、
前記一次元アレーアンテナを一方の軸方向に有するとともに、前記一次元アレーアンテナに直交する他方の軸方向では均一な位相分布を有するようにアンテナ素子を配列することで二次元平面アレーアンテナが形成されている
ことを特徴とするアンテナ装置。 - 請求項4に記載のアンテナ装置において、
各アンテナ素子に設けられた量子化移相器に最小量子化単位内の乱数位相を付加する付加位相発生部をさらに備える
ことを特徴とするアンテナ装置。 - 請求項4に記載のアンテナ装置において、
各アンテナ素子に設けられた量子化移相器に最小量子化単位内のガウス分布を有する位相を付加する付加位相発生部をさらに備える
ことを特徴とするアンテナ装置。 - 請求項4に記載のアンテナ装置において、
各アンテナ素子に設けられた量子化移相器に最小量子化単位内の正弦波位相を付加する付加位相発生部をさらに備える
ことを特徴とするアンテナ装置。
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