JP2009089071A - アレーアンテナ、アンテナ素子配置方法及びビーム形成方法 - Google Patents

アレーアンテナ、アンテナ素子配置方法及びビーム形成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】物理的、機械的な制約を受けることなく、サイドローブレベルを軽減する。
【解決手段】それぞれ同位相の一様振幅分布を持ち、開口形状、分布振幅が等しく、X−Y平面上でX軸方向の開口長がaX 、幅がaY のアンテナ素子11,12において、基準位相を同位相とする。このとき、2つのアンテナ11,12のX軸方向の配置のずれ量dX を適宜設定することで、X−Zカット面の指向性におけるサイドローブレベルを調節することができる。特に、ずれ量dX を開口長aX よりも小さくすることで、サイドローブレベルを軽減させることが可能となる。この配置によれば、アンテナ単独に比べてX−Zカット面上でサイドローブレベルを軽減できるほか、ビーム幅も狭くなり、しかもメインローブ以外の指向性レベルはどの方位もアンテナ単独の指向性レベル以下に抑えることが可能となり、利得を高くすることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、レーダや通信で使用されるアレーアンテナに係り、特にサイドローブレベルを低減するアンテナ素子配置方法及びビーム形成手法に関する。
周知のように、アンテナのサイドローブレベルを低減させる手段として、アンテナ開口内の励振分布をコサイン分布やテイラー分布などに対応するように分布させる方法がある。しかしながら、開口面アンテナでそのような分布を実現することは物理的に非常に困難である。また、アレーアンテナの場合、サイドローブ低減を目的として開口上に非一様な振幅分布を持たせる方法があるが、その実現には機械的な制限がかかることが多い。
さらに、アンテナ素子間隔を一定以上離すと、グレーティングローブが可視領域内に発生してしまう。このため、アンテナ素子間隔は規定の値より短くするのが一般的である。しかしながら、この規定の素子間隔は波長によって決まるため、適切な素子間隔の選択には周波数の制限がかかることが多い。この際、アンテナの開口長を大きくすることにより、発生するグレーティングローブのレベルを小さくすることが可能であるが、サイドローブレベルがそのアンテナ単体のサイドローブレベルよりも大きくなってしまう傾向がある。
尚、サイドローブを低減する目的で、同一の開口形状を持つ2つのサブアンテナを物理的に相互に重なり合わないように配置した構成のアンテナが特許文献1に開示されている。
特開2005−303801公報
以上のように、従来のアレーアンテナでは、物理的、機械的な制約によってサイドローブレベルを軽減することが困難であった。
本発明は上記事情を考慮してなされたもので、物理的、機械的な制約を受けることなく、サイドローブレベルを軽減することのできるアレーアンテナとそのアンテナ素子配置方法、およびそのビーム形成方法を提供することを目的とする。
上記問題を解決するために、本発明に係るアレーアンテナは、互いに同位相の一様振幅分布を持ち、開口形状、分布振幅が等しく、X−Y平面上でX軸方向にずらして配置される複数のアンテナ素子を備え、そのずれ量が個々のアンテナ素子の開口長より小さいことを特徴とする。
また、本発明に係るアレーアンテナのアンテナ素子配置方法は、互いに同位相の一様振幅分布を持ち、開口形状、分布振幅が等しく、X−Y平面上で複数のアンテナ素子をX軸方向にずらして配置し、そのずれ量を個々のアンテナ素子の開口長より小さい範囲で調整してサイドローブレベルを調節することを特徴とする。
また、本発明に係るアレーアンテナのビーム形成方法は、互いに同位相の一様振幅分布を持ち、開口形状、分布振幅が等しく、X−Y平面上で複数のアンテナ素子をX軸方向にずらして配置し、そのずれ量を個々のアンテナ素子の開口長より小さい範囲で調整してサイドローブレベルを調節した上でビームを形成することを特徴とする。
すなわち、本発明では、アンテナの開口長とアンテナ開口内の振幅分布のみから、サイドローブレベルを軽減できる適切なアンテナ素子間隔を求める。この際の開口長は、メインビームと軽減対象のサイドローブを含む平面(以降、評価対称平面とする)と、アンテナ素子が分布している平面が交わる直線(以降、調整対象軸とする)の方向の成分におけるアンテナ素子内の励振分布が存在している長さであり、励振分布は、調整対象軸の方向の成分における励振分布(調整対象軸に直交する励振分布を積分した調整対象軸方向の分布)とする。この素子配置方法は、周波数特性の影響を受けにくいという特徴から、広帯域での利用が可能となる。よって、レーダや通信の利用におけるアンテナ指向性パターンにおいて、サイドローブレベルの軽減、広帯域での応用が可能となる。
尚、上記特許文献1には、本発明と同じように、同一の開口形状をもつ2つのサブアンテナを物理的に相互に重なり合わないようにずらして配置する構成が示されている。しかしながら、この文献1に記載されるアンテナは、サブアンテナのずれ方向が開口面とは異なる方向であり、開口面と同一方向にずらした本発明の構成とは異なる。この構成の相違から、文献1のアンテナは、抑圧対象がファーストサイドローブのみとなっており、サイドローブ全体を抑圧する本発明とは相違している。
以上のように、本発明によれば、物理的、機械的な制約を受けることなく、サイドローブレベルを軽減することのできるアレーアンテナとそのアンテナ素子配置方法、およびビーム形成方法を提供することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は本発明に係るアレーアンテナの第1の実施形態を示す構成図である。図1において、11,12はそれぞれ同位相の一様振幅分布を持ち、開口形状、分布振幅が等しく、X−Y平面上でX軸方向の開口長がaX 、幅がaY のアンテナ素子である。これら2つのアンテナ素子11,12の基準位相は同位相であり、両者はY軸方向にずれ量dY だけずれて配置されているものとする。
このとき、2つのアンテナ11,12のX軸方向の配置のずれ量dX を適宜設定することで、X−Zカット面の指向性におけるサイドローブレベルを調節することができる。特に、ずれ量dX を開口長aX よりも小さくすることで、サイドローブレベルを軽減させることが可能となる。さらに、図1のように配置した方が、アンテナ単独に比べてX−Zカット面上でサイドローブレベルを軽減できるほか、ビーム幅も狭くなり、しかもメインローブ以外の指向性レベルはどの方位もアンテナ単独の指向性レベル以下に抑えることが可能となり、利得を高くすることができる。
図1に示したアンテナ配置の場合、2つのアンテナ11,12のX軸方向のずれ量dX を(1)式が成立するように設定すると、X−Zカット面の指向性におけるサイドローブレベルを、アンテナ単体のサイドローブレベル−13dBより8dB低い、−21dBに軽減することが可能となる。
X =0.27aX …(1)
図2にずれ量dX の変化によるメインビーム以外の最大ローブレベル特性を示す。横軸はずれ量dX を示しており、単位はdX =16λ(λは波長)で、aX と同じである。縦軸は、通常の一様励振によるアンテナ素子でのサイドローブレベル(−13.3dB)を基準としたメインビーム以外の最大ローブレベルを示している。この図から、dX <aX の範囲でサイドローブレベルの軽減が可能であることが分かる。
図2に示す特性から明らかなように、例えば、aX =16λのとき、任意のずれ量dX からサイドローブレベルを調節することができる。尚、図2を見ると、横軸を開口長に対する素子間隔の比(dX /aX )として表した場合、ピークサイドローブが可視領域から外れる場合を除いて、開口長、及びビーム走査方向によらず同じ特性を示している。このことから、ずれ量dX の値を(1)式により4.32λと設定すると、図2の曲線上でもサイドローブレベルが最小になることが分かる。
このときのアンテナ単体と2つのアンテナを配置した場合のX−Zカット面における指向性パターンを図3に示す。図3は、一定条件でのX−Zカット面の指向性パターンである。横軸はZ軸を0degとした方位を示しており、0〜90degまでを示している。ビーム走査方向は0degとしてあるので、−90〜0degは0〜90degを対称としたものとなる。縦軸は指向性強度を示しており、カット面上の最高値を0degとしている。図3からも分かるように、図1に示すように配置した方が、アンテナ単独に比べビーム幅が狭くなり、サイドローブレベルは減少し、しかもビームローブ以外の指向性レベルはどの方位もアンテナ単独指向性レベル以下に抑えられる。
(1)式では、式中に周波数特性がないことに特徴を有する。よって、このようなアレーアンテナのアンテナ素子配置方法を採用することにより、広帯域周波数においてアンテナ単独に比べビーム幅が狭くなり、サイドローブレベルが減少するようになる。しかも、メインローブ以外の指向性レベルがどの方位もアンテナ単独の指向性レベル以下に抑えることが可能となり、利得を高くすることができる。また、これによりパルス圧縮技術との併用も可能となる。
(第2の実施形態)
次に、本発明に係るアレーアンテナの第2の実施形態について説明する。ここでは、図1に示した第1の実施形態と同じく、開口形状、分布振幅が等しく、X軸方向の開口長がaX 、幅がaY の2つのアンテナ素子11,12を用いるものとするが、本実施形態では、各アンテナ素子11,12がビーム走査方向に対して波面を揃えることが可能な一様振幅分布を持つものとする。
2つのアンテナ素子11,12の基準位相同士の位相差は、X−Zカット面上にビーム走査を行うとき、X軸方向のアンテナ基準座標の差を用いて、ビーム走査方向に対して波面を揃うように決定する。このとき、2つのアンテナ素子11,12のX軸方向の配置のずれ量dX を適宜設定することで、X−Zカット面の指向性におけるサイドローブレベルを調節することができる。特にずれ量dX を開口長aX よりも小さくすることで、サイドローブレベルを軽減させることが可能となる。また、本実施形態においても、図1のように配置した方が、アンテナ単独に比べX−Zカット面上でサイドローブレベルを軽減できるほか、ビーム幅も狭くなり、しかもメインローブ以外の指向性レベルはどの方位もアンテナ単独指向性レベル以下に抑えることが可能となり、利得を高くすることができる。
上記構成によるアンテナ配置の場合、2つのアンテナ素子11,12のX軸方向のずれ量dX を第1の実施形態と同様に(2)式が成立するように設定すると、X−Zカット面の指向性におけるサイドローブレベルを、ビーム走査方向によらず、アンテナ単体のサイドローブレベル−13dBより8dB低い、−21dBに軽減することが可能となる。
X =0.27aX …(2)
例えば、aX =16λのとき、図2の特性図に示したように、任意のずれ量dX から、サイドローブレベルを調節することができる。なお、この図は、横軸を開口長に対する素子間隔の比(dX /aX )として表した場合、ピークサイドローブが可視領域から外れる場合を除いて、開口長、及びビーム走査方向によらず同じ特性を示す。dX の値を(2)式により4.32λと設定すると、図2の曲線上でもサイドローブレベルが最小になることが分かる。
このときのX−Zカット面の指向性パターンは図3に示した通りである。図3からも分かるように、図1のように配置したビーム形成手法の方が、アンテナ単独に比べビーム幅が狭くなり、サイドローブレベルは減少し、しかもビームローブ以外の指向性レベルはどの方位もアンテナ単独指向性レベル以下に抑えられる。
(1)式と同じ(2)式の特徴として、式中に周波数特性がないことがあげられる点は第1の実施形態で述べた通りである。よって、このようにアレー配置したビーム形成することにより、広帯域周波数においてアンテナ単独に比べビーム幅が狭くなり、サイドローブレベルは減少し、しかもメインローブ以外の指向性レベルはどの方位もアンテナ単独の指向性レベル以下に抑えることが可能となり、利得を高くすることができる。また、これによりパルス圧縮技術との併用も可能となる。
(第3の実施形態)
図4は本発明に係るアレーアンテナの第3の実施形態を示す構成図である。図4において、21,22,23は、それぞれビーム走査方向に対して波面を揃えることが可能な一様振幅分布を持ち、開口形状、分布振幅の等しく、X−Y平面上でX軸方向の開口長がaX の3つのアンテナ素子である。各アンテナ素子21〜23の基準位相同士の位相差は、X−Zカット面上にビーム走査を行うとき、X軸方向のアンテナ基準座標の差を用いて、ビーム走査方向に対して波面を揃うように決定する。
このとき、3つのアンテナ素子21〜23のX軸方向の配置のずれ量dX1,dX2を適宜設定することで、X−Zカット面の指向性におけるサイドローブレベルを調節することができる。特に、ずれ量dX1,dX2の両方もしくは片方をaX よりも小さくすることで、サイドローブレベルを軽減させることが可能となる。さらに、図4のように配置した方が、アンテナ単独に比べてX−Zカット面上でサイドローブレベルを軽減できるほか、ビーム幅も狭くなり、しかもメインローブ以外の指向性レベルはどの方位もアンテナ単独の指向性レベル以下に抑えることが可能となり、利得を高くすることができる。
上記構成によるアンテナ配置の場合、3つのアンテナ素子21〜23のX軸方向のずれ量dX1,dX2を(3)式が成立するように設定すると、X−Zカット面の指向性におけるサイドローブレベルを、ビーム走査方向によらず、アンテナ単体のサイドローブレベル−13dBより12dB低い、−25dBに軽減することが可能となる。尚、このときのずれ量dX1,dX2の値は逆でもよい。
X1 =0.19aX , dX2 =0.29aX2 …(3)
ここで、図5にずれ量dX1,dX2の変化によるメインビーム以外の最大ローブレベル特性を示す。図5において、横軸はdX1、縦軸はdX2を示している。グレイスケール分布は、通常の一様励振のアンテナ素子でのサイドローブレベル(−13.3dB)を基準としたメインビーム以外の最大ローブレベルを示す分布である。この図からも、dX1 <aX もしくはdX2 <aXの範囲でサイドローブレベルの軽減可能な箇所があることが分かる。
例えば、aX =16λのとき、図5の特性図に示したように、任意のdX1,dX2から、サイドローブレベルを調節することができる。なお、この図は、横軸及び縦軸を開口長に対する素子間隔の比(dX1/aX ,dX2/aX )として表した場合、ピークサイドローブが可視領域から外れる場合を除いて、開口長、及びビーム走査方向によらず同じ特性を示す。ずれ量dX1,dX2の値を(3)式によりdX1 =3.04λ, dX2 =4.64λと設定すると、図5の特性図上でもサイドローブレベルが最小になることが分かる。
このときのX−Zカット面の指向性パターンを図6に示す。図6は、図4に示すアレーアンテナにおいて、aX =16λ, dX1 =3.04λ, dX2 =4.64λとしたときのX−Zカット面の指向性パターンである。横軸はZ軸を0degとした方位を示しており、0〜90degまでを示している。ビーム走査方向は0degとしてあるので、−90〜0degは0〜90degを対称としたものとなる。縦軸は指向性強度を示しており、カット面上の最高値を0degとしている。
図6からも分かるように、図4のように配置したビーム形成手法の方が、アンテナ単独に比べビーム幅が狭くなり、サイドローブレベルは減少し、しかもビームローブ以外の指向性レベルはどの方位もアンテナ単独の指向性レベル以下に抑えられる。
(3)式においても、式中に周波数特性がないことに特徴を有する。よって、このようにアレー配置したビーム形成により、広帯域周波数においてアンテナ単独に比べビーム幅が狭くなり、サイドローブレベルは減少し、しかもメインローブ以外の指向性レベルはどの方位もアンテナ単独指向性レベル以下に抑えることが可能となり、利得を高くすることができる。また、これによりパルス圧縮技術との併用も可能となる。
(第4の実施形態)
図7は本発明に係るアレーアンテナの第4の実施形態を示す構成図である。図4において、31,32は、ビーム走査方向に対して波面を揃えることが可能な一様振幅分布を持ち、開口形状、分布振幅の等しく、X−Y平面上に配置され、正方形状の対角線の長さ(X軸方向の開口長)がaX のアンテナ素子である。2つのアンテナ素子31,32の基準位相同士の位相差は、X−Zカット面上にビーム走査を行うとき、X軸方向のアンテナ基準座標の差を用いて、ビーム走査方向に対して波面を揃うように決定する。このとき、2つのアンテナ素子31,32のX軸方向の配置のずれ量dX を適宜設定することで、X−Zカット面の指向性におけるサイドローブレベルを調節することができる。特に、ずれ量dX を0.44aよりも小さくすることで、サイドローブレベルを軽減させることが可能となる。さらに、図7のように配置した方が、アンテナ単独に比べてX−Zカット面上でサイドローブレベルを軽減できるほか、ビーム幅も狭くなり、しかもメインローブ以外の指向性レベルはどの方位もアンテナ単独の指向性レベル以下に抑えることが可能となる。
上記構成によるアンテナ配置の場合、調整対象軸成分(X軸成分)の励振分布は三角分布となる。2つのアンテナ素子の開口長がaX 、励振分布が三角分布のアンテナ素子の場合、2つのアンテナの調整対象軸の方向のずれを(4)式が成立するように設定すると、評価対象平面の指向性におけるサイドローブレベルをアンテナ単体のサイドローブレベル−27dBより11dB低い、−38dBに軽減することが可能となる。よって、図7に示したアンテナ配置では、同様にずれ量dX を(4)式が成立するように設定すると、X−Zカット面の指向性におけるサイドローブレベルを、ビーム走査方向によらず、アンテナ単体のサイドローブレベル−27dBより11dB低い、−38dBに軽減することが可能となる。
X =0.115aX …(4)
ここで、図8にずれ量dX の変化によるメインビーム以外の最大ローブレベル特性を示す。図8において、横軸はdX となっており、縦軸は通常の三角分布励振のアンテナ素子でのサイドローブレベル(−26.6dB)を基準としたメインビーム以外の最大ローブレベルである。この図からも、dX <0.44aX の範囲でサイドローブレベルの軽減が可能であることが分かる。
例えば、aX =16・21/2λ=22.6λのとき、図8示す特性図から明らかなように、任意のずれ量dX からサイドローブレベルを調節することができる。なお、この図は、横軸を開口長に対する素子間隔の比(dX /aX )として表した場合、ピークサイドローブが可視領域から外れる場合を除いて、開口長、及びビーム走査方向によらず同じ特性を示す。dX の値を(4)式により、2.6λと設定すると、図8の曲線上でもサイドローブレベルが最小になることが分かる。
このときのX−Zカット面の指向性パターンを図9に示す。図9は、図7において、aX =16λ, dX =2.60λのときのX−Zカット面の指向性パターンである。横軸はZ軸を0degとした方位を示しており、0〜90degまでを示している。ビーム走査方向は0degとしてあるので、−90〜0degは0〜90degを対称としたものとなる。縦軸は指向性強度を示しており、カット面上の最高値を0degとしている。
図9からも分かるように、図7のように配置したビーム形成手法の方が、アンテナ単独に比べビーム幅が狭くなり、サイドローブレベルは減少し、しかもビームローブ以外の指向性レベルはどの方位もアンテナ単独指向性レベル以下に抑えられる。
(4)式においても、式中に周波数特性がないことに特徴を有する。よって、このようにアレー配置したビーム形成により、広帯域周波数においてアンテナ単独に比べビーム幅が狭くなり、サイドローブレベルは減少し、しかもメインローブ以外の指向性レベルはどの方位もアンテナ単独指向性レベル以下に抑えることが可能となる。また、これによりパルス圧縮技術との併用も可能となる。
尚、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、例えば他の励振分布やアンテナ素子の数の場合でもよく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成することができる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
本発明に係るアレーアンテナの第1、第2の実施形態を示す構成図。 図1に示すアレーアンテナのずれ量dX の変化によるメインビーム以外の最大ローブレベル特性を示す特性図。 図1に示す2つのアンテナ素子について、アンテナ単体の場合とX−Zカット面における指向性パターンを比較して示すパターン波形図。 本発明に係るアレーアンテナの第3の実施形態を示す構成図。 図4に示すアレーアンテナのずれ量dX1,dX2の変化によるメインビーム以外の最大ローブレベル特性を示す特性図。 図4に示す3つのアンテナ素子について、アンテナ単体の場合とX−Zカット面における指向性パターンを比較して示すパターン波形図。 本発明に係るアレーアンテナの第4の実施形態を示す構成図。 図7に示すアレーアンテナのずれ量dX の変化によるメインビーム以外の最大ローブレベル特性を示す特性図。 図7に示す2つのアンテナ素子について、アンテナ単体の場合とX−Zカット面における指向性パターンを比較して示すパターン波形図。
符号の説明
11,12,21,22,23,31,32…アンテナ素子、aX …開口長、aY …幅、dX ,dX1,dX2…X軸方向ずれ量、dY …Y軸方向ずれ量。

Claims (17)

  1. 互いに同位相の一様振幅分布を持ち、開口形状、分布振幅が等しく、X−Y平面上でX軸方向にずらして配置される複数のアンテナ素子を備え、そのずれ量が個々のアンテナ素子の開口長より小さいことを特徴とするアレーアンテナ。
  2. 前記複数のアンテナ素子は、それぞれ基準位相が同位相で与えられることを特徴とする請求項1記載のアレーアンテナ。
  3. 前記複数のアンテナ素子は、それぞれビーム走査方向に対して波面を揃えることが可能な一様振幅分布を持つことを特徴とする請求項1記載のアレーアンテナ。
  4. 前記複数のアンテナ素子の基準位相同士の位相差は、X−Zカット面上にビーム走査を行うとき、X軸方向のアンテナ基準座標の差を用いて、ビーム走査方向に対して波面を揃うように決定することを特徴とする請求項1記載のアレーアンテナ。
  5. 前記複数のアンテナ素子は、X−Y平面上で正方形状であり、その対角線の長さを前記開口長とすることを特徴とする請求項1記載のアレーアンテナ。
  6. 前記複数のアンテナ素子で送受信する信号は広帯域信号であることを特徴とする請求項1記載のアレーアンテナ。
  7. 互いに同位相の一様振幅分布を持ち、開口形状、分布振幅が等しく、X−Y平面上で複数のアンテナ素子をX軸方向にずらして配置し、そのずれ量を個々のアンテナ素子の開口長より小さい範囲で調整してサイドローブレベルを調節することを特徴とするアレーアンテナのアンテナ素子配置方法。
  8. 前記複数のアンテナ素子は、それぞれ基準位相が同位相で与えられることを特徴とする請求項7記載のアレーアンテナのアンテナ素子配置方法。
  9. 前記複数のアンテナ素子は、それぞれビーム走査方向に対して波面を揃えることが可能な一様振幅分布を持つことを特徴とする請求項7記載のアレーアンテナのアンテナ素子配置方法。
  10. 前記複数のアンテナ素子の基準位相同士の位相差は、X−Zカット面上にビーム走査を行うとき、X軸方向のアンテナ基準座標の差を用いて、ビーム走査方向に対して波面を揃うように決定することを特徴とする請求項7記載のアレーアンテナのアンテナ素子配置方法。
  11. 前記複数のアンテナ素子は、X−Y平面上で正方形状であり、その対角線の長さを前記開口長とすることを特徴とする請求項7記載のアレーアンテナのアンテナ素子配置方法。
  12. 前記複数のアンテナ素子で送受信する信号は広帯域信号であることを特徴とする請求項7記載のアレーアンテナのアンテナ素子配置方法。
  13. 互いに同位相の一様振幅分布を持ち、開口形状、分布振幅が等しく、X−Y平面上で複数のアンテナ素子をX軸方向にずらして配置し、そのずれ量を個々のアンテナ素子の開口長より小さい範囲で調整してサイドローブレベルを調節した上でビームを形成することを特徴とするアレーアンテナのビーム形成方法。
  14. 前記複数のアンテナ素子は、それぞれ基準位相が同位相で与えられることを特徴とする請求項13記載のアレーアンテナのビーム形成方法。
  15. 前記複数のアンテナ素子は、それぞれビーム走査方向に対して波面を揃えることが可能な一様振幅分布を持つことを特徴とする請求項13記載のアレーアンテナのビーム形成方法。
  16. 前記複数のアンテナ素子の基準位相同士の位相差は、X−Zカット面上にビーム走査を行うとき、X軸方向のアンテナ基準座標の差を用いて、ビーム走査方向に対して波面を揃うように決定することを特徴とする請求項13記載のアレーアンテナのビーム形成方法。
  17. 前記複数のアンテナ素子で送受信する信号は広帯域信号であることを特徴とする請求項13記載のアレーアンテナのビーム形成方法。
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