JP2011049288A - フィルムコンデンサ - Google Patents

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Abstract

【課題】フィルムコンデンサの内部で短絡が発生しても短絡電流が流れ続けるのを確実に防止できる構成を低コストで実現する。
【解決手段】金属層(19b,20b)のうち、少なくとも負極となる引出電極(14)に接続される金属層(19b)は、フィルム長手方向に互いに導通しないように形成され、且つ、短絡電流によって溶断するヒューズ機構を設けることなく上記引出電極(14)に対して直接、接続される複数の分割電極部(19c)を有する構成とする。そして、該分割電極部(19c)は、上記引出電極(14)との接続部分に、絶縁層としての酸化被膜(40)が形成される酸化被膜形成部(19e)を有する構成とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、フィルム体及び金属層をそれぞれ有する一対の金属化フィルムを重ね合わせた状態で積層してなるフィルムコンデンサに関する。
従来より、フィルム体及び金属層をそれぞれ有する一対の金属化フィルムを重ね合わせた状態で積層してなるフィルムコンデンサが知られている。このようなフィルムコンデンサは、電子機器や電気機器等において、特に安定した電気特性を要する回路に多く用いられている。
上記フィルムコンデンサの一般的な構成としては、例えば特許文献1に開示されるように、帯状のプラスチックフィルム(フィルム体)上にアルミニウムなどの蒸着膜(金属層)を形成してなる金属蒸着フィルム(金属化フィルム)を2枚重ねて円筒状に巻き、この円筒体の両端に金属(引出電極)を溶射したものが知られている。このような構成のフィルムコンデンサでは、内部で短絡が発生して短絡状態が長時間継続すると、コンデンサ内部に短絡電流が流れ続けることになり、発熱によってフィルムコンデンサが高温になるなどの問題を生じる。
これに対し、例えば特許文献1、2に開示されるように、金属層を複数の島状に分割して、分割した金属層のそれぞれに短絡電流によって溶断するヒューズ部を設ける構成が考えられている。これにより、フィルムコンデンサ内で短絡が発生して短絡電流が流れても、金属層のうち短絡電流が流れる部分のヒューズ部が溶断して、当該部分に短絡電流が流れ続けるのを防止できる。
特開平10−189382号公報 特開平7−45466号公報
ところで、上述のように、金属層にヒューズ部を設ける場合には、短絡電流によってヒューズ部が溶断するように、該ヒューズ部の電流の導通面積を小さくするなど、ヒューズ部の形状に工夫を凝らす必要がある。このようなヒューズ部を金属層に設ける場合、オイルを用いたマスクパターン印刷によって金属が蒸着されない空白部分を形成したり、レーザによって蒸着金属を除去することで金属層の空白部分を形成したりする方法などがある。
しかしながら、上記前者の方法では、細かいパターンを精度良く形成するのには適さないため、ヒューズ部の形状にばらつきが生じて、該ヒューズ部を溶断する短絡電流にもばらつきが生じてしまう。
また、上記後者の方法では、細かいパターンを高精度に形成できるものの、専用のレーザ装置が必要になるなど、上記前者の方法に比べて製造コストが高くなってしまう。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、フィルムコンデンサの内部で短絡が発生しても短絡電流が流れ続けるのを確実に防止できる構成を低コストで実現することにある。
上記目的を達成するために、本発明に係るフィルムコンデンサ(11)では、負極となる引出電極(14)に接続される金属層(19b)に、フィルム長手方向に互いに導通することなく該引出電極(14)に直接、接続される分割電極部(19c)を形成し、該分割電極部(19c)に流れる電流によって絶縁層としての酸化被膜(40)が形成されるようにした。
具体的には、第1の発明は、フィルム体(19a,20a)及び金属層(19b,20b)をそれぞれ有する一対の金属化フィルム(19,20)を重ね合わせた状態で積層し、その両端部に引出電極(14,15)がそれぞれ形成されてなるフィルムコンデンサを対象とする。
そして、上記金属層(19b,20b)のうち、少なくとも負極となる引出電極(14)に接続される金属層(19b)は、フィルム長手方向に互いに導通しないように形成され、且つ、短絡電流によって溶断するヒューズ機構を設けることなく上記引出電極(14)に対して直接、接続される複数の分割電極部(19c)を有していて、上記分割電極部(19c)は、上記引出電極(14)との接続部分に、絶縁層としての酸化被膜(40)が形成される酸化被膜形成部(19e)を有するものとする。
この構成により、ヒューズ機構を設けることなく、負極となる引出電極(14)に接続される金属層の分割電極部(19c)に短絡電流が流れるのを防止できる。すなわち、この分割電極部(19c)は、絶縁層としての酸化被膜(40)が形成される酸化被膜形成部(19e)を有しているため、該酸化被膜形成部(19e)に形成された酸化被膜(40)によって該酸化被膜形成部(19e)内に短絡電流が流れ続けるのを防止できる。
したがって、上述の構成によって、従来のように、あまり精度の良くないマスクパターン印刷や製造コストの高いレーザを用いてヒューズ機構を形成する必要がなくなるため、フィルムコンデンサ内に短絡電流が流れ続けるのを確実に防止できる構成を簡単且つ低コストな構成で容易に実現できる。
上記第1の発明において、上記酸化被膜(40)は、上記酸化被膜形成部(19e)を流れる電流に応じて形成されるものとする(第2の発明)。これにより、引出電極(14)と金属層(19b)の酸化被膜形成部(19e)との間に大きな短絡電流が流れると、絶縁層としての酸化被膜(40)が形成されて、該引出電極(14)と酸化被膜形成部(19e)との間に電流が流れるのを確実に防止できる。一方、上記引出電極(14)と酸化被膜形成部(19e)との間を流れる電流が通常時の電流である場合には、該電流の流れを遮るほどの酸化被膜(40)は形成されないため、酸化被膜(40)によってフィルムコンデンサ(11)としての機能が著しく低下するのを防止できる。
上記第1または第2の発明において、上記酸化被膜形成部(19e)は、短絡電流が流れたときに溶断しないような導通面積を有するものとする(第3の発明)。こうすることで、分割電極部(19c)の酸化被膜形成部(19e)を、従来のヒューズ機構のように、短絡電流が流れた際に溶断するような導通面積を有する形状に形成する必要がなくなるため、容易に形成することができる。
上記第1から第3の発明のいずれか一つの発明において、上記分割電極部(19c)は、平面視で略四角形状であるものとする(第4の発明)。このように、金属層の分割電極部(19c)を平面視で略四角形状にすることで、該分割電極部(19c)を容易に形成することができる。
第1の発明に係るフィルムコンデンサ(11)によれば、負極となる引出電極(14)に接続される金属層(19b)の分割電極部(19c)を、短絡電流によって溶断するヒューズ機構を設けることなく該引出電極(14)に直接、接続して、該分割電極部(19c)に、絶縁層としての酸化被膜(40)が形成されるようにしたため、フィルムコンデンサ(11)内に短絡電流が流れ続けるのを確実に防止できる構成を低コストで容易に実現できる。
また、第2の発明によれば、上記酸化被膜(40)は、酸化被膜形成部(19e)を流れる電流に応じて形成されるため、通常時にはコンデンサとしての機能を損なうことなく、短絡発生時には短絡電流が流れ続けるのをより確実に防止できる。
また、第3の発明によれば、上記酸化被膜形成部(19e)は、短絡電流が流れたときに溶断しないような導通面積を有するため、該酸化被膜形成部(19e)を容易に形成することができる。
さらに、第4の発明によれば、上記分割電極部(19c)は平面視で略四角形状であるため、該分割電極部(19c)を容易に形成することができる。
図1は、本発明の実施形態に係るフィルムコンデンサの概略構成を示す縦断面図である。 図2は、2枚の片面電極フィルムを重ね合わせた状態を模式的に示す図である。 図3は、片面電極フィルムとメタリコン電極との関係を示す部分断面図である。 図4は、酸化被膜形成部を拡大して示す部分拡大断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
(全体構成)
本発明の実施形態に係るフィルムコンデンサ(11)は、図1に示すように、巻芯(13)に捲回されたコンデンサ素子(12)の両端部にメタリコン電極(14,15)が設けられたもので、例えばインバータ回路とコンバータ回路との間に配置されるコンデンサ等に用いられる。
詳しくは、上記フィルムコンデンサ(11)は、コンデンサ素子(12)と、該コンデンサ素子(12)が捲回される巻芯(13)と、該コンデンサ素子(12)に設けられた2つのメタリコン電極(14,15)(引出電極)と、それらのメタリコン電極(14,15)にそれぞれ電気的に接続された外部端子(16,17)と、該コンデンサ素子(12)、巻芯(13)、メタリコン電極(14,15)及び外部端子(16,17)を封止するための封止樹脂(18)とを備えている。
上記コンデンサ素子(12)は、詳しくは後述するように、例えばPPやPET、PVDFなどの誘電体フィルムからなる帯状の絶縁フィルム(19a,20a)(フィルム体)にアルミニウム等の金属箔を蒸着させて金属膜(19b,20b)(金属層)を形成した2枚の金属化フィルム(19,20)(一対の金属化フィルム)を重ね合わせてなるもので、上記巻芯(13)の外周面上に捲回されるように構成されている。
また、詳しくは後述するように、上記2枚の金属化フィルム(19,20)は、巻芯(13)の軸方向にずれるように互いに重ね合わされた状態で、該巻芯(13)上に捲回されている。こうすることで、捲回されたコンデンサ素子(12)における巻芯(13)の軸方向の一端部には、金属化フィルム(19,20)のうちの一方が、該軸方向の他端部には金属化フィルム(19,20)のうちの他方がはみ出した状態となっている(図3参照)。
上記巻芯(13)は、上記図1に示すように、例えば円筒状の樹脂部材からなる。この巻芯(13)は、上記金属化フィルム(19,20)の幅と同等の軸方向長さを有していて、上述のとおり、その外周面上に該金属化フィルム(19,20)が捲回されるように構成されている。
上記メタリコン電極(14,15)は、巻芯(13)上に捲回されて概略円柱状に形成された金属化フィルム(19,20)の軸方向両端部にそれぞれ設けられている。このメタリコン電極(14,15)は、それぞれ、金属化フィルム(19,20)の軸方向端部に金属を溶射することによって形成されていて、軸方向端部においてはみ出している金属化フィルム(19,20)とそれぞれ電気的に導通している。
上記外部端子(16,17)は、その基端部が上記巻芯(13)の両端部に対応する位置でメタリコン電極(14,15)と電気的に接続されている。これらの外部端子(16,17)は、メタリコン電極(14,15)の径方向外方に向かって延びて、その先端部が上記封止樹脂(18)から外方に突出して基板(25)に接続されている。
上記封止樹脂(18)は、上記金属化フィルム(19,20)の外周側、メタリコン電極(14,15)及び外部端子(16,17)の基端部を封止するように設けられている。すなわち、この封止樹脂(18)は、外部端子(16,17)の先端側を除いて、フィルムコンデンサ(11)の構成部品全体を覆うように設けられている。
なお、本実施形態に係るフィルムコンデンサ(11)は、封止樹脂(18)が外側に露出しているが、この限りではなく、捲回された金属化フィルム(19,20)をコンデンサケース内に収納して、該ケース内に封止樹脂(18)を充填したものであってもよい。
(金属化フィルム)
上述のとおり、フィルムコンデンサ(11)は、2枚の金属化フィルム(19,20)を重ね合わせた状態で巻芯(13)に捲回することによって構成される。図2から図4に示すように、これらの2枚の金属化フィルム(19,20)は、それぞれ、絶縁フィルム(19a,20a)の片面に電極としての金属膜(19b,20b)が形成された、いわゆる片面電極フィルムである。
図2に示すように、上記2枚の金属化フィルム(19,20)のうち、一方の金属化フィルム(19)には、フィルム幅方向の一方側の端部がフィルム長手方向に亘って露出するように金属膜(19b)が形成されている。この金属膜(19b)は、フィルム長手方向に、複数に分割されていて、これにより、絶縁フィルム(19a)の表面には平面視で略四角形状(本実施形態では略矩形状)の複数の分割電極部(19c)が形成されている。すなわち、各分割電極部(19c)の間には、フィルム幅方向に延びるスリット部(19d)が形成されていて、これにより、該分割電極部(19c)同士が導通するのが防止される。また、上記分割電極部(19c)を略四角形状にすることで、該分割電極部(19c)を他の複雑な形状に形成する場合に比べて容易に形成することができる。
上記2枚の金属化フィルム(19,20)のうち他方の金属化フィルム(20)には、フィルム幅方向の他方側の端部がフィルム長手方向に亘って露出するように金属膜(20b)が形成されている。すなわち、この金属膜(20b)は、上記2枚の金属化フィルム(19,20)を重ね合わせた状態で、一方の金属化フィルム(19)における金属膜(19b)が形成されていない露出部分とはフィルム幅方向の反対側に露出部分が設けられるように、絶縁フィルム(20a)上に形成されている。なお、上記図2の構成では、上記金属化フィルム(20)の金属膜(19b)は、上記一方の金属化フィルム(19)のような分割電極部が形成されておらず、フィルム長手方向に繋がっているが、この限りではなく、複数の分割電極部を形成してもよい。
そして、上述のとおり、上記2枚の金属化フィルム(19,20)をフィルム幅方向にずらした状態で巻芯(13)上に捲回し、その状態で軸方向両端部に金属を溶射することにより、図3に示すように、該2枚の金属化フィルム(19,20)のうち一方の金属化フィルム(19)を一方のメタリコン電極(14)だけに、他方の金属化フィルム(20)を他方のメタリコン電極(15)だけに、それぞれ電気的に接続することができる。
具体的には、上記図3の構成の場合、上記他方の金属化フィルム(20)に形成された金属膜(20b)がメタリコン電極(15)を介して電源(30)のプラス側に接続されるとともに、上記一方の金属化フィルム(19)に形成された金属膜(19b)がメタリコン電極(14)を介して電源(30)のマイナス側に接続される。
したがって、上述のような構成により、上記図3に示すように、フィルムコンデンサ(11)内で短絡が生じることなく、金属膜(19b,20b)同士に挟まれた絶縁フィルム(19a,20a)が、誘電体として機能する。
なお、上記図3に示すように、各金属化フィルム(19,20)の端部は、該端部に金属が溶射されることによりメタリコン電極(14,15)が形成されるため、該メタリコン電極(14,15)内に埋設された状態となっている。
上述のような構成において、上記図3に示すように、例えば上記一方の金属化フィルム(19)に短絡電流が流れるような絶縁破壊が生じた場合(図中の×印)、2枚の金属化フィルム(19,20)を通過して負極側のメタリコン電極(14)へ流れるような短絡電流が発生する(実線矢印及び破線矢印参照)。そうすると、図4にも示すように、該負極側のメタリコン電極(14)と電気的に接触する金属膜の部分(19e)、すなわちメタリコン電極(14)内に埋設された部分の金属膜(19b)上に、酸化金属膜(40)が形成される。
上記酸化金属膜(40)は、流れる電流に応じて厚みが徐々に大きくなるとともに、形成される範囲も広くなる。この酸化金属膜(40)は、アルミニウムからなる金属膜(19b)の酸化物であり、絶縁性を有するため、この酸化金属膜(40)が徐々に成長すると、メタリコン電極(14)と金属膜(19b)との間の抵抗が徐々に大きくなる。これにより、上記酸化金属膜(40)は、上述のような短絡電流の流れを徐々に遮って、最終的には短絡電流の流れを止めることになる。すなわち、上記酸化金属膜(40)は、短絡が発生した分割電極部(19c)での電流の流れを止めて、フィルムコンデンサ(11)内の発熱を防止する、いわゆる自己保安機構として働く。
ここで、上記メタリコン電極(14)に接触していて酸化金属膜(40)が形成される金属膜の部分(19e)が、本発明の酸化被膜形成部に対応する。そして、この酸化金属膜(40)が形成される金属膜の部分(19e)は、短絡電流が流れても溶断しないような導通面積を有している。図3に示すように、本実施形態では、上記金属膜(19b)の分割電極部(19c)は平面視で略四角形状であり、酸化金属膜(40)が形成される部分(19e)は分割電極部(19c)の他の部分と同じ導通面積を有しているが、この限りではなく、短絡電流が流れても溶断しないような導通面積を有していれば上記部分(19e)はどのような形状であってもよい。このように、上記金属膜(19b)の酸化金属膜(40)が形成される部分(19e)を短絡電流で溶断しないような形状にすることで、従来のようなヒューズパターンを形成する場合に比べて、分割電極部(19c)を容易に形成できる。
なお、本実施形態において、絶縁とは、電気抵抗が1μmあたり1MΩ以上の場合をいう。
−実施形態の効果−
以上より、この実施形態によれば、金属化フィルム(19)の幅方向端部をメタリコン電極(14)内に埋設し、該金属化フィルム(19)の金属膜(19b)に短絡電流が流れた際に、該金属膜(19b)のメタリコン電極(14)との接触部分に絶縁体としての酸化金属膜(40)が形成されるようにしたため、該酸化金属膜(40)によって短絡した金属化フィルム(19)に短絡電流が流れ続けるのを抑制することができる。したがって、短絡電流によってフィルムコンデンサ(11)が異常な発熱を生じるのを防止できる。
しかも、上記金属化フィルム(19)の金属膜(19b)は、フィルム長手方向に複数に分割された分割電極部(19c)を有しているため、或る分割電極部(19c)で短絡が発生しても、該分割電極部(19c)の上記メタリコン電極(14)との接触部分に酸化金属膜(40)が形成されることにより、該分割電極部(19c)のみに電流が流れないようにすることができる。よって、フィルムコンデンサ(11)全体の機能を損なうことなく、短絡している部分のみに電流が流れないようにすることができる。
上述のような構成にすることで、従来のヒューズ機構のようなヒューズパターンを形成する必要がなくなるため、簡単且つ容易に自己保安機構を有するフィルムコンデンサ(11)を構成することができる。
《その他の実施形態》
上記実施形態については、以下のような構成としてもよい。
上記実施形態では、片面電極フィルムを2枚重ね合わせてフィルムコンデンサ(11)を構成しているが、これに限らず、片面電極フィルムと両面に電極が形成された両面電極フィルム、両面電極フィルムと未蒸着フィルム、両面電極フィルムを2枚、のいずれの組み合わせで重ね合わせて捲回してもよい。これらの組み合わせにおいても、負極となるメタリコン電極(14)に接続される金属膜をフィルム長手方向に複数に分割して、分割電極部を形成し、該分割電極部とメタリコン電極(14)との間に酸化金属膜(40)が形成されるように構成することで、本発明と同様の作用効果を得ることができる。
また、上記実施形態では、金属膜(19b)の材料としてアルミニウムを用いているが、該金属膜(19b)は、酸化金属になったときに絶縁体となる金属材料によって構成されていればよいため、例えば、アルミニウムやその合金の他、タンタル、チタン、及びそれらの合金などによって構成してもよい。さらに、上記金属膜(19b)は、蒸着する工程で先にアルミニウムを蒸着する亜鉛蒸着によって形成されていてもよい。
また、上記実施形態では、金属化フィルム(19,20)を捲回することによりフィルムコンデンサ(11)を構成しているが、この限りではなく、金属化フィルムを積層することにより構成してもよい。
以上説明したように、本発明は、フィルム体及び金属層を有する一対の金属化フィルムを重ね合わせた状態で積層してなるフィルムコンデンサにおいて、自己保安機構を有するものとして特に有用である。
11 フィルムコンデンサ
12 コンデンサ素子
14、15 メタリコン電極(引出電極)
19 金属化フィルム
19a 絶縁フィルム(フィルム体)
19b 金属膜(金属層)
19c 分割電極部
19d スリット部
19e 酸化金属膜が形成される金属膜の部分(酸化被膜形成部)
20 金属化フィルム
20a 絶縁フィルム(フィルム体)
20b 金属膜(金属層)
40 酸化金属膜(酸化被膜)

Claims (4)

  1. フィルム体(19a,20a)及び金属層(19b,20b)をそれぞれ有する一対の金属化フィルム(19,20)を重ね合わせた状態で積層し、その両端部に引出電極(14,15)がそれぞれ形成されてなるフィルムコンデンサであって、
    上記金属層(19b,20b)のうち、少なくとも負極となる引出電極(14)に接続される金属層(19b)は、フィルム長手方向に互いに導通しないように形成され、且つ、短絡電流によって溶断するヒューズ機構を設けることなく上記引出電極(14)に対して直接、接続される複数の分割電極部(19c)を有していて、
    上記分割電極部(19c)は、上記引出電極(14)との接続部分に、絶縁層としての酸化被膜(40)が形成される酸化被膜形成部(19e)を有することを特徴とするフィルムコンデンサ。
  2. 請求項1に記載のフィルムコンデンサにおいて、
    上記酸化被膜(40)は、上記酸化被膜形成部(19e)を流れる電流に応じて形成されることを特徴とするフィルムコンデンサ。
  3. 請求項1または2に記載のフィルムコンデンサにおいて、
    上記酸化被膜形成部(19e)は、短絡電流が流れたときに溶断しないような導通面積を有することを特徴とするフィルムコンデンサ。
  4. 請求項1から3のいずれか一つに記載のフィルムコンデンサにおいて、
    上記分割電極部(19c)は、平面視で略四角形状であることを特徴とするフィルムコンデンサ。
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