JP2011048897A - 主磁極層およびその形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】トレーリングエッジテーパが記録性能にもたらす利点を確保しつつ、エッチング量および研磨量に起因する磁極幅の変動を抑制することが可能な主磁極層を提供する。
【解決手段】主磁極層40は、下方部分(傾斜した第1側壁面55を有する第1記録磁極部分40p1および第1ヨーク部分40y1)と、中間部分(垂直な第2側壁面56を有する第2記録磁極部分40p2および第2ヨーク部分40y2)と、上方部分(傾斜した第3側壁面57を有する第3記録磁極部分40p3および第3ヨーク部分40y3)とがこの順に積層された3層構造を有している。また、中間部分および上方部分にトレーリングエッジテーパ(テーパ側面40t)が設けられていると共に、下方部分および中間部分がそれぞれ第1磁極先端面40a1(台形または三角形)および第2磁極先端面40a2(矩形)を有している。
【選択図】図1

Description

本発明は、記録磁極部分およびヨーク部分を含む主磁極層およびその形成方法に関する。
磁極シールド型の垂直磁気記録(PMR:perpendicular magnetic recording)ヘッドは、電流駆動方式のハードディスクドライブ(HDD:hard disk drive )などの製品に用いられている。PMRヘッドは、長手磁気記録(LMR:lateral magnetic recording)ヘッドに代わり、200ギガビット/インチ2 を越える高記録密度のディスクドライブ用途において、主流な技術である。素子寸法(トランスデューササイズ)の継続的な減少に起因して、磁気記録ヘッドの分野では、飽和磁束密度Bsが22kGを上回る高モーメントの軟磁性薄膜が要求される。PMRヘッドでは、LMRヘッドを上回る利点、具体的には高記録磁界、良好な再生バック信号、および潜在的に極めて高い面記録密度などを得るために、単磁極と軟磁性下地層とが組み合わせて用いられる。特に、磁極シールド型のPMRヘッドでは、トレーリングシールドによりトレーリング側において大きな磁界勾配が得られるため、記録性能が大幅に改善される。
図11は、PMRヘッドに用いられる従来の主磁極層の平面構成を表している。この主磁極層は、記録磁極部分3aおよびヨーク部分3bを含んでいる。記録磁極部分3aは、前端部においてエアベアリング面(ABS:air bearing surface )6−6に隣接していると共に、後端部においてヨーク部分3bに連結されている。記録時において、ABS6−6は磁気記録メディア(図示せず)の上に位置し、PMRヘッドは磁気記録メディアの記録面に沿って移動する。
記録磁極部分3aは、ABS6−6に磁極先端面3tを有している。ヨーク部分3bは、記録磁極部分3aとヨーク部分3bとの連結位置から外側に向かって、その記録磁極部分3aの延在方向に対して角度θをなすように広がっている。記録磁極部分3aとヨーク部分3bとは、ABS6−6から所定の距離(ネックハイト(NH:neck height ))に位置する面7−7において連結されており、その連結箇所は、いわゆるネック8である。なお、図11では、図示内容を簡略化するために、トレーリングシールドおよびサイドシールドを省略している。
図12(A),(B)は、従来の磁極先端面の形状を表している。PMRヘッドに用いられる主磁極層において、磁極先端面の形状は、一般的に、矩形ではなく台形である。矩形状である磁極先端面WP1では、図12(A)に示したように、リーディングエッジLEの幅がトレーリングエッジTEの幅(=e)に等しくなる。この場合には、磁極先端面WP1がz軸方向(またはダウントラック方向)に移動する際にスキューが生じるため、クロストラック方向におけるイレースバンドEB1が極めて大きくなる。これに対して、台形状である磁極先端面WP2では、図12(B)に示したように、リーディングエッジLEの幅e1がトレーリングエッジTEの幅e2よりも小さくなる。この場合には、スキューが生じても、イレースバンドEB2が小さく抑えられる。これにより、サイドトラック消去が抑制される。
図13は、PMRヘッドの問題点を説明するために従来の主磁極層の斜視構成を表しており、図13に示したt1,t2は、それぞれ化学機械研磨(CMP:chemical mechanical polishing )工程の前後における厚さである。ここで説明する主磁極層は、記録磁極部分10およびヨーク部分11を含んでおり、その記録磁極部分10の磁極先端面の形状は、傾斜した側壁面10sにより画定される台形である。
磁極先端面の形状が台形である主磁極層を形成する場合には、開口部を有する層(図示せず)を形成し、電解鍍金法を用いて開口部に磁性材料を堆積させたのち、その磁性材料を研磨(平坦化)して主磁極層を形成する。この場合には、CMP法などを用いて主磁極層を研磨すると、その厚さがt1からt2まで減少するため、その厚さの変化に応じて磁極幅(トレーリングエッジ幅)も変動してしまう。すなわち、研磨前の磁極幅は上面10bにより決定されるが、研磨後の磁極幅は上面10aにより決定されるため、後者の幅は前者の幅よりも狭くなる。これにより、研磨量に応じて磁極幅がばらつくことになる。
この磁極幅の変動に関する問題は、ドライ膜プロセスを用いることで解消される。このドライ膜プロセスを用いる方法では、スパッタリング法を用いて主磁極層を形成したのち、磁極先端面の形状を調整するためにイオンミリング法を用いて主磁極層を加工する。この場合には、イオンミリング工程において主磁極層が保護される(主磁極層の厚さが維持される)ため、磁極幅が主磁極層の形成時の厚さ(初期厚さ)に応じて決定される。
図14および図15は、極狭のトラック幅に対する記録要求に応えるために、トレーリングエッジテーパ(tWGとも呼ばれる)を有する従来の主磁極層の構成を表している。図14の上段および下段は、それぞれトレーリングエッジテーパを形成するためのイオンミリング工程の前後における斜視構成であり、図15の左側および右側は、それぞれ磁極先端面の形状およびその磁極先端面と垂直な方向における主磁極層の輪郭である。
このトレーリングエッジテーパ、すなわちトレーリングエッジ近傍に設けられたテーパ側面を有する主磁極層を形成する場合には、まず、図14の上段に示したように、磁極先端面の形状が台形である記録磁極部分20pおよびヨーク部分20yを含む主磁極層を形成する。この記録磁極部分20pにおける側壁面20sの傾斜角度、すなわち主磁極層の下面の垂線に対して側壁面20sがなす角度は、図15の左側に示したように、いわゆるベベル角(BA:bevel angle )αである。こののち、図14の下段に示したように、トレーリングエッジテーパであるテーパ側面20tを形成するために、イオンミリング法を用いて主磁極層を部分的に削除する。
テーパ側面20tは、記録磁極部分20pの厚さが磁極先端面において後端部20n(記録磁極部分の20pがヨーク部分20yに連結される箇所)よりも小さくなるように傾斜している。また、テーパ側面20tは、磁極先端面から後端部20nを越えてヨーク部分20yの途中(後端部20nから距離fの位置)まで延在している。なお、テーパ側面20tは、主磁極層の下面に対してテーパ角度tWGα(=δ)をなしている。
このテーパ側面20tを有する主磁極層では、磁極先端面の形状が台形であるため、上記したように、主磁極層の研磨量に応じて磁極幅が変動してしまう。この場合には、特に、テーパ側面20tを形成するためのイオンミリング工程において、他の要因によっても磁極幅が変動する。具体的には、図14に示したように、イオンミリング工程前の磁極先端面における上端部20bの幅(この時点における磁極幅)w1は、イオンミリング工程後における上端部20aの幅w2(最終的な磁極幅)まで小さくなる。この幅の減少量(w1−w2)は、テーパ角度δに依存する。このため、主磁極層がテーパ側面20tを有する場合には、もはや上記したドライ膜プロセスを用いても磁極幅の変動を抑えることができない。なぜなら、最終的な磁極幅は、テーパ側面20tを形成する際のエッチング(イオンミリング)量に応じて決定され、図14の上段に示した主磁極層の初期厚さに応じて決定されないからである。
この他、磁極幅は、スライダ製造工程における研磨量によっても変動する。図15に示したように、磁極幅の変化量は、ΔPWA=PWA’−PWA=2×Δh×tan(BA)という式で表される。ここで、tan(BA)=tanαであり、Δhは磁極高さの変化量である。なお、ネックハイトNHの変化量ΔNHが変動する場合には、上記した式は、ΔPWA=PWA’−PWA=2×Δh×tan(BA)=2×(ΔNH)×tan(tWGα)×tan(BA)と表されてもよい。ここで、tan(tWGα)=tanδである。
一例として、テーパ角度δ=30°、ベベル角α=15°としたとき、40nm(±20nm)の研磨量のばらつきは、磁極幅に対して12nmのばらつき(ΔPWA)を生じさせる。この磁極幅のばらつきは、PMRヘッドにおける一般的な磁極幅が100nmであることを考えると、極めて大きな値である。
テーパ側面20tは、上端部20hと、磁極幅PWAおよびPWA’にそれぞれ対応する上端部20a,20a’とをつなぐように形成された傾斜面であり、そのテーパ側面20tの一端部は、エアベアリング面に位置している。
エアベアリング面を形成するための研磨工程において、図15の右側に示した主磁極層の輪郭に着目すると、磁極先端面は上端部20aおよび側壁面20sを有し、その上端部20aは幅PWAを有する。この場合において、さらに研磨処理が進行して記録磁極部分20pの一部が削除されると、新たな磁極先端面は上端部20a’および側壁面20s’を有するため、その上端部20a’は、幅PWAよりも大きな幅PWA’を有することになる。
ここで、PMRヘッドに用いられる主磁極層の構成に関しては、さまざまな検討がなされている。
具体的には、”ペンシル型”と呼ばれる主磁極層が提案されており(例えば、特許文献1参照。)、図16(A),(B)は、ペンシル型の主磁極層の斜視構成およびその磁極先端面の形状を表している。この主磁極層では、図16(A)に示したように、磁極先端面からヨーク部分30yの後端部(図示せず)まで厚さcが一定であり、上記したテーパ側面が形成されていない。ただし、磁極先端面では、図16(B)に示したように、トレーリングエッジ30bを有するトレーリング側部分30eの形状が矩形(ベベル角=0°)であると共に、リーディングエッジ30fを有するリーディング側部分30dの形状が台形である。このため、主磁極層を平坦化するために研磨しても、図13を参照して説明した磁極幅の変動が生じない。
また、上記した主磁極層に関連して、磁極先端面の形状がトレーリングエッジ近傍において矩形であると共にリーディングエッジ近傍において台形であるような類似の構造を有する主磁極層が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
また、スキューに起因する影響を抑えるために、トレーリングエッジテーパを有すると共に磁極先端面の形状が台形である主磁極層が提案されている(例えば、特許文献3参照。)。
この他、リーディングエッジテーパを有する主磁極層を形成するためにイオンミリング法を用いる方法(例えば、特許文献4参照。)や、トレーリングエッジテーパを有すると共に磁極先端面の形状が台形である主磁極層を形成するためにイオンミリング法を用いる方法(例えば、特許文献5参照。)が提案されている。
米国特許第7313863号明細書 米国特許公開2006/0044677号 米国特許第7430095号明細書 米国特許第7253992号明細書 米国特許第7296338号明細書
トレーリングエッジテーパを有する主磁極層では、強力な記録磁界を発生させることができる点において記録性能上の利点が得られる。しかしながら、上記したように、主磁極層の平坦化工程、エアベアリング面の形成工程およびトレーリングエッジテーパの形成工程におけるエッチング量および研磨量に応じて、磁極幅が変動してしまう。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その第1目的は、トレーリングエッジテーパが記録性能にもたらす利点を確保しつつ、エッチング量および研磨量に起因する磁極幅の変動を抑制することが可能な主磁極層を提供することにある。
また、本発明の第2目的は、上記した主磁極層の形成方法を提供することにある。
本発明の主磁極層は、垂直磁気記録ヘッドに用いられるトレーリングエッジテーパを有するものである。この主磁極層は、基体の上に形成された下方部分と、その下方部分の上に形成された中間部分と、その中間部分の上に形成された上方部分とを含む。(a)下方部分は、エアベアリング面に第1磁極先端面を有する第1記録磁極部分と、その第1記録磁極部分の後方に連結された第1ヨーク部分とを含む。第1記録磁極部分は、エアベアリング面において第1厚さを有すると共に、エアベアリング面からネックハイトに相当する距離において第1ヨーク部分に連結される。第1磁極先端面の形状は、台形または三角形である。また、下方部分は、(1)第1磁極先端面と、(2)基体に隣接すると共に第1磁極先端面の一端部である第1幅のリーディングエッジを含む第1下面と、(3)基体の表面の垂線に対して第1ベベル角をなす第1側壁面と、(4)中間部分に隣接すると共に第1側壁面を介して第1下面に連結された第1上面とを有する。(b)中間部分は、エアベアリング面に第2磁極先端面を有すると共に第1記録磁極部分の上に形成された第2記録磁極部分と、その第2記録磁極部分の後方に連結されると共に第1ヨーク部分の上に形成された第2ヨーク部分とを含む。第2記録磁極部分は、エアベアリング面において第2厚さを有する。第2磁極先端面の形状は、矩形である。また、中間部分は、(1)第2磁極先端面と、(2)下方部分に隣接する第2下面と、(3)基体の表面に対して垂直または傾斜すると共に第1側壁面に連結された第2側壁面と、(4)エアベアリング面において磁極幅を有するトレーリングエッジから第2記録磁極部分の後端部まで延在し、その後端部において第2厚さよりも大きな厚さを有する第1テーパ側面と、(5)基体の表面に平行であると共に上方部分に隣接する第2上面とを有する。(c)上方部分は、エアベアリング面から後退すると共に第2記録磁極部分の上に形成された第3記録磁極部分と、その第2記録磁極部分の後方に連結されると共に第2ヨーク部分の上に形成された第3ヨーク部分とを含む。また、上方部分は、(1)第3記録磁極部分の前端部からその途中の上端部まで延在する第2テーパ側面と、(2)第3記録磁極部分の上端部からその後端部まで延在する第3上面と、(3)垂線に対して第2ベベル角をなすと共に第3上面を第2側壁面に連結させる第3側壁面と、(4)第2上面に隣接する第3下面とを有する。
本発明の他の主磁極層は、垂直磁気記録ヘッドに用いられるトレーリングエッジテーパを有するものである。この主磁極層は、基体の上に形成された下方部分と、その下方部分の上に形成された上方部分とを含む。(a)下方部分は、エアベアリング面に第1磁極先端面を有する第1記録磁極部分と、その第1記録磁極部分の後方に連結された第1ヨーク部分とを含む。第1記録磁極部分は、エアベアリング面において第1厚さを有すると共に、エアベアリング面からネックハイトに相当する距離において第1ヨーク部分に連結される。第1磁極先端面の形状は、台形または三角形である。また、下方部分は、(1)第1磁極先端面と、(2)基体に隣接すると共に第1磁極先端面の一端部である第1幅のリーディングエッジを含む第1下面と、(3)基体の表面の垂線に対してベベル角をなす第1側壁面と、(4)中間部分に隣接すると共に第1側壁面を介して第1下面に連結された第1上面とを有する。(b)上方部分は、エアベアリング面に第2磁極先端面を有すると共に第1記録磁極部分の上に形成された第2記録磁極部分と、その第2記録磁極部分の後方に連結されると共に第1ヨーク部分の上に形成された第2ヨーク部分とを含む。第2記録磁極部分は、エアベアリング面において第2厚さを有する。第2磁極先端面の形状は、矩形である。上方部分は、(1)第2磁極先端面と、(2)下方部分に隣接する第2下面と、(3)基体の表面に対して垂直または傾斜すると共に第1側壁面に連結された第2側壁面と、(4)エアベアリング面において磁極幅を有するトレーリングエッジから第2ヨーク部分の途中の上端部まで延在し、その上端部において第2厚さよりも大きな厚さを有するテーパ側面と、(5)第1ヨーク部分の上端部からその後端部まで延在する第2上面とを有する。
本発明の主磁極層の形成方法は、垂直磁気記録ヘッドに用いられるトレーリングエッジテーパを有する主磁極層を形成する方法である。(a)基体の上に、第1誘電層、金属層および第2誘電層をこの順に形成する。(b)第2誘電層の上にフォトレジスト層を形成し、そのフォトレジスト層に主磁極層の形状に対応する開口部を形成する。(c)第1反応性イオンエッチング工程において、フォトレジスト層の開口部を通じて第2誘電層をエッチングすると共に金属層においてエッチングを停止させることにより、金属層の表面の垂線に対して第3ベベル角をなす第1側壁面により画定される第1開口部を形成する。(d)第2反応性イオンエッチング工程において、第1開口部を通じて金属層をエッチングすると共に第1誘電層においてエッチングを停止させることにより、基体の表面に対して垂直または傾斜すると共に第1側壁面に連結された第2側壁面により画定される第2開口部を形成する。(e)第3反応性イオンエッチング工程において、第2開口部を通じて第1誘電層をエッチングすると共に基体においてエッチングを停止させることにより、基体の表面の垂線に対して第4ベベル角をなすと共に第2側壁面に連結された第3側壁面により画定される第3開口部を形成する。(f)第1、第2および第3開口部に磁性材料を埋めると共に、その磁性材料を研磨して平坦化することにより、いずれもが第1側面に沿った記録磁極部分およびその第1側面から所定距離において記録磁極部分に連結されたヨーク部分を含むように、第1、第2および第3開口部にそれぞれ下方部分、中間部分および上方部分を形成する。(g)イオンミリング工程において、中間部分および上方部分を部分的にエッチングすることにより、第1側面から中間部分の記録磁極部分を経由して上方部分のヨーク部分の途中まで延在するテーパ側面を形成する。(h)第1側面を研磨することにより、エアベアリング面として、下方部分および中間部分のそれぞれの側面を含む第2側面を形成する。
本発明の主磁極層によれば、下方部分(第1ベベル角の第1側壁面を有する第1記録磁極部分および第1ヨーク部分)と、中間部分(第2側壁面を有する第2記録磁極部分および第2ヨーク部分)と、上方部分(第2ベベル角の第3側壁面を有する第3記録磁極部分および第3ヨーク部分)とがこの順に積層された3層構造を有している。また、中間部分および上方部分にトレーリングエッジテーパ(第1および第2テーパ側面)が設けられていると共に、下方部分および中間部分がそれぞれ第1磁極先端面(台形または三角形)および第2磁極先端面(矩形)を有している。よって、記録磁界の強度が増加すると共に磁極幅が変動しにくくなるため、トレーリングエッジテーパが記録性能にもたらす利点を確保しつつ、エッチング量および研磨量に起因する磁極幅の変動を抑制できる。
本発明の他の主磁極層によれば、下方部分(ベベル角の第1側壁面を有する第1記録磁極部分および第1ヨーク部分)および上方部分(第2側壁面を有する第2記録磁極部分および第2ヨーク部分)がこの順に積層された2層構造を有している。また、上方部分にトレーリングエッジテーパ(テーパ側面)が設けられていると共に、下方部分および上方部分がそれぞれエアベアリング面に第1磁極先端面(台形または三角形)および第2磁極先端面(矩形)を有している。よって、記録磁界の強度が増加すると共に磁極幅が変動しにくくなるため、トレーリングエッジテーパが記録性能にもたらす利点を確保しつつ、エッチング量および研磨量に起因する磁極幅の変動を抑制できる。
本発明の主磁極層の形成方法によれば、第1誘電層、金属層および第2誘電層をこの順に形成したのち、第1、第2および第3反応性イオンエッチング工程において第3誘電層などを順次エッチングして、第1開口部(第3ベベル角)、第2開口部および第3開口部(第4ベベル角)を形成している。そして、第1開口部などに磁性材料を埋めると共に研磨(平坦化)して下方部分、中間部分および上方部分を形成し、イオンミリング工程において中間部分および上方部分を部分的にエッチングしてトレーリングエッジテーパ(テーパ側面)を形成したのち、下方部分および上方部分を研磨してエアベアリング面を形成している。よって、既存のプロセスを用いて本発明の主磁極層が形成されるため、その主磁極層を容易に形成できる。
本発明の第1実施形態の主磁極層の構成および形成方法を説明するための斜視図および平面図である。 磁極先端面の形状に関する利点および問題点を説明するための平面図である。 主磁極層の磁極先端面近傍における磁界分布のシミュレーション結果を表す図である。 図2に示した2つの磁極先端面の形状を重ねて表す平面図である。 本発明の第1実施形態の主磁極層の形成方法を説明するための断面図である。 図5に続く工程を説明するための断面図である。 図6に続く工程を説明するための断面図である。 図7に対応する他の断面図である。 図7および図8に対応する平面図である。 本発明の第2実施形態の主磁極層の構成および形成方法を説明するための斜視図および平面図である。 従来の主磁極層の構成を表す平面図である。 従来の磁極先端面の形状(矩形または台形)を表す平面図である。 従来の問題点を説明するために主磁極層の構成を表す斜視図である。 トレーリングエッジテーパを有する従来の主磁極層の構成を表す斜視図である。 図14に示した磁極先端面の形状および主磁極層の輪郭を表す平面図である。 従来の主磁極層の構成および磁極先端面の形状を表す斜視図および平面図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
[第1実施形態]
<主磁極層の構成>
まず、本発明の第1実施形態の主磁極層について説明する。図1(A),(B)は、主磁極層40の構成(斜視構成)および形成方法(イオンミリング工程の前後)を説明するためのものである。また、図1(C)、(D)は、それぞれ磁極先端面の形状およびその磁極先端面と垂直な方向における主磁極層40の輪郭を表している。図1(E)は、図1(B)に示したエアベアリング面に平行な面47に沿った主磁極層40の輪郭を表している。
主磁極層40は、PMRヘッドに用いられるものであり、例えば、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、鉄ニッケル合金(FeNi)、コバルト鉄合金(CoFe)、または他の合金などの飽和磁束密度Bsが高い磁性材料を含んでいる。上方から見た主磁極層40の平面形状は、多角形でもよいし、少なくとも一部に曲線部を有していてもよい。
この主磁極層40は、図1(B)に示したように、図示しない基体の上に、下方部分(第1記録磁極部分40p1および第1ヨーク部分40y1)と、中間部分(第2記録磁極部分40p2および第2ヨーク部分40y2)と、上方部分(第3記録磁極部分40p3および第3ヨーク部分40y3)とがこの順に積層された3層構造を有している。また、主磁極層40は、エアベアリング面に一端面(磁極先端面)を有しており、その主磁極層40のエアベアリング面近傍におけるトレーリング側には、トレーリングエッジテーパ(テーパ側面40t)が設けられている。このテーパ側面40tは、例えば、平坦でもよいし、湾曲していてもよい。なお、主磁極層40が形成される基体の詳細については、後述する。
下方部分は、基体の上に形成されており、その厚さx1は、例えば、50nm以上150nm以下の範囲内である。下方部分の厚さx1は、エアベアリング面およびそれよりも後方の領域において共通である。この下方部分は、上記したように、エアベアリング面に磁極先端面の一部である第1磁極先端面40a1を有する第1記録磁極部分40p1と、その第1記録磁極部分40p1の後方に連結された第1ヨーク部分40y1とを含んでおり、例えば、それらは一体化されている。
第1記録磁極部分40p1は、エアベアリング面からネックハイトNHに相当する距離において第1ヨーク部分40y1に連結されており、第1磁極先端面40a1の形状は、台形または三角形である。なお、図1(B)では、第1磁極先端面40a1の形状が台形である場合を示している。
この下方部分は、上記した第1磁極先端面40a1と、基体に隣接すると共に第1磁極先端面40a1の一端部である第1幅のリーディングエッジを含む第1下面45と、基体の表面の垂線に対して第1ベベル角αをなす第1側壁面55と、中間部分に隣接すると共に第1側壁面55を介して第1下面45に連結された第1上面と、第1磁極先端面40a1の反対側に位置すると共にエアベアリング面に平行な第1磁極後端面とを有している。
第1側壁面55は、下端部よりも上端部が外側に位置するように傾斜しているため、第1記録磁極部分40p1の幅は、基体から離れるにしたがって次第に広がっている。第1下面45、第1側壁面55および第1上面は、エアベアリング面から第1ヨーク部分40y1の後端部(図示せず)まで延在している。このため、第1記録磁極部分40p1と第2記録磁極部分40p2との接合部(第1記録磁極部分40p1の上面および第2記録磁極部分40p2の下面)および第1ヨーク部分40y1と第2ヨーク部分40y2との接合部(第1ヨーク部分40y1の上面および第2ヨーク部分40y2の下面)は、第1側壁面55を介して第1下面45に連結されている。なお、第1磁極先端面40a1の形状は、エアベアリング面における第1下面45の幅v>0である場合は台形になり、幅v=0である場合は三角形になる。
第1磁極先端面40a1の形状が台形である場合、幅vは、例えば、0nmよりも大きく30nm以下の範囲内である。第1ベベル角αは、第1側壁面55が基体の表面(第1下面45およびリーディングエッジ)に垂直な面46−46に対してなす角度であり、例えば、4°以上20°以下の範囲内である。
中間部分は、上記したように、エアベアリング面に磁極先端面の残りの一部である第2磁極先端面40a2を有すると共に第1記録磁極部分40p1の上に形成された第2記録磁極部分40p2と、その第2記録磁極部分40p2の後方に連結されると共に第1ヨーク部分40y1の上に形成された第2ヨーク部分40y2とを含んでおり、例えば、それらは一体化されている。第2記録磁極部分40p2は、エアベアリング面において厚さx4を有しており、第2磁極先端面40a2の形状は、矩形である。
この中間部分は、上記した第2磁極先端面40a2と、下方部分に隣接する第2下面と、基体の表面に対して垂直または傾斜すると共に第1側壁面55に連結された第2側壁面56と、エアベアリング面において磁極幅を有するトレーリングエッジ44から第2記録磁極部分40p2の後端部まで延在し、その後端部において厚さx2よりも大きな厚さを有する第1テーパ側面と、基体の表面に平行であると共に上方部分に隣接する第2上面と、第2磁極先端面40a2と反対側に位置すると共にエアベアリング面に平行な第2磁極後端面とを有している。
第2記録磁極部分40p2の厚さx2は、エアベアリング面(x4)において、それよりも後方の領域の厚さ(x2)よりも小さくなっている。x2−x4は、例えば、10nm以上40nm以下の範囲内、好ましくは20nmである。厚さx2は、例えば、25nm以上70nm以下の範囲内である。
第2下面、第2側壁面56および第2上面は、エアベアリング面から第2ヨーク部分40y2の後端部(図示せず)まで延在している。このため、第2下面および第2上面は、第2側壁面56を介して連結されている。
第2側壁面56が基体の表面の垂線に対してなす角度は、例えば、0°以上4°以下の範囲内である。第1テーパ側面は、テーパ側面40tの一部であり、その第1テーパ側面がエアベアリング面に垂線な面51−51に対してなすテーパ角度φは、例えば、5°以上45°以下の範囲内である。第2上面は、第2記録磁極部分40p2と第3記録磁極部分40p3との接合部(第2記録磁極部分40p2の上面および第3記録磁極部分40p3の下面)および第2ヨーク部分40y2と第3ヨーク部分40y3との接合部(第2ヨーク部分40y2の上面および第3ヨーク部分40y3の下面)に沿って上端部48から第2ヨーク部分40y2の後端部(図示せず)まで延在していると共に、第1下面45に平行である。なお、第2記録磁極部分40p2は、エアベアリング面からネックハイトNHに相当する距離において第2ヨーク部分40y2に連結されている。
上方部分は、中間部分の上に形成されており、その厚さx3は、例えば、0nmよりも大きく300nm以下の範囲内である。この上方部分は、上記したように、エアベアリング面から後退すると共に第2記録磁極部分40p2の上に形成された第3記録磁極部分40p3と、その第3記録磁極部分40p3の後方に連結されると共に第2ヨーク部分40y2の上に形成された第3ヨーク部分40y3とを含んでおり、例えば、それらは一体化されている。
この上方部分は、第3記録磁極部分40p3の前端部からその途中の上端部40hまで延在すると共に第2テーパ側面と同一面内にある第2テーパ側面と、その上端部40hから後端部(図示せず)まで延在する第3上面40sと、基体の表面の垂線に対して第2ベベル角γをなすと共に第3上面40sを第2側壁面56に連結させる第3側壁面57と、第2上面に隣接する第3下面とを有している。
第3側壁面57は、下端部よりも上端部が外側に位置するように傾斜しているため、第3記録磁極部分40p3の幅は、第2記録磁極部分40p2から離れるにしたがって次第に広がっている。第3下面、第3側壁面57および第3上面40sは、エアベアリング面から第3ヨーク部分40y3の後端部(図示せず)まで延在している。このため、第2記録磁極部分40p2と第3記録磁極部分40p3との接合部(第2記録磁極部分40p2の上面および第3記録磁極部分40p3の下面)は、第3側壁面57を介して第3上面40sに連結されている。第2テーパ側面のうち、エアベアリング面に近い側の一部は第2記録磁極部分40p2の前端部48から上端部49まで延在しており、エアベアリング面から遠い側の残りの一部は上端部49から上端部40hまで延在している。上端部49における第2記録磁極部分40p2の厚さは、厚さX3よりも小さくなっている。上方部分が第2テーパ側面を有しているため、その第2テーパ側面の面内において上端部49の位置は上端部40hの位置よりも低くなっているからである。
第2ベベル角は、第3側壁面57が基体の表面に垂直な面50−50に対してなす角度であり、例えば、0°よりも大きく45°以下の範囲内である。第2テーパ側面は、テーパ側面40tの残りの一部であり、その第2テーパ側面が面51−51に対してなすテーパ角度φは、第1テーパ側面について説明した場合と同様である。第2テーパ側面が第3ヨーク部分40y3に形成されている距離nは、例えば、0μmよりも大きく0.2μm以下の範囲内である。
この主磁極層40において、第1記録磁極部分40p1、第2記録磁極部分40p2および第3記録磁極部分40p3と第1ヨーク部分40y1、第2記録磁極部分40y2および第3記録磁極部分40y3とは、第1記録磁極部分40p1と第1ヨーク部分40y1との連結箇所における側端部41、第2記録磁極部分40p2と第2ヨーク部分40y2との連結箇所における側端部42、および第3記録磁極部分40p3と第3ヨーク部分4−y3との連結箇所における側端部43を含む面(仮想面)に沿って隣接しており、その面は、エアベアリング面に平行である。
主磁極層40に設けられたテーパ側面40tは、エアベアリング面における第2記録磁極部分40p2の上端部(トレーリングエッジ44)から第3ヨーク部分40y3の上端部40hを含む面(仮想面)47まで延在しており、その面47は、エアベアリング面に平行である。上面40sは、上端部40hから後方に向かって延在しているため、テーパ側面40tは、面47において上面40sに連結されている。
なお、主磁極層40には、例えば、トレーリングエッジテーパ(テーパ側面40t)と一緒に、リーディングエッジテーパが形成されていてもよい。
また、主磁極層40が用いられるPMRヘッドは、例えば、その主磁極層40と共に、磁束発生用のコイルおよび主磁極層40に隣接する絶縁層(または非磁性層)などを備えており、特に、トレーリングシールドおよびサイドシールドを備えていることが好ましい。主磁極層40にトレーリングシールドが併設される場合には、例えば、テーパ側面40tは、スロートハイト距離(図示せず)を越えるまで延在していてもよい。このPMRヘッドは、例えば、記録専用ヘッドでもよいし、再生ヘッドおよび記録ヘッドを備えた分離型(複合型)ヘッドの一部でもよい。
<主磁極層の構成に関する作用および効果>
この主磁極層40によれば、下方部分(第1ベベル角αの第1側壁面55を有する第1記録磁極部分40p1および第1ヨーク部分40y1)と、中間部分(第2側壁面56を有する第2記録磁極部分40p2および第2ヨーク部分40y2)と、上方部分(第2ベベル角γの第3側壁面57を有する第3記録磁極部分40p3および第3ヨーク部分40y3)とがこの順に積層された3層構造を有している。また、中間部分および上方部分にトレーリングエッジテーパ(テーパ側面40t)が設けられていると共に、下方部分および中間部分がそれぞれ第1磁極先端面40a1(台形または三角形)および第2磁極先端面40a2(矩形)を有している。
この場合には、テーパ側面40tが設けられている領域において、主磁極層40の内部を流れる磁束がエアベアリング面に向かって絞り込まれる。これにより、主磁極層40の先端近傍において磁束が集中するため、記録磁界の強度が増加する。しかも、主磁極層40の磁極先端面は、台形または三角形の第1磁極先端面40a1だけでなく、矩形の第2磁極先端面40a2も含んでいる。これにより、テーパ側面40tを形成する際のエッチング量および主磁極層40を平坦化すると共にエアベアリング面を形成する際の研磨量に依存せず、最終的な磁極幅PWは第2磁極先端面40a2の幅に基づいて決定されるため、その磁極幅PWが変動しにくくなる。よって、トレーリングエッジテーパが記録性能にもたらす利点を確保しつつ、エッチング量および研磨量に起因する磁極幅の変動を抑制できる。特に、主磁極層40では、極狭のトラック幅に対しても、図16(A),(B)に示した従来のペンシル型の主磁極層を上回る利点を得ることができる。
なお、上記した本発明の作用および効果が得られる理由を詳細に説明すると、以下の通りである。
図2(A),(B)は、磁極先端面の形状に関する利点および問題点を説明するためのものである。
磁極先端面の形状が台形である比較例では、図2(A)に示したように、エッチング量および研磨量に応じて、記録磁極部分58,59の間に磁極高さ変化Δhが生じると、それに応じて磁極幅変化ΔPWA(=PWA’−PWA=2×Δh×tan(BA))も生じてしまう。すなわち、磁極高さ変化Δhに応じて、記録磁極部分59の磁極幅PWA’は記録磁極部分58の磁極幅PWAよりも大きくなる。
これに対して、磁極先端面(図1(B)に示した第1磁極先端面40a1および第2磁極先端面40a2)の形状が台形と矩形との組み合わせである本実施形態では、図2(B)に示したように、磁極高さ変化Δhが生じても磁極幅変化ΔPWAが生じず、すなわちΔPWA(=PWA2−PWA1)=0である。このように磁極幅ΔPWAが生じないのは、第2磁極先端面40a2の形状が矩形であり、第2側壁面56がほぼ垂直だからである。この場合には、テーパ側面40tを形成するためのイオンミリング工程を行う前に、第2記録磁極部分40p2の厚さx2を磁極高さ変化Δh以上に設定しておくことで、必ずΔPWA=0となる。ただし、磁極高さ変化Δhは、テーパ側面40tを形成するためのイオンミリング工程だけでなく、上記したように、主磁極層40を平坦化すると共にエアベアリング面を形成するため研磨工程などの影響も受けることに注意する必要がある。テーパ側面40tを形成する場合、イオンミリング工程前における第2記録磁極部分40p2(磁極幅PWA2)の厚さはx5であるが、イオンミリング工程後における第2記録磁極部分40p2(磁極幅PWA1)の厚さはx4になり、それらの厚さx4,x5は、第2記録磁極部分40p2の初期厚さx2よりも小さくなる。よって、ΔPWA=0とするためには、ほぼ垂直な側壁面56を有する第2記録磁極部分40p2の厚さx2が磁極高さ変化Δh以上、より好ましくはΔhよりも大きくなっていればよい。
図3は、主磁極層の磁極先端面近傍における磁界分布(磁界強度Hy=5000Oe=5000×103 /(4π)A/mの等高線)のシミュレーション結果を表しており、図4は、磁極先端面の形状比較を表している。また、表1は、主磁極層の構成に関連する諸特性を表している。
Figure 2011048897
図3において、曲線61は図14に示した従来の主磁極層(NH=40nm)、曲線60は本実施形態の主磁極層(NH=40nm)、曲線63は従来の主磁極層(NH=曲線61のNH−30nm=10nm)、曲線62は本実施形態の主磁極層(NH=曲線60のNH−30nm=10nm)である。なお、本実施形態の主磁極層の構成条件は、厚さx4(またはx5)=20nm、厚さx1=140nm、トレーリングエッジ44の幅=65nm、幅v=0nm、第1ベベル角α=12°、エアベアリング面における磁極先端面の厚さ=160nmである。
表1に示した諸特性は、磁界強度Hyの最大値(Oe=103 /(4π)A/m)、スキュー未発生時のイレース幅EW(nm)、スキュー(スキュー角=14°)発生時のイレース幅EW(nm)およびΔEW=スキュー発生時のEW−スキュー未発生時のEWである。イレース幅EWとは、PMRヘッドの記録時に、隣接トラックにおいて主磁極層により意図せずに消去(オーバーライト)される幅(消去幅)である。磁極先端面の形状が台形である場合のイレース幅EWは、図12(B)に示したEB2に該当する。なお、表1および図3では、列1,3がそれぞれ曲線61,63に対応していると共に、列2,4がそれぞれ曲線60,62に対応している。
本実施形態では、第2記録磁極部分40p2がほぼ垂直な第2側壁面56を有しているため、図4に示したように、磁極先端面の面積は、第2記録磁極部分40p2が傾斜した側壁面70だけを有している(第2側壁面56を有していない)場合よりも大きくなる。ただし、両者の磁極先端面の高さtは共通である。これにより、磁界強度が増加するため、図3に示したように、磁界分布を表すバブルの面積(曲線により囲まれる領域の面積)は僅かに増加する。
図3および表1に示したように、磁極先端面が第2側壁面56を有していても、上記したように磁界分布を表すバブルの面積が僅かに増加することを除いて、本実施形態では従来と同様の結果が得られており、スキューに起因する不具合は生じない。
詳細には、NHが30nm短くなると、イレース幅EWが増加する傾向にある。しかしながら、イレース幅EWに関して、従来の増加割合は約42%(=[(136.6−96.5)/96.5]×100)であるのに対して、本実施形態の増加割合は約35%(=[(140.2−103.9)/103.9]×100)である。このため、イレース幅EWの増加割合は、従来よりも本実施形態において明らかに減少している。この結果は、本実施形態においてエッチング量および研磨量に対する磁気イレースの感度が減少し、すなわちエッチング量および研磨量に応じてイレース幅EWが変動しにくくなったことを表している。なお、本実施形態において磁極幅の変化量は10nm未満に減少したが、厳密には、それにはネックハイトNH以外の要因も関与していると考えられるため、イレース幅EWだけに着目して議論することはできない。しかしながら、上記した増加割合の比較から、本実施形態における相対的な感度減少は17%(=[(42%−35%)/42%]×100)と見積もられ、その感度減少は生産性の観点から極めて重大な進歩である。
<主磁極層の形成方法>
次に、主磁極層40の形成方法について説明する。図5〜図8は、主磁極層40の形成工程を説明するために、エアベアリング面から見た断面構成を表している。ここで、図5〜図7は、エアベアリング面近傍よりも後方の領域(第1ヨーク部分40y1、第2ヨーク部分40y2および第3ヨーク部分40y3の形成領域)であると共に、図8は、エアベアリング面近傍の領域(第1記録磁極部分40p1、第2記録磁極部分40p2および第3記録磁極部分40p3の形成領域)である。図9は、図7および図8に対応する平面構成を表している。なお、図8では、図9に示した面90−90に沿った断面を示している。図9に示した面91−91は、最終的にエアベアリング面となる位置を表しており、上記した面90−90は、面91−91に平行である。このため、図9に示した距離dは、ネックハイトNHに一致する。
主磁極層を形成する場合には、最初に、図5に示したように、基体100の上に、第1誘電層101、金属層102および第2誘電層103をこの順に形成して積層させたのち、その第2誘電層103を選択的にエッチングして第1開口部107aを形成する。
基体100は、例えば、分離型ヘッドにおいて再生ヘッドと記録ヘッドとの間に形成される分離層などであり、その分離層は、例えば、アルティック(AlTiC)などにより形成されている。ただし、基体100は、例えば、ウェハの一部(スライダ)でもよい。基体100がウェハである場合には、主磁極層などが形成されたのち、ウェハはスライダの列(バー)を形成するために切断されると共に、エアベアリング面を形成するために研磨される。
第1誘電層101は、例えば、酸化アルミニウム(Al2 3 :以下、「アルミナ」という。)などを含むと共に、物理蒸着(PVD:physical vapor deposition )法または化学蒸着(CVD:chemical vapor deposition )法などにより形成される。この第1誘電層101の厚さは、x1(図1(A))である。
金属層102は、例えば、1種類または2種類以上の金属材料または合金材料を含み、それらの双方を含んでもよい。金属材料は、例えば、ルテニウム(Ru)またはタンタル(Ta)などであり、合金材料は、例えば、ニッケルクロム合金(NiCr)またはニッケルパラジウム合金(NiPd)などである。この金属層102は、例えば、スパッタリング法などにより形成されると共に、その厚さはx2(図1(A))である。なお、金属層102は、第1誘電層101よりも良好なエッチング感度を有する。
第2誘電層103は、例えば、第1誘電層101と同様の材料および形成方法により形成される。この第2誘電層103の厚さは、x3(図1(A))である。
第2誘電層103に第1開口部107aを形成する手順は、例えば、以下の通りである。まず、第2誘電層103の上面104にフォトレジストを塗布してフォトレジスト層(図示せず)を形成する。続いて、フォトリソグラフィ法を用いてフォトレジスト層をパターニング(露光および現像)して、主磁極層の平面形状に対応する開口部(図示せず)を形成する。こののち、開口部を有するフォトレジスト層をマスクとして(第1フォトレジスト層の開口部を通じて)、反応性イオンエッチング(RIE:reactive ion etching)法を用いて金属層102が露出するまで第2誘電層103をエッチングする。これにより、第1開口部107aが形成される。この第1開口部107aは、第2誘電層103の側壁面103sおよび上端部103eにより画定される。以下では、RIE法を用いて第1開口部107aを形成する工程を「第1RIE工程」と呼称する。
第1RIE工程では、金属層102がエッチングストップ層として働くため、金属層102に到達した時点においてエッチングが終了する。第1RIE工程におけるエッチングガス組成、RFパワーおよび圧力などの条件は、金属層102の表面に垂直な面(仮想面)116に対して側壁面103sが第3ベベル角度γをなして傾斜するように調整される。第3ベベル角γは、上記した第2ベベル角γを決定する角度であり、例えば、0°よりも大きく45°以下の範囲内である。エッチングガスは、例えば、三塩化ホウ素(BCl3 )、塩素(Cl2 )、臭化水素(HBr)、酸素(O2 )、アルゴン(Ar)およびフッ化炭素のうちの1種類または2種類以上のガスを含み、そのフッ化炭素は、例えば、四フッ化炭素(CF4 )などである。
続いて、アッシング法などを用いてフォトレジスト層を除去したのち、図6に示したように、第1開口部107aを有する第2誘電層103を自己整合用のマスクとして(第1開口部107aを通じて)、RIE法を用いて第1誘電層101が露出するまで金属層102をエッチングする。これにより、第2開口部107bが形成される。この第2開口部107bは、金属層102の側壁面102sおよび第2誘電層103の下端部103bにより画定され、その側壁面102sは、側壁面103sに連結される。以下では、RIE法を用いて第2開口部107bを形成する工程を「第2RIE工程」と呼称する。
第2RIE工程では、第1誘電層101がエッチングストップ層として働くため、第1誘電層101に到達した時点においてエッチングが終了する。第2RIE工程におけるエッチングガス組成、RFパワーおよび圧力などの条件は、第1誘電層101の表面に対して側壁面102sが垂直または傾斜するように調整される。エッチングガスは、例えば、金属層102を除去するために必要なプラズマエッチャントを得るために、メタノール(CH3 OH)を含む。
続いて、図7に示したように、第2開口部107bを有する金属層102を自己整合用のマスクとして(第2開口部107bを通じて)、RIE法を用いて基体100が露出するまで第1誘電層101をエッチングする。これにより、第3開口部107cが形成される。この第3開口部107cは、第1誘電層101の側壁面101sおよび第1誘電層101の下端部101bにより画定され、その側壁面101sは、側壁面102sに連結される。以下では、RIE法を用いて第3開口部107cを形成する工程を「第3RIE工程」と呼称する。
第3RIE工程におけるエッチングガス組成、RFパワーおよび圧力などの条件は、基体100の表面に垂直な面(仮想面)115に対して側壁面101sが第4ベベル角度αをなして傾斜するように調整される。第4ベベル角αは、上記した第1ベベル角αを決定する角度であり、例えば、4°以上20°以下の範囲内である。エッチングガスの組成は、例えば、第1RIE工程と同様である。
これにより、後工程において第1ヨーク部分40y1、第2ヨーク部分40y2および第3ヨーク部分40y3が形成される領域では、図7に示したように、第1誘電層101、金属層102および第2誘電層103がこの順に積層された構造に、互いに連通れた第1開口部107a、第2開口部107bおよび第3開口部107cが形成される。
なお、後工程において第1記録磁極部分40p1、第2記録磁極部分40p2および第3記録磁極部分40p3が形成される領域においても、図8に示したように、第1誘電層101、金属層102および第2誘電層103がこの順に積層された構造に、第1開口部107a、第2開口部107bおよび第3開口部107cが形成される。
図5〜図8に示したように、第1開口部107a、第2開口部107bおよび第3開口部107cには、基体100が露出する。この場合には、第1ヨーク部分40y1、第2ヨーク部分40y2および第3ヨーク部分40y3が形成される領域では、基体100の一部(基体領域100y)が露出するのに対して、第1記録磁極部分40p1、第2記録磁極部分40p2および第3記録磁極部分40p3が形成される領域では、基体100の他の一部(基体領域100p)が露出する。
続いて、第1開口部107a、第2開口部107bおよび第3開口部107cに磁性材料を埋めたのち、その磁性材料を研磨して平坦化する。この場合には、例えば、電解鍍金法を用いて磁性材料の鍍金膜を成長させると共に、研磨法としてCMP法を用いる。なお、電解鍍金法を用いる場合には、あらかじめ鍍金成長用のシード層(図示せず)をあらかじめ形成しておくことが好ましい。これにより、第1開口部107a、第2開口部107bおよび第3開口部107cに、それぞれ下方部分(第1記録磁極部分40p1および第1ヨーク部分40y1)、中間部分(第2記録磁極部分40p2および第2ヨーク部分40y2)および上方部分(第3記録磁極部分40p3および第3ヨーク部分40y3)が形成される。下方部分、中間部分および上方部分がこの順に積層された3層構造の構成は、図1(A)に示した通りである。
この時点において、第1記録磁極部分40p1、第2記録磁極部分40p2および第3記録磁極部分40p3は、いずれも第1側面に沿っており、第1ヨーク部分40y1、第2ヨーク部分40y2および第3ヨーク部分40y3は、それぞれ第1側面から所定距離において第1記録磁極部分40p1、第2記録磁極部分40p2および第3記録磁極部分40p3に連結されている。この第1側面とは、エアベアリング面(未だ形成されていない)とは異なる面であり、より具体的には、図9に示した面91−91(エアベアリング面)よりも下側に位置する面である。
なお、第1開口部107a、第2開口部107bおよび第3開口部107cに磁性材料を埋める前に、例えば、最終的な磁極幅を調整するために、基体領域100p,100y、内壁面101s,102s,103sおよび上面104を均一な厚さで覆うようにアルミナなどの誘電層(図示せず)を形成してもよい。この誘電層は、例えば、CVD法または原子層堆積(ALD:atomic layer deposition )法などにより形成される。
続いて、イオンミリング法を用いて、中間部分および上方部分の一部、より具体的には第1側面から中間部分(第2記録磁極部分40p2)を経由して上方部分(第3ヨーク部分40y3)の途中までエッチングして、図1(B)に示したように、テーパ側面40tを形成する。
図1(A),(B)から明らかなように、テーパ側面40tを形成するためのイオンミリング工程において、中間部分および上方部分はエッチングされるが、下方部分はエッチングされないため、イオンミリング工程の前後において、下方部分の構造は維持される。このため、イオンミリング工程において第1記録磁極部分40p1までエッチングされないように第2記録磁極部分40p2の厚さx2が十分に大きくなっていれば、その第1記録磁極部分40p1の厚さx1は、テーパ角度φおよびエッチング厚さ(x2−x4)に依存せずに維持される。よって、最終的な磁極幅PWは、主磁極層40の形成過程におけるエッチング量および研磨量の影響を受けない。
最後に、第1側面を研磨して、エアベアリング面として、下方部分(第1記録磁極部分40p1)および上方部分(第2記録磁極部分40p2)のそれぞれの側面(第1磁極先端面40a1および第2磁極先端面40a2)を含む第2側面を形成する。これにより、主磁極層40が完成する。
図1(B)から明らかなように、下方部分(第1記録磁極部分40p1)は、記録時のリーディングエッジを含む下面45を有すると共に、中間部分(第2記録磁極部分40p2)は、記録時のトレーリングエッジ44を含む。このトレーリングエッジ44は、テーパ側面40tの一端部である。また、図1(D)から明らかなように、テーパ側面40tのテーパ角度φは、例えば、5°以上45°以下の範囲内である。
<主磁極層の形成方法に関する作用および効果>
この主磁極層40の形成方法によれば、第1誘電層101、金属層102および第2誘電層103をこの順に形成したのち、第1、第2および第3RIE工程において第3誘電層103などを順次エッチングして、第1開口部107a(第3ベベル角γ)、第2開口部107bおよび第3開口部107c(第4ベベル角α)を形成している。そして、第1開口部107aなどに磁性材料を埋めると共に研磨(平坦化)して下方部分、中間部分および上方部分を形成し、イオンミリング工程において中間部分および上方部分を部分的にエッチングしてトレーリングエッジテーパ(テーパ側面40t)を形成したのち、下方部分および上方部分を研磨してエアベアリング面を形成している。これにより、下方部分、中間部分および上方部分がこの順に積層された3層構造を有し、中間部分および上方部分にテーパ側面40tが設けられると共に下方部分および中間部分がそれぞれエアベアリング面に第1磁極先端面40a1(台形または三角形)および第2磁極先端面40a2(矩形)を有する主磁極層40が形成される。よって、既存のプロセスを用いて、上記した主磁極層40を容易に形成できる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
<主磁極層の構成>
図10(A),(B)は、主磁極層80の構成(斜視構成)および形成方法(イオンミリング工程の前後)を説明するためのものである。また、図10(C),(D)は、それぞれ磁極先端面の形状およびその磁極先端面よりも後方における(図10(B)に示した面87に沿った)主磁極層80の輪郭を表している。
主磁極層80は、PMRヘッドに用いられるものであり、その主磁極層80の形成材料および平面形状は、例えば、第1実施形態において説明した主磁極層40と同様である。
この主磁極層80は、以下の点が異なることを除いて、第1実施形態において説明した主磁極層40と同様の構成を有している。第1に、下方部分(第1記録磁極部分40p1および第1ヨーク部分40y1)に代えて、下方部分(第1記録磁極部分80p1および第1ヨーク部分80y1)を含んでいる。第2に、中間部分(第1記録磁極部分40p2および第2ヨーク部分40y2)および上方部分(第1記録磁極部分80p3および第3ヨーク部分40y3)に代えて、上方部分(第2記録磁極部分80p2および第2ヨーク部分80y3)を含んでいる。第3に、テーパ側面40tに代えてテーパ側面80tが上方部分に設けられている
詳細には、主磁極層80は、図10(B)に示したように、図示しない基体の上に、下方部分(第1記録磁極部分80p1および第1ヨーク部分80y1)および上方部分(第2記録磁極部分80p2および第2ヨーク部分80y2)がこの順に積層された2層構造を有している。この主磁極層80のエアベアリング面近傍におけるトレーリング側には、トレーリングエッジテーパ(テーパ側面80t)が形成されている。
下方部分は、基体の上に形成されており、その厚さk1は、例えば、50nm以上150nm以下の範囲内である。この下方部分は、上記したように、エアベアリング面に磁極先端面の一部である第1磁極先端面80a1を有する第1記録磁極部分80p1と、その第1記録磁極部分80p1の後方に連結された第1ヨーク部分80y1とを含んでおり、例えば、それらは一体化されている。
第1記録磁極部分80p1は、エアベアリング面からネックハイトNHに相当する距離において第1ヨーク部分80y1に連結されており、第1磁極先端面80a1の形状は、台形または三角形である。なお、図10(B)では、第1磁極先端面80a1の形状が台形である場合を示している。
この下方部分は、上記した第1磁極先端面80a1と、基体に隣接すると共に第1磁極先端面80a1の一部である第1幅のリーディングエッジを含む第1下面85と、基体の表面の垂線に対してベベル角αをなす第1側壁面86と、上方部分に隣接すると共に第1側壁面86を介して第1下面85に連結された第1上面と、第1磁極先端面80a1の反対側に位置すると共にエアベアリング面に平行な第1磁極後端面とを有している。
第1側壁面86は、下端部よりも上端部が外側に位置するように傾斜しているため、第1記録磁極部分80p1の幅は、基体から離れるにしたがって次第に広がっている。第1下面85および第1側壁面86は、エアベアリング面から第1ヨーク部分80y1の後端部(図示せず)まで延在している。このため、第1記録磁極部分80p1と第2記録磁極部分80p2との接合部(第1記録磁極部分80p1の上面および第2記録磁極部分80p2の下面)および第1ヨーク部分80y1と第2ヨーク部分80y2との接合部(第1ヨーク部分80y1の上面および第2ヨーク部分80y2の下面)は、第1側壁面86を介して第1下面に連結されている。なお、第1磁極先端面80a1の形状は、エアベアリング面における第1下面85の幅r>0である場合は台形になり、幅r=0である場合には三角形になる。
第1磁極先端面80a1の形状が台形である場合、幅rは、例えば、0nmよりも大きく30nm以下の範囲内である。ベベル角αは、第1側壁面86が基体の表面(第1下面85およびリーディングエッジ)に垂直な面89−89に対してなす角度であり、例えば、4°以上20°以下の範囲内である。
上方部分は、下方部分の上に形成されており、その厚さk2は、例えば、20nm以上300nm以下の範囲内である。なお、厚さk1+k2は、例えば、第1実施形態において説明したx1+x2+x3に等しくてもよい。この上方部分は、上記したように、エアベアリング面に磁極先端面の残りの一部である第2磁極先端面80a2を有する第2記録磁極部分80p2と、その第2記録磁極部分80p2の後方に連結された第2ヨーク部分80y2とを含んでおり、例えば、それらは一体化されている。
第2記録磁極部分80p2の厚さk2は、エアベアリング面(k3)において、それよりも後方の領域(k2)よりも小さくなっている。k2−k3は、例えば、10nm以上50nm以下の範囲内、好ましくは30nmである。第2磁極先端面80a2の形状は、矩形である。
この上方部分は、上記した第2磁極先端面80a2と、下方部分に隣接する第2下面と、基体の表面に対して垂直または傾斜すると共に第1側壁面86に連結された第2側壁面88と、エアベアリング面において磁極幅を有するトレーリングエッジ84から第2ヨーク部分80y2の途中の上端部まで延在し、その上端部において厚さk3よりも大きな厚さk2を有するテーパ側面80tと、基体の表面に平行である第2上面80sと、第2磁極先端面80a2と反対側に位置すると共にエアベアリング面に平行な第2磁極後端面とを有している。
第2下面、第2側壁面88および第2上面80sは、エアベアリング面から第2ヨーク部分80y2の後端部(図示せず)まで延在している。このため、第2下面および第2上面80sは、第2側壁面88を介して連結されている。
第2側壁面88が基体の表面の垂線に対してなす角度は、例えば、0°以上4°以下の範囲内である。テーパ側面80tのテーパ角度は、例えば、第1実施形態のテーパ角度φと同様であり、5°以上45°以下の範囲内である。このテーパ側面80tは、第2記録磁極部分80p2の前端部から第2ヨーク部分80y2の上端部80hまで延在している。なお、テーパ側面80tのうち、第2ヨーク部分80y2に形成されている部分の距離mは、例えば、0μmよりも大きく0.2μm以下の範囲内である。
この主磁極層80において、第1記録磁極部分80p1および第2記録磁極部分80p2と第1ヨーク部分80y1および第2記録磁極部分80y2とは、第1記録磁極部分80p1と第1ヨーク部分80y1との間における側端部82、および第2記録磁極部分80p2と第2ヨーク部分80y2との間における側端部83を含む面(仮想面)に沿って隣接しており、その面はエアベアリング面に平行である。
主磁極層80に設けられたテーパ側面80tは、エアベアリング面における第2記録磁極部分80p2の上端部(トレーリングエッジ84)から第2ヨーク部分80y2の途中の上端部80hを含む面(仮想面)87まで延在しており、その面87はエアベアリング面に平行である。上面80sは、上端部80hから後方に向かって延在しているため、テーパ側面80tは、面87において上面80sに連結されている。
なお、リーディングエッジテーパの形成および主磁極層80が用いられるPMRヘッドの構成に関する詳細は、例えば、第1実施形態と同様である。
<主磁極層の形成方法>
この主磁極層80の形成方法は、第1誘電層101(第3開口部107c)および金属層102(第2開口部107b)だけを用いて下方部分および上方部分を形成したのち(図10(A))、イオンミリング工程において上方部分にテーパ側面80tを形成する(図10(B))ことを除いて、第1実施形態において説明した主磁極層40の形成方法と同様である。このため、本実施形態では、第1および第2RIE工程だけが行われる。この場合において、開口部を有するフォトレジスト層は、金属層102の上に形成される。
図10(A),(B)から明らかなように、テーパ側面80tを形成するためのイオンミリング工程において、上方部分はエッチングされるが下方部分はエッチングされないため、イオンミリング工程の前後において下方部分の構造は維持される。このため、イオンミリング工程において第1記録磁極部分80p1までエッチングされないように第2記録磁極部分80p2の厚さk2が十分に大きくなっていれば、その第1記録磁極部分80p1の厚さk1は、テーパ角度φおよびエッチング厚さ(k2−k4)に依存せずに維持される。よって、最終的な磁極幅PWは、主磁極層80の形成過程におけるエッチング量および研磨量の影響を受けない。
<主磁極層の構成および形成方法に関する作用および効果>
この主磁極層80によれば、下方部分(ベベル角αの第1側壁面86を有する第1記録磁極部分80p1および第1ヨーク部分80y1)および上方部分(第2側壁面88を有する第2記録磁極部分80p2および第2ヨーク部分80y2)がこの順に積層された2層構造を有している。また、上方部分にトレーリングエッジテーパ(テーパ側面80t)が設けられていると共に、下方部分および上方部分がそれぞれエアベアリング面に第1磁極先端面80a1(台形または三角形)および第2磁極先端面80a2(矩形)を有している。よって、第1実施形態と同様の理由により、記録磁界の強度が増加すると共に磁極幅PWが変動しにくくなるため、トレーリングエッジテーパが記録性能にもたらす利点を確保しつつ、エッチング量および研磨量に起因する磁極幅の変動を抑制できる。また、既存のプロセスを用いて、上記した主磁極層80を容易に形成できる。なお、上記以外の作用および効果は、第1実施形態と同様である。
以上、いくつかの実施形態を挙げて本発明を説明したが、本発明は各実施形態において説明した態様に限られず、種々の変形が可能である。例えば、主磁極層およびその形成方法における一連の構成要素の形成材料、寸法および形成方法などは、適宜変更可能である。
40,80…主磁極層、40p1,80p1…第1記録磁極部分、40p2,80p2…第2記録磁極部分、40p3…第3記録磁極部分、40y1,80y1…第1ヨーク部分、40y2,80y2…第2ヨーク部分、40y3…第3ヨーク部分、100…基体、101…第1誘電層、102…金属層、103…第2誘電層、107a…第1開口部、107b…第2開口部、107c…第3開口部。

Claims (20)

  1. 垂直磁気記録ヘッドに用いられるトレーリングエッジテーパを有する主磁極層であって、
    前記主磁極層は、基体の上に形成された下方部分と、その下方部分の上に形成された中間部分と、その中間部分の上に形成された上方部分とを含み、
    (a)前記下方部分は、前記エアベアリング面に第1磁極先端面を有する第1記録磁極部分と、その第1記録磁極部分の後方に連結された第1ヨーク部分とを含み、
    前記第1記録磁極部分は、前記エアベアリング面において第1厚さを有すると共に、前記エアベアリング面からネックハイトに相当する距離において前記第1ヨーク部分に連結され、
    前記第1磁極先端面の形状は、台形または三角形であると共に、
    前記下方部分は、(1)前記第1磁極先端面と、(2)前記基体に隣接すると共に前記第1磁極先端面の一端部である第1幅のリーディングエッジを含む第1下面と、(3)前記基体の表面の垂線に対して第1ベベル角をなす第1側壁面と、(4)前記中間部分に隣接すると共に前記第1側壁面を介して前記第1下面に連結された第1上面とを有し、
    (b)前記中間部分は、前記エアベアリング面に第2磁極先端面を有すると共に前記第1記録磁極部分の上に形成された第2記録磁極部分と、その第2記録磁極部分の後方に連結されると共に前記第1ヨーク部分の上に形成された第2ヨーク部分とを含み、
    前記第2記録磁極部分は、前記エアベアリング面において第2厚さを有し、前記第2磁極先端面の形状は、矩形であると共に、
    前記中間部分は、(1)前記第2磁極先端面と、(2)前記下方部分に隣接する第2下面と、(3)前記基体の表面に対して垂直または傾斜すると共に前記第1側壁面に連結された第2側壁面と、(4)前記エアベアリング面において磁極幅を有するトレーリングエッジから前記第2記録磁極部分の後端部まで延在し、その後端部において前記第2厚さよりも大きな厚さを有する第1テーパ側面と、(5)前記基体の表面に平行であると共に前記上方部分に隣接する第2上面とを有し、
    (c)前記上方部分は、前記エアベアリング面から後退すると共に前記第2記録磁極部分の上に形成された第3記録磁極部分と、その第2記録磁極部分の後方に連結されると共に前記第2ヨーク部分の上に形成された第3ヨーク部分とを含むと共に、
    前記上方部分は、(1)前記第3記録磁極部分の前端部からその途中の上端部まで延在する第2テーパ側面と、(2)前記第3記録磁極部分の上端部からその後端部まで延在する第3上面と、(3)前記垂線に対して第2ベベル角をなすと共に前記第3上面を前記第2側壁面に連結させる第3側壁面と、(4)前記第2上面に隣接する第3下面とを有する、
    主磁極層。
  2. 前記第1ベベル角は4°以上20°以下の範囲内である、請求項1記載の主磁極層。
  3. 前記第2ベベル角は0°よりも大きく45°以下の範囲内である、請求項1記載の主磁極層。
  4. 前記第2側壁面が前記基体の表面の垂線に対してなす角度は0°以上4°以下の範囲内である、請求項1記載の主磁極層。
  5. 前記第1厚さは50nm以上150nm以下の範囲内であると共に、前記第2厚さは25nm以上70nm以下の範囲内である、請求項1記載の主磁極層。
  6. 前記第1および第2テーパ側面が前記エアベアリング面の垂線に対してなすテーパ角度は5°以上45°以下の範囲内である、請求項1記載の主磁極層。
  7. 前記エアベアリング面における前記第1下面の幅は0nmよりも大きく30nm以下の範囲内である、請求項1記載の主磁極層。
  8. 垂直磁気記録ヘッドに用いられるトレーリングエッジテーパを有する主磁極層であって、
    前記主磁極層は、基体の上に形成された下方部分と、その下方部分の上に形成された上方部分とを含み、
    (a)前記下方部分は、前記エアベアリング面に第1磁極先端面を有する第1記録磁極部分と、その第1記録磁極部分の後方に連結された第1ヨーク部分とを含み、
    前記第1記録磁極部分は、前記エアベアリング面において第1厚さを有すると共に、前記エアベアリング面からネックハイトに相当する距離において前記第1ヨーク部分に連結され、
    前記第1磁極先端面の形状は、台形または三角形であると共に、
    前記下方部分は、(1)前記第1磁極先端面と、(2)前記基体に隣接すると共に前記第1磁極先端面の一端部である第1幅のリーディングエッジを含む第1下面と、(3)前記基体の表面の垂線に対してベベル角をなす第1側壁面と、(4)前記中間部分に隣接すると共に前記第1側壁面を介して前記第1下面に連結された第1上面とを有し、
    (b)前記上方部分は、前記エアベアリング面に第2磁極先端面を有すると共に前記第1記録磁極部分の上に形成された第2記録磁極部分と、その第2記録磁極部分の後方に連結されると共に前記第1ヨーク部分の上に形成された第2ヨーク部分とを含み、
    前記第2記録磁極部分は、前記エアベアリング面において第2厚さを有し、前記第2磁極先端面の形状は、矩形であると共に、
    前記上方部分は、(1)前記第2磁極先端面と、(2)前記下方部分に隣接する第2下面と、(3)前記基体の表面に対して垂直または傾斜すると共に前記第1側壁面に連結された第2側壁面と、(4)前記エアベアリング面において磁極幅を有するトレーリングエッジから前記第2ヨーク部分の途中の上端部まで延在し、その上端部において前記第2厚さよりも大きな厚さを有するテーパ側面と、(5)前記第1ヨーク部分の上端部からその後端部まで延在する第2上面とを有する、
    主磁極層。
  9. 前記ベベル角は4°以上20°以下の範囲内である、請求項8記載の主磁極層。
  10. 前記第2側壁面が前記基体の表面の垂線に対してなす角度は0°以上4°以下の範囲内である、請求項8記載の主磁極層。
  11. 前記第1厚さは50nm以上150nm以下の範囲内であると共に、前記第2厚さは20nm以上300nm以下の範囲内である、請求項8記載の主磁極層。
  12. 前記テーパ側面が前記エアベアリング面の垂線に対してなす角度は5°以上45°以下の範囲内である、請求項8記載の主磁極層。
  13. 前記エアベアリング面における前記第1下面の幅は0nmよりも大きく30nm以下の範囲内である、請求項8記載の主磁極層。
  14. 垂直磁気記録ヘッドに用いられるトレーリングエッジテーパを有する主磁極層を形成する方法であって、
    (a)基体の上に、第1誘電層、金属層および第2誘電層をこの順に形成し、
    (b)前記第2誘電層の上にフォトレジスト層を形成し、そのフォトレジスト層に主磁極層の形状に対応する開口部を形成し、
    (c)第1反応性イオンエッチング工程において、前記フォトレジスト層の開口部を通じて前記第2誘電層をエッチングすると共に前記金属層においてエッチングを停止させることにより、前記金属層の表面の垂線に対して第3ベベル角をなす第1側壁面により画定される第1開口部を形成し、
    (d)第2反応性イオンエッチング工程において、前記第1開口部を通じて前記金属層をエッチングすると共に第1誘電層においてエッチングを停止させることにより、前記基体の表面に対して垂直または傾斜すると共に前記第1側壁面に連結された第2側壁面により画定される第2開口部を形成し、
    (e)第3反応性イオンエッチング工程において、前記第2開口部を通じて前記第1誘電層をエッチングすると共に前記基体においてエッチングを停止させることにより、前記基体の表面の垂線に対して第4ベベル角をなすと共に前記第2側壁面に連結された第3側壁面により画定される第3開口部を形成し、
    (f)前記第1、第2および第3開口部に磁性材料を埋めると共に、その磁性材料を研磨して平坦化することにより、いずれもが第1側面に沿った記録磁極部分およびその第1側面から所定距離において前記記録磁極部分に連結されたヨーク部分を含むように、前記第1、第2および第3開口部にそれぞれ下方部分、中間部分および上方部分を形成し、
    (g)イオンミリング工程において、前記中間部分および前記上方部分を部分的にエッチングすることにより、前記第1側面から前記中間部分の記録磁極部分を経由して前記上方部分のヨーク部分の途中まで延在するテーパ側面を形成し、
    (h)前記第1側面を研磨することにより、エアベアリング面として、前記下方部分および前記中間部分のそれぞれの側面を含む第2側面を形成する、
    主磁極層の形成方法。
  15. 前記第1および第2誘電層は酸化アルミニウム(Al2 3 )を含み、前記金属層はルテニウム(Ru)、タンタル(Ta)、ニッケルクロム(NiCr)またはニッケルパラジウム(NiPd)を含む、請求項14記載の主磁極層の形成方法。
  16. 前記第1および第3反応性イオンエッチング工程において、三塩化ホウ素(BCl3 )、塩素(Cl2 )、臭化水素(HBr)、アルゴン(Ar)、酸素(O2 )およびフッ化炭素のうちの1種類または2種類以上のガスを用いる、請求項14記載の主磁極層の形成方法。
  17. 前記第3ベベル角は0°よりも大きく45°以下の範囲内である、請求項14記載の主磁極層の形成方法。
  18. 前記第4ベベル角は4°以上20°以下の範囲内である、請求項14記載の主磁極層の形成方法。
  19. 前記下方部分の記録磁極部分は、記録時のリーディングエッジを含む下面を有すると共に、前記中間部分の記録磁極部分は、記録時のトレーリングエッジを含み、そのトレーリングエッジは、前記テーパ側面の一端部である、請求項14記載の主磁極層の形成方法。
  20. 前記テーパ側面が前記エアベアリング面の垂線に対してなすテーパ角度は5°以上45°以下の範囲内である、請求項19記載の主磁極層の形成方法。
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