JP2011047604A - 機器管理システムおよび機器管理装置 - Google Patents

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欣之 増田
Atsushi Nishino
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Abstract

【課題】運転状態情報を取得できない機器があっても、運転状態情報を送信できるセンサなどを追加することなく、運転状態情報を取得することができる機器管理装置および機器管理システムを提供する。
【解決手段】閾値取得部18が取得した閾値と計測部2が計測した消費電力量が運転状態判断部17に入力される。運転状態判断部17は、計測された電力消費量が閾値より大きければ運転状態と判断し、閾値以下であれば非運転状態と判断する。それにより、通信部15を介して空気調和装置や照明機器などの管理対象の機器から運転状態情報を取得しなくとも、管理対象の機器の運転状態・非運転状態を運転状態判断部17で判断することができる。
【選択図】図5

Description

本発明は、機器管理システムおよび機器管理装置に関し、特に空気調和装置や照明機器などの機器を管理するための機器管理システムおよび機器管理装置に関する。
会議場やホテルなどの施設には、空気調和装置や照明機器などの機器が付属している。空気調和装置や照明機器などの機器を管理する機器管理装置では、機器を効率よく運用したり、機器の使用電気料金を算出したりするサービスを提供するために、こられの機器が運転されている或いは運転されていないといった運転状態情報を取得する必要が生じることがある。例えば、特許文献1(特開平10‐103736号公報)には、空気調和装置の料金管理を行うために、空気調和装置の室外ユニットや室内ユニットが運転状態データを出力する例が示されている。
ところで、施設に取り付けられている機器は、運転状態情報を機器管理装置に送信できるタイプと送信できないタイプの2つのタイプに分類できる。施設には、空気調和装置や照明機器などの機器として、製造日の古いものから新しいものまで形式や製造会社の異なる多種多様のものが取り付けられるのが一般的である。特に、製造日の古いものの中に運転状態情報を送信できないタイプが多い。
もし、送信できないタイプの既設の機器からも運転状態情報を取得して管理したいときには、送信できないタイプの機器に運転状態情報を送信できるセンサを追加して取り付ける必要が生じる。しかし、このようなセンサを取り付けるとなると、新たにセンサを購入する費用が発生する。また、センサを取り付ける労力も発生する。
また、運転状態情報を送信できるタイプであっても、例えば通信プロトコルが異なるため当該機器と機器管理装置との間で運転状態情報の送受信ができないなどの他の理由から機器管理装置や機器管理システムの側で運転状態情報を受信できないこともある。
本発明の課題は、運転状態情報を取得できない機器があっても、運転状態情報を送信できるセンサなどを追加することなく、運転状態情報を取得することができる機器管理装置および機器管理システムを提供することにある。
第1発明に係る機器管理システムは、運転しているか否かを示す運転状態情報を取得できない機器を管理対象に含む機器管理システムであって、機器のエネルギー消費量を計測する計測部と、計測部の計測値が閾値を超える場合には運転していると判断し、超えない場合には運転していないと判断する運転状態判断部と、機器の運転状態情報以外の情報から閾値を取得して運転状態判断部に与える閾値取得部とを備える。
本発明によれば、空気調和装置や照明機器などの管理対象の機器から運転状態情報を取得しなくとも、閾値取得部が取得した閾値を使って運転状態判断部がエネルギー消費量の計測値から運転しているか否かを判断する。そのため、管理対象の機器から運転状態情報を取得できるか否かに関係なく、管理対象の機器の運転状態を判断することができる。管理対象の機器の運転状態情報の取得が不要になることから、管理対象の機器に運転状態情報を発信する機能を付加したり、管理対象の機器と機器管理システムとの間で通信ができるようにしたりする必要がなくなる。
なお、機器の電源が入っていることから電力などのエネルギーの消費はあるものの、目的を果たすための動作を行っていない、いわゆる待機状態は非運転状態に属するものとする。
第2発明に係る機器管理システムは、第1発明の機器管理システムであって、計測部は、所定時間間隔でエネルギー消費量を計測する。運転状態判断部は、所定時間間隔で機器が運転されているか否かを判断する。
本発明によれば、計測部と運転状態判断部では、所定時間間隔で定期的に計測や判断を行っている。そのため、計測や判断のタイミングを与えるための信号や装置が不要になり、システムの独立性が高くなる。
第3発明に係る機器管理システムは、第1発明または第2発明の機器管理システムであって、閾値取得部は、機器の定格電力値から閾値を算出する閾値算出部を有する。
本発明によれば、機器の定格電力値により定められる閾値は、実際に運転しているときの電力値に近いところと、運転していない消費電力が0に近いところとの間に決定できるので、簡単な閾値の算出処理によって機器の運転状態と非運転状態とを高い確度で選別できる閾値を得ることができる。また、定格電力値などの管理対象の機器のエネルギー消費量を代表する一つの値だけでなく、管理対象の機器のエネルギー消費量の変動の可能性のある範囲を、例えば空気調和装置のインバータ周波数の最小値と最大値を記憶させておき、その範囲を考慮して定格電力値に基づいて閾値を決定することで、より確度の高い閾値の計算が可能になる。
第4発明に係る機器管理システムは、第1発明から第3発明のいずれかの機器管理システムであって、閾値取得部は、閾値を取得するのに必要な閾値情報を複数の機器について記憶する記憶部を有し、機器を特定するための機器特定情報が入力されることにより、機器特定情報から特定される機器の閾値情報に基づいて機器の閾値を取得する。
本発明によれば、機種情報のうち閾値情報となり得る情報を取得し、例えば多数記憶している機種の情報の中からある機種を特定して待機電力や閾値を記憶部から取得することができる。機器を特定するための機器特定情報が入力されることにより、機器特定情報から特定される機器の閾値情報に基づいて機器の閾値を取得できるため、閾値を得るために必要な情報を一々入力する労力を省くことができる。
第5発明に係る機器管理システムは、第1発明または第2発明の機器管理システムであって、閾値取得部は、機器のエネルギー消費量の計測値を記憶する記憶部と、記憶部が記憶している過去の計測値の演算から閾値を取得する閾値演算部を有する。
本発明によれば、機器のエネルギー消費量の計測値を記憶部で複数記憶しておき、記憶されている過去の複数の計測値から閾値が演算できるため、予め定格電力値に関する情報を入力したり、機器特定情報と閾値や閾値情報を入力したりする事前の情報調査や情報入力の必要がなくなる。そのため、定格電力値などが分からない管理対象機器であっても閾値を決定することができ、また情報調査や情報入力などの事前準備の手間が省ける。また、実際に稼動している管理対象の機器のエネルギー消費量から閾値を決めることができるため、稼動している管理対象の機器の現在の状況が反映される。例えば、経年劣化などによる消費電力量の増加などを考慮でき、閾値による運転状態と非運転状態との判断の正確さが増す。
第6発明に係る機器管理システムは、第5発明の機器管理システムであって、閾値取得部は、閾値演算部により機器の運転台数によって異なる閾値を複数取得し、運転状態判断部は、複数の閾値と計測値とを比較して機器の運転台数の判断を行う。
本発明によれば、運転状態判断部が、管理対象の機器のグループの全体の運転・非運転だけでなく、管理対象の機器のグループ内で運転されている機器の台数まで判断することができるので、より詳細な機器の管理を行うことができる。
第7発明に係る機器管理システムは、第1発明から第6発明のいずれかの機器管理システムであって、運転状態判断部は、機器を運転していないと判断した場合、計測値が所定値以下であるときは機器の主電源がオフされている状態にあると判断し、所定値を超えるときには主電源がオンされた待機状態にあると判断する。
本発明によれば、管理対象の機器が非運転状態の場合に、待機状態にあるか否かを判断できる。例えば、待機状態が継続している時間を知ることも可能になる。それにより、不要な待機状態の機器の主電源をオフするなどして電力消費量を削減することができる。
第8発明に係る機器管理装置は、運転しているか否かを示す運転状態情報を取得できない機器を管理対象に含む機器管理装置であって、機器のエネルギー消費量の計測値を入力し、計測値が閾値を超える場合には運転していると判断し、超えない場合には運転していないと判断する運転状態判断部と、機器の運転状態情報以外の情報から閾値を取得して運転状態判断部に与える閾値取得部とを備える。
本発明によれば、空気調和装置や照明機器などの管理対象の機器から運転状態情報を取得しなくとも、閾値取得部が取得した閾値を使って運転状態判断部がエネルギー消費量の計測値から運転しているか否かを判断する。そのため、管理対象の機器から運転状態情報を取得できるか否かに関係なく、管理対象の機器の運転状態を判断することができる。管理対象の機器の運転状態情報の取得が不要になることから、管理対象の機器に運転状態情報を発信する機能を付加したり、管理対象の機器と機器管理システムとの間で通信ができるようにしたりする必要がなくなる。このときのエネルギー消費量の計測値は、データとして機器管理装置の外部から与えられる。
第1発明の機器管理システムにおいては、管理対象の機器が運転状態か非運転状態かを示す運転状態情報を管理対象の機器と機器管理システムとの間で遣り取りすることができる機能を付加しなくても、管理対象の機器の運転状態と非運転状態の判別ができるようになる。
第2発明の機器管理システムにおいては、計測部や運転状態判断部のタイミングを与えるための信号を外部から得る必要がなくなるなど、システムの独立性が増して設置する際の制限が減ることから、機器管理システムの設置が容易になる。
第3発明の機器管理システムにおいては、比較的簡単な構成で確度の高い運転・非運転の判断を行なうことができる。
第4発明の機器管理システムにおいては、閾値の取得のために必要な閾値情報を一々入力する必要がなくなるため、入力操作の誤りや入力の手間を省け、汎用性が向上する。
第5発明の機器管理システムにおいては、閾値に関する情報の調査や入力の手間を掛けることなく、閾値による運転状態と非運転状態との判断の正確さを向上させることができる。
第6発明の機器管理システムにおいては、運転されている機器の台数を把握して詳細な機器の管理を行い、質の高いサービスの提供が可能になる。
第7発明の機器管理システムにおいては、待機運転に関する情報に基づいてエネルギー消費量の削減を図ることができる。
第8発明の機器管理装置においては、管理対象の機器が運転状態か非運転状態かを示す運転状態情報を管理対象の機器と機器管理システムとの間で遣り取りすることができる機能を付加しなくても、管理対象の機器の運転状態と非運転状態の判別ができるようになる。
第1実施形態の機器管理システムと管理対象機器の接続を示すブロック図。 管理対象の機器の電力消費量の経時変化を説明するためのグラフ。 管理対象の機器の電力消費量の経時変化を説明するためのグラフ。 管理対象の機器の電力消費量の経時変化を説明するためのグラフ。 第1実施形態の機器管理システムの構成を説明するためのブロック図。 第2実施形態の機器管理システムの構成を説明するためのブロック図。 記憶している過去の電力消費量と頻度の関係の一例を示すグラフ。 閾値を求めるためのパラメータを説明するための図 閾値とクラス間分散との関係の一例を示すグラフ。 過去の電力消費量と頻度と閾値の関係の一例を示すグラフ。 サポートベクターマシンによる閾値の求め方を説明するためのグラフ。 サポートベクターマシンによる閾値の求め方を説明するためのグラフ。 半教師付学習法を用いた閾値の求め方を説明するためのグラフ。
<第1実施形態>
<機器管理システムと管理対象の機器>
機器管理システムと、この機器管理システムによって管理される機器の概要を図1に示す。機器管理システム100は、機器管理装置1と電力消費量を計測するための計測部2とを備えている。
機器管理システム100によって管理される機器3には、例えば、空気調和装置4と、電灯などの照明機器5と、換気装置やオーディオビジュアル機器やパーソナルコンピュータや印刷機等の他の設備機器6が含まれる。図1には、他の設備機器6として印刷機を例示している。
空気調和装置4は、室外機7と複数の室内機8などから構成されている。空気調和装置4には、運転状態情報を発信できるタイプの空気調和装置4a,4bと運転状態情報を発信できないあるいは発信できるが機器管理システム100で運転状態情報を取得できないタイプの空気調和装置4c,4dがある。室外機7と室内機8のグループに対して電源9aから電力が供給されており、空気調和装置4の装置ごとに、例えば空気調和装置4a,4b,4c,4dに対して積算電力計2a,2b,2c,2dがそれぞれ設けられ、電力消費量がそれぞれ計測される。
また、照明機器5やその他の設備機器6に電源9bから電力が供給されており、照明機器5に対して積算電力計2eが設けられ、その他の設備機器6に対して積算電力計2fが設けられている。この場合、例えば、照明機器5の使用状態をフロアー毎あるいは部屋毎のように、一つの建物の中に幾つかのグループを設定して管理する必要があるのであれば、積算電力計2eは、管理対象のグループ毎に設ける必要がある。グループを設定する場合における、その他の設備機器6に対する積算電力計2fの設け方も積算電力計2eと同様である。
<管理対象の機器の電力消費量の特性>
管理対象の機器は、運転状態と非運転状態における電力消費量の現れ方によって幾つかのパターンに分類できる。ここでは、3つのパターンに分類する場合について説明する。
図2、図3および図4は、1時間の電力消費量を時刻の経過に従って記載したグラフである。図2は、例えば1台の照明機器5などの電力消費量のパターンを示している。図2に示す電力消費量のパターンで特徴的なところは、機器が運転されていない非運転状態の時間帯での電力消費量が0になることである。また、機器が運転されている運転状態のときには比較的電力消費量が一定の値で推移する。図3は、例えば1台の印刷機などの電力消費量のパターンを示している。図3に示す電力消費量のパターンで特徴的なところは、非運転状態のときにも少ないが待機電力として電力の消費があることである。また、照明機器5などのパターンと同じように、運転状態のときには電力消費量が一定の値で推移することである。図4は、例えば空気調和装置4などの電力消費量のパターンを示している。図4に示す電力消費量のパターンで特徴的なところは、運転状態のときに電力消費量が大きく変動することである。これは、空気調和装置4の圧縮機がインバータによって回転数を変更できるように構成されている場合に顕著である。すなわち、要求される空気調和の能力に応じて圧縮機の回転数を変更すると、その回転数の変更に応じて電力消費量も変化する。図4には、空気調和装置4などが非運転状態のときに待機電力を消費する例を示しているが、非運転状態のときに電力消費量が0の場合でも運転状態のときの電力消費量が大きく変動するものもこのパターンに属する。
なお、照明機器5などの電力消費量のパターンであっても、図1に示したように、複数台の照明機器5の電力消費量が一つの積算電力計2eで計測されており、スイッチで点灯する照明機器5の台数を変更できる場合には、一つの積算電力計2eに現れる電力消費量のパターンは、運転状態においては図4のように電力消費量が変動するが、非運転状態の待機電力が0になる。また、印刷機などの電力消費量のパターンであっても、図1に示したように、複数台の印刷機の電力消費量が一つの積算電力計2fで計測されており、運転する印刷機の台数を変更できる場合には、一つの積算電力計2fに現れる電力消費量のパターンは図4に示した電力消費量のパターンと似たものになる。
以上のように種々の電力消費量のパターンが存在するため、電力消費量(エネルギー消費量)が0でなければ、その積算電力計で電力消費量を計測されているグループが運転状態にあると断定することができない。というのも、待機電力がある場合には、電力消費量が0でなくても非運転状態となっていることがあるからである。また、計測された消費電力量を機器の定格電力で除して運転時間を求めることも難しくなる。なぜなら、このような計算で運転時間を求めた場合には、待機電力や電力消費量の変動による誤差が生じるからである。
<機器管理装置の構成>
図1に示すように、機器管理装置1は、制御部11と、記憶部12と、操作部13と、表示部14と、通信部15とを備えている。そして、制御部11に処理部16がある。制御部11は、マイクロコンピュータなどの演算装置を備えており、機器管理装置1の内部の制御を行って機器管理装置1が行う機器の管理のための指令を生成するデバイスである。つまり、制御部11によって、記憶部12と操作部13と表示部14と通信部15が制御されている。記憶部12は、機器管理装置1を動作させるために必要な基本的なプログラムばかりでなく、空気調和装置4の機種情報など機器管理システム100の管理に必要な情報を記憶するデバイスである。操作部13は、オペレータなどが機器管理装置1や機器管理システム100に管理に必要な情報を入力するためのデバイスである。表示部14は、機器管理装置1から外部に対して管理に必要な情報を伝達するために情報を映し出すため(出力するため)のデバイスである。通信部15は、空気調和装置4などの管理すべき機器との間で情報の伝達を行うためのデバイスである。例えば、通信部15は、計測部2や空気調和装置4と通信線によって接続されており、計測部2で計測されたデータの受信や空気調和装置4との間のデータの送受信を行って必要な情報の入出力を行う。処理部16は、制御部11において目的に応じた処理を行うところである。
<運転状態の判断>
運転時間の管理のためには、機器管理システム100が、必要な時点で、管理対象の機器の運転状態と非運転状態とを特定する必要がある。図1の空気調和装置4a,4bは、運転状態にあるか或いは非運転状態にあるかを示す運転状態情報を出力することができる。そのため、機器管理装置1の制御部11は、通信部15を介して空気調和装置4a,4bの運転状態情報を受信することにより、空気調和装置4a,4bが運転状態にあるか否かを検知することができる。
(空気調和装置)
ところが、空気調和装置4c,4dは、例えばデータの構造が異なるなどの理由で、機器管理装置1との間で運転状態情報の授受を行うことができない。そのため、制御部11は、運転状態情報以外の情報から、空気調和装置4c,4dが運転状態にあるか非運転状態にあるかを判断する。図5は、運転状態情報以外の情報から運転状態にあるか非運転状態にあるかを判断するための構成を説明するためのブロック図である。図5に示すように、処理部16には、運転状態判断部17と閾値取得部18が設けられており、記憶部12には、機種情報20が記憶されている。図5には、記憶部12の機種情報20のうち、運転状態にあるか否かを判断するのに必要な情報である、閾値データ21と待機電力データ22と定格電力データ23と能力範囲データ24が記憶されていることが記載されている。
例えば、空気調和装置4c,4dの閾値が機種情報から取得できる場合、すなわち記憶部12の機種情報20の閾値データ21に空気調和装置4c,4dの閾値が記述されている場合には、この閾値を使って処理部16が判断を行う。例えば、空気調和装置4cから運転状態情報を取得できないと分かると、処理部16は、空気調和装置4cが運転状態にあるか否かを判断するために、運転状態判断部17に空気調和装置4cについての判断を命じる。運転状態判断部17は、閾値取得部18に対して、空気調和装置4cの閾値を取得できる場合には閾値を取得するように命じる。この場合には、閾値データ21に空気調和装置4cの閾値が記述されているので、閾値取得部18は、記憶部12から空気調和装置4cの閾値を取得して、運転状態判断部17に出力する。
一方、運転状態判断部17は、記憶部12に記憶されている情報から、空気調和装置4cが積算電力計2cを経由して電源9aから電力を供給されていることを認識する。それにより、運転状態判断部17は、積算電力計2cから送られてきた電力消費量と閾値取得部18から入力した閾値とを比較する。運転状態判断部17は、電力消費量が閾値よりも大きければ、運転状態と判断し、電力消費量が閾値以下であれば非運転状態と判断する。このとき、例えば積算電力計2cは、1分ごとの電力消費量を送信し、記憶部12に記憶されている閾値データ21も1分単位の閾値が記憶されている。もし、積算電力計2cが2分毎の電力消費量を送信するものとすると、運転状態判断部17は、記憶部12に記憶されている1分単位の閾値を2倍して比較することになる。なお、空気調和装置4c,4dについて記憶部12に閾値が記述されていない場合については後述する。
(照明機器)
照明機器5の場合には、空気調和装置4と異なり、通信部15を介して機器管理装置1とデータの送受信ができない場合がある。そのような場合には、記憶部12には照明機器5が積算電力計2eに接続されていることが記述されている。この記憶部12に記述されている積算電力計2eと照明機器5との接続関係から、運転状態判断部17および閾値取得部18は、照明機器5が運転状態にあるか否かの判断を行うことが、積算電力計2eを使えば可能であることを認識する。
例えば、照明機器5の閾値が閾値データ21に記述されている場合には、その閾値と積算電力計2eの計測値とを比較する。もし、照明機器5の閾値が閾値データ21に記述されておらず、記憶部12から照明機器5の閾値を直接取得できない場合には、閾値取得部18は、待機電力データ22から待機電力を取得する。
照明機器5の場合には待機電力が0であるから、閾値取得部18は、閾値として0若しくは0に所定値を加えた値を閾値として運転状態判断部17に出力する。照明機器5自身の待機電力が0であっても、スイッチなどの付属部品で電力が僅かに消費される場合や僅かな漏電が有る場合などが予想されるため、所定値を加え、判断の誤りを防ぐために0より少し大きな値を閾値とすることが好ましい。照明機器5の複数の照明機器5が電源9bから積算電力計2eを経由して電力の供給を受けていることから、照明機器5が運転状態にあるか否かを判断するため、運転状態判断部17は、閾値取得部18から与えられる0または0より少し大きな所定値と、積算電力計2eで計測された電力消費量とを比較する。
(その他の設備機器)
その他の設備機器6の場合には、設備機器6の種類によって異なる。ここでは、待機電力が0ではない印刷機を例に説明する。その他の設備機器6の場合も、空気調和装置4のように通信部15を介して機器管理装置1と情報の送受信ができる場合には、まず、機器管理装置1に対して運転状態情報を送信できるか否かが判断される。運転状態情報の送信ができないことが分かった時点で、機器管理装置1の制御部11は、運転状態か否かの判断に積算電力計2fの計測値を使うことを決定する。一方、機器管理装置1が、その他の設備機器6との間で通信部15を介した送受信ができない図1のような場合には、上述の照明機器5の場合において説明したように、記憶部12にはその他の設備機器6が積算電力計2fに接続されていることが記述されている。この記憶部12に記述されている積算電力計2fとその他の設備機器6(ここでは印刷機)との接続関係から、運転状態判断部17および閾値取得部18は、その他の設備機器6が運転状態にあるか否かの判断を行うことが、積算電力計2fを使えば可能であることを認識する。そして、制御部11の処理部16では、運転状態判断部17および閾値取得部18が記憶部12の記述を使って積算電力計2fとその他の設備機器6との接続関係を認識する。
例えば、その他の設備機器6が3台の印刷機である場合を考える。印刷機の閾値が閾値データ21に記述されている場合には、閾値取得部18が、閾値データ21に記述されている閾値から比較を行うための閾値を計算する。3台の印刷機は、照明機器5と異なり、待機電力があるために複数台つながることによって、閾値取得部18が運転状態判断部17に出力すべき閾値は、印刷機の個々の閾値の総和になる。もし、3台の印刷機の全体の閾値が閾値データ21に記述されている場合には、この計算が不要になる。運転状態判断部17は、閾値取得部18から入力した閾値と積算電力計2fの計測値とを比較する。
もし、印刷機の閾値が閾値データ21に記述されておらず、記憶部12から印刷機の閾値を直接取得できない場合には、閾値取得部18は、待機電力データ22から印刷機の待機電力を取得する。印刷機の場合には待機電力が0ではないから、閾値取得部18は、閾値として各印刷機の待機電力の総和を求める。待機電力の場合は、閾値データ21に記述されている閾値と異なり、機器の接続などで生じる誤差などを考慮したものにはなっていない。そのため、得られた待機電力の総和に待機電力以外で生じると予想される電力消費量を加えた値を加えた値を閾値として、閾値取得部18が運転状態判断部17に出力する。このように待機電力以外で生じると予想される電力消費量は、実験やシミュレーションを用いて予め決定して記憶部12に記憶させておく。
3台の印刷機が電源9bから積算電力計2fを経由して電力の供給を受けていることから、運転状態にあるか否かを判断するため、運転状態判断部17は、閾値取得部18から与えられる閾値と、積算電力計2fで計測された電力消費量とを比較する。そして、運転状態判断部17は、積算電力計2fの計測値が閾値を超えている場合には運転状態と判断し、計測値が閾値以下の場合には非運転状態と判断する。
(空気調和装置)
空気調和装置4c,4dの場合には、運転状態情報を送信できないため、上述のように機種情報20の閾値データ21に閾値が記述されていれば、閾値データ21の閾値を用いるが、閾値が記述されていないときには、上述のその他の設備機器6と同じように待機電力データ22に記述されている待機電力を用いることもできる。しかし、待機電力に所定値を加えて閾値として用いようとした場合には、空気調和装置4c,4dの圧縮機などがインバータ制御されていて電力消費量が大きく変動するので、待機電力に所定値を加えた値が運転状態における電力消費量を超えて設定される可能性が大きくなる。
そこで、空気調和装置4c,4dの場合に、閾値取得部18は、待機電力だけでなく、定格電力データ23に記述されている定格電力および能力範囲データ24に記述されているインバータ周波数の最小値と最大値を入力する。最小値を最大値で除した値に定格電力を乗じて得た値を上限とし、待機電力を下限として、その上限と下限の間に閾値を設定する。例えば、上限と下限を足して2で割った値に閾値を設定する。定格電力と待機電力とをパラメータとしてどのような式で閾値を算出するからは、実験やシミュレーションなどから予め決められており、閾値を算出するための式が記憶部12に格納されている。
<運転時間の算出>
以上のように、運転状態判断部17において閾値と比較することにより、所定時間間隔例えば1分間隔で管理対象の機器が運転状態にあるか否かが判断される。運転状態判断部17における判断の結果は、運転時間算出部19に出力される。運転時間算出部19では、各時刻において、管理対象である空気調和装置4a,4b,4c,4d、照明機器5およびその他の設備機器6が運転状態にあるか非運転状態にあるかを記憶部12に記憶させる。そして、運転時間の情報が必要な期間、例えば午後2時から3時までの各機器の運転時間の出力要求が制御部11に入力されると、運転時間算出部19は、午後2時から3時までの1分間隔のデータを記憶部12から読み出す。そして、運転時間算出部19は、読み出した1分間隔のデータの中から運転状態の記録をカウントして、カウント数を運転時間として出力する。例えば、照明機器5が運転状態と判断された回数が、午後2時から3時までの間に行った60回の判断のうちの30回であれば、午後2時から3時までの間の運転時間は、運転時間算出部19で30分と算出される。
<第2実施形態>
<機器管理システムと管理対象の機器>
第2実施形態に係る機器管理システムと管理対象の機器との関係は、第1実施形態における場合と同じであり、図1を用いて既に説明した通りである。図6に示す第2実施形態の機器管理装置1Aは、処理部16Aの構成が、第1実施形態の機器管理装置1の処理部16の構成と異なる。また、第2実施形態と第1実施形態では、処理部16Aで処理するために記憶部12Aが記憶するデータと、処理部16で処理するために記憶部12が記憶するデータが異なる。
第2実施形態の機器管理装置1Aの制御部11Aの処理部16Aおよび記憶部12Aは、第1実施形態の処理部16および記憶部12の機能を全て備えている。そのため、第1実施形態で説明したと同じ処理によって、閾値を取得し、その取得した閾値を用いて運転状態を判断することができるよう構成されている。
第2実施形態の処理部16Aでは、第1実施形態の処理部16が有する機能に加えて、過去の電力消費量から閾値を取得し、その取得した閾値を用いて運転状態を判断する機能を有している。そのために、処理部16Aは、通信部15を介して送られてくる電力消費量を記憶部12Aに送り、過去電力消費量記憶領域30に記憶させることができる。閾値取得部18Aは、過去電力消費量記憶領域30に記憶されている、所定期間分の過去の電力消費量を入力する。閾値取得部18Aが過去の電力消費量から閾値を取得する処理については後述する。閾値取得部18Aが過去の電力消費量から閾値を取得した後は、第1実施形態の運転状態判断部17と同様に、運転状態判断部17Aが運転状態を判断する。そして、運転状態判断部17Aの判断結果に基づいて運転時間算出部19が、第1実施形態で説明した処理によって運転時間の算出を行う。
閾値取得部18Aは、閾値の取得対象が例えば空気調和装置4cであれば、定格電力データ23を使って閾値を取得するか、あるいは過去の電力消費量から閾値を取得するかの判断が必要になる。例えば、所定期間分の過去の電力消費量のデータが過去電力消費量記憶領域30に蓄積されるまでは、定格電力データ23を用いて閾値を取得し、蓄積された後は過去の電力消費量から閾値を取得するようにすることができる。この場合、優先順位を付けて、まず閾値データ21があるか否かを調べて閾値データ21に空気調和装置4cのデータが記述されている場合には当該データを用いるようにする。閾値データ21に記述がない場合には、次に、過去電力消費量記憶領域30に所定期間分の空気調和装置4cの過去の電力消費量のデータが蓄積されているか否かを調べて蓄積されていない場合には定格電力データ23と能力範囲データ24を調べて上述のように閾値を閾値取得部18Aが取得する。
<過去の電力消費量からの閾値取得>
過去の電力消費量から閾値を取得するために、閾値取得部18Aは、記憶部12Aの過去電力消費量記憶領域30から所定期間分の電力消費量のデータを入力する。閾値取得部18Aは、過去の電力消費量のデータの演算から閾値を求めるため閾値演算部18mを有している。そして、得られた電力消費量のデータを、閾値演算部18mが、その値の大きさに応じて所定区間に分類する。例えば1kWh以上1.1kWh未満のデータの累積が10時間などである。電力消費量の計測結果の一例を図7に示す。ここでは、頻度を累積時間で表している。図7に示すような電力消費量の分布が得られると、次に、閾値をパラメータとしてクラス間分散の計算を閾値演算部18mが行う。
任意の値であるkより大きな電力を運転クラス、kより小さな電力を停止クラスとした場合に、次式(1)のクラス間分散σ2が最大となるkを求め、その最大を与えるkを閾値とする。次式(1)において、ω1、ω2、ωtは、それぞれ停止クラスの頻度、運転クラスの頻度、全データの頻度である。また、次式(1)において、m1、m2、mtは、それぞれ停止クラスの平均、運転クラスの平均、全データの平均である。これら頻度と平均を図8にまとめて示す。
σ2={ω1(m1−mt)2+ω2(m2−m1)2}/(ω1+ω2) …(1)
上記の式(1)で求めた閾値とクラス分散の関係を図9に示す。図9に示すように、閾値kが1.5のときにクラス間分散が最大となっている。従って、閾値取得部18Aは、運転状態判断部17Aに対して、閾値演算部18mが演算により導き出した値「1.5」を閾値として出力する。
図10に示すように、閾値取得部18Aが閾値として出力した「1.5」という値は、ある時点での閾値である。そのため、さらに時間が経過して新たな電力消費量のデータが蓄積され、過去電力消費量記憶領域30に記憶されているデータが更新されると、閾値演算部18mの演算結果も変化し、閾値取得部18Aが運転状態判断部17Aに対して出力する閾値も更新されて変化する場合もある。
上記の説明においては、空気調和装置4cを例に上げて説明したが、図1に示す照明機器5やその他の設備機器6に対しても、電力消費量のデータから閾値を求めることができる。これらの機器について行う閾値取得部18Aの閾値の取得処理も上述の処理と同じであるので、説明を省略する。
<変形例>
(1)
上記各実施形態では、待機状態が非運転状態に属するとして、主電源がオフされている場合もオンされている場合も非運転状態に分類している。ところで、この非運転状態をさらに細かく分類して、運転状態判断部17,17Aが、非運転状態の待機状態と非運転状態の主電源オフ状態とを判断するように構成することもできる。
この2つの状態を運転状態判断部17,17Aが判断する方法は、図1のその他の設備機器6(印刷機)を例に上げると例えば次のようになる。
計測部2の積算電力計2fで計測した電力消費量がゼロであれば、計測対象の印刷機が、主電源がオフになっている「主電源オフ状態」にあると、運転状態判断部17,17Aは判断する。一方、積算電力計2fで計測した電力消費量が閾値以下であるがゼロではない場合、すなわち閾値≧電力消費量>0の場合には、計測対象の印刷機が待機状態(運転状態ではないが主電源がオンになっている状態)にあると、運転状態判断部17,17Aは判断する。
このように、運転状態判断部17,17Aが待機状態と主電源オフ状態とを判断をすることにより、例えば、待機状態を長く継続している機器を知ることができる。管理対象の機器が例えば深夜など待機する必要のない時期にまで不必要に長く待機状態を継続している場合には、その機器の主電源をオフすることにより電力消費量を削減して無駄なエネルギー消費を省くことができる。
なお、上述の説明では、計測部2の積算電力計2fで計測した電力消費量がゼロの場合が主電源オフ状態であると運転状態判断部17,17Aに判断させているが、積算電力計2fの測定値がゼロに近い所定値以下であれば主電源オフ状態であると判断させてもよい。このような所定値は、計測誤差や微弱な漏電などを考慮して予め設定すればよい。
(2)
上記第2実施形態では、過去の電力消費量を用いて、クラス間分散の値から閾値を求めている。しかし、過去の電力消費量から閾値を導く方法は、第2実施形態の方法に限られるものではなく、他の方法を使うこともできる。例えば、サポートベクターマシンにより、過去の消費電力量のデータについて複数回演算を実行し、求めた複数の分割線のうちの最小値を閾値として取得することができる。閾値取得部18Aは、このサポートベクターマシンにより、例えば、図11に示すような閾値を求めることができる。
(3)
上述の変形例(2)においては、閾値取得部18Aが、閾値演算部18m(サポートベクターマシン)により得られる複数の分割線から閾値を求めた。そして、その複数の分割線の一つである最小値のみを用いた。ところが、この過去の電力消費量が、例えば、照明機器や印刷機などのものである場合には、図12に示すように、運転台数との関係で複数の分割線が求まる。これは、照明機器や印刷機などの運転時の電力が一定値であることに起因する。
従って、運転状態判断部17Aは、図12に示すように、積算電力計2fで計測した電力消費量が閾値c以下であれば運転台数0台と判断でき、閾値b以下であれば運転台数1台と判断でき、閾値a以下であれば運転台数2台と判断でき、閾値aを超えるときは運転台数3台と判断できる。
なお、この変形例では複数の分割線を求めるのにサポートベクターマシンによる方法を用いているが、他の方法で運転台数と関連する複数の閾値を求めてもよい。また、図12は、待機電力がある機器の場合の例である。待機電力がない機器の場合には、運転台数が0台のときには電力消費量がゼロになる。
このように運転状態判断部17Aが管理対象の機器のグループ内で運転されている機器の台数まで判断することができるので、制御部11Aや機器管理装置1Aは、運転台数の情報も考慮した制御や管理を行える。例えば、運転台数と予め入力しておいた運転すべき台数との差から消し忘れ台数を算出することにより、消し忘れの多い機器グループを把握することができる。また、運転されている機器の台数を把握することによって、単に管理対象の機器のグループの全体の運転・非運転の情報しかもたない場合の管理よりも、さらに詳細な機器の管理を行うことができる。例えば、運転時間あたりの電力消費量の運転台数1台あたりの平均値を算出することにより、運転時間だけでなく運転台数も加味して運転効率の低下している機器グループが抽出できる。それにより、機器管理装置1Aは、さらに質の高いサービスを提供できるようになる。
(4)
上述の変形例(1)では、サポートベクターマシンを用いて閾値を求める場合について説明したが、半教師付学習法を用いて閾値を求めることもできる。半教師付学習法により、過去の消費電力量のデータについて運転状態の電力消費量か、或いは非運転状態(待機中)の電力消費量かを判定する。そして、例えば、図13に示すように、運転状態と判定された電力消費量のうちの最小値と、非運転状態と判定された電力消費量の平均値とを決定して、その最小値とその平均値の中間値を閾値として閾値取得部18Aに取得させることもできる。
(5)
上記第2実施形態では、所定期間分の過去の電力消費量のデータが蓄積されてから過去の電力消費量を用いて閾値を取得する場合について説明した。しかし、所定期間分の過去の電力消費量のデータの蓄積が完了する前であっても、過去の電力消費量を用いて閾値を取得するようにしてもよい。この場合には、過去の電力消費量の蓄積が少ない段階では誤差が大きいが、データの蓄積が増えるに従い確度が高くなる。
この場合には、閾値取得の方法が限定されて処理部16Aにおける処理が簡略化されるので、機器管理装置1Aが簡略化され、システムの設計やメンテナンスなどが容易になる。また、閾値取得の方法が限定されることから、記憶部12Aに記憶させるデータも削減できるため、記憶部12Aに要求される記憶容量を抑制することができる。
<特徴>
(a)
機器管理システム100は、運転しているか否かを示す運転状態情報を、機器管理装置1の通信部15を介して取得できない場合がある。例えば、図1に示すように、通信部15には接続されているが、空気調和装置4c,4dは、運転状態情報を送受信できない場合や、機器管理装置1と空気調和装置4c,4dとの間で運転状態情報に関して送受信ができない場合などである。また、図1に示すように、通信部15に接続されていない場合などの照明機器5やその他の設備機器6が、運転状態情報を取得できない機器に属する。
計測部2は、運転状態情報を取得でいない機器のエネルギー消費量のうちの電力消費量を例えば1分間隔(所定時間間隔)で計測する。そのため、計測部2は、空気調和装置4c,4d、照明機器5およびその他の設備機器6にそれぞれ接続された積算電力計2c,2d,2e,2fを備えている。ここではエネルギー消費量として電力消費量を一例として説明しているが、これは一般的に管理上電力消費量をモニターすることが多いためである。計測部2では積算電力計2c,2d,2e,2fを用いているが、これは、電力消費量を管理する必要があることから通常は積算電力計2c,2d,2e,2fによって電力消費量が監視されており、余分な計測機器の追加が不要になる可能性が非常に高いからである。
運転状態判断部17,17A は、計測部2の計測値が閾値を超える場合は運転している状態(運転状態)と判断する。一方、超えない場合には運転していない(非運転状態)と運転状態判断部17,17Aは判断する。運転状態判断部17,17Aは、これらの判断を例えば1分間隔(所定時間間隔)で行うが、これは計測部2における計測の間隔に同期していることが好ましい。
運転状態判断部17,17Aで用いる閾値は、閾値取得部18,18Aから入力される。閾値取得部18,18Aは、閾値を取得するため、例えば記憶部12,12Aに記憶されている閾値データ21、待機電力データ22、定格電力データ23、および能力範囲データ24などの運転状態情報以外の情報を用いる。閾値データ21、待機電力データ22、定格電力データ23、および能力範囲データ24などの運転状態情報以外の情報を用いるためには、機器を特定する情報(機器特定情報)が必要になる。機器を特定する情報というのは、例えば図1に示す空気調和装置4cがどのような機種かといった情報であり、空気調和装置4cについては通信部15を介して空気調和装置4cから直接入力することができる。しかし、図1の照明機器5の場合には、通信部15との間で機種に関する情報の遣り取りをすることができないため、積算電力計2eが接続されている照明機器5がどのような機種かという情報を記憶部12に記憶させておくことによって機種を特定している。このように閾値取得部18,18Aにおける機器特定情報の入力は、直接機器から行われる場合に限られず、記憶部12に記憶されている機器特定情報と関連する情報などを用いて間接的に行われる場合も含まれる。
(b)
閾値取得部18Aは、閾値を取得するための運転状態情報以外の情報として、記憶部12の過去電力消費量記憶領域30に記憶されている過去の電力消費量を用いることができる。そのために、閾値取得部18Aは、閾値演算部18mを有している。この閾値演算部18mは、例えば、クラス間分散に関する演算をすることにより閾値を取得することができる。あるいは、閾値演算部18mは、サポートベクターマシンによる演算により過去の消費電力量を複数のグループに分類し、各グループ間の境のうち最小のものを用いることで閾値を取得することができる。あるいは、閾値演算部18mは、半教師付学習法による演算により過去の電力消費量を運転状態のものと非運転状態のものに分類して分類されたグループの境から閾値を取得することができる。
1 機器管理装置
2 計測部
4 空気調和装置
5 照明機器
6 その他の設備機器
11,11A 制御部
12,12A 記憶部
15 通信部
16,16A 処理部
17,17A 運転状態判断部
18,18A 閾値取得部
19 運転時間算出部
20 機種情報
21 閾値データ
22 待機電力データ
23 定格電力データ
24 能力範囲データ
30 過去電力消費量記憶領域
100 機器管理システム
特開平10‐103736号公報

Claims (8)

  1. 運転しているか否かを示す運転状態情報を取得できない機器を管理対象に含む機器管理システムであって、
    前記機器のエネルギー消費量を計測する計測部(2)と、
    前記計測部の計測値が閾値を超える場合には運転していると判断し、超えない場合には運転していないと判断する運転状態判断部(17,17A)と、
    前記機器の前記運転状態情報以外の情報から前記閾値を取得して前記運転状態判断部に与える閾値取得部(18,18A)と
    を備える、機器管理システム。
  2. 前記計測部(2)は、所定時間間隔で前記エネルギー消費量を計測し、
    前記運転状態判断部(17,17A)は、前記所定時間間隔で前記機器が運転されているか否かを判断する、請求項1に記載の機器管理システム。
  3. 前記閾値取得部(18,18A)は、前記機器の定格電力値から前記閾値を算出する、請求項1または請求項2に記載の機器管理システム。
  4. 前記閾値を取得するのに必要な閾値情報を複数の前記機器について記憶する記憶部(12,12A)をさらに備え、
    前記閾値取得部(18,18A)は、前記機器を特定するための機器特定情報が入力されることにより、前記機器特定情報から特定される前記機器の前記閾値情報に基づいて前記機器の閾値を取得する、請求項1から3のいずれかに記載の機器管理システム。
  5. 前記機器の前記エネルギー消費量の計測値を記憶する記憶部(12,12A)をさらに備え、
    前記閾値取得部(18A)は、前記記憶部が記憶している過去の前記計測値の演算から前記閾値を取得する閾値演算部(18m)を有する、請求項1または請求項2に記載の機器管理システム。
  6. 前記閾値取得部(18A)は、前記閾値演算部(18m)により前記機器の運転台数によって異なる前記閾値を複数取得し、
    前記運転状態判断部(17A)は、複数の前記閾値と前記計測値とを比較して前記機器の運転台数の判断を行う、請求項5に記載の機器管理システム。
  7. 前記運転状態判断部(17,17A)は、前記機器を運転していないと判断した場合、前記計測値が所定値以下であるときは前記機器の主電源がオフされている状態にあると判断し、前記所定値を超えるときには前記主電源がオンされた待機状態にあると判断する、請求項1から6のいずれかに記載の機器管理システム。
  8. 運転しているか否かを示す運転状態情報を取得できない機器を管理対象に含む機器管理装置であって、
    前記機器のエネルギー消費量の計測値を入力し、前記計測値が閾値を超える場合には運転していると判断し、超えない場合には運転していないと判断する運転状態判断部(17,17A)と、
    前記機器の前記運転状態情報以外の情報から前記閾値を取得して前記運転状態判断部に与える閾値取得部(18,18A)と
    を備える、機器管理装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014064418A (ja) * 2012-09-21 2014-04-10 Fujitsu Ltd 情報処理装置、情報処理方法、情報処理システムおよびプログラム
US10326304B2 (en) 2013-12-10 2019-06-18 Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. Operation state determination system and program

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