JP2011047325A - エンジン制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】運転者が任意に制限車速を設定可能な速度制限機能を具備する車両において、速度制限機能のフィードバック演算を行う領域を最適化することで、制限車速の超過を回避する手段を提供する。
【解決手段】速度制限機能の制限車速へ向かって加速している場合には、速度制限機能のフィードバック演算が開始される直前の運転状況に基づいて、前記フィードバック演算を開始する車速を適切に制御することで、制限車速の超過を回避する。前記運転状況は、アクセル開度,エンジン要求出力,スロットル開度,車速等に基づいて検出する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、車両のエンジン制御装置に関し、特に、運転者等によって設定された制限車速を超えないようにエンジン出力を制御するエンジン制御装置に関する。
自動車の最高速度制限機能として、法規やエンジン保護等の観点から、運転者の意思とは関係無く制限車速が特定の固定値に設定されている従来のものとは異なり、安全確保等の観点から、運転者が任意に制限車速を設定できる速度制限機能が知られている。
例えば、運転者が制限車速を任意に設定できる速度制限機能としては、特許文献1に示されるようなものがある。
このような速度制限機能では、運転者がアクセルペダルを踏み込んだ場合でも、車速が設定された制限車速に達したら、制限車速以上に加速しないように、エンジン出力を抑えられるようになっている。従来は、エンジン出力を抑える手段として、燃料噴射量や点火時期を調整する方法が主流だったが、近年では、電制スロットル弁の普及により、吸入空気量を調整する方法が知られている。吸入空気量を調整する方法では、燃料噴射量や点火時期を調整する方法よりも、エンジン出力を調整可能な範囲が広がり、速度制限機能自体も、より多くの場面に対応することが可能となった。
前述の吸入空気量を調整することでエンジン出力を調整する方法では、速度制限機能が有効な状況において、エンジン要求出力を、実際のアクセル開度に基づいて算出されたものの代わりに、速度制限機能の制限車速に基づいて算出されたものへ置換することで、制限車速以上に加速しないようにしている。
しかしながら、エンジン要求出力を、実際のアクセル開度に基づいて算出されたものの代わりに、速度制限機能の制限車速に基づいて算出されたものへ、単純に切り替えただけでは、前記切り替え時にエンジン出力の急激な変化が発生してしまい、運転性の悪化や車速の変動を招いてしまい、制限車速を超過してしまう場合もある。
このような問題を解決すべく、車速が制限車速の近傍へ達すると、速度制限機能は速度制限機能要求出力の演算を作動させて、エンジン要求出力を、実際のアクセル開度に基づいて算出された運転者要求出力から、速度制限機能要求出力へと漸次変化させながら制限車速を実現するエンジン要求出力へ収束させる技術が知られている。
前述の速度制限機能が作動する領域では、車速と制限車速の偏差に基づいてフィードバック演算を行い、速度制限機能要求出力を算出することで、エンジン出力をなだらかに変化させつつ、制限車速を越えないように制御している。
例えば、制限車速の所定範囲内でフィードバック演算を行う速度制限機能としては、特許文献2に示されるようなものがある。
特開2007−153147 特開平11−294215
通常、前述の速度制限機能がフィードバック演算を開始する車速(以下「サーボ開始車速」)は、フィードバック演算後に車速が制限車速を越えないように、制限車速に対して余裕を持たせた設定となっている。サーボ開始車速の設定が制限車速に近過ぎると、速度制限機能のフィードバック演算の作動が遅くなるため、運転状況によっては車両の慣性力で減速が間に合わず、制限車速を超過してしまうリスクがあるためである。
一方で、前記サーボ開始車速の設定が制限車速から遠過ぎると、車両の慣性で制限車速を超過してしまうリスクは回避できるが、その反面、車速と制限車速の偏差が大きいうちに貯まり込んだフィードバック分の収束が間に合わず、エンジン要求出力の減少が遅れることによって、制限車速を超過してしまうリスクがある。従って、運転状況によって適切なサーボ開始車速を定めることが望まれる。
ここで、従来の制限車速が特定の固定値に設定されている速度制限機能では、制限車速近傍に達する際の運転状況がある程度限定されるため、サーボ開始車速も一意に定めることで十分に対応可能であった。それに対して、運転者が制限車速を任意に設定できる速度制限機能では、制限車速近傍に達する際の運転状況を限定することが困難であるため、サーボ開始車速を一意に定めることでは十分に対応できず、そのときの運転状況に合わせて適切に制御する必要がある。
本発明は、前記課題を鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、多様な運転状況において、運転者によって設定された速度制限機能の制限車速を超過しないようにエンジン出力を制御できるエンジン制御装置を提供することである。
前記課題を解決する本発明のエンジン制御装置は、速度制限機能が有効である場合には、運転状況を検出して、検出された運転状況に応じてサーボ開始車速を適切に制御することで、多様な運転状況において、制限車速の超過を防止することを特徴とする。
ここで、制限車速の超過が発生する恐れがある運転状況とは、前記課題に述べたように、制限車速に向かって加速している場合である。すなわち、加速度が大きい運転状況においては、サーボ開始車速を制限車速から遠く設定することで、十分な減速領域を確保することが望ましく、一方で、加速度が小さい運転状況においては、サーボ開始車速を制限車速の近くに設定することで、不要なフィードバック分の貯まり込みを回避することが望ましい。
従って、本発明のエンジン制御装置では、車両の加速に関わる各種パラメータに基づいて運転状況を推測することで、適切なサーボ開始車速を算出している。
運転者による加速要求は、アクセル開度から推測することが可能である。故に、請求項2記載のエンジン制御装置では、請求項1記載のエンジン制御装置に対して、アクセル開度に基づいて前記運転状況を推測し、サーボ開始車速を最適化することを特徴とする。
加速要求は、運転者によるものに加えて、外部要求によるものも存在するため、調停後のエンジン要求出力に基づいて検出することで、より正確な運転状況を推測することができる。故に、請求項3記載のエンジン制御装置では、請求項1記載のエンジン制御装置に対して、エンジン要求出力に基づいて前記運転状況を推測し、サーボ開始車速を最適化することを特徴とする。
エンジンが実際に発生する出力は、スロットル開度から推測することができる。故に、請求項4記載のエンジン制御装置では、請求項1記載のエンジン制御装置に対して、スロットル開度に基づいて前記運転状況を推測し、サーボ開始車速を最適化することを特徴とする。
もちろん、所定時間内の車速の変化量から運転状況を推測することが可能である。故に、請求項5記載のエンジン制御装置では、請求項1記載のエンジン制御装置に対して、車速に基づいて前記運転状況を推測し、サーボ開始車速を最適化することを特徴とする。
また、速度制限機能によってエンジン出力が抑制された状態における車両の減速度は、主に走行抵抗に依存する。故に、請求項6記載のエンジン制御装置では、請求項2から5のいずれかに記載のエンジン制御装置によって検出された運転状況に加えて、走行抵抗も組み合わせてサーボ開始車速を最適化することを特徴とする。
これにより、サーボ開始車速を運転状況に応じて適切に設定することで、十分な減速領域を確保しつつ、不要なフィードバック分の貯まり込みを防ぎ、制限車速の超過を回避できる。
本発明によれば、速度制限機能が有効な場合におけるサーボ開始車速を適切に制御することで、多様な運転状況においても、運転者が任意に設定した制限車速の超過を防止することができる。
本実施の形態に係わるエンジン制御装置の内部機能を説明するブロック図。 本発明を実現するシステム構成の一例を示す図。 速度制限機能と要求出力調停手段102の動作イメージを示した図。 運転者要求出力と速度制限機能要求出力の切り替え例を示した図。 サーボ開始車速が制限車速に対して近過ぎる場合を示した図。 サーボ開始車速が制限車速に対して遠過ぎる場合を示した図。 本実施の形態に係わるエンジン制御装置の動作例を示した図。 本実施の形態に係わるエンジン制御装置の動作例を示した図。 本実施の形態に係わるエンジン制御方法を説明するフローチャート。
本発明の一実施例について、以下に図面を参照して説明する。
図1に、本発明のブロック図の一例を示す。
サーボ領域算出手段109に対しては、速度制限機能スイッチ,車速,制限車速,アクセル開度,スロットル開度,エンジン要求出力等の情報が入力される。前記サーボ領域算出手段109では、これらの入力に基づいて、速度制限機能が有効であり、車速が制限車速から所定範囲内であるか否かを判定し、前記所定範囲内であると判断された場合には、運転状況を検出し、検出された運転状況に適したサーボ領域算出結果を出力する。
尚、サーボ領域算出手段109が算出するサーボ領域とは、サーボ開始車速とサーボ終了車速を組み合わせたものである。通常、速度制限機能におけるサーボ領域は、サーボ開始車速とサーボ終了車速が別々に設定されることで、ヒステリシス特性を持っている。但し、サーボ開始車速は加速に関わるため、前述のように制限車速の超過が発生するような状況であることが多いのに対して、サーボ終了車速は減速状況に関わるため、制限車速の超過が発生するような状況ではない。さらに、フィードバック演算が行われているサーボ領域では、速度制限機能によってエンジン要求出力が制御されているため、運転状況がある程度限定できる。従って、サーボ終了車速は、従来通り一意に定めても良い。
速度制限要求出力算出手段110に対しては、速度制限機能スイッチ,車速,制限車速,アクセル開度,サーボ領域算出結果等の情報が入力される。前記速度制限要求出力算出手段110では、サーボ領域算出手段109によって算出されたサーボ領域算出結果と車速を比較して、サーボ領域内であると判断された場合には、これらの入力に基づいて、制限車速を実現するために必要とされる速度制限機能要求出力を算出する。
要求出力調停手段102に対しては、運転者が操作するアクセルペダルの開度に基づいて算出される運転者要求出力,クルーズ走行を実現するためのクルーズコントロール要求出力,アクセルペダルセンサ等で故障が検出された時に使用されるリンプホーム要求出力等の各種エンジン要求出力に加えて、速度制限要求出力算出手段110によって算出された速度制限機能要求出力が入力される。
前記要求出力調停手段102では、これらの入力に基づいて、状況に応じた最適な要求出力を選択し、最終的にエンジン要求出力を出力する。エンジンコントロールユニット101は、前記エンジン要求出力を実現すべく、各アクチュエータ(電制スロットル弁106,インジェクタ107,点火コイル108)を、それぞれ最適に駆動する。
図2に、本発明を実現するシステム構成の一例を示す。
エンジンコントロールユニット101には、エンジン回転数センサ,車速センサ,吸入空気量センサ,アクセル開度センサ等の各種センサ信号や、速度制限機能スイッチ,クルーズコントロールスイッチ等の各種スイッチ信号が入力される。エンジンコントロールユニットには、マイクロコンピュータが含まれており、RAMの一時記憶機能を利用しながら、ROMに予め記憶されたプログラムに従って信号処理を行う。エンジンコントロールユニットにおいて、演算された制御信号は、電制スロットル弁,インジェクタ,点火コイル等の各種アクチュエータへ出力される。
次に、図3を用いて、速度制限機能の動作概要について説明する。
図3に、速度制限機能が有効な場合の、要求出力調停手段102の動作例を示す。まず、図3中(a)以前では、運転者要求出力が速度制限機能要求出力よりも小さい。そのため、要求出力調停手段102は、エンジン要求出力として、アクセル開度に基づいて算出された運転者要求出力を選択する。
次に、図3中(a)から(b)の間では、運転者要求出力が速度制限機能要求出力よりも大きくなる。このとき、運転者が設定した制限車速以上に車両が加速することを防ぐために、要求出力調停手段102は、エンジン要求出力として速度制限機能要求出力を選択する。つまり、前記範囲内では、実際のアクセル開度に代表される運転者要求出力の代わりに、速度制限機能要求出力を各種演算に用いることで、速度制限機能要求出力以上の運転者要求出力は全て無視している。
以降、同様に、図3中(b)から(c)の間、及び図3中(d)以降では、運転者要求出力が速度制限機能要求出力よりも小さいため、要求出力調停手段102は、エンジン要求出力として運転者要求出力を選択し、図3中(c)から(d)の間では、運転者要求出力が速度制限機能要求出力よりも大きいため、要求出力調停手段102は、エンジン要求出力として速度制限機能要求出力を選択する。
以上のようにして、速度制限機能は、運転者が設定した制限車速以上に加速しないようにエンジン要求出力を制御している。
尚、図3は速度制限機能の動作概要を説明するために簡易化されており、エンジン要求出力が、運転者要求出力と速度制限機能要求出力の間で切り替わる各点において、直接他方へ遷移しているが、実際には前述のような切り替え点の近傍で、エンジン出力を両要求出力の間で徐々に遷移させて、車速がなだらかに制限車速に向かって収束するように制御する。
次に、図4を用いて、前記切り替え時の動作を具体的に説明する。但し、図4において、サーボ開始車速とサーボ終了車速は同一の値に設定されているものとし、サーボ領域下限として表されているものとする。
まず、図4中(a)以前の領域では、車速は制限車速よりも低く、且つサーボ領域外の状態である。従って、速度制限機能要求出力は最大値に設定されることで実質無効となっており、要求出力調停手段102は運転者要求出力をエンジン要求出力として採用する。
図4中(a)において、車速がサーボ開始車速まで加速すると、サーボ領域内と判定され、速度制限機能は車速と制限車速の偏差に基づいたフィードバック演算を開始し、速度制限機能要求出力を算出する。ここで、前記フィードバック演算を開始する際に、速度制限機能要求出力の初期値として運転者要求出力を与えることで、両者の間はなだらかにつながる。その後、エンジン要求出力は運転者要求出力から速度制限機能要求出力へと移り変わり、徐々に制限車速を実現する速度制限機能要求出力へと近付き、図4中(b)において、車速が制限車速に達する。
図4中(b)と(x)の間においては、運転者要求出力は速度制限機能要求出力よりも大きいため、要求出力調停手段102は速度制限機能要求出力をエンジン要求出力として採用する。
図4中(x)において、運転者要求出力が速度制限機能要求出力よりも小さくなると、要求出力調停手段102は運転者要求出力をエンジン要求出力として採用する。その後も、車速がサーボ領域内に存在するため、速度制限機能はフィードバック演算による速度制限機能要求出力の算出を継続するが、運転者要求出力が速度制限機能要求出力よりも小さいため、要求出力調停手段102は運転者要求出力をエンジン要求出力として採用し続ける。
図4中(y)において、車速がサーボ終了車速まで減速すると、サーボ領域外と判定され、速度制限機能は車速と制限車速の偏差に基づいたフィードバック演算を停止し、速度制限機能要求出力は最大値に設定されることで実質無効となる。従って、要求出力調停手段102は運転者要求出力をエンジン要求出力として採用する。
このようにして、速度制限機能はエンジン要求出力を運転者要求出力と速度制限機能要求出力の間をなだらかに変化させつつ、制限車速を超過しないように制御している。
ここで、図4中(a)と(b)の間において、制限車速を超過しないようにするためには、サーボ開始車速を適切に設定する必要がある。
図5を用いて、サーボ開始車速が制限車速に近過ぎることによって、制限速度の超過が発生する場合の例を示す。
図5中(a)に達した時点で、サーボ領域内と判定され、速度制限機能はフィードバック演算を開始する。この時点では、既に車速と制限出力の偏差が小さいため、速度制限機能はエンジン出力を小さくするように指令する。しかしながら、図5中(a)以前の領域で、車両は加速状態にあるため、車両の慣性力により、直ちには減速せず、制限車速を超過してしまう。そして、その後、徐々に減速しながら制限車速へ収束する。
図6を用いて、サーボ開始車速が制限車速から遠過ぎることによって、制限速度の超過が発生する場合の例を示す。
図6中(a)に達した時点で、サーボ領域内と判定され、速度制限機能はフィードバック演算を開始する。この時点では車速が制限車速を大きく下回っているため、速度制限機能は加速要求を算出する。但し、この時点では運転者要求出力の方が速度制限機能要求出力よりも小さいため、要求出力調停手段102によって運転者要求出力がエンジン要求出力として採用される。その後、運転者要求出力に基づいて車両が加速を続けると、車速と制限車速の偏差が小さくなるため、車速制限機能のフィードバック演算によって算出される速度制限機能要求出力は、徐々に小さくなる。その後、図6中(m)において、速度制限機能要求出力が運転者要求出力よりも小さくなると、要求出力調停手段102によって速度制限機能要求出力がエンジン要求出力として採用され、エンジン要求出力は徐々に小さくなる。しかしながら、この時点での速度制限機能要求出力には、まだ貯まり込んだフィードバック分が残っているため、制限車速を実現するために必要とされるエンジン要求出力よりも大きい値になってしまい、車両は直ちには減速せず、制限車速を超過してしまう。そして、その後、徐々に減速しながら制限車速へ収束する。
このように、サーボ開始車速は制限車速に近過ぎても遠過ぎても、制限車速の超過を招いてしまう恐れがあるため、適切なサーボ開始車速を設定する必要がある。従って、本発明では、サーボ開始車速を可変とし、サーボ領域に入る以前の運転状況に応じて、適切なサーボ開始車速を算出することとする。
図7を用いて、図5と図6と同様の加速状況において、本発明に基づいて、適切なサーボ開始車速を適用した場合の動作例について説明する。
図7中(a)に達した時点で、サーボ領域内と判定され、速度制限機能はフィードバック演算を開始する。この時点では車速は制限車速を下回っているが、車速と制限車速の偏差が小さいため、速度制限機能は小さな加速要求を算出する。但し、この時点では運転者要求出力の方が速度制限機能要求出力よりも小さいため、要求出力調停手段102によって運転者要求出力がエンジン要求出力として採用される。その後、運転者要求出力に基づいて車両が加速を続けると、車速と制限車速の偏差がさらに小さくなるため、車速制限機能のフィードバック演算によって算出される速度制限機能要求出力は、徐々に小さくなる。このとき、サーボ開始車速を制限車速から遠く取り過ぎた図6の例とは異なり、速度制限機能要求出力に貯まり込んだフィードバック分が少ないため、図6の例よりも早く、図7中(m)において速度制限機能要求出力が運転者要求出力よりも小さくなる状態に達する。これにより、車速が制限車速に達する以前に、速度制限機能要求出力は制限車速を実現するために求められるエンジン要求出力に収束することができ、車速は制限車速を超過することなく、徐々に加速しながら制限車速へ向かって収束する。
次に、図8を用いて、図7よりも緩やかな加速状態において、本発明に基づいて、適切なサーボ開始車速を適用した場合の動作例について説明する。
図8中(a)以前の領域において、車両は緩加速状態にあり、慣性力によって制限車速を超過するリスクが少ないため、サーボ開始車速は制限車速の近くに設定される。図8中(a)に達した時点で、サーボ領域内と判定され、速度制限機能はフィードバック演算を開始する。この時点で、既に車速と制限車速の偏差が小さいため、速度制限機能要求出力に不要なフィードバック分が溜まりこむことも無く、早い段階で制限車速を実現するために求められるエンジン要求出力に収束する。また、図8中(a)に達した時点での車両の慣性力も小さいため、エンジン要求出力が小さくなった後に制限車速を超過することは無い。従って、車両は徐々に加速しながら制限車速へ向かって収束する。
図9に、本発明のエンジン制御装置を実現するフローチャート例を示す。
まず、最初に速度制限機能が有効であるか否かを判定する(9a)。処理9aにおいて、速制限機能が有効であると判定された場合には、次にサーボ領域外か否かを判定する(9b)。処理9bにおいて、サーボ領域外であると判定された場合には、運転状況を検出する(9c)。続けて、処理9cによって求められた運転状況に基づいて、適切なサーボ領域を算出する(9d)。
また、各条件判定(9a,9b)のいずれかにおいて、条件が不成立と判定された場合には、サーボ領域を変更せず、処理を終了する。
前記処理9aの判定は、例えば、速度制限機能のスイッチ状態に基づいて行うと良い。
前記処理9bの判定は、車速をサーボ開始車速およびサーボ終了と比較することで行うと良い。
前記処理9cにおいて、請求項2記載のエンジン制御装置では、アクセル開度に基づいて運転状況を検出する。アクセル開度が大きければ、運転者が大きな加速を要求していると推測され、アクセル開度が小さければ、運転者が小さな加速を要求していると推測されることから、車両の運転状況を検出できる。
前記処理9cにおいて、請求項3記載のエンジン制御装置では、エンジン要求出力に基づいて運転状況を検出する。優先順位の高い外部要求が存在する状況では、アクセル開度に基づく運転者要求出力がエンジン要求出力へ反映されない場合がある。このような状況において、車両の運転状況をより正確に検出するためには、運転者要求出力に加えて、外部要求も考慮されたエンジン要求出力を用いると良い。
前記処理9cにおいて、請求項4記載のエンジン制御装置では、スロットル開度に基づいて運転状況を検出する。スロットル開度にも、エンジン要求出力と同様に、運転者要求出力に加えて、外部要求も考慮されているので、前述のように外部要求が存在する状況では有効である。
前記処理9cにおいて、請求項5記載のエンジン制御装置では、車速に基づいて運転状況を検出する。所定時間内の車速の変化量を用いて、車両の加速度を算出することにより、車両の運転状況を検出できる。
前記処理9dにおいては、前記処理9cにおいて、アクセル開度に基づいて運転状況を検出した場合、例えば、アクセル開度を引数としたテーブル引きによって、サーボ開始車速を算出すると良い。
前記処理9dにおいては、前記処理9cにおいて、エンジン要求出力に基づいて運転状況を検出した場合、例えば、エンジン要求出力を引数としたテーブル引きによって、サーボ開始車速を算出すると良い。
前記処理9dにおいては、前記処理9cにおいて、スロットル開度に基づいて運転状況を検出した場合、例えば、スロットル開度を引数としたテーブル引きによって、サーボ開始車速を算出すると良い。
前記処理9dにおいては、前記処理9cにおいて、車速に基づいて運転状況を検出した場合、例えば、車速に基づいて算出した加速度を引数としたテーブル引きによって、サーボ開始車速を算出すると良い。
ここで、エンジン要求出力が加速要求を出していない状況においては、車両は主に走行抵抗によって減速する。すなわち、速度制限機能のフィードバック演算が作動して、エンジン要求出力が小さな値になった場合に、所望の車速まで減速するために最低限必要となる時間は、走行抵抗から求めることができる。従って、前記処理9cにおいて、前述のいずれかの方法で検出された運転状況と、走行抵抗を組み合わせることで、より適切なサーボ領域を算出することができる。前記処理9dにおいて、例えば、前述のいずれかのパラメータと走行抵抗を引数としたマップ引きによって、サーボ開始車速を算出すると良い。
このようにして、運転状況に適したサーボ領域を算出している。
尚、車速が制限車速から大きく離れた状況、すなわち車速がサーボ開始車速から大きく離れた状況では、直ちに速度制限機能のフィードバック演算が作動することは無い。従って、前記処理9cにおける運転状況の検出、および前記処理9dにおけるサーボ領域の算出は、車速が制限車速の所定範囲内にあるときのみに限っても良い。これにより、演算負荷の軽減等の効果が期待できる。前記所定範囲は、例えば、制限車速を基準とし、全てのサーボ領域が取り得る広さよりも広く設定すると良い。
本発明は、運転者が任意に制限車速を設定できる速度制限機能を有したシステムにおいて有効であり、利用される可能性が考えられる。
101 エンジンコントロールユニット
102 要求出力調停手段
103 空気量制御手段
104 燃料噴射制御手段
105 点火時期制御手段
106 電制スロットル弁
107 インジェクタ
108 点火コイル
109 サーボ領域算出手段
110 速度制限機能要求出力算出手段
302 IGNセンサ
303 エンジン回転数センサ
304 アクセル開度センサ
305 スロットル開度センサ
306 吸入空気量センサ
307 吸入空気温センサ
308 車速センサ
309 速度制限機能スイッチ
310 クルーズコントロールスイッチ。

Claims (6)

  1. 車両の最高速度を制限する速度制限機能と、前記速度制限機能の制限車速を運転者が任意に設定できる機能を具備した車両であって、前記速度制限機能がフィードバック演算を開始するサーボ開始車速を車速に基づいて算出する手段を有するエンジン制御装置において、
    前記サーボ開始車速を可変に制御することを特徴とするエンジン制御装置。
  2. 請求項1において、
    アクセル開度に基づいて運転状況を検出し、前記運転状況に基づいて前記サーボ開始車速を算出することを特徴とするエンジン制御装置。
  3. 請求項1において、
    エンジン要求出力に基づいて運転状況を検出し、前記運転状況に基づいて前記サーボ開始車速を算出することを特徴とするエンジン制御装置。
  4. 請求項1において、
    スロットル開度に基づいて運転状況を検出し、前記運転状況に基づいて前記サーボ開始車速を算出することを特徴とするエンジン制御装置。
  5. 請求項1において、
    車速に基づいて運転状況を検出し、前記運転状況に基づいて前記サーボ開始車速を算出することを特徴とするエンジン制御装置。
  6. 請求項2から5のいずれかに記載のエンジン制御装置において、
    前記運転状況と走行抵抗の組み合わせに基づいて前記サーボ開始車速を算出することを特徴とするエンジン制御装置。
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