JP2011047318A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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伸也 眞戸原
Tetsuo Matsumura
哲生 松村
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Abstract

【課題】一行程中に複数回の燃料噴射を行う場合でも、最小噴射間隔を適切に設定し、より精度よく燃料噴射を実施することができる内燃機関の制御装置を提供する。
【解決手段】電磁アクチュエータを作動させることにより燃料噴射を制御する燃料噴射弁10を気筒毎に備えた筒内噴射式内燃機関の制御装置100であって、各燃料噴射弁10は、各燃料噴射弁10の閉弁遅れ時間を予め記憶した記憶手段を備えており、制御装置100は、記憶手段から各閉弁遅れ時間を読み取って、燃料噴射弁10の閉弁遅れ時間を設定する設定手段51と、閉弁遅れ時間に基づいて、燃料噴射弁10の最小噴射間隔を演算する最小噴射間隔演算手段52と、該最小燃料間隔に基づいて、燃料噴射を制御する燃料噴射制御手段54と、を備える。
【選択図】図9

Description

本発明は、燃料噴射弁から燃料を直接的に筒内に噴射する内燃機関の制御装置に係り、特に、吸気行程において分割して燃料噴射を行うに好適な内燃機関の制御装置に関する。
筒内直噴式内燃機関は、燃料の気化潜熱による空気冷却効果により、ポート噴射式内燃機関と比較すると、高出力が実現できることは既に知られている。このように直接的に燃料噴射を、吸気行程中に、一度期に行った場合には、筒内の壁面に、燃料が付着することがあり、充分に燃料の気化を図ることができないことがある。そこで、吸気行程中に噴射すべき燃料量を、複数回に分割して噴射する、いわゆる分割噴射を行う内燃機関の制御装置が提案されている(例えば特許文献1参照)。この制御装置によれば、吸気行程中において、分割噴射を行うことにより、筒内の燃料の均質性を向上させて、耐ノック性能を上げることができるので、内燃機関の出力を向上させることが可能となる。
特許4089563号公報
しかしながら、燃料噴射弁は、閉弁が完了してからでないと次の噴射を正しく行うことができないが、燃料噴射弁の閉弁遅れ特性は、弁体のフリクションばらつき、弁体を付勢する付勢手段(ばね)の特性のばらつきにより、燃料噴射弁毎に異なるため、閉弁遅れ時間にばらつきが生じる。この閉弁遅れ時間のばらつきにより、気筒毎に、燃料噴射の指令信号の出力を終了してから、燃料噴射の指令信号の出力を開始するまでの最短時間、すなわち、最小噴射間隔にばらつきが生じる。
このような結果として、一行程中に複数回の燃料噴射を行うことを前提として、最小噴射間隔よりも狭い噴射間隔で、燃料噴射タイミングが設定された場合には、その燃料噴射タイミングで、精度良く燃料噴射を行うことができないおそれがある。
本発明は、このような前記課題を鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、一行程中に複数回の燃料噴射を行う場合でも、最小噴射間隔を適切に設定し、より精度よく燃料噴射を実施することができる内燃機関の制御装置を提供することにある。
前記課題を解決すべく、発明者らが鋭意検討を重ねた結果、このような閉弁遅れ時間は、燃料噴射弁の製造時の個体そのもののばらつきによるものであることから、この製造時における各気筒ごとの燃料噴射弁の閉弁遅れ特性を、燃料噴射弁毎に記憶させておき、この記憶された閉弁遅れ特性を、内燃機関の制御に反映させれば、精度良く燃料噴射を行うことができるとの新たな知見を得た。
本発明は、前記新たな知見に基づくものであり、本発明に係る内燃機関の制御装置は、弁座と接することによって燃料通路を閉じる閉弁動作をし、前記弁座から離れることによって前記燃料通路を開く開弁動作をする弁体と、該弁体に力を伝達して、前記弁体に前記開弁動作をさせる電磁アクチュエータと、前記弁体を少なくとも閉弁方向に付勢する付勢手段と、を備え、前記電磁アクチュエータを作動させることにより燃料噴射を制御する燃料噴射弁を気筒毎に備えた筒内噴射式内燃機関の制御装置であって、前記各燃料噴射弁は、該各燃料噴射弁の閉弁遅れ特性を予め記憶した記憶手段を備えており、前記制御装置は、前記記憶手段から前記各閉弁遅れ特性を読み取って、前記燃料噴射弁の閉弁遅れ時間を設定する設定手段と、前記閉弁遅れ時間に基づいて、前記燃料噴射弁の最小噴射間隔を演算する最小噴射間隔演算手段と、該最小燃料間隔に基づいて、燃料噴射を制御する燃料噴射制御手段と、を備えることを特徴とするものである。
本発明によれば、燃料噴射弁の閉弁遅れ特性から最小噴射間隔が演算できるため、最小噴射間隔よりも狭い噴射間隔で燃料噴射を設定することを回避でき、1行程中に複数回の燃料噴射を行う場合に、適切な燃料噴射が実施できる。
本実施形態に係る燃料噴射弁の模式的断面図。 図1に示す燃料噴射弁の可動子の近傍を拡大した図。 図1に示す燃料噴射弁の弁体および可動子の運動状態を示すタイムチャート。 図1に示す燃料噴射弁の閉弁遅れ時間に個体ばらつきがあることを示すタイムチャート。 図4に示す最小噴射間隔で2回噴射実施時のタイムチャート。 図4に示す閉弁遅れ時間が短い場合に最小噴射間隔で2回噴射実施時のタイムチャート。 図4に示す閉弁遅れ時間が長い場合に最小噴射間隔で2回噴射実施時のタイムチャート。 図1に示す燃料噴射弁の表面に、記憶手段として二次元コードで閉弁遅れ特性の情報を記憶させた場合の一例を示した燃料噴射弁の模式的外観図。 本実施形態にかかる内燃機関の制御装置の燃料噴射を行うための制御ブロック図。 図9に示すブロック図を用いて、燃料噴射の制御を説明するためのフローチャート。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照しながら説明する。図1は、本実施形態に係る燃料噴射弁の模式的断面図であり、図2は、図1に示す燃料噴射弁の可動子の近傍を拡大した図である。
図1に示すように、本実施形態に係る燃料噴射弁10は、通常時(無通電時に)閉弁状態である閉型の電磁式燃料噴射弁である。具体的には、燃料噴射弁10は、燃料ポンプ(図示せず)により昇圧された燃料をコモンレール(図示せず)を介して、噴射可能なように、コモンレールに接続されており、コモンレールには、燃料温度を測定するための温度センサ(図示せず)及び燃料の圧力を測定する燃圧センサ(図示せず)が、設けられている。
このような燃料噴射弁10は、弁体114を備えており、弁体114は、弁座116aと接することによって燃料通路120を閉じる閉弁動作と、弁座116aから離れることによって、燃料通路120を開く開弁動作と、をするように、長手方向に沿って摺動可能に取り付けられている。
コイル(ソレノイドコイル)105に通電されていない状態では付勢バネ110によって弁体114はノズル116の形成された弁座116aに密着せしめられ、燃料噴射弁10は閉じた状態(閉弁状態)になっている。
この閉弁状態においては、後述する可動子102は、ゼロ位置バネ112によって、上方側において弁体114の環状凸部114bに密着せしめられ、可動子102と磁気コア(単にコアとも言う)107の間には隙間がある状態となっている。
弁体114のロッド部114aをガイドするロッドガイド113が、弁体114を内包するハウジング101に固定されており、ロッドガイド113の一方の面が、ゼロ位置バネ112のバネ座を構成している。なお、付勢バネ110による付勢力(バネ力)は、磁気コア107の内径に固定されるバネ押さえ118の押し込み量によって組み立て時に調整されている。
ここで、コイル105、磁気コア107、および可動子102は、弁体114の駆動手段となる電磁石(電磁アクチュエータ)を構成している。電磁アクチュエータは、上述したように、弁体114に力を伝達して、弁体114に開弁動作をさせるものである。さらに、第1の付勢手段となる付勢バネ110は、駆動手段による駆動力の向きとは逆向き(閉弁方向)に弁体114を付勢する。また第2の付勢手段となるゼロ位置バネ112は、付勢バネ110による付勢力よりも小さい付勢力で可動子102を駆動力の向き(磁気コア107により磁気吸引力を作用する向き)に付勢する。
このように構成された燃料噴射弁は、以下のように作用する。まず、電源(図示せず)に接続されたコイル105に、制御装置からの噴射パルス信号により電流が流れると、磁気コア107、可動子102、及びヨーク103から構成される電磁アクチュエータ(磁気回路)に磁束が生じる。これにより、可動子102と磁気コア107の間の隙間にも磁束が通過する。
この結果、可動子102には磁気吸引力が作用し(電磁アクチュエータが作動し)、生じた磁気吸引力が付勢バネ110による付勢力を超えたときに可動子102は、磁気コア107の側に変位する。可動子102が変位する際には、図2に示すように、可動子102側の衝突面201と弁体114側の衝突面202の間で力を伝達し、弁体114も同時に変位することで、弁体は開弁動作を開始し、燃料噴射弁10は、開弁状態に至る。
開弁状態からコイル105に流れている電流を停止すると、磁気回路(電磁アクチュエータ)を流れる磁束が減少し、可動子102と磁気コア107との間で働く磁気吸引力が低下する。ここで、弁体114に作用する付勢バネ110による付勢力は、可動子102側の衝突面201および弁体114側の衝突面202を介して、可動子102に伝達される。このため、付勢バネ110による付勢力が磁気吸引力を上回ると可動子102および弁体114は閉弁方向に変位し、燃料噴射弁は、閉弁状態となる。
可動子102は、弁体114のシート部が弁座116aと接触して弁体114における閉弁方向への運動が止められた後においても、長手方向の隙間により、弁体114との間で相対運動が可能であるので、可動子102はそれまでの運動を継続する。そして、可動子102は、その後、ゼロ位置バネ112により、ゼロ位置(組み付け状態の位置)に戻される。
図3は、上述した燃料噴射弁の作用時における、可動子102および弁体114の運動状態を変位量で示したタイムチャートである。図3に示すように、コイル105に時刻t0の通電で、燃料噴射弁10の開弁が開始される。そして、通電が完了した時刻t1後に閉弁が開始され、閉弁が完了した時刻t2の後も、可動子102は運動を継続する。可動子102が運動を継続している間は、可動子102と磁気コア107の距離が大きく、弁体114と可動子102とが接する面201、202の間が離れているため、再び通電を開始しても可動子102が運動を継続している期間は再び開弁することができない。このため、噴射を終了してから次回の噴射を開始するまでに、所定の待ち時間が必要であった。
ここで、電磁アクチュエータを駆動させる通電が完了した時刻t1から可動子102が元の位置に戻る時刻t3までの閉弁遅れ時間Tbは、弁体114の重量や磁気強さなど燃料噴射弁の特性によって変わるため、燃料噴射弁そのものの個体によって、ばらつきが存在する。
ここで、本発明にいう各燃料噴射弁の「閉弁遅れ時間」とは、噴射制御パルスの終了タイミングすなわちコイルへの通電完了時点から、次回、噴射制御パルス(コイルへの通電)により燃料噴射を開始することが可能なタイミングまでの時間をいい、実際に、制御装置が、燃料噴射弁への燃料噴射の終了の指令を出力してから、燃料噴射弁の閉弁が完了するまで(燃料噴射弁が初期の状態に戻るまで)の遅れ時間をいう。
そして、1回のみの噴射、もしくは十分な噴射間隔を設けて複数回の噴射を実施する場合には、燃料噴射制御において、この閉弁遅れ時間Tbを意識する必要はないが、噴射と噴射の間隔が極めて狭い近接多段噴射を行う場合、すなわち、制御装置からの燃料噴射の終了の指令タイミングから、次回の燃料噴射の開始の指令のタイミングまでの時間が短い場合には、燃料噴射弁毎に閉弁遅れ時間がばらついていると、気筒によっては正しい燃料噴射(制御装置からの指令信号に応じた燃料噴射)が行えなくなるおそれがある。
図4は、図1に示す燃料噴射弁の閉弁遅れ時間に個体ばらつきがあることを説明するためのタイムチャートである。図4に示すように、時刻t0で、制御装置は、燃料噴射弁に駆動電流が通電し、時刻t1で通電が完了する。このとき、設計上の閉弁遅れ特性を線Aで示すと、実際には線Aより閉弁遅れ時間が短い場合(図4の線B参照)や、線Aより閉弁遅れ時間が長い(図4の線C参照)などの特性ばらつきが存在する。このような、閉弁遅れ時間の燃料噴射制御への影響(不具合)を図5〜7を参照して以下に示す。
図5に、閉弁遅れ時間に基づいて、最小噴射間隔で2回燃料噴射を実施したときのタイムチャートを示す。時刻t0で制御装置から燃料噴射弁に噴射制御パルス信号が入力され、燃料噴射弁のコイル105に、駆動電流が流れることで、電磁アクチュエータを作動させ、可動子102は、磁気吸引力により吸引され、この磁気吸引力を弁体114に伝達して、弁体114に開弁動作を開始させる。
その後、時刻t1で、噴射制御パスル信号がOFFとなり、これによりコイル105に流れる駆動電流が停止する。この結果、磁気吸引力は低下し、可動子102は、付勢バネ110の付勢力により、押されて閉弁動作を開始する。弁体114が弁座116aと接する時刻t2で、燃料噴射弁10は閉弁されているが、可動子102は長手方向に運動を続けているため、次の燃料噴射は行えない。
可動子102が、ゼロ位置バネ112の付勢力により押されて、再び元の位置に戻ってきた時刻t3をもって閉弁完了となると2回目燃料噴射が可能となるため、この閉弁完了と同時に、再び噴射パルス信号が入力され、2回目の燃料噴射が実施される。
図6は、図4に示す閉弁遅れ時間が短い場合に最小噴射間隔で2回噴射実施時のタイムチャートである。すなわち、図6は、燃料噴射弁の閉弁遅れ時間が設計上の閉弁遅れ時間より短い場合を示したものであり、閉弁遅れ時間が短い場合、駆動電流が停止する時刻t1後、可動子102は素早く閉弁動作を行うことになる。そのため可動子102が元の位置まで戻ってくる時刻t3’は、設計上のt3よりも早くなり、最小噴射間隔は短くなる。このような場合には、燃料噴射制御を行う場合には、特に問題はないが、実質上、時刻t3’から時刻t3までの間は、無駄時間となり、この短い閉弁遅れ時間を燃料噴射制御に反映させることで、より精度良く燃料噴射を行うことができる。
図7は、図4に示す閉弁遅れ時間が長い場合に最小噴射間隔で2回噴射実施時のタイムチャートである。すなわち、図7は、燃料噴射弁の閉弁遅れ時間が設計上の閉弁遅れ時間より長い場合を示したものであり、閉弁遅れ時間が長い場合、駆動電流が停止する時刻t1後、可動子102はゆっくりと閉弁動作を行うことになる。そのため可動子102が元の位置まで戻ってくる時刻t3’’は設計上のt3よりも遅くなり、最小噴射間隔は長くなる。このような場合には、時刻t3’’までに、2回目の噴射制御パルス信号を制御装置が出力した場合には、適切な量の燃料量を噴射することができない。
このように、燃料噴射弁毎に閉弁遅れ時間がばらつくことにより、気筒によっては制御装置(ECU)から命令された最小噴射間隔で正しい燃料噴射が実施できなくなるおそれがあり、この結果、燃焼が不安定となり、出力・燃費・排気性能の悪化に繋がる可能性が考えられる。
そこで、本実施形態では、燃料噴射弁は、各燃料噴射弁の閉弁遅れ特性(閉弁遅れ時間)を予め記憶した記憶手段を備えている。具体的には、図8に示すように、燃料噴射弁の閉弁遅れ時間を、製造段階で予め測定し閉弁遅れ時間に対応する二次元コード301を、この燃料噴射弁の表面に表示させておき、制御装置は、その二次元コード301の情報を読み取って、閉弁遅れ時間を設定し、この設定された閉弁遅れ時間により、最小噴射間隔を求めることができる。なお、ここでいう、最小噴射間隔は、閉弁遅れ時間と一致した時間であってもよく、それよりも長い時間であってもよいが、本実施形態では、気筒毎に配置された各燃料噴射弁の閉弁遅れ時間のうち、最も長い時間を、閉弁遅れ時間に設定し、この閉弁遅れ時間を、内燃機関の運転状態(燃圧及び燃料温度)に応じて、補正し、これをクランク角度に変換した値のことをいう。
図9は、本実施形態にかかる内燃機関の制御装置の燃料噴射を行うための制御ブロック図である。本実施形態では、制御装置100は、少なくとも、燃料噴射制御を行うために、閉弁時間遅れ設定手段51、最小噴射間隔演算手段52、基本燃料噴射量演算手段53、及び燃料噴射量制御手段54を少なくとも備えている。
閉弁時間遅れ設定手段51は、二次元コードスキャナ601が、スキャンした各燃料噴射弁10の表面の燃料噴射弁の閉弁遅れ特性に対応した二次元コード301から、二次元コードに含まれる情報(閉弁遅れ時間)を読み取って、燃料噴射弁の遅れ時間を設定する手段である。読み取った情報を、制御装置(ECU)100があらかじめ記憶している適合データと書き換えることで各気筒の燃料噴射弁の閉弁遅れ特性を反映する。
閉弁時間遅れ設定手段51は、各燃料噴射弁の閉弁遅れ時間のうち、最も長い時間を、前記閉弁遅れ時間に設定する。具体的には、本実施形態で、#1〜#4気筒に取付けられた燃料噴射弁の閉弁遅れ時間Tb1〜Tb4が、順次Tb1>Tb2>Tb3>Tb4となる場合には、閉弁時間遅れ設定手段51は、#1気筒の閉弁遅れ時間Tb1を、閉弁遅れ時間Tb(max)に設定する。このように、最も長い時間を閉弁遅れ時間Tb(max)に設定することにより、すべての気筒に対して、正確に、1行程の間に連続して複数回の燃料噴射を実施することができる。
最小噴射間隔演算手段52は、設定された閉弁遅れ時間Tb(max)に対して、内燃機関の運転状態(燃圧及び燃料温度)に応じて補正を行い、補正された閉弁遅れ時間に基づいて、最小噴射間隔を演算する。この最小噴射間隔は、全ての燃料噴射弁に対して、連続して複数回燃料を噴射することができる噴射間隔である。
ここで、閉弁遅れ時間Tbは、燃料温度Tが低くなるに従って、前記閉弁遅れ時間を長くするように補正され、燃料圧力Pが高くなるに従って、閉弁遅れ時間を長くするように補正される(補正手段)。
具体的には、最小噴射間隔演算手段52は、測定された燃料温度Tと燃料圧力Pから、例えば次式(1)を用いて、閉弁遅れ時間Tbを補正することができる。
Tb(max)=Tb(max)−a×T+b×P …(1)
ここで、aは、温度定数、bは、圧力定数であり、これらの定数は、実験等により予め求めることができる。
基本燃料噴射量演算手段53は、吸気管に配置された吸入空気量センサにより測定された吸入空気量Qと、クランクシャフトに取付けられたクランク角センサにより測定された内燃機関の回転数Neと、に基づいて、基本燃料噴射量を演算する。
さらに、この基本燃料噴射量演算手段53は、演算された基本燃料噴射量に基づいて、吸気行程中に、何回分割して燃料を噴射するか、その分割回数及び分割回数ごとの燃料噴射量を演算する。
燃料噴射量制御手段(燃料噴射制御手段)54は、最小噴射間隔演算手段52で演算された最小噴射間隔よりも短くならないように、基本燃料噴射量演算手段53で演算された分割回数及び燃料噴射量に応じて燃料噴射量の制御信号(燃料制御パルス信号)を、燃料噴射弁駆動回路を介して、燃料噴射弁に出力し、燃料噴射弁から燃料が噴射される。なお、燃料噴射量制御手段54は、最小噴射間隔よりも短くなる場合には、燃料の噴射を禁止するように、制御してもよい。
図10は、図9に示すブロック図に示した制御装置により、燃料噴射の制御を説明するためのフローチャートである。
まず、S501で、エンジンに燃料噴射弁を取り付ける際、当該燃料噴射弁の閉弁遅れ特性を含んだ二次元コード301の情報を制御装置(ECU)100に入力する(S501)。このとき入力する燃料噴射弁情報は、取り付ける気筒と対応させておく必要がある。また、この閉弁遅れ特性は、ここでは、各燃料噴射弁固有の閉弁遅れ時間であり、燃料噴射弁製造時において、予め測定することにより求めることができる。
次に、S502で、閉弁時間遅れ設定手段51が、各燃料噴射弁の中で最大の閉弁遅れ時間Tb(max)を選択し、閉弁遅れ時間として設定する。
次に、S503で、最小噴射間隔演算手段52が、燃料温度に基づいて閉弁遅れ時間の補正を行う。ここで、可動子102の周囲には燃料が存在しているため、燃料温度が変化すると燃料の粘性も変化するため、これにより、閉弁遅れ時間に影響を与える。そこで、燃料温度が高い場合、燃料の粘性は低下し、可動子102は動き易くなるため、閉弁遅れ時間を短くするように補正を行う。逆に燃料温度が低い場合、燃料の粘性は上昇し、可動子102は動き難くなるため、閉弁遅れ時間を長くするように補正を行う。
さらに、S504で、最小噴射間隔演算手段52は、燃圧に基づいて補正を行う。燃圧が高い場合、燃料の粘度は上昇し、可動子102の動きを妨げ易くなるため、閉弁遅れ時間を長くするように補正を行う。逆に、燃圧が低い場合、燃料の粘度は低下し、可動子102の動きを妨げ難くなるため、閉弁遅れ時間を短くするように補正を行う。このような、最小噴射間隔演算手段52は、上述した式(1)により行う。
さらにS506に進み、燃料温度、燃圧の補正を行った後に、補正後の閉弁遅れ時間Tb’が求まる。さらに、エンジン回転数情報を元に、閉弁遅れ時間Tb’をクランク角度に変換して最小噴射間隔を演算する。そして、この演算された最小噴射間隔に基づいて、燃料噴射量を演算する。
このように、S502において、エンジンに取り付けた燃料噴射弁の中で最も閉弁遅れ時間が長い燃料噴射弁に対して最小噴射間隔を求めているため、この最小噴射間隔よりも狭い間隔で燃料噴射が設定されなければ全気筒で正しい燃料噴射を行うことができる。また、S503及びS504において、燃料の状態に応じて変化する弁挙動を加味して、閉弁遅れ時間を演算するので、吸気行程において、より精度良く連続して燃料噴射を行うことができる。
51 閉弁時間遅れ設定手段
52 最小噴射間隔演算手段
53 基本燃料噴射量演算手段
54 燃料噴射量制御手段
100 制御装置
101 ハウジング
102 可動子
103 ヨーク
105 コイル
107 磁気コア
110 付勢バネ
112 ゼロ位置バネ
113 ロッドガイド
114 弁体
114a ロッド部
116 ノズル
116a 弁座
118 バネ押さえ
201 可動子側の衝突面
202 弁体側の衝突面
301 二次元コード
601 二次元コードスキャナ

Claims (5)

  1. 弁座と接することによって燃料通路を閉じる閉弁動作をし、前記弁座から離れることによって前記燃料通路を開く開弁動作をする弁体と、該弁体に力を伝達して、前記弁体に前記開弁動作をさせる電磁アクチュエータと、前記弁体を少なくとも閉弁方向に付勢する付勢手段と、を備え、前記電磁アクチュエータを作動させることにより燃料噴射を制御する燃料噴射弁を気筒毎に備えた筒内噴射式内燃機関の制御装置であって、
    前記各燃料噴射弁は、該各燃料噴射弁の閉弁遅れ時間を予め記憶した記憶手段を備えており、
    前記制御装置は、前記記憶手段から前記各閉弁遅れ時間を読み取って、前記燃料噴射弁の閉弁遅れ時間を設定する設定手段と、前記閉弁遅れ時間に基づいて、前記燃料噴射弁の最小噴射間隔を演算する最小噴射間隔演算手段と、該最小燃料間隔に基づいて、燃料噴射を制御する燃料噴射制御手段と、を備えることを特徴とする筒内噴射式内燃機関の制御装置。
  2. 前記設定手段は、各燃料噴射弁の閉弁遅れ時間のうち、最も長い時間を、前記閉弁遅れ時間に設定することを特徴とする請求項1に記載の筒内噴射式内燃機関の制御装置。
  3. 前記最小噴射間隔演算手段は、前記燃料温度又は燃料圧力に基づいて、前記設定した閉弁遅れ時間を補正する補正手段を備え、該補正された閉弁遅れ時間に基づいて、前記最小噴射間隔の演算を行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の筒内噴射式内燃機関の制御装置。
  4. 前記補正手段は、前記燃料温度が低くなるに従って、前記閉弁遅れ時間が長くなるように、前記閉弁遅れ時間を補正することを特徴とする請求項3に記載の筒内噴射式内燃機関の制御装置。
  5. 前記補正手段は、前記燃料圧力が高くなるに従って、前記閉弁遅れ時間が長くなるように、前記閉弁遅れ時間を補正することを特徴とする請求項3又は4に記載の筒内噴射式内燃機関の制御装置。
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