JP2011043111A - 電磁式作動装置及び電磁式燃料噴射弁 - Google Patents

電磁式作動装置及び電磁式燃料噴射弁 Download PDF

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Abstract

【課題】低コストをもって騒音低減,軽量化及び作動バウンスの抑制を満足させ得る電磁式作動装置を提供する。
【解決手段】固定コア5の外周に配設されるコイル30と,このコイル30を収容しつゝ磁性円筒体4及び固定コア5間に連結され,コイル30への通電時,磁性円筒体4及び固定コア5と共に磁気回路を形成するコイルハウジング2と,このコイルハウジング2の一側に形成されてカプラ端子33を収容支持する合成樹脂製のカプラ34と,可動コア12に連結される作動部材14とを備えてなり,磁気回路の形成時,可動コア12を固定コア5の吸引面に吸引,当接させて作動部材14の作動限界を規制するようにした電磁式作動装置において,固定コア5を,比重が7.2以下で透磁性を有するFe−Al合金製とした。
【選択図】 図1

Description

本発明は,電磁式燃料噴射弁を含む電磁式作動装置及び,上記電磁式燃料噴射弁の改良に関する。
従来,電磁式燃料噴射弁として,下記特許文献1に開示されているように,前端に弁座及び弁孔を有する弁座部材,磁性円筒体,非磁性円筒体,固定コア,燃料入口筒を軸方向に連ねてなり内部を燃料流路とする弁ハウジングと,この弁ハウジング内で固定コアの吸引面に当接する作動位置及び該吸引面から離間する後退位置間を往復動し得る可動コアと,この可動コアを前記後退位置側に付勢する戻しばねと,固定コアの外周に配設されるコイルと,このコイルを収容しつゝ磁性円筒体及び固定コア間に連結され,コイルへの通電時,磁性円筒体及び固定コアと共に磁気回路を形成するコイルハウジングと,このコイルハウジングの一側に形成されて,コイルに連なるカプラ端子を収容支持する合成樹脂製のカプラと,可動コアに連結され,この可動コアの前記往復動により前記弁孔を開閉する弁体とを備えてなり,前記磁気回路の形成時,固定コア及び可動コアの励起により,可動コアを固定コアの吸引面に吸引,当接させて弁体の開弁限界を規制するようにしたものが知られている。
特開2005−240731号公報
この種の電磁式燃料噴射弁では,コイルへの通電時,磁気回路の形成により固定コア及び可動コア間に発生する磁気吸引力によって可動コアを固定コアに吸引,当接させ,弁体を開弁して弁孔から燃料を噴射させるようになっており,このような弁体の開弁時,固定コア及び可動コア間に当接衝撃に伴なう振動が発生し,この振動は固定コアからカプラへと伝達し,それにカプラが共鳴して騒音を発生する原因となり,またその振動は弁体に開弁バウンスを生じさせて燃料の噴射特性を狂わせる原因ともなる。
そこで,特許文献1に開示される電磁式燃料噴射弁では,弁ハウジングを二層の合成樹脂製の被覆層で覆うと共に,外側の被覆層でカプラの根元を覆って,弁ハウジング内で発生する振動を二重の被覆層で吸収し,カプラ側への伝達を極力抑えるようにしているが,二重の被覆層の形成は高価であってコストの低減を困難にする上,重量増を招き,またその二重の被覆層には弁体のバウンスを抑制する効果はない。
したがって,このような技術を他の電磁式作動装置に適用した場合には,上記と同様に装置の低廉化及び軽量化を困難にする上,作動部材の作動バウンスを抑制することも困難である。
本発明は,かゝる事情に鑑みてなされたもので,低コストをもって騒音低減,軽量化及び作動バウンスの抑制を満足させ得る電磁式作動装置を提供することを目的とし,また低コストをもって騒音低減,軽量化及び弁体の開弁バウンス抑制を満足させ得る電磁式燃料噴射弁を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために,本発明は,磁性円筒体,非磁性円筒体及び固定コアを軸方向に順次連ねてなるハウジングと,このハウジング内で固定コアの吸引面に当接する作動位置及び該吸引面から離間する後退位置間を往復動し得る可動コアと,この可動コアを前記後退位置側に付勢する戻しばねと,固定コアの外周に配設されるコイルと,このコイルを収容しつゝ磁性円筒体及び固定コア間に連結され,コイルへの通電時,磁性円筒体及び固定コアと共に磁気回路を形成するコイルハウジングと,このコイルハウジングの一側に形成されて,コイルに連なるカプラ端子を収容支持する合成樹脂製のカプラと,可動コアに連結される作動部材とを備えてなり,前記磁気回路の形成時,可動コアを固定コアの吸引面に吸引,当接させて作動部材の作動限界を規制するようにした電磁式作動装置において,前記固定コアを,比重が7.2以下で透磁性を有するFe−Al合金製としたことを第1の特徴とする。尚,前記電磁式作動装置は,後述する本発明の実施例中の電磁式燃料噴射弁Iに対応し,また前記ハウジング及び作動部材は,同実施例中の弁ハウジング2及び弁体14にそれぞれ対応する。
また本発明の第1の特徴に加えて,前記可動コアを,比重が7.2以下で透磁性を有するFe−Al合金製としたことを第2の特徴とする。
さらに本発明は,前端に弁座及び弁孔を有する弁座部材,磁性円筒体,非磁性円筒体,固定コア,燃料入口筒を軸方向に連ねてなり内部を燃料流路とする弁ハウジングと,この弁ハウジング内で固定コアの吸引面に当接する作動位置及び該吸引面から離間する後退位置間を往復動し得る可動コアと,この可動コアを前記後退位置側に付勢する戻しばねと,固定コアの外周に配設されるコイルと,このコイルを収容しつゝ磁性円筒体及び固定コア間に連結され,コイルへの通電時,磁性円筒体及び固定コアと共に磁気回路を形成するコイルハウジングと,このコイルハウジングの一側に形成されて,コイルに連なるカプラ端子を収容支持する合成樹脂製のカプラと,可動コアに連結され,この可動コアの前記往復動により前記弁孔を開閉する弁体とを備えてなり,前記磁気回路の形成時,可動コアを固定コアの吸引面に吸引,当接させて弁体の開弁限界を規制するようにした電磁式燃料噴射弁において,前記固定コアを,比重が7.2以下で透磁性を有するFe−Al合金製としたことを第3の特徴とする。
さらにまた本発明は,第3の特徴に加えて,前記固定コアの吸引面に対向する可動コアの被吸引面に,前記吸引面に当接して前記弁体の開弁限界を規制するリング状のストッパ部材を突設し,このストッパ部材を,比重が7.2以下で透磁性を有するFe−Al合金製としたことを第4の特徴とする。
さらにまた本発明は,第3又は第4の特徴に加えて,前記可動コアを,比重が7.2以下で透磁性を有するFe−Al合金製としたことを第5の特徴とする。
本発明の第1の特徴によれば,固定コアを構成するFe−Al合金は制振性を有するので,磁気回路の形成時,可動コアが固定コアの吸引面に衝撃的に当接しても,そのとき発生する振動を固定コア自体で吸収して,カプラへの振動伝達を抑制し,カプラの振動共鳴による騒音の発生を防ぐことができる。同時に可動コアの振動も固定コアにより吸収されるので,可動コアに一体に連結した作動部材の作動バウンスを抑制することができる。
しかもハウジング中,最も体積が大きい固定コアを構成する透磁性を有するFe−Al合金の比重は7.2以下と,他の透磁性材料より略6〜16%も小さいので,ハウジングの軽量化,延いては電磁式作動装置の軽量化を図ることができる。その上,ハウジングに防振のための高価な二重の被覆層を形成せずに済み,コストの低減を図ることができる。
本発明の第2の特徴によれば,可動コアを,比重が7.2以下で透磁性を有するFe−Al合金製としたことで,可動コア及び固定コアの当接衝撃を可動コアによっても吸収することができ,騒音の発生防止及び弁体の開弁バウンスの抑制を一層図ることができ,同時に可動コアの軽量化,延いては電磁式作動装置の軽量化を一層図ることができる。しかも可動コアの軽量化は,磁気回路の形成時,可動コアの吸引応答性,即ち作動部材の作動応答性の向上に寄与し得る。
本発明の第3の特徴によれば,固定コアを構成する透磁性を有するFe−Al合金は制振性を有するので,電磁回路の形成時,可動コアのストッパ部材が固定コアの吸引面に衝撃的に当接しても,そのとき発生する振動を固定コア自体で吸収して,カプラへの振動伝達を抑制し,カプラの振動共鳴による騒音の発生を防ぐことができる。同時に可動コアの振動も固定コアにより吸収して,弁体の開弁バウンスを抑制し,弁体の開弁状態が素早く安定し,規定通りの燃料噴射流量特性を得ることができ,そのの結果,電磁式燃料噴射弁の静粛性と燃料噴射流量特性の向上を図ることができる。
しかも弁ハウジング中,最も体積が大きい固定コアを構成する透磁性を有するFe−Al合金の比重は7.2以下と,他の透磁性材料より略6〜16%も小さいので,弁ハウジングの軽量化,延いては電磁式燃料噴射弁の軽量化を図ることができる。その上,弁ハウジングに防振のための高価な二重の被覆層を形成せずに済み,コストの低減を図ることができる。
本発明の第4の特徴によれば,ストッパ部材も制振性を有することになり,弁体の開弁バウンスの抑制を一層図ることができる。
本発明の第5の特徴によれば,可動コア及び固定コアの当接衝撃を可動コアによっても吸収することができ,騒音の発生防止及び弁体の開弁バウンスの抑制を一層図ることができ,同時に可動コアの軽量化,延いては電磁式燃料噴射弁の軽量化を一層図ることができる。しかも可動コアの軽量化は,磁気回路の形成時,可動コアの吸引応答性,即ち弁体の開弁応答性が向上し,エンジンの高速性能の向上に寄与し得る。
本発明の実施例に係る電磁式燃料噴射弁の縦断面図。 図1の2部拡大図。 本発明の電磁式燃料噴射弁と従来の電磁式燃料噴射弁との弁体動作比較線図。
本発明の実施の形態を,添付図面に示す本発明の好適な実施例に基づいて以下に説明する。尚,本発明の電磁式燃料噴射弁において,燃料噴射側を前方,燃料入口側を後方という。
図1において,エンジン用の電磁式燃料噴射弁Iの弁ハウジング2は,円筒状の弁座部材3と,この弁座部材3の後端部に嵌合して液密に溶接される磁性円筒体4と,この磁性円筒体4の後端に突き当てゝ液密に溶接される非磁性円筒体6と,この非磁性円筒体6の内周面に前端部を嵌合して液密に溶接される円筒状の固定コア5と,この固定コア5の後端に同一素材をもって一体に連設される燃料入口筒26とで構成される。
弁座部材3には,その前端面に開口する弁孔7と,この弁孔7の内端に連なる円錐状の弁座8と,この弁座8の大径部に連なる円筒状の弁体ガイド孔15と,この弁体ガイド孔15の後端にテーパ孔16を介して接続される,弁体ガイド孔15より大径で円筒状の大径孔17とが設けられる。
図2に示すように,弁座部材3の前端面には,上記弁孔7と連通する複数の燃料噴孔11を有する鋼板製のインジェクタプレート10が液密に溶接される。
固定コア5は,その前端に形成した吸引面5aを非磁性円筒体6の内側に位置させている。非磁性円筒体6の前端部には,固定コア5と嵌合しない部分が残され,その部分から弁座部材3に至る弁ハウジング2内に弁組立体Vが収容される。
弁組立体Vは,前記弁座8と協働して弁孔7を開閉するよう前記弁体ガイド孔15に摺動自在に支承される基本形が球状の弁体14と,この弁体14に溶接により結合される弁軸13と,この弁軸13を前端から一体に突出させる円筒状の可動コア12とで構成されるもので,その可動コア12は,磁性円筒体4の内周面に摺動自在に支承される環状のジャーナル部12aを有する。したがって,弁組立体Vは,弁体14及びジャーナル部12aの互いに大きく離れた2点で弁ハウジング2に摺動自在に支承され,弁組立体Vの開閉姿勢を安定させるようになっている。この可動コア12は,その後端に形成した被吸引面12bを固定コア5の吸引面5aに対置させる。球状の弁体14の周囲には,燃料の通過を許容する複数の平坦な流路部18,18…が等間隔をおいて形成される。
図1及び図2において,固定コア5には,燃料入口筒26の中空部に連なる第1縦孔19が設けられる。また弁組立体Vには,可動コア12の後端面から始まり弁軸13の中間部で終わる第2縦孔20と,この第2縦孔20を弁座部材3の前記大径孔17に開放する単一の横孔21とが設けられる。
前記弁軸13は,可動コア12の前端から一体に突出していて,可動コア12より小径且つ前記弁体ガイド孔15と略同径で前記第2縦孔20を有する中空軸部13aと,この中空軸部13aの前端にテーパ状段部13cを介して一体に連なり前記弁体ガイド孔15より小径の中実軸部13bとよりなっている。その際,中空軸部13aは,その前端を前記弁体ガイド孔15内に突入させて,弁体ガイド孔15の内周面との間に円筒状流路25を画成する。
第2縦孔20の途中には,固定コア5側を向いた環状のばね座24が形成される。固定コア5の第1縦孔19にはすり割り付きパイプ状のリテーナ23が圧入され,このリテーナ23と前記ばね座24との間に可動コア12を弁体18の閉弁側に付勢する戻しばね22が縮設される。その際,リテーナ23の第1縦孔19への嵌合深さにより戻しばね22のセット荷重が調整される。
可動コア12には,固定コア5に対向するその後端面より僅かに突出するリング状のストッパ部材37が埋設される。このストッパ部材37は,固定及び可動コア5,12相互の吸引時,ストッパ部材37が固定コア5の前端面に当接することで,固定コア5及び可動コア12の対向端面間に所定のギャップを残存させるものである。
弁ハウジング2の外周には,固定コア5及び可動コア12に対応してコイル組立体28が嵌装される。このコイル組立体28は,磁性円筒体4の後端部から固定コア5にかけてそれらの外周面に嵌合するボビン29と,これに巻装されるコイル30とからなっており,そのボビン29の後端部には,その一側方に突出するカプラ端子33の基端部が保持され,このカプラ端子33にコイル30の端末が接続される。このコイル組立体28には,コイル30を埋封するよう,その外周を覆う合成樹脂製の絶縁被覆層27がモールド成形される。その際,前記カプラ端子33を収容,保持してコイル組立体28の一側方に突出するカプラ34が絶縁被覆層27と一体成形される。
コイル組立体28を囲繞する磁性体のコイルハウジング31の前後両端部が磁性円筒体4及び固定コア5の外周面に溶接される。
磁性円筒体4の後半部から燃料入口筒26の前半部に亙りそれらの外周面には,コイル組立体28,コイルハウジング31及びカプラ34の根元を埋封する合成樹脂製の外側被覆層32がモールド成形により形成される。その際,外側被覆層32の後端には,燃料入口筒26の後方段部26aを覆う厚肉部32aが形成され,この厚肉部32aと,燃料入口筒26の入口に圧入される燃料フィルタ43の取り付けフランジ43aとの間において,燃料入口筒26の外周面にOリング51が装着される。また磁性円筒体4の外周には,外側被覆層32の前端面に密接するシール部材52が装着される。
このような電磁式燃料噴射弁Iの弁ハウジング2において,最も大きい体積を持つ固定コア5は,比重が7.2以下で透磁性を有するFe−Al合金製とされる。この実施例の場合,固定コア5に燃料入口筒26が一体に形成されるので,その燃料入口筒26も同様のFe−Al合金製とされるが,その燃料入口筒26はパイプ材製として,それを固定コア5の後端に液密に溶接することもできる。
さらに可動コア12,弁軸13及びストッパ部材37も,比重が7.2以下で透磁性を有するFe−Al合金製とされる。
このFe−Al合金は,Al:8重量%以下,残部:Fe及び不可避不純物よりなるものであり,望ましい組成は次の通りである。
Al・・・7.2重量%
Fe・・・残部
不可避不純物
Si・・・0.05重量%
Mn・・・0.03重量%
P ・・・0.003重量%
S ・・・0.002重量%
Cr・・・0.03重量%
Ni・・・0.01重量%
また上記Fe−Al合金及びそれと同等の透磁性を持つ他の材料の比重を下記に示す。
Fe−Al合金(Al:7.2重量%)・・・7.2g/cm3
珪素鋼 ・・・・・・・・・・・・・・・・・7.8g/cm3
ステンレス鋼(SUS304)・・・・・・・7.93g/cm3
ステンレス鋼(SUS430)・・・・・・・7.7g/cm3
ステンレス鋼(SUS440C)・・・・・・7.7g/cm3
ステンレス鋼(SUS420J2)・・・・・7.75g/cm3
ニッケル合金(パーマロイ)・・・・・・・・8.6g/cm3
上記より明らかなように,Fe−Al合金の比重は,他の透磁性材料の比重よりも略6〜16%小さい。
次に,この実施例の作用について説明する。
図示しない燃料ポンプから燃料入口筒26に圧送される高圧燃料は燃料フィルタ43で濾過された後,弁ハウジング2の内部,即ち燃料入口筒26の中空部,固定コア5の第1縦孔19,弁組立体Vの第2縦孔20及び横孔21,並びに弁座部材3の大径孔17,テーパ孔16及び弁体ガイド孔15等を満たす。そしてコイル30を消磁した状態では,戻しばね22の付勢力で弁組立体Vは前方に押圧され,弁体18を弁座8に着座させている。
カプラ端子33よりコイル30に通電すると,コイルハウジング31,磁性円筒体4,可動コア12及び固定コア5に亙り磁気回路が形成され,両コア5,12間に発生する磁力による吸引力により可動コア12が戻しばね22のセット荷重に抗して固定コア5に吸引され,弁体18が弁座8から離座するので,弁孔7が開放される。その際,可動コア12の被吸引面12bに突設されたリング状のストッパ部材37が固定コア5の吸引面5aに当接することで,弁体14の開弁限界が規定される。
而して,弁孔7が開放されると,弁座部材3内の高圧燃料が弁孔7を出て,インジェクタプレート10の燃料噴孔11から,この電磁式燃料噴射弁Iを装着した図示しないスロットルボディ又はエンジンの吸気路に噴射される。
ところで,固定コア5を構成するFe−Al合金なる材料は制振性を有するものであり,したがって可動コア12が固定コア5に吸引され,可動コア12のストッパ部材37が固定コア5の吸引面5aに衝撃的に当接しても,そのとき発生する振動は固定コア5自体で吸収されるから,その振動は即座に減衰してカプラ34への伝達を抑制し,カプラ34の振動共鳴による騒音の発生を防ぐことができる。同時に可動コア12の振動も固定コア5により吸収されることになるから,可動コア12に一体に連結した弁体14の開弁バウンスが抑制されることから,弁体14の開弁状態が素早く安定し,規定通りの燃料噴射流量特性を得ることができ,電磁式燃料噴射弁Iの静粛性と燃料噴射流量特性の向上を図ることができる。
しかも弁ハウジング2中,最も体積が大きい固定コア5を構成する透磁性を有するFe−Al合金の比重は7.2以下と,他の透磁性材料より略6〜16%も小さいので,Fe−Al合金製の固定コア5の採用により,弁ハウジング2の軽量化,延いては電磁式燃料噴射弁Iの軽量化を図ることができる。その上,弁ハウジング2には防振のための高価な二重の被覆層を形成せずに済み,コストの低減を図ることができる。
また可動コア12,弁軸13及びストッパ部材37も,比重が7.2以下で透磁性を有するFe−Al合金製としたので,可動コア12及び固定コア5の当接衝撃を可動コア12及びストッパ部材37によっても吸収することができ,騒音の発生防止及び弁体14の開弁バウンスの抑制を一層図ることができ,同時に可動コア12の軽量化,延いては電磁式燃料噴射弁Iの軽量化を一層図ることができる。しかも可動コア12の軽量化は,前記磁気回路の形成時,可動コア12の吸引応答性,即ち弁体14の開弁応答性が向上し,エンジンの高速性能の向上に寄与し得る。
図3は,本発明の電磁式燃料噴射弁Iと従来の電磁式燃料噴射弁との弁体動作比較線図であり,これより明らかなように,本発明の電磁式燃料噴射弁Iでは,従来のものより弁体の開弁が早く,また振動の減衰も早い。
以上,本発明の実施例について説明したが,本発明はそれに限定されることなく,その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が可能である。例えば,本発明は,電磁式燃料噴射弁以外の電磁式作動装置への適用も可能である。
I・・・・・電磁式作動装置,電磁式燃料噴射弁
2・・・・・ハウジング,弁ハウジング
3・・・・・弁座部材
4・・・・・磁性円筒体
5・・・・・固定コア
5a・・・・吸引面
6・・・・・非磁性円筒体
7・・・・・弁孔
8・・・・・弁座
12・・・・可動コア
12b・・・被吸引面
14・・・・作動部材,弁体
22・・・・戻しばね
26・・・・燃料入口筒
30・・・・コイル
33・・・・カプラ端子
34・・・・カプラ
37・・・・ストッパ部材

Claims (5)

  1. 磁性円筒体(4),非磁性円筒体(6)及び固定コア(5)を軸方向に順次連ねてなるハウジング(2)と,このハウジング(2)内で固定コア(5)の吸引面(5a)に当接する作動位置及び該吸引面(5a)から離間する後退位置間を往復動し得る可動コア(12)と,この可動コア(12)を前記後退位置側に付勢する戻しばね(22)と,固定コア(5)の外周に配設されるコイル(30)と,このコイル(30)を収容しつゝ磁性円筒体(4)及び固定コア(5)間に連結され,コイル(30)への通電時,磁性円筒体(4)及び固定コア(5)と共に磁気回路を形成するコイルハウジング(2)と,このコイルハウジング(2)の一側に形成されて,コイル(30)に連なるカプラ端子(33)を収容支持する合成樹脂製のカプラ(34)と,可動コア(12)に連結される作動部材(14)とを備えてなり,前記磁気回路の形成時,可動コア(12)を固定コア(5)の吸引面に吸引,当接させて作動部材(14)の作動限界を規制するようにした電磁式作動装置において,
    前記固定コア(5)を,比重が7.2以下で透磁性を有するFe−Al合金製としたことを特徴とする電磁式作動装置。
  2. 請求項1記載の電磁式作動装置において,
    前記可動コア(12)を,比重が7.2以下で透磁性を有するFe−Al合金製としたことを特徴とする電磁式作動装置。
  3. 前端に弁座(8)及び弁孔(7)を有する弁座部材(3),磁性円筒体(4),非磁性円筒体(6),固定コア(5),燃料入口筒(26)を軸方向に連ねてなり内部を燃料流路とする弁ハウジング(2)と,この弁ハウジング(2)内で固定コア(5)の吸引面(5a)に当接する作動位置及び該吸引面(5a)から離間する後退位置間を往復動し得る可動コア(12)と,この可動コア(12)を前記後退位置側に付勢する戻しばね(22)と,固定コア(5)の外周に配設されるコイル(30)と,このコイル(30)を収容しつゝ磁性円筒体(4)及び固定コア(5)間に連結され,コイル(30)への通電時,磁性円筒体(4)及び固定コア(5)と共に磁気回路を形成するコイルハウジング(2)と,このコイルハウジング(2)の一側に形成されて,コイル(30)に連なるカプラ端子(33)を収容支持する合成樹脂製のカプラ(34)と,可動コア(12)に連結され,この可動コア(12)の前記往復動により前記弁孔(7)を開閉する弁体(14)とを備えてなり,前記磁気回路の形成時,可動コア(12)を固定コア(5)の吸引面(5a)に吸引,当接させて弁体(14)の開弁限界を規制するようにした電磁式燃料噴射弁において,
    前記固定コア(5)を,比重が7.2以下で透磁性を有するFe−Al合金製としたことを特徴とする電磁式燃料噴射弁。
  4. 請求項3記載の電磁式燃料噴射弁において,
    前記固定コア(5)の吸引面(5a)に対向する可動コア(12)の被吸引面(12b)に,前記吸引面(5a)に当接して前記弁体(14)の開弁限界を規制するリング状のストッパ部材(37)を突設し,このストッパ部材(37)を,比重が7.2以下で透磁性を有するFe−Al合金製としたことを特徴とする電磁式燃料噴射弁。
  5. 請求項3又は4記載の電磁式燃料噴射弁において,
    前記可動コア(12)を,比重が7.2以下で透磁性を有するFe−Al合金製としたことを特徴とする電磁式燃料噴射弁。
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