JP2011041417A - モータ駆動装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】アブソリュート方式のロータリーエンコーダーを用いることなく、従来よりもモータの駆動音を低減する。
【解決手段】ホールセンサ2によって検出可能な最小の回転角変位量よりも小さい所定の角度でモータ1の回転子が回転する毎に、所定のパルス信号を発信する回転パルス発生手段たるFG信号発電機3と、FG信号発電機3から出力されるパルス信号に基づいて計数処理を行う図示しないFG信号カウント部を有する絶対位相信号生成手段10とを設けるとともに、ホールセンサ2から出力されるホール信号とFG信号カウント部による計数結果とに基づいて正弦波状の駆動電流を生成するように、モータ駆動信号生成手段20を構成した。
【選択図】図1

Description

本発明は、ホール素子によってモータの回転子の回転位置を検出するホールセンサからの出力に基づいて、モータに供給するための駆動電流を生成するモータ駆動装置に関するものである。また、かかるモータ駆動装置を用いる、プリンタ等の画像形成装置に関するものである。
従来より、モータを駆動する方式として、120°矩形波駆動方式が知られている。この方式は、モータに設けられた3相のコイルのそれぞれ対し、互いに120°位相ずれした矩形波状の駆動電流を供給する方式である。駆動電流の矩形波の位相(電気角)については、ロータ(回転子)の回転位置に基づいて調整する。また、ロータの回転位置については、モータ内に設置されたホールセンサからの出力に基づいて検出する。このような120°矩形波駆動方式では、駆動電流として、急激に立ち上がったり立ち下がったりする矩形波状の電流を用いることに起因するトルクの脈動によって駆動音を大きくしてしまうという欠点があった。
一方、モータを駆動する他の方式として、正弦波駆動方式が知られている。正弦波駆動方式では、矩形波状の駆動電流の代わりに、正弦波状の駆動電流を用いることで、トルクの脈動の発生を抑えて、駆動音を低減することができる。但し、3相のコイルにそれぞれ供給するための120°位相ずれした正弦波状の駆動電流を生成するためには、ホールセンサよりも分解能の高いセンサによってロータの回転位置をより細かいピッチで検出する必要がある。例えば、ホールセンサの回転角変位の分解能は7.5°程度であるが、正弦波駆動方式を実施するためには、2°未満の分解能が要求される。
このような分解能の高いセンサとしては、アブソリュート方式のロータリーエンコーダーが知られている。アブソリュート方式のロータリーエンコーダーであれば、1°未満の分解能を実現して、正弦波状の駆動電流を生成することができる。しかしながら、アブソリュート方式のロータリーエンコーダーは、高価で且つ大型であるという欠点がある。
特許文献1に記載のインバータ装置においては、次のようにして、アブソリュート方式のロータリーエンコーダーを用いることなく、正弦波状の駆動電流を生成している。即ち、このインバータ装置は、ブラシレスモータのロータが電気角60°に相当する角度分だけ回転する毎に出力を変化させるホールセンサと、出力周波数を自在に変化させることが可能なパルス発生回路とを有している。ホールセンサから出力されるホール信号の変化に基づいて、電気角60°に相当するロータの角度変化を検出することができるが、この程度の分解能では、正弦波状の駆動電流を精度良く生成することはできない。そこで、ホール信号の変化に要した時間を計測しながら、パルス発生回路によってその時間の1/32に相当する周期の周期パルス信号を発生する。そして、この周期パルス信号に基づいて、より細かいピッチの回転位置変化を推定している。例えば、ホールセンサから出力されるホール信号の電気角が60°変化する間に、時点t1から時点t2まで経過したとする。この場合、時点t2において、時点t1から時点t2までの時間の1/32に相当する周期の周期パルス信号をパルス発生回路から発信する。その後、ロータが同じ回転速度で安定して回転し続ければ、前述の周期パルス信号を32個発信した時点で、ホール信号の電気角が更に60°変化することになる。そこで、時点t2から、その後にホール信号が変化するまで(電気角が更に60°変化するまで)の期間においては、周期パルス信号を1個検出する毎に、1.875°(=60°/32)の電気角の変化があったものと推定する。このように、ホール信号の変化に要した時間(電気角が60°変化するのに要した時間)を1/32にした周期でカウント処理を行うことで、ホールセンサで検出することのできないより細かいピッチの回転位置変化を推定することができる。
しかしながら、かかる構成においては、時点t2から、その後にホール信号が変化するまでの期間において、ロータの回転速度が変化すると、ロータの回転位置変化の推定値と、実際の回転位置変化とに誤差が生ずる。ロータの回転速度の変化量が大きくなるほど、その誤差は大きくなる。そして、誤差の大きさによっては、十分量の電流を出力する前にロータの実際の回転位置が電気角60°に相当する分だけ変化したり、電気角60°に相当する分の電流を出力したにもかかわらずロータの実際の回転位置が電気角60°に相当する位置まで変化しなかったりする。すると、回転位置の推定値に基づいて生成した駆動電流の正弦波を大きく歪ませたり、駆動電流の波形を不連続になったりして、駆動音を大きくしてしまう。
本発明は、以上の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、次のようなモータ駆動装置、及びそれを用いる画像形成装置を提供することである。即ち、アブソリュート方式のロータリーエンコーダーを用いることなく、特許文献1に記載のインバータ装置よりもモータの駆動音を低減することができるモータ駆動装置等である。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、ホール素子によってモータの回転子の回転位置を検出するホールセンサと、前記ホールセンサから出力されるホール信号に基づいて、前記モータに供給するための正弦波状の駆動電流を生成するモータ駆動信号生成手段とを備えるモータ駆動装置において、前記ホールセンサによって検出可能な最小の回転角変位量よりも小さい所定の角度で前記回転子が回転する毎に、所定のパルス信号を発信する回転パルス発生手段と、該回転パルス発生手段から出力されるパルス信号に基づいて計数処理を行う計数手段とを設けるとともに、前記ホール信号と前記計数手段による計数結果とに基づいて前記駆動電流を生成するように、前記モータ駆動信号生成手段を構成したことを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1のモータ駆動装置において、前記計数値が所定の上限値に達した時点である上限値到達時点で前記計数値をゼロにリセットし、且つ、前記上限値到達時点から所定時間だけ遡った第1時点と、前記上限値到達時点に所定時間だけ加算した第2時点との間の期間内に、前記ホール信号に含まれる所定の基準パルス信号が発生しなかった場合にのみ、その後に前記基準パルス信号が発生したタイミングで前記計数値をゼロにリセットし直す処理を実施するように、前記計数手段を構成したことを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項2のモータ駆動装置において、前記期間内に前記基準パルス信号が発生しないというケースが連続して所定回数発生した場合にのみ、その後に前記基準パルス信号が発生したタイミングで前記計数値をゼロにリセットし直す処理を実施するように、前記計数手段を構成したことを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項2又は3のモータ駆動装置において、モータ駆動開始直後には、前記ホールセンサからの出力に基づいて前記計数値の初期値を設定する処理を実施するように、前記計数手段を構成したことを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、請求項4のモータ駆動装置において、前記ホールセンサとして、ホール信号1周期の中で所定の電気角ごとに出力状態を変化させるものを用いるとともに、それぞれの出力状態について、それぞれ個別に対応する計数初期値を予め記憶しておき、モータ駆動開始時には、そのときの前記出力状態に対応する計数初期値を前記計数値の初期値として設定する処理を実施するように、前記計数手段を構成したことを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、可視像を形成する可視像形成手段と、前記可視像形成手段における少なくとも一部の装置の駆動源となっているモータと、該モータを駆動するモータ駆動装置とを備える画像形成装置において、前記モータ駆動装置として、請求項1乃至5の何れかのモータ駆動装置を用いたことを特徴とするものである。
これらの発明においては、ホールセンサから出力されるホール信号に基づいてモータの回転子の大雑把な回転位置を把握する。また、ホールセンサから出力されるホール信号が変化した時点から、次に変化する時点までにおける、ホールセンサの分解能では検出することができない回転子の細かい回転位置変動を、回転パルス発生手段から出力されるパルス信号に基づいて把握する。これにより、正弦波状の駆動電流の生成に対応し得る細かい分解能で回転子の回転位置を把握する。しかも、回転パルス発生手段からのパルス信号に基づいて把握される回転位置変動は、特許文献1に記載のインバータ装置に採用されている推定値とは異なり、回転子の実際の回転量を測定して得た実測値であるので、回転子の回転速度変化によって実際の回転位置との間に誤差を生ずることはない。よって、アブソリュート方式のロータリーエンコーダーを用いることなく、誤差に起因する歪みや不連続などの乱れのない正弦波状の駆動電流を生成して、特許文献1に記載のインバータ装置よりもモータの駆動音を低減することができる。
なお、回転パルス発生手段としては、インクリメント方式のロータリーエンコーダーや、FG信号発電機(Frequency Generator)などを用いることが可能である。これらは、ホールセンサと組み合わせても、アブソリュート方式のロータリーエンコーダーよりも小型なものとすることが可能である。
実施形態に係るモータ駆動装置における電気回路の要部を示すブロック図。 同モータ駆動装置のホールセンサから出力されるホール信号の波形と、FG発電機から出力されるFG信号の波形とを示す波形図。 同モータ駆動装置における絶対位相信号生成手段の回路構成の要部を示すブロック図。 ウインドウ期間を説明するための波形図。 モータ駆動装置における各種信号の関係を示すタイミングチャート。 モータ停止時におけるホール信号の状態と、理論FG計数値との関係を示す波形図。 実施形態に係る画像形成装置の要部構成を示す要部構成図。
以下、本発明を適用したモータ駆動装置の一実施形態について説明する。
まず、実施形態に係るモータ駆動装置の基本的な構成について説明する。図1は、実施形態に係るモータ駆動装置における電気回路の要部を示すブロック図である。このモータ駆動装置は、ホールセンサ2、FG信号発電機3、ホール信号増幅器4、FG信号増幅器5、目標周波数発生器6、周波数比較器7、誤差増幅器8、絶対位相信号生成手段10、モータ駆動信号生成手段20などを備えている。
モータ駆動信号生成手段20は、モータ1の3相の電機子巻線コイルに対して、それぞれ120°位相ずれした正弦波状の駆動電流を出力することで、モータ1のロータを回転駆動する。つまり、実施形態に係るモータ駆動装置においては、正弦波駆動方式によってモータ1を駆動するようになっている。
モータ1は、ブラシレスモータからなり、互いに星型に位相ずれした状態で接続されたU、V、Wの3相の電機子巻線コイルを有している。また、それら電機子巻線コイルを取り巻くように配設された永久磁石を有しており、コイル側あるいは永久磁石側の何れか一方をケーシング内に固定し、もう一方をロータに固定してータと一体で回転させるようになっている。U、V、Wの3相の電機子巻線コイルに正弦波状の交流電圧が印加されることで、ロータが回転する。
モータ1には、ホールセンサ2の複数のホール素子2aが内蔵されている。それらホール素子2aは、モータ1のロータの回転位置変化に伴う磁界の変化を電圧変化に変換することで、それぞれロータの所定の回転位置変化に応じた周期でパルス信号を発生するものである。実施形態に係るモータ駆動装置においては、3個のホール素子2aを具備するホールセンサ2を用いているが、4個以上のホール素子2aを具備するホールセンサを用いてもよい。
3個のホール素子2aは、互いに所定の電気角ずつ位相ずれしたパルス信号を発するようにモータ1内に配設されている。3個のホール素子2aのうち、1個は、モータ1のU相の電機子巻線コイルに対応するパルス信号であるHUパルス信号を発生するものである。また、他の1個は、モータ1のV相の電機子巻線コイルに対応するパルス信号であるHVパルス信号を発生するものである。また、他の1個は、モータ1のW相の電機子巻線コイルに対応するパルス信号であるHWパルス信号を発生するものである。これら3つのパルス信号は、ホール信号と総称される。
HUパルス信号、HVパルス信号、HWパルス信号はそれぞれ、モータ1内の永久磁石の配置個数(極数という)に応じた周期で、それぞれに個別に対応するホール素子2aから発せられる。例えば、永久磁石の極数が16極である場合には、図2のグラフに示すように、モータ1のロータ1回転あたりに、HUパルス信号、HVパルス信号、HWパルス信号がそれぞれ8個発生する。HUパルス信号、HVパルス信号、HWパルス信号が互いに位相ずれした状態で1個ずつ発生する期間が、ホール信号の1周期に相当する。そして、ホール信号の1周期は電気角360°に相当し、ホール信号1周期内にて何れかのパルスが立ち上がったり、立ち下がったりする毎のタイミングが電気角60°に相当する。図示の例では、モータ1回転あたりにちょうど8周期分のホール信号が出現しているので、モータ1回転あたりに48回のパルス立ち上がり及び立ち下がりが出現することになる。よって、電気角60°は、モータ1のロータにおける7.5°の回転角度に相当する。つまり、ホールセンサ2は、ロータの回転位置が7.5°変化する毎に出力を変化させるものであり、回転位置変化の分解能が7.5°しかない。このような分解能では、正弦波状の駆動電流を精度良く生成することはできない。
FG信号発電機3は、モータ1に内蔵された図示しない駆動マグネットを具備しており、モータ1のロータが所定の回転角度だけ回転する毎に、矩形状のパルス信号であるFG信号を発生させる。モータ1の1回転あたりにおけるFG信号の発生数は、駆動マグネットの着磁ピッチなどによるが、本実施形態では、モータ1回転あたりに6000個のFG信号を発生させるFG信号発電機3を用いている。よって、1つのFG信号は、0.06°のロータ回転角度に相当する。モータ1のロータについて、上述したホールセンサ2によって検出可能な最小の回転角変位量は7.5°であるので、FG信号発電機3はそれよりも小さい0.06°の角度分解能を発揮するものである。なお、本実施形態においては、回転パルス発生手段として、FG信号発電機3を用いたが、その代わりに、インクリメント方式のロータリーエンコーダーを用いてもよい。インクリメント方式のロータリーエンコーダーは、モータのロータが所定の回転角度だけ回転する毎にパルス信号を発信するものであり、パルス信号を発生させるための2つのパルス信号発生回路を備えている。それぞれのパルス信号発生回路は、モータのロータが所定角度だけ回転する毎に、互いに所定の電気角だけ位相ずれしたパルス信号を発生する。それらパルス信号の立ち上がりや立ち下がりに基づいて、ロータの回転が所定角度だけ進んだことを検出することができる。また、2つのパルス信号のうち、どちらの位相が先行するのかに基づいて、ロータの回転方向を検出することもできる。
絶対位相信号生成手段10は、図示しないFG信号カウント部を有している。FG信号を受信する毎にカウントアップを実行するFG信号カウント部は、自らの計数値(以下、FG計数値という)を示すデジタル信号を出力しながら、基本的には、750までカウントアップした時点でFG計数値をゼロにリセットするものである。750というFG計数値は、モータ1のロータの回転角度で45°に相当する(0.06°×750)。よって、FG信号カウント部は、0〜45°の範囲内で、ロータの回転位置を0〜750のFG計数値をもって出力するものである。
モータ駆動信号生成手段20は、絶対位相信号生成手段10のFG信号カウント部から出力されるFG計数値をもとに、モータ1のU相、V相、W相の電機子巻線コイルにそれぞれ個別に出力する3相の正弦波状の駆動電流をそれぞれ正規化(振幅を+−1に正規化)して出力する。これら正弦波状の駆動電流をコイルに供給することで、モータ1のロータが回転する。
目標周波数発生器6は、モータ1の目標の回転周波数と同じ周波数の目標周波数信号を出力する。周波数比較器7は、その目標周波数信号と、FG信号の受信周波数とを比較し、周波数の差に応じた周波数差信号を出力する。誤差増幅器8は、周波数比較器7から出力される周波数差信号を増幅して、モータ駆動信号生成手段20に出力する。この周波数差信号は、上述した正弦波状の駆動電流の振幅を周波数差に応じて変調することで、モータ1の回転速度を目標周波数に応じた速度にほぼ等しくする。
次に、実施形態に係るモータ駆動装置の特徴的な構成について説明する。
図3は、計数手段としての絶対位相信号生成手段(図1の10)の回路構成の要部を示すブロック図である。図示のように、計数手段としての絶対位相信号生成手段(図1の10)は、ホール信号エッジ検出部11と、エッジ信号カウント部12と、ロード信号許可部13と、FG信号カウント部14とを具備している。
FG信号カウント部14は、図示しないFG信号発電機(図1の3)から出力されるFG信号を受信する毎に、FG計数値をカウントアップしていく。そして、FG計数値の信号を外部に出力する。また、FG計数値が予め定められた上限値に達すると、自らのリセット端子に対してリセット信号を出力することで、FG計数値をゼロにリセットしてゼロからのカウントアップを再スタートする。また、ロード端子に対して後述するロード信号が入力された場合にも、FG計数値をゼロにリセットしてゼロからのカウントアップを再スタートする。また、FG計数値が、上限値に対して所定の定数αを減算した値から上限値まで、及びゼロから、ゼロに対して定数αを加算した値までの範囲内(上限付近範囲という)にある場合には、所定のウインドウ信号をHWエッジ信号カウント部12に出力する。このようなFG信号カウント部14により、基本的には、FG信号を受信する毎にFG計数値をカウントアップしつつ、FG計数値を上限値に到達させる毎にゼロにリセットする計数処理が実施される。そして、0〜上限値の間で変動するFG計数値に基づいて、ロータの0〜45°の回転位置変位(0〜360°の電気角変位)が把握される。
なお、本実施形態では、上述したように上限値として750を設定しているので、FG信号1個あたりが0.06°のロータ回転位置変化に相当しているが、上限値についてはタッチパネルやテンキー等からなる操作部への入力操作によって変更できるようにしてもよい。また、本実施形態では、上述した定数αとして、「10」を採用しているので、上述した上限付近範囲は、740〜750、及び0〜10の範囲となる。
上述したように、ホールセンサ(図1の2)は、ロータの回転位置が7.5°変位する毎に出力状態を変化させ、この変化は上述したように電気角60°に相当している。また、750個分のFG信号は電気角360°に相当している。また、電気角360°は、HWパルス信号と、HUパルス信号と、HVパルス信号とがそれぞれ1つずつ出現するホール信号1周期に相当している。このため、理論的には、FG信号カウント部14がFG計数値をゼロにリセットしてから、FG計数値を上限の750にカウントアップするまでの間に、例えばHWパルス信号を基準とするならば、HWパルス信号と、HUパルス信号と、HVパルス信号とがそれぞれその順番で順次出現する。そして、ホール信号1周期が経過した直後の時点で、その経過に先立って消失したHWパルス信号が再び出現する。つまり、例えば、HWパルス信号が立ち上がった時点を基準時点とするならば、モータ1のロータが電気角360°に相当する回転角度である45°回転する毎に、HWパルス信号の立ち上がりが検出される。
本モータ駆動装置においては、ホール信号エッジ検出部11が、HWパルス信号の立ち上がりを検出した時点で、後述するHWエッジ信号カウント部12やロード信号許可部13に対してHWエッジ検出信号を出力するようになっている。なお、HWパルス信号の立ち上がりを検出した時点を基準パルス信号受信タイミングとしているが、HVパルス信号あるいはHUパルス信号の立ち上がりを検出した時点を基準パルス信号受信タイミングとしてもよい。また、それら3相のパルス信号のうち、何れか1つの立ち下がりを検出した時点を基準パルス信号受信タイミングとしてもよい。
ここで、FG信号カウント部14がFG計数値をゼロにリセットした時点と、前述の基準時点とが同期したと仮定する。すると、理論的には、その後、再び基準時点が到来するタイミングと、FG計数値が再び上限の750に達するタイミングとが同期するはずである。ところが、ホールセンサのホール素子の形成位置誤差、モータ1の永久磁石の位置誤差、永久磁石の着磁誤差などにより、ホール素子における磁界の変化点には誤差が生ずる。そして、この誤差により、本実施形態ではモータ1回転あたり8回出現するホール信号1周期のぞれぞれと、750というFG計数値の上限値との間にそれぞれ異なった誤差が発生する。また、FG信号を伝える信号線に何らかのノイズが混入してFG信号の検出数に誤差が発生した場合にも、同様にして、ホール信号1周期と、750というFG計数値の上限値との間に誤差が発生する。
本モータ駆動装置においては、ホール信号の1周期を迎えたタイミングと、FG計数値が上限の750に達したタイミングとの誤差が、ある程度の小さな範囲内にある場合には、後者のタイミングをロータについて45°の回転位置変位があったタイミングであるとみなして、そのタイミングでFG計数値をゼロにリセットするようになっている。この一方で、前述の誤差が前述の範囲を外れる場合には、前者のタイミングをロータについて45°の回転位置変位があったタイミングであるとみなして、そのタイミングでFG計数値をゼロにリセットし直すようになっている。
上述したように、HWエッジ信号カウント部12に対しては、FG信号カウント部14によって所定のウインドウ信号が入力される。このウインドウ信号は、図4に示すように、FG信号カウント部14のFG計数値が上限値(750)を中心にした上述の上限付近範囲内にあることを示す信号である。HWエッジ信号カウント部12は、そのウインドウ信号が出力されている期間であるウインドウ期間内において、ホール信号エッジ検出部11からのHWエッジ検出信号が発生するか否かを確認する。そして、ウインドウ期間内にHWエッジ検出信号が発生した場合には、ホール信号の1周期を迎えたタイミングと、FG計数値が上限の750に達したタイミングとの誤差が許容範囲内にあるとみなして、自らの計数値(以下、HW計数値という)をカウントアップせず、且つHW計数値をゼロにリセットする処理を実施する。これに対し、ウインドウ期間内にHWエッジ検出信号が発生しなかった場合には、ホール信号の1周期を迎えたタイミングと、FG計数値が上限の750に達したタイミングとの誤差が許容範囲から外れているとみなして、HW計数値を1つカウントアップする。そして、HW計数値が所定のエラー閾値Nに達した場合に、後述するロード信号許可部13に対してエラー信号を出力する。つまり、エッジ信号カウント部12は、ウインドウ期間内にHWエッジ検出信号が発生しなかったという事態が所定のエラー閾値Nと同じ回数だけ連続して発生した場合に、エラー信号をロード信号許可部13に出力した後、自らのHW計数値をゼロにリセットする。なお、本モータ駆動装置においては、エラー閾値Nとして「5」を設定している。上述した定数αの2倍であるウインドウ幅や、エラー閾値Nについては、タッチパネルやテンキー等からなる操作部への入力操作によって変更できるようにしてもよい。
ロード信号許可部13は、HWエッジ信号カウント部12からのエラー信号を受信すると、FG信号カウント部14に対してロード信号を出力する。これにより、FG信号カウント部14のFG計数値がゼロにリセットし直される。
以上のような処理により、ホール信号の1周期を迎えたタイミングと、FG計数値が上限の750に達したタイミングとの誤差が、ウインドウ幅の半分である「FG信号5回分」の範囲内にある場合には、後者のタイミングをロータについて45°の回転位置変位があったタイミングであるとみなす。そして、そのタイミングでFG計数値をゼロにリセットする。この一方で、前述の誤差が「FG信号5回分」よりも大きい場合には、前者のタイミングをロータについて45°の回転位置変位があったタイミングであるとみなして、そのタイミングでFG計数値をゼロにリセットする。
かかる構成において、FG計数値は、ロータが0°、45°、90°、135°、180°、225°、270°、315°の回転位置にあるときにそれぞれゼロにリセットされ、その後、ロータが0.06°だけ回転する毎にカウントアップされ、且つ、その0.06°という角度はホールセンサ2の検出可能な7.5°よりも遙かに小さい数値である。よって、FG計数値は、ホールセンサ2では検出することのできないロータの微妙な回転位置を示す数値となる。しかも、この数値は、ロータの実際の回転量を測定した実測値であるので、ロータの回転速度が変化しても、それに起因して数値と実際の回転位置との間に誤差を生ずることがない。よって、特許文献1に記載の制御装置よりも、モータの駆動音を低減することができる。また、推定値と実測値との誤差が大きくなりすぎてモータを脱調させてしまうといった事態を回避することもできる。
また、本モータ駆動装置では、ホールセンサのホール素子の形成位置誤差、モータ1の永久磁石の位置誤差、永久磁石の着磁誤差、FG信号線へのノイズ混入などにより、ホール信号の1周期を迎えたタイミングと、FG計数値が上限の750に達したタイミングとに誤差が発生しても、その誤差が許容範囲内である限りは、後者のタイミングに基づいてロータの回転位置を把握する。これにより、前述の誤差が許容範囲内にある限りは、ホール信号1周期をFG信号750カウント周期と同じ値に安定させて、FG信号750カウント周期に相当する電流量を正確に出力することができる。一方、前述の誤差が許容範囲外になった場合には、前者のタイミングに基づいてロータの回転位置を把握することで、誤差の累積的な積み重ねによる回転位置の把握結果の著しい不適切化を回避することができる。
図5は、実施形態に係るモータ駆動装置における各種信号の関係を示すタイミングチャートである。同図においては、時点ta、tb、tc、td、te・・・tnという順で時間が経過している。時点taでは、FG計数値が上限の750に達したことに基づいて、FG計数値がゼロにリセットされている。このときのHWエッジ信号は、時点taを中心にした740〜750、及び0〜10のウインドウ期間内で発生しているので、HW計数値はカウントアップされない。また、このとき、HW計数値が1以上の数値である場合には、それがゼロにリセットされる。その後、FG計数値が再び上限の750に達すると、FG計数値が再びゼロにリセットされる。2回目のHWエッジ信号は、このときを中心とする2回目のウインドウ期間よりも僅かに早い時点tbにおいて発生している。つまり、2回目のウインドウ期間内では、HWエッジ信号が発生していない。このため、時点tbにてHW計数値が1つカウントアップされて「1」になっている。その後、3回目のHWエッジ信号は3回目のウインドウ期間内の時点tcで発生しているので、時点tcにてHW計数値がゼロにリセットされている。また、4回目のHWエッジ信号は、4回目のウインドウ期間よりも僅かに遅れた時点tdで発生しているので、時点tdにてHW計数値が1つカウントアップされて「1」となっている。また、5回目のHWエッジ信号は、5回目のウインドウ期間よりも僅かに先行した時点teで発生しているので、時点teにてHW計数値が更に1つカウントアップされて「2」となっている。その後、時点tnにおいて、時点tdから数えてN番目のHWエッジ信号がウインドウ期間よりも僅かに遅れたことにより、時点tdでHW計数値がエラー閾値Nである「5」までカウントアップされ、その瞬間にHW計数値がゼロにリセットされている。また、その瞬間に、HWエッジ信号カウント部12からロード信号許可部13に対してエラー信号が出力される。
ロード信号許可部13は、HWエッジ信号カウント部12からエラー信号が送られてくると、FG信号カウント部14に対してロード信号を出力する。すると、FG信号カウント部14は、その時点におけるFG計数値がどのような値になっていても、それをゼロにリセットし直す。これにより、ホール信号の1周期を迎えたタイミングと、FG計数値が上限の750に達したタイミングとの誤差が、ウインドウ幅の半分である「FG信号5回分」を超える場合には、後者のタイミングの代わりに、前者のタイミングをロータについて45°の回転位置変位があったタイミングであるとみなされる。
以上のようにして、モータ回転中におけるロータの回転角度位置が把握されるが、モータの駆動開始時には、これまでの説明とは異なる方法によって回転角度位置が把握される。具体的には、モータ1の駆動を開始する時点においては、殆どの場合、モータ1のロータの回転位置が、上述したHWエッジ信号を発生させる位置にはない。その位置からある程度ずれた位置でロータの回転が停止していることが殆どである。このため、モータ1の駆動開始時においては、FG計数値の初期値をゼロとするのではなく、前述のずれに応じた値に設定する必要がある。
そこで、本モータ駆動装置のFG信号カウント部14は、モータ1の停止時におけるホール信号の出力状態に基づいて、モータ1の駆動開始時におけるFG計数値の初期値を設定するようになっている。詳しくは、モータ1が停止しているときであっても、ホール信号の状態に基づいて、モータ1のロータの回転位置をある程度大雑把に知ることが可能である。図6は、モータ停止時におけるホール信号の状態と、理論FG計数値との関係を示す波形図である。同図において、(a)で示される状態は、HUパルス信号が出力されていない一方で、HVパルス信号及びHWパルス信号がそれぞれ出力されている状態である。この状態を、モータ1が回転していると仮定した場合のFG計数値である理論FG計数値に置き換えると、その値は図示のように0〜125の範囲になる。0〜125というFG計数値は電気角で0〜60°に相当するので、(a)の状態の場合には、電気角が0〜60°の範囲内にあることになる。同様にして、(b)の状態の場合には、理論FG計数値が126〜250の範囲内なので、電気角が60°よりも大きく且つ120°以下の範囲にあることになる。また、(c)の状態の場合には、理論FG計数値が251〜375の範囲内なので、電気角が120°よりも大きく且つ180°以下の範囲にあることになる。また、(d)の状態の場合には、理論FG計数値が376〜500の範囲内なので、電気角が180°よりも大きく且つ240°以下の範囲にあることになる。また、(e)の状態の場合には、理論FG計数値が501〜625の範囲内なので、電気角が240°よりも大きく且つ300°以下の範囲にあることになる。また、(f)の状態の場合には、理論FG計数値が626〜750の範囲内なので、電気角が300°よりも大きく且つ360°以下の範囲にあることになる。このように、モータ1が停止している状態であっても、ホール信号の出力状態に基づいて、ロータの回転位置をある程度大雑把に把握することが可能である。
FG信号カウント部14は、(a),(b),(c),(d),(e),(f)の状態のそれぞれについて、それぞれに個別に対応する予め定められた計数初期値としての相ロード値を記憶している。この相ロード値は、それぞれの状態に対応する理論FG計数値の範囲内における最小値と最大値との間の数値になっている。なお、前記最小値は、理論上、ホール信号に含まれる3つのパルス信号における何らかのエッジを検出するタイミングを示すものであるので、以下、前記最小値をエッジロード値という。相ロード値と、エッジロード値との関係を、次の表1に示す。
Figure 2011041417
表1に示すように、FG信号カウント部14は、(a)の状態に対応する相ロード値,エッジロード値として「62」,「0」を記憶している。「62」という値は、(a)の状態におけるエッジロード値と上記最大値との約半分の値に相当する。つまり、本実施形態では、モータが停止している状態では、ロータの回転位置を、エッジロード値と上記最大値との約半分に相当する位置であるとみなすようになっている。(a)の状態について説明したが、(b),(c),(d),(e),(f)の状態においても、表1に示すように、相ロード値として、エッジロード値に「62」を加算した値を記憶している。
そして、FG信号カウント部14は、モータ駆動開始時には、そのときのホール信号に対応する状態として(a)〜(f)の何れかを特定することで、ロータの大雑把な回転位置を把握する。次に、特定した状態に対応する相ロード値を特定して、それをFG計数値の初期値として設定する。これにより、モータ駆動開始時のロータの回転位置に概ね対応する初期値から、FG計数値のカウントを開始することができる。
モータ駆動開始時におけるロータの実際の回転位置と、FG計数値の初期設定値とには、FG計数値換算で「63」の誤差が最大で発生する。この誤差は、モータが駆動を開始した後、電気角を60°変位させるまでの間に、以下のようにして適切に補正される。即ち、ホール信号エッジ検出部11は、HWパルス信号の立ち上がりをエッジとして検出するが、ホール信号に含まれるエッジには、その他に5種類存在する。HVパルス信号の立ち下がり、HUパルス信号の立ち上がり、HWパルス信号の立ち下がり、HVパルス信号の立ち上がり、及びHUパルス信号の立ち下がりである。ホール信号エッジ検出部11は、HWパルス信号の立ち上がりを検出する毎にHWエッジ信号をHWエッジ信号カウント部12に出力する処理の他に、次のような処理を行うようになっている。即ち、モータ駆動開始時においては、駆動開始後、ホール信号に含まれる6種類のエッジのうち、何れかを始めに検出したタイミングで、初期エッジ信号をFG信号カウント部14に出力する処理である。モータ1の駆動が開始すると、電気角が60°変化するまでの間に、ホール信号に含まれる6種類のエッジのうち、何れかが必ず検出されて、ホール信号エッジ検出部11から初期エッジ信号が出力されることになる。
FG信号カウント部14は、上述のようにして相ロード値をFG計数値の初期値としてカウント処理を開始した後、ホール信号エッジ検出部11からの初回エッジ信号を受信すると、それまでのFG計数値を、初期状態の次の状態に対応するエッジロード値と同じ値に変更する。ここで言う、初期状態とは、モータ駆動開始時におけるホール信号出力状態((a)〜(f)の何れか)のことである。また、初期状態の次の状態とは、初期状態でモータの正転が開始された後、次に到来するホール信号出力状態のことである。例えば、初期状態が(a)の状態であれば、次の状態は(b)の状態である。従って、例えば初期状態が(a)である場合には、FG信号カウント部14は、初期エッジ信号を受信した時点で、それまでのFG計数値を、(b)の状態のエッジロード値である「125」に変更する。これにより、FG計数値がロータの実際の回転位置に見合った適切な値に補正される。
次に、本発明を適用した画像形成装置の実施形態について説明する。
図7は、実施形態に係る画像形成装置の要部構成を示す要部構成図である。同図において、実施形態に係る画像形成装置は、トナー像を形成するためのプロセスユニット100を備えている。これらは、潜像担持体たるドラム状の感光体101、帯電手段102、光書込手段103、現像手段104、除電・クリーニング手段105等を有しており、それらが一体的に画像形成装置本体に着脱されるようになっている。
帯電手段102は、図示しない駆動手段によって図中時計回り方向に回転駆動される感光体101の表面を一様帯電せしめる。一様帯電せしめられた感光体101の表面は、光書込手段103から発せられる走査光によって露光走査されて静電潜像を担持する。この静電潜像は、現像手段104によってトナー像に現像された後、後述する中間転写ベルト107上に中間転写される。
現像手段104は、周知の一成分現像方式、あるいは二成分現像方式により、感光体101の表面上の静電潜像をトナー像に現像するものである。また、光書込手段は、周知のLEDアレイから発する走査光によって感光体101を露光走査するものである。LEDアレイを用いるものの代わりに、レーザー光学系を用いるものを採用してもよい。
プロセスユニット100の下方には、図示しない紙収容カセットが配設されており、所定のタイミングで記録紙Pを給紙路に送り出す。この給紙路の末端付近には、レジストローラ対115が配設されている。レジストローラ対115は、記録紙Pを挟み込むべく両ローラを回転させているが、挟み込んですぐに回転を一旦停止させる。そして、記録紙Pを適切なタイミングで後述の2次転写ニップに向けて送り出す。
プロセスユニット100の図中上方には、中間転写ベルト107を張架しながら無端移動せしめる転写ユニット106が配設されている。転写手段としての転写ユニット106は、中間転写ベルト107の他に、駆動ローラ108、従動ローラ109、1次転写ローラ110、2次転写ローラ111、図示しないベルトクリーニング装置などを有している。
中間転写ベルト107は、そのループ内側に配設された駆動ローラ108、従動ローラ109及び1次転写ローラ110に張架されながら、駆動ローラ108の回転駆動によって図中反時計回り方向に無端移動せしめられる。1次転写ローラ110は、このように無端移動せしめられる中間転写ベルト107を感光体101との間に挟み込んでいる。これにより、感光体101と中間転写ベルト107とが当接する1次転写ニップが形成されている。
1次転写ローラ110には、トナーとは逆極性(例えばプラス)の1次転写バイアスが印加されている。中間転写ベルト107は、その無端移動に伴って1次転写ニップを通過する際に、感光体101上のトナーが1次転写される。
駆動ローラ108は、2次転写ローラ111との間に中間転写ベルト107を挟み込んでいる。これにより、中間転写ベルト107と2次転写ローラ111とが当接する2次転写ニップが形成されている。中間転写ベルト107上に形成されたトナー像は、この2次転写ニップで記録紙に転写される。
2次転写ニップを通過した後の中間転写ベルト107には、記録紙Pに転写されなかった転写残トナーが付着している。これは、図示しないベルトベルトクリーニング装置によってクリーニングされる。また、2次転写ニップでトナー像が2次転写された記録紙Pは、図示しない定着装置に送られて、そこでトナー像の定着処理が施された後、機外へと排出される。
以上の基本的な構成を備える実施形態に係る画像形成装置は、感光体101を回転駆動させるための図示しない感光体モータを駆動するモータ駆動装置として、実施形態に係るモータ駆動装置を採用している。また、駆動ローラ108を回転駆動させるための図示しないベルト駆動モータを駆動するモータ駆動装置についても、実施形態に係るモータ駆動装置を採用している。
以上、実施形態に係るモータ駆動装置においては、FG計数値が所定の上限値である750に達した上限値到達時点でFG計数値をゼロにリセットし、且つ、上限値到達時点からFG計数換算で定数αだけ遡った第1時点と、上限値到達時点にFG計数換算で定数αだけ加算した第2時点との間のウインドウ期間内に、基準パルス信号受信タイミングであるHWエッジ立ち上がりが発生しなかった場合にのみ、その後のHWエッジ立ち上がり時点でFG計数値をゼロにリセットし直す処理を実施するように、計数手段としての絶対位相信号生成手段10を構成している。かかる構成では、ホール素子の形成位置誤差などにより、ホール信号の1周期を迎えたタイミングと、FG計数値が上限の750に達したタイミングとに誤差が発生しても、その誤差が許容範囲内にある限りは、ホール信号1周期をFG信号750カウント周期と同じ値に安定させて、FG信号750カウント周期に相当する電流量を正確に出力することができる。一方、前述の誤差が許容範囲外になった場合には、HWエッジ立ち上がりに基づいてFG計数値をゼロにリセットし直すことで、誤差の累積的な積み重ねによる回転位置の把握結果の著しい不適切化を回避することができる。
また、実施形態に係るモータ駆動装置においては、HWエッジ立ち上がりがウインドウ期間内に発生しないという事態が連続して所定回数(エラー閾値Nと同じ回数)発生した場合にのみ、その後のHWエッジ立ち上がり時点でFG計数値をゼロにリセットし直す処理を実施するように、計数手段たる絶対位相信号生成手段10を構成している。かかる構成では、ロータの回転位置が所定量だけ変位する間に、それまでにおける、ホール信号の1周期を迎えたタイミングと、FG計数値が上限の750に達したタイミングとの累積誤差が許容範囲を外れた場合に、FG計数値をゼロにリセットし直すことができる。
また、実施形態に係るモータ駆動装置においては、モータ駆動開始直後には、ホール信号に基づいてFG計数値の初期値を設定する処理を実施するように、絶対位相信号生成手段10を構成している。かかる構成では、ホール信号のエッジを検出する前のモータ駆動開始直後であっても、FG計数値のカウントを開始することができる。
また、実施形態に係るモータ駆動装置においては、ホールセンサ2として、電気角1周期の中で電気角60°ごとに出力状態を変化させるものを用いるとともに、それぞれの出力状態((a)〜(f))について、それぞれ個別に対応する計数初期値である相ロード値を予め記憶しておき、モータ駆動開始時には、そのときの出力状態に対応する相ロード値をFG計数値の初期値として設定する処理を実施するように、絶対位相信号生成手段10を構成している。かかる構成では、既に説明したように、モータ駆動開始直後のロータの回転位置に概ね即した初期値から、FG計数値のカウントを開始することができる。
また、実施形態に係る画像形成装置では、感光体101の駆動源となっている感光体駆動モータを駆動するモータ駆動装置において、アブソリュート方式のロータリーエンコーダーを用いることなく、誤差に起因する歪みや不連続などの乱れのない正弦波状の駆動電流を生成して、感光体駆動モータの駆動音を低減することができる。更には、駆動ローラ108の駆動源となっているベルト駆動モータを駆動するモータ駆動装置において、アブソリュート方式のロータリーエンコーダーを用いることなく、誤差に起因する歪みや不連続などの乱れのない正弦波状の駆動電流を生成して、ベルト駆動モータの駆動音を低減することができる。
2:ホールセンサ
2a:ホール素子
3:FG信号発電機(回転パルス発生手段)
10:絶対位相信号生成手段(計数手段)
20:モータ駆動信号生成手段
特許第3500328号公報

Claims (6)

  1. ホール素子によってモータの回転子の回転位置を検出するホールセンサと、前記ホールセンサから出力されるホール信号に基づいて、前記モータに供給するための正弦波状の駆動電流を生成するモータ駆動信号生成手段とを備えるモータ駆動装置において、
    前記ホールセンサによって検出可能な最小の回転角変位量よりも小さい所定の角度で前記回転子が回転する毎に、所定のパルス信号を発信する回転パルス発生手段と、
    該回転パルス発生手段から出力されるパルス信号に基づいて計数処理を行う計数手段とを設けるとともに、
    前記ホール信号と前記計数手段による計数結果とに基づいて前記駆動電流を生成するように、前記モータ駆動信号生成手段を構成したことを特徴とするモータ駆動装置。
  2. 請求項1のモータ駆動装置において、
    前記計数値が所定の上限値に達した時点である上限値到達時点で前記計数値をゼロにリセットし、且つ、前記上限値到達時点から所定時間だけ遡った第1時点と、前記上限値到達時点に所定時間だけ加算した第2時点との間の期間内に、前記ホール信号に含まれる所定の基準パルス信号が発生しなかった場合にのみ、その後に前記基準パルス信号が発生したタイミングで前記計数値をゼロにリセットし直す処理を実施するように、前記計数手段を構成したことを特徴とするモータ駆動装置。
  3. 請求項2のモータ駆動装置において、
    前記期間内に前記基準パルス信号が発生しないというケースが連続して所定回数発生した場合にのみ、その後に前記基準パルス信号が発生したタイミングで前記計数値をゼロにリセットし直す処理を実施するように、前記計数手段を構成したことを特徴とするモータ駆動装置。
  4. 請求項2又は3のモータ駆動装置において、
    モータ駆動開始直後には、前記ホールセンサからの出力に基づいて前記計数値の初期値を設定する処理を実施するように、前記計数手段を構成したことを特徴とするモータ駆動装置。
  5. 請求項4のモータ駆動装置において、
    前記ホールセンサとして、ホール信号1周期の中で所定の電気角ごとに出力状態を変化させるものを用いるとともに、
    それぞれの出力状態について、それぞれ個別に対応する計数初期値を予め記憶しておき、モータ駆動開始時には、そのときの前記出力状態に対応する計数初期値を前記計数値の初期値として設定する処理を実施するように、前記計数手段を構成したことを特徴とするモータ駆動装置。
  6. 可視像を形成する可視像形成手段と、前記可視像形成手段における少なくとも一部の装置の駆動源となっているモータと、該モータを駆動するモータ駆動装置とを備える画像形成装置において、
    前記モータ駆動装置として、請求項1乃至5の何れかのモータ駆動装置を用いたことを特徴とする画像形成装置。
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