JP2011041259A - 複数のサブチャネルを複数の端末に割り当てる装置及び方法 - Google Patents

複数のサブチャネルを複数の端末に割り当てる装置及び方法 Download PDF

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Abstract

【課題】基地局から複数の端末へデータを送信する通信システムにおいて、複数のサブチャネルを基地局によって同時にアドレス指定されるべき複数の端末に割り当てる概念を提供する。
【解決手段】複数の端末のうちの各端末が第1の割当期間の後に少なくとも1個のサブチャネルを割り当てられているように、第1の割当戦略に従って第1の割当期間の中で複数のサブチャネルの中の第1のサブチャネルのグループを割り当て、第2の割当戦略に従って第2の割当期間の中で複数のサブチャネルの中の第2のサブチャネルのグループを割り当てる。第1のグループは、第2のグループとは異なり、第1の割当戦略は、第2の割当戦略とは異なる。
【選択図】図1

Description

本発明による実施形態は、通信システムの分野に関し、特に、複数のサブチャネルを複数の端末に割り当てる装置及び方法に関する。
例えば、移動体通信システムのダウンリンクのような、ポイント・ツー・マルチポイント通信システムにおいては、送信機は、時間、周波数、及び空間成分のようなリソースをその送信機のカバレッジの下で受信機に割り当てる重要なタスクがある。送信機が各ユーザまたは端末のチャネルを知っている場合には、ユーザまたは端末を空間的に多重化している同じ周波数で、多数のユーザが、同時にサービスを受けることができる。例えば、移動体通信システムのアップリンクのような、マルチポイント・ツー・ポイント通信システムにおいては、このタスクは受信機によって実現されなければならない。以下の分析は、ダウンリンクに制限されることがあるが、アップリンクへの適用は簡単である。この目的のため、基地局またはアクセスポイントと移動ユーザ(端末)において多数のアンテナが利用され、これにより、周知の多入力多出力(MIMO:Multiple-Input Multiple-Output)システムが提供される。以下では、ユーザ数K、搬送波数C、送信機でのアンテナ数MTx、及びk番目の受信機でのアンテナ数MRx,kを含んでいるMIMO直交周波数分割多重化(OFDM)システムが検討される。c番目の搬送波上のk番目のユーザのチャネルは、行列
Figure 2011041259
によって記述される。
搬送波、チャネル及びサブチャネルの端末への割り当ては、様々な制約のもとで行われる。送信機においてこれらの行列が完全に知られていると仮定すると、いくつかのサービス品質(QoS)制約付きの最適化問題を検討することができる。これらの最適化問題は、ユーザのレートが所定の比率を充足しなければならない場合の、電力制約と、最小及び最大レート制約または相対レート制約(「レート平衡化」)との下での重み付き総和レートの最大化である。代替的に、最小レート要件を充足させるため総電力の最小化を検討することができる。これらの問題に対する最適解は、近年、電力最小化に関して(非特許文献1を参照のこと)、レート平衡化に関して(非特許文献2を参照のこと)、及び、最小レート制約に関して(非特許文献3を参照のこと)見つけられる。これらのアルゴリズムはすべてが繰り返して実行されるものであり、各繰り返しにおいて、重み付き総和レート最大化(非特許文献4を参照のこと)が解決されなければならない。この重み付き総和レート最大化は、それ自体が、数値的に複雑な最適化問題を構成するので、上に挙げられた問題に対して最適解を求める場合、計算コストが高い。
総電力制約だけを用いる総和レートの最大化について、逐次符号化・逐次割当法(SESAM)がこの目的を非常に巧く達成することがシミュレーションによって明らかにされている(非特許文献5を参照のこと)。さらに、このアルゴリズムの複雑さの軽減のための効果的な方法は、非特許文献6に記載されている。しかし、今までのところ、これらの方法は、レート平衡化問題のため(非特許文献7を参照のこと)、及び、最小レート要件下での総和レート最大化の問題のため(非特許文献8を参照のこと)SESAMのQoS拡張に適用できない。これらのアルゴリズムは、最適なアルゴリズムよりはるかに複雑さが低いが、依然としてかなりの量の計算の複雑さがある。後者のアルゴリズムにおいては、最大総和レートとなる点が実現可能な領域の範囲内にあるかどうかのテストがさらに必要となる。このテストでは、実際のQoS制約付きアルゴリズムが実行可能になる前に、総和レート最大化SESAMを実行することが基本的に必要となる。これらのアルゴリズムが依拠するダーティ・ペーパー符号化(DPC)のための準最適な実装に関する複雑さを回避するため、純粋に線形のプリコーディング及び割当スキームが、非特許文献9において線形逐次割当(LISA)を用いて開発されている。この場合において、QoS拡張はこれまでのところ利用することはできない。
殆どの割当アルゴリズムは、たとえば、総和レートのような特定の特性を最適化しようとするが、少なくともいくらかのデータを各ユーザまたはチャネルへ同時に提供することの方が、多くの場合で重要である。
C.Fung,W.Yu,and T.Lim.「Multiantenna Downlink Precoding with Individual Rate Constraints:Power Minimization and User Ordering」 .In International Conference on Communication systems,2004 J.Lee and N.Jindal.「Symmetric Capacity of MIMO Downlink Channels.In IEEE International Symposium on Information Theory,2006 G.Wunder and T.Michel.「Minimum Rates Scheduling for MIMO−OFDM Broadcast Channels」 .In Proc.9th IEEE Intern.Symp.on Spread Spectrum Techniques and Applications (ISSSTA 2006),Manaus,Brazil,August 2006 H.Viswanathan,S.Venkatesan,and H.Huang.「Downlink Capacity Evaluation of Cellular Networks With Known−Interference Cancellation」 .IEEE Journal on Selected Areas in Communications,21(6):802−811,June 2003 P.Tejera,W.Utschick,G.Bauch,and J.A.Nossek.「Subchannel Allocation in Multiuser Multiple−Input Multiple−Output Systems」 .IEEE Transactions on Information Theory,52:4721−4733,Oct.2006 C.Guthy,W.Utschick,J.A.Nossek,G.Dietl,and G.Bauch.「Rate−Invariant User Preselection for Complexity Reduction in Multiuser MIMO Systems」 .In Proc.of IEEE Vehicular Technology Conference (VTC),September 2008 P.Tejera,W.Utschick,G.Bauch,and J.A.Nossek.「Rate Balancing in Multiuser MIMO OFDM Systems」 .Accepted for publication in IEEE Transactions on Communications,2009 C.Guthy,W.Utschick,G.Bauch,and J.A.Nossek.「Sum Throughput Enhancements in Quality of Service Constrained Multiuser MIMO OFDM Systems」 .Wireless Personal Communications journal,special issue on 「Serving and Managing Users in a Heterogeneous B3G Wireless World:Requirements,New Research Challenges,Emerging Solutions」,48(1):157−173,2009 C.Guthy,W.Utschick,G.Dietl,and P.Tejera.「Efficient Linear Successive Allocation for the MIMO Broadcast Channel」 .In Proc.of 42 and Asilomar Conference on signals,Systems,and Computers,October 2008
本発明の目的は、基地局から複数の端末へデータを送信する通信システムにおいて、複数の端末のうちの各端末の伝送レートが0より高くなるように、基地局によって同時にアドレス指定されるべき複数の端末に複数のサブチャネルを割り当てる概念を提供することである。
本目的は、請求項1に記載された装置、請求項12に記載された方法、または請求項13に記載されたコンピュータプログラムによって解決される。
本発明の実施形態は、基地局から複数の端末へデータを送信する通信システムにおいて、基地局によって同時にアドレス指定されるべき複数の端末に複数のサブチャネルを割り当てる装置を提供する。この装置は、各端末が第1の割当期間の後に少なくとも1個のサブチャネルを割り当てられているように、第1の割当戦略に従って第1の割当期間の中で複数のサブチャネルの中の第1のサブチャネルのグループを割り当てるサブチャネル割当器を備える。さらに、サブチャネル割当器は、第2の割当戦略に従って第2の割当期間の中で複数のサブチャネルの中の第2のサブチャネルのグループを割り当てるものである。ここで、第1のグループは第2のグループとは異なり、第1の割当戦略は第2の割当戦略とは異なる。
本発明による実施形態は、サブチャネルの割当が異なる割当戦略を用いる2つの期間に分割されているという中心的な概念に基づいている。第1の割当期間中に、サブチャネルは、各端末が少なくとも1個の割当済みのサブチャネルを受信するように割り当てられる。このように、少なくとも低い伝送レート(0より高い)が各ユーザのため保証される。第2の割当期間中に、第1のグループの一部ではない複数のサブチャネルの中の一部または全部の残りのサブチャネルが、第2の割当戦略に従って割り当てられ得る。この戦略は、たとえば、サブチャネルを最高伝送レートまたは総和レートを提供する端末に割り当てることでもよく、または、端末の所要の最小伝送レートが満たされるようにサブチャネルを割り当てることでもよい。
換言すると、サブチャネルの割当は、サブチャネルをすべての端末にある程度公平に分配する第1のフェーズと、種々の制約がその期間中に満たされる第2のフェーズとに分割される。たとえば、すべての残りのサブチャネルを、総和レートの最高の増加をもたらすように第2の割当期間中に同じ端末、または、少数の端末のグループに割り当てることもできる。
一方で、少なくとも最小伝送レートが、第1の割当期間中に同時にアドレス指定されるべき各端末に対し保証され得る。他方で、(たとえば、総和レートの最適化のような)1つ以上の制約が、第2の割当期間中に割当によって満たされ得る。
本発明によるいくつかの実施形態は、同時にアドレス指定されるべき複数の端末の中から複数の選択可能な端末を予め選択する端末事前選択器を備える。端末は、所定の端末事前選択基準に基づいて予め選択される。サブチャネル割当器は、次に割り当てられるサブチャネルを複数の選択可能な端末のうちのある端末に割り当てるものである。換言すると、端末事前選択器は、第1の割当期間中に第1の割当戦略に従い、第2の割当期間中に第2の割当戦略に従って事前選択端末を選択することができる。
本発明によるいくつかのさらなる実施形態は、計算器及び選択器を備える。計算器は、複数の選択可能な端末のうちの各端末のための優先サブチャネルを決定するものであり、選択器は、所定の選択基準に基づいて複数の選択可能な端末のうちのある端末を選択するものである。サブチャネル割当器は、選択された端末の決定された優先サブチャネルを選択された端末に割り当てる。
本発明によるいくつかの実施形態は、基地局から複数の端末へデータを送信する通信システムにおいて複数のサブチャネルを基地局によって同時にアドレス指定されるべき複数の端末に割り当てる方法に関する。この方法は、第1のサブチャネルのグループを割り当てるステップと、第2のサブチャネルのグループを割り当てるステップとを含む。複数のサブチャネルの中の第1のサブチャネルのグループは、各端末が第1の割当期間の後に少なくとも1個のサブチャネルを割り当てられているように、第1の割当戦略に従って第1の割当期間の中で割り当られる。複数のサブチャネルの中の第2のサブチャネルのグループは、第2の割当戦略に従って第2の割当期間の中で割り当てられる。第1のグループは第2のグループとは異なり、第1の割当戦略は第2の割当戦略とは異なる。
本発明による実施形態は続いて添付図面を参照して詳述される。
複数のサブチャネルを複数の端末に割り当てる装置のブロック図である。 複数のサブチャネルを複数の端末に割り当てる装置のブロック図である。 複数のサブチャネルを複数の端末に割り当てる装置のブロック図である。 複数のサブチャネルを複数の端末に割り当てる装置のブロック図である。 複数のサブチャネルを複数の端末に割り当てる方法のフローチャートである。 搬送波cのシステムモデルの概略図である。 SESAMまたはLISAの適用後の搬送波cの有効なシステムモデルの概略図である。 最小レート要件の下で総和レート最大化のため総和レートを比較する図である。 最小レート要件の下で総和レート最大化のため個別レートを比較する図である。 最小レート要件の下でSESAMを用いる総和レート最大化のため計算の複雑さを比較する図である。 図11aは、最小レート要件の下でLISAを用いる総和レート最大化のため計算の複雑さを比較する図である。図11bは、最小レート要件の下でLISAを用いる総和レート最大化のため計算の複雑さを比較する図である。 空間的なアーバン・マイクロセル・シナリオの概略図である。 最小レート要件の下で総和レート最大化のため総和レートを比較する図である。 最小レート要件の下でSESAMを用いる総和レート最大化のための複雑さ分析を示す図である。 最小レート要件の下でLISAを用いる総和レート最大化のための複雑さ分析を示す図である。 多入力多出力通信システムの概略図である。 2台のユーザのための重み付き総和レート最大化の反復解の概略図である。 2台のユーザのための逐次サブチャネル割当のための貪欲法の概略図である。 屋内事務所シナリオの概略図である。 最小レート要件の下でLISAを用いる総和レート最大化のための計算の複雑さを比較する図である。 端末を選択する装置のブロック図である。 端末を選択する装置のブロック図である。 端末を選択する方法のフローチャートである。
以下、同じ参照番号が、同一または類似した機能的特性を有する対象物及び機能ユニットに対して部分的に使用される。それらについての説明は、実施形態の説明が冗長にならないように、他の図面にも当然適用される。
図1は、本発明の実施形態による装置100のブロック図を示しており、装置100は、基地局から複数の端末へデータを送信する通信システムにおいて、複数のサブチャネル102を、基地局によって同時にアドレス指定されるべき複数の端末104に割り当てるものである。装置100は、サブチャネル割当器110を備える。サブチャネル割当器は、第1の割当期間の後に複数の端末104のうちの各端末に少なくとも1個のサブチャネルが割り当てられているように、第1の割当戦略に従って第1の割当期間の中で複数のサブチャネル102の中の第1のサブチャネルのグループを割り当てる。さらに、サブチャネル割当器110は、第2の割当戦略に従って第2の割当期間の中で複数のサブチャネル102の中の第2のサブチャネルのグループを割り当てる。第1のグループは第2のグループとは異なり、第1の割当戦略は第2の割当戦略とは異なる。
サブチャネル割当を2つの期間に分割することにより、一方で、(0より大きい)少なくとも最小伝送レートを、第1の割当期間の中での第1のサブチャネルのグループの割当によって各端末に対して保証することができ、他方で、他の制約を第2の割当期間中の割当によって満たすようにすることができる。他の制約は、たとえば、特定のチャネルの伝送レートの増加、すべての端末の総和レートの増加、端末のための異なる最小または最大伝送レートの提供、または、送信電力の最小化であり得る。
このため、第1の割当戦略は、各端末のための最小伝送レートを提供するため使用され得る。これは、たとえば、同数のサブチャネルを複数の端末のうちの各端末に割り当てることにより行われ得る。この個数は、端末毎に1個、2個、または、それ以上の個数のサブチャネルでもよい。たとえば、既に、初期化サブチャネル数と呼ばれる所定の個数のサブチャネルを受信した端末は、第1の割当期間中のさらなるサブチャネルの分配から除外されることがある。換言すると、第1の割当期間中に1台の端末に割り当てられるサブチャネルの個数は初期サブチャネル数以下でもよい。第1の割当期間中のサブチャネルの割当は、たとえば、できるだけ高い伝送レートをもつ端末を最初に選定することによって、割り当てられたサブチャネルの総和レートを繰り返し最適化(iteratively optimizing)することによって、または、公知のSESAMもしくはLISAアルゴリズムによってランダムに実行され得る。
第2の割当戦略は、たとえば、サブチャネルと端末とのすべての組み合わせに関して高い伝送レートもしくは最高の伝送レートを提供する端末にサブチャネルを割り当てること、基地局の送信電力が最小化されるようにサブチャネルを端末に割り当てること、サブチャネルをランダムに割り当てること、または、SESAMもしくはLISAアルゴリズムに従うことのいずれかにすることができる。それぞれが第2の割当期間中に使用され得る、異なる制約を満たす多数の割当概念及びアルゴリズムが知られている。換言すると、サブチャネル割当器は、第2の割当期間中に第2のグループのサブチャネルを端末に逐次割り当てることができ、割り付けられたサブチャネルは、第1のグループの中の割当済みのサブチャネル、及び、第2のグループの中のすべての既に割当済みのサブチャネルと組み合わせて、所定の割当基準を満たすことになる。所定の基準は、たとえば、総和レートの増加とすることができる。既に所定の個数のサブチャネルを受信した端末は、第1の割当期間中にさらなるサブチャネルの分配から除外されることがあるので、たとえば、第1及び第2の割当戦略は、(たとえば、SESAMまたはLISAのような)同じ割当アルゴリズムに基づくようにし、複数の選択可能な端末だけが異なるようにしてもよい。
第1のグループに含まれるサブチャネルは、第2のグループの一部でないことがある。換言すると、第1の割当期間中に端末に既に割当済みのサブチャネルは、第2の割当期間中に再割り当てされないことがある。
通常、第1の割当期間は、時間的に第2の割当期間より前に位置しているが、反対でも構わない。
サブチャネル割当器110は、たとえば、専用設計されたハードウェア、プロセッサの一部、もしくは、マイクロコントローラでもよく、または、コンピュータもしくはマイクロコントローラ上で動作するコンピューティングプログラムとして実現されてもよい。
ユーザとも呼ばれる端末は、たとえば、基地局からデータを受信する携帯電話機、ラップトップ、または、別の機器でもよい。
図2は、本発明の実施形態による装置200のブロック図を示しており、装置200は、基地局から複数の端末104へデータを送信する通信システムにおいて、複数のサブチャネル102を基地局によって同時にアドレス指定されるべき複数の端末104に割り当てるものである。装置200は、図1に示された装置に類似しているが、サブチャネル割当器110に接続された端末事前選択器(terminal preselector)210をさらに備える。端末事前選択器210は、同時にアドレス指定されるべき複数の端末104の中から複数の選択可能な端末212を予め選択する。端末は、所定の端末事前選択基準に基づいて予め選択され得る。サブチャネル割当器110は、次に割り当てられるべきサブチャネルを複数の選択可能な端末212のうちのある端末に割り当て得る。換言すると、次に割り当てられるべきサブチャネルは、端末事前選択器210によって予め選択された端末だけに割り当てられ得る。
複数の選択可能な端末212は、複数の端末104の中の少なくとも1台の端末を含むことがあり、または、複数の端末104の中のすべての端末さえ含むことがある。
端末事前選択基準(terminal preselection criterion)は、端末を予め選択する規則を設定するものである。たとえば、端末事前選択基準は、単に1個のサブチャネルまたは特定の個数のサブチャネルを未だ受信していない端末だけを選択することでもよい。あるいは、複数の端末104のうちの予め選択されるべき端末は、その端末の最大サブチャネルレートの上限が同時にアドレス指定されるべき複数の端末104の伝送レートの下限の最大値以上である場合に、予め選択されるようにしてもよい。
端末事前選択基準は、第1の割当期間中に第1の割当戦略に基づき、第2の割当期間中に第2の割当戦略に基づき得る。たとえば、第1の割当期間中の端末事前選択基準は、複数の端末104の中で初期サブチャネル数より少ないサブチャネルが割り当てられた端末を予め選択することでもよく、第2の割当期間中の端末事前選択基準は、すべての既に割当済みのサブチャネルの総和レートに基づいて複数の端末の中のある端末を予め選択することでもよい。
事前選択は、複数の選択可能な端末212を得るために複数の端末104の中のいくつかの端末を除外することによって行われてもよい。
端末事前選択器210は、たとえば、図2に示されているように別個のユニットでもよく、または、サブチャネル割当器110の一部でもよい。
図3は、本発明の実施形態による装置300のブロック図を示しており、装置300は、基地局から複数の端末104へデータを送信する通信システムにおいて、複数のサブチャネル102を基地局によって同時にアドレス指定されるべき複数の端末104に割り当てるものである。装置300は、図2に示された装置に類似しているが、計算器310と選択器320とをさらに備える。端末事前選択器210は、計算器310に接続され、計算器310は、選択器320に接続され、計算器310及び選択器320は、サブチャネル割当器110に接続されている。
計算器310は、複数の選択可能な端末212のうちの各端末のための優先サブチャネルを決定するものであり、選択器320は、所定の選択基準に基づいて複数の選択可能な端末212のうちのある端末を選択するものである。サブチャネル割当器110は、選択された端末に対して決定された優先サブチャネルを、選択された端末に割り当て得る。換言すると、所定の選択基準に従って端末が選択され、この端末のために決定された優先サブチャネルが、この端末に割り当てられる。
選択基準は、たとえば、ある端末をランダムに選択することでもよく、SESAMもしくはLISA概念に従って端末を選択することでもよく、または、別の選択概念に従ってもよい。選択基準は、第1の割当期間中と第2の割当期間中とにおいて異なるようにしてもよい。換言すると、選択基準は、第1の割当期間中は第1の割当戦略に従って設定され、第2の割当期間中は第2の割当戦略に従って設定されるようにしてもよい。
計算器310及び選択器320は、たとえば、図3に示されているように別個のユニットでもよく、または、サブチャネル割当器110の一部でもよい。計算器310及び選択器320は、複数の選択可能な端末の中からある端末を選択する装置に加えられることもある。
図4は、本発明の実施形態による装置400のブロック図を示しており、装置400は、基地局から複数の端末104へデータを送信する通信システムにおいて、複数のサブチャネル102を基地局によって同時にアドレス指定されるべき複数の端末104に割り当てるものである。装置400は、図3に示された装置に類似しているが、計算器310に接続された搬送波事前選択器410をさらに備える。搬送波事前選択器410は、複数のサブチャネル102の中から複数の選択可能なサブチャネルを予め選択し得る。サブチャネルは、所定のサブチャネル事前選択基準に基づいて予め選択され得る。計算器310は、予め選択された複数の選択可能なサブチャネルに基づいて各端末のための優先サブチャネルを決定し得る。換言すると、搬送波事前選択器410は、サブチャネル事前選択基準に従って選択可能なサブチャネルのグループを選択し得るものであり、次に割り当てられるべきサブチャネルは、この選択可能なサブチャネルのグループの中から選択される。このように、たとえば、第1または第2の割当戦略に従う所与の制約を満たすことができるサブチャネルだけが予め選択され得る。
複数の選択可能なサブチャネルは、複数のサブチャネル102のうちの少なくとも1個のサブチャネルを含み得る。
サブチャネル事前選択基準は、たとえば、予め選択されるべきサブチャネルのサブチャネル利得の上限が複数のサブチャネルのサブチャネル利得の下限の最大値以上である場合、そのサブチャネルを、複数のサブチャネルの中から予め選択することでもよい。
事前選択は、複数の選択可能なサブチャネル212を取得するために複数のサブチャネル102のうちのいくつかのサブチャネルを除外することによって行われてもよい。
搬送波事前選択器410は、たとえば、図4に示されているように別個のユニットでもよく、または、計算器310もしくはサブチャネル割当器110の一部でもよい。
図5は、本発明の実施形態による方法500のフローチャートを示しており、方法500は、基地局から複数の端末へデータを送信する通信システムにおいて、複数のサブチャネルを基地局によって同時にアドレス指定されるべき複数の端末に割り当てる方法である。この方法500は、複数のサブチャネルのうちの第1のサブチャネルのグループを割り当てるステップ510と、複数のサブチャネルのうちの第2のサブチャネルのグループを割り当てるステップ520とを含む。第1のサブチャネルのグループは、第1の割当期間の後に複数の端末のうちの各端末に少なくとも1個のサブチャネルが割り当てられているように、第1の割当戦略に従って第1の割当期間の中に割り当てられる(ステップ510)。複数のサブチャネルの中の第2のサブチャネルのグループは、第2の割当戦略に従って第2の割当期間の中に割り当てられる(ステップ520)。第1のグループは第2のグループとは異なり、第1の割当戦略は第2の割当戦略とは異なる。
この方法は、後述される概念に従ってさらなるステップによって拡張され得る。たとえば、この方法は、コンピュータまたはマイクロコントローラの上で動作するコンピュータプログラムによって実行され得る。
本発明によるいくつかの実施形態は、上記概念に従って複数のサブチャネルを複数の端末に割り当てる装置を備える基地局に関する。基地局は、通信システムの通常の基地局でもよいが、複数の他の端末へデータを送信する、たとえば、ワイヤレス・ローカル・エリア・ネットワーク(WLAN)のアクセスポイント、または、携帯電話機もしくはラップトップのような移動体機器でもよい。
本発明によるいくつかのさらなる実施形態は、基地局から端末へデータを送信する多入力多出力通信システムにおいて複数の選択可能な端末の中から端末を選択する選択概念に関する。この選択概念は、サービス品質制約を考慮してMIMO通信システムにおいて端末を選択するときに複雑さを小さくできるような概念を提供し得る。
図15は、多入力多出力通信システム1500の概略図を示しており、多入力多出力通信システム1500は、基地局1510と、基地局1510によって同時にアドレス指定されるべき複数の端末1520とを備える。本実施例では、3台の端末1520またはユーザが、同時にアドレス指定されている。また、1個のサブチャネルが、2台のユーザ1520のそれぞれに割り当てられており、2個のサブチャネルが、ユーザ1520のうちの1台に割り当てられている。各ユーザは、サービス品質(QoS)要件、たとえば、最小伝送レートまたは最大伝送レートを有する。ダウンリンクの目的は、QoS要件を充足させるため、総電力制約の下で(重み付き)総和レートを最大化すること、または、必要とされる送信電力を最小化することでもよい。
これらの問題の解決法は、重み付き総和レート最大化の繰り返し解(iterative solution)によって見出され得る。
maxΣμ
この解決法は、当初の問題を解決する重みついての数値探索を含み得る。1回の重み付き総和レート最大化の最適解でさえ既に数値的に複雑であり、準最適なヒューリスティック解法はこれまでのところ知られていない。
図16は、2台のユーザの重み付き総和レート最大化の繰り返し解の概略図1600を示している。X軸はユーザR1の伝送レートを示し、Y軸はユーザR2の伝送レートを示している。
公知の欲張りアプローチは、MIMOチャネルを分解するためSESAMまたはLISA原理を使用する。初期化中に、1個のサブチャネルが各ユーザに割り当てられる。逐次サブチャネル割当は、目的関数の最良改善が割当毎に達成され、制約が充足されるように行われる。この場合、数値的に複雑なテストが必要となる。
図17は、2台のユーザのための逐次サブチャネル割当1700に関する欲張りアプローチの概略図である。X軸は異なる搬送波(搬送波周波数)を示し、Y軸は異なる空間サブチャネルを示している。各正方形は異なるサブチャネルを表している。本実施例では、色付きの正方形1710が一方のユーザに割り当てられ、白抜きの正方形1720がもう一方のユーザに割り当てられている。
本発明によるいくつかの実施形態は、複数のサブチャネルを複数の端末に割り当てる装置に関するものである。この装置は、複数の選択可能な端末の中からある端末を選択する装置を備えるものである。
図20は、本発明の実施形態による装置2000のブロック図を示しており、装置200は、基地局から端末へデータを送信する多入力多出力通信システムにおいて、複数の選択可能な端末の中からある端末を選択するものである。装置2000は、選択器320に接続された計算器310を備える。計算器310は、複数の選択可能な端末の各端末のためのMIMOサブチャネル利得パラメータを計算する。さらに、計算器310は、計算されたMIMOサブチャネル利得パラメータと、電力パラメータと、重み付け乗数(weighting multiplier)とに基づいて、重み付き伝送レート312を計算する。重み付け乗数は、多入力多出力通信システムのサービス品質制約に依存している。選択器320は、計算された重み付き伝送レート312に基づいて端末を選択する。
重み付け乗数によってサービス品質制約を考慮すると、たとえば、サービス品質制約の下で端末を選択する労力を計算の複雑さの点で著しく軽減することができる。重み付き伝送レート312は、たとえば、重み付け乗数をサービス品質制約と独立していることがある伝送レートと乗算することにより計算され得る。伝送レートは、計算されたMIMOサブチャネル利得パラメータ及び電力パラメータに基づき得る。ここで、「独立」とは、たとえば、サービス品質制約が変更された場合、重み付け乗数だけが変更されることを意味することがある。したがって、説明された概念は、異なるサービス品質制約に容易に適合させることが可能である。このようにして、サービス品質制約を考慮して複数の選択可能な端末の中から端末を選択するときの複雑さが小さくなる概念が提供される。
MIMOサブチャネル利得パラメータは、たとえば、チャネル利得、サブチャネル利得、チャネル利得もしくはサブチャネル利得の平方、チャネル行列もしくは射影チャネル行列の固有値、または、チャネル利得もしくはサブチャネル利得に関係する他の数量でもよい。電力パラメータは、たとえば、チャネルもしくはサブチャネルの電力、複数のサブチャネルの電力、または、チャネルもしくはサブチャネルの電力に関係する別の数量でもよい。
複数の選択可能な端末は、たとえば、同時にアドレス指定されるべき複数の端末の中から予め選択済みの複数の端末でもよい。ここで、「基地局によって同時にアドレス指定される」とは、たとえば、基地局が同じ時間間隔中にデータまたはデータストリームをこれらの端末へ送信することを意味する。
計算器310は、複数の選択可能な端末のうちの各端末に対する重み付き伝送レート312を、その各端末のための計算された対応するMIMOサブチャネル利得パラメータに基づいて計算し得る。
端末は、ユーザと呼ばれることもあり、たとえば、基地局からデータを受信するように構成された携帯電話機、ラップトップ、または、他の通信機器でもよい。基地局は、たとえば、通信システムの基地局、ワイヤレス・ローカル・エリア・ネットワーク(WLAN)のアクセスポイント、または、さらに、基地局及び/または他の携帯電話機へデータを送信する携帯電話機でもよい。
たとえば、2個以上のサブチャネルが同じ端末に割り当てられることがあるので、同じ端末が2回以上選択されることがある。たとえば、同時にアドレス指定されるべき端末より多くのサブチャネルが利用できる場合、データは2個以上のサブチャネルを介して同じ端末へ送信され得る。
計算器310及び選択器320は、専用に設計されたハードウェアとして実現されてもよく、または、プロセッサもしくはマイクロコントローラに一体化されてもよく、または、コンピュータもしくはマイクロコントローラの上で動作するように構成されたソフトウェア製品もしくはコンピュータプログラムでもよい。
たとえば、MIMO通信システムは、OFDM−MIMOシステムであり、そして、チャネルは、搬送波周波数に関係付けられ得る。また、サブチャネルは、搬送波の空間サブチャネルに関係付けられ得る。
本発明によれば、いくつかの実施形態において、重み付け乗数は、多入力多出力通信システムの複数の選択済みの端末の主要な制約にさらに依存する。
たとえば、主要な制約は、複数の選択可能な端末の中から、複数の選択済みの端末と組み合わせて、最高の総和レートを提供する端末を選択することでもよい。サービス品質制約は、基準端末に対して所定の端末レート比率を充足する端末を選択することでもよい。
別の実施例では、主要な制約は、複数の選択可能な端末の中から、複数の選択済みの端末と組み合わせて、最高の総和レートを提供する端末を選択することでもよい。サービス品質制約は、所定の最小端末レートを充足するか、もしくは、所定の最大端末レートを充足する端末を選択することでもよい。
さらなる実施例では、主要な制約は、複数の選択可能な端末の中から、複数の選択済みの端末と組み合わせて、最低の総電力消費を提供する端末を選択することでもよい。サービス品質制約は、所定の最小端末レートを充足する端末を選択することでもよい。
付加的に、たとえば、全送信電力、または、各端末が零以上の送信電力であることを、さらなる制約として考慮してもよい。
端末レートは、基地局から1台の端末への伝送レートでもよい。総和レートは、基地局から基地局によって同時にアドレス指定されているいくつかの端末への全伝送レートでもよい。
本発明によるいくつかのさらなる実施形態では、計算器310は、複数の選択可能な端末のうちの各端末の優先サブチャネルを決定するものであり、装置2000は、選択された端末に対して決定された優先サブチャネルを、その選択された端末に割り当てる。換言すると、MIMOサブチャネル利得パラメータ及び重み付き伝送レート312の計算中または計算前に、計算器310は、端末毎に優先サブチャネルをさらに決定する。その後、選択器320による端末の選択中または選択後に、選択された端末の既に決定された優先サブチャネルが、選択された端末に割り当てられる。端末の優先サブチャネルは、たとえば、すべての利用可能なサブチャネルの中の最高伝送レートのうちの1つもしくは最高伝送レート、または、信号対雑音比を提供するサブチャネルでもよい。利用可能なサブチャネルは、たとえば、未だ端末に割り当てられていないサブチャネルでもよい。このようにして、たとえば、選択された端末のための最良の利用可能なサブチャネルのうちの1つ、もしくは、最良の利用可能なサブチャネルが、選択された端末に割り当てられる。
本発明によるさらなる実施形態では、端末を選択する装置は、ある時間間隔中に複数の選択可能な端末の中から複数の端末を逐次選択し、選択済みの端末は、その時間間隔中に選択された状態が維持される。後続の時間間隔の間に、選択プロセスが最初から始まり、新たな複数の端末が選択され得る。換言すると、複数の端末の選択のため、欲張りアプローチが使用され得る。この欲張りアプローチでは、選択済みの端末は選択された状態を維持しているので、繰り返しアプローチと比較して複数の端末を選択する計算の複雑さを軽減することができる。選択された端末について複数回の入れ替えをテストすることは、欲張りアプローチを使用することによって回避することができる。
本発明によるいくつかの実施形態では、重み付け乗数は、所定のラグランジュ乗数(Lagrange multiplier)に依存し、所定のラグランジュ乗数は、サービス品質制約に依存する。
ラグランジュ乗数を使用することにより、最適化問題は1個以上の制約を考慮して解決され得る。このようにして、ある主要な制約とあるサービス品質の制約とを考慮することができる。たとえば、この主要な制約が、最適化問題の目的関数に変換され、そして、サービス品質制約が、ラグランジュ乗数によって考慮されるか、または、このサービス品質の制約が、最適化問題の目的関数に変換され、主要な制約が、ラグランジュ乗数を使用することにより考慮されてもよい。
計算の複雑さを軽減する1つの可能性は、たとえば、端末の選択のための重み付き伝送レート312の計算のため所定のラグランジュ乗数を使用することである。所定のラグランジュ乗数は、その前の端末の選択後に決定され得る。換言すると、計算器310は、選択済みの端末の中の最後の端末の選択後に、ラグランジュ乗数を予め決め得る。
さらに換言すると、ラグランジュ乗数は、端末の選択後に決定され、そして、次の端末の選択のため使用され得る。このようにして、次の端末を選択するためのラグランジュ乗数は、選択済みの端末だけに依存し、選択されるべき端末に依存しないラグランジュ乗数によって近似され得る。
本発明によるいくつかの実施形態では、サブチャネルは、複数の選択された端末の中の選択済みの端末毎に割り当てられ、重み付き伝送レート312は、選択済み端末に依存する。重み付き伝送レート312を計算する複雑さをさらに軽減するため、等しい電力パラメータが、選択済みの端末に割り当てられた各サブチャネルに対して使用され得る。換言すると、選択済みの端末に割り当てられたサブチャネルのための電力パラメータは、複数の選択可能な端末の中のどの端末が選択済みであるかどうかに依存しないことがある。このようにして、重み付き伝送レート312の電力パラメータへの依存性を、容易に考慮することができる。
重み付き伝送レート312の計算の複雑さは、MIMOサブチャネル利得パラメータの計算中、重み付き伝送レート312の計算中、及び/または、端末の選択中に選択されるべき端末とは独立した電力パラメータであって、選択済みの端末に割り当てられたサブチャネルに対する電力パラメータを使用することによって、さらに軽減され得る。
換言すると、新たに選択された端末が選択済みの端末の電力パラメータに与える影響は、新しい端末の選択中には無視することができる。
図21は、本発明の実施形態による、端末を選択する装置2100のブロック図を示している。装置2100は、図20に示された装置に対応している。付加的に、装置2100は、計算器310に接続され、共に存在する場合には互いに接続される端末事前選択器210及び/または搬送波事前選択器2114を備える。装置2100は、複数の選択可能な端末の中から複数の端末を選択することができる。
端末事前選択器210は、同時にアドレス指定されるべき複数の端末の中から複数の選択可能な端末を予め選択することができる。複数の端末は、主要な複数の端末の中から予め選択される。主要な複数の端末の中のある端末は、たとえば、予め選択されるべきその端末の最大サブチャネルレートの上限が、主要な複数の端末の伝送レートの下限の最大値以上である場合、予め選択される。換言すると、端末は、所定の改善、たとえば、総和レートの増加がこの端末を選択することによって実現可能である場合に限り、予め選択される。したがって、いくつかの端末を少ない計算上の労力で除外することができ、そして、複雑さをさらに軽減することができる。
搬送波事前選択器2114は、複数の選択可能な端末のうちのある端末のための複数のサブチャネルの中から複数のサブチャネルを予め選択することができる。複数のサブチャネルのうちのあるサブチャネルは、たとえば、予め選択されるべきそのサブチャネルのサブチャネル利得の上限がすべての予め選択済みの端末のサブチャネル利得の下限の最大値以上である場合に、予め選択される。換言すると、サブチャネルは、そのサブチャネルが端末に割り当てられる場合、所定の改善、たとえば、総和レートの増大を達成できる場合に限り、MIMOサブチャネル利得パラメータの計算または重み付け伝送レート312の計算のため考慮され得る。
たとえば、端末事前選択器210は、複数の選択可能な端末を予め選択し、次に、搬送波事前選択器2114が、予め選択された複数の選択可能な端末だけを考慮して複数の選択可能なサブチャネルを予め選択する。
端末事前選択器210及び搬送波事前選択器2114は、図21に示されているように、独立したユニットでもよく、または、1台の事前選択ユニット2110に一体化されてもよく、または、計算器310の一部でもよい。
本発明によるいくつかの実施形態では、計算器310は、各端末のMIMOサブチャネル利得の上限に基づいて、複数の選択可能な端末の各端末に対するMIMOサブチャネル利得パラメータを計算するように構成されている。換言すると、MIMOサブチャネル利得パラメータは、MIMOサブチャネル利得の上限によって近似され得る。このことは、MIMOサブチャネル利得の上限がMIMOサブチャネル利得自体と同じ挙動を含むことがあるので実現可能である。たとえば、MIMOサブチャネル利得の上限は、MIMOサブチャネル利得自体と同じ端末のための最大値を含み得る。
図22は、本発明の実施形態による、基地局から端末へデータを送信する多入力多出力通信システムにおいて複数の選択可能な端末の中から端末を選択する方法2200のフローチャートである。この方法は、複数の選択可能な端末のうちの各端末のためのMIMOサブチャネル利得パラメータを計算するステップ2210と、重み付き伝送レートを計算するステップ2220と、計算された重み付き伝送レートに基づいて端末を選択するステップ2230とを含む。重み付き伝送レートは、計算されたMIMOサブチャネル利得パラメータと、電力パラメータと、重み付け乗数とに基づいている。重み付け乗数は、多入力多出力通信システムのサービス品質制約に依存するものである。
この方法は、コンピュータまたはマイクロコントローラの上で作動するプログラムコードを含むコンピュータプログラムとして実現され得る。代替的に、この方法は上記装置によって実行され得る。この方法は、上記実施形態の説明によるさらなるステップによって拡張され得る。
本発明によるいくつかの実施形態は、1台の基地局またはアクセスポイントとK台のユーザとを備えるMIMO OFDMブロードキャスト・チャネルに関する。基地局は、MTx台のアンテナを装備し、各ユーザまたは端末は、MRx,k台のアンテナを表す。システムの中の搬送波の個数は、Cによって表される。たとえば、図6には、搬送波cのシステムモデル600が描かれている。ユーザkの送信プリコーダは、正規化された列を示す行列
Figure 2011041259
と、対角電力負荷行列(diagonal power loading matrix)
Figure 2011041259
に分けられる。dk,cは、搬送波c上でユーザkに割り当てられたデータストリームの個数を表し、
Figure 2011041259
は搬送波c上でユーザkによって送信されたシンボルである。ガウシアン・コードブックは容量達成性があるので、これらのコードブックが以下で使用され、さらに、異なるデータストリームのシンボルは(同じユーザに属しているとしても)互いに無相関であり、分散1を有すること、すなわち、
Figure 2011041259
を仮定する。各ユーザは、自分のチャネル行列
Figure 2011041259
を完全に知っていると仮定し、基地局はすべてのチャネル行列についての完全な知識を持っている。
Figure 2011041259
は、ユーザkが受ける加法的雑音を示し、以下では、
Figure 2011041259
は、零平均及び単位分散をもつ回転対称ガウシアン、すなわち、
Figure 2011041259
であると仮定する。異なるユーザの雑音信号は互いに相関しないことがあり、すべての雑音信号は入力信号
Figure 2011041259
に無相関である。
Figure 2011041259
は搬送波c上のユーザk(端末k)の受信フィルタを示している。さらに、図7は、SESAMまたはLISAの適用後の搬送波cの有効なシステムモデル700を示している。
SESAMまたはLISAに従って送信フィルタ及び受信フィルタが決定されると、各搬送波上のブロードキャスト・チャネルは、有効で且つ干渉がないスカラ・サブチャネルのシステムに分解され得る。SESAMを用いると、この完全な干渉抑圧は、DPCと線形信号処理との組み合わせによって実現され、LISAを用いると、完全な干渉が線形信号処理によって完全に抑圧できる。
Figure 2011041259
は、インデックスiをユーザにマップする搬送波c上の符号化関数を表し、すなわち、ユーザ
Figure 2011041259
は搬送波c上のi番目の場所(place)で符号化される。
Figure 2011041259
は搬送波c上のi番目のサブチャネルに割り当てられた電力を表し、λi,cは対応するサブチャネル利得である。行列
Figure 2011041259
の対角要素は、したがって、
Figure 2011041259
とすると、λj,cによって与えられる。そのサブチャネル
Figure 2011041259
上の実効雑音は、そのサブチャネル上で、雑音
Figure 2011041259
を受信フィルタ
Figure 2011041259
と乗じることにより生じ、すなわち、
Figure 2011041259
である。Nは、搬送波c上に割り当てられたサブチャネルの個数を表している。以下では、
Figure 2011041259
はノルム1をもつように制約されることがあるので、
Figure 2011041259
は零平均及び単位分散でガウス分布している。チャネル利得λi,cは、複合チャネル行列
Figure 2011041259
のLQ分解から計算可能であり(たとえば、「G.H.Golub and C.F.van Loan,「Matrix Computations」,The John Hopkins University Press,1989」)、式中、
Figure 2011041259
及び
Figure 2011041259
は、それぞれ、LQ分解からの下三角行列及び正規直交行列を表している。SESAMの場合、搬送波c上の有効なプリコーダ
Figure 2011041259
は、
Figure 2011041259
の下方部分に含まれる干渉がDPCによって打ち消されるので、行列
Figure 2011041259
によって与えられる。実際のプリコーダ
Figure 2011041259
は、
Figure 2011041259
の中で対応するユーザkに割り当てられたデータストリームに対応するこれらの列を抽出することにより取得され得る。
その結果、SESAMサブチャネル利得λi,c,SESAMは、
Figure 2011041259
の対角上に見つけることができ、すなわち、
Figure 2011041259
であり、式中、
Figure 2011041259
は、
Figure 2011041259
の第i行及び第i列の要素を表している。LISAの場合、干渉は、有効なプリコーダが、
Figure 2011041259
として与えられるように線形信号処理によって完全に打ち消されるべきであり、式中、
Figure 2011041259
は擬似逆行列
Figure 2011041259
の列ノルム(column norm)の逆数を包含する対角行列である。その理由は、本システムモデルでは、電力割当が別々に検討されるとき、
Figure 2011041259
の列がノルム1を持たなければならないからである。複合チャネル行列とその擬似逆行列との積は、単位行列に等しいので、
Figure 2011041259
の要素は、
Figure 2011041259
であるようにサブチャネル利得に対応し、式中、
Figure 2011041259
はi番目の正準単位ベクトル(canonical unit vector)を表している。以下では、インデックス「SESAM」または「LISA」は、どちらのチャネル利得を参照しているかが文脈から明白であるとき、省略されることになる。
したがって、送信フィルタは、SESAM及びLISAのゼロフォーシング制約によって暗黙的に与えられ得るものであり、端末へのサブチャネルの端末選択または割当と呼ばれることもある所与のユーザ割当
Figure 2011041259
と、所与の受信フィルタ
Figure 2011041259
とに対し搬送波毎に一意に決定可能である。電力割当は、すべてのサブチャネル利得が上述された通りに計算された後に実行可能である。
以下では、端末の準最適ユーザ割当または選択、受信フィルタ、及び、数個のQoS最適化問題のための電力割当について記載される。割当集合
Figure 2011041259
が定義されることがあり、この割当集合は要素
Figure 2011041259
で構成される。
その結果として、各要素は、サブチャネルが割り当てられたユーザまたは端末及び搬送波と、対応するデータストリームが符号化された場所と、対応する受信フィルタとによって特徴付けられ得る。したがって、ある一定の目的関数
Figure 2011041259
を最大化する最適条件Sと、以下では、ベクトル
Figure 2011041259
に組み込まれることになる最適電力γi,cとを見つけることが行われ得る。QoS制約付き最適化問題が検討されるとき、さらに、制約集合Cが存在し、すなわち、
Figure 2011041259
及び
Figure 2011041259
は、制約集合Cの一部分でなければならない。一般に、
Figure 2011041259
を解くことに関心がある。
以下では、実施例として、3つのよく知られているQoS制約付き最適化問題が提示される。しかし、提案された概念またはアルゴリズムの適用可能性はこれらの問題に限定されない。たとえば、どのような問題でも、スカラ・サブチャネルにおける結果として得られる割当が非凸最適化問題である限り使用可能である。
本発明によるいくつかの実施形態は、レート平衡最適化問題に関する。レート平衡化は、たとえば、電力制約及び相対レート要件(QoS制約)の下での重み付き総和レート(主要な制約)の最大化を表すものである。以下では、「ref」と表される任意の基準ユーザのレートに対する各ユーザkのレートの比率は、所定の比率ρを充足しなければならない。したがって、
Figure 2011041259
Figure 2011041259
であり、ここで、
Figure 2011041259
はすべてが1のベクトルを表し、μはアプリオリな所与の重みであり、
Figure 2011041259
はベクトル
Figure 2011041259
のすべての要素が零以上であることを意味する。すべての重みμが等しい場合、問題(1.2)は相対レート要件下での総和レートの最大化に対応する。
本発明によるいくつかのさらなる実施形態は、最小レート要件及び最大レート要件最適化問題の下での重み付き総和レート最大化に関する。この問題において、各ユーザのレートは、最小レートRk,minと最大レートRk,maxとの範囲に含まれることが必要であり(QoS制約)、全重み付け総和レートは、総電力制約の下で最大化されるべきである(主要な制約)。その結果、以下の目的関数及び制約集合が導かれる。
Figure 2011041259
Figure 2011041259
他の問題と対比して、問題(1.3)は実行不可能であること、すなわち、最小レートが所与の送信電力制約によって充足されないことが起こり得ることに注意を要する。最大レート制約Rx,maxは、同様に省略され得る。この場合、Rk,max=∞である。さらに最小レート制約が零に等しい場合、式(1.3)は電力制約を伴う重み付き総和レート最大化に帰着する。
本発明によるいくつかの実施形態は、最小レート要件最適化問題の下での電力最小化に関する。この問題では、各ユーザのレートは、最小レートRk,minを上回ることが必要であり(QoS制約)、このポイントを実現するために必要な電力は、最小化されるべきである(主要な制約)。すなわち、
Figure 2011041259
Figure 2011041259
である。この問題を式(1.1)の枠組みにはめ込むために、目的関数は負送信電力(negative transmit power)にしてもよい。なぜなら、送信電力の最小化が、負送信電力の最大化に対応するためである。
本発明によるいくつかのさらなる実施形態は、逐次割当に関する。式(1.1)の解法は、組み合わせ的な非凸問題を構成することがある。純粋な総和レート最大化の場合と同様に、集合
Figure 2011041259
の準最適な逐次決定が提案され、空集合
Figure 2011041259
から始めて、各ステップにおいて1つの部分集合
Figure 2011041259
によって集合を拡大することがある。さらに、部分集合が
Figure 2011041259
の中に包含されてしまうと、部分集合は(同じ時間間隔の)後のステップで削除されることがない。
たとえば、最初に、1つのサブチャネルが各ユーザに割り当てられることがある(第1の割当期間中)。したがって、初期化は、K個のステップで構成され、1≦j≦Kであるとき、j番目のステップにおいて、対応する最適化問題は、
Figure 2011041259
として記述され(s.t.は、〜に制約され)、ここで、S(j−1)は、前のj−1個のステップの間に決定された、割り当て済みのユーザ(選択済みの端末と呼ばれることもある)、搬送波、符号化場所、及び受信フィルタの集合を表す。これは第1の割当戦略に対応する。逐次割当スキームの考え方によれば、これらのパラメータは、結果として得られる最適化問題を著しく簡単化するので、将来のステップの間に一定に保たれることがある。逐次割当は、新たに割り当てられたデータストリームのそれぞれが割当済みのデータストリームの後で符号化されるので、符号化場所iが選択済みの搬送波の関数であることをさらに意味する。したがって、iは式(1.5)において、
Figure 2011041259
で置き換えられ、ここで、
Figure 2011041259
は前のj−1回のステップの間に搬送波
Figure 2011041259
の上に割り当てられたデータストリームの個数を表している。ステップjにおいてサブチャネルに割り当てられた電力は、ベクトル
Figure 2011041259
の中に組み込まれる。制約集合C’は選択済みのユーザに影響を与えるCのこれらの制約だけを包含するが、その理由は、他の制約はユーザがサブチャネルを占有しないとき充足され得ないからである。さらに、式(1.5)の中に、前のステップで割り当てられたユーザは(第1の割当戦略に従って)すべての他のユーザが少なくとも1つのサブチャネルを取得するまでもう一度割り当てられるべきでないという制約が存在する。その結果、初期化は、各ユーザが1つのサブチャネルを取得するK回のステップの後に完了する。次に、さらなるサブチャネルが第2の割当戦略に従って割り当てられる。
さらに、受信フィルタ及び送信フィルタの逐次決定が行われ得る。たとえば、各ユーザが1つのサブチャネルを受信した後、新たに割り当てられたサブチャネルのパラメータは、目的関数が最大になり、そして、制約が充足されるように、各ステップにおいて決定され得る。したがって、ステップjにおいて結果として得られる最適化問題は、
Figure 2011041259
として記述可能であり、式中、集合
Figure 2011041259
はもはや最適化されることがなく、すなわち、たとえば、純粋な総和レート最適化のための「C.Guthy,W.Utschick,G.Dietl,and P.Tejera,「Efficient Linear Successive Allocation for the MIMO Broadcast Channel」 In Proc.of 42nd Asilomar Conference on Signals,Systems」 and Computers,October 2008「と、「G.Dimi’c and N.D.Sidoropoulos,「On Downlink Beamforming with Greedy User Selection」,IEEE Transactions on Signal Processing,53(10):3857−3868,October 2005」の場合のように、欲張り法で処理されることがある。問題(1.6)は、組み合わせ最適化問題を構成する。この組み合わせ最適化問題は、
Figure 2011041259
及び
Figure 2011041259
上での最適化が、目的関数が最大になるような次のデータストリームが割り当てられるべき搬送波及びユーザを見つけるために、あらゆるユーザ及びあらゆる搬送波に対し実施されなければならないことを意味する。
最初に、SESAMを用いる問題(1.6)の解法を重点的に取り扱う。
Figure 2011041259
における式(1.6)のインナー最大化(inner maximization)の結果は、
Figure 2011041259
として記述可能である。SESAMの場合、
Figure 2011041259
は、
Figure 2011041259
として表される新たに割り当てられたサブチャネルのチャネル利得だけの関数である(MIMOサブチャネル利得パラメータ)。SESAMの場合、新たに割り当てられたサブチャネルが、前に割り当てられたサブチャネルのチャネル利得を低下させないという事実のため、
Figure 2011041259
は、他の最適化パラメータk、
Figure 2011041259
及び
Figure 2011041259
に依存するgobjにおける唯一の変数である。さらに、
Figure 2011041259
は一定ユーザkに対して
Figure 2011041259
における単調増加関数である。その理由は、最も強い利用可能なサブチャネルを一定ユーザkに割り当てることが、さもなければ、より多くの電力が同じ性能を達成するために必要とされることになるので、常に最適であるからである。その結果、ユーザ毎に、
Figure 2011041259
は、最強のチャネル利得を示す搬送波c(k)と、対応するチャネル利得を最大化する受信フィルタ
Figure 2011041259
とによって最大化され、すなわち、c(k)は、
Figure 2011041259
であり、式中、射影
Figure 2011041259
は、
Figure 2011041259
によって与えられる。
したがって、ユーザ毎に目的関数に最も強い改善をもたらす搬送波及び符号化場所を見つけるため、あらゆる搬送波について式(1.7)を明示的に解くことは不要である。よって、式(1.7)を割当ステップ毎にKC回解く代わりに、式(1.8)に従って決定されるK個のタプル
Figure 2011041259
の1つずつについてこの問題をK回解けば足りる。
Figure 2011041259
に関する最大化は、したがって、
行列
Figure 2011041259
の主固有ベクトルに対応する固有ベクトルであるように
Figure 2011041259
を選択することによって達成され得る。これは、SESAMの場合と同様に受信フィルタのための決定規則と同じ決定規則である。実現可能な受信フィルタ
Figure 2011041259
が決定されると、サブチャネルが対応する搬送波
Figure 2011041259
に割り当てられない限り、実行可能な受信フィルタは保存可能であり、将来の割当ステップにおいて再使用可能であることに注意を要する。換言すると、前のステップで選択された搬送波に対し新しい受信フィルタ候補を計算することだけが必要である。c(k)は、その場合、行列
Figure 2011041259
がすべての搬送波の中で最大主特異値を示す搬送波である。さらに、c(k)の決定のため、たとえば、固有値及び射影を明示的に計算することなく、SESAMのためのいくらかのユーザを予め選択するために使用される事前選択法が同様に適用できる(事前選択法は、「C.Guthy,W.Utschick,J.A.Nossek,G.Dietl,and G.Bauch,「Rate−Invariant User Preselection for Complexity Reduction in Multiuser MIMO Systems」.In Proc.of IEEE Vehicular Technology Conference (VTC),September 2008」において提案されている)。したがって、ある一定の搬送波lは、
Figure 2011041259
である場合、ユーザkに対し最も強いチャネル利得を示さないことになる。
Figure 2011041259
は行列
Figure 2011041259
のランクの上限を表している。上限は最大可能ランクに等しく、すなわち、データストリームが搬送波
Figure 2011041259
でユーザkにこれまでのところ割り当てられていない場合、
Figure 2011041259
である。さもなければ、割当済みのデータストリーム毎に、
Figure 2011041259
を取得するため、1がその最大ランクから減算される。式(1.9)は、ある一定の搬送波l上のチャネル利得の上限がすべての搬送波に関して下限の最大値より小さい場合、その搬送波はある一定の割当ステップにおけるユーザkのための最も強いチャネル利得を示さないということを表している。
要約すると、j>kである場合にj番目のステップにおいて、新たに割り当てられたサブチャネルの特性記述パラメータは、
Figure 2011041259
に従って決定されることがあり、c(k)及び
Figure 2011041259
は、式(1.8)に従って決定されることがある。電力制約を用いる総和レート最大化の場合、たとえば、ユーザ割当だけがすべての搬送波に関して並列に実施可能であり、これは、QoS制約の場合には、次のサブチャネル上の割当がすべての搬送波の前の割当に依存することがあるので、もはや可能ではない。
LISAの場合、式(1.8)の同一性は主張できず、すなわち、ユーザ毎に最良の搬送波を選択することと、最良のユーザを選択することとを分離できない。なぜならば、検討されている搬送波に既に割当済みのサブチャネルの利得は、ゼロフォーシング制約に起因して新たな各割当と共に減少するからである。さらに、これらのサブチャネル利得のすべてが新たに割り当てられたサブチャネルのため選択された受信フィルタに依存する。このことは、最適な受信フィルタを見つける問題をより一層複雑にする。この問題を回避するため、受信フィルタをヒューリスティックに選択することが提案される。電力制約だけを用いる総和レート最大化では、純粋に線形事例でも、非線形事例でも同じ受信フィルタを選択することが効果的であることがある。さらに、SESAMの場合、受信フィルタの選択は、QoS制約と独立であることがわかる。したがって、式(1.8)におけるSESAMと同様に、QoS制約最適化問題のため線形事例において受信フィルタを選択することが提案され、すなわち、
Figure 2011041259
である。しかし、この簡略化にもかかわらず、式(1.6)における残りの最適化は、搬送波及びユーザの全体に亘って、次に割り当てられるべき最良データストリームを網羅的に探索することを必要とする。したがって、アルゴリズムの全体の複雑さは、結果として得られるサブチャネルの個数が最大でMTxCになり得るので、O(MTxKC)に達する。
アルゴリズムは、たとえば、あるステップにおいて、新しいサブチャネルの割当が目的関数の改善をもたらさないときに終了する。SESAMを用いると、これは、各搬送波上のサブチャネルの個数が送信アンテナの個数に等しいとき、すなわち、N=MTx,∀cであるときに起こり得る。線形事例では、このような状況は、より早期に起こる可能性がある。いずれにしても、各搬送波上のデータストリームの最大個数は、送信アンテナの個数によって同様に上限が定められる。
最小レート要件及び総電力制約が考慮される重み付き総和レート最大化の場合(問題(1.3)を参照のこと)、最小レートは所与の送信電力を用いて充足されないことがあり、すなわち、僅かな個数のサブチャネルしか各ユーザに割り当てられていないとき、問題(1.5)及び(1.6)が実行不可能である。“M.Codreanu,A.Tolli,M.Juntti,and M.Latva−aho.Joint Design of Tx−Rx Beamformers in MIMO Downlink Channel」.IEEE Transactions on Signal Processing,55:4639−4655,2007」における実施例に関して、最初に問題(1.4)からの目的関数及び制約集合を使用することが提案され、すなわち、最小レート要件Rk,minを充足させるため必要とされる使用送信電力
Figure 2011041259
が最小化されるべきである。Pusedが送信電力制約PTxより下がると直ぐに、元の制約が使用できる。すべての空間自由度が各搬送波で使い尽くされたときにPusedがPTxより大きい場合、問題をSESAMまたはLISAを用いて実行することはできない。このことは、所与の最適化問題のための実現可能性テストに使用することも可能である。
各搬送波上の符号化次数(encoding order)及び対応する受信フィルタを決定するため提案された枠組みは、アルゴリズム1.1に要約されている。
Figure 2011041259
Sからプリコーダ及び電力割当を計算
アルゴリズム1.1:SESAM及びLISAを用いてQoS制約付き問題を解法する一般的な枠組み
本アルゴリズムにおいて、forループは、第1の割当戦略に従って第1のサブチャネルのグループの割当を実現しており、repeat〜untilループは第2の割当戦略に従って第2のグループの割当を実現している。本実施例におけるUSERSEL(ユーザ選択)アルゴリズムは、両方の割当戦略に対し同じであるが、複数の選択可能な端末が異なる。
関数USERSELは、次のデータストリームが割り当てられるユーザ及び搬送波を選択する。対応する受信フィルタは、たとえば、「P.Tejera,W.Utschick,G.Bauch,and J.A.Nossek.「Subchannel Allocation in Multiuser Multiple−Input Multiple−Output Systems」.IEEE Transactions on Information Theory,52:4721−4733,Oct.2006」において最初に提案されているように、アルゴリズムの中で選択された搬送波の射影の更新を必要とするSESAMに従って決定される。簡単にするため、射影行列及び集合Sのための繰り返しインデックスjは、概要において省略されている。集合Sが与えられると、送信フィルタ及び電力は上述の通り計算される。本アルゴリズムによれば、ユーザ選択の網羅的な探索が提示され、各ステップにおいて、次に割り当てられるべき最良可能データストリームが確実に見つけられる。SESAM用の網羅的な探索の概要は、アルゴリズム1.2に与えられている。
Figure 2011041259
SESAM用の網羅的なユーザ選択
アルゴリズム1.2:SESAMを用いる網羅的な探索によるユーザ選択
ある一定のユーザkに対し式(1.9)によって含まれていない搬送波は、その結果、集合S(k)の中に包含される。LISAに関して、網羅的なユーザ選択はアルゴリズム1.3に記載されている。
Figure 2011041259
LISA用の網羅的なユーザ選択
アルゴリズム1.3:LISAを用いる網羅的な探索によるユーザ選択
本発明のいくつかの実施形態は、ユーザ選択の複雑さを軽減する概念に関する。前のセクションに記載された網羅的なユーザ選択は依然としてかなりの量の計算の複雑さがある。なぜならば、サブチャネル割当毎に、QoS制約付きの電力最適化
Figure 2011041259
を反復して解かなければならないからである。以下では、簡単にするため、受信フィルタに関して最適化されないことがあるが、式(1.10)に従って決定された受信フィルタ
Figure 2011041259
が適用されることがある。前の説明でわかるように、式(1.11)における最適化は、1回の選択ステップにおいて、SESAMが適用されるとき、K回実施される必要があり、LISAの場合、KC回実施される必要がある。したがって、複雑さが軽減され、式(1.11)の正確な解を近似するユーザ割当法が開発される。この新規のユーザ割当(端末の選択)は、「C.Guthy,W.Utschick,J.A.Nossek,G.Dietl,and G.Bauch.「Rate−Invariant User Preselection for Complexity Reduction in Multiuser MIMO Systems」.In Proc.of IEEE Vehicular Technology Conference (VTC),September 2008」によるユーザ事前選択の適用をさらに可能にする。SESAMのためのヒューリスティックは以下の通り行われる。ユーザ選択は、その場合、LISAまたは別の概念に1対1で適用され得る。
前に導入されたQoS制約付き最適化問題のため、問題(1.11)は非凸であり、この問題の双対性ギャップ(duality gap)は零である。後者は、この問題がラグランジュ双対関数の最小化によって解くことができることを示唆し(「S.Boyd and L.Vandenberghe.「Convex Optimization」.Cambridge University Press,2008」を参照のこと)、すなわち、
Figure 2011041259
は最大化(1.11)と同じ解をもたらす。その結果、ステップjにおける一般的な問題(1.6)の最適解は、
Figure 2011041259
に従って見つけることが可能である。
Figure 2011041259
は、最適化問題(1.11)のラグランジュ関数を表し、
Figure 2011041259
に関するこの関数の最大値は、ラグランジュ双対関数を導く。
Figure 2011041259
Figure 2011041259
及び
Figure 2011041259
は、非凸最適化問題を解決するための補助変数として導入されたラグランジュ変数またはラグランジュ乗数である。すべての最適化問題について
Figure 2011041259
に従って計算され得る
Figure 2011041259
としてk番目のユーザのレートを表すと、上記問題に対するラグランジュ関数は、たとえば、以下の通り与えられる。
レート平衡化のため、
Figure 2011041259
である。したがって、
Figure 2011041259
及び
Figure 2011041259
が存在する。
Figure 2011041259
は、最適化のため相対レート制約をどの程度強く考慮しなければならないかを決定するが、後者のラグランジュ乗数vi,cは、すべての電力が零以上でなければならない、すなわち、γi,c (j)≧0という制約を考慮する。「S.Boyd and L.Vandenberghe.「Convex Optimization」.Cambridge University Press,2008」によれば、ラグランジュ乗数はvi,cγi,c=0のように選択されることがあり、すなわち、γi,c>0である場合、ラグランジュ乗数は零に等しい。ラグランジュ乗数
Figure 2011041259
は、総電力制約と関連付けられる。式(1.13)を書き換えることにより、
Figure 2011041259
が得られ、最適化変数のレートの依存性はより読み易くするために省かれている。
最小及び最大レート要件の下での重み付き総和レート最大化のため、
Figure 2011041259
である。式(1.13)と同様に、ラグランジュ乗数
Figure 2011041259
は電力
Figure 2011041259
の制約を考慮する。ラグランジュ乗数
Figure 2011041259
は、最小及び最大レート制約のため導入され、インデックス1〜Kは、最小レート要件に対応し、K+1〜2Kは、最大レート要件に対応する。ある一定のユーザ1の最大レートが無限である場合、対応するラグランジュ乗数は零にセットされ、すなわち、θl+k=0である。対応して、ユーザ1の最小レート要件が零である場合、ラグランジュ乗数θ=0である。式(1.14)は簡略化された形式で、
Figure 2011041259
として記載される。
最小レート要件の下での電力最小化のため、
Figure 2011041259
である。この問題によると、ラグランジュ関数は、総電力制約が存在しないので、ラグランジュ乗数ηを必要としない。他のラグランジュ乗数
Figure 2011041259
及び
Figure 2011041259
は、非負電力(non-negative power)及び最小レート制約のため必要とされる。簡略版において、式(1.15)は、
Figure 2011041259
として記載される。テストされるべきあらゆるユーザ及び搬送波について式(1.12)の最適電力割当を解くことを回避するため、以下の簡略化が行われ得る。これらの簡略化は、ユーザ割当のためだけに使用されることがあり、すなわち、最終的な電力割当γは、たとえば、Karush−Kuhn−Tucker条件を用いて正確に凸最適化問題(1.12)を解法することにより決定され(「S.Boyd and L.Vandenberghe.「Convex Optimization」 .Cambridge University Press,2008」を参照のこと)、同様に、新たに割り当てられたサブチャネルが目的関数の増加をもたらすかどうかのテストは、このサブチャネルが割り当てられた後に最適電力割当を用いて行われ得る。
本発明によるいくつかの実施形態は等電力割当に関する。
Figure 2011041259
(電力パラメータ)に関する最適化の代わりに、すべての搬送波に関する等電力割当が仮定されることがある。各搬送波の電力は、そのサブチャネルに均等に分配され得る。したがって、電力パラメータγi,cは、
Figure 2011041259
にセットされることがあり、この電力パラメータを式(1.12)に挿入することは、以下の最適化問題
Figure 2011041259
を導くことがある。簡略化された電力
Figure 2011041259
の場合と同様に、総電力制約は、等式、すなわち、
Figure 2011041259
を用いて充足され、すべての電力
Figure 2011041259
は零より大きく、このことは、vi,c=0,∀i,cを意味する。このように、簡略化されたラグランジュ関数はη及びvとは独立である。
本発明によるいくつかのさらなる実施形態は、ラグランジュ乗数の近似に関する。式(1.16)は依然としてラグランジュ乗数
Figure 2011041259
に依存している。ユーザ選択のため、前の割当ステップからの最適ラグランジュ乗数によってこれらの乗数を近似すること、すなわち、
Figure 2011041259
が提案される。
Figure 2011041259
は、最適電力割当問題(1.11)から決定され、最適電力割当問題は、集合
Figure 2011041259
が固定された後に計算されることがある。よって、以下の簡略化された最適化問題
Figure 2011041259
が得られる場合がある。式(1.17)の中で、次に割り当てられるべきデータストリームのユーザ及び搬送波に依存する唯一の残りの項は、ユーザのレートであるので、式(1.17)は(重み付き伝送レートの最大値)、
Figure 2011041259
に等価であるとしてもよい。
ラグランジュ関数によれば、重み付け乗数とも呼ばれる
Figure 2011041259
は、レート平衡化の場合、
Figure 2011041259
によって与えられ、最大及び最小レート制約を用いる重み付き総和レートの場合、
Figure 2011041259
によって与えられ、電力最小化の場合、
Figure 2011041259
によって与えられ得る。
本発明によるいくつかの実施形態は、(重み付き伝送レートを計算するため)新たに割り当てられたサブチャネルだけを考慮することに関するものである。簡略化された電力割当
Figure 2011041259
が、考慮された搬送波上のすべてのサブチャネルに対して変化し、LISAの場合に、すべてのサブチャネル利得が新たなデータストリーム割当に起因して検討されている搬送波上で減少するという影響は、無視されることがある。したがって、新たに割り当てられたサブチャネルだけのレート(重み付き伝送レート)の最大化、すなわち、
Figure 2011041259
が目標とされる。
以下、本アルゴリズムは、アルゴリズム1.4として要約されることがある複雑さの低いユーザ選択I(LCUS I)として表される。
Figure 2011041259
複雑性の低いユーザ選択(LCUS)I
アルゴリズム1.4:複雑性の低いユーザ選択(LCUS)I
このアルゴリズムは、アルゴリズム1.1に提示された一般的な枠組みのための複雑さの低いユーザ選択を構成する。ユーザ毎に、そのユーザのすべての搬送波の中で最も強いチャネル利得を示す搬送波c(k)が決定される。この目的のため、射影された固有値を比較すれば十分であり、乗算または対数計算は必要とされることがない。最強のサブチャネル利得を用いて、推定された重み付き総和レートがその後にユーザ毎に計算可能であり、全部でK回の対数計算しか必要としない。最後に、最も強い(または、最も強いうちの1つの)推定された重み付きサブチャネルレート(重み付き伝送レート)が選択される。
本発明によるいくつかの実施形態では、端末/ユーザ事前選択、及び/または、搬送波事前選択が実行される。たとえば、式(1.18)の最大化のため、「C.Guthy,W.Utschick,J.A.Nossek,G.Dietl,and G.Bauch.「Rate−Invariant User Preselection for Complexity Reduction in Multiuser MIMO Systems」 .In Proc.Of IEEE Vehicular Technology Conference (VTC),September 2008」によるユーザ事前選択を適用できる。固有値
Figure 2011041259
(MIMOサブチャネル利得パラメータ)のための限界が、たとえば、「Gene H.Golub and Charles F.van Loan.「Matrix Computations」 .The John Hopkins University Press,1989」によって与えられる。
Figure 2011041259
Figure 2011041259
は、式(1.9)の場合と同様に、
Figure 2011041259
のランクの上限を表している。あらゆるユーザ及びあらゆる搬送波に関する固有値のこれらの限界を用いて、新たに割り当てられたサブチャネル上の式(1.18)における推定されたレートの下限及び上限が計算可能である。ユーザ及び搬送波は、上限がすべてのユーザ及び搬送波に関する下限の最大値より小さい場合、除外することができる。このような限界の各計算に関して、2回の乗算及び1回の対数計算が必要であり、かなりの量の余分な計算の複雑さを取り入れるので、事前選択を2つのフェーズ、すなわち、ユーザ事前選択と搬送波事前選択とに分離することが提案される。ユーザ事前選択は、端末事前選択器によって実現することができ、搬送波事前選択は、搬送波事前選択器によって実現することができる。
第1のステップにおいて、
Figure 2011041259
を伴うユーザnが除外されることがある。式(1.19)を適用することにより、KC回ではなく、K回の対数計算だけがテストのため必要となる。したがって、最大推定サブチャネルレートがすべてのユーザの下限の最大値より高いユーザ(端末)だけが考慮され得る。行列
Figure 2011041259
のトレースは、各割当ステップにおいてユーザ毎及び搬送波毎に計算する必要がないことに注意を要する。なぜならば、1つのデータストリームの割当後に、選択された搬送波上の射影行列だけが変化し、すなわち、たとえば、行列のK回の新たなトレースだけが各割当の後に計算される必要があるからである。
前のステップにおいて除外されなかったユーザに対し、今度は、固有値がすべての搬送波に関してそのユーザの下限の最大値より小さい搬送波lを除外可能である。これらの除外された搬送波lは、(1.9)の場合と同様に決定され、すなわち、
Figure 2011041259
である。
最後に、除外されなかったすべてのユーザ及び搬送波に関して、固有値が計算され得る。選択された搬送波上の射影行列だけが、前の割当ステップと比較して変化していることがあるので、殆どの固有値は前のステップで既に計算されていることに注意を要する。最終的な選択は、たとえば、最初に、残りのユーザのそれぞれに対し、最も強い固有値が決定され、この固有値だけが式(1.18)の目的関数に挿入されるので、もう一度K回の対数計算だけを必要とする。ユーザ事前選択が上述の通り適用されるとき、対応するユーザ選択は、複雑さの低いユーザ選択II(LCUS II)と呼ばれる。このユーザ選択は、おそらくより低い計算の複雑さでLCUS Iと同じ性能を示すことができ、アルゴリズム1.5に要約されている。
Figure 2011041259
複雑さの低いユーザ選択(LCUS)II
アルゴリズム1.5:複雑さの低いユーザ選択(LCUS)II
計算の複雑さをさらに軽減するため、たとえば、主固有値の上限は、固有値の推定値として使用され、ユーザ選択が、これらの上限を用いて実施され得る。これは以下の割当規則
Figure 2011041259
を導き得る。
したがって、主固有値及び対応する固有ベクトルの計算は、選択済みのユーザに関して必要とされるに過ぎない。主固有値の上限の代わりに、ユーザ事前選択のための式(1.18b)からの下限を使用することが可能である。
Figure 2011041259
この簡略化されたユーザ選択は、LCUS I/IIとは異なるパラメータ集合(異なる選択済みの端末)をもたらす可能性があることに注意を要する。アルゴリズム1.1のためのこのユーザ選択は、以下では、複雑さの低いユーザ選択III(LCUS III)と呼ばれ、アルゴリズム1.6に要約され得る。
Figure 2011041259
複雑さの低いユーザ選択(LCUS)III
アルゴリズム1.6:複雑さの低いユーザ選択(LCUS)III
下限が事前選択のため使用される場合、
Figure 2011041259
である。
本発明によるいくつかの実施形態は、測定されたチャネルを用いるシミュレーション結果に関するものである。大規模な屋内事務所シナリオが検討され、測定がAalborg大学で実施され、詳細については、「G.Bauch,J.Bach Andersen,C.Guthy,M.Herdin,J.Nielsen,P.Tejera,W.Utschick,and J.A.Nossek.「Multiuser MIMO Channel Measurements and Performance in a Large Office Environment」 .In Proc.of IEEE Wireless Communicaitons and Networking Conference (WCNC),2007」(及びこの文献中の参考文献)を参照されたい。
図18は、屋内事務所シナリオ1800の概略図を示しており、屋内事務所シナリオ1800は、4台のアンテナをもつアクセスポイント1810と、それぞれが2台のアンテナをもつ10台のユーザ1820とを備えている。本シナリオ1800では、1024個の搬送波及び100メガヘルツ帯域幅をもつOFDMシステムが実現されている。1台のアクセスポイント(AP 1)は、検討されたシナリオにおいてアクティブ状態であり、アンテナ間に半波長の間隔を含む均一リニアアレイ(ULA)として配置されたMTx=4台のアンテナを装備している。各ユーザは、MRx,k=2台のアンテナを装備し、ユーザ10のため、測定されたチャネルは利用できない。C=1024個の副搬送波をもつOFDMシステムが利用され、帯域幅は100MHzと同じである。
図8は、等しい重みを用い、かつ、最小レート要件の下で、総和レートを最大化する問題に関して、総和レート800をチャネル使用量当たりビット数(bpcu)で示している。総和レート800は、SESAM網羅的アルゴリズム(SESAM exhaustive algorithm)820と、Sesam LCUS I/IIアルゴリズム830と、SESAM LCUS IIIアルゴリズム840と、LISA網羅的アルゴリズム850と、LISA LCUS I/IIアルゴリズム860と、LISA LCUS IIIアルゴリズム870と、TDMAアルゴリズム880とについて計算されている。また、比較用の最適総和レート810をチャネル使用量当たりビット数(bpcu)で示している。ユーザ11を除く奇数ユーザに対し、最小レートは、副搬送波当たり0.1bpcuに対応する0.1024kbpcuにセットされ、すなわち、R1,min=R3,min=.....=R9,min=0.1024kbpcuである。残りのユーザに対し、最小レート要件は高さが2倍であり、すなわち、R2,min=R4,min=.....=R8,min=R11,min=0.2048kbpcuである。最大レート要件はない。最適総和レートのため、「G.Wunder and T.Michel.「Minimum Rates Scheduling for MIMO−OFDM Broadcast Channels」.In Proc.9th IEEE Intern.Symp.on Spread Spectrum Techniques and Applications (ISSSTA 2006),Manaus,Brazil,August 2006」によるアルゴリズムが使用されている。「網羅的」アルゴリズム820,850は、各ステップにおいてすべてのユーザ候補及び搬送波候補がテストされる上記アルゴリズムを指している。SESAMの場合、この探索は上述されているように依然として取り扱い易いが、LISAの場合、この探索は、1024個の副搬送波をもつシステムの場合ともはや同じではない。したがって、対応する列850は、図8において空欄のままにされている。この網羅的探索を用いるSESAM820は、著しく軽減された複雑さで最適総和レート810の95%を達成している。この探索を回避するための簡略化は、殆ど性能の損失を招くことがなかった。LCUS I及びLCUS II830に関しては、これらの方法の間の相違点が性能の損失を招くことがないユーザ事前選択を適用することだけであるため、同じ性能を示した。SESAMと比べると、LISA QoS拡張は、少しのビットを解放している。しかし、LISA 860を用いるLCUS Iは、最適総和レート810の84.5%を依然として達成可能であった。直交周波数分割多元接続(OFDMA)を用いて達成可能なレート領域は時分割多元接続880(TDMA)領域の僅かに上方に位置しているので、OFDMAを用いてQoS制約付き問題を解くことは、OFDMAのための重み付き総和レート最大化の繰り返し適用(「K.Seong,M.Mohseni,and J.M.Cioffi.「Optimal Resource Allocation for OFDMA Downlink Systems」 .In Proc.of International Symposium on Information Theory (ISIT),July 2006」を参照のこと)を必要とすることになるが、TDMAの計算上のより簡単な概念が競合アルゴリズムとして使用される。TDMAを用いると、ユーザは時間によって分離される。各ユーザは、コヒーレント時間の一部分を受信する。ここで、コヒーレント時間は、チャネルが一定であると仮定できる時間間隔である。このコヒーレント時間の一部分の間に、このユーザは、送信電力及び副搬送波のようなすべてのシステムリソースを受信する。最小レート要件の下で総和レートを最大化する検討中の問題の場合、これは、各ユーザのための時間間隔の長さが、その最小レート要件が充足され得るように決定されることを意味する。残りの時間は、その後、ユーザがすべてのシステムリソースを獲得したとき、すべてのユーザの中で最大レート達成できるそのユーザに与えられる。
図9は、最小レート要件の下で総和レート最大化のため測定されたシナリオにおけるユーザの個別のレート900を示しており、このレート900では、測定されたチャネルと、MRx,k=2個のアンテナをもつK=10台のユーザと、MTx=4個の送信アンテナと、C=1024個の副搬送波及びB=100MHzと、R1,min=R3,min=.....=R9,min=0.1024kbitpcu及びR2,min=R4,min=.....=R8,min=R11,min=0.2048kbitpcuとを用いている。SESAM及びLISAを用いると、ユーザ2、3及び4にはそれらの最小レート要件より高いレートが現れる。最適解は、最小レート要件を充足するため必要とされるより多くのリソースをユーザ8にさらに与える。しかし、TDMA880を用いると、ユーザ3だけにその最小要件より高いレートが現れ、このレートでさえ、同じユーザがLISA及びLCUS III 870を用いて達成するレートより低い。
図10は、最小レート要件の下で、SESAMを用いる総和レート最大化のため上記シナリオにおけるSESAM法の計算の複雑さ1000を示している。この複雑さ1000においては、測定されたチャネルと、MRx,k=2個のアンテナをもつK=10台のユーザと、MTx=4個の送信アンテナと、C=1024個の副搬送波及びB=100MHzと、R1,min=R3,min=.....=R9,min=0.1024kbitpcu及びR2,min=R4,min=.....=R8,min=R11,min=0.2048kbitpcuと、SNR=20dBとが用いられている。複雑さは、「固有値」1010の部分と、「射影」1020の部分と、固有値及び射影を除くユーザ選択の複雑さを収容する「残りのユーザ選択」1030の部分と、行列のトレースを計算するため必要とされる複雑さを収容する「ユーザ事前選択」1040の部分と、「プリコーディング」1050の部分とに分割される。網羅的探索は、最高の複雑さを示す。式(1.9)からのユーザ事前選択を適用することにより、複雑さは、図10の3番目の棒にプロットされているように、25%だけ軽減可能である。この軽減は制約の無い総和レート最大化の場合のように小さいが、その理由は、事前選択によって殆どのステップにおいて制約の無い総和レート最大化で除外された弱いユーザもまた、QoS制約が加えられるとき、より頻繁に考慮される必要があるからである。事前選択に基づくアルゴリズムの複雑さはチャネル行列及びSNRに依存し、この場合、SNR=20dBがシミュレーションのため使用されていることに注意を要する。LCUS Iは、残りのユーザ選択の複雑さを軽減する。これは、制約付きの電力割当が各ステップにおいて選択されたユーザだけに対し実施されるが、網羅的な変形を用いると、この電力割当が各ステップにおいてK回計算されるという事実のためである。ユーザ事前選択を適用することにより、複雑さは、LCUS Iと比較すると、同じ性能で31%だけ軽減され得る。さらなる軽減は、LCUS IIIを用いて、最低限の性能損失だけで実現可能である。LCUS IIIの複雑さはTDMAの複雑さの半分より低いが、総和レートはTDMAと比べると2倍を上回る。
図11a及び11bは、最小レート要件の下で、総和レート最大化のためのLISA変形の複雑さ1100a、1100bを示している。複雑さ1100a、1100bにおいては、測定されたチャネルと、MRx,k=2個のアンテナをもつK=10台のユーザと、MTx=4個の送信アンテナと、C=1024個の副搬送波及びB=100MHzと、R1,min=R3,min=.....=R9,min=0.1024kbitpcu及びR2,min=R4,min=.....=R8,min=R11,min=0.2048kbitpcuと、SNR=20dBとが用いられている。LISAを用いる網羅的探索の複雑さは図11aにプロットされている。最も複雑な部分は、電力割当をKMTx回実行する複雑さを含む残りのユーザ選択である。このように、複雑さはLISA LCUS Iの複雑さより240倍高い。複雑さはユーザ事前選択(LCUS II)を通じて軽減し、フロベニウスノルムに基づくユーザ選択(LCUS III)はSESAMの場合と同じオーダである。図19は、図11bと同じ結果を示しているが、Y軸のスケールだけが僅かに異なっている。
本発明によるいくつかのさらなる実施形態は3GPPからのチャネルを用いたシミュレーション結果に関する。以下のシミュレーションのため、「Technical Specification Group Access Network.「Spatial Channel Model for Multiple−Input Multiple−Output (MIMO) Simulations.」 Technical report,3rd Generation Partnership Project,2007」において第3世代パートナーシップ・プロジェクト(3GPP)によって提案されているような空間MIMOチャネルモデルが使用される。MTx=4台のアンテナをもつ基地局を備えたアーバン・マイクロセル環境が検討されている。K=10台のユーザ1220は、図12に描かれたシナリオ1200をもたらす基地局1210が中心にある160m×160mのシナリオにランダムに設置された。OFDMシステムのため、「Technical Specification Group Access Network.「Physical Layer Aspects for Evolved Universal Terrestrial Radio Access (UTRA)」 .Technical report,3rd Generation Partnership Project,2006」において3GPPによって指定されたパラメータが使用される。最小個数の副搬送波を用いるセットアップは、次に割り当てられるべき最良のユーザ及び搬送波の探索がLISAを用いて同様に行えるように選択される。システム帯域幅は1.25MHzに等しく、高速フーリエ変換(FFT)のサイズは128に達する。C=76個の副搬送波がデータ転送のため使用され、サンプリング周波数は1.92MHzに等しい。
図13は、最小レート要件の下で、総和レート最大化のための図12のアーバン・マイクロセル・シナリオにおいて達成可能なSNR全域に亘って総和レート1300を示している。総和レート1300においては、MRx,k=2個のアンテナをもつK=10台のユーザと、MTx=4個の送信アンテナと、C=76個のアクティブな副搬送波と、B=1.25MHzとが用いられている。最小レートは、すべてのユーザに対し3bpcuと同じにセットされ、すなわち、R1,min=...=R10,min=3bpcuである。測定されたチャネルの場合と同様に、SESAM法は最適付近で機能する。線形プリコーディングだけを適用することによる損失は低い。LISAを用いるLCUS Iは、複雑さが著しく軽減されているが、各ステップにおいて各ユーザ及び各搬送波がテストされなければならない網羅的探索より僅かに悪い状態で機能することがさらに観察できる。TDMAは、同様にすべてのLISA法及びSESAM法に対して明らかに性能が劣っている。
図14a及び14bは、最小レート要件の下で、総和レート最大化のための上記シナリオにおけるSESAM法及びLISA法の計算の複雑さを示している。この図14a及び図14bにおいては、MRx,k=2個のアンテナをもつK=10台のユーザと、MTx=4個の送信アンテナと、C=76個のアクティブな副搬送波と、B=1.25MHzとが用いられている。最小レートは、すべてのユーザに対し3bpcuと同じにセットされ、すなわち、R1,min=...=R10,min=3bpcuである。SESAMの場合、ユーザ事前選択は測定されたチャネルの場合のように効率的でないが、興味深いことに、提案された複雑さの低いユーザ選択が検討されているとき、より効率的である。SESAMの場合もLISAの場合も、LCUS IIの計算の複雑さはLCUS IIIの複雑さを僅かに上回るだけである。
本発明によるいくつかの実施形態は、サービス品質の面についてのMIMO OFDMブロードキャスト・チャネルにおける複雑さの低い逐次ユーザ割当に関する。換言すると、多入力多出力(MIMO)直交周波数分割多重化(OFDM)ブロードキャスト・チャネルにおけるサービス品質(QoS)制約付きの問題が検討されている。これらの問題は、たとえば、電力制約と、最小及び最大レート要件または相対レート要件の下での総和レートの最大化である。さらに、最小レート要件を充足させるために必要とされる送信電力の最小化が検討される。これらの問題は、電力制約だけを用いる総和レート最大化のための逐次符号化・逐次割当法(SESAM)または線形逐次割当(LISA)と同様に、ユーザへのデータストリームの逐次割当によって解法されることがある。提案された方法は、たとえば、SESAM及びLISAと同じ受信フィルタ及び送信フィルタを使用することがあるが、QoS制約に調整された異なる新規のユーザ割当を適用する。さらなる複雑さ軽減が主固有値のための下限及び上限を使用することによって実現できる。このように、提示されたアルゴリズムの複雑さは、僅かな性能の損失を受けるだけであり、最適アルゴリズムの複雑さより著しく低い。換言すると、公知の概念の労力を回避するため、最適解決法は、繰り返しを行わないものであるが(すなわち、選択済みの端末が選択された状態を保つことを意味する)、非常に計算効率の高い手法で、できるだけ厳密に実現できることが目指されている。
本発明によるいくつかのさらなる実施形態は、MIMO OFDMブロードキャスト・チャネルにおけるQoS指向最適化問題へのSESAM及びLISAにより公知である、ユーザへのデータストリームの逐次割当と、対応する受信フィルタの決定とに関する。簡単な方法は、各ステップにおいて目的関数の改善が最大になるように、データストリームをユーザに割り当てることである。しかし、この方法は、依然としてかなりの量の計算の複雑さがある。純粋に線形の事例の場合、既に適度な個数の副搬送波を用いても実現不可能になる場合がある。本発明は、QoS制約付きの最適化問題を用いてデータストリームをユーザに逐次割当するための複雑さの低いユーザ選択規則を提供し得る。このユーザ選択規則は、どのような非凸最適化問題であっても適用可能であり、すなわち、上記用途に限定されない。SESAMまたはLISAを用いる総和レート最適化のため、ユーザへのデータストリームの割当は、前に決定された送信ビームフォーマの零空間に射影されたチャネル行列が最も強い主固有値を示すユーザを選択することにより行われる。上記概念に基づいて、射影されたチャネル行列の特異値は、QoS制約及び前の割当に従って変更され、次のデータが割り当てられるべきユーザは、これらの変更に基づいて選択され得る。これはどのような非凸最適化問題であっても適用可能である。行列の主固有値の上限及び下限を適用することにより、計算コストの高い主特異値の明示的な計算が回避可能であるため、さらなる複雑さの軽減が実現可能である。計算の複雑さのさらなる軽減は、最低限のさらなる性能損失で主固有値の上限だけに基づいてユーザ選択を実行することにより実現可能である。
したがって、この方法は、QoS制約付きの最適化問題のための複雑さの低いユーザ選択を提供する。この概念を用いると、繰り返し処理の適用は必要でないことがある。さらに、上記概念は、どのような非凸最適化問題にでも適用できることがある。
本発明によるいくつかの実施形態は、複雑さの低いユーザ選択(LCUS)に関する。このため、欲張り法が使用され、受信エントランス送信フィルタがSESAMまたはLISAによって決定される。次のデータストリームのための搬送波及びユーザは簡単な基準に基づいて選択される(LCUS I)。このため、等電力負荷、最後のステップからのラグランジュ乗数、及び、新たに割り当てられたサブチャネルだけの考慮のような近似が行われることがある。このように、最適化されるべきより少ないパラメータをもち、パラメータ間の依存性がより小さい簡略化された目的関数が得られる。搬送波全体に亘る網羅的探索は必要でないことがある。ユーザ全体に対する計算コストの低いテストだけが実現可能である。性能損失を伴わない搬送波及びユーザの事前選択によるさらなる複雑さの軽減(LCUS II)、または、固有値についての上限を用いる元の選択基準の近似(LCUS III)が行われ得る。
このように、計算の複雑さを低くすることは、網羅的テストを必要としないこと、及び/または、繰り返し法を使用しないことによって実現することができる。これに反して、たとえば、(3GPP LTE、すなわち、第3世代パートナーシップ・プロジェクトのロング・ターム・エボリューションの場合のように)線形送信処理のための網羅的探索は扱い易くない。
上記概念の性能は、最適性能に近いものである。一般的な概念は、サービス品質制約を用いる広範囲の最適化問題に適用可能である。上記ユーザ割当方法は、線形プリコーディング及び非線形プリコーディングのため使用され得る。
換言すると、MIMOブロードキャスト・チャネルにおけるサービス品質制約最適化問題のための複雑さの低いアルゴリズムが説明されている。たとえば、SESAMまたはLISAは、送信または受信フィルタを決定するため使用されるが、異なるユーザ及び電力割当が実行される。これは、上述された新規の簡単なユーザ割当方法によって行われ得る。このように、性能は、複雑さが著しく軽減した時に最適に近くなる。
一般に、上記概念のステップ中に最大、最小、または、最適を見つけるか、計算するか、または、決定する代わりに、ほぼ最大、ほぼ最小、または、ほぼ最適な解を計算すれば十分であることもある。たとえば、他の選択可能な端末の重み付き伝送レートの80%より優れた重み付き伝送レート、もしくは、3個の最良の重み付き伝送レート、もしくは、さらに最良の重み付き伝送レートを提供する端末が選択されてもよく、または、選択可能な端末のうちの半分、3分の2、または、80%だけについて重み付き伝送レートが計算され、それらのうちの最も良いものが選択されてもよい。
いくつかの態様が装置との関連で記載されているが、これらの態様において、ブロックまたは機器が方法のステップまたは方法のステップの特徴に対応し、対応する方法の説明をさらに表現していることが明らかである。同様に、方法のステップとの関連で記載された態様は、対応する装置の対応するブロックまたは項目または特徴の説明をさらに表している。
ある一定の実施要件に依存して、本発明の実施形態は、ハードウェアまたはソフトウェアで実装可能である。実装は、電子的に読み取り可能な制御信号が記憶され、それぞれの方法が実行されるようにプログラマブル・コンピュータ・システムと協働する(または、協働する能力をもつ)デジタル記憶媒体、たとえば、フレキシブルディスク、DVD、CD、ROM、PROM、EPROM、EEPROM、または、フラッシュメモリを使用して実行可能である。本発明によるいくつかの実施形態は、電子的に読み取り可能な制御信号を有し、本明細書中に記載された方法のうちの1つが実行されるようなプログラム可能なコンピュータ・システムと協働する能力をもつデータキャリアを備える。一般に、本発明の実施形態は、プログラムコードを含むコンピュータプログラム・プロダクトとして実施可能であり、プログラムコードは、コンピュータプログラム・プロダクトがコンピュータ上で動作するとき、方法のうちの1つを実行するよう動作する。プログラムコードは、たとえば、機械読み取り可能なキャリアに記憶されてもよい。他の実施形態は、機械読み取り可能なキャリアに記憶され、本明細書中に記載された方法のうちの1つを実行するコンピュータプログラムを含む。換言すると、新規の方法の実施形態は、したがって、コンピュータプログラムがコンピュータ上で動作するとき、本明細書中に記載された方法のうちの1つを実行するプログラムコードを有するコンピュータプログラムである。新規の方法のさらなる実施形態は、したがって、本明細書中に記載された方法のうちの1つを実行するコンピュータプログラムが記録されたデータキャリア(または、デジタル記憶媒体、または、コンピュータ読み取り可能な媒体)である。新規の方法のさらなる実施形態は、したがって、本明細書中に記載された方法のうちの1つを実行するコンピュータプログラムを表現するデータストリームまたは信号のシーケンスである。データストリームまたは信号のシーケンスは、たとえば、データ通信接続を介して、たとえば、インターネットを介して転送されるように構成されている。さらなる実施形態は、本明細書中に記載された方法のうちの1つを実行するように構成された、または、適合した処理手段、たとえば、コンピュータ、または、プログラム可能な論理機器を備える。さらなる実施形態は、本明細書中に記載された方法のうちの1つを実行するためのコンピュータプログラムが組み込まれたコンピュータを備える。いくつかの実施形態では、プログラム可能な論理機器(たとえば、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ)は、本明細書中に記載された方法の機能のうちの一部または全部を実行するため使用され得る。いくつかの実施形態では、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイは、本明細書中に記載された方法のうちの1つを実行するためマイクロプロセッサと協働し得る。一般に、これらの方法は、好ましくは、いずれかのハードウェア装置によって実行される。
上記実施形態は、本発明の原理の例示に過ぎない。本明細書中に記載された仕組み及び細部を変更及び変形できることは、当業者には明らかである。したがって、本明細書中の実施形態の記述及び説明のために提示された特定の詳細な記載によって限定されるのではなく、特許請求の範囲に記載された範囲だけによって限定されるべきである。

Claims (10)

  1. 基地局から複数の端末(104)へデータを送信する多入力多出力通信システムにおいて複数のサブチャネル(102)を前記基地局によって同時にアドレス指定されるべき前記複数の端末(104)に割り当てる装置(100)であって、
    同時にアドレス指定されるべき前記複数の端末(104)の中から所定の端末事前選択基準に基づいて複数の選択可能な端末(212)を予め選択するように構成された端末事前選択器(210)と、
    前記複数の端末(104)のうちの各端末が第1の割当期間の後に少なくとも1個のサブチャネルを割り当てられているように、第1の割当戦略に従って前記第1の割当期間の中で前記複数のサブチャネル(102)の中の第1のサブチャネルのグループを割り当て、前記第1の割当戦略とは異なる第2の割当戦略に従って第2の割当期間の中で前記複数のサブチャネル(102)の中の前記第1のグループとは異なる第2のサブチャネルのグループを割り当てるように構成されたサブチャネル割当器(110)であって、次に割り当てられるべきサブチャネルを前記複数の選択可能な端末(212)のうちのある端末に割り当てるものであるサブチャネル割当器(110)と、
    前記複数の選択可能な端末(212)のうちの各端末のためのMIMOサブチャネル利得パラメータを計算し、計算されたMIMOサブチャネル利得パラメータ、電力パラメータ、及び、前記多入力多出力通信システムのサービス品質制約に依存する重み付け乗数に基づいて重み付き伝送レートを計算する計算器(310)であって、前記複数の選択可能な端末(212)の各端末のための優先サブチャネルを決定するものである計算器(310)と、
    第1及び第2の割当戦略の両方に関する前記計算された重み付き伝送レートに基づいて前記複数の選択可能な端末(212)のうちの端末を選択する選択器(320)と
    を備え、
    前記サブチャネル割当器(110)が、前記選択された端末の前記決定された優先サブチャネルを前記選択された端末に割り当てるものである、装置。
  2. 前記第1の割当期間中に1台の端末に割り当てられるサブチャネルの個数が、初期のサブチャネル数以下である、請求項1に記載の装置。
  3. 前記サブチャネル割当器(110)が、前記第2の割当期間中に前記第2のグループのうちのサブチャネルを1台以上の端末に逐次割り当てるものであり、割り当てられたサブチャネルは、前記第1のグループのうちの割り当てられたサブチャネル及び前記第2のグループのうちのすべての既に割り当てられたサブチャネルと組み合わせて所定の割当基準を満たすものである、請求項1または2に記載の装置。
  4. 前記所定の端末事前選択基準が、前記第1の割当期間中の前記第1の割当戦略に基づくものであり、且つ前記第2の割当期間中の前記第2の割当戦略に基づくものである、請求項1ないし3のいずれか一項に記載の装置。
  5. 前記第1の割当期間中の前記所定の端末事前選択基準が、前記複数の端末(104)の中から前記初期のサブチャネル数より少ないサブチャネルが割り当てられた端末を予め選択することであり、前記第2の割当期間中の前記所定の端末事前選択基準が、前記複数の端末(104)の中から端末を予め選択することである、請求項1ないし4のいずれか一項に記載の装置。
  6. 前記所定の選択基準が、前記第1の割当期間中の前記第1の割当戦略に基づくものであり、且つ前記第2の割当期間中の前記第2の割当戦略に基づくものである、請求項1ないし5のいずれか一項に記載の装置。
  7. 前記複数のサブチャネル(102)の中から複数の選択可能なサブチャネルを予め選択する搬送波事前選択器(410)を備え、
    サブチャネルが、所定のサブチャネル事前選択基準に基づいて予め選択され、前記計算器(310)が、前記予め選択された複数の選択可能なサブチャネルに基づいて各端末のための前記優先サブチャネルを決定するものである、請求項1ないし6のいずれか一項に記載の装置。
  8. 複数のサブチャネル(102)を複数の端末(104)に割り当てる請求項1〜7のいずれか一項に記載の装置を備える基地局。
  9. 基地局から複数の端末へデータを送信する多入力多出力通信システムにおいて複数のサブチャネルを前記基地局によって同時にアドレス指定されるべき前記複数の端末に割り当てる方法(500)であって、
    同時にアドレス指定されるべき前記複数の端末の中から複数の選択可能な端末を予め選択し、端末が所定の端末事前選択基準に基づいて予め選択され、次に割り当てられるべきサブチャネルが前記複数の選択可能な端末のうちのある端末に割り当てられるステップと、
    前記複数の選択可能な端末のうちの各端末のためのMIMOサブチャネル利得パラメータを計算するステップと、
    計算されたMIMOサブチャネル利得パラメータ、電力パラメータ、及び、前記多入力多出力通信システムのサービス品質制約に依存する重み付け乗数に基づいて重み付き伝送レートを計算するステップと、
    前記複数の選択可能な端末のうちの各端末のための優先サブチャネルを決定するステップと、
    第1及び第2の割当戦略の両方に関する前記計算された重み付き伝送レートに基づいて前記複数の選択可能な端末のうちのある端末を選択し、前記選択された端末の前記決定された優先サブチャネルが前記選択された端末に割り当てられるステップと、
    前記複数の端末のうちの各端末が第1の割当期間の後に少なくとも1個のサブチャネルを割り当てられているように、第1の割当戦略に従って前記第1の割当期間の中で前記複数のサブチャネルの中の第1のサブチャネルのグループを割り当てるステップ(510)と、
    前記第1の割当戦略とは異なる第2の割当戦略に従って第2の割当期間の中で前記複数のサブチャネルの中の第2のサブチャネルのグループを割り当てるステップ(520)であって、前記第2のグループは、前記第1のグループとは異なるものである、ステップと
    を含む方法。
  10. コンピュータまたはマイクロコントローラの上で動作するときに、請求項9に記載の方法を実行するプログラムコードを含むコンピュータプログラム。
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