JP2011040619A - 遮光装置、照明光学系、露光装置及びデバイスの製造方法 - Google Patents

遮光装置、照明光学系、露光装置及びデバイスの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】所定のパターンを被照射面上に精度良く投影露光させることができる遮光装置、照明光学系、露光装置、及びデバイスの製造方法を提供する。
【解決手段】光源装置から射出される光束に基づいてレチクルを照明する照明光学系に設けられ、光束の一部を遮光する遮光装置25であって、光束の光路内に配置可能に設けられ、光束の輪郭形状をスリット状に規定する遮光部31を備え、遮光部31は、光束を透過可能な空洞36a,37aと、空洞36a,37aに隣接して設けられて光束を遮光可能な仕切り部36b,37bとを備えている。
【選択図】図2

Description

本発明は、光源から射出される光束の輪郭形状をスリット状に規定する遮光部を備えた遮光装置、該遮光装置を備えた照明光学系、該照明光学系を備えた露光装置、及び該露光装置を用いたデバイスの製造方法に関する。
一般に、半導体集積回路などのマイクロデバイスを製造するための露光装置は照明光学系を備えており、照明光学系は、光源から出力される露光光を所定のパターンが形成されたマスクに導くようになっている。そして、マスクに照射された露光光は、投影光学系を介して感光性材料の塗布された基板を照射することにより、マスクに形成されたパターンを基板上に投影露光(転写)するようになっている。
また、従来から、露光装置として、光源から出力される露光光の光路を横切るようにマスク及び基板を走査させて、マスクに形成されたパターンを基板上に順次投影露光するステップ・アンド・スキャン方式の露光装置が提案されている(例えば、特許文献1)。すなわち、特許文献1に記載の露光装置では、光源から出力されて露光光となる光束の輪郭形状をスリット状に規定するための可変スリット装置が、照明視野絞りの射出側の近傍に設けられている。そして、この露光装置では、可変スリット装置がスリット幅を部分的に変更して、ウエハ上に照射される光束の輪郭形状を調整することにより、基板上における光束の照度ムラを精度良く解消することが可能となっている。
特開2007−207821号公報
ところで、特許文献1に記載の露光装置では、図9(a)(b)(c)に示すように、照明視野絞り(レチクルブラインド)101の開口部102を通過する光束ELのうち、開口部102の開口縁の近傍を通過する光束ELは、可変スリット装置(遮光装置)103によって該光束の断面形状が半月状をなすように局所的に遮光される。そのため、露光光となる光束ELは、その光束の断面における光量の重心Gが遮光前における光束の断面の中心位置Aから変動して、該光束ELの主光線Xが照明光学系の光軸に対して非平行となるため、投影光学系の像側(基板側)でのテレセントリック性が崩れることになる。そのため、走査露光時に、基板が投影光学系の光軸方向に位置ずれを生じていると、開口部102の開口縁の近傍を通過する光束ELによって基板上に結像するパターン像の形状が大きく歪むことになるため、マスクの微細パターンを基板上に精度良く投影露光することが困難になるという問題があった。
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、所定のパターンを被照射面上に精度良く投影露光させることができる遮光装置、照明光学系、露光装置、及びデバイスの製造方法を提供することにある。
上記の課題を解決するため、本発明は、実施形態に示す図1〜図8に対応付けした以下の構成を採用している。
本発明の遮光装置は、光源(12)から射出される光束(EL)に基づいて所定のパターン(R)を照明する照明光学系(13)に設けられ、前記光束(EL)の一部を遮光する遮光装置(25)であって、前記光束(EL)の光路内に配置可能に設けられ、前記光束(EL)の輪郭形状をスリット状に規定する遮光部(31)を備え、前記遮光部(31)は、前記光束(EL)を透過可能な部分透過領域(36a,37a)と、該部分透過領域(36a,37a)に隣接して設けられて前記光束(EL)を遮光可能な部分遮光領域(36b,37b)とを備えていることを要旨とする。
上記構成によれば、光源から射出された光束は、その一部が遮光部の部分透過領域を透過可能であるため、遮光部が光束の光路内に配置された状態であっても、光束が遮光部によって局所的に遮光されることが緩和される。その結果、光束の断面における光量の重心が変動することによって光束の主光線が照明光学系の光軸に対して非平行になることが抑制される。したがって、所定のパターンが結像する被照射面側でのテレセントリック性が維持されるため、所定のパターンを被照射面に対して精度良く投影露光することができる。
なお、本発明をわかりやすく説明するために実施形態に示す図面の符号に対応付けて説明したが、本発明が実施形態に限定されるものではないことは言うまでもない。
本発明によれば、所定のパターンを被照射面上に精度良く投影露光させることができる。
本実施形態の露光装置の概略構成図。 本実施形態の遮光装置の平面図。 (a)はレチクル上に形成される照明領域の模式図、(b)はウエハ上に形成される静止露光領域の模式図。 (a)はレチクルブラインドの開口部の各点を通過して露光光となる光束ELに対する本実施形態の遮光装置の作用を示す模式図、(b)は(a)に示す状態を照明光学系の光軸方向から見た模式図、(c)はレチクルブラインドの開口部の各点を通過して露光光となる光束が本実施形態の遮光装置を通過する過程で部分的に遮光された状態を示す模式図。 (a)は照明瞳が静止露光領域の周辺点を照明している状態を示す模式図、(b)は静止露光領域の周辺点を照明する照明スポットの模式図。 (a)〜(d)は別の実施形態の遮光装置の平面図。 デバイスの製造例のフローチャート。 半導体デバイスの場合の基板処理に関する詳細なフローチャート。 (a)はレチクルブラインドの開口部の各点を通過して露光光となる光束に対する従来の遮光装置の作用を示す模式図、(b)は(a)に示す状態を照明光学系の光軸方向から見た模式図、(c)はレチクルブラインドの開口部の各点を通過して露光光となる光束が従来の遮光装置を通過する過程で部分的に遮光された状態を示す模式図。
以下、本発明を具体化した一実施形態について図1〜図5に基づき説明する。なお、本実施形態では、後述する投影光学系15の光軸と平行な方向(図1における上下方向)にZ軸方向を、図1における左右方向にY軸方向を、さらに、図1において紙面と直交する方向にX軸方向を、それぞれ設定しているものとする。
図1に示すように、本実施形態の露光装置11は、所定の回路パターンが形成された透過型のレチクルRに露光光となる光束ELを照明することにより、表面(+Z方向側の面であって、図1では上面)にレジストなどの感光性材料が塗布されたウエハWに回路パターンの像を転写するための装置である。こうした露光装置11は、光源装置12から射出された光束ELをレチクルRの被照射面Ra(+Z方向側の面)に導く照明光学系13と、レチクルRを保持するレチクルステージ14と、レチクルRを透過した光束ELをウエハWの被照射面Waに導く投影光学系15と、ウエハWを保持するウエハステージ16とを備えている。なお、本実施形態の光源装置12は、193nmの波長の光を出力するArFエキシマレーザ光源を有し、エキシマレーザ光源から出力される光束ELが露光光として露光装置11内に導かれる。
照明光学系13は、光源装置12から射出される光束ELを所定の断面形状(例えば、断面略矩形状)をなす平行な光束に変換するための整形光学系17を備えている。そして、整形光学系17から射出された光束ELは、整形光学系17の射出側(レチクルR側)に設けられたオプティカルインテグレータ18に入射する。
オプティカルインテグレータ18は、複数(図1では5つのみ図示)のレンズエレメント19が二次元的に配列された構成となっている。そして、オプティカルインテグレータ18は、入射した光束ELを複数の光束に波面分割し、その射出側(+Y方向側)に位置する照明瞳面20に所定の光強度分布(「瞳強度分布」ともいう。)を形成するようになっている。なお、瞳強度分布が形成される照明瞳面20のことを、多数の点光源からなる二次光源21ともいう。
オプティカルインテグレータ18の射出側には、パワー(焦点距離の逆数)を有する少なくとも一枚の光学素子(図1では一枚のみ図示)から構成される第1コンデンサ光学系22が設けられている。なお、パワーを有する光学素子とは、光束ELが光学素子に入射することにより、光束ELの特性が変化するような光学素子のことである。
また、第1コンデンサ光学系22の射出側であって且つレチクルRの被照射面Ra及びウエハWの被照射面Waと光学的に共役な位置には、レチクルブラインド(「マスクブラインド」ともいう。)23が設けられている。レチクルブラインド23には、長手方向がX軸方向であって且つ短手方向がZ軸方向となる矩形状の開口部24(図2参照)が形成されている。そして、二次光源21から射出された光束ELは、第1コンデンサ光学系22を介してレチクルブラインド23の開口部24を重畳的に照明する。
レチクルブラインド23の射出側の近傍には、遮光装置25が設けられている。そして、遮光装置25は、レチクルブラインド23の開口部24を通過する過程で光軸AX方向と直交する断面形状が開口部24と略同一形状をなす矩形状に整形された光束ELを、その光束ELの断面形状において短手方向となるZ軸方向の両側から遮光する。
また、遮光装置25の射出側には、パワーを有するレンズから構成される第2コンデンサ光学系26が設けられている。そして、第2コンデンサ光学系26から射出された光束ELは、レチクルRの被照射面Ra上に照明領域ER1(図3(a)参照)を形成する。なお、照明領域ER1は、その輪郭形状がレチクルブラインド23の開口部24と略同一形状をなすようにX軸方向に長く延びる矩形状に規定されている。
レチクルステージ14は、投影光学系15の物体面側において、レチクルRの載置面が投影光学系15の光軸AX方向(Z軸方向)とほぼ直交するように配置されている。また、レチクルステージ14には、保持するレチクルRをY軸方向に所定ストロークで移動させるレチクルステージ駆動部14aが設けられている。なお、レチクルRの移動方向は、レチクルRの被照射面Ra上に形成される照明領域ER1の短手方向となっている。
投影光学系15は、内部が窒素などの不活性ガスで充填された鏡筒27を備え、鏡筒27内には、図示しない複数のレンズが光束ELの光路に沿って設けられている。また、鏡筒27内において、ウエハWの被照射面Waの設置位置及びレチクルRの被照射面Raの設置位置と光学的にフーリエ変換の関係となる位置には、開口絞り28が配置されている。そして、光束ELにて照明されたレチクルRの回路パターンの像は、投影光学系15を介して所定の縮小倍率に縮小された状態で、ウエハステージ16上のウエハWに投影転写される。ここで、光路とは、投影光学系15の使用状態において、露光光となる光束ELが通ることが意図されている経路のことを示している。そして、投影光学系15から射出された光束ELは、ウエハWの被照射面Wa上に静止露光領域ER2(図3(b)参照)を形成する。なお、静止露光領域ER2は、その輪郭形状がレチクルブラインド23の開口部24と略同一形状をなすようにX軸方向に長く延びる矩形状に規定されている。
ウエハステージ16は、投影光学系15の結像面PLに対して投影光学系15の光軸AX方向に傾斜した載置面29を備え、載置面29上にはウエハWが載置される。また、ウエハステージ16には、保持するウエハWを載置面29に沿ってY軸方向に所定ストロークで移動させるウエハステージ駆動部16aが設けられている。なお、ウエハWの移動方向は、ウエハWの被照射面Wa上に形成される矩形状の静止露光領域ER2の短手方向となっている。
また、ウエハステージ16には、ウエハWに到達する光束ELの瞳強度分布をモニタするための瞳強度分布計測装置30が設けられている。なお、瞳強度分布計測装置30については、例えば、特開2006−54328号公報や特開2003−22967号公報及びこれに対応する米国特許公開2003/0038225号公報に開示されている。また、瞳強度分布計測装置30をレチクルステージ14又はレチクルステージ14とは独立した計測ステージに設けてもよい。
そして、本実施形態の露光装置11を用いてウエハWにレチクルRの回路パターンの像を投影する場合、レチクルRは、レチクルステージ駆動部14aの駆動によって、−Y方向側から+Y方向側(図1では左側から右側)に所定ストローク毎に移動する。すると、レチクルRにおける照明領域ER1は、レチクルRの被照射面Raの+Y方向側から−Y方向側(図1では右側から左側)に相対移動する。すなわち、レチクルRの回路パターンが+Y方向側から−Y方向側に順にスキャンされる。また、ウエハWは、ウエハステージ駆動部16aの駆動によって、レチクルRのY軸方向に沿った移動に対して投影光学系15の縮小倍率に応じた速度比で+Y方向側から−Y方向側に同期して移動する。その結果、ウエハWの一つのショット領域には、レチクルR及びウエハWの同期移動に伴って、レチクルR上の回路パターンを所定の縮小倍率に縮小した形状のパターンが形成される。そして、一つのショット領域へのパターンの形成が終了した場合、ウエハWの他のショット領域に対するパターンの形成が連続して行われる。
なお、ウエハWの被照射面Waは、ウエハステージ16の載置面29上をY軸方向に走査される過程で、投影光学系15の結像面PLに対する投影光学系15の光軸AX方向における相対位置を連続的に変化させる。その結果、投影光学系15の焦点深度が実質的に増大することとなるため、レチクルRの回路パターンの像をウエハWの被照射面Wa上に精度良く投影露光することが可能となっている。
次に、本実施形態の遮光装置25について図2に基づき説明する。
図2に示すように、本実施形態の遮光装置25は、レチクルブラインド23の開口部24を通過する光束ELの一部を遮光する遮光部31を備えている。遮光部31は、一対の遮光ユニット32,33から構成されており、これらの遮光ユニット32,33は、光束ELの断面形状において短手方向となるZ軸方向で該光束ELを挟んで対向するように配置されている。
また、各遮光ユニット32,33は、矩形板状の金属材料からなる遮光部材34,35をそれぞれ備えており、これらの遮光部材34,35は、互いの対向する先端部34a,35aがレチクルブラインド23の開口部24の短手方向(Z軸方向)の寸法よりも若干小さな間隔を隔てて、開口部24を通過する光束ELの光路内に配置されている。また、各遮光ユニット32,33には、光束ELの光路を横切るように、各遮光部材34,35をZ軸方向に個別に移動させる移動機構38,39がそれぞれ設けられている。
各遮光部材34,35の先端部34a,35aには、照明光学系13の光軸AX方向に貫通する複数の空洞36a,37aがレチクルブラインド23の開口部24の長手方向となるX軸方向に所定間隔をおいた並列配置となるように鋳抜き形成されている。なお、X軸方向において互いに隣り合う空洞36a,37a同士は、光束ELの光路を横切る面内において走査方向となるZ軸方向と非平行な方向に沿って直線的に延びる複数の棒状をなす仕切り部36b,37bにより区切られている。そして、本実施形態では、これらの空洞36a,37aにより、レチクルブラインド23の開口部24を通過する光束ELの一部を部分的に透過させる部分透過領域が構成されると共に、各空洞36a,37aの間の仕切り部36b,37bにより、部分透過領域に隣接して設けられて光束ELを部分的に遮光可能な部分遮光領域が構成されている。
なお、部分遮光領域となる各仕切り部36b,37bは、遮光幅寸法が各仕切り部36b,37bの長手方向において均一となるように構成されている。そして、これらの仕切り部36b,37bにより区切られて部分透過領域となる各空洞36a,37aは、光束ELの光路を垂直に横切る面内において、レチクルブラインド23の開口部24の長手方向となるX軸方向に等間隔配置で並列するように形成されている。そのため、レチクルブラインド23の開口部24を通過する光束ELを垂直に横切る面内において、各空洞36a,37aを通過する光束ELの透過率は均一となる。
ここで、レチクルブラインド23の開口部24を通過する光束ELのうち、開口部24の短手方向となるZ軸方向の両端側寄りの各領域を通過する光束ELが部分遮光領域となる仕切り部36b,37bによって部分的に遮光されたとする。すると、図3(a)に示すように、レチクルRの被照射面Ra上に形成される照明領域ER1には、照明領域ER1の短手方向となるY軸方向の両端部に、照明領域ER1の長手方向となるX軸方向に沿って延びる矩形状の部分照明領域ER1aがそれぞれ形成される。その結果、レチクルRの被照射面Ra上には、これらの遮光部材34,35によって遮光されない完全照明領域ER1bが、これらの部分照明領域ER1aの間を照明領域ER1の長手方向となるX軸方向に長く延びるスリット状をなすように形成される。
また同様に、図3(b)に示すように、ウエハWの被照射面Wa上に形成される静止露光領域ER2には、静止露光領域ER2の短手方向となるY軸方向の両端部に、静止露光領域ER2の長手方向となるX軸方向に沿って延びる矩形状の部分露光領域ER2aがそれぞれ形成される。その結果、ウエハWの被照射面Wa上には、これらの遮光部材34,35によって遮光されない完全露光領域ER2bが、これらの部分露光領域ER2aの間を静止露光領域ER2の長手方向となるX軸方向に長く延びるスリット状をなすように形成される。
次に、上記のように構成された露光装置11の作用について、特に、レチクルブラインド23の開口部24を通過した光束ELに対する遮光装置25の作用に着目して以下説明する。
さて、本実施形態の遮光装置25は、レチクルブラインド23の開口部24を通過する光束ELの一部を遮光して、レチクルRの被照射面Ra上に形成される完全照明領域ER1bの輪郭形状、及び、ウエハWの被照射面Wa上に形成される完全露光領域ER2bの輪郭形状をスリット状に規定する際には、まず、各遮光ユニット32,33の移動機構38,39をそれぞれ駆動する。すると、各遮光ユニット32,33の遮光部材34,35は、その先端部34a,35aがレチクルブラインド23の開口部24を通過する光束ELの光路を垂直に横切るようにZ軸方向に変位する。その結果、図4(a)に示すように、各遮光部材34,35の先端部34a,35aは、レチクルブラインド23の開口部24を通過する光束ELのうち、開口部24のZ軸方向両側の開口縁近傍に位置する周辺点P2,P3を通過する光束ELの光路上に配置される。
ここで、図4(b)に示すように、レチクルブラインド23の開口部24におけるZ軸方向の中心点P1を通過する光束ELは、各遮光部材34,35によって遮光されることはない。そのため、図4(c)に示すように、この光束ELは、その断面における光量の重心Gが当該光束の断面の中心位置Aから変動することはなく、その光束の主光線Xは、照明光学系13の光軸AXに対して略平行となる状態が維持される。したがって、この光束ELについては、照明光学系13の像側(レチクルR側)におけるテレセントリック性及び投影光学系15の像側(ウエハW側)におけるテレセントリック性が維持される。
一方、図4(b)に示すように、レチクルブラインド23の開口部24における−Z方向側の開口縁近傍に位置する周辺点P2を通過する光束ELは、遮光部材34の先端部34aに形成された部分透過領域としての空洞36aを通過する過程で、遮光部材34の仕切り部36bによって光束ELの光路を垂直に横切る面内で均一に遮光される。また同様に、レチクルブラインド23の開口部24における+Z方向側の開口縁近傍に位置する周辺点P3を通過する光束ELは、遮光部材35の先端部35aに形成された部分透過領域としての空洞37aを通過する過程で、遮光部材35の仕切り部37bによって光束ELの光路を垂直に横切る面内で均一に遮光される。
すると、図4(c)に示すように、これらの光束ELは、各遮光部材34,35によって遮光されたとしても、それらの光束の断面における光量の重心Gが当該光束の断面の中心位置Aから変動することはなく、その光束の主光線Xは、依然として、照明光学系13の光軸に対して略平行となる状態が維持される。そのため、これらの光束ELについても同様に、照明光学系13の像側(レチクルR側)におけるテレセントリック性及び投影光学系15の像側(ウエハW側)におけるテレセントリック性が維持される。
なお、本実施形態では、図1及び図3に示すように、レチクルブラインド23の開口部24の中心点P1を通過する光束ELは、レチクルRの被照射面Ra上に形成される照明領域ER1の中心点P1aを通過した後、投影光学系15を介して、ウエハWの被照射面Wa上に形成される静止露光領域ER2の中心点P1bを照明する。また、レチクルブラインド23の開口部24の周辺点P2を通過する光束ELは、レチクルRの被照射面Ra上に形成される照明領域ER1の中心点P1bよりも−Y方向側に位置する周辺点P2aを透過した後、投影光学系15を介して、ウエハWの被照射面Wa上に形成される静止露光領域ER2の中心点P1bよりも+Y方向側に位置する周辺点P2bを照明する。一方、レチクルブラインド23の開口部24の周辺点P3を通過する光束ELは、レチクルRの被照射面Ra上に形成される照明領域ER1の中心点P1aよりも+Y方向側に位置する周辺点P3aを透過した後、投影光学系15を介して、ウエハWの被照射面Wa上に形成される静止露光領域ER2の中心点P1bよりも−Y方向側に位置する周辺点P3bを照明する。
そして、ウエハWに対する走査露光時には、まず、レチクルRは、レチクルブラインド23の開口部24を通過する光束ELのうち、開口部24の周辺点P2を通過してレチクルRの被照射面Ra上に形成される照明領域ER1の周辺点P2bを照明する光束ELの光路を横切る。続いて、レチクルRは、レチクルブラインド23の開口部24を通過する光束ELのうち、開口部24の中心点P1を通過してレチクルRの被照射面Ra上に形成される照明領域ER1の中心点P1aを照明する光束ELの光路を横切る。その後、レチクルRは、レチクルブラインド23の開口部24を通過する光束ELのうち、開口部24の周辺点P3を通過してレチクルRの被照射面Ra上に形成される照明領域ER1の周辺点P3aを照明する光束ELの光路を横切る。
ここで、レチクルRは、レチクルステージ14の載置面上を−Y方向側から+Y方向側に走査される過程で、照明光学系13の光軸方向に位置ずれを生じることが有り得る。この場合であっても、レチクルブラインド23の開口部24の各点P1,P2,P3を通過する光束EL、即ち、照明領域ER1におけるレチクルRの走査方向(Y軸方向)の各点P1a,P2a,P3aを照明する光束ELが、レチクルRの回路パターンの像をウエハWの被照射面Waに結像させる際に、その結像させる像の形状が歪むことはほとんどない。そのため、レチクルRの回路パターンの像をウエハWの被照射面Wa上に精度良く投影露光することができる。
また同様に、ウエハWに対する走査露光時には、まず、ウエハWは、レチクルブラインド23の開口部24を通過した光束ELのうち、開口部24の周辺点P2を通過してウエハWの被照射面Wa上に形成される静止露光領域ER2の周辺点P2bを照明する光束ELの光路を横切る。続いて、ウエハWは、レチクルブラインド23の開口部24を通過した光束ELのうち、開口部24の中心点P1を通過してウエハWの被照射面Wa上に形成される静止露光領域ER2の中心点P1bを照明する光束ELの光路を横切る。その後、ウエハWは、レチクルブラインド23の開口部24を通過した光束ELのうち、開口部24の周辺点P3を通過してウエハWの被照射面Wa上に形成される静止露光領域ER2の周辺点P3bを照明する光束ELの光路を横切る。
ここで、ウエハWは、ウエハステージ16の載置面29上を+Y方向側から−Y方向側に走査される過程で、投影光学系15の結像面PLに対する投影光学系15の光軸方向における相対位置を連続的に変化させる。この場合であっても、レチクルブラインド23の開口部24の各点P1,P2,P3を通過した光束EL、即ち、静止露光領域ER2におけるウエハWの走査方向(Y軸方向)の各点P1b,P2b,P3bを照明する光束ELは、レチクルRの回路パターンの像をウエハWの被照射面Waに結像させる際に、その結像させる像の形状が歪むことはほとんどない。そのため、レチクルRの回路パターンの像をウエハWの被照射面Wa上に精度良く投影露光することができる。
また、本実施形態の露光装置11では、図4(c)に示すように、レチクルブラインド23の開口部24の周辺点P2,P3を通過する光束ELは、各遮光部材34,35の先端部34a,35aに形成された部分透過領域としての空洞36a,37aを通過する過程で所定の露光領域E2,E3をそれぞれ形成する。ここで、これらの露光領域E2,E3は、各遮光部材34,35における空洞36a,37aと略同一形状をなしており、レチクルブラインド23の開口部24の短手方向となるZ軸方向と交差する方向に直線状に延びるように形成される。
また、ウエハWの被照射面WaにおけるウエハWの走査方向の周辺点P2b,P3bを照明する照明瞳L2,L3(図5(a)参照)は、これらの露光領域E2,E3と略同一形状をなしており、レチクルブラインド23の開口部24の短手方向と対応する方向(Y軸方向)と交差する方向に直線状に延びるようにそれぞれ形成される。そして、ウエハWに対する走査露光時には、ウエハWは、これらの照明瞳L2,L3から照射される光束ELを横切るように走査される。
ここで、図5(b)に示すように、これらの照明瞳L2,L3がウエハWの被照射面Waの周辺点P2b,P3b上に形成する照明スポットLS2,LS3は、照明瞳L2,L3と同様に、ウエハWの走査方向(Y軸方向)から見た場合に、同走査方向と直交する方向(X軸方向)において切れ目なく連なる態様となる。そのため、ウエハWが走査されると、ウエハWの被照射面Wa上におけるウエハWの走査方向と直交する方向の全域に照明瞳L2,L3から光束ELが照射されることとなる。したがって、ウエハWに対する走査露光に際して、ウエハWの被照射面Wa上には、ウエハWの走査方向に沿う筋状の非照明領域が照明ムラとして生じることが抑制される。
また、本実施形態の遮光装置25は、移動機構38,39が駆動されると、各遮光部材34,35の先端部34a,35aがレチクルブラインド23の開口部24を通過した光束ELの光路内への進出量を変化させる。すると、遮光装置25は、レチクルブラインド23の開口部24を通過した光束ELのうち、遮光部材34,35の先端部34a,35aに形成された部分遮光領域としての仕切り部36b,37bによって遮光される光束ELの比率を変化させる。そして、レチクルRの被照射面Ra上に形成される部分照明領域ER1aのY軸方向の幅寸法、及び、ウエハWの被照射面Wa上に形成される部分露光領域ER2aのY軸方向の幅寸法を変化させることにより、ウエハWの被照射面Wa上に照射される光束ELに対する遮光量を調整可能となっている。
ここで、本実施形態の遮光装置25は、各遮光部材34,35の先端部34a,35aのみがレチクルブラインド23の開口部24を通過した光束ELの光路内に配置可能となるように、各移動機構38,39の駆動に伴う各遮光部材34,35の可動域が設定されている。そのため、レチクルブラインド23の開口部24を遮光装置25に向けて通過する光束ELは、常に、各遮光部材34,35の先端部34a,35aを照射することになる。そして、この光束ELは、各遮光部材34,35の先端部34a,35aに形成された部分遮光領域としての仕切り部36b,37bによって光束ELの光路を垂直に横切る面内で均一に遮光される。
すなわち、本実施形態の遮光装置25によれば、レチクルブラインド23の開口部24を通過する光束ELの光路内への進出量が変化するように各遮光部材34,35を変位させたとしても、それらの光束ELの断面における光量の重心Gが変動することはほとんどない。そして、それらの光束の主光線Xは、照明光学系13の光軸に対して略平行となる状態が維持されるため、それらの光束について、照明光学系13の像側(レチクルR側)におけるテレセントリック性及び投影光学系15の像側(ウエハW側)におけるテレセントリック性が維持されることとなる。したがって、本実施形態の遮光装置25によれば、レチクルRの回路パターンの像をウエハWの被照射面Wa上に精度良く投影露光することを可能としつつ、ウエハWの被照射面Wa上に照射される光束ELの光量を調整することができる。
上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)本実施形態では、光源装置12から射出された光束ELは、その一部が遮光部31の先端部34a,35aに形成された空洞36a,37aを透過可能となっている。そのため、遮光部31が光束ELの光路内に配置された状態であっても、光束ELが遮光部31によって局所的に遮光されることが緩和される。その結果、光束ELの光量の重心Gが変動することにより、光束ELの主光線Xが照明光学系13の光軸AXに対して非平行となることが抑制される。したがって、レチクルRの回路パターンの像が結像するウエハWの被照射面Wa側でのテレセントリック性が維持されるため、レチクルの回路パターンの像をウエハWの被照射面Waに対して精度良く投影露光することができる。
(2)本実施形態では、遮光部31には、複数の空洞36a,37aが光束ELの光路を横切る面内において光束ELの透過率を均一とするように構成されている。そのため、光源装置12から射出された光束ELは、遮光部31に形成された空洞36a,37aを透過する過程で光量の重心Gが変動することはほとんどなく、光束ELの主光線Xが照明光学系13の光軸AXに対して非平行となることをより確実に抑制できる。
(3)本実施形態では、光源装置12から射出される光束ELは、ウエハWの被照射面Waに照射される照明スポットLS2,LS3が、ウエハWの走査方向に対して平行に延びていない。そのため、ウエハWに対する走査露光に際して、ウエハWの被照射面Wa上には、光束ELが照射されない非照明領域がウエハWの走査方向に沿って筋状に形成されることはなく、ウエハWの被照射面Wa上に照明ムラが生じることを抑制できる。
(4)本実施形態では、レチクルRの回路パターンの像が結像するウエハWの被照射面Wa側でのテレセントリック性が維持される構成となっている。そのため、投影光学系15の光軸方向での位置を変化させるようにウエハWの被照射面Waを変位させながら、レチクルRの回路パターンの像をウエハWの被照射面Waに対して精度良く投影露光することができる。
なお、上記実施形態は以下のような別の実施形態に変更してもよい。
・上記実施形態において、図6(a)に示すように、遮光部材34,35の先端部34a,35aに形成された空洞36a,37aが格子状をなす仕切り部36b,37bによって区切られる構成としてもよい。すなわち、レチクルブラインド23の開口部24を通過する光束ELを透過可能な空洞36a,37aと光束ELを遮光可能な仕切り部36b,37bとが隣接して配置される構成であれば任意の構成を採用することができる。ただし、遮光部材34,35の先端部34a,35aに形成される空洞36a,37aは、レチクルブラインド23の開口部24を通過する光束ELを垂直に横切る面内で均一な分布を有するように形成することが望ましい。
・上記実施形態において、図6(b)に示すように、遮光部材34,35の先端部34a,35aは、レチクルブラインド23の開口部24を通過する光束ELを透過可能な空洞36a,37aと光束ELを遮光可能な仕切り部36b,37bの面積比が互いに異なる第1遮光要素40及び第2遮光要素41を含んで構成され、これらの遮光要素40,41が遮光部材34,35の変位方向に並列して形成される構成としてもよい。
この構成によれば、移動機構38,39が駆動すると、遮光部材34,35がレチクルブラインド23の開口部24を通過する光束ELの光路内に向けての進出量を変化させる。すると、遮光部材34,35の先端部34a,35aに形成された各遮光要素40,41のうち、先端側に形成された第1遮光要素40から順に光束ELの光路内に配置される。そのため、遮光装置25は、移動機構38,39の駆動によって、ウエハWの被照射面Wa上における各像高での光量分布を段階的に切り替えることができる。
また、遮光装置25は、遮光部材34,35の先端部34a,35aに形成された各遮光要素40,41を、遮光部材34,35の変位方向の配置が入れ替わるように遮光部材34,35の変位方向にスライド移動可能に構成してもよい。この構成によれば、遮光装置25は、ウエハWの被照射面Wa上における各像高での光量分布をより柔軟に調整することができる。
・上記実施形態において、図6(c)に示すように、各遮光ユニット32,33が複数(図6(c)では8つのみ図示)の遮光部材42を備え、各遮光部材42がウエハWの走査方向と対応する方向を横切る方向に並列して設けられる構成としてもよい。この場合、遮光ユニット32,33は、各遮光部材42に個別に対応する複数の移動機構を備えることにより、レチクルブラインド23の開口部24を通過する光束ELを横切らせるように各遮光部材42を個別に変位可能に構成することが望ましい。
この構成によれば、ウエハWの被照射面Wa上に照射される光束ELの輪郭形状は、ウエハWの走査方向の寸法がウエハWの走査方向を横切る方向の位置毎に調整される。そのため、ウエハWの被照射面Wa上において、ウエハWの走査方向を横切る方向の位置毎に照射される光束の光強度のばらつきを低減することができる。したがって、ウエハWに対する走査露光に際して、ウエハWの被照射面Wa上に形成されるパターンの線幅にばらつきが生じることを抑制できる。
なお、上記の遮光装置25では、遮光ユニット32,33は、レチクルブラインド23の開口部24を通過する光束ELに対する透過率分布が互いに等しい遮光要素43を有する遮光部材42から構成されている。ただし、遮光ユニット32,33は、レチクルブラインド23の開口部24を通過する光束ELに対する透過率分布が互いに異なる遮光要素を有する遮光部材から構成してもよい。
具体的には、図6(d)に示すように、遮光ユニット32,33は、レチクルブラインド23の開口部24を通過する光束ELに対する透過率分布が互いに異なる遮光要素44,45を有する遮光部材46,47から構成され、これらの遮光部材46,47がウエハWの走査方向と対応する方向を横切る方向に交互配置となるように設けられる構成としてもよい。
また、遮光ユニット32,33は、レチクルブラインド23の開口部24を通過する光束ELを透過可能な空洞36a,37aと光束ELを遮光可能な仕切り部36b,37bの面積比が互いに異なる遮光要素を有する遮光部材を含めて構成してもよい。
この構成によれば、各遮光部材における空洞36a,37aと仕切り部36b,37bの面積比を個別に変更することにより、ウエハWの被照射面Wa上に照射される光束ELに対する遮光量をウエハWの走査方向を横切る方向の位置毎に調整することができる。したがって、ウエハWの被照射面Wa上において、ウエハWの走査方向を横切る方向の位置毎に照射される光束の光強度のばらつきを低減することができる。
・上記実施形態において、遮光装置25は、一対の遮光ユニット32,33のうち、一方の遮光ユニットのみに移動機構を設ける構成としてもよい。この場合であっても、他方の遮光ユニットが、レチクルブラインド23の開口部24を通過する光束ELの光路を横切るように遮光部材を変位させることにより、光束ELのスリット幅を調整することができる。
・上記実施形態において、遮光装置25は、両遮光ユニット32,33が遮光部材34,35を移動させる移動機構38,39を具備しない構成としてもよい。
・上記実施形態において、空洞36a,37aの形状は直線状に限定されず、少なくとも一部が屈曲した形状や湾曲した形状を採用することができる。ただし、レチクルブラインド23の開口部24を通過する光束ELが、空洞36a,37aを透過する過程で光量の重心Gを変動させることがないように、空洞36a,37aは、光束ELの光路を横切る面内において光束ELの透過率を均一とするように構成されることが望ましい。また、ウエハWに対する走査露光に際して、ウエハWの被照射面Wa上にウエハWの走査方向に沿う筋状の非照明領域が生じることを抑制するために、空洞36a,37aは、ウエハWの走査方向と対応する方向から見た場合に、同方向と直交する方向において切れ目なく連なるように形成されることが望ましい。
・上記実施形態において、遮光装置25は、遮光部材34,35の先端部34a,35aを冷却する冷却機構を具備した構成であってもよい。ここで、遮光部材34,35は、熱伝導率の高い金属材料により構成されている。そのため、遮光部材34,35は、光束ELの光路内に配置される先端部34a,35aが、レチクルブラインド23の開口部24を通過する光束ELの一部を吸収して熱膨張した場合であっても、遮光部材34,35の先端部34a,35aは冷却機構によって迅速に冷却される。したがって、遮光部材34,35の先端部34a,35aの温度変化に伴って、遮光部材34,35の空洞36a,37aが熱変形することにより、光束ELに対する遮光量に影響が及ぶことが抑制される。
・上記実施形態において、遮光装置25は、オプティカルインテグレータ18とレチクルステージ14との間の光束ELの光路上であって、レチクルブラインド23と光学的に共役な位置の近傍であれば、任意の位置に設けてもよい。
・上記実施形態において、ウエハステージ16に投影光学系15の光軸とほぼ直交する平面状の載置面を設け、保持するウエハWを、投影光学系15の結像面PLに対する光軸方向における相対位置を変化させることなく載置面に沿って走査する構成としてもよい。
・上記各実施形態において、光源装置12は、例えばg線(436nm)、i線(365nm)、KrFエキシマレーザ(248nm)、Fレーザ(157nm)、Krレーザ(146nm)、Arレーザ(126nm)等を供給可能な光源であってもよい。また、光源装置12は、DFB半導体レーザまたはファイバレーザから発振される赤外域、または可視域の単一波長レーザ光を、例えばエルビウム(またはエルビウムとイッテルビウムの双方)がドープされたファイバアンプで増幅し、非線形光学結晶を用いて紫外光に波長変換した高調波を供給可能な光源であってもよい。
・上記実施形態において、露光装置11は、半導体素子などのマイクロデバイスだけでなく、光露光装置、EUV露光装置、X線露光装置、及び電子線露光装置などで使用されるレチクルまたはマスクを製造するために、マザーレチクルからガラス基板やシリコンウエハなどへ回路パターンを転写する露光装置であってもよい。また、露光装置11は、液晶表示素子(LCD)などを含むディスプレイの製造に用いられてデバイスパターンをガラスプレート上へ転写する露光装置、薄膜磁気ヘッド等の製造に用いられて、デバイスパターンをセラミックウエハ等へ転写する露光装置、及びCCD等の撮像素子の製造に用いられる露光装置などであってもよい。
次に、本発明の実施形態の露光装置11によるデバイスの製造方法をリソグラフィ工程で使用したマイクロデバイスの製造方法の実施形態について説明する。図7は、マイクロデバイス(ICやLSI等の半導体チップ、液晶パネル、CCD、薄膜磁気ヘッド、マイクロマシン等)の製造例のフローチャートを示す図である。
まず、ステップS101(設計ステップ)において、マイクロデバイスの機能・性能設計(例えば、半導体デバイスの回路設計等)を行い、その機能を実現するためのパターン設計を行う。引き続き、ステップS102(マスク製作ステップ)において、設計した回路パターンを形成したマスク(レチクルRなど)を製作する。一方、ステップS103(基板製造ステップ)において、シリコン、ガラス、セラミックス等の材料を用いて基板(シリコン材料を用いた場合にはウエハWとなる。)を製造する。
次に、ステップS104(基板処理ステップ)において、ステップS101〜ステップS104で用意したマスクと基板を使用して、後述するように、リソグラフィ技術等によって基板上に実際の回路等を形成する。次いで、ステップS105(デバイス組立ステップ)において、ステップS104で処理された基板を用いてデバイス組立を行う。このステップS105には、ダイシング工程、ボンティング工程、及びパッケージング工程(チップ封入)等の工程が必要に応じて含まれる。最後に、ステップS106(検査ステップ)において、ステップS105で作製されたマイクロデバイスの動作確認テスト、耐久性テスト等の検査を行う。こうした工程を経た後にマイクロデバイスが完成し、これが出荷される。
図8は、半導体デバイスの場合におけるステップS104の詳細工程の一例を示す図である。
ステップS111(酸化ステップ)においては、基板の表面を酸化させる。ステップS112(CVDステップ)においては、基板表面に絶縁膜を形成する。ステップS113(電極形成ステップ)においては、基板上に電極を蒸着によって形成する。ステップS114(イオン打込みステップ)においては、基板にイオンを打ち込む。以上のステップS111〜ステップS114のそれぞれは、基板処理の各段階の前処理工程を構成しており、各段階において必要な処理に応じて選択されて実行される。
基板プロセスの各段階において、上述の前処理工程が終了すると、以下のようにして後処理工程が実行される。この後処理工程では、まず、ステップS115(レジスト形成ステップ)において、基板に感光性材料を塗布する。引き続き、ステップS116(露光ステップ)において、上で説明したリソグラフィシステム(露光装置11)によってマスクの回路パターンを基板に転写する。次に、ステップS117(現像ステップ)において、ステップS116にて露光された基板を現像して、基板の表面に回路パターンからなるマスク層を形成する。さらに続いて、ステップS118(エッチングステップ)において、レジストが残存している部分以外の部分の露出部材をエッチングにより取り去る。そして、ステップS119(レジスト除去ステップ)において、エッチングが済んで不要となった感光性材料を取り除く。すなわち、ステップS118及びステップS119において、マスク層を介して基板の表面を加工する。これらの前処理工程と後処理工程とを繰り返し行うことによって、基板上に多重に回路パターンが形成される。
11…露光装置、12…光源としての光源装置、13…照明光学系、15…投影光学系、16a…変位機構としてのウエハステージ駆動部、17…光学素子としての整形光学系、18…光学素子としてのオプティカルインテグレータ、22…光学素子としての第1コンデンサ光学系、26…光学素子としての第2コンデンサ光学系、25…遮光装置、31…遮光部、36a,37a…部分透過領域としての空洞、36b,37b…部分遮光領域としての仕切り部、38,39…移動機構、40…遮光要素としての第1遮光要素、41…遮光要素としての第2遮光要素、43,44,45…遮光要素、EL…光束、R…所定のパターンとしてのレチクル、W…感光性基板としてのウエハ、Wa…被照射面。

Claims (12)

  1. 光源から射出される光束に基づいて所定のパターンを照明する照明光学系に設けられ、前記光束の一部を遮光する遮光装置であって、
    前記光束の光路内に配置可能に設けられ、前記光束の輪郭形状をスリット状に規定する遮光部を備え、
    前記遮光部は、前記光束を透過可能な部分透過領域と、該部分透過領域に隣接して設けられて前記光束を遮光可能な部分遮光領域とを備えていることを特徴とする遮光装置。
  2. 請求項1に記載の遮光装置であって、
    前記遮光部には、前記部分透過領域が前記光束の光路を横切る面内において前記光束の透過率を均一とするように形成されていることを特徴とする遮光装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の遮光装置であって、
    所定のパターンと感光性基板とを走査方向に沿って移動させつつ前記感光性基板上に前記所定のパターンを露光する露光装置と組み合わせて用いられ、
    前記遮光部には、前記部分透過領域が、前記走査方向と対応する方向に対して非平行に延びるように形成されていることを特徴とする遮光装置。
  4. 請求項3に記載の遮光装置であって、
    前記遮光部を前記走査方向と対応する方向に移動させる移動機構を更に備え、
    前記遮光部は、前記部分透過領域と前記部分遮光領域との面積比が互いに異なる第1遮光要素及び第2遮光要素を少なくとも含んで構成され、前記各遮光要素は、前記走査方向と対応する方向に並列するように設けられていることを特徴とする遮光装置。
  5. 請求項3又は請求項4に記載の遮光装置であって、
    前記遮光部は、前記部分透過領域と前記部分遮光領域との面積比が互いに異なる複数の遮光要素が、前記走査方向と対応する方向を横切る方向に並列するように設けられていることを特徴とする遮光装置。
  6. 請求項5に記載の遮光装置であって、
    前記遮光部は、前記複数の遮光要素が、前記走査方向と対応する方向を横切る方向に交互配置となるように設けられていることを特徴とする遮光装置。
  7. 請求項3又は請求項4に記載の遮光装置であって、
    前記遮光部は、前記部分透過領域と前記部分遮光領域との面積比が互いに等しい複数の遮光要素が、前記走査方向と対応する方向を横切る方向に並列するように設けられていることを特徴とする遮光装置。
  8. 請求項5〜請求項7のうち何れか一項に記載の遮光装置であって、
    前記遮光部を前記走査方向と対応する方向に移動させる移動機構は、前記複数の遮光要素を前記走査方向と対応する方向に個別に移動させることを特徴とする遮光装置。
  9. 光源から射出された光の光路上に設けられる光学素子と、
    請求項1〜請求項8のうち何れか一項に記載の遮光装置と、
    を備えたことを特徴とする照明光学系。
  10. 請求項9に記載の照明光学系と、
    所定のパターンの像を被照射面に投影可能な投影光学系と、を備えたことを特徴とする露光装置。
  11. 請求項10に記載の露光装置であって、
    前記被照射面における前記投影光学系の光軸方向での位置を変位させる変位機構を更に備えたことを特徴とする露光装置。
  12. デバイスの製造方法において、
    請求項10又は請求項11に記載の露光装置を用いて所定のパターンを感光性基板に露光する工程と、
    前記露光された基板を現像し、前記のパターンに対応する形状のマスク層を前記感光性基板の表面に形成する工程と、
    前記マスク層を介して前記感光性基板の表面を加工する工程と、を含むことを特徴とするデバイスの製造方法。
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