JP2011040618A - 回折光学素子、照明光学系、露光装置、デバイスの製造方法、及び回折光学素子の設計方法 - Google Patents

回折光学素子、照明光学系、露光装置、デバイスの製造方法、及び回折光学素子の設計方法 Download PDF

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Abstract

【課題】被照射面上の位置毎の光強度を均一に調整することができる回折光学素子、照明光学系、露光装置、デバイスの製造方法、及び回折光学素子の設計方法を提供する。
【解決手段】光源装置から射出される光に基づいて所定のパターンを照明する照明光学系と、所定のパターンの像をウエハ上に投影する投影光学系と、を備えた露光装置に設けられ、光を回折して所定のパターンを重畳的に照明する第1回折光学素子24及び第2回折光学素子26の設計方法であって、ウエハ上の複数の位置に照射される光の角度方向の光強度分布がそれぞれ等しくなるように、第1回折光学素子24及び第2回折光学素子26によって回折される光の角度方向の光強度分布を設定する。
【選択図】図2

Description

本発明は、光源から射出される光を回折して所定のパターンを重畳的に照明する回折光学素子、該回折光学素子を備えた照明光学系、該照明光学系を備えた露光装置、該露光装置を用いたデバイスの製造方法、及び回折光学素子の設計方法に関する。
一般に、半導体集積回路などのマイクロデバイスを製造するための露光装置は照明光学系を備えており、照明光学系は、光源から出力される露光光を所定のパターンが形成されたマスクに導くようになっている。また、こうした照明光学系には、オプティカルインテグレータとしてフライアイレンズが設けられている。そして、フライアイレンズに入射した露光光は、コンデンサレンズにより集光された後、マスクを重畳的に照明するようになっている。また、マスクを透過した露光光は、投影光学系を介して感光性材料の塗布されるウエハを照射することにより、マスクに形成されたパターンをウエハ上に投影露光(転写)するようになっている。
ところで、近年では、オプティカルインテグレータとして回折光学素子を採用した露光装置が提案されている(例えば、特許文献1)。この特許文献1に記載の露光装置では、オプティカルインテグレータは、平板状をなす基板が、照明光学系の光軸を垂直に横切るように設けられており、基板における照明光学系の光軸を横切る両面内には回折光学素子が多数配列されている。また、これらの回折光学素子のうち、光源側に位置する面内に配列された回折光学素子、及び、ウエハ側に位置する面内に配列された回折光学素子は、照明光学系の光軸と平行に入射した露光光を該光軸と直交する平面内で互いに直交する方向に回折させる作用をそれぞれ有している。そして、オプティカルインテグレータは、各回折光学素子の回折力を調整することにより、オプティカルインテグレータから射出された露光光による被照射面上の照明領域の形状を好適に設定することが可能となっている。
特開平10−41225号公報
ところで、マスクの微細パターンを基板上に正確に転写する際には、最終的な被照射面である基板上の照明領域を所望の形状に調整するだけでなく、基板上の各点の光強度をほぼ均一に調整する必要がある。基板上の各点での光強度にばらつきがあると、基板上の位置毎にパターンの線幅がばらついて、マスクの微細パターンを露光領域の全体に亘って所望の線幅で基板上に正確に転写することができないおそれがあった。
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、被照射面上の位置毎の光強度を均一に調整することができる回折光学素子、照明光学系、露光装置、デバイスの製造方法、及び回折光学素子の設計方法を提供することにある。
上記の課題を解決するため、本発明は、実施形態に示す図1〜図10に対応付けした以下の構成を採用している。
本発明の回折光学素子の設計方法は、光源(12)から射出される光(EL)に基づいて所定のパターン(R)を照明する照明光学系(13)と、前記所定のパターン(R)の像を被照射面(Wa)に投影する投影光学系(15)と、を備えた露光装置(11)に設けられ、前記光(EL)を回折して前記所定のパターン(R)を重畳的に照明する回折光学素子(24,26)の設計方法であって、前記被照射面(Wa)上の複数の位置に照射される光の角度方向の光強度分布がそれぞれ等しくなるように、前記回折光学素子(24,26)によって回折される光の角度方向の光強度分布を設定する。
上記構成によれば、回折光学素子は、被照射面上の各位置に入射する光が形成する角度方向の光強度分布をそれぞれ等しくするように、回折光学素子に入射する光に対する回折力が設定されているため、被照射面上の各位置に入射する光の光強度を均一に調整することができる。
本発明によれば、被照射面上の位置毎の光強度を均一に調整することができる。
本実施形態の露光装置の概略構成図。 (a)は第1回折光学素子が入射した光をZ軸方向に回折する状態を示す模式図、(b)は第2回折光学素子が入射した光をX軸方向に回折する状態を示す模式図。 オプティカルインテグレータから射出された光がレチクルブラインドの開口部を重畳的に照明する状態を示す模式図。 (a)はレチクル上に形成される照明領域を示す模式図、(b)はウエハ上に形成される静止露光領域を示す模式図。 (a)は静止露光領域内の中心点に入射する光によって形成される第1瞳強度分布を示す模式図、(b)は静止露光領域内の周辺点に入射する光によって形成される第2瞳強度分布を示す模式図。 回折光学素子の設計処理手順を示すフローチャート。 (a)は通常照明用の回折光学素子が光路上に配置された場合に、静止露光領域内の中心点及び周辺点に入射する光によって形成される瞳強度分布を示す模式図、(b)は輪帯照明用の回折光学素子が光路上に配置された場合に、静止露光領域内の中心点及び周辺点に入射する光によって形成される瞳強度分布を示す模式図。 複数の照明条件で回折光学素子が併用可能であるか否かを判別する際の処理手順を示すフローチャート。 デバイスの製造例のフローチャート。 半導体デバイスの場合の基板処理に関する詳細なフローチャート。
以下、本発明を具体化した一実施形態について図1〜図8に基づき説明する。なお、本実施形態では、後述する投影光学系15の光軸と平行な方向(図1における上下方向)にZ軸方向を、図1における左右方向にY軸方向を、さらに、図1において紙面と直交する方向にX軸方向を、それぞれ設定しているものとする。
図1に示すように、本実施形態の露光装置11は、所定の回路パターンが形成された透過型のレチクルRに露光光ELを照明することにより、表面(+Z方向側の面であって、図1では上面)にレジストなどの感光性材料が塗布されたウエハWに回路パターンの像を投影するための装置である。こうした露光装置11は、光源装置12から射出された露光光ELをレチクルRの被照射面Ra(+Z方向側の面)に導く照明光学系13と、レチクルRを保持するレチクルステージ14と、レチクルRを透過した露光光ELをウエハWの被照射面Waに導く投影光学系15と、ウエハWを保持するウエハステージ16とを備えている。なお、本実施形態の光源装置12は、193nmの波長の光を出力するArFエキシマレーザ光源を有し、該エキシマレーザ光源から出力される光が露光光ELとして露光装置11内に導かれる。
照明光学系13は、光源装置12から射出される露光光ELを所定の断面形状(例えば、断面略矩形状)をなす平行な光束に変換するための整形光学系17と、該整形光学系17から射出された露光光ELをレチクルR側(ここでは、+Y方向側であって図1における右側)に反射する第1反射ミラー18とを備えている。この第1反射ミラー18の射出側(レチクルR側)には、レチクルRの被照射面Raに対する露光光ELの照射態様を調整するための回折光学素子19が設けられている。この回折光学素子19は、ガラス基板に露光光ELの波長と同程度のピッチを有する複数の段差を形成することにより構成されており、入射側(光源装置12側)から入射した露光光ELを所定の角度に回折する作用を有している。例えば、輪帯照明用の回折光学素子19を用いる場合、回折光学素子19に入射側から断面略矩形状をなす平行な光束の露光光ELが入射すると、回折光学素子19からは、断面形状が輪帯状(略円環状)をなす光束がレチクルR側に射出される。
また、照明光学系13には、回折光学素子19から射出される露光光ELが入射するアフォーカル光学系(「無焦点光学系」ともいう。)20が設けられている。このアフォーカル光学系20は、第1レンズ群21(図1では一枚のレンズのみを図示)と、該第1レンズ群21よりも射出側に配置される第2レンズ群22(図1では一枚のレンズのみを図示)とを有している。そして、アフォーカル光学系20は、その入射側の焦点位置と回折光学素子19の設置位置とがほぼ一致するように露光光ELの光路上に配置されている。
また、アフォーカル光学系20の射出側には、オプティカルインテグレータ23が設けられている。そして、アフォーカル光学系20から射出される露光光ELは、アフォーカル光学系20によって略平行な光束に変換された後、オプティカルインテグレータ23に入射する。なお、オプティカルインテグレータ23は、その入射面(−Y方向側の面であって、図1では左面)がアフォーカル光学系20の射出側の焦点位置(瞳面ともいう。)または該焦点位置の近傍に位置するように配置されている。
また、図2(a)に示すように、オプティカルインテグレータ23の入射面(図2(a)では左面)には、パワー(焦点距離の逆数)を有する第1回折光学素子24がZ軸方向に沿って複数の段差を形成するように配置されている。そして、オプティカルインテグレータ23の入射面を通過した露光光ELは、第1回折光学素子24によってZ軸方向に回折作用を受けることで、オプティカルインテグレータ23の入射面から第1回折光学素子24の焦点距離F1だけ照明光学系13の光軸方向に離間した第1平面25内に集光される。なお、パワーを有する光学素子とは、露光光ELが光学素子に入射することにより、該露光光ELの特性が変化するような光学素子のことである。
また、図2(b)に示すように、オプティカルインテグレータ23の射出面(図2(b)では右面)には、パワーを有する第2回折光学素子26がX軸方向に沿って複数の段差を形成するように配置されている。そして、オプティカルインテグレータ23の射出面を通過した露光光ELは、第2回折光学素子26によってX軸方向に回折作用を受けることで、オプティカルインテグレータ23の射出面から第2回折光学素子26の焦点距離F2だけ照明光学系13の光軸方向に離間した第2平面27内に集光される。
なお、本実施形態では、オプティカルインテグレータ23は、各回折光学素子24,26を通過した露光光ELを集光させる第1平面25及び第2平面27の照明光学系の光軸方向(この場合、Y方向)での位置が一致するように、各回折光学素子24,26の焦点距離F1,F2が設定されている。そして、オプティカルインテグレータ23は、アフォーカル光学系20から射出された露光光ELを複数の光束に波面分割し、その射出側において第1平面25上及び第2平面27上に位置する照明瞳面28に所定の光強度分布(「瞳強度分布」ともいう。)を形成する。なお、瞳強度分布が形成される照明瞳面28のことを、多数の点光源からなる二次光源29ともいう。
また、オプティカルインテグレータ23の射出側には、投影光学系15の入射瞳面と光学的にほぼ共役な位置に配置され、且つ二次光源29の照明に寄与する範囲を規定するための図示しない照明開口絞りが設けられている。この照明開口絞りは、大きさ及び形状の異なる複数の開口部を有している。そして、照明開口絞りでは、二次光源29から射出される露光光ELの断面形状に対応した開口部が露光光ELの光路内に配置される。すなわち、二次光源29から射出される露光光ELの断面形状が輪帯状である場合、照明開口絞りは、輪帯状に対応した形状の開口部が露光光ELの光路内に位置するように駆動される。
オプティカルインテグレータ23及び上記照明開口絞りの射出側には、パワー(焦点距離の逆数)を有する少なくとも一枚の光学素子(図1では一枚のみ図示)から構成される第1コンデンサ光学系30が設けられている。また、第1コンデンサ光学系30の射出側であって且つレチクルRの被照射面Ra及びウエハWの被照射面Waと光学的に共役な位置には、レチクルブラインド(「マスクブラインド」ともいう。)31が設けられている。レチクルブラインド31には、長手方向がZ軸方向であって且つ短手方向がX軸方向となる矩形状の開口部32が形成されている。そして、図3に示すように、オプティカルインテグレータ23から射出された露光光ELは、第1コンデンサ光学系30を介してレチクルブラインド31の開口部32を重畳的に照明する。
また、レチクルブラインド31の射出側には、パワーを有するレンズから構成される第2コンデンサ光学系33が設けられており、該第2コンデンサ光学系33は、レチクルブラインド31側から入射した露光光ELを略平行な光束に変換するようになっている。また、第2コンデンサ光学系33の射出側には、第2反射ミラー34が設けられている。そして、第2コンデンサ光学系33から射出される露光光ELは、第2反射ミラー34によって−Z方向側(図1では下側)に反射された後、該第2反射ミラー34の射出側に配置された、少なくとも一枚(図1では一枚のみ図示)のパワーを有する光学素子(レンズ)から構成されるレンズ群35に入射する。そして、レンズ群35から射出される露光光ELは、レチクルRの被照射面Raを重畳的に照明するようになっている。
なお、本実施形態では、レチクルブラインド31の開口部32の形状は、上述したように矩形状をなしている。そのため、レチクルR上の照明領域ER1及びウエハW上の静止露光領域ER2は、図4(a)(b)に示すように、長手方向がY軸方向となり、且つ短手方向がX軸方向となる矩形状にそれぞれ形成される。
レチクルステージ14は、投影光学系15の物体面側において、レチクルRの載置面が投影光学系15の光軸方向(Z軸方向)とほぼ直交するように配置されている。また、レチクルステージ14には、保持するレチクルRをX軸方向に所定ストロークで移動させる図示しないレチクルステージ駆動部が設けられている。
投影光学系15は、内部が窒素などの不活性ガスで充填された鏡筒36を備え、該鏡筒36内には、図示しない複数のレンズが露光光ELの光路に沿って設けられている。また、鏡筒36内において、ウエハWの被照射面Waの設置位置及びレチクルRの被照射面Raの設置位置と光学的にフーリエ変換の関係となる位置には、開口絞り37が配置されている。そして、露光光ELにて照明されたレチクルRの回路パターンの像は、投影光学系15を介して所定の縮小倍率に縮小された状態で、ウエハステージ16上のウエハWに投影転写される。ここで、光路とは、投影光学系15の使用状態において、露光光ELが通ることが意図されている経路のことを示している。
ウエハステージ16は、投影光学系15の光軸とほぼ直交する平面状の載置面38を備え、該載置面38上には、ウエハWが載置される。また、ウエハステージ16には、保持するウエハWをX軸方向に所定ストロークで移動させる図示しないウエハステージ駆動部が設けられている。さらに、ウエハステージ16には、ウエハWの被照射面Waが投影光学系15の光軸と直交するように、ウエハWの位置を微調整させる機能が設けられている。
また、ウエハステージ16の近傍には、瞳強度分布計測装置39が設けられている。この瞳強度分布計測装置39は、二次光源29においてウエハW上の静止露光領域ER2内の一点に入射する入射光によって形成される瞳強度分布を点毎(位置毎)に計測する装置である。こうした瞳強度分布計測装置39は、投影光学系15からウエハWに向けて射出される露光光ELの一部を反射させるビームスプリッタ44と、該ビームスプリッタ44により反射された反射光が入射する計測用レンズ45と、該計測用レンズ45から射出された反射光が入射する、CCD撮像素子やフォトダイオード等からなる検出部46とを備えている。なお、瞳強度分布計測装置39については、例えば、特開2006−54328号公報や特開2003−22967号公報及びこれに対応する米国特許公開2003/0038225号公報に開示されている。なお、瞳強度分布計測装置39をレチクルステージ14又はレチクルステージ14とは独立した計測ステージに設けてもよい。
そして、本実施形態の露光装置11を用いてウエハWにレチクルRの回路パターンの像を投影する場合、レチクルRは、上記レチクルステージ駆動部の駆動によって、+X方向側から−X方向側(図1では紙面手前側から紙面奥手側)に所定ストローク毎に移動する。すると、レチクルRにおける照明領域ER1は、該レチクルRの被照射面Raの−X方向側から+X方向側(図1では紙面奥手側から紙面手前側)に沿って移動する。すなわち、レチクルRの回路パターンが−X方向側から+X方向側に順にスキャンされる。また、ウエハWは、上記ウエハステージ駆動部の駆動によって、レチクルRのX軸方向に沿った移動に対して投影光学系15の縮小倍率に応じた速度比で−X方向側から+X方向側に同期して移動する。その結果、ウエハWの一つのショット領域には、レチクルR及びウエハWの同期移動に伴って、レチクルR上の回路パターンを所定の縮小倍率に縮小した形状のパターンが形成される。そして、一つのショット領域へのパターンの形成が終了した場合、ウエハWの他のショット領域に対するパターンの形成が連続して行われる。
ここで、回折光学素子19として通常照明用の回折光学素子が用いられる場合、オプティカルインテグレータ23の入射側には、照明光学系13の光軸AXを中心とした円形状の照野が形成される。その結果、オプティカルインテグレータ23の射出側に位置する照明瞳面28には、入射側に形成される円形状の照野と同じ、円形状の実質的な面光源(以下、単に「面光源」という。)からなる二次光源29が形成される。
そして、こうした面光源から照明領域ER1内の中心点P1a及び静止露光領域ER2内の中心点P1bに入射する入射光は、図5(a)に示すように、第1瞳強度分布40を形成する。また、こうした面光源から照明領域ER1内の周辺点P2a,P3a及び静止露光領域ER2内の周辺点P2b,P3bに入射する入射光は、図5(b)に示すように、第2瞳強度分布41を形成する。なお、各瞳強度分布40,41は、露光光ELが入射する位置に依存することなく互いにほぼ同一形状を有する一方、露光光ELが入射する位置に依存して、角度方向の光強度分布が互いに異なる傾向を有する。
次に、上記のように構成された露光装置11において、静止露光領域ER2内のY軸方向に沿った各点P1b,P2b,P3bに入射する露光光ELの角度方向の光強度分布が均一となるように、オプティカルインテグレータ23の入射面及び射出面に設けられる第1回折光学素子24及び第2回折光学素子26の設計方法について図6に基づき以下説明する。
まず、第1の設計段階として、光源装置12からオプティカルインテグレータ23に至る露光光ELの光路上に設けられた光学素子の光学特性に基づいて、光源装置12からそれらの光学素子を介してオプティカルインテグレータ23の入射面に入射する露光光ELの入射面上の位置毎の光強度を推定する。また同時に、オプティカルインテグレータ23からウエハWに至る露光光ELの光路上に設けられた光学素子の光学特性に基づいて、オプティカルインテグレータ23から光学素子を介して静止露光領域ER2内の各点P1b,P2b,P3bに入射する露光光ELの光強度を推定する。
そして、これらの推定結果に基づき、光源装置12からオプティカルインテグレータ23を介して静止露光領域ER2内の各点P1b,P2b,P3bに入射する入射光によって形成される第1瞳強度分布40及び第2瞳強度分布41を算出する。そして、算出された各瞳強度分布40,41がそれぞれ等しくなるように、光源装置12からオプティカルインテグレータ23に入射する露光光ELに対するZ軸方向及びX軸方向への回折力が設定された第1回折光学素子モデル24a及び第2回折光学素子モデル26aを設計する(ステップS11)。
そして次に、光強度計測段階として、ステップS11にて設計した第1回折光学素子モデル24a及び第2回折光学素子モデル26aが入射面及び射出面に設けられたオプティカルインテグレータ23を露光光ELの光路上に配置する。そして、瞳強度分布計測装置39が、光源装置12からオプティカルインテグレータ23を介して静止露光領域ER2内の各点P1b,P2b,P3bに入射する入射光によって形成される第1瞳強度分布40及び第2瞳強度分布41をそれぞれ計測する(ステップS12)。
続いて、ステップS12にて計測された各瞳強度分布40,41の差異(ばらつき)が所定の閾値Xを下回るか否かを判別する(ステップS13)。なお、所定の閾値Xは、静止露光領域ER2内の各点P1b,P2b,P3bに入射する入射光の光強度の差異によってウエハW上の静止露光領域ER2内に照度ムラが生じた場合に、その照度ムラを許容するか否かを判別する際の判別基準として予め規定されている。
そして、ステップS13の判定結果が肯定判定である場合、ステップS11にて設計された第1回折光学素子モデル24a及び第2回折光学素子モデル26aは、露光光ELに対する回折力がウエハW上の静止露光領域ER2内に照度ムラをほとんど生じさせないように適切な値に設定されていると判断される。そして、ステップS11にて設計された第1回折光学素子モデル24a及び第2回折光学素子モデル26aが、ウエハWに対する露光処理時に用いられる回折光学素子として決定される(ステップS14)。
一方、ステップS13の判定結果が否定判定である場合、ステップS11にて設計された第1回折光学素子モデル24a及び第2回折光学素子モデル26aは、それらがオプティカルインテグレータ23の入射面及び射出面に設けられたとすると、ウエハW上の静止露光領域ER2内に照度ムラを大きく生じさせてしまうと判断される。そして、第2の設計段階として、ステップS12にて計測された各瞳強度分布40,41に基づいて、ウエハW上の静止露光領域ER2内に照度ムラをほとんど生じさせないように、ステップS11にて設計された第1回折光学素子モデル24a及び第2回折光学素子モデル26aを新たに設計し直す(ステップS15)。
具体的には、第1回折光学素子モデル24a及び第2回折光学素子モデル26aに形成された段差の形状を変更して、露光光ELに対する回折力を新たに設定することにより、オプティカルインテグレータ23から射出される露光光ELの角度方向の光強度分布を変化させる。その結果、光源装置12からオプティカルインテグレータ23を介して照明領域ER1内の各点P1a,P2a,P3a及び静止露光領域ER2内の各点P1b,P2b,P3bに入射する露光光ELの角度方向の光強度分布がそれぞれ等しくなるように補正される。
なお、この場合、ステップS15にて設計された第1回折光学素子モデル24a及び第2回折光学素子モデル26aは、各回折光学素子モデル24a,26aから射出される露光光ELが、照明光学系13の光軸AXと略平行に延びる主光線を中心として角度方向に非対称な光強度分布を有するように、露光光ELに対する回折力が設定される。
その後、その処理がステップS12に移行され、ウエハW上の静止露光領域ER2内に照度ムラをほとんど生じさせない第1回折光学素子モデル24a及び第2回折光学素子モデル26aが得られるまで、ステップS12、ステップS13及びステップS15の処理が再帰的に実行される。
ところで、通常照明用の回折光学素子19が露光光ELの光路上に配置された状態では、オプティカルインテグレータ23に入射した露光光ELは、上記のようにして決定された第1回折光学素子24及び第2回折光学素子26によって回折された後、オプティカルインテグレータ23の射出側に、図7(a)に示すように、互いにほぼ同一の光強度分布を有する瞳強度分布40,41を形成する。
換言すると、上記のようにして決定された第1回折光学素子24及び第2回折光学素子26が露光光ELの光路上に配置された状態では、光源装置12からオプティカルインテグレータ23を介して照明領域ER1内の各点P1a,P2a,P3a及び静止露光領域ER2の各点P1b,P2b,P3bに入射する露光光ELによって形成される瞳強度分布40,41は、入射瞳面の全域で互いにほぼ同一の光強度分布を有する。
ここで、投影光学系15の焦点深度や解像力を向上させるために、回折光学素子19を通常照明用の回折光学素子から輪帯照明用の回折光学素子に変更したとする。この場合、オプティカルインテグレータ23の入射側には、照明光学系13の光軸AXを中心とした輪帯状の照野が形成される。また、オプティカルインテグレータ23の射出側に位置する照明瞳面28には、入射側に形成される輪帯状の照野と同じ、輪帯状の面光源からなる二次光源29が形成される。すなわち、回折光学素子19を通常照明用の回折光学素子から輪帯照明用の回折光学素子に変更すると、照明瞳面28上に形成される露光光ELの光強度分布の形状が円形状から輪帯状に変更される。
そして、この輪帯状の二次光源29から照明領域ER1内の中心点P1a及び静止露光領域ER2内の中心点P1bに入射する露光光ELは、輪帯状の第1瞳強度分布42を形成する。また、この輪帯状の二次光源29から照明領域ER1内の周辺点P2a,P3a及び静止露光領域ER2内の周辺点P2b,P3bに入射する露光光ELは、輪帯状の第2瞳強度分布43を形成する。この場合、図7(b)に示すように、これらの瞳強度分布42,43は、図7(a)に示す円形状の瞳強度分布40,41における環状の周縁部の領域に対応する構成となっている。そのため、円形状の瞳強度分布40,41が入射瞳面上の全域で互いに同一の光強度分布を有する場合、輪帯状の瞳強度分布42,43でも同様に、入射瞳面上の全域で互いに同一の光強度分布を有することが想定される。
そこで、本実施形態の露光装置11では、オプティカルインテグレータ23の入射面及び射出面に設けられた第1回折光学素子24及び第2回折光学素子26が、照明領域ER1及び静止露光領域ER2に対する複数の照明条件下で併用可能であるか否かを以下のようにして判別するようにしている。
すなわち、本実施形態では、図8に示すように、まず、回折光学素子19として通常照明用の回折光学素子を露光光ELの光路上に配置することにより、照明条件を、照明領域ER1及び静止露光領域ER2を照明する照明瞳の形状が円形状に規定される照明条件L1に設定する(ステップS21)。
そして次に、ステップS21にて設定された照明条件L1の条件下で、露光光ELに対する回折力がウエハW上の静止露光領域ER2内に照度ムラをほとんど生じさせないように適切な値に設定された第1回折光学素子モデル24a及び第2回折光学素子モデル26aを設計する。そして、この設計した第1回折光学素子モデル24a及び第2回折光学素子モデル26aをウエハWに対する露光処理時に用いる回折光学素子D1として決定する(ステップS22)。
続いて、回折光学素子19として輪帯照明用の回折光学素子を露光光ELの光路上に配置することにより、照明条件を、照明領域ER1及び静止露光領域ER2を照明する照明瞳の形状が輪帯状に規定される照明条件L2に変更する(ステップS23)
そして次に、ステップS23にて設定された照明条件L2の条件下で、ステップS22にて決定した回折光学素子D1が入射面及び射出面に設けられたオプティカルインテグレータ23を露光光ELの光路上に配置する。そして、瞳強度分布計測装置39が、光源装置12からオプティカルインテグレータ23を介して静止露光領域ER2内の各点P1b,P2b,P3bに入射する入射光によって形成される第1瞳強度分布42及び第2瞳強度分布43をそれぞれ計測する(ステップS24)。
続いて、ステップS24にて計測された各瞳強度分布42,43の差異(ばらつき)が所定の閾値Xを下回るか否かを判別する(ステップS25)。なお、所定の閾値Xは、静止露光領域ER2内の各点P1b,P2b,P3bに入射する入射光の光強度の差異によってウエハW上の静止露光領域ER2内に照度ムラが生じた場合に、その照度ムラを許容するか否かを判別する際の判別基準として予め規定されている。
そして、ステップS25の判定結果が肯定判定である場合、ステップS22にて決定した回折光学素子D1は、露光光ELに対する回折力がウエハW上の静止露光領域ER2内に照度ムラをほとんど生じさせないように適切な値に設定されていると判断される。そして、ステップS22にて決定された回折光学素子D1が、静止露光領域ER2を照明する照明瞳を円形状に規定する照明条件L1の条件下だけでなく、静止露光領域ER2を照明する照明瞳を輪帯状に規定する照明条件L2の条件下においても、オプティカルインテグレータ23の入射面及び射出面に設けられる回折光学素子として併用可能である旨が判別される(ステップ26)。
一方、ステップS25の判定結果が否定判定である場合、ステップS22にて決定した回折光学素子D1は、それがオプティカルインテグレータ23の入射面及び射出面に設けられたとすると、ウエハW上の静止露光領域ER2内に照度ムラを生じさせてしまうと判断される。そして、ステップS22にて決定された回折光学素子D1が、静止露光領域ER2を照明する照明瞳を円形状に規定する照明条件L1の条件下においては、オプティカルインテグレータ23の入射面及び射出面に設けられる回折光学素子として適用可能であるものの、静止露光領域ER2を照明する照明瞳を輪帯状に規定する照明条件L2の条件下においては併用不能である旨が判別される(ステップS27)。
したがって、本実施形態では、以下に示す効果を得ることができる。
(1)第1回折光学素子24及び第2回折光学素子26は、照明領域ER1内の各点P1a,P2a,P3a及び静止露光領域ER2内の各点P1b,P2b,P3bに入射する光が形成する角度方向の光強度分布をそれぞれ等しくするように、各回折光学素子24,26に入射する光に対する回折力が設定されている。そのため、照明領域ER1内の各点P1a,P2a,P3a及び静止露光領域ER2内の各点P1b,P2b,P3bに入射する光の光強度を均一に調整することができる。
(2)第1回折光学素子モデル24a及び第2回折光学素子モデル26aが光路上に配置された状態で、静止露光領域ER2内の各点P1b,P2b,P3bに入射する光が形成する第1瞳強度分布40及び第2瞳強度分布41が計測される。そして、その計測結果に基づいて、第1回折光学素子モデル24a及び第2回折光学素子モデル26aから射出される光の角度方向の光強度分布を補正することにより、所望の回折光学素子が設計される。そのため、照明光学系13を構成する光学素子及び投影光学系15を構成する光学素子の光学特性を考慮した上で、静止露光領域ER2内の各点P1b,P2b,P3bに入射する光の光強度を均一に調整する所望の回折光学素子を迅速且つ的確に決定することができる。
(3)第1回折光学素子24及び第2回折光学素子26は、レチクルR上の照明領域ER1及びウエハW上の静止露光領域ER2に対して光学的にフーリエ変換の関係にある照明瞳面28上に形成される照明瞳の形状が互いに異なる複数の照明条件下で併用可能であるか否かが判別される。そのため、第1回折光学素子24及び第2回折光学素子26が複数の照明条件下で併用可能である場合には、照明条件毎にこれらの回折光学素子を個別に設けることが不要となり、回折光学素子の設置数を低減できるため、装置全体の小型化に寄与することができる。
なお、上記実施形態は以下のような別の実施形態に変更してもよい。
・上記実施形態において、例えば、レチクルR上に形成される回路パターンの種類が局所的に異なる場合には、レチクルR上の照明領域ER1の各点P1a,P2a,P3aに入射する露光光ELが形成する角度方向の光強度分布を互いに異ならせる設定としてもよい。ただし、静止露光領域ER2内の各点P1b,P2b,P3bに入射する露光光ELの光強度をそれぞれ等しくするように、各回折光学素子24,26から射出される露光光ELの角度方向の光強度分布を設定することが望ましい。
・上記実施形態において、第1回折光学素子24及び第2回折光学素子26が照明領域ER1及び静止露光領域ER2に対する複数の照明条件で併用可能であるか否かの判別に関して、複数の照明条件とは、照明瞳の形状が円形状及び輪帯状に規定される照明条件L1及び照明条件L2に限定されない。例えば、照明瞳の形状を複数極状に規定する照明条件、又は、照明瞳の形状を通常照明の場合よりも小径の円形状に規定する照明条件を含む複数の照明条件を組み合わせて、第1回折光学素子24及び第2回折光学素子26が複数の照明条件で併用可能であるか否かを判別する構成としてもよい。なお、この場合、第1回折光学素子24及び第2回折光学素子26が複数の照明条件下で併用可能であるか否かの判別は、一方の照明条件における照明瞳の形状が、他方の照明条件における照明瞳の一部の領域の形状に対応することを前提として実行されることが望ましい。
・上記実施形態において、オプティカルインテグレータ23から射出される露光光ELを集光させる第1コンデンサ光学系30を省略する構成としてもよい。この場合であっても、オプティカルインテグレータ23の射出側に形成される照明瞳面28を投影光学系15の入射瞳位置に設定することにより、照明瞳面28上に形成される二次光源29がレチクルブラインド31の開口部32を重畳的に照明する構成を実現することができる。
・上記実施形態において、第1回折光学素子24及び第2回折光学素子26は、オプティカルインテグレータ23に入射した露光光ELに対して回折力を作用させる方向に関しては、照明光学系13の光軸方向と直交する平面内で互いに交差する方向であれば任意の方向に設定することができる。
・上記実施形態において、光源装置12は、例えばg線(436nm)、i線(365nm)、KrFエキシマレーザ(248nm)、Fレーザ(157nm)、Krレーザ(146nm)、Arレーザ(126nm)等を供給可能な光源であってもよい。また、光源装置12は、DFB半導体レーザまたはファイバレーザから発振される赤外域、または可視域の単一波長レーザ光を、例えばエルビウム(またはエルビウムとイッテルビウムの双方)がドープされたファイバアンプで増幅し、非線形光学結晶を用いて紫外光に波長変換した高調波を供給可能な光源であってもよい。
・上記実施形態において、露光装置11は、半導体素子などのマイクロデバイスだけでなく、光露光装置、EUV露光装置、X線露光装置、及び電子線露光装置などで使用されるレチクルまたはマスクを製造するために、マザーレチクルからガラス基板やシリコンウエハなどへ回路パターンを転写する露光装置であってもよい。また、露光装置11は、液晶表示素子(LCD)などを含むディスプレイの製造に用いられてデバイスパターンをガラスプレート上へ転写する露光装置、薄膜磁気ヘッド等の製造に用いられて、デバイスパターンをセラミックウエハ等へ転写する露光装置、及びCCD等の撮像素子の製造に用いられる露光装置などであってもよい。
次に、本発明の実施形態の露光装置11によるデバイスの製造方法をリソグラフィ工程で使用したマイクロデバイスの製造方法の実施形態について説明する。図9は、マイクロデバイス(ICやLSI等の半導体チップ、液晶パネル、CCD、薄膜磁気ヘッド、マイクロマシン等)の製造例のフローチャートを示す図である。
まず、ステップS101(設計ステップ)において、マイクロデバイスの機能・性能設計(例えば、半導体デバイスの回路設計等)を行い、その機能を実現するためのパターン設計を行う。引き続き、ステップS102(マスク製作ステップ)において、設計した回路パターンを形成したマスク(レチクルRなど)を製作する。一方、ステップS103(基板製造ステップ)において、シリコン、ガラス、セラミックス等の材料を用いて基板(シリコン材料を用いた場合にはウエハWとなる。)を製造する。
次に、ステップS104(基板処理ステップ)において、ステップS101〜ステップS104で用意したマスクと基板を使用して、後述するように、リソグラフィ技術等によって基板上に実際の回路等を形成する。次いで、ステップS105(デバイス組立ステップ)において、ステップS104で処理された基板を用いてデバイス組立を行う。このステップS105には、ダイシング工程、ボンティング工程、及びパッケージング工程(チップ封入)等の工程が必要に応じて含まれる。最後に、ステップS106(検査ステップ)において、ステップS105で作製されたマイクロデバイスの動作確認テスト、耐久性テスト等の検査を行う。こうした工程を経た後にマイクロデバイスが完成し、これが出荷される。
図10は、半導体デバイスの場合におけるステップS104の詳細工程の一例を示す図である。
ステップS111(酸化ステップ)においては、基板の表面を酸化させる。ステップS112(CVDステップ)においては、基板表面に絶縁膜を形成する。ステップS113(電極形成ステップ)においては、基板上に電極を蒸着によって形成する。ステップS114(イオン打込みステップ)においては、基板にイオンを打ち込む。以上のステップS111〜ステップS114のそれぞれは、基板処理の各段階の前処理工程を構成しており、各段階において必要な処理に応じて選択されて実行される。
基板プロセスの各段階において、上述の前処理工程が終了すると、以下のようにして後処理工程が実行される。この後処理工程では、まず、ステップS115(レジスト形成ステップ)において、基板に感光性材料を塗布する。引き続き、ステップS116(露光ステップ)において、上で説明したリソグラフィシステム(露光装置11)によってマスクの回路パターンを基板に転写する。次に、ステップS117(現像ステップ)において、ステップS116にて露光された基板を現像して、基板の表面に回路パターンからなるマスク層を形成する。さらに続いて、ステップS118(エッチングステップ)において、レジストが残存している部分以外の部分の露出部材をエッチングにより取り去る。そして、ステップS119(レジスト除去ステップ)において、エッチングが済んで不要となった感光性材料を取り除く。すなわち、ステップS118及びステップS119において、マスク層を介して基板の表面を加工する。これらの前処理工程と後処理工程とを繰り返し行うことによって、基板上に多重に回路パターンが形成される。
11…露光装置、12…光源としての光源装置、13…照明光学系、15…投影光学系、17…光学素子としての整形光学系、18…光学素子としての第1反射ミラー、19…光学素子としての回折光学素子、20…光学素子としてのアフォーカル光学系、24…回折光学素子としての第1回折光学素子、24a…回折光学素子モデルとしての第1回折光学素子モデル、26…回折光学素子としての第2回折光学素子、26a…回折光学素子モデルとしての第2回折光学素子モデル、28…照明瞳面、30…光学素子及び集光光学系としての第1コンデンサ光学系、33…光学素子としての第2コンデンサ光学系、34…光学素子としての第2反射ミラー、35…光学素子としてのレンズ群、EL…光としての露光光、R…所定のパターンとしてのレチクル、W…感光性基板としてのウエハ、Wa…被照射面。

Claims (8)

  1. 光源から射出される光に基づいて所定のパターンを照明する照明光学系と、前記所定のパターンの像を被照射面に投影する投影光学系と、を備えた露光装置に設けられ、前記光を回折して前記所定のパターンを重畳的に照明する回折光学素子の設計方法であって、
    前記被照射面上の複数の位置に照射される光の角度方向の光強度分布がそれぞれ等しくなるように、前記回折光学素子によって回折される光の角度方向の光強度分布を設定することを特徴とする回折光学素子の設計方法。
  2. 請求項1に記載の回折光学素子の設計方法であって、
    前記光源から前記被照射面に至る光の光路上に設けられた光学素子の光学特性に基づいて、前記被照射面上の複数の位置毎の前記角度方向の光強度分布が互いに等しくなるように前記光の回折時における角度方向の光強度分布を設定された回折光学素子モデルを設計する第1の設計段階と、
    前記第1の設計段階にて設計された前記回折光学素子モデルが前記光路上に配置された状態で、前記被照射面上の前記各位置を照射する光の角度方向の光強度分布を計測する光強度計測段階と、
    前記光強度計測段階において計測された角度方向の光強度分布に基づいて、前記被照射面上の前記各位置に照射される光の角度方向の光強度分布が互いに等しくなるように前記回折光学素子モデルによる前記光の回折時における角度方向の光強度分布を補正することにより、前記回折光学素子を設計する第2の設計段階と、
    を備えたことを特徴とする回折光学素子の設計方法。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の回折光学素子の設計方法であって、
    前記回折光学素子は、前記被照射面に対して光学的にフーリエ変換の関係にある照明瞳面上に形成される複数種類の光強度分布に対して併用可能に構成されることを特徴とする回折光学素子の設計方法。
  4. 光源から射出される光に基づいて所定のパターンを照明する照明光学系と、前記所定のパターンの像を被照射面に投影する投影光学系と、を備えた露光装置に設けられ、前記光を回折して前記所定のパターンを重畳的に照明する回折光学素子であって、
    前記回折光学素子は、該回折光学素子から射出される光が前記照明光学系の光軸と略平行に延びる主光線を中心として角度方向に非対称な光強度分布を有するように構成されることを特徴とする回折光学素子。
  5. 請求項4に記載の回折光学素子であって、
    前記回折光学素子は、前記被照射面上の複数の位置に照射される光の角度方向の光強度が互いに等しくなるように、前記光の回折時における角度方向の光強度分布が設定されることを特徴とする回折光学素子。
  6. 光源から射出された光に基づいて所定のパターンを照明する照明光学系であって、
    請求項4又は請求項5に記載の回折光学素子と、
    前記回折光学素子からの光を集光して前記所定のパターンを重畳的に照明する集光光学系と、を備えたことを特徴とする照明光学系。
  7. 請求項6に記載の照明光学系と、
    前記所定のパターンの像を前記被照射面に投影可能な投影光学系と、を備えたことを特徴とする露光装置。
  8. デバイスの製造方法において、
    請求項7に記載の露光装置を用いて所定のパターンを感光性基板に露光する工程と、
    前記露光された基板を現像し、前記のパターンに対応する形状のマスク層を前記感光性基板の表面に形成する工程と、
    前記マスク層を介して前記感光性基板の表面を加工する工程と、を含むことを特徴とするデバイスの製造方法。
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