JP2011039072A - 実験動物における治療抗体の検出 - Google Patents
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Abstract
【課題】実験動物から得られた試料において治療抗体を検出する方法を提供する。
【解決手段】(a)分析する試料を準備する工程、(b)試料を、治療抗体に結合し、かつ実験動物の免疫グロブリンに結合しない抗体とインキュベートする工程、(c)任意に、試料を、全治療抗体、活性治療抗体、または抗原結合治療抗体を選択的に検出するのに適した試薬とインキュベートする工程、および(d)(b)または(c)において形成された複合体を、治療抗体の濃度と相関付ける工程を含む。ヒト免疫グロブリンクラスGの全ての種類に存在するが、チンパンジーのIgGを除く全ての実験動物の免疫グロブリンに存在しない特定のエピトープに対するモノクローナル抗体(MAB-M-R10Z8E9)が用いられる。
【選択図】なし
【解決手段】(a)分析する試料を準備する工程、(b)試料を、治療抗体に結合し、かつ実験動物の免疫グロブリンに結合しない抗体とインキュベートする工程、(c)任意に、試料を、全治療抗体、活性治療抗体、または抗原結合治療抗体を選択的に検出するのに適した試薬とインキュベートする工程、および(d)(b)または(c)において形成された複合体を、治療抗体の濃度と相関付ける工程を含む。ヒト免疫グロブリンクラスGの全ての種類に存在するが、チンパンジーのIgGを除く全ての実験動物の免疫グロブリンに存在しない特定のエピトープに対するモノクローナル抗体(MAB-M-R10Z8E9)が用いられる。
【選択図】なし
Description
本発明は、治療抗体の分野に関する。特に、本発明は、実験動物における治療抗体の研究に関する。本発明は、実験動物から得られた試料において治療抗体を検出する方法を開示する。この方法は、(a)分析する試料を準備する工程、(b)試料を、治療抗体に結合し、かつ実験動物の免疫グロブリンに結合しない抗体とインキュベートする工程、(c)任意に、試料を、全治療抗体、活性治療抗体、または抗原結合(antigen-bound)治療抗体を選択的に検出するのに適した試薬とインキュベートする工程、および(d)(b)または(c)において形成された複合体を、治療抗体の濃度と相関付ける工程を含む。本発明はまた、実験動物から得られた試料における全治療抗体、活性治療抗体、または抗原結合治療抗体の濃度を測定するための、治療抗体に結合し、かつ実験動物の免疫グロブリンに結合しない抗体の使用に関する。
1974年にKoehlerおよびMilsteinによってモノクローナル抗体が初めて開発されてから、ヒトでの治療に適した抗体の開発に多大な努力が向けられてきた。利用可能な最初のモノクローナル抗体はマウスおよびラットにおいて開発された。これらの抗体は抗げっ歯類抗体であるため、ヒト治療に用いられた時に望ましくない副作用を引き起こした。このような望ましくない副作用を軽減し、さらには排除するために多大な努力が向けられてきた。
過去10年に、ますます多くのヒトモノクローナル抗体またはヒト化モノクローナル抗体が市場に届いた。周知の例には、例えば、Hoffmann-La Roche, BaselのHerceptin(登録商標)およびMabThera(登録商標)が含まれる。
かなりの数のヒトモノクローナル抗体またはヒト化モノクローナル抗体が研究されており、最初の臨床試験のためにヒトへの移行が考慮される前に実験動物において試験する必要がある。
重要な基準、2つ例を挙げるとするとバイオアベイラビリティおよび抗体クリアランスのような基準を、実験動物を用いて試験しなければならない。これらの試験の多くは、宿主自身の抗体のバックグラウンドの中にある治療抗体を定量することを必要とする。ほとんどの場合、実験動物として哺乳動物が用いられる。最初に、マウスまたはラットのようなげっ歯類において中毒が評価されることが多い。さらに進んだ創薬段階、特に、薬物をヒトに移行する前では、このような前臨床試験にサルも含めなければならない。
哺乳動物は、通常、循環中に1mlあたり約10〜約30ミリグラムの免疫グロブリンを有する。
治療用モノクローナル抗体は、典型的には、約1ナノグラム/ml〜約100マイクログラム/mlの血清中濃度で試験しなければならない。従って、治療抗体は、約100倍〜1000万倍過剰の宿主抗体バックグラウンドに対して検出しなければならない。宿主免疫グロブリンのバックグラウンドの中にあるヒト治療抗体またはヒト化治療抗体を検出することは、薬理学者にとってかなり重大な仕事である。さらに、異なる治療抗体は異なる試薬およびアッセイ形式を必要とする場合があることが理解されるだろう。試験動物とヒト(H. sapiens)との関係が近いほど、ヒト抗体またはヒト化抗体の検出はよりいっそう難しくなる。
実験動物から得られた試料において治療抗体を検出する方法を改善できるかどうか調べることが本発明の課題であった。サルの血清、特に、人型類人猿(lesser ape)の血清においてヒト治療抗体またはヒト化治療抗体を試験できるかどうかも調べた。この課題は、以下および実施例の項において説明され、添付の特許請求の範囲において主張された本発明によって成し遂げられた。
第1の態様において、本発明は、実験動物から得られた試料において治療抗体を検出する方法に関する。この方法は、(a)分析する試料を準備する工程、(b)試料を、治療抗体に結合し、かつ実験動物の免疫グロブリンに結合しない抗体とインキュベートする工程、(c)任意に、試料を、全治療抗体、活性治療抗体、または抗原結合治療抗体を選択的に検出するのに適した試薬とインキュベートする工程、および(d)(b)または(c)において形成された複合体を治療抗体の濃度と相関付ける工程を含む。
用語「治療抗体」は、ヒトでの使用と目的とした任意の抗体調製物に関する。好ましくは、このような治療抗体はモノクローナル抗体である。さらに好ましいこのようなモノクローナル抗体は大型類人猿から得られるか、またはヒトモノクローナル抗体である。好ましくは、このような抗体はヒトモノクローナル抗体である。好ましいこのような治療用モノクローナル抗体は、ヒト化モノクローナル抗体でもある。
本明細書で使用する用語「モノクローナル抗体」は、実質的に均一の抗体の集団から得られる抗体を意味する。すなわち、集団を構成する個々の抗体は、少量で存在し得る可能性のある天然の変異以外は同一である。モノクローナル抗体は、1つの抗原部位に対して作られているので高度に特異的である。さらに、異なる決定基(エピトープ)に対して作られた異なる抗体を含むポリクローナル抗体調製物とは対照的に、それぞれのモノクローナル抗体は、抗原にある1つの決定基に対して作られている。モノクローナル抗体は、その特異性に加えて、他の抗体に汚染されずに合成することができる点で有利である。修飾語「モノクローナル」は、抗体が実質的に均一な抗体集団から得られているという特徴を示し、特定の方法による抗体作成を必要すると解釈してはならない。例えば、本発明に従って用いられるモノクローナル抗体は、Koehler, G., et al., Nature 256 (1975) 495-497によって最初に述べられたハイブリドーマ法によって作成されてもよく、組換えDNA法によって作成されてもよい(例えば、米国特許第4,816,567号を参照されたい)。「モノクローナル抗体」はまた、例えば、Clackson, T., et al., Nature 352 (1991) 624-628およびMarks, J. D., et al., J. Mol. Biol. 222 (1991) 581-597に記載の技術を用いて、ファージ抗体ライブラリーからも単離することができる。
非ヒト(例えば、げっ歯類)抗体の「ヒト化」型は、非ヒト免疫グロブリンに由来する部分配列およびヒト免疫グロブリンに由来する部分配列を含有するキメラ抗体である。ほとんどの部分について、ヒト化抗体はヒト免疫グロブリン(レシピエント抗体)に由来する。ヒト化抗体では、レシピエントの超可変領域に由来する残基が、望ましい特異性および親和性を有する、マウス、ラット、ウサギ、または非ヒト霊長類などの非ヒト種(ドナー抗体)の超可変領域に由来する残基によって置換されている。場合によっては、ヒト免疫グロブリンのフレームワーク領域(FR)残基が、対応する非ヒト残基によって置換されている。さらに、ヒト化抗体は、さらなる修飾、例えば、レシピエント抗体にもドナー抗体にも見られないアミノ酸残基を含んでもよい。このような修飾によって、対応する親配列に相同であるが、同一でない、このようなレシピエント抗体またはドナー抗体の変異体が得られる。このような修飾は、抗体の性能をさらに改良するために加えられる。一般的に、ヒト化抗体は、少なくとも1つの可変ドメイン、典型的には2つの可変ドメインの実質的に全てを含む。ここで、超可変ループの全てまたは実質的に全てが非ヒトドナー抗体の超可変ループに対応し、FRの全てまたは実質的に全てがヒトレシピエント抗体のFRである。ヒト化抗体はまた、任意に、免疫グロブリン定常領域(Fc)、典型的には、ヒト免疫グロブリンの免疫グロブリン定常領域(Fc)の少なくとも一部も含む。
非ヒト抗体をヒト化する方法は当技術分野において説明されている。好ましくは、ヒト化抗体には、非ヒト供給源に由来する1つまたは複数のアミノ酸残基が導入されている。これらの非ヒトアミノ酸残基は「移入(import)」残基と呼ばれることが多く、「移入」残基は、典型的には、「移入」可変ドメインから選ばれる。ヒト化は、本質的に、Winter and co-workers (Jones, P.T., et al., Nature 321 (1986) 522-525; Riechmann, L., et al., Nature, 332 (1988) 323-327; Verhoeyen, M., et al., Science, 239 (1988) 1534-1536およびPresta, L.G., Curr. Op. Struct. Biol., 2 (1992) 593-596)の方法に従って、非ヒト抗体の対応配列の超可変領域配列を代用することによって実施することができる。従って、このような「ヒト化」抗体は、インタクトなヒト可変ドメインより実質的に小さい配列が非ヒト種に由来する対応配列で置換されているキメラ抗体である(米国特許第4,816,567号)。実際には、ヒト化抗体は、典型的に、一部の超可変領域残基、場合によっては、一部のFR残基が、げっ歯類抗体の類似部位に由来する残基によって置換されているヒト抗体である。
ヒト化抗体の作成に用いられる、重鎖および軽鎖のヒト可変ドメインの選択は、抗原性の低下に極めて重要である。いわゆる「最適な(best-fit)」方法によれば、公知のヒト可変ドメイン配列のライブラリー全体に対して、げっ歯類抗体の可変ドメインの配列がスクリーニングされる。次いで、げっ歯類の配列に最も近いヒト配列が、ヒト化抗体用のヒトフレームワーク領域(FR)として認められる(Sims, M.J., et al., J. Immunol., 151 (1993) 2296-2308; Chothia, C, et al., J. Mol. Biol. 196 (1987) 901-917)。別の方法では、軽鎖または重鎖の特定のサブグループの全てのヒト抗体のコンセンサス配列から得られた特定のフレームワーク領域が用いられる。数種類のヒト化抗体に対して同じフレームワークが用いられることがある(Carter, P., et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 89 (1992) 4285-4289; Presta, L.G., et al., J. Immunol. 151 (1993) 2623-2632)。
ヒト化治療抗体の周知の例は、いわゆる、参照により本明細書にはっきりと組み入れられる米国特許第5,821,337号の表3に記載のhuMAb4D5-1、huMAb4D5-2、huMAb4D5-3、huMAb4D5-4、huMAb4D5-5、huMAb4D5-6、huMAb4D5-7、およびhuMAb4D5-8(HERCEPTIN(登録商標))を含むErbB2抗体、ならびにヒト化520C9(WO93/21319に記載)およびPCT/US03/21590に記載のヒト化2C4抗体である。
用語「変異体」は、ネイティブなポリペプチド配列と少し異なるアミノ酸配列を有するポリペプチドを意味する。通常、変異アミノ酸配列変異体は、対応する親抗体配列と少なくとも約80%の相同性を有し、好ましくは、このような対応する親抗体配列と少なくとも約90%相同であり、より好ましくは少なくとも約95%相同である。アミノ酸配列変異体は、ネイティブなアミノ酸配列のアミノ酸配列内の特定の位置で置換、欠失、および/または挿入を有する。
「相同性」は、配列のアラインメントを作成し、必要に応じて、最大パーセント相同性を得るようにギャップを導入した後に同一である、アミノ酸配列変異体内の残基のパーセントと定義される。アラインメントのための方法およびコンピュータプログラムは当技術分野において周知である。このようなコンピュータプログラムの1つがGenentech, Inc.によって制作された「Align2」である。「Align2」は、1991年12月10日に米国著作権庁(Copyright Office), Washington, DC 20559にユーザードキュメンテーションと共に提出された。
本明細書で使用する用語「実験動物」は、マーモセットおよびタマリン(マーモセット科(Callitrichidae))、新世界ザル(オマキザル科(Cebidae))、旧世界ザル(オナガザル科(Cercopithecidae))、コビトキツネザルおよびネズミキツネザル(コビトキツネザル科(Cheirogaleidae))、アイアイ(アイアイ科(Daubentoniidae))、ブッシュベビーおよびガラゴ(ガラゴ科(Galagonidae))、ギボン(gibbon)および人型類人猿(テナガザル科(Hylobatidae))、インドリ、シファカ、および類縁種(インドリ科(Indridae))、キツネザル(キツネザル科(Lemuridae))、ロリス(ロリス科(Loridae))、イタチキツネザル(イタチキツネザル科(Megaladapidae))、メガネザル(メガネザル科(Tarsiidae))、ならびにその交雑を含む、霊長目の科のメンバーを意味する。
好ましくは、本発明による方法は、マーモセットおよびタマリン、旧世界ザル、コビトキツネザルおよびネズミキツネザル、ギボンおよび人型類人猿、キツネザル、ならびにその交雑の科のメンバーを含む群より選択される実験動物において実施される。この好ましい態様において、ヒトと最も近い類縁種、大型類人猿、特に、チンパンジー、ボノボ、ゴリラ、およびオランウータンの群は除かれる。
本発明に従う「試料」は、実験動物から取り出された任意の組織試料または液体試料でよい。好ましくは、試料は、唾液、尿、全血、血漿、または血清のような液体試料である。好ましくは、試料は、全血、血漿、または血清である。
「治療抗体に結合し、かつ実験動物の免疫グロブリンに結合しない抗体」は、少なくとも10-9mol/Lの解離定数(=KDiss.)で、より好ましくは、少なくとも10-10mol/LのKDiss.で治療抗体に結合する。同時に、実験動物の免疫グロブリンに結合しない特性は、10-8mol/Lまたはそれ以下のKDiss.で保証される。また、好ましくは、治療抗体に結合し、かつ実験動物の免疫グロブリンに結合しない抗体の実験動物のIgGとの反応性とヒトIgGとの反応性のKDiss.差は、少なくとも100倍である。
抗体の結合特性、特に、KDiss.は、好ましくは、Biacore(登録商標)機器によって評価される。この方法では、結合特性は表面プラズモン共鳴(SPR)の変化によって評価される。調べられている抗体を固相(チップと呼ばれる)に結合させ、このコーティングされたチップに対するモノクローナル抗体、ポリクローナル抗体、さらにはIgGを含む血清の結合を評価するのが便利である。
治療抗体に結合し、調べられている実験動物の免疫グロブリンに結合しない抗体は、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、このような抗体のフラグメント、ならびにこのような抗体の結合ドメインを含む遺伝子構築物でもよい。治療抗体に結合し、実験動物の免疫グロブリンに結合しないという前記の基準を保持する任意の抗体フラグメントを使用することができる。抗体ならびに抗体フラグメントは、例えば、Tijssen(Tijssen, P., Practice and theory of enzyme immunoassays 11(1990), 全編, 特に43-78頁, Elsevier, Amsterdam)に記載のように最新の手順によって作成される。
前述のように、前臨床試験の間に、実験動物における治療抗体の適用に関する様々な局面を評価しなければならない場合がある。ある特定の状況では、存在する治療抗体の全量を分析することが関連する場合があり、または治療抗体のある特定のフラグメント、治療抗体のある特定の修飾、抗原に結合している治療抗体の濃度、もしくは抗原に依然として結合することができる抗体の画分を分析することが重要な場合がある。好ましくは、本発明による方法は、全治療抗体、活性治療抗体、または抗原結合治療抗体をそれぞれ検出するのに用いられる。
用語「全」治療抗体は、抗体が活性であるか(すなわち、抗原と依然として反応するか)、不活性であるか、および/または抗原に結合しているかどうかは関係なく、検出された全ての抗体を意味する。
用語「活性」治療抗体は、実験動物に存在する治療抗体であって、依然として抗原に結合することができる治療抗体に関する。このような抗体は、例えば、抗体の抗原結合部位に抗原も他のどの分子も結合していない。
用語「抗原結合」治療抗体は、実験動物の循環に存在し、抗原に結合している治療抗体を示すために用いられる。
前記で定義された、全治療抗体、活性治療抗体、または抗原結合治療抗体は、本発明による方法において直接検出することができる。
さらに、任意の「不活性」治療抗体を間接的に評価することもできる。このような不活性治療抗体は、例えば、抗原に結合している治療抗体、交差反応性抗原に結合している治療抗体、または治療抗体に対する自己抗体によってブロックされている治療抗体でもよい。当業者が認めるように、本開示を用いることによって、不活性抗体の画分を評価することができる。全抗体の量が活性抗体および抗原結合抗体の合計を上回る場合、対応する抗原に結合していない不活性抗体を含む、さらなる抗体画分が存在する。
例えば、全治療抗体、活性治療抗体、または抗原結合治療抗体を分析するために、様々なアッセイ系が手近にある。
全抗体は、例えば、いわゆる、競合イムノアッセイ系において、またはいわゆる、サンドイッチ型アッセイ系において検出することができる。
このようなアッセイ法は洗浄工程なしで行われてもよく(均一イムノアッセイ)、洗浄工程を伴って行われてもよい(不均一イムノアッセイ)。
好ましくは、全治療抗体はサンドイッチ型イムノアッセイにおいて検出される。ここで、治療抗体に結合し、かつ実験動物の免疫グロブリンに結合しない抗体は、このようなサンドイッチアッセイ法の両側で用いられる。このようなサンドイッチの一方の側で用いられる抗体は、固相に結合する、または固相に結合することができるのに対して(多くの場合、捕捉抗体と呼ばれる)、このようなサンドイッチの他方の側にある抗体は、直接検出または間接検出が容易になるやり方で標識される(いわゆる、検出抗体)。このようなサンドイッチアッセイ法において結合した検出抗体の量は、調べられた試料中の治療抗体の量と直接相関する。
当技術分野(例えば、US2003/0068664)において、活性治療抗体の検出を可能にするアッセイ系は公知である。このような系は、固相への抗原の結合、この結合した抗原への治療抗体の結合、および抗原を介して固相に結合した治療抗体の検出を必要とする。
試料中の活性治療抗体は、便利な最新の手順によって検出することができる。しかしながら、全治療抗体または抗原に結合した治療抗体画分の検出は逆に複雑であり、全く異なるアッセイセットアップ(set-up)を必要とし、特に、異なるアッセイ法1つ1つに対して特別仕様の試薬を必要とする。治療抗体に結合し、実験動物の免疫グロブリンに結合しない本発明による抗体を用いると、試験系における、互いに類似する活性治療抗体の画分、全治療抗体の画分、または抗原結合治療抗体の画分を評価することができる。まさにその性質上、この種の全治療抗体、活性治療抗体、または抗原結合治療抗体の比較評価は、様々な治療抗体画分の間で量的な比較が行われれば、大きな利点を有するはずである。
好ましくは、サンドイッチ型アッセイ形式は、活性治療抗体を検出するように(活性治療抗体を検出するようにも)設定される。好ましくは、治療抗体に結合し、かつ実験動物の免疫グロブリンに結合しない抗体は捕捉抗体として用いられ、このようなサンドイッチアッセイ法の検出側は、標識された形の抗原を使用するか、抗原結合後に、治療抗体が認識するエピトープに結合しない、または治療抗体が認識するエピトープと競合しない第2の抗体を使用する。ここで、第2の抗体は特異的に検出することができる、および/または直接検出または間接検出が容易になるやり方で標識される。
抗原結合治療抗体は、好ましくは、再度、サンドイッチ型アッセイ形式において、好ましくは、捕捉試薬として、治療抗体に結合し、かつ実験動物の免疫グロブリンに結合しない抗体を用いて検出される。検出において、好ましくは、治療抗体のエピトープと競合しないエピトープで抗原に結合する第2の抗体が用いられる。第2の抗体は、好ましくは、直接検出または間接検出が容易になるやり方で標識される。
直接検出の場合、標識基は、色素、化学発光基などの発光標識基、例えば、アクリジニウムエステルもしくはジオキセタン、または蛍光色素、例えば、フルオレセイン、クマリン、ローダミン、オキサジン、レゾルフィン、シアニンおよびその誘導体などの、任意の公知の検出可能なマーカー基より選択することができる。標識基の他の例は、発光金属錯体、例えば、ルテニウム錯体またはユーロピウム錯体、酵素、例えば、ELISAまたはCEDIA(クローンドエンザイムドナーイムノアッセイ(Cloned Enzyme Donor Immunoassay)、例えば、EP-A-0 061 888)に用いられる酵素、および放射性同位体である。
間接検出系は、例えば、検出試薬、例えば、検出抗体が生体親和性(bioaffine)結合対の第1のパートナーで標識されることを含む。適切な結合対の例は、ハプテンまたは抗原/抗体、ビオチンまたはビオチン類似体、例えば、アミノビオチン、イミノビオチンもしくはデスチオビオチン/アビジンまたはストレプトアビジン、糖/レクチン、核酸または核酸類似体/相補核酸、および受容体/リガンド、例えば、ステロイドホルモン受容体/ステロイドホルモンである。好ましい第1の結合対メンバーは、ハプテン、抗原、およびホルモンを含む。特に好ましいものは、ジゴキシンのようなハプテン、ならびにビオチンおよびその類似体である。このような結合対の第2のパートナー、例えば、抗体、ストレプトアビジンなどは、通常、直接検出、例えば、前記の標識による直接検出が可能なように標識される。
イムノアッセイは当業者に周知である。このようなアッセイ法を実施するための方法ならびに実際の適用および手順は、関連する教科書にまとめられている。関連する教科書の例は、Tijssen, P., Preparation of enzyme-antibody or other enzyme-macromolecule conjugates(「Practice and theory of enzyme immunoassays」(1990), pp. 221-278, Eds. R.H. Burdon and v. P.H. Knippenberg, Elsevier, Amsterdam)および「Methods in Enzymology」(Eds. S. P. Colowick, N. O. Caplan, Academic Press)の免疫検出法を扱っている様々な巻、特に、70巻、73巻、74巻、84巻、92巻、および121巻である。
前記の全ての免疫検出法において、使用される試薬の結合、例えば、抗体とその対応する抗原との結合を可能にする試薬条件が選択される。当業者は、このような結合事象の結果を、用語、複合体を用いて言及する。本発明によるアッセイ法において形成される複合体は、最新の手順によって、治療抗体の対応する濃度と相関付けられる。この相関付け工程は、使用される検出試薬に応じて、全治療抗体の濃度、活性治療抗体の濃度、または抗原結合治療抗体の濃度をもたらす。
当業者が認めるように、本発明による方法は、全治療抗体の濃度、抗原結合治療抗体の濃度、活性治療抗体の濃度、さらには不活性治療抗体の濃度を明らかにするだけではない。異なるアッセイ法における、1種類および同じ種類の試薬、治療抗体に結合し、かつ実験動物の免疫グロブリンに結合しない抗体の好ましい使用のために、得られた値は互いと容易に比較することができ、さらには、その比を評価することができる。さらに好ましい態様において、本発明は、活性治療抗体と全治療抗体の比に関する。この比は、治療抗体の効力の指標として十分に役に立ち得る。
本発明につながる実験の間に、ヒト免疫グロブリンクラスGの全ての種類に存在する、ある特定のエピトープが、チンパンジーのIgGを除く全ての実験動物の免疫グロブリンに存在しないと思われることが分かった。このエピトープは、MAB<h-Fcガンマ>M-R10Z8E9とも呼ばれるMAB<H-Fcγpan>M-R10Z8E9、または簡単にはMAB M-R10Z8E9に結合することを特徴とする。本発明による好ましい態様において、治療抗体に結合し、かつ実験動物の免疫グロブリンに結合しない抗体は、MAB M-R10Z8E9と同じエピトープに結合する抗体であることをさらなる特徴とする。MAB M-R10Z8E9は、DSM ACC2708として2004年12月22日にDSMZに寄託されている。
好ましくは、本発明は、治療抗体に結合するモノクローナル抗体に関し、このモノクローナル抗体は、DSMZに寄託されたこのハイブリドーマによって産生されるモノクローナル抗体MAB M-R10Z8E9の結合を競合阻害する抗原結合部位を有する。用語「競合阻害する」は、モノクローナル抗体M-R10Z8E9が認識するエピトープを認識および結合することができることを意味する。このような結合は、従来の相互的抗体競合アッセイ法を用いて容易に評価される。
簡単には、相互的競合実験において、2種類(またはそれより多くの)特異的な結合剤が、同じ抗原またはエピトープとの結合を互いに阻害するかどうかが調べられる。抗体Aおよび抗体Bが同じエピトープとの結合について調べらた場合に、これらの抗体が同じエピトープに結合すれば、結合において競合している。等モル濃度の抗体AがBの結合を少なくとも20%少なくし、逆もまた同じであれば、同じエピトープへの結合が存在する。
当業者が認めるように、競合は異なるアッセイセットアップにおいて評価することができる。
好ましくは、Biacore(登録商標)システムが用いられる。Biacore(登録商標)システムについては前記を参照されたい。調べられている抗体と、MAB M-R10Z8E9が結合するエピトープと同じエピトープとの結合は、等モル濃度の調べられている抗体がMAB M-R10Z8E9とヒトIgGの結合を20%またはそれ以上少なくし、MAB M-R10Z8E9が、調べられている抗体とヒトIgGの結合を20%またはそれ以上少なくすれば存在する。
なおさらに好ましい態様において、MAB M-R10Z8E9は、本発明による方法において、治療抗体に結合し、かつ実験動物の免疫グロブリンに結合しない抗体として用いられる。
前記のように、本発明による方法において検出される治療抗体は、好ましくは、ヒト抗体またはヒト化モノクローナル抗体である。好ましくは、本発明による方法において用いられる治療抗体は、MAB M-R10Z8E9が結合するエピトープを含む。
さらに好ましい態様において、本発明は、実験動物から得られた試料における全治療抗体、活性治療抗体、または抗原結合治療抗体の濃度を測定するための、治療抗体に結合し、かつ実験動物の免疫グロブリンに結合しない抗体の使用に関する。好ましくは、このような方法において用いられる抗体は、MAB M-R10Z8E9が認識するエピトープに結合する抗体である。
以下の実施例、参考文献、および図は、本発明の理解を助けるために提供される。本発明の真の範囲は、添付の特許請求の範囲に示される。本発明の精神から逸脱することなく、示された手順に変更を加えることができることが理解される。
略語
ABTS 2,2'-アジノ-ジ-[3-エチルベンズチアゾリンスルホン酸(6)]二アンモニウム塩
BSA ウシ血清アルブミン
ELISA 酵素結合免疫測定法
Fcγ =Fcy=Fcg=Fcガンマ=免疫グロブリンのFcガンマフラグメント
POD(=HRP) 西洋ワサビペルオキシダーゼ
IgG 免疫グロブリンG
DIG(Dig) ジゴキシゲニン
MTP マイクロタイタープレート
OD 光学密度
PBS リン酸緩衝食塩水
SDS ドデシル硫酸ナトリウム
MAK(=Mab) モノクローナル抗体
PAK(=Pab) ポリクローナル抗体
RT 室温
SA ストレプトアビジン
T Tween(登録商標)20
<ヒトIgG> ヒトIgGに対する抗体
ABTS 2,2'-アジノ-ジ-[3-エチルベンズチアゾリンスルホン酸(6)]二アンモニウム塩
BSA ウシ血清アルブミン
ELISA 酵素結合免疫測定法
Fcγ =Fcy=Fcg=Fcガンマ=免疫グロブリンのFcガンマフラグメント
POD(=HRP) 西洋ワサビペルオキシダーゼ
IgG 免疫グロブリンG
DIG(Dig) ジゴキシゲニン
MTP マイクロタイタープレート
OD 光学密度
PBS リン酸緩衝食塩水
SDS ドデシル硫酸ナトリウム
MAK(=Mab) モノクローナル抗体
PAK(=Pab) ポリクローナル抗体
RT 室温
SA ストレプトアビジン
T Tween(登録商標)20
<ヒトIgG> ヒトIgGに対する抗体
実施例1
特異性の評価
a)MTP-ELISAにおける様々な抗ヒトIgG抗体の使用
マイクロタイタープレート(MTP)(Maxisorb(登録商標),Nunc)を、炭酸緩衝液(pH9.6)で20%に希釈したサル(例えば、カニクイザル)血清およびヒト血清で、それぞれ、室温(RT)で1時間コーティングした。PBS-Tween(登録商標)20で3回洗浄した後に、MTPの全てのウェルをPBS/3%BSAで室温で1時間ブロックした。次いで、MTPのウェルを、異なる抗ヒトIgG抗体(非結合抗ヒトIgG抗体または抗ヒトIgG抗体西洋ワサビペルオキシダーゼ(POD)コンジュゲート(表1を参照されたい))とインキュベートした(1時間;室温)。様々な抗ヒト抗体を、対応する製造業者により推奨されるように使用した。
特異性の評価
a)MTP-ELISAにおける様々な抗ヒトIgG抗体の使用
マイクロタイタープレート(MTP)(Maxisorb(登録商標),Nunc)を、炭酸緩衝液(pH9.6)で20%に希釈したサル(例えば、カニクイザル)血清およびヒト血清で、それぞれ、室温(RT)で1時間コーティングした。PBS-Tween(登録商標)20で3回洗浄した後に、MTPの全てのウェルをPBS/3%BSAで室温で1時間ブロックした。次いで、MTPのウェルを、異なる抗ヒトIgG抗体(非結合抗ヒトIgG抗体または抗ヒトIgG抗体西洋ワサビペルオキシダーゼ(POD)コンジュゲート(表1を参照されたい))とインキュベートした(1時間;室温)。様々な抗ヒト抗体を、対応する製造業者により推奨されるように使用した。
ウェルを前記のように3回洗浄した。PODコンジュゲートとインキュベートしたウェルは、結合した抗ヒト免疫グロブリンの酵素反応/検出のために直接処理した。他のウェルは、適宜、抗Dig-、抗マウスIgG-、ストレプトアビジン-POD-コンジュゲート(試薬は全てRoche Diagnostics, Germanyから得た)とインキュベートし(1時間;室温)、その後に、洗浄工程を行った。POD-コンジュゲートに含まれるPODは、ABTS基質の呈色反応を触媒する。シグナルは、405nmの波長(参照波長:490nm)でELISAリーダーによって測定した。全ての抗ヒトIgG抗体について、ヒト抗体に対するシグナルとカニクイザル血清のシグナルの比を計算した。これらの値は、抗ヒトIgG抗体の特異性の評価に使用した。比が高いことは、ヒト免疫グロブリンとの反応性が強いこと、同時に、サル免疫グロブリンとの(交差)反応性が低いことを意味する。
MAB<H-Fcγpan>M-R10Z8E9について観察された、ヒト血清とカニクイザル血清のシグナル比が高いことから、MAB<H-Fcγpan>M-R10Z8E9のヒト特異性は高いことが分かる。MAB<H-Fcγpan>M-R10Z8E9とは対照的に、試験した他の全ての抗体は高い交差反応性を示す。
前記の期待の持てるデータに基づいて、他の関連する実験動物に由来する他の免疫グロブリンに対するMAB<H-Fcγpan>M-R10Z8E9の交差反応性を調べた。
マイクロタイタープレートのウェルを、様々な実験動物に由来する血清でコーティングした。このアッセイ法は、特異的な抗ヒトIgG検出試薬としてMAB<H-Fcγpan>M-R10Z8E9を用いて前記のように行った。
表2から分かるように、MAB<H-Fcγpan>M-R10Z8E9は、ヒト血清ヒトIgGの免疫グロブリンまたはチンパンジー血清としか反応しない。
MAB<H-Fcγpan>M-R10Z8E9と、マウス血清、ラット血清、イヌ血清、サル血清、およびヒト血清との反応性を、それぞれ、表2aおよび表2bに示した。
前記の間接検出系において、間接検出系に使用した最終試薬<DIG>-PODまたは<マウス>-PODの品質もシグナル対ノイズ比に影響を及ぼすということは興味深いことである。当業者は、実験動物のIgGにほとんど結合しない、または実験動物のIgGに結合しない検出試薬を選択するだろう。
b)Biacore(登録商標)システムによる抗体結合/特異性の評価
Biacore(登録商標)2000機器とCM5チップを用いて、全ての測定を行った。このチップへの抗体のコーティングは、標準的なアミンカップリングによって行った。特別の定めのない限り、全てのインキュベーションは、HBS緩衝液(HEPES,NaCl,pH7.4)中で25℃で行った。
Biacore(登録商標)2000機器とCM5チップを用いて、全ての測定を行った。このチップへの抗体のコーティングは、標準的なアミンカップリングによって行った。特別の定めのない限り、全てのインキュベーションは、HBS緩衝液(HEPES,NaCl,pH7.4)中で25℃で行った。
飽和量のMAB<H-Fcγpan>M-R10Z8E9およびポリクローナル抗ヒトFcγ抗体(Dianova)を、それぞれ、同じCM5チップの異なるチャンネルにアミンカップリングによって固定化した。動物血清は全て、1mg/ml CM-デキストランを含有するHBS緩衝液で最終濃度1%に希釈した。結合は、1:100に希釈した血清を注入し、60秒間インキュベートすることによって分析した。HBS緩衝液でチップ表面を180秒間洗浄することによって、解離を測定した。Biacore(登録商標)のBiaevaluation Softwareを用いて、1:1 Langmuirフィッティングモデルによって解離定数値(=KDiss.)を計算した。全ての動物血清について、この計算は、IgG濃度15mg/mlと仮定している。結合したIgGの量を比較するために、試験抗体の注入開始から80秒後のシグナル値が選択されている(表2cおよび表2dにおけるRU)。
(異なるサル血清の)SPR分析は、MTP ELISAにおいて見られた結果を裏付けている。MAB<H-Fcγpan>M-R10Z8E9はどのサル種とも交差反応しない。ヒト血清およびチンパンジー(大型類人猿)血清に含まれるIgGだけが検出される。MTP ELISAとは対照的に、イヌ血清とMAB<H-Fcγpan>M-R10Z8E9がある程度、結合する。イヌIgGのKDiss.はヒトIgGのKDiss.と比較してかなり高く(これは不十分な結合と一致する)、100倍を超えるKDiss.差があることから、この低い相互作用はイムノアッセイにおいて重大な妨げとならないことが分かる。このことは、実際に、実施例1(a)のMTP ELISAにおいて見出されているものである。
MAB<H-Fcγpan>M-R10Z8E9とは対照的に、ポリクローナル抗ヒトFc抗体は、イヌ血清および試験した全てのサル種の血清と高い交差反応性を示す。
実施例2
全治療抗体を定量するためのMAB<H-Fcγpan>M-R10Z8E9の使用
最初の工程において、ビオチン化MAB<H-Fcγpan>M-R10Z8E9またはポリクローナル抗ヒトFc抗体を、ストレプトアビジンコーティングマイクロタイタープレート(SA-MTP)に結合させた。過剰量の非結合抗体を洗浄によって除去した。同時に、試料/標準、例えば、カニクイザル血清に添加したMAB<IGF-1R>を、ジゴキシゲニン化MAB<H-Fcγpan>M-R10Z8E9-DIG)と1時間プレインキュベートした。その後、混合物を、ビオチン化<ヒトIgG>抗体でコーティングしたSA-MTPウェルに添加し、1時間インキュベートした。洗浄後、結合したジゴキシゲニン化MAB<H-Fcγpan>M-R10Z8E9を抗ジゴキシゲニン抗体で検出した。抗体-酵素コンジュゲートのPODは、ABTS基質の呈色反応を触媒する。シグナルは、405nmの波長(参照波長:490nm)でElisaリーダーによって測定した。それぞれの血清試料の吸光度値は3回繰り返して求めた。
全治療抗体を定量するためのMAB<H-Fcγpan>M-R10Z8E9の使用
最初の工程において、ビオチン化MAB<H-Fcγpan>M-R10Z8E9またはポリクローナル抗ヒトFc抗体を、ストレプトアビジンコーティングマイクロタイタープレート(SA-MTP)に結合させた。過剰量の非結合抗体を洗浄によって除去した。同時に、試料/標準、例えば、カニクイザル血清に添加したMAB<IGF-1R>を、ジゴキシゲニン化MAB<H-Fcγpan>M-R10Z8E9-DIG)と1時間プレインキュベートした。その後、混合物を、ビオチン化<ヒトIgG>抗体でコーティングしたSA-MTPウェルに添加し、1時間インキュベートした。洗浄後、結合したジゴキシゲニン化MAB<H-Fcγpan>M-R10Z8E9を抗ジゴキシゲニン抗体で検出した。抗体-酵素コンジュゲートのPODは、ABTS基質の呈色反応を触媒する。シグナルは、405nmの波長(参照波長:490nm)でElisaリーダーによって測定した。それぞれの血清試料の吸光度値は3回繰り返して求めた。
表3および図2から分かるように、両方の抗ヒトFcガンマ抗体は、ヒト抗体(MAB<IGF-1R>)が緩衝液に添加された場合に、ヒト抗体(MAB<IGF-1R>)の定量に適している。しかしながら、サルIgG(5%カニクイザル血清)の存在下では、ポリクローナルAB<H-Fcγ>を用いたELISAの性能は著しく悪くなった(表4および図3)。
PAB<H-Fcγ>(Dianova)とサルIgGの交差反応性が原因で、サル血清中のヒトIgGの真の定量または正確な定量は不可能である。
実施例3
活性ヒト抗体MAB<IL-1R>の定量におけるMAB<H-Fcγpan>M-R10Z8E9の使用
最初の工程において、ビオチン化可溶性ヒトIL-1受容体(h-IL-1R-Bi)を、ストレプトアビジンコーティングマイクロタイタープレート(SA-MTP)に結合させた。過剰量の非結合抗体を洗浄によって除去した。その後、カニクイザル血清に添加したMAB<IL-1R>を、固定化ヒトIL-1受容体に結合させた。結合しなかった物質を洗い落とした後、結合したMAB<1L-1R>は、(a)ジゴキシゲニン化モノクローナル抗ヒトIgG鎖抗体(MAB<H-Fcγpan>M-R10Z8E9-DIG)の後に、西洋ワサビペルオキシダーゼ標識抗ジゴキシゲニン抗体とのインキュベーションを行うことによって、または(b)ポリクローナル抗ヒトFc抗体(Dianova)の後に、洗浄工程を行うことによって検出した。抗体-酵素コンジュゲートに含まれるPODは、ABTS基質の呈色反応を触媒する。シグナルは、405nmの波長(参照波長:490nm)でELISAリーダーによって測定した。それぞれの血清試料の吸光度値は3回繰り返して求めた。
活性ヒト抗体MAB<IL-1R>の定量におけるMAB<H-Fcγpan>M-R10Z8E9の使用
最初の工程において、ビオチン化可溶性ヒトIL-1受容体(h-IL-1R-Bi)を、ストレプトアビジンコーティングマイクロタイタープレート(SA-MTP)に結合させた。過剰量の非結合抗体を洗浄によって除去した。その後、カニクイザル血清に添加したMAB<IL-1R>を、固定化ヒトIL-1受容体に結合させた。結合しなかった物質を洗い落とした後、結合したMAB<1L-1R>は、(a)ジゴキシゲニン化モノクローナル抗ヒトIgG鎖抗体(MAB<H-Fcγpan>M-R10Z8E9-DIG)の後に、西洋ワサビペルオキシダーゼ標識抗ジゴキシゲニン抗体とのインキュベーションを行うことによって、または(b)ポリクローナル抗ヒトFc抗体(Dianova)の後に、洗浄工程を行うことによって検出した。抗体-酵素コンジュゲートに含まれるPODは、ABTS基質の呈色反応を触媒する。シグナルは、405nmの波長(参照波長:490nm)でELISAリーダーによって測定した。それぞれの血清試料の吸光度値は3回繰り返して求めた。
表5および表6ならびに図5および図6に示したデータから、両方の抗ヒトFcガンマ抗体は、緩衝液に添加された活性ヒト抗体(MAB<IL-1R>)の定量に適していることが証明される。しかしながら、サルIgG(5%(v/v)カニクイザル血清)の存在下では、ポリクローナルAB<H-Fcγ>を用いたELISAの性能は著しく悪くなった。サルIgGの交差反応性が原因で、感度が低下し、ばらつきが増加した。
実施例4
サル血清中の活性MAB<IL-1R>の定量におけるMAB<H-Fcγpan>M-R10Z8E9の使用
最初の工程において、ビオチン化MAB<H-Fcγpan>M-R10Z8E9またはビオチン化ポリクローナル抗ヒトIgGヒトFc(b)抗体を、ストレプトアビジンコーティングマイクロタイタープレート(SA-MTP)のウェルに結合させた。過剰量の非結合抗体を洗浄によって除去した。その後、カニクイザル血清に添加したMAB<IL-1R>を、固定化抗ヒト抗体に結合させた。結合しなかった物質を洗い落とした後、結合したMAB<1L-1R>は、ジゴキシゲニン化可溶性ヒトIL-1受容体(h-IL-1R-Dig)の後に、西洋ワサビペルオキシダーゼ標識抗ジゴキシゲニン抗体とのインキュベーションを行うことによって検出した。抗体-酵素コンジュゲートは、ABTS基質の呈色反応を触媒する。シグナルは、405nmの波長(参照波長:490nm)でELISAリーダーによって測定した。それぞれの血清試料の吸光度値は3回繰り返して求めた。
サル血清中の活性MAB<IL-1R>の定量におけるMAB<H-Fcγpan>M-R10Z8E9の使用
最初の工程において、ビオチン化MAB<H-Fcγpan>M-R10Z8E9またはビオチン化ポリクローナル抗ヒトIgGヒトFc(b)抗体を、ストレプトアビジンコーティングマイクロタイタープレート(SA-MTP)のウェルに結合させた。過剰量の非結合抗体を洗浄によって除去した。その後、カニクイザル血清に添加したMAB<IL-1R>を、固定化抗ヒト抗体に結合させた。結合しなかった物質を洗い落とした後、結合したMAB<1L-1R>は、ジゴキシゲニン化可溶性ヒトIL-1受容体(h-IL-1R-Dig)の後に、西洋ワサビペルオキシダーゼ標識抗ジゴキシゲニン抗体とのインキュベーションを行うことによって検出した。抗体-酵素コンジュゲートは、ABTS基質の呈色反応を触媒する。シグナルは、405nmの波長(参照波長:490nm)でELISAリーダーによって測定した。それぞれの血清試料の吸光度値は3回繰り返して求めた。
この実験系を例示する図を図7に示した。
治療抗体を、5%BSAを含むPBS-Tで希釈した場合、両方の抗ヒト抗体は機能する(表7および図8を参照のこと)。しかしながら、サルIgG(5%カニクイザル血清)の存在下では、ポリクローナルAB<H-Fcγ>を用いたELISAの性能は十分でない。表8および図9に示したように、シグナル出力は、同量の治療抗体が存在するのにもかかわらず非常に少ない。サルIgGとの交差反応性が原因で、このアッセイ法の性能はサルIgGの総量および組成に左右され、サルIgGの総量および組成は動物間でおよび時点間で変化することがある。
Claims (10)
- 実験動物から得られた試料において治療抗体を検出する方法であって、以下の工程を含む方法:
(a)分析する試料を準備する工程、
(b)試料を、治療抗体に結合し、かつ実験動物の免疫グロブリンに結合しない抗体とインキュベートする工程、
(c)任意に、試料を、全治療抗体、活性治療抗体、または抗原結合(antigen-bound)治療抗体を選択的に検出するのに適した試薬とインキュベートする工程、および
(d)(b)または(c)において形成された複合体を、治療抗体の濃度と相関付ける工程。 - 実験動物が、マーモセットおよびタマリン、旧世界ザル、コビトキツネザルおよびネズミキツネザル、ギボン(gibbon)および人型類人猿(lesser ape)、キツネザル、ならびにその交雑の科のメンバーを含む群より選択されることをさらなる特徴とする、請求項1記載の方法。
- 治療抗体に結合し、かつ実験動物の免疫グロブリンに結合しない抗体が、MAB M-R10Z8E9と同じエピトープに結合する抗体であることをさらなる特徴とする、請求項1または請求項2記載の方法。
- 治療抗体がヒト抗体またはヒト化抗体であることをさらなる特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項記載の方法。
- ヒト抗体またはヒト化抗体がモノクローナル抗体であることをさらなる特徴とする、請求項4記載の方法。
- 全治療抗体が検出される、請求項1〜5のいずれか一項記載の方法。
- 活性治療抗体が検出される、請求項1〜5のいずれか一項記載の方法。
- 治療抗体の抗原に結合した治療抗体が検出される、請求項1〜5のいずれか一項記載の方法。
- 実験動物から得られた試料における全治療抗体、活性治療抗体、または抗原結合治療抗体の濃度を測定するための、治療抗体に結合し、かつ実験動物の免疫グロブリンに結合しない抗体の使用。
- 抗体が、MAB M-R10Z8E9と同じエピトープに結合する、請求項9記載の使用。
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