JP2011038680A - 給湯システム - Google Patents
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Abstract
【目的】太陽熱昇温器に融雪用の装置を別途設けることなく、太陽熱昇温器に積雪した場合でも融雪することで太陽熱昇温器による太陽熱の吸収を確保し、給湯用の水を昇温するようにした給湯システムを提供する。
【解決手段】太陽熱で熱媒体を昇温させる太陽熱昇温器12と、内燃機関14aで駆動されて発電すると共に、内燃機関の排熱で熱媒体を昇温させるコジェネレーション装置14と、熱媒体と給水の間で熱交換させる熱交換器16dによって給水を昇温して給湯を行う給湯器16と、太陽熱昇温器とコジェネレーション装置と熱交換器の間で熱媒体を循環させるポンプ18と、発電された電力で給水をさらに昇温させる電気昇温器16eとを備え、太陽熱昇温器12に積雪が生じているか否か判断し、積雪が生じているとき、太陽熱昇温器12に流入する熱媒体の温度が上昇するようにコジェネレーション装置14と電気昇温器16eの動作を制御するように構成する。
【選択図】図1
【解決手段】太陽熱で熱媒体を昇温させる太陽熱昇温器12と、内燃機関14aで駆動されて発電すると共に、内燃機関の排熱で熱媒体を昇温させるコジェネレーション装置14と、熱媒体と給水の間で熱交換させる熱交換器16dによって給水を昇温して給湯を行う給湯器16と、太陽熱昇温器とコジェネレーション装置と熱交換器の間で熱媒体を循環させるポンプ18と、発電された電力で給水をさらに昇温させる電気昇温器16eとを備え、太陽熱昇温器12に積雪が生じているか否か判断し、積雪が生じているとき、太陽熱昇温器12に流入する熱媒体の温度が上昇するようにコジェネレーション装置14と電気昇温器16eの動作を制御するように構成する。
【選択図】図1
Description
この発明は給湯システムに関し、より具体的には、太陽熱で熱媒体を昇温させる太陽熱昇温器を備えると共に、昇温された熱媒体の熱を利用して給湯を行う給湯システムに関する。
従来、太陽熱昇温器を備える給湯システムとしては、下記特許文献1記載のものが知られている。特許文献1記載の給湯システムにおいては、図1のように、太陽熱昇温器(10)に積雪が生じているか否かを判断する手段(30)と、太陽熱昇温器に設置されて電源から電力を供給されて発熱する電熱線(26)とを備えると共に、太陽熱昇温器に積雪が生じていると判断されるとき、電熱線を発熱させて融雪するように構成している。
即ち、太陽熱昇温器に積雪が生じた場合であっても、融雪することで太陽熱昇温器による太陽熱の吸収を確保し、給湯用の水を昇温可能としている。
しかしながら、融雪するために太陽熱昇温器に電熱線を別途設置する必要があるため、その分構成が複雑化するといった問題があった。また、電熱線を発熱させるための電力も別途必要となるため、給湯システム全体としてのエネルギ効率が低下してしまうといった問題があった。
従って、この発明の目的は上記した課題を解決し、太陽熱昇温器に融雪用の装置を別途設けることなく、太陽熱昇温器に積雪が生じた場合でも融雪することで太陽熱昇温器による太陽熱の吸収を確保し、給湯用の水を昇温することができるようにした給湯システムを提供することにある。
上記の目的を達成するために、請求項1に係る給湯システムにあっては、屋外に設けられて熱媒体を流出入させると共に、太陽熱で前記熱媒体を昇温させる太陽熱昇温器と、内燃機関で駆動されて発電する発電機を備えると共に、前記内燃機関の排熱で前記熱媒体を昇温させるコジェネレーション装置と、前記昇温された熱媒体と給水源から供給される給水の間で熱交換させる熱交換器によって前記給水を昇温して給湯を行う給湯器と、前記太陽熱昇温器とコジェネレーション装置と熱交換器の間で前記熱媒体を循環させる熱媒体循環手段と、前記発電機によって発電された電力で前記昇温された給水をさらに昇温させる電気昇温器と、前記太陽熱昇温器に積雪が生じているか否か判断する積雪判断手段と、前記積雪判断手段によって前記積雪が生じていると判断されるとき、前記太陽熱昇温器に流入する熱媒体の温度が上昇するように前記コジェネレーション装置と電気昇温器の動作を制御する制御手段とを備える如く構成した。
また、請求項2に係る給湯システムにあっては、前記太陽熱昇温器に流入する熱媒体の温度を検出する温度検出手段とを備えると共に、前記制御手段は、前記検出された温度が所定温度以下であるとき、少なくとも前記コジェネレーション装置を動作させる一方、前記検出された温度が前記所定温度を超えるとき、前記コジェネレーション装置と電気昇温器の動作を停止させる如く構成した。
また、請求項3に係る給湯システムにあっては、前記太陽熱昇温器から流出する熱媒体の温度を検出する第2の温度検出手段とを備えると共に、前記積雪判断手段は、前記温度検出手段と第2の温度検出手段によって検出された温度に基づいて前記太陽熱昇温器に積雪が生じているか否か判断する如く構成した。
請求項1に係る給湯システムにあっては、太陽熱で熱媒体を昇温させる太陽熱昇温器と、内燃機関で駆動されて発電する発電機を備えると共に、内燃機関の排熱で熱媒体を昇温させるコジェネレーション装置と、昇温された熱媒体と給水源から供給される給水の間で熱交換させる熱交換器によって給水を昇温して給湯を行う給湯器と、太陽熱昇温器とコジェネレーション装置と熱交換器の間で熱媒体を循環させる熱媒体循環手段と、発電機によって発電された電力で昇温された給水をさらに昇温させる電気昇温器とを備えると共に、太陽熱昇温器に積雪が生じているか否か判断し、積雪が生じていると判断されるとき、太陽熱昇温器に流入する熱媒体の温度が上昇するようにコジェネレーション装置と電気昇温器の動作を制御するように構成、即ち、給湯のために給水を昇温させる用に供されるコジェネレーション装置と電気昇温器によって太陽熱昇温器に流入する熱媒体の温度を上昇させるように構成したので、太陽熱昇温器に融雪用の装置を別途設けることなく融雪することができる。それにより、太陽熱昇温器による太陽熱の吸収を確保し、太陽熱昇温器で給湯用の給水を昇温することができる。
請求項2に係る給湯システムにあっては、太陽熱昇温器に流入する熱媒体の温度を検出し、検出された温度が所定温度以下であるとき、少なくともコジェネレーション装置を動作させる一方、検出された温度が所定温度を超えるとき、コジェネレーション装置と電気昇温器の動作を停止させるように構成したので、太陽熱昇温器に流入する熱媒体の温度を的確に上昇させることができ、融雪するためにコジェネレーション装置や電気昇温器を動作させる場合であってもそれらの動作時間を極力短くすることができる。それにより、給湯システムのエネルギ効率を向上させることができる。
請求項3に係る給湯システムにあっては、太陽熱昇温器から流出する熱媒体の温度を検出する第2の温度検出手段とを備えると共に、熱媒体の流入温度と流出温度に基づいて太陽熱昇温器に積雪が生じているか否か判断するように構成したので、簡易な構成でありながら太陽熱昇温器に積雪が生じているか否かを適切に判断することができる。
以下、添付図面に即してこの発明に係る給湯システムを実施するための形態について説明する。
図1は、この発明の実施例に係る給湯システムを全体的に示す概略図である。図中の太い実線は水路または湯路または冷却水路を示すと共に、破線は後述する熱媒体の流路を示す。また、細い実線は信号線を、一点鎖線は電力の流れを示す。
図1において、符号10は給湯システムを示す。給湯システム10は、太陽熱昇温器12とコジェネレーション装置14と給湯器16を備える。この給湯システム10は家庭用であって太陽熱昇温器12は建造物の屋根や屋上などの日当たりの良い屋外に設置されると共に、コジェネレーション装置14や給湯器16は湯の需要先(風呂やキッチン)の付近に配置される。
太陽熱昇温器12は、上面にガラス板12aが取り付けられた平べったいボックス状(例えば幅2m、奥行1m、高さ0.1m)の容器12bからなる。そこに熱媒体が充填されると共に、熱媒体は太陽熱昇温器12に接続されるポンプ18の吐出力によって流路20との間で流出入させられる。容器12b内の熱媒体は太陽熱で昇温される。ここで熱媒体としては、エチレングリコール水溶液が用いられる。
コジェネレーション装置14は内燃機関(図で「E」と示す)14aと内燃機関14aで駆動される発電機(図で「G」と示す)14bとからなる本体部14cと、内燃機関14aの排熱で熱媒体を昇温させる排熱昇温器(熱交換器)14dとからなる。内燃機関14aの排熱は内燃機関14aの冷却水路14eを介して排熱昇温器14dに送られ、排熱昇温器14dに流入される熱媒体と熱交換される。尚、コジェネレーション装置14の内燃機関14aは、都市ガスあるいはLPガスを燃料とする、水冷4サイクルの単気筒OHV型の火花点火式のエンジンであり、例えば163ccの排気量を備える。
給湯器16は貯湯槽16aと、貯湯槽16aに給水するための給水管16bと、貯湯槽16aにおいて昇温された給水を湯として需要先に給湯するための給湯管16cとを有する。貯湯槽16aには熱媒体と給水の間で熱交換するための熱交換器16dが設けられ、給水は熱媒体の熱を利用して昇温される。また、貯湯槽16aには、熱交換によって昇温された給水を発電機14bによって発電された電力でさらに昇温させるためのヒータ(電熱線)からなる電気昇温器16eが設けられる。
給水管16bには給水弁(開閉弁)16fが設けられ、開弁されるときに給水源から貯湯槽16aへの給水が行われる。給湯管16cにも同様な給湯弁(開閉弁)16gが設けられ、開弁されるときに湯の需要先への給湯が行われる。
熱媒体の循環について説明すると、太陽熱昇温器12には流路20aを介してポンプ18が接続され、ポンプ18の吐出力によって熱媒体が流入される。流入された熱媒体は太陽熱で昇温された後、流路20bに流出される。流路20bのその先には排熱昇温器14dが接続され、熱媒体は内燃機関14aの排熱でさらに昇温される。
昇温された熱媒体は流路20cを通って熱交換器16dに至り、そこで貯湯槽16aに蓄えられる給水と熱交換され、冷却される。冷却された熱媒体は流路20dを通ってポンプ18に戻り、再び太陽熱昇温器12に送られる。このように、太陽熱昇温器12と排熱昇温器14dは直列に接続され、熱媒体は両者によって昇温される。
一方、流路20aと流路20bを結んで太陽熱昇温器12をバイパスする第1のバイパス路20eが設けられ、そこに設けられる第1の開閉弁22が開弁されると共に、流路20bに設けられる第2の開閉弁24が閉弁されるとき、熱媒体は太陽熱昇温器12に送られることなく、排熱昇温器14dのみによって昇温される。尚、第1の開閉弁22、第2の開閉弁24の初期状態はそれぞれ閉弁状態、開弁状態である。
また、流路20bと流路20cを結んで排熱昇温器14dをバイパスする第2のバイパス路20fが設けられ、そこに設けられる第3の開閉弁26が開弁されると共に、流路20cに設けられる第4の開閉弁28が閉弁されるとき、熱媒体は排熱昇温器14dに送られることなく、太陽熱昇温器12のみによって昇温される。尚、第3の開閉弁26、第4の開閉弁28の初期状態はそれぞれ開弁状態、閉弁状態である。
流路20aには第1の温度検出手段30が設置され、太陽熱昇温器12に流入する熱媒体の温度を示す信号が発せられる。流路20bには第2の温度検出手段32が設置され、太陽熱昇温器12から流出する熱媒体の温度を示す信号が発せられる。
貯湯槽16aには第3の温度検出手段34が設けられ、貯湯槽16aに蓄えられた給水の温度を示す信号が発せられる。また、貯湯槽16aには水量検出手段36が設けられ、貯湯槽16aに蓄えられた給水の量を示す信号が発せられる。温度検出手段30,32,34および水量検出手段36から発せられた信号は制御装置38に送信される。
制御装置38はCPU、ROM、メモリおよび入出力回路などを備えるマイクロ・コンピュータからなると共に、前記したコジェネレーション装置14、電気昇温器16e、ポンプ18および各開閉弁16f、16g、22、24、26、28の動作を制御する。
制御装置38には給湯システム10の初期設定データや運転設定データを入力するためのデータ入力装置40と、それらデータや給湯システムの運転状況を表示するためのディスプレイ42が接続される。また、制御装置38には外部コンピュータとデータの送受信が可能な通信手段44も設けられる。
制御装置38は、具体的には、予め入力された設定データと各温度検出手段や水量検出手段から送信される信号に基づいてコジェネレーション装置14、電気昇温器16e、ポンプ18および各開閉弁16f、16g、22、24、26、28の動作を制御する。
図2はその動作、即ちこの発明の実施例に係る給湯システム10の動作を示すフロー・チャートである。図示のプログラムは給湯システム10の電源がオンされたとき、制御装置38によって実行される。尚、給湯システム10の電源は、日の出より少し前の時刻にオンされるものとする。
以下説明すると、先ずS10において給湯システム10の初期設定データを読み込む。ここで初期設定データとは、給湯システム10が家庭に設置される際に予め設定されるものであり、太陽熱昇温器12の定格変換効率、有効吸熱面積、設置方位、(水平面に対する)設置角度、排熱昇温器14dと電気昇温器16eの定格熱出力および設置場所の日射データをいう。太陽熱昇温器12の設置方位および設置角度は、定格変換効率を補正する設置方位係数および設置角度係数として設定される。
図3は、制御装置38に予め設定される日射データについての説明図である。
日射データは、図に示すような1年間にわたる所定日ごとの日の出から日の入りまでの所定時刻ごとの日射量の推移を予め数値化して設定されたものである。
次いでS12に進み、給湯システム10の運転設定データを読み込む。ここで運転設定データとは、給湯システム10を運転する際に予め設定されるものであり、貯湯槽16aに蓄えられるべき給水の量、温度、給湯器16に給湯を開始させる給湯開始時刻および給湯システム10の運転停止時刻をいう。また、後述する各種所定値も運転設定データに含まれる。
次いでS14に進み、ポンプ18を駆動する。ポンプ18は適宜な電源から電力を供給されて駆動されるものとする。
次いでS16に進み、太陽熱昇温器12の吸放熱パラメータαを算出する。具体的には、図示のように、太陽熱昇温器12から流出する熱媒体の温度(流出温度)から太陽熱昇温器12に流入する熱媒体の温度(流入温度)を減算することにより、吸放熱パラメータαを算出する。
次いでS18に進み、吸放熱パラメータαが所定値(具体的には0)以下であるか否か判断する。肯定される場合、太陽熱昇温器12において熱媒体が放熱していると判断、即ち、太陽熱昇温器12に積雪が生じていることによって熱媒体が太陽熱を吸収できず、逆に放熱していると判断し、S20に進んで融雪制御を実行する。
図4は、その処理を示すサブ・ルーチン・フロー・チャートである。
先ずS100において、第3の温度検出手段34によって検出される温度(貯湯温度)が所定温度β(例えば40℃)以上であり、かつ水量検出手段36によって検出される水量(貯湯量)が所定量γ(例えば100L)以上であるか否か判断する。
S100で否定される場合、S102に進み、第1の温度検出手段30によって検出される温度(流入温度)が所定温度δ(例えば20℃)以下であるか否か判断する。S102で肯定される場合にはS104に進む。一方、否定される場合にはS106に進み、検出される流入温度が所定温度δよりも高く設定された第2の所定温度ε(例えば30℃)以下であるか否か判断する。S106で肯定される場合にはS108に進む一方、否定される場合にはS110に進む。
S104においては、コジェネレーション装置14を運転させる、即ち内燃機関14aを駆動させる。これにより、発電機14bが駆動されて発電されると共に、内燃機関14aの駆動によって生じる排熱が排熱昇温器14dに送られる。また、第3の開閉弁26を閉弁する一方、第4の開閉弁28を開弁する。これにより、排熱昇温器14dにおいて流出入する熱媒体が昇温される。さらに、電気昇温器16eを動作させる。これにより貯湯槽16aの給水が昇温されるようにした。
即ち、S104においては、太陽熱昇温器12に流入する熱媒体の温度が低温であることから、コジェネレーション装置14を運転して排熱昇温器14dで熱媒体を昇温させると共に、電気昇温器16eを動作させて給水を昇温させることで、太陽熱昇温器12に流入する熱媒体の温度を大幅に上昇させるようにした。
S108においては、S104と同様、コジェネレーション装置14を運転させる。また、第3の開閉弁26を閉弁し、第4の開閉弁28を開弁する。一方、電気昇温器16eの動作を停止させる。即ち、S104においては、太陽熱昇温器12に流入する熱媒体の温度が中温であることから、コジェネレーション装置14を運転して排熱昇温器14dで熱媒体を昇温する一方、電気昇温器16eの動作は停止させることで、太陽熱昇温器12に流入する熱媒体の温度を少しだけ上昇させる。
S110においては、コジェネレーション装置14の運転を停止させる。また、第3の開閉弁26を開弁する一方、第4の開閉弁28を閉弁する。さらに、電気昇温器16eの動作を停止させる。即ち、S110においては、太陽熱昇温器12に流入する熱媒体の温度が高温であることから、これ以上上昇させる必要がないため、コジェネレーション装置14の運転と電気昇温器16eの動作を停止させるようにした。尚、第3、第4の開閉弁を切り換えるのは、排熱が移送されない排熱昇温器14dで熱媒体が無駄に放熱することがないようにするためである。
また、S100で肯定される場合もS110に進む。この場合は貯湯槽16aにおける余熱が十分であって、ここで熱交換される熱媒体も高温を維持できるからである。
次いでS112に進み、このサブ・ルーチンにおいて所定時間(例えば30min)経過したか否か判断する。否定される場合、融雪が完了していないと判断し、S100に戻る。肯定される場合、融雪が完了したと判断し、コジェネレーション装置14が運転されている場合や電気昇温器16eが動作されている場合にそれらを停止させると共に、第3、第4の開閉弁を初期状態に戻し、このサブ・ルーチンを終了する。
図2のフロー・チャートの説明に戻ると、次いでS22に進み、水量検出手段36による検出水量が設定水量未満であるか否か判断する。肯定されるとき、S24に進んで給水弁16fを開弁して給水を行う。
検出水量が設定水量に至るとS26に進み、太陽熱昇温器12によって吸収される1日分の予想吸熱量を算出する。具体的には、次式から算出する。式中の1日分の日射量は、前記した日射データに基づいて本日の日の出から日の入りまでの日射量を積算して求める。
1日分の予想吸熱量=1日分の日射量×定格変換効率×有効吸熱面積×設置方位係数×設置角度係数・・・(式1)
1日分の予想吸熱量=1日分の日射量×定格変換効率×有効吸熱面積×設置方位係数×設置角度係数・・・(式1)
次いでS28に進み、給湯システム10において本日必要とされる必要熱量を算出する。具体的には、次式から算出する。式中の貯湯温度は、第3の温度検出手段によって検出される温度である。
必要熱量=検出水量×(設定温度−貯湯温度) ・・・(式2)
必要熱量=検出水量×(設定温度−貯湯温度) ・・・(式2)
次いでS30に進み、不足熱量を算出する。具体的には、次式から算出する。
不足熱量=必要熱量−1日分の予想吸熱量・・・(式3)
不足熱量=必要熱量−1日分の予想吸熱量・・・(式3)
次いでS32に進み、コジェネレーション装置14の必要運転時間を算出する。具体的には、次式から算出する。
必要運転時間=不足熱量/排熱昇温器の定格熱出力・・・(式4)
必要運転時間=不足熱量/(排熱昇温器の定格熱出力+電気昇温器の定格熱出力)・・・(式5)
必要運転時間=不足熱量/排熱昇温器の定格熱出力・・・(式4)
必要運転時間=不足熱量/(排熱昇温器の定格熱出力+電気昇温器の定格熱出力)・・・(式5)
式4は電気昇温器16eによる給水の昇温を行わない場合の必要運転時間である。式5は排熱昇温器14dによる熱媒体の昇温と電気昇温器16eによる給水の昇温を行う場合の必要運転時間である。式4による必要運転時間が所定時間(例えば12時間)以上となる場合、排熱昇温器14dと電気昇温器16eの両者によって昇温するものとし、式5による必要運転時間を用いる。一方、式4による必要運転時間が所定時間未満の場合、電気昇温器16eによる給水の昇温を行わないものとし、式4による必要運転時間を用いる。
次いでS34に進み、コジェネレーション装置14の運転開始時刻を算出する。具体的には、次式から算出する。
運転開始時刻=給湯開始時刻−必要運転時間・・・(式6)
運転開始時刻=給湯開始時刻−必要運転時間・・・(式6)
尚、電気昇温器16eによって給水を昇温する場合、コジェネレーション装置14の運転が開始されれば発電機14bによる発電が開始されるので、電気昇温器16eもその発電された電力でこの運転開始時刻に動作させることができる。
次いでS36に進み、コジェネレーション装置14の運転開始時刻であるか否か判断する。現在時刻はタイマなどから適宜に取得する。否定される場合、S38に進む。
S38においては、太陽熱昇温器12によって吸収された実吸熱量を算出する。具体的には、次式から算出する。
実吸熱量(n)=実吸熱量(n-1)+(流出温度−流入温度)×熱媒体流量×熱媒体比熱×熱媒体比重・・・(式7)
実吸熱量(n)=実吸熱量(n-1)+(流出温度−流入温度)×熱媒体流量×熱媒体比熱×熱媒体比重・・・(式7)
ここで、流出温度は第2の温度検出手段32によって検出される温度、流入温度は第1の温度検出手段30によって検出される温度である。また、熱媒体流量とはポンプ18の吐出力に依存するものであり、このプログラムループの間に太陽熱昇温器12に流出入される熱媒体の流量である。熱媒体比熱および熱媒体比重は熱媒体固有の物性値(定数)である。nはプログラムループにおけるカウンタ値であり、実吸熱量(n)は今回プログラムループにおける実吸熱量、実吸熱量(n-1)は前回プログラムループにおける実吸熱量を示す。
次いでS40に進み、予想吸熱量を補正する。具体的には、S26において算出された1日分の予想吸熱量をS38において算出された実吸熱量に基づいて補正する。より具体的には、次式のように、1日分の予想吸熱量に実吸熱量と現在時刻までの予想吸熱量の比を乗算する。式8中の現在時刻までの予想吸熱量は下記の式9から算出される。式9中の現在時刻までの日射量は、前記した日射データに基づいて本日の日の出から現在時刻までの日射量を積算して求める。
補正予想吸熱量=1日分の予想吸熱量×実吸熱量/現在時刻までの予想吸熱量・・・(式8)
現在時刻までの予想吸熱量=現在時刻までの日射量×定格変換効率×有効吸熱面積×設置方位係数×設置角度係数・・・(式9)
補正予想吸熱量=1日分の予想吸熱量×実吸熱量/現在時刻までの予想吸熱量・・・(式8)
現在時刻までの予想吸熱量=現在時刻までの日射量×定格変換効率×有効吸熱面積×設置方位係数×設置角度係数・・・(式9)
次いでS28に戻り、補正された予想吸熱量に基づいて再度必要熱量を算出する。再度算出された必要熱量に基づいて続くS30からS34においても再度、不足熱量、必要運転時間、運転開始時間を算出する。即ち、コジェネレーション装置14の運転開始時刻に至るまで実吸熱量を算出し、算出された実吸熱量で予想吸熱量を補正し、コジェネレーション装置14の運転開始時刻を算出し直す。
S36において肯定される場合、S42に進んでコジェネレーション装置14の運転制御を実行する。
図5は、その処理を示すサブ・ルーチン・フロー・チャートである。
先ずS200において、第3の温度検出手段によって検出される温度(貯湯温度)が設定温度以上であるか否か判断する。
S200で否定される場合、S202に進み、コジェネレーション装置14を運転させる。即ち、内燃機関14aを駆動させる。これにより、発電機14bが駆動されて発電されると共に、内燃機関14aの駆動によって生じる排熱が排熱昇温器14dに送られる。また、第3の開閉弁26を閉弁すると共に、第4の開閉弁28を開弁する。これにより、排熱昇温器14dにおいて熱媒体が昇温される。また、必要に応じて(電気昇温器16eによって貯湯槽16aの給水を昇温する必要があるとき)電気昇温器16eを動作させる。これにより、貯湯槽16aの給水が昇温される。
一方、S200において肯定される場合、S204に進み、コジェネレーション装置14の運転を停止させる。即ち、内燃機関14aの駆動を停止させる。これにより、発電機14bによる発電が停止されると共に、排熱昇温器14dへの排熱の移送も停止される。また、第3の開閉弁26を開弁すると共に、第4の開閉弁28を閉弁する。これにより、排熱昇温器14dがバイパスされ、排熱昇温器14dへの熱媒体の流入が停止されることとなる。即ち、排熱が移送されない場合に排熱昇温器14dへの熱媒体の流出入を停止させることで、熱媒体が無駄に放熱することがないようにした。また、電気昇温器16eを動作させていた場合にはその動作も停止させる。
図2のフロー・チャートの説明に戻ると、次いでS44に進んで第1、第2の開閉弁22、24の切り換え制御を実行する。
図6は、その処理を示すサブ・ルーチン・フロー・チャートである。
先ずS300において再び太陽熱昇温器12の吸放熱パラメータαを算出し、次いでS302に進み、吸放熱パラメータαが所定値(具体的には0)以下であるか否か判断する。肯定される場合、太陽熱昇温器12において熱媒体が放熱していると判断し、S304に進んで第1の開閉弁22を開弁すると共に、第2の開閉弁24を閉弁する。これにより、太陽熱昇温器12がバイパスされ、太陽熱昇温器12への熱媒体の流入が停止されることとなる。
一方、S302で否定される場合、太陽熱昇温器12において熱媒体が吸熱していると判断し、そのままサブルーチンを終了する。
図2のフロー・チャートの説明に戻ると、次いでS46に進んでポンプ停止制御を実行する。
図7は、その処理を示すサブ・ルーチン・フロー・チャートである。
先ずS400において、第1の開閉弁22と第3の開閉弁26が共に開弁され、かつ第2の開閉弁24と第4の開閉弁28が共に閉弁されているか否か判断する。肯定される場合、太陽熱昇温器12と排熱昇温器14dが共にバイパスされているため、熱媒体を循環させる必要がないと判断し、S402に進んでポンプ18の駆動を停止させる。一方、否定される場合、S404に進んでポンプ18の駆動を継続させる。
図2のフロー・チャートの説明に戻ると、次いでS48に進んで給湯開始時刻であるか否か判断する。否定される場合にはS42に戻る一方、肯定される場合にはS50に進んで給湯弁16gを開弁して給湯を開始する。尚、給湯の停止(給湯弁16gを閉弁)や再度の給湯(給湯弁16gを開弁)は、必要に応じて操作者によって行われる。
次いでS52に進み、給湯システム10の運転停止時刻であるか否か判断する。肯定されれば、給湯システム10の電源をオフしてプログラムを終了する。
上記した如く、この実施例に係る給湯システム(10)にあっては、屋外に設けられて熱媒体を流出入させると共に、太陽熱で前記熱媒体を昇温させる太陽熱昇温器(12)と、内燃機関(14a)で駆動されて発電する発電機(14b)を備えると共に、前記内燃機関の排熱で前記熱媒体を昇温させるコジェネレーション装置(14)と、前記昇温された熱媒体と給水源から供給される給水の間で熱交換させる熱交換器(16d)によって前記給水を昇温して給湯を行う給湯器(16)と、前記太陽熱昇温器とコジェネレーション装置と熱交換器の間で前記熱媒体を循環させる熱媒体循環手段(ポンプ18)と、前記発電機によって発電された電力で前記昇温された給水をさらに昇温させる電気昇温器(16e)と、前記太陽熱昇温器に積雪が生じているか否か判断する積雪判断手段(制御装置38、S16、S18)と、前記積雪判断手段によって前記積雪が生じていると判断されるとき、前記太陽熱昇温器に流入する熱媒体の温度が上昇するように前記コジェネレーション装置と電気昇温器の動作を制御する制御手段(制御装置38、S20、S100からS112)とを備える如く構成した。
即ち、給湯のために給水を昇温させる用に供されるコジェネレーション装置(14)と電気昇温器(16e)によって太陽熱昇温器(12)に流入する熱媒体の温度を上昇させるように構成したので、太陽熱昇温器(12)に融雪用の装置を別途設けることなく融雪することができる。それにより、太陽熱昇温器(12)による太陽熱の吸収を確保し、太陽熱昇温器(12)で給湯用の給水を昇温することができる。
また、前記太陽熱昇温器に流入する熱媒体の温度を検出する温度検出手段(第1の温度検出手段30)とを備えると共に、前記制御手段は、前記検出された温度が所定温度(δ)以下であるとき、少なくとも前記コジェネレーション装置を動作させる一方、前記検出された温度が前記所定温度を超えるとき、前記コジェネレーション装置と電気昇温器の動作を停止させる(S102からS110)如く構成した。
それにより、太陽熱昇温器(12)に流入する熱媒体の温度を的確に上昇させることができ、融雪するためにコジェネレーション装置(14)や電気昇温器(16e)を動作させる場合であってもそれらの動作時間を極力短くすることができる。それにより、給湯システム(10)のエネルギ効率を向上させることができる。
また、前記太陽熱昇温器から流出する熱媒体の温度を検出する第2の温度検出手段(32)とを備えると共に、前記積雪判断手段は、前記温度検出手段と第2の温度検出手段によって検出された温度(流入温度と流出温度)に基づいて前記太陽熱昇温器に積雪が生じているか否か判断する如く構成した。
それにより、簡易な構成でありながら太陽熱昇温器(12)に積雪が生じているか否かを適切に判断することができる。
尚、上記において熱媒体としてエチレングリコール水溶液を使用したが、その他の液体であっても良いし、気体であっても良い。
また、S102およびS104において流入温度を用いたが、流出温度を用いても良い。
10 給湯システム、12 太陽熱昇温器、14 コジェネレーション装置、14a 内燃機関、14b 発電機、14d 排熱昇温器、16 給湯器、16d 熱交換器、16e 電気昇温器、18 ポンプ、30 第1の温度検出手段、32 第2の温度検出手段、38 制御装置
Claims (3)
- a.屋外に設けられて熱媒体を流出入させると共に、太陽熱で前記熱媒体を昇温させる太陽熱昇温器と、
b.内燃機関で駆動されて発電する発電機を備えると共に、前記内燃機関の排熱で前記熱媒体を昇温させるコジェネレーション装置と、
c.前記昇温された熱媒体と給水源から供給される給水の間で熱交換させる熱交換器によって前記給水を昇温して給湯を行う給湯器と、
d.前記太陽熱昇温器とコジェネレーション装置と熱交換器の間で前記熱媒体を循環させる熱媒体循環手段と、
e.前記発電機によって発電された電力で前記昇温された給水をさらに昇温させる電気昇温器と、
f.前記太陽熱昇温器に積雪が生じているか否か判断する積雪判断手段と、
g.前記積雪判断手段によって前記積雪が生じていると判断されるとき、前記太陽熱昇温器に流入する熱媒体の温度が上昇するように前記コジェネレーション装置と電気昇温器の動作を制御する制御手段と、
を備えたことを特徴とする給湯システム。 - h.前記太陽熱昇温器に流入する熱媒体の温度を検出する温度検出手段と、
を備えると共に、前記制御手段は、前記検出された温度が所定温度以下であるとき、少なくとも前記コジェネレーション装置を動作させる一方、前記検出された温度が前記所定温度を超えるとき、前記コジェネレーション装置と電気昇温器の動作を停止させることを特徴とする請求項1記載の給湯システム。 - i.前記太陽熱昇温器から流出する熱媒体の温度を検出する第2の温度検出手段と、
を備えると共に、前記積雪判断手段は、前記温度検出手段と第2の温度検出手段によって検出された温度に基づいて前記太陽熱昇温器に積雪が生じているか否か判断することを特徴とする請求項2記載の給湯システム。
Priority Applications (2)
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2009
- 2009-08-07 JP JP2009185135A patent/JP2011038680A/ja not_active Withdrawn
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