JP2011038539A - ステージ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】高加重時においてもスムーズな駆動及び位置合わせを行うことが可能なステージ装置を提供すること。
【解決手段】下面板12と、上面板14と、中間板16とを備える。台形状に形成された中間板16は、ネジ18により上面板14に締結され、中間板16と上面板14とで、アリが形成された可動部材を構成する。下面板12(不動部材)には、当該アリに嵌合するアリ溝が形成されている。中間板16の側面に、コロ32、34を配置し、中間板16の底面に、コロ36、38を配置する。
【選択図】図1
【解決手段】下面板12と、上面板14と、中間板16とを備える。台形状に形成された中間板16は、ネジ18により上面板14に締結され、中間板16と上面板14とで、アリが形成された可動部材を構成する。下面板12(不動部材)には、当該アリに嵌合するアリ溝が形成されている。中間板16の側面に、コロ32、34を配置し、中間板16の底面に、コロ36、38を配置する。
【選択図】図1
Description
本発明は、ステージ装置に関する。
従来から、物体の移動や位置決めなどに使用される直動ステージ装置が知られており、プリント・サーキットボード(PCB)とフレキシブル印刷配線板との接合位置合わせや、液晶パネルや有機ELパネルの貼り合わせ等に幅広く使用されている。また、物体の姿勢調整などに使用される傾斜ステージが知られている(例えば、特許文献1)。
図6に、アリ式ステージと呼ばれる直動ステージ装置の従来例を示す。図6に示すアリ式ステージは、下面板101と、下面板101に対して移動する上面板102を備え、上面板102にはアリが形成され、下面板101にはアリと嵌合するアリ溝が形成されている。図6に示すアリ式ステージでは、送りネジノブ103により送りネジ(図示せず)を回すことで上面板102を移動させることができ、クランプネジ104により上面板102の位置を固定することができる。また、与圧用ネジ105によりアリ溝とアリ間の隙間を調節することできる。
図7(A)に、クロスローラガイドを用いた直動ステージの従来例を示す。図7(A)に示す直動ステージは、下面板201と、下面板201に対して移動する上面板202を備え、下面板201と上面板202との間には、ローラ(コロ)を交互に直交配置したクロスローラガイド203、204が設けられている。また、クロスローラガイドは、取り付けネジ205により上面板202に取り付けられ、図示しない取り付けネジにより下面板201に取り付けられている。図7(A)に示す直動ステージでは、マイクロメータ取り付け金具206に取り付けられたマイクロメータ207により上面板202を移動させることができ、クランプネジ208により上面板202の位置を固定することができる。
ところで、図6に示すアリ式ステージでは、上面板102に比較的大きな加重が印加されると、上面板102と下面板101の間の摺動抵抗が増大しスムーズな駆動及び位置合わせが極めて困難になるという問題があった。
また、図7(A)に示すクロスローラガイドを用いた直動ステージでは、中加重時においては、スムーズな駆動及び位置合わせが可能であるが、図7(B)、図7(C)に示すクロスローラガイド204の構成図から分かるように、加重方向と平行な位置関係で荷重を支えているため、高加重時においては、スムーズな駆動及び位置合わせが困難になるという問題があった。また、クロスローラガイドは独立した機構であるため、部品点数が増え、工数の増加を招き、製造原価の上昇の原因となっていた。
本発明は、以上のような課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、高加重時においてもスムーズな駆動及び位置合わせを行うことが可能なステージ装置を提供することにある。
(1)本発明は、不動部材と、前記不動部材に対して移動する可動部材とを備え、前記不動部材と前記可動部材の一方にアリが、他方に前記アリに嵌合するアリ溝が形成されたステージ装置において、
前記不動部材と前記可動部材とが対向する面にコロを配置したことを特徴とする。
前記不動部材と前記可動部材とが対向する面にコロを配置したことを特徴とする。
本発明によれば、不動部材と可動部材とが対向する面にコロを配置することで、高加重時においてもスムーズな駆動及び位置合わせを行うことができる。
(2)また本発明において、
前記不動部材と前記可動部材とが対向する面に、複数のコロを前記可動部材の移動方向に並べて配置するようにしてもよい。
前記不動部材と前記可動部材とが対向する面に、複数のコロを前記可動部材の移動方向に並べて配置するようにしてもよい。
本発明によれば、不動部材と可動部材とが対向する面に複数のコロを可動部材の移動方向に並べて配置することで、高加重時においてもスムーズな駆動及び位置合わせを行うことができる。
(3)また本発明において、
前記アリ又は前記アリ溝の斜面、及び前記アリ又は前記アリ溝の底面のそれぞれにコロを配置するようにしてもよい。
前記アリ又は前記アリ溝の斜面、及び前記アリ又は前記アリ溝の底面のそれぞれにコロを配置するようにしてもよい。
本発明によれば、アリ又はアリ溝の斜面にコロを配置することで、直動性能を向上させることができ、アリ又はアリ溝の底面にコロを配置することで、高加重時においてもスムーズな駆動及び位置合わせを行うことができる。
(4)また本発明において、
前記アリ又は前記アリ溝の斜面、及び前記不動部材と前記可動部材とが対向する面であって前記アリ又は前記アリ溝が形成されていない面のそれぞれにコロを配置するようにしてもよい。
前記アリ又は前記アリ溝の斜面、及び前記不動部材と前記可動部材とが対向する面であって前記アリ又は前記アリ溝が形成されていない面のそれぞれにコロを配置するようにしてもよい。
本発明によれば、アリ又はアリ溝の斜面にコロを配置することで、直動性能を向上させることができ、不動部材と可動部材とが対向する面であってアリ又はアリ溝が形成されていない面にコロを配置することで、高加重時においてもスムーズな駆動及び位置合わせを行うことができる。
(5)また本発明において、
前記不動部材と前記可動部材とが対向する面に配置したコロの直径を変更することによって前記アリに与える与圧を調整可能に構成するようにしてもよい。
前記不動部材と前記可動部材とが対向する面に配置したコロの直径を変更することによって前記アリに与える与圧を調整可能に構成するようにしてもよい。
以下、本実施形態について説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また本実施形態で説明される構成の全てが、本発明の必須構成要件であるとは限らない。
1.構成
図1(A)、図1(B)は、本実施形態の直動ステージ装置の構成の一例を示す図である。
図1(A)、図1(B)は、本実施形態の直動ステージ装置の構成の一例を示す図である。
本実施形態の直動ステージ装置10は、下面板12(不動部材)と、上面板14と、中間板16とを備える。台形状に形成された中間板16は、ネジ18により上面板14に締結され、中間板16と上面板14とで、アリが形成された可動部材(不動部材に対して移動する部材)を構成する。また、下面板12には、当該アリに嵌合するアリ溝が形成されている。上面板14及び中間板16の移動量は、下面板12に取り付けられたマイクロメータ受け20に取り付けられたマイクロメータ22により中間板16を押すことで正確に規定することができる。なお、マイクロメータ22の代わりに精密ネジ等を用いるようにしてもよい。
図2は、上面板14を取り外した場合の直動ステージ装置10の外観を示す斜視図である。
図2に示すように、中間板16は中抜き構造になっており、この中抜き部に、下面板12と中間板16を結合する引っ張りバネ(図示せず)が取り付けられる。引っ張りバネの一端は、下面板12に設けられた引っ張りバネ用ポスト44に取り付けられ、他端は、中間板16に設けられたバネピン42に取り付けられる。この引っ張りバネにより、中間板16がマイクロメータ22により押されたときに、中間板16の移動方向と反対の方向に働く対向力を発生させ、上面板14及び中間板16を移動させた位置に固定することができる。
また、図1(B)、図2に示すように、下面板12には、中間板16に与圧を与えるための与圧板46が設けられている。中間板16に与圧を与えることで、中間板16の運動直進性を向上し、ヨーイング、ピッチング、ローリングを抑えることができる。なお、中間板16に与える与圧は、下面板12に設けられたネジ48によりその強さを任意に調節することができる。
また、本実施形態の直動ステージ装置10では、中間板16と下面板12とが対向する面(可動部材と不動部材とが対向する面)にコロを配置している。すなわち、図1(B)に示すように、中間板16の2つの側面(可動部材に形成されたアリの2つの斜面)には、コロ32、34が設けられ、中間板16の底面(可動部材に形成されたアリの底面)には、コロ36、38が設けられている。
図3、図4は、直動ステージ装置10の中間板16の外観を示す斜視図である。
図3に示すように、中間板16の2つの側面(斜面)のそれぞれには、その回転軸が中間板16の移動方向と直交する複数のコロ32、34(円筒状のローラ)が、中間板16の移動方向(可動部材の移動方向)に沿って(並べて)配置されている。また、中間板16の2つの側面には、ガイド溝41が形成され、複数のコロ32は、コロ32の回転に従ってガイド溝41に沿って移動するゲージ31に収められ、複数のコロ34は、コロ34の回転に従ってガイド溝(図示せず)に沿って移動するゲージ(図示せず)に収められている。
また、図4に示すように、中間板16の底面には、その回転軸が中間板16の移動方向と直交する複数のコロ36、38が、中間板16の移動方向に沿って配置されている。また、中間板16の底面には、2つのガイド溝45、47が形成され、複数のコロ36は、コロ36の回転に従ってガイド溝45に沿って移動するゲージ35に収められ、複数のコロ38は、コロ38の回転に従ってガイド溝47に沿って移動するゲージ37に収められている。
本実施形態の直動ステージ装置10では、可動部材を構成する中間板16が、中間板16の側面及び底面に配置されたコロ32、34、36、38により支持され、中間板16及び上面板14の移動に伴ってコロ32、34、36、38が回転するように構成されている。
図6に示す従来のアリ式ステージ装置では、上面板102と下面板101は、摺動面において接触しており、上面板102の直進運動は、摺動抵抗を介して行われる。一方、本実施形態の直動ステージ装置10では、従来のアリ式ステージ装置の摺動面に相当する部分(中間板16の両側面と底面)にコロ32、34、36、38を配置することにより、可動部材を構成する中間板16及び上面板14の直進運動が、コロの転がり抵抗を介して行われる。
すなわち本実施形態によれば、従来のアリ式ステージ装置と比較して、駆動時の摺動抵抗成分を低減し、転がり抵抗成分を増やすことにより、静止摩擦抵抗、動摩擦抵抗、駆動抵抗を低減することができ、また、運動耐久性、運動速度耐久性を向上させることができる。
また本実施形態では、中間板16の両側面(可動部材に形成されたアリの2つの斜面)にそれぞれコロ32、34を配置することにより、図7(C)に示すクロスローラガイド204と実質的に等価な運動機構を構成することができ、従来のアリ式ステージ装置と比較して、運動直進性を向上させ、ピッチング、ヨーイングを低減することができ、高精度な位置決めを行うことができる。
また本実施形態では、中間板16の底面(可動部材に形成されたアリの底面)にコロ36、38を配置することにより、加重方向と平行な位置関係で荷重を支えるクロスローラガイドと比較して、高加重時においてもスムーズな駆動及び位置合わせを行うことができる。
また本実施形態によれば、クロスローラガイドを用いたステージ装置と比較して、構成物品点数が少なく、組み立ても容易で組み立て時間も少ないステージ装置を提供することができる。
2.変形例
なお、本発明の適用は上述した実施例に限定されず、種々の変形が可能である。
なお、本発明の適用は上述した実施例に限定されず、種々の変形が可能である。
例えば、本実施形態では、加工を容易にするため、可動部材を2つの部材(上面板14及び中間板16)で構成する例について説明したが、可動部材を一体的に構成するようにしてもよい。
また本実施形態では、中間板16を中抜き構造とし、中抜き部に引張りバネを取り付ける例について説明したが、可動部材を自由に移動させるステージ装置においては、引張りバネを取り付ける必要はなく、中間板16を中抜き構造としなくてもよい。
また本実施形態では、下面板12に設けられた与圧板46により中間板16(可動部材に形成されたアリ)に与圧を与え、下面板12に設けられたネジ48により中間板16に与える与圧を調節可能に構成する例について説明したが、下面板12に与圧板46(及び与圧板46が配置される溝)とネジ48を設けずに、中間板16の斜面に配置されたコロ32、34或いは中間板16の底面に配置されたコロ36、38(不動部材と可動部材とが対向する面に配置したコロの一例)の直径を変更することにより、中間板16(アリ)に与える与圧を調節可能に構成するようにしてもよい。すなわち、配置されたコロの直径を大きくするほど、中間板16に与える与圧を大きくすることができ、配置されたコロの直径を小さくするほど、中間板16に与える与圧を小さくすることができる。
また本実施形態では、中間板16の2つの斜面及び底面(可動部材に形成されたアリの2つの斜面及び底面)のそれぞれにコロを配置する例について説明したが、これに代えて、下面板12(不動部材)に形成されたアリ溝の2つの斜面と底面のそれぞれにコロを配置するようにしてもよい。
また、図5(A)に示すように、中間板16の斜面(アリ又はアリ溝の斜面)にコロ32、34を配置し、上面板14と下面板12とが対向する面(不動部材と可動部材とが対向する面であって、アリ又はアリ溝が形成されていない面)にコロ30、39を配置するようにしてもよい。
また本実施形態では、ステージ装置の可動部材にアリを形成し、不動部材にアリ溝を形成する例について説明したが、不動部材にアリを形成し、可動部材にアリ溝を形成するようにしてもよい。例えば、図5(B)、図5(C)に示す直動ステージ装置50では、台形状に形成された中間板56は、ネジにより下面板52に締結され、中間板56と下面板52とで、アリが形成された不動部材を構成する。また、可動部材である上面板54には、当該アリに嵌合するアリ溝が形成されている。
図5(B)に示す直動ステージ装置50では、中間板56の斜面(アリ又はアリ溝の斜面)にコロ62、64を配置し、中間板56の底面(アリ又はアリ溝の底面)にコロ66、68を配置している。また、図5(C)に示す直動ステージ装置50では、中間板56の斜面(アリ又はアリ溝の斜面)にコロ62、64を配置し、上面板54と下面板52とが対向する面(不動部材と可動部材とが対向する面であって、アリ又はアリ溝が形成されていない面)にコロ67、68を配置している。直動ステージ装置において、コロの配置を図5(A)〜図5(C)に示すようにしても、本実施形態の直動ステージ装置と同様の作用効果を奏する。
また、本実施形態では、物体の直線的な移動、位置決めに用いられる直動ステージ装置について説明したが、本発明を、アリ溝及びアリが、可動部材の移動方向に湾曲した円弧に沿って形成されたゴニオステージ(傾斜ステージ)に適用するようにしてもよい。
10 直動ステージ装置、12 下面板、14 上面板、16 中間板、18 ネジ、20 マイクロメータ受け、22 マイクロメータ、31 ゲージ、32 コロ、34 コロ、35 ゲージ、36 コロ、37 ゲージ、38 コロ、41 ガイド溝、42 バネピン、44 引っ張りバネ用ポスト、45 ガイド溝、46 与圧板、47 ガイド溝、48 ネジ
Claims (5)
- 不動部材と、前記不動部材に対して移動する可動部材とを備え、前記不動部材と前記可動部材の一方にアリが、他方に前記アリに嵌合するアリ溝が形成されたステージ装置において、
前記不動部材と前記可動部材とが対向する面にコロを配置したことを特徴とするステージ装置。 - 請求項1において、
前記不動部材と前記可動部材とが対向する面に、複数のコロを前記可動部材の移動方向に並べて配置したことを特徴とするステージ装置。 - 請求項1又は2において、
前記アリ又は前記アリ溝の斜面、及び前記アリ又は前記アリ溝の底面のそれぞれにコロを配置したことを特徴とするステージ装置。 - 請求項1又は2において、
前記アリ又は前記アリ溝の斜面、及び前記不動部材と前記可動部材とが対向する面であって前記アリ又は前記アリ溝が形成されていない面のそれぞれにコロを配置したことを特徴とするステージ装置。 - 請求項1乃至4のいずれかにおいて、
前記不動部材と前記可動部材とが対向する面に配置したコロの直径を変更することによって前記アリに与える与圧を調整可能に構成したことを特徴とするステージ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009183420A JP2011038539A (ja) | 2009-08-06 | 2009-08-06 | ステージ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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---|---|---|---|
JP2009183420A JP2011038539A (ja) | 2009-08-06 | 2009-08-06 | ステージ装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2011038539A true JP2011038539A (ja) | 2011-02-24 |
Family
ID=43766524
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009183420A Pending JP2011038539A (ja) | 2009-08-06 | 2009-08-06 | ステージ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2011038539A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2014030783A1 (ko) * | 2012-08-22 | 2014-02-27 | 알피니언메디칼시스템 주식회사 | 초음파 프로브 제조방법 및 정렬장치 |
CN110091185A (zh) * | 2019-06-06 | 2019-08-06 | 重庆宏钢数控机床有限公司 | 带有自补偿式导轨间隙调节结构的平床身 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH03234912A (ja) * | 1990-02-05 | 1991-10-18 | Nippon Thompson Co Ltd | 直動転がり案内ユニット |
-
2009
- 2009-08-06 JP JP2009183420A patent/JP2011038539A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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A02 | Decision of refusal |
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