JP2011038331A - 不等沈下許容型コンクリートブロック積擁壁 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、擁壁基礎地盤の不等沈下を許容することにより沈下後も供用可能となる、経済的でエコなコンクリートブロック積擁壁を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明は、基本的なコンクリートブロックを、山部(3)と谷部(4)からなるギザギザ構造を有する六角柱形状とし、壁体を空積構造とすることによって擁壁基礎の変位・変形に柔軟に対応し、かつ壁体の剛性を保持する機能を持たせたコンクリートブロック積擁壁である。
【選択図】 図1
【解決手段】本発明は、基本的なコンクリートブロックを、山部(3)と谷部(4)からなるギザギザ構造を有する六角柱形状とし、壁体を空積構造とすることによって擁壁基礎の変位・変形に柔軟に対応し、かつ壁体の剛性を保持する機能を持たせたコンクリートブロック積擁壁である。
【選択図】 図1
Description
本発明は、擁壁基礎地盤の不等沈下をある程度許容し、沈下後も供用可能となるコンクリートブロック積擁壁に関するものである。
従来のコンクリートブロック積擁壁は図2に示す如く、コンクリートブロック本体(6)とその控えの間隙に充填する胴込めコンクリート(7)及び裏込めコンクリート(8)との一体構造である。
この一体構造であるが故に、擁壁基礎地盤の不等沈下や地震時の揺動等によりクラックが発生し易く、それは壁体としての致命傷となる為、基礎地盤の性状により杭の設置や基礎地盤の改良等高コストな対策が必要となる。
一方、従来のコンクリートブロック(間知ブロック)積擁壁の場合、施工時においてもブロックの据付と胴込コンクリート及び裏込コンクリートの打設・養生といった工程を一段毎に繰り返し施工しなければならず、長い工期と据付の熟練した技術者が必要である。
また、壁体表面はコンクリートで一体化されるため無機質な景観となり、溝や隙間などがない事から植物の植生や昆虫・小動物の生息には不適で、自然環境に対する配慮がなされていない。
更に、既存の自然環境に配慮された植栽(緑化)ブロック擁壁や大型ブロック積擁壁の場合は、その複雑な構造のため製品単価が高くなり、経済性の面で難がある。
従来の技術で述べたようにコンクリートブロック(間知ブロック)積擁壁は、基礎地盤の不等沈下や地震時の揺動等による変位・変形に対応できない構造上の欠点を有しており、その築造に際しても多くの労力と熟練した技術者を必要とする上、完成した壁体は自然景観的にも生物の生息環境的にも問題がある。
また、環境型の植栽(緑化)ブロックや大型ブロック積擁壁は、製品単価が高くなるため経済性に問題がある。
上記の課題を解決するために本発明では、コンクリートブロック本体と胴込めコンクリート及び裏込コンクリートを一体化した六角柱構造のブロックを基本ブロック(1)とする空積擁壁とする。
基本ブロック(1)及び基礎ブロック(2)は、壁体表面を構成する前面部(12)を除き、胴体部(13)は山部(3)と谷部(4)からなるギザギザ構造を有し、六角形の隣り合う辺では山部(3)と谷部(4)が交互に来るよう配置するとともに、奥行は支力線法にて検討された壁体の必要厚さを満足する長さとする。
このギザギザ構造は、壁体の沈下による変位や地震時の揺動の際にブロックの部分的な前後のズレを防止するとともに、壁体にかかる水平力に対して、擁壁自体の傾斜角度と相乗して対抗するものとなる。
基礎コンクリート(5)は従来のコンクリートブロック積擁壁の基礎コンクリート(5)と同様の断面形状で、基礎地盤の動向に柔軟に対応するべく基礎ブロック(2)3乃至5個分程度の延長とする。
本発明による壁体は、空積構造であるので背面水の排除が全面で可能であることと、ブロック間への土砂及び砕石等の咬み込みを防止するため、裏込砕石(9)を設置する代わりに土砂吸出防止シート(10)を設置する。
本発明にかかるコンクリートブロック積擁壁は、六角柱形状の基本ブロック(1)を使用することにより基礎地盤の変位を吸収し易く、更にギザギザ構造を有することによりブロックが上下左右に多少ズレても壁体の剛性を保持して、全体として基礎地盤の不等沈下を許容するものである。
施工にあたっては、基礎コンクリート(5)の設置の後、基礎ブロック(2)の敷き並べと基本ブロック(1)の積上げについては設置位置が確定されるので特殊な技能を必要とせず、施工の容易性に優れる。
一体構造のコンクリートブロックを使用するため、コンクリートの打設や養生の必要がなく、また特に問題となるような軟弱地盤を除いては高コストな基礎対策を必要としなくなるので、工期短縮とコスト縮減が図られる。
基礎地盤の動向により著しく壁体が沈下した場合でも、ブロックの前後のズレが無いなど壁体の剛性に問題が無ければ上部に積み増しすることも可能であり、また壁体の傾斜角度が大きく変化したりブロックの破損が見られるなどの場合はブロックの積み直しを必要とするが、その場合でも未破損のブロックは再使用可能であり、経済性やコンクリートガラ等の産業廃棄物の減量化に寄与できる。
本発明にかかるコンクリートブロック積擁壁は、空積構造であることから経年変化によりブロック間の間隙が生じやすく、その間隙の土砂等の堆積により地被類や蔓性植物等が自生し壁面の緑化が期待できるし、またブロック間隙は昆虫や蛇・トカゲなどの小動物の生息環境としても適している。
本発明は簡便で経済的でエコな、しかも基礎地盤の変動に対応可能なコンクリートブロック積擁壁の構築という目的を、以下の実施例に示すようにギザギザ構造を有した六角柱形状のコンクリートブロックを利用し、空積構造で壁体を構築することによって実現するものである。
図3は本発明の実施の形態を示すコンクリートブロック積擁壁の断面図であり、実施にあたっては必要にして充分な根入れ深と基礎コンクリート及び基礎砕石を考慮して施工基面を整成する。
施工基面上に基礎砕石(14)を敷設し、さらに基礎コンクリート(5)を設置する。基礎コンクリート(5)は基礎地盤の動向に柔軟に対応させる為、基礎ブロック(2)3乃至5個分程度の延長とし、縁を切って設置する。
続いて基礎コンクリート(5)上に基礎ブロック(2)を敷き並べ、更に基本ブロック(1)を順次積み重ねて設置する。
本発明による壁体は、空積構造であるので背面水の排除が全面で可能であるため、背面水の収集と流下を目的とした裏込砕石は必要としない代わりに、ブロック間への土砂及び砕石等の咬み込みを防止するため、土砂吸出防止シート(10)を基礎コンクリート(5)上縁まで設置する。
所要の高さ近くまで基本ブロック(1)を積んだ後、最後に天端コンクリート(11)を現場打ちコンクリートにより数m程度毎に縁を切って施工する。
本発明の最大の特色である基礎地盤の変位を許容するという特徴や、経済性、再構築の可能性等により、ゴルフ場・公園・農用地の保全及び山間部や田園部の道路擁壁としての利用が期待できる。
また、沈下後の上部に積み増しすることも可能であることと、生物の生息環境に適していることなどから、農業用水路および排水路の護岸擁壁としても利用が期待できる。
1 基本ブロック
2 基礎ブロック
3 山部
4 谷部
5 基礎コンクリート
6 コンクリートブロック(間知ブロック)
7 胴込コンクリート
8 裏込コンクリート
9 裏込砕石
10 土砂吸出防止シート
11 天端コンクリート
12 前面部
13 胴体部
14 基礎砕石
2 基礎ブロック
3 山部
4 谷部
5 基礎コンクリート
6 コンクリートブロック(間知ブロック)
7 胴込コンクリート
8 裏込コンクリート
9 裏込砕石
10 土砂吸出防止シート
11 天端コンクリート
12 前面部
13 胴体部
14 基礎砕石
Claims (2)
- 擁壁基礎地盤の不等沈下による変位・変形を、六角柱形状のブロックを空積みで構築することで許容することを特徴とするコンクリートブロック積擁壁。
- ブロックの揺動やズレ出しを防止するために、山部(3)と谷部(4)からなるギザギザ構造を有する柱状のブロックとした、請求項1で記載のコンクリートブロック積擁壁。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009187062A JP2011038331A (ja) | 2009-08-12 | 2009-08-12 | 不等沈下許容型コンクリートブロック積擁壁 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2009187062A JP2011038331A (ja) | 2009-08-12 | 2009-08-12 | 不等沈下許容型コンクリートブロック積擁壁 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2011038331A true JP2011038331A (ja) | 2011-02-24 |
Family
ID=43766360
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009187062A Pending JP2011038331A (ja) | 2009-08-12 | 2009-08-12 | 不等沈下許容型コンクリートブロック積擁壁 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2011038331A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN106677195A (zh) * | 2017-01-23 | 2017-05-17 | 新疆维吾尔自治区交通规划勘察设计研究院 | 用于增强路肩墙稳定的侧翼基础防冲加固结构 |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6115339U (ja) * | 1984-06-28 | 1986-01-29 | 喜昭 豊田 | 積みブロツク |
JPH0978613A (ja) * | 1995-07-11 | 1997-03-25 | Kazuhiro Umada | インターロッキング式ブロック,プレキャスト部材 |
JPH11140890A (ja) * | 1997-11-07 | 1999-05-25 | Tamotsu Iwasaki | ブロック及び同ブロックを用いた壁体構造 |
JP2006225914A (ja) * | 2005-02-16 | 2006-08-31 | Taiheiyo Cement Corp | 擁壁用コンクリートブロック |
-
2009
- 2009-08-12 JP JP2009187062A patent/JP2011038331A/ja active Pending
Patent Citations (4)
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