JP2011038151A - 銅合金材およびその製造方法 - Google Patents

銅合金材およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】Cu−Co−Si系合金において、コネクタ用端子などの電子部品に要求される
強度と導電性を有し、銅合金原料が持つ特性が十分に引き出された銅合金材およびその製
造方法を提供する。
【解決手段】コバルト(Co)を0.7〜2.5質量%含有し、ケイ素(Si)をCoと
Siの含有量の比Co/Siが3〜5の範囲となるように含有し、残部がCuおよび不可
避不純物からなる銅合金材であって、再結晶熱処理前の熱処理工程が熱間圧延前の一回の
み施され、かつ前記熱処理工程以後における直径200nm以上の析出物の数が10
/mm以下である。
【選択図】なし

Description

本発明は端子・コネクタなどの電子部品用に好適な、強度、導電率に優れた銅合金材お
よびその製造方法に関する。
近年、大電流を通電する電子機器の小型軽量化が進展し、電子部品材料は導電率が高く
かつ強度に優れることが強く求められている。コバルト(Co)とケイ素(Si)を主添
加元素とした、Cu−Co−Si系の銅合金は、優れた機械的強度および導電率を有して
いるため、上記電子部品に適しているとされる。
このCu−Co−Si系の銅合金材の特性を向上させるため、様々な技術が検討されて
いる。例えば添加元素を加えるもので、鋳造性や熱間加工性を向上させる技術や固溶強化
を図る技術がある(特許文献1〜8参照)。
特開昭61−87838号公報 特開昭63−307232号公報 特開平02−129326号公報 特開平02−277735号公報 特開2008−88512号公報 特開2008−56977号公報 特許第3408021号公報 国際公開第2009/096546号
ところで、特許文献1〜8で提案されているCo、Siを主添加元素とした銅合金材は
、添加元素の適正化と一部工程の適正化を図ることで得られる。しかし、これらの文献に
記載された銅合金材について、銅合金原料が持つ特性を十分に引き出せていない可能性が
あり、さらなる特性向上の可能性があると発明者は考えた。
そこで、本発明は、Cu−Co−Si系合金において、コネクタ用端子などの電子部品
に要求される強度と導電性を有し、銅合金原料が持つ特性が十分に引き出された銅合金材
およびその製造方法を提供することを目的とする。
上記課題は以下の発明により解決される。
(1)コバルト(Co)を0.7〜2.5質量%含有し、ケイ素(Si)をCoとSiの
含有量の比Co/Siが3〜5の範囲となるように含有し、残部がCuおよび不可避不純
物からなる銅合金材であって、再結晶熱処理前の熱処理工程が熱間圧延前の一回のみ施さ
れ、かつ前記熱処理工程以後における直径200nm以上の析出物の数が10個/mm
以下であることを特徴とする銅合金材。
(2)さらにCr、Fe、Ni、Al、Nb、Ti、V、MnおよびZrからなる群から
選ばれる添加元素を1種または2種以上の合計で0.01〜0.5mass%含み、残部
がCuおよび不可避不純物からなる、(1)に記載の銅合金材。
(3)さらにSn、MgおよびZnからなる群から選ばれる添加元素を1種または2種以
上の合計で0〜1mass%含み、残部がCuおよび不可避不純物からなる、(1)また
は(2)に記載の銅合金材。
(4)上記(1)〜(3)のいずれか1項に記載の銅合金材を製造する方法であって、銅
合金の原料を鋳造して銅合金鋳塊を得た後、再結晶熱処理前までの熱処理工程を熱間圧延
前の一回のみとし、前記熱処理工程は温度980℃以上1050℃未満で30分以上の条
件で施し、前記熱間圧延の終了時の温度が800℃以上であり、その直後の冷却を温度2
50℃以下になるまで30℃/秒以上の冷却速度とすることを特徴とする銅合金材の製造
方法。
本発明の銅合金材は、再結晶熱処理前に熱処理工程が一回のみ施され、その後銅合金材
が得られるまでの間、直径200nm以上の析出物の数が10個/mm以下とされて
いるものである。よって、コネクタ用端子などの電子部品に要求される強度と導電性を有
し、銅合金原料が持つ特性が十分に引き出された銅合金材を得ることができる。また、熱
処理工程の数を必要最小限とし、銅合金材の製造時のエネルギーを大幅に削減することも
可能となる。
シャルピー試験の試験片の一例を示す説明図である。
以下に、本発明の好ましい実施形態を述べる。なお、本発明において銅合金材とは、圧
延工程によって、例えば板材、条材、箔などの特定の形状に加工された銅合金を意味する

本発明の実施形態における組成は、Co、Siとその他の添加元素(Cr、Fe、Ni
、Al、Nb、Ti、V、Sn、Mg、Zn、MnおよびZrからなる群から選ばれる少
なくとも1種)とを含有し、残部がCuおよび不可避的不純物を含むものである。
本実施形態の銅合金材において、Coの含有量は0.7〜2.5mass%とする。こ
の理由は、製品として十分な強度を確保するためである。0.7mass%未満ではSi
との析出によって得られる強度が不十分となる。また、2.5mass%を超えると固溶
しきれなくなり、合金の強化に寄与しなくなるためである。好ましくは0.9〜2.0m
ass%である。
Siの含有量は、CoとSiの含有量の比Co/Siが3〜5の範囲となるようにする
。このような比率とする理由は、製品として十分な強度を確保するとともに、時効熱処理
時に、合金の強化と導電率の回復に最も寄与するCoSi化合物の析出を促進しやすい
ためである。Co/Siの値が3未満ではCoとの析出によって得られる強度が不十分と
なるとともに、固溶によって導電率が低下する傾向がある。また、Co/Siの値が5を
超えると、Coとの析出によって得られる強度が不十分となる。
本実施形態の銅合金材は、CoとSiの他に、さらにSn、ZnおよびMgからなる群
から選ばれる少なくとも1種を含有してもよい。これらの元素の添加量は合計で1mas
s%以下、好ましくは0.05〜0.7mass%であり、より好ましくは0.1〜0.
5mass%である。これらの元素を添加することにより、母材の固溶強化と圧延時の加
工硬化量の増大の効果が得られる。なお、本実施形態において、母材の固溶強化と圧延時
の加工硬化量の増大の効果が、Sn、ZnおよびMgからなる群から選ばれる元素を添加
しなくても得られる場合は、これらの元素を添加する必要はない。
本実施形態の銅合金材においては、直径200nm以上(好ましくは10μm以下)の
サイズの化合物を10個/mmとすることで、導電率と強度のバランスのよい銅合金
材を容易に得ることができる。特に、再結晶熱処理前の熱処理工程が熱間圧延前の一回の
み施され、かつ熱処理工程以後において、銅合金材の強度や導電性などの特性向上に寄与
しない直径200nm以上の析出物の数が10個/mm以下の状態を保つことが、銅
合金原料の特性を引き出す点で重要である。また、熱間圧延前の熱処理工程のみで直径2
00nm以上の析出物の数を制御することで、熱処理工程の数を必要最小限とし、銅合金
材の製造時のエネルギーを大幅に削減することができ、工業的に優れた銅合金材の製造方
法を提供することができる。
また、本実施形態の銅合金材において、Cr、Fe、Ni、Al、Nb、Ti、V、M
nおよびZrからなる群から選ばれる少なくとも1種の添加元素を含有していてもよい。
これらの元素は、Co、Siと共に化合物として析出する。前記元素の合計の含有量は0
.01〜0.5mass%とする。0.01mass%未満では、前記元素を添加する効
果が発揮されないため、前記元素が添加されていない場合とほぼ同様の特性となる。また
、0.5mass%を超えると、Co、Siの多くが材料強度の向上に寄与しない晶出物
となることで、材料強度が要求強度よりも低下してしまう。これらの元素の添加量は、好
ましくは0.05〜0.2mass%である。
本実施形態では、銅合金中に、Co、Siのうちどちらか一方もしくは両方の元素と他
の添加元素(Cr、Fe、Ni、Al、Nb、Ti、V、Zr)からなる、直径200n
m以上(好ましくは10μm以下)の析出物の数を10個/mm以下有する。この析
出物とは、具体的には、CoSiの他にCo2−xCrSi、Co2−xFeSi
などである。
なお、析出物の直径と密度は、圧延平行方向の断面を走査型電子顕微鏡で写真撮影して
、その写真上で析出物の粒径と密度を測定したものである。
直径200nm以上(好ましくは10μm以下)の析出物の数を10個/mm以下
とする理由は、材料の導電率と強度のバランスを良好にするためである。再結晶熱処理前
の熱処理工程が熱間圧延前の一回のみ施される条件下で、熱処理工程以後に析出物の数が
10個/mmを超えると、特性の劣化をもたらす。好ましくは10個/mm以下
である。
本発明の実施形態の銅合金材の製造方法は、その熱処理に関する工程に着目すると、銅
合金材に施される順番で、(A)銅合金原料を溶解・鋳造して銅合金鋳塊を得る工程、(
B)熱間圧延前の熱処理工程(銅合金鋳塊を熱間圧延するために加熱する工程)、(C)
熱間圧延およびその終了後の冷却工程、(D)再結晶熱処理工程(溶体化熱処理工程とも
いう)、(E)時効熱処理工程、(F)銅合金材の加工ひずみを解放するために必要に応
じて行われる低温焼鈍工程、などがあり、一般には(C)工程と(D)工程との間、(D
)工程と(E)工程との間、(E)工程と(F)工程との間で冷間圧延が行われて所定の
厚さの銅合金材となる。ここで、直径200nm以上の析出物の数に大きく影響を与える
工程が、上記(B)工程であることを知見し、(B)工程の最適化を図ることとした。
本発明の実施形態の銅合金材の製造方法においては、上記(B)工程の条件を最適化し
、かつ、上記(D)工程前の熱処理工程を上記(B)工程の一回のみ施すことが、熱処理
工程の数を必要最小限とし、銅合金材の製造時のエネルギーを大幅に削減する観点から重
要である。上記(B)工程の好ましい条件は、温度980℃以上1050℃未満で30分
以上(好ましくは10時間以内)である。また、上記(C)工程の好ましい条件は、熱間
圧延の終了時の温度が800℃以上であり、その直後、温度250℃以下になるまで30
℃/秒以上の冷却速度で冷却されることである。これらの条件は、本実施形態の銅合金材
において直径200nm以上(好ましくは10μm以下)の析出物の数を10個/mm
以下とするために好ましい条件である。
この熱処理工程の温度が980℃未満の場合は、鋳造時に形成された晶出物が固溶せず
に残存し、最終工程までこの状態を維持する可能性があることから、時効熱処理において
微細析出量が減ってしまい、それが最終的な強度特性低下(引張強度等)の原因となる可
能性がある。また、熱処理工程の温度が1050℃以上の場合は、合金の脆化が起きるこ
とがあり、加熱された鋳塊を圧延する際に割れるおそれがある。
また、熱間圧延の終了時の温度が800℃より低い場合は、圧延中に粗大な析出物が成
長するおそれがあり、熱間圧延終了後の冷却時には、温度が250℃より高い状態で冷却
速度を30℃/秒より小さくすると、冷却中に不要な析出が起きるおそれがある。このた
め、温度が250℃以下となるまでは冷却速度を30℃/秒以上とし、組織変化がない状
態で冷却することが好ましい。
熱間圧延の終了時の温度は、好ましくは850℃以上、さらに好ましくは900℃以上
である。また、温度が250℃以下となるまでの冷却速度は、好ましくは50℃/秒以上
、さらに好ましくは80℃/秒以上である。
本発明の銅合金材は、特に限定されるものではないが、例えば、コネクタ、端子、リレ
ー、スイッチ、さらにはリードフレームなどの電子電気機器部品に好適に用いることがで
きる。
以下に、本発明を実施例に基づきさらに詳細に説明するが、本発明はそれらに限定され
るものではない。
表1に示す銅合金材を以下のように作製した。表1に記載する量のCoとSiとその他
の添加元素と残部がCuおよび不可避不純物からなる合金を高周波溶解炉により溶解し、
幅160mm、厚さ30mm、高さ180mmに鋳造したサイズのモールドに溶湯を鋳込
み鋳造した。
次にこの鋳塊に表1に記載する温度で1時間加熱する熱処理を施した直後に熱間圧延を
行い、表1に記載する温度で熱間圧延を終了させ、その直後に水冷した。水冷時の冷却速
度は、温度約200℃となるまでの平均で約50℃/秒であった。なお、再熱温度は実体
に熱電対を付けて測定し、熱間圧延終了後の温度は放射温度計にて測定した。
その後は一般的な析出型銅合金の製造工程に沿って処理した。熱間圧延後の水冷が終了
した後、両面をそれぞれ1mm面削して酸化皮膜を除去した。次いで冷間圧延を施し、不
活性化ガス雰囲気中で800〜1025℃において30秒〜2時間の溶体化熱処理を行い
、水冷した。水冷後、材料に300〜600℃で1〜10時間の時効熱処理を行った。こ
の時効熱処理後0〜30%の冷間圧延を加え、さらに200〜450℃で0.5〜5時間
の低温熱処理を行った。
このようにして得られた各々の板材を供試材として下記の特性調査を行った。結果を表
1に示す。なお、各評価項目の測定方法は以下の通りである。
A.シャルピー試験
日本工業規格(JIS Z 2242)に準拠して実施した。
各サンプルについて、「表1に示す再熱温度」と「温度980℃」の2温度の条件でシ
ャルピー試験を実施した。各サンプルをエレポット内でAr雰囲気下で加熱後、サンプル
表面温度が各温度に到達したら、速やかにエレポットから取り出し、5秒以内に試験を行
った。上記JIS規格に従って、吸収エネルギーを各温度試験について求め、(表1の再
熱温度での値/980℃での値)という式で数値化することで、鋳塊割れに関係するパラ
メータとして取り扱った。この閾値を0.4として、これより低い数値では脆化を示すた
め鋳塊割れを引き起こすものと判定した。
B.鋳塊割れ
熱間圧延後(30mm→14mm)の鋳塊状態から判断した。鋳塊表面を目視して割れ
が検出されたものなど、以後の工程の流動時に製品としての形状を維持できないと判断さ
れる鋳塊について、鋳塊割れ「あり」とした。
C.引張強度(TS)
試験片の圧延平行方向から切り出したJIS Z2201−13B号の試験片をJIZ
2241に準じて3本測定しその平均値を表1に示した。
D.導電率(EC)
四端子法を用いて、20℃(±1℃)に管理された恒温槽中で、各試験片の2本につい
て導電率(EC)を測定し、その平均値(%IACS)を表1に示した。このとき端子間
距離は100mmとした。
E.析出物の直径と密度
圧延平行方向の断面を走査型電子顕微鏡で写真撮影して、その写真上で直径が200n
m以上の析出物の粒径と密度を測定した。ここでは直径が200nm以上の析出物の数が
10個/mm以下のものを「小」、析出物の数が10個/mmを超えるものを「
大」とした。
<各サンプルのグループ分け>
Co含有量が約0.8質量%の群:
引張強度が520MPa以上、かつ導電率が65%IACS以上を到達目標とした。や
や導電率を重視した群である。発明例のサンプルNo.1〜4、組成の比較例のサンプル
No.103(Crの含有量が多すぎる例)、製法の比較例のサンプルNo.201〜2
02が該当する。
Co含有量が約1.2質量%の群:
引張強度が600MPa以上、かつ導電率が60%IACS以上を到達目標とした。強
度と導電率とのバランスを考慮した群である。発明例のサンプルNo.5〜9、製法の比
較例のサンプルNo.203〜204が該当する。
Co含有量が約1.4質量%の群:
引張強度が620MPa以上、かつ導電率が60%IACS以上を到達目標とした。や
や強度を重視した群である。発明例のサンプルNo.10〜11、製法の比較例のサンプ
ルNo.205〜206が該当する。
なお、Co含有量が0.7〜2.5質量%の範囲にないサンプルを、組成の比較例のサ
ンプルNo.101〜102とした。
Figure 2011038151
表1に示されるとおり、発明例のサンプルNo.1〜11については、いずれも目標と
する特性を満足し、銅合金原料が持つ特性が十分に引き出されていることがわかった。
一方、比較例の各サンプルについては、鋳塊に割れが発生するもの、または強度や導電
率が低いものとなった。
組成の比較例であるサンプルNo.101については、Coの濃度が低すぎるため、強
度が低下した。サンプルNo.102については、Coの濃度が高すぎるため、導電率が
低下した。サンプルNo.103については、Co,Si以外の元素成分(Cr)の濃度
が高すぎて強度が低下した。
製法の比較例であるサンプルNo.201およびNo.204については、熱間圧延前
の熱処理時の温度が高すぎて鋳塊の脆化割れが発生した。サンプルNo.202〜203
およびサンプルNo.205〜206については、熱間圧延終了時の温度が低く、熱間圧
延時やその後の冷却時に析出が発生して、直径が200nm以上の析出物の数が10
/mmを超えたため、強度が低下した。

Claims (4)

  1. コバルト(Co)を0.7〜2.5質量%含有し、ケイ素(Si)をCoとSiの含有
    量の比Co/Siが3〜5の範囲となるように含有し、残部がCuおよび不可避不純物か
    らなる銅合金材であって、
    再結晶熱処理前の熱処理工程が熱間圧延前の一回のみ施され、かつ前記熱処理工程以後
    における直径200nm以上の析出物の数が10個/mm以下であることを特徴とす
    る銅合金材。
  2. さらにCr、Fe、Ni、Al、Nb、Ti、V、MnおよびZrからなる群から選ば
    れる添加元素を1種または2種以上の合計で0.01〜0.5mass%含み、残部がC
    uおよび不可避不純物からなる、請求項1に記載の銅合金材。
  3. さらにSn、MgおよびZnからなる群から選ばれる添加元素を1種または2種以上の
    合計で0〜1mass%含み、残部がCuおよび不可避不純物からなる、請求項1または
    請求項2に記載の銅合金材。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の銅合金材を製造する方法であって、銅合金
    の原料を鋳造して銅合金鋳塊を得た後、再結晶熱処理前までの熱処理工程を熱間圧延前の
    一回のみとし、前記熱処理工程は温度980℃以上1050℃未満で30分以上の条件で
    施し、前記熱間圧延の終了時の温度が800℃以上であり、その直後の冷却を温度250
    ℃以下になるまで30℃/秒以上の冷却速度とすることを特徴とする銅合金材の製造方法
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