JP2011037986A - 光硬化性ペースト及びその硬化物 - Google Patents

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Abstract

【課題】
半導体やパッケージ基板、表面実装型LEDの樹脂絶縁層などの作製に用いる、硬化性、耐熱性及び放熱性に優れた絶縁性の光硬化性ペースト及び硬化物を提供することにある。
【解決手段】
1分子内に複数のエチレン性不飽和基を含むエポキシアクリレート化合物とエポキシメタクリレート化合物の少なくとも1種の化合物、光重合開始剤、光重合性モノマー、絶縁性無機粒子を含み、
この絶縁性無機粒子の配合割合が、前記1種の化合物と光重合性モノマーの合計量100質量部に対し600〜2,000質量部であることを特徴とする光硬化性ペースト。
【選択図】なし

Description

本発明は、パッケージ基板や表面実装型LEDの樹脂絶縁層などに有用な放熱性を持ち、硬化性、耐熱性、作業性に優れた絶縁性の光硬化性ペースト及びその硬化物に関する。
近年の半導体の高密度化、高機能化及びLED等の高輝度化により、これらの部品や回路基板の放熱性が大きな課題となっている。これに対し、放熱性をもつ回路基板として、銅やアルミニウムなどの金属板を使用し、この金属板の片面又は両面に絶縁性樹脂による電気絶縁層を介して回路パターンを形成する金属ベース基板が提案されている(特許文献1参照)。
しかし、電気絶縁層の熱伝導性が悪いために絶縁層を薄くする必要があり、電気特性の信頼性の面で問題が生じている。また、高コストな上、重量もあるため用途は限定されている。
一方、発熱部品付近に作製する放熱材料として、絶縁性で熱伝導率の高いシロキサン系の材料が利用されている(特許文献2参照)。しかしながら、絶縁性と放熱効果はあるものの、低分子のシロキサンガスによる接点不良等が起きやすい(非特許文献1参照)。
また、多数のLEDが実装されている携帯電話などでは、LEDから発散される熱が基板に蓄積するという問題がある。これはLEDが実装されている基板上の絶縁性硬化物の放熱性が悪いためである。
これらのことから、塗布や成型が可能な液状であり、部品を破壊しない温度で硬化し、硬化物が放熱特性と絶縁性をもち、シロキサンガスが発生しない硬化性ペーストが望まれていた。しかしながら、エポキシ樹脂などの絶縁性に優れた熱硬化性樹脂は高温で長時間の硬化が必要であり、光硬化樹脂では溶剤の使用が制限されるため、放熱性を付与する無機フィラーを少量しか配合できないという問題があった。
特開平6−224561号公報 特開平6−088029号公報 OMRON TECHNICS Vol.42 No.4(通巻144号 p55)
本発明の目的は、これらの課題を解決し、半導体や高輝度LED等の発熱電子部品の作製に用いる、硬化性、耐熱性及び放熱性に優れた絶縁性の光硬化性ペースト及びその硬化物を提供することにある。
発明者らは、前記目的の実現に向けて鋭意研究した結果、光照射で低温にて短時間に硬化できる絶縁性の光硬化性ペーストとして、1分子内に複数のエチレン性不飽和基を含むエポキシアクリレート化合物及びエポキシメタクリレート化合物の少なくとも1種の化合物と光重合性モノマーを併用することにより、熱伝導性を付与するための無機フィラーを大量に配合でき、なおかつ塗布性の良い液状であり、そのペーストを用いて作製した硬化物は優れた放熱性を持つことを見出した。
すなわち、本発明の絶縁性の光硬化性ペーストは、1分子内に複数のエチレン性不飽和基を含むエポキシアクリレート化合物及びエポキシメタクリレート化合物の少なくとも1種の化合物、光重合開始剤、光重合性モノマー、絶縁性無機粒子を含み、この絶縁性無機粒子の配合割合が、1種の化合物と光重合性モノマーの合計量100質量部に対し600〜2,000質量部であることを特徴とする。
また、このような絶縁性無機粒子が、酸化アルミニウム及び酸化マグネシウムの少なくとも1種の無機粒子であることを特徴とする光硬化性ペーストである。
さらに、本発明の硬化物は、上述の光硬化性ペーストを部材に塗布、紫外線照射して硬化させたことを特徴とする。
なお、以降において、エポキシアクリレート化合物及びエポキシメタクリレート化合物の少なくとも1種の化合物を略称してエポキシ(メタ)アクリレート化合物ともいう。
本発明によれば、硬化性、耐熱性、放熱性に優れ、半導体や高輝度LED等の発熱電子部品に直接又は部品の付近に塗布して低温での硬化が可能な絶縁性の光硬化性ペーストを提供することができる。
本発明の絶縁性の光硬化性ペーストは、1分子内に複数のエチレン性不飽和基を含むエポキシ(メタ)アクリレート化合物、光重合開始剤、光重合性モノマー、絶縁性無機粒子を含む。
以下、本発明をさらに詳しく説明する。
1分子内に複数のエチレン性不飽和基を含むエポキシ(メタ)アクリレート化合物としては、多官能エポキシ化合物とカルボキシル基含有モノマーとを反応させる方法で得られる化合物などが挙げられる。
前記多官能エポキシ化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ビキシレノール型もしくはビフェノール型エポキシ化合物( ジャパンエポキシレジン社製;jER YX4000等) 又はこれらの混合物、イソシアヌレート骨格等を有する複素環式エポキシ化合物(日産化学工業(株)製;TEPIC等) 、ビスフェノールA型エポキシ化合物、ビスフェノールF型エポキシ化合物、水添ビスフェノールA型エポキシ化合物、ビスフェノールS型エポキシ化合物、フェノールノボラック型エポキシ化合物、クレゾールノボラック型エポキシ化合物、ハロゲン化フェノールノボラック型エポキシ化合物、グリシジルアミン型エポキシ化合物(例えばテトラグリシジルジアミノジフェニルメタン等)、ヒダントイン型エポキシ化合物、脂環式エポキシ化合物、トリヒドロキシフェニルメタン型エポキシ化合物、テトラフェニロールエタン型エポキシ化合物、グリシジルフタレート化合物、テトラグリシジルキシレノイルエタン化合物、ナフタレン基含有エポキシ化合物(DIC(株)製;HP−4032、EXA−4750等)、ジシクロペンタジエン骨格を有するエポキシ化合物(DIC(株)製; HP−7200、HP−7200H等)、フェノール、o−クレゾール、ナフトール等のフェノール化合物と、フェノール性水酸基を有する芳香族アルデヒド(例えば、p−ヒドロキシベンズアルデヒド)との縮合反応により得られるポリフェノール化合物とエピクロルヒドリンとの反応物;フェノール化合物とジビニルベンゼンやジシクロペンタジエン等のジオレフィン化合物との付加反応によって得られるポリフェノール化合物と、エピクロルヒドリンとの反応物;4−ビニルシクロヘキセン−1−オキサイドの開環重合物を過酢酸等でエポキシ化したもの;トリグリシジルイソシアヌレート等の複素環を有するエポキシ化合物、グリシジルメタアクリレート共重合系エポキシ化合物、シクロヘキシルマレイミドとグリシジルメタアクリレートとの共重合エポキシ化合物などが挙げられる。なかでも、フェノールノボラック型エポキシ化合物とビスフェノールA型エポキシ化合物がより好ましい。
前記カルボキシル基含有モノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、ビニル安息香酸、マレイン酸、マレイン酸モノアルキルエステル、フマル酸、イタコン酸、クロトン酸、桂皮酸、ソルビン酸、α−シアノ桂皮酸、アクリル酸ダイマー;この他、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート等の水酸基を有する単量体と無水マレイン酸、無水フタル酸、無水フタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸無水物等の環状酸無水物との付加反応物; ハロゲン含有カルボン酸化合物との反応生成物、ω−カルボキシ−ポリカプロラクトンモノアクリレート、ω−カルボキシ−ポリカプロラクトンモノメタクリレートなどが挙げられる。
また、前記カルボキシル基含有モノマーの市販品としては、東亞合成化学工業(株)製のアロニックスM−5300、M−5400、M−5500及びM−5600、新中村化学工業(株)製のNKエステルCB−1及びCBX−1、共栄社油脂化学工業(株)製のHOA−MP及びHOA−MS、大阪有機化学工業(株)製のビスコート#2100、などが挙げられる。
前記多官能エポキシ化合物と、前記カルボキシル基含有モノマーとを反応させる比率としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、前記多官能エポキシ化合物のエポキシ基1当量に対して、前記カルボキシル基含有モノマーのカルボキシル基が0.8〜1.2当量となるように反応させるのが好ましく、0.9〜1.1当量がより好ましい。
前記エポキシ(メタ)アクリレート化合物としては、市販品を使用してもよく、該市販品としては、例えば、昭和高分子(株)製のリポキシVR−77−11(ビスフェノール系エポキシアクリレート 75%、トリメチロールプロパントリアクリレート 25%の混合物)、及びリポキシ SP−4010−9(フェノールノボラック型エポキシアクリレート 53%、トリメチロールプロパントリアクリレート 47%の混合物)、日本化薬(株)製のKAYARAD EAM−2160(フェノールノボラック型エポキシアクリレート 50%、トリメチロールプロパントリアクリレート 40%の混合物)、三菱化学(株)製のユピマーUV EA−2303(ビスフェノールA型エポキシアクリレート 50%、ジエチレングリコールジメタクリレート 50%の混合物)、などが好適に挙げられる。
光重合開始剤としては、例えばベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテルなどのベンゾイン化合物とそのアルキルエーテル類; アセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1,1−ジクロロアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−プロパン−1−オンなどのアセトフェノン類;メチルアンソラキノン、2−エチルアンソラキノン、2−ターシャリーブチルアンソラキノン、1−クロロアンソラキノン、2−アミルアンソラキノンなどのアンソラキノン類;チオキサントン、2、4−ジエチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン、2−メチルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントンなどのチオキサントン類;アセトフェノンジメチルケタール、ベンジルジメチルケタールなどのケタール類;ベンゾフェノン、4,4−ビスメチルアミノベンゾフェノンなどのベンゾフェノン類などが挙げられる。これらは単独または2種類以上を混合して使用することが可能であり、さらにトリエタノールアミン、メチルジエタノールアミン等の第3級アミン;2−ジメチルアミノエチル安息香酸、4−ジメチルアミノ安息香酸エチルなどの安息香酸誘導体などの光開始助剤等と組み合わせて使用することができる。
これら光重合開始剤の配合量は、前記エポキシ(メタ)アクリレート化合物10質量部に対して、0.1〜3質量部、好ましくは、0.2〜1質量部の割合で含まれることが好ましい。光重合開始剤の配合量が、エポキシ(メタ)アクリレート化合物10質量部に対して、0.1質量部未満の場合、光硬化性が低下するので好ましくない。一方、3質量部を超えた場合、塗膜特性が低下するので好ましくない。
光重合性モノマーとしては、公知慣用のもの、例えば、2−エチルヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、ラウリルアクリレート、ラウリルメタクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、イソボロニルアクリレート、イソボロニルメタクリレート、フェニルアクリレート、フェニルメタクリレート、フェノキシエチルアクリレート、フェノキシエチルメタクリレートなどのアクリル酸またはメタクリル酸のエステル類;ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレートなどのヒドロキシアルキルアクリレート類またはヒドロキシアルキルメタクリレート類; メトキシエチルアクリレート、メトキシエチルメタクリレート、エトキシエチルアクリレート、エトキシエチルメタクリレートなどのアルコキシアルキレングリコールモノアクリレート類またはアルコキシアルキレングリコールモノメタクリレート類;エチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレートなどのアルキレンポリオールポリアクリレート類またはアルキレンポリオールポリメタクリレート類; ジエチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリメタクリレート、プロポキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート、プロポキシ化トリメチロールプロパントリメタクリレートなどのポリオキシアルキレングリコールポリアクリレート類またはポリオキシアルキレングリコールポリメタクリレート類;トリス[アクリロキシエチル]イソシアヌレート、トリス[メタクリロキシエチル]イソシアヌレートなどのイソシアヌルレート型ポリアクリレート類またはイソシアヌルレート型ポリメタクリレート類などが挙げられる。これらは、塗膜の特性上の要求に合わせて、単独又は2種以上を組み合わせて使用できる。
これらの光重合性モノマーの配合量としては、前記エポキシ(メタ)アクリレート化合物10質量部に対して、10〜100質量部が好ましく、特に好ましくは20〜70質量部である。この光重合性モノマーが10質量部未満の場合、ペーストの粘度が高過ぎて流動性が悪くなり、良好な作業性が得られなくなる。一方、100質量部を超えた場合、絶縁性無機粒子が分離しやすくなり、好ましくない。
絶縁性無機粒子としては、体積固有抵抗率が1×109Ω/cm以上の電子絶縁材料に用いられる公知慣用の無機粒子、例えば、結晶性シリカ、溶融シリカ、硫酸バリウム、タルク、クレー、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、酸化亜鉛、炭酸カルシウム、酸化チタン、チタン酸バリウムなどが挙げられ、用途・目的により使い分けられる。
特に酸化アルミニウム(製品名;DAW−45(平均粒径45μm)、DAW−10(平均粒径10μm)電気化学工業(株)製))や酸化マグネシウム(製品名;パイロキスマ 5301K、パイロキスマ 3320、協和化学工業(株)製)を用いると放熱性に好ましく、また、紫外線透過率が高いため、紫外線照射により組成物を硬化させる場合にも好ましい。
これら絶縁性無機粒子の粒径としては、100μm以下、好ましくは70μm以下であり、高充填化には球状のものが好ましい。絶縁性無機粒子の粒径が100μmを超えた場合、硬化物の表層から絶縁性無機粒子が脱落したり、絶縁性無機粒子の配合割合が低下するため好ましくない。また、これらは最密充填となるような粒度分布を持つ2種類以上の粒径のものを配合すると、さらに充填率が上がるので好ましい。
このような絶縁性無機粒子の配合量としては、1分子内に複数のエチレン性不飽和基を含むエポキシ(メタ)アクリレート化合物と光重合性モノマーの合計量を100質量部とした場合、600〜2,000質量部以上、好ましくは800〜1,800質量部である。
前記絶縁性無機粒子の配合量が600質量部未満の場合、本願発明の目的である絶縁性無機粒子を高充填することにより優れた放熱性等が困難になり、2,000質量部を超えた場合、流動性が低下し、作業性が悪くなるので、好ましくない。
この絶縁性の光硬化性ペーストには、必要に応じて高充填化を容易にするために、湿潤・分散剤を添加することができる。このような湿潤・分散剤としては、カルボキシル基、水酸基、酸エステルなどの極性基を有する化合物や高分子化合物、例えばリン酸エステル類などの酸含有化合物や、酸基を含む共重合物、水酸基含有ポリカルボン酸エステル、長鎖ポリアミノアマイドと酸エステルの塩などを用いることができる。市販されている湿潤・分散剤で特に好適に用いることができるものとしては、Disperbyk−102、−109、−111、−116、−145、−180、−2095、−2096、BYK−P105、−9076、−9077、−W9010、−P9050、−P9060、−P9080(以上、いずれもビック・ケミー・ジャパン社製)、EFKA−ポリマー150、EFKA−44、−63、−64、−65、−66、−71、−764、−766、等(以上、いずれもエフカ社製)が挙げられる。
さらにこの絶縁性の光硬化性ペーストは、必要に応じて、フタロシアニン・ブルー、フタロシアニン・グリーン、アイオジン・グリーン、ジスアゾイエロー、クリスタルバイオレット、酸化チタン、カーボンブラック、ナフタレンブラックなどの公知慣用の着色剤、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、t−ブチルカテコール、ピロガロール、フェノチアジンなどの公知慣用の熱重合禁止剤、微粉シリカ、有機ベントナイト、モンモリロナイトなどの公知慣用の増粘剤、フッ素系、高分子系などの消泡剤及び/又はレベリング剤等の公知慣用の添加剤類を配合することができる。
このような絶縁性の光硬化性ペーストは、塗布方法に適した粘度に調整し、基材上や電子部品の端子部分等の部材に、シリンジによる注形等の方法により塗布する。塗布後、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、キセノンランプ等で紫外線照射し、硬化物を得ることができる。熱により硬化させる場合に比較して、光硬化は低温かつ短時間であるため、部材への影響が少なく、生産性に優れる。
次に本発明の実施例及び比較例を示して本発明について具体的に説明するが、本発明が以下の実施例に限定されるものでないことはもとよりである。なお以下において「部」及び「%」とあるのは、特に断りのない限り全て「質量部」及び「質量%」を表わす。
表1に示す実施例1〜5及び比較例1〜3の配合成分を3本ロールミルで混練し、光硬化性ペーストを得た。
各硬化性ペーストの特性評価結果を表2に示す。
上記表2の評価方法は以下のとおりである。なお、表2の「−」は全て「高充填での混合が出来なかった」ことを意味する。
(1)硬化性評価
上記各実施例及び比較例の光硬化性ペーストを、FR−4基板上にシリンジを用いて厚さ約1mmとなるように塗布を行い、メタルハライドランプにて350nmの波長で2J/cm2の積算光量を照射して硬化させた。得られた硬化物をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートに30分間浸漬し、乾燥後、セロハン粘着テープによるピールテストを行い、塗膜の剥がれ・変色について評価した。
○ : 剥がれや変色がないもの
× : 剥がれや変色があるもの
(2)耐熱性評価
上記各実施例及び比較例の光硬化性ペーストを用いて硬化性評価と同様の方法で得られた硬化物にロジン系フラックスを塗布して260℃のはんだ槽で30秒間フローさせて、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートで洗浄・乾燥後、セロハン粘着テープによるピールテストを行い、塗膜の剥がれについて評価した。
○ : 剥がれがないもの
× : 剥がれがあるもの
(3)放熱性評価
上記各実施例及び比較例の光硬化性組成物を用いて、FR−4製ユニバーサル基板上に実装されたDIP抵抗(BIテクノロジー社製 898−3−1kΩ)の端子部分にシリンジを用いて約1mmの厚みとなるように塗布を行い、メタルハライドランプにて350nmの波長で2J/cm2の積算光量を照射して硬化させた。DIP抵抗に16V電圧を印加して発熱させ、10分間加熱したときのDIP抵抗の温度をK型熱電対で測定した。
なお、DIP抵抗の端子部分になにも塗布しなかったものは、温度が111.5℃であった。
(4)電気絶縁性
上記各実施例及び比較例の光硬化性ペーストを用いてIPC規格Bパターンのくし形電極が形成されたFR−4基板上にスクリーン印刷で硬化塗膜が約40μmとなるようにパターン印刷し、メタルハライドランプにて350nmの波長で2J/cm2の積算光量を照射して硬化させた。得られた基板の電極間の絶縁抵抗値を印加電圧500Vにて測定した。
(1)の硬化性評価では、実施例1〜5、比較例1と2は、剥がれや変色がなかったが、比較例2は混合そのものができなかった。
(2)の耐熱性評価では、実施例1〜5、比較例3は剥がれや変色がなかったが、比較例1は剥がれや変色があり、比較例2は混合そのものができなかった。
(3)の放熱性評価では、実施例1〜5、比較例1は105℃前後で放熱性も良好であったが、比較例2は混合ができず、比較例3は110℃を超え、放熱性は良好ではなかった。
以上、本発明の絶縁性の光硬化性ペーストは、硬化性、耐熱性及び放熱性に優れた硬化物を提供できることが分かった。

Claims (3)

  1. 1分子内に複数のエチレン性不飽和基を含むエポキシアクリレート化合物及びエポキシメタクリレート化合物の少なくとも1種の化合物、光重合開始剤、光重合性モノマー、絶縁性無機粒子を含み、
    この絶縁性無機粒子の配合割合が、前記1種の化合物と光重合性モノマーの合計量100質量部に対し600〜2,000質量部であることを特徴とする光硬化性ペースト。
  2. 前記絶縁性無機粒子が酸化アルミニウム及び酸化マグネシウムの少なくとも1種の無機粒子であることを特徴とする請求項1に記載の光硬化性ペースト。
  3. 請求項1に記載の光硬化性ペーストを部材に塗布、紫外線照射して硬化させた硬化物。
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JP2015108075A (ja) * 2013-12-05 2015-06-11 三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社 レーザーダイレクトストラクチャリング用熱可塑性樹脂組成物、樹脂成形品、および樹脂成形品の製造方法

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