JP2011037232A - 積層プラスチックフィルム及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】中間層を設けることなく、安価な製造コストで、プラスチックフィルム基材に該無機物層を高い密着力で形成し、高い耐久性を備えた積層プラスチックフィルムを提供する。
【解決手段】無機物層と、表面に該無機物層がドライプロセスによって形成される前に、マイクロ波放電によるプラズマによって該表面が処理されるプラスチックフィルム基材とを含む積層プラスチックフィルムであって、前記プラスチックフィルム基材の表面が、前記プラズマによって12〜563nmのエッチング量でエッチングされている。
【選択図】図1

Description

本発明は、プラスチックフィルム基材の表面に無機物層を形成した積層プラスチックフィルムおよびその製造方法に関する。特にプラスチックフィルム基材がポリエチレンテレフタレートフィルムであって、その表面に形成される無機物層が酸化インジウムスズ層である透明導電性の積層プラスチックフィルムと、プラスチックフィルム基材がポリイミドフィルムであって、無機物層が銅層であるフレキシブル基板用の積層プラスチックフィルムとに関する。
従来より、プラスチックフィルム基材の表面に無機物層を形成した積層プラスチックフィルムが様々な用途で使用されている。
例えば、ポリエステルのプラスチックフィルム基材に、無機物層として酸化インジウムを主とした透明導電層(膜)を備えた透明導電フィルムが、例えば、液晶ディスプレイやエレクトロルミネッセンス(EL)ディスプレイ等のようなフラットパネルディスプレイや、タッチパネルの透明電極等として、電気・電子分野の用途に広く使用されている。
このようなタッチパネル用の積層プラスチックフィルムとして、例えば特許文献1に記載のものがある。この特許文献1に記載の積層プラスチックフィルムは、基材としてのプラスチックフィルムと、無機物層としての透明導電性層と、これらの間に積層されたクッション層(樹脂と架橋剤とから構成される層)、透明樹脂層、および硬化性高分子硬化層(アクリル系硬化層またはポリエステル硬化層)とから構成されている。
また、例えば、ポリイミドのプラスチックフィルム基材の表面に、無機物層として銅を主とした金属層を形成した積層プラスチックフィルムが、フレキシブル基板として使用されている。
このようなプラスチックフィルム基材の表面に無機物層を形成した積層プラスチックフィルムを作製する場合、密着性を向上させるために種々の表面処理が実施されている。
例えば、上述の特許文献1に記載のタッチパネル用の積層プラスチックフィルムは、硬化性高分子硬化層に対して、サンドブラストによって表面積を増やす処理やプラズマ処理によって化学反応基を増やす処理が実施されている。
また、例えば、特許文献2に記載のポリイミドフィルムでは、まずウェットブラストまたはケミカルエッチングによって表面を0.5〜5μmの厚さで除去処理し、その後プラズマ処理を実施している。
このような表面処理により、プラスチックフィルム基材の表面に無機物層を形成した積層プラスチックフィルムが実現されている。
特許第3797453号 特開2008−291050号公報
しかしながら、プラスチックフィルム基材と無機物層とからなる積層プラスチックフィルムを作製する場合、望まれているにもかかわらず、実際には、プラスチックフィルム基材に無機物層を直接形成することはあまりなされていない。
例えば、上述の特許文献1の積層プラスチックフィルムでは、プラスチックフィルム基材と無機物層との間に中間層が形成されている。また、上述のポリイミドフィルムと銅層とからなる積層プラスチックフィルム(フレキシブル基板)では、中間層としてニッケルクロム合金層が設けられている。
すなわち、積層プラスチックフィルムの耐久性を高めるために、例えば無機物層におけるクラックの発生や剥離を抑制するために設けられている。例えば、特許文献1の積層プラスチックフィルムにおいて、クッション層などの中間層は、タッチパネルの表面がペンなどで押圧されたときに、無機物層に作用する押圧力を緩和するために設けられている。また、ポリイミドフィルムと銅層とからなる積層プラスチックフィルム(フレキシブル基板)において、中間層(ニッケルクロム合金層)は、繰り返して折り曲げられても銅層にクラックが発生しないように、高い可撓性を提供している。
当然ながら、このような中間層が設けられると、表面処理コストを含む製造コストが高くなる。
この対処として、プラスチックフィルム基材に直接無機物層を十分な密着力で形成し、該無機物層のクラックや剥離の発生を抑制することが考えられる。そのために、プラスチックフィルム基材の表面を十分に表面処理することが考えられる。しかし、これは、劣化するなどプラスチックフィルム基材に悪影響を及ぼす可能性がある。また、表面処理に時間がかかり、中間層を形成するよりも製造コストが高くなる可能性がある。
そこで、本発明は、中間層を設けることなく、安価な製造コストで、プラスチックフィルム基材に該無機物層を高い密着力で形成し、高い耐久性を備えた積層プラスチックフィルムを提供することを課題とする。
上述の課題を解決するために、本願の請求項1に記載の発明は、
無機物層と、表面に該無機物層がドライプロセスによって形成される前に、マイクロ波放電によるプラズマによって該表面が処理されるプラスチックフィルム基材とを含む積層プラスチックフィルムであって、
前記プラスチックフィルム基材の表面が、前記プラズマによって12〜563nmのエッチング量でエッチングされていることを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、
請求項1に記載の積層プラスチックフィルムにおいて、
前記マイクロ波放電によるプラズマの発生に使用するガスがアルゴンガスであることを特徴とする。
さらに、請求項3に記載の発明は、
請求項1に記載の積層プラスチックフィルムにおいて、
前記マイクロ波放電によるプラズマの発生に使用するガスが、アルゴンガスと水素ガスとの混合ガス、またはアルゴンガスと窒素ガスとの混合ガスであることを特徴とする。
さらにまた、請求項4に記載の発明は、
請求項1から3のいずれか一項に記載の積層プラスチックフィルムにおいて、
前記プラスチックフィルム基材がポリエステルフィルム基材であって、
前記無機物層が酸化インジウムを主成分とする層であることを特徴とする。
加えて、請求項5に記載の発明は、
請求項4に記載の積層プラスチックフィルムにおいて、
前記プラスチックフィルム基材と無機物層との密着力が100N/m以上であることを特徴とする。
加えてまた、請求項6に記載の発明は、
請求項1から3のいずれか一項に記載の積層プラスチックフィルムにおいて、
前記プラスチックフィルム基材がポリイミドフィルムであって、
前記無機物層が銅を主成分とする層であることを特徴とする。
さらに加えて、請求項7に記載の発明は、
請求項6に記載の積層プラスチックフィルムにおいて、
前記プラスチックフィルム基材と無機物層との密着力が800N/m以上であることを特徴とする。
そして、請求項8に記載の発明は、
プラスチックフィルム基材の表面をマイクロ波放電によるプラズマによって12〜563nmのエッチング量でエッチングし、該エッチング後の表面にドライプロセスによって無機物層を形成することを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、中間層を設けることなく、安価な製造コストで、プラスチックフィルム基材に該無機物層を高い密着力で形成することができる。その結果、高い耐久性を備えた積層プラスチックフィルムを提供することができる。
また、請求項2に記載の発明によれば、高い安定性且つ高い密着力で無機物層をプラスチックフィルム基材に形成した、高い耐久性を備えた積層プラスチックフィルムを提供することができる。
さらに、請求項3に記載の発明によれば、高い密着力で無機物層をプラスチックフィルム基材に形成した積層プラスチックフィルムを提供することができる。
さらにまた、請求項4に記載の発明によれば、酸化インジウムを主成分とする層がポリエステルフィルム基材の表面に形成された透明導電性プラスチックフィルムを提供することができる。
加えて、請求項5に記載の発明によれば、酸化インジウムを主成分とする層がポリエステルフィルム基材の表面に形成された、高い耐久性を備えた透明導電性プラスチックフィルムを提供することができる。
加えてまた、請求項6に記載の発明によれば、銅層がポリイミドフィルム基材の表面に形成されたフレキシブル基板を提供することができる。
さらに加えて、請求項7に記載の発明によれば、銅層がポリイミドフィルム基材の表面に形成された、高い耐久性を備えたフレキシブル基板を提供することができる。
そして、請求項8に記載の発明によれば、無機物層を保護するための中間層を設けることなく、安価な製造コストで、プラスチックフィルム基材に該無機物層を高い密着力で形成することができる。その結果、高い耐久性を備えた積層プラスチックフィルムを提供することができる。
本発明に係る積層プラスチックフィルムの作製に使用される好適なプラズマ源を示す図である。 図1に示すプラズマ源のプラズマ発生部を示す図である。 図2に示すプラズマ発生部の導波管の斜視図である。 実施例1〜18に使用した、図1〜3のプラズマ源を備えるプラズマ処理装置の構成を概略的に示す図である。 実施例19に使用した、図1〜3のプラズマ源を備えるプラズマ処理装置の構成を概略的に示す図である。
発明を実施するための形態を説明する前に、本発明をより理解するために、本発明に至った理由について説明する。
本発明者らは、プラスチックフィルム基材(ポリエチレンテレフタレート)に直接無機物層(酸化インジウムスズ)を形成し、その後該プラスチックフィルム基材から無機物層を剥離し、プラスチックフィルム側の剥離面と、無機物層側の剥離面とをXPS(X−ray photoelectron spectrometry)測定した。XPS測定した結果、プラスチックフィルム基材側の剥離面にはインジウムやスズがほとんど現出されなかった。一方、無機物層側の剥離面には炭素が現出した。この結果に基づき、本発明者らは、プラスチックフィルム基材と無機物層との界面において剥離するのではなく、プラスチックフィルム基材の極表層が該基材の本体側(大部分側)から剥離することを突き止めた。すなわちプラスチックフィルム基材の表面に、剥離しやすい極表層が存在することを突き止めた。そこで、この極表層を除去して無機物層を形成すれば、プラスチックフィルムと無機物層とが高い密着力(高剥離耐性)で密着した積層プラスチックフィルムが得られると考えた。
まず、本発明に係る積層プラスチックフィルムについて説明する。
本発明に係る積層プラスチックフィルムは、基材としてのプラスチックフィルムと、その表面にドライプロセスによって直接的に形成される無機物層とを含む複数の層から構成される。そこにおいて、プラスチックフィルム基材の無機物層が形成される表面は、密着性を高めるために、マイクロ波放電によるプラズマによって所定量エッチングされている。
プラスチックフィルム基材としては、例えば、原料としての有機高分子を溶融して一方向または二方向に延伸し、次に冷却し、続いて熱固定が実施されたフィルムが挙げられる。また、例えば、溶媒により有機高分子を溶解してドープを形成し、移動する支持体上に前記ドープを流延して流延膜を形成し、この流延膜を乾燥風によってある程度乾燥した後に、前記支持体から流延膜を剥ぎ取って完全乾燥などすることによって得られるフィルムが挙げられる。
プラスチックフィルム基材の原料としての有機高分子として、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレート、ナイロン6、ナイロン4、ナイロン66、ナイロン12、ポリ塩化ビニール、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニールアルコール、全芳香族ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリスルフォン、ポリフェニレンスルフィド、ポリフェニレンオキサイド、トリアセチルセルロース、ポリカーボネート、フッ素樹脂などが挙げられる。また、上述のいずれかの有機高分子に対して、他の有機高分子を共重合したり、またはブレンドしたりして、プラスチックフィルム基材の原料としてもよい。さらに上述の有機高分子に、公知の添加剤、例えば、紫外線吸収剤、帯電防止剤、可塑剤、滑剤、着色剤などを添加して、プラスチックフィルム基材の原料としてもよい。なお、本発明はこれらに限定しているわけではない。
また、プラスチックフィルム基材は、有機高分子の単層によって形成されたものでもよいし、多層によって構成されたものでもよい。例えば、プラスチックフィルム基材を少なくとも二層によって構成し、中側の層を可塑剤が添加された有機高分子によって形成し、表層を可塑剤が添加されていない同一の有機高分子によって形成してもよい。また、各層の有機高分子が異なる多層のプラスチックフィルム基材であってもよい。
さらに、プラスチックフィルム基材は、その厚さが、取り扱い上、5〜500μmの範囲がよく、特に8〜300μmの範囲が好ましい。特に薄すぎるとしわが発生しやすく、本発明に係る表面処理において取り扱いが難しくなり、特に厚すぎると、プラスチックフィルムを基材として構成される積層プラスチックフィルムの利点である可撓性が損なわれるからである。
なお、本発明は、プラスチックフィルム基材の厚さを、特に限定しない。また、本発明は、プラスチックフィルム基材の反無機物層側の表面に、他の層が形成されることを特に規制しない。
本発明に係る一実施形態においては、言い換えると本発明に係る透明導電性の積層プラスチックフィルムにおいては、プラスチックフィルム基材としてポリエステルフィルムが使用される。特に、ポリエステル樹脂の中、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレートが好ましく使用される。
さらにまた、ポリエステルフィルム基材は、無機物層が形成される表面と反対側の表面に他の層が形成されてもよい。例えば、傷つき防止のためのハードコート層や、映りこみ防止のための反射防止層、マット処理層などの樹脂層が形成されてもよい。このような他の層を形成するまたはしないに関わらず、後の工程(該積層プラスチックフィルムを一部品とする製品の製造工程も含む)での扱いやすさや積層プラスチックフィルムの性能を考慮すると、該フィルム全体の厚さは、70〜260μmの範囲が好ましい。
また、本発明に係る別の実施形態においては、言い換えると本発明に係るフレキシブル基板用の積層プラスチックフィルムにおいては、プラスチックフィルム基材として、イミド結合を含む高分子からなるポリイミドフィルムが使用される。特に限定するわけではないが、芳香族化合物を含む芳香族ポリイミドが好ましい。この一例として、ピロメリット酸二無水物と、4,4’−ジアミノジフェニルエーテルを重合したものが挙げられる。
このポリイミドフィルムを得る方法を、一例を挙げて説明すると、まずジアミン類とテトラカルボン酸無水物類とを重合してポリアミド酸を得る。このときに用いる溶媒は、原料となるモノマー及び生成するポリアミド酸のいずれをも溶解するものであれば特に限定されない。このポリアミド酸溶液を支持体に流延、あるいは塗布して乾燥させることにより、ポリアミド酸フィルムを作製する。そして、このポリアミド酸フィルムをイミド化してポリイミドフィルムを得る。このイミド化の方法としては、熱処理を行う方法やあらかじめ閉環触媒及び脱水剤をポリアミド酸溶液に含有させておきイミド化反応を行わせる化学閉環がある。
なお、ポリイミドフィルムは、滑剤をポリイミド中に添加含有するなどして、および/または表面に微細な凹凸を付与して、滑り性を改善することが好ましい。この滑剤としては、無機や有機の0.03〜3μm程度の平均粒子径を有する微粒子が使用でき、具体例として、酸化チタン、アルミナ、シリカ、炭酸カルシウム、燐酸カルシウム、燐酸水素カルシウム、ピロ燐酸カルシウム、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、粘土鉱物などが挙げられる。また、後の工程での扱いやすさやポリイミドフィルムの性能を考慮すると、該フィルム全体の厚さは、5〜150μmの範囲、好ましくは8〜50μmの範囲がよい。
上述のプラスチックフィルムの表面に形成される無機物層の原料としては、アルミニウム、鉄、銀、銅などの単金属またはこれらの合金、あるいは、シリコン、ゲルマニウムなどの半導体またはこれらと金属との合金、さらにあるいはこれらの酸化物、窒化物、硫化物、塩化物などが挙げられる。また、ダイヤモンド、グラファイトのような炭素も挙げられる。無機物層の厚さとしては、後の工程での扱いやすさや該層の性能を考慮すると、1nm〜10μmの範囲が好ましい。
本発明に係る一実施形態においては、言い換えると本発明に係る透明導電性の積層プラスチックフィルムにおいては、無機物層として酸化インジウムを主とした、例えば酸化インジウムに酸化スズを含有した透明導電層が形成される。酸化インジウムに酸化スズを含有する場合、その含有率は40w%以下、好ましくは5〜20w%の範囲にされる。酸化インジウム層は化学量論的に完全酸化物よりも酸素が欠乏した状態が好ましい状態である。また、種々の効果を得るために、酸化スズ以外にも、別の元素を含有してもよい。
なお、無機物層を透明導電層によって構成するにあたり、酸化銀や酸化亜鉛なども使用可能であるが、酸化インジウムスズが好適である。
また、酸化インジウムスズの透明導電層の場合、その厚さは扱いやすさなどや導電性などの性能を考慮すると10〜40nmの範囲が好ましい。
本発明に係る別の実施形態においては、言い換えると本発明に係るフレキシブル基板用の積層プラスチックフィルムにおいては、無機物層として銅層が形成される。なお、導電性を損なわないのであれば、銅以外の成分を含んでいてもよい。
このような無機物層をプラスチックフィルム基材の表面に形成するドライプロセスについては、物理蒸着法(PVD)、つまり真空状況下で実施される真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法などがある。また、化学蒸着法(CVD)、つまり熱CVD、プラズマCVDがある。
本発明の一実施形態における、無機物層として形成される酸化インジウムを主とした透明導電層は、上述のいずれの方法でも形成可能であるが、特にはスパッタリング法が好ましい。さらに事業化を考えた場合は、高速に層形成可能なマグネトロンスパッタリングが好ましい。
酸化インジウムを主とした透明導電層は、金属インジウムを主としたターゲットを、酸素が混合されたアルゴンガスによってスパッタリングすることにより形成される。その際に酸素の混合量を調整することにより、透明導電層の酸化度が調整され、その結果として該導電層の導電率が最適に調整されている。より安定的に作製する場合には、金属インジウムではなく酸化インジウムをターゲットとし、少量の酸素が混合されたアルゴンガスによってスパッタリングする方がよい。なお、マグネトロンスパッタリングでも、直流スパッタリングが好ましく、放電の安定を考慮すると、直流パルス電源を使ったマグネトロンスパッタリングが好ましい。
本発明の別の実施形態における、無機物層として形成される銅層も、上述のいずれの方法でも形成可能であるが、特にはスパッタリング法が好ましい。さらに特には、同様に、直流パルス電源を使ったマグネトロンスパッタリングが好ましい。
なお、スパッタリングのみで銅層を形成すると製造コストが高くなるので、スパッタリングによって下地の銅層を形成し、その下地の上に湿式のメッキによって厚い銅層を形成してもよい。例えば、スパッタリングによって例えば50〜500nm厚さの下地を形成し、その後メッキによって銅層を例えば5〜50μmの厚さにする。
ここからは、本発明に係る、プラスチックフィルムの無機物層が形成される表面に対する、マイクロ波放電によるプラズマを使用するエッチングについて説明する。
本明細書で言う「マイクロ波放電によるプラズマ」とは、マイクロ波電磁界によってガスを電離放電することによって発生するプラズマを言う。また、本明細書で言う「マイクロ波」は、300MHz〜100GHzの周波数帯を指す。この範囲には、電波法によって工業用途に割り当てられている代表的な周波数915MHzと2.45GHzとが含まれており、特に2.45GHzは、その周波数のマイクロ波を発生させるマイクロ波電源が商業的に普及して廉価であるため、好適である。
本発明に係るプラズマの発生方法(プラズマ源)は、比較的高いプラズマ濃度を得られるものが好ましい。また、プラスチックフィルム基材の表面に実質的に均一に照射できるものが好ましい。DC放電、容量結合によるRF放電、誘導結合によるRF放電などは好適でない。
特に、このようなプラズマ源としては、特願2008−069890の文献に記載されているプラズマ装置が好ましい。
このプラズマ装置は、容器内にマイクロ波プラズマを発生させるプラズマ装置であって、(1)矩形の断面形状を形成する壁部を有し、前記容器に装着され、自由空間波長λのマイクロ波を伝送する導波管部と、(2)上記壁部に、管内波長λgの1/2の間隔で上記導波管部の長手方向に形成された矩形状の複数のスロットから成るスロットアンテナと、(3)上記スロットアンテナを有する上記壁部の外表面に接して設けられ、上記スロットアンテナを覆う誘電体板とを備えている。
また、このプラズマ装置において、スロットアンテナを形成する上記複数のスロットは、(a)上記スロットアンテナを有する壁部の長手方向の中心軸を挟んで交互に配置されること、(b)上記中心軸からの距離が一定であること、(c)上記複数のスロットの数をn、n×λg/2をλ/2で除して得られる数をmとした場合、m−1<n<mを満たすこと、(d)マイクロ波電源側から見た上記導波管部のインピーダンスが、逆向きの電源側を見た導波管部の特性インピーダンスとほぼ等しいこと、という(a)〜(d)の条件を満たしている。
具体的に、図1〜3を参照して説明する。
プラズマ装置は、図1に示すように、プラスチックフィルム基材が内部に配置される真空槽VC内にプラズマを発生させる装置であって、マイクロ波電源17と、アイソレーター18と、パワーメーター19と、整合器20と、プラズマを発生するプラズマ発生部16と、これらを接続する導波管10、テーパー状接続管11及び接合部12とを備える。
マイクロ波電源17は、自由空間波長λのマイクロ波を出力する。マイクロ波電源17が出力するマイクロ波は、通常、300MHzから100GHzの周波数帯のいずれかであり、工業用としては例えば、915MHz又は2.45GHzが使用される。
アイソレーター18は、マイクロ波電源17からプラズマ発生部16に向かう方向(入射方向であり、図1及び2の導波管13に平行な矢印が示す方向)にのみマイクロ波を通し、プラズマ発生部16からマイクロ波電源17に向かう方向(反射方向)にマイクロ波を通さない。これによって、プラズマ発生部16から反射されたマイクロ波がマイクロ波電源17にもどることを防止し、マイクロ波電源17を保護する。
パワーメーター19は、入射方向と反射方向とのそれぞれに伝搬するマイクロ波の電力を測定する。
整合器20は、自身に接続される電源側及び負荷側の導波管のインピーダンス整合をする。すなわち、整合器20は、自身からマイクロ波電源17に向って接続される導波管のインピーダンスと、自身からプラズマ発生部16に向って接続される導波管のインピーダンスとを一致させる。これにより、マイクロ波の反射が無くなり又は低減し、反射方向に戻るマイクロ波の反射電力を無くす又は低減させることができる。従って、マイクロ波の伝搬効率を向上させることができる。
導波管10は、マイクロ波電源17から供給されるマイクロ波を伝送する矩形導波管であって、マイクロ波電源17と、アイソレーター18と、パワーメーター19と、整合器20とを順に接続する。また、テーパー状接続管11は、整合器20に接続されるプラズマ発生部16側の導波管10と、プラズマ発生部16とを接続する矩形の断面形状がマイクロ波の伝送方向に緩やかに変化する導波管である。導波管10とテーパー状接続管11は、フランジ継手で接続される(図示せず)。接合部12は、テーパー状接続管11とプラズマ発生部16とを接続する部分であり、例えば、フランジ継手で接続されている部分である。
プラズマ発生部16は、図1の平面図及び図2の側方断面図に示すように、真空槽VCに装着され、真空槽VCの中にプラズマを発生させる部位であって、導波管(導波管部)13と、スロットアンテナ14と、誘電体板15とを備える。なお、実施の形態では、真空槽VCの上部に装着される例を説明するが、プラズマ発生部16は、真空槽VCの内部に装着されてもよい。
導波管13は、できるだけ少ない伝搬ロスでマイクロ波を伝搬できるように、テーパー状接続管11により導波管10に接続されている。なお、導波管13と導波管10とは、後述するように接合部12での反射をできる限り低減して、少ない伝搬ロスでマイクロ波を伝搬できるような接続であれば、テーパー状接続管11とは異なるもの又は異なる方法を用いて接続されてもよい。導波管13は、真空槽VCの上部に装着される。導波管13は、矩形導波管であって、矩形の断面形状を形成する壁部を有する。管内波長λgは、しゃ断波長をλcとすると、1/λg=1/λ−1/λcとなることが知られている。ここに、矩形導波管である導波管13の高さをa、幅をbとすると、TEmnモードでのしゃ断波長λcは、式1で表される。したがって、管内波長λgは、マイクロ波電源17が供給するマイクロ波の周波数λと導波管13の断面形状によって決まる。
Figure 2011037232
スロットアンテナ14は、導波管13の壁部に設けられ、管内波長λgの1/2の間隔で導波管13の長手方向に形成された矩形状の複数のスロット21から成る。スロットの配置の詳細は、図3を参照して後述する。
誘電体板15は、スロットアンテナ14を有する壁部の外表面に接して設けられ、スロットアンテナ14を覆う。誘電体板15は、スロットアンテナ14を有する壁部の外表面に接して、スロットアンテナ14を覆う取付面と、その取付面に対向するプラズマ発生面とを有する。誘電体板15の厚さは、マイクロ波の波長λの4分の1以下であることが好ましい。また、誘電体板15の材料は、石英(SiO)、アルミナ(Al)等のように、マイクロ波の誘電体損が低く耐熱性のあるものが好ましい。
図3は、図1及び図2に示すスロットアンテナ14における複数のスロット21の配置を説明するための図であり、スロットアンテナを有する導波管13の上下を逆にした状態を示す。図3の矢印は、マイクロ波の伝送方向、すなわち上記の入射方向を示す。また、導波管13は、幅a、高さbの長方形断面の中空を有し、壁の厚みはtである。
図3の複数のスロット21は、TE10モードの場合の複数のスロット21の例であり、スロットアンテナ14を有する壁部の長軸22を挟んで交互の2列に形成され、導波管13の端部に最も近い第1スロット21から順に、長軸22に沿って第6スロット21まで6つ形成されている例を示す。各スロット21は、長辺方向の長さがl、短辺方向の長さがwの細長い長方形の形状を有する。スロット21の長辺方向は、長軸22と平行に設けられ、スロット21の長辺方向の中心軸23は、長軸22からの距離が一定Xlである。
第1スロット21の長辺方向の中心は、導波管13の端部から管内波長3λg/4となる位置に設けられる。長軸22と平行な方向に導波管13を見た場合に、各スロット21同士の間隔は、管内波長λgの半分(λg/2)である。また、長軸22と垂直な方向に導波管13を見た場合に、スロット21が形成されない部分の長さをdとしている。なお、第1スロット21の長辺方向の中心は、導波管13の端部から管内波長3λg/4+n・λg/2(n:自然数)となる位置に設けられてもよい。
スロット幅が狭く(2log10(l/w)>>1)、スロット周が第一共鳴近傍であり(l+w≒λ/2)、導波管が完全導体でかつ無限に薄い(t≒0)という理想化された条件の下で、導波管13の特性インピーダンスで規格化された1個のスロットの等価コンダクタンスgは、(式2)で表されることが知られている(”Microwave Antenna Theory and Design” edited by Samuel Silver,published by Boston Technical Lithographers,Inc.1963年参照)。
Figure 2011037232
スロットの数をnとした場合に、n・g=1(式3)を満たすようにスロットを形成することによって、マイクロ波電源側から導波管13を見たインピーダンスは、導波管13にスロットアンテナ14がない場合の導波管13の特性インピーダンスと整合する。すなわち、導波管13と同じ形状でスロットアンテナを有さない導波管をプラズマ発生部16に接合した場合、接合部分で、マイクロ波電源側を見たインピーダンスと、プラズマ発生部16を含む負荷側を見たインピーダンスとがほぼ等しい。そのため、上記(式3)を満たすようにスロットを形成することで、プラズマ発生部16の入力端における反射が除去され、又は低減し、効率よくマイクロ波を供給できる。また、インピーダンスが整合している場合、各スロットから放出されるマイクロ波の出力がほぼ等しくなり、均一なプラズマを発生することが可能になる。なお、接合部12からマイクロ波電源側に接続される導波管が導波管13とは異なる断面形状の導波管10である場合、両者の特性インピーダンスが違うために、その接合部分でマイクロ波の反射が起こる。この反射を減らす方法の一つとして、導波管10と導波管13とを滑らかに接続する矩形断面をもつテーパー状接続管11を設ける方法が有効である。このテーパー状接続管11の長さを自由空間波長に比べて数倍程度に長くすると、テーパー状接続管11のインピーダンスが導波管10の特性インピーダンスから導波管13の特性インピーダンスまでにゆるやかに変化するので、上記接合部12での反射を実用上、無視できるレベルまで減らすことが可能である。
また、dは、式4で表される。
Figure 2011037232
dは、スロット21が存在しない間隔であるため、できるだけ小さい方が好ましい。dを小さくすることによって、導波管13の壁部の全体にマイクロ波を出力できるため、プラズマ発生部16は均一なプラズマを発生することが可能になる。インピーダンスを整合しながら、できるだけdを小さくするには、プラズマを発生させる領域長L(=n・λg/2)をλ/2で除した数n´を越えないもっとも近い整数nでLを除した長さの2倍をλgに設定するとよい。すなわち、スロットの数をn、n×λg/2をλ/2で除して得られる数をmとした場合、m−1<n<mを満たす場合に、インピーダンスを整合しながら、dを小さくすることができる。
このようなプラズマ装置によれば、マイクロ波電源17側から負荷であるスロットアンテナ14を有する導波管13を見たインピーダンスが、マイクロ波電源17側を見た導波管13の特性インピーダンスと整合しているため、マイクロ波パワーが複数のスロット21から均一に効率よく放射され、高濃度のプラズマを真空槽VC内に一様に発生させることができる。また、その結果として、真空槽VC内のプラスチックフィルム基材に実質的に均一にプラズマを照射することができる。
また、プラズマを発生するにあたり、使用するガスは、アルゴンと水素、またはアルゴンと窒素の混合ガスが好ましく、より好ましくはアルゴン単独のガスがよく、これに対して酸素は含まれない方がよい(後述の実施例参照)。
アルゴンガスは、プラスチックフィルム基材と無機物層との密着性を考慮すると、使用に適している。理由は、アルゴンガスが、物理的に極表層を除去し、該極表層を除去して新たに現れた表面に対して化学的に作用せず、その結果として密着力を低下させる脆弱層を形成しないからである。
アルゴンと水素、またはアルゴンと窒素の混合ガスの場合、水素または窒素がアルゴンに比べて活性があるため、極表層を除去する速度は高くなるものの、該極表層を除去して新たに現れた表面に対して若干化学的に作用する。そのため、若干脆弱層が形成され、密着力が低下する場合がある。なお、アルゴンガスと混合される水素ガスや窒素ガスは、単原子分子のガスでもよく、水素や窒素を含むアンモニアなどのガスであってもよい。また、水素や窒素は、真空槽に導入するにあたり、導入前にアルゴンガスと混合されてもよいし、導入後に混合されるようにアルゴンガスと別々に導入してもよい。
アルゴンと高濃度の酸素の混合ガスの場合、酸素が水素または窒素に比べてさらに活性があるため、極表層を除去する速度はさらに高くなるが、脆弱層を過度に形成するため、密着力が大きく低下する。
プラズマによるプラスチックフィルム基材の表面の除去量、すなわちエッチング量は、プラスチックフィルム基材の極表層を除去できる量であればよく、少なくとも12nm以上必要である(後述の実施例参照)。また、エッチング量は、大きすぎるとプラスチックフィルムが劣化するので、563nm以下がよい(後述の実施例参照)。
このエッチング量は、上述したようなプラズマ装置のプラズマ照射時間に基づいて制御される。
例えば、エッチングされるプラスチックフィルム基材の表面の一部をマスクした状態で、該表面にマイクロ波放電によるプラズマを照射し、所定時間エッチングを実行する。そのエッチング終了後にマスクを取り外し、エッチングされた部分と、マスクによってエッチングされなかった部分との段差を、例えば表面粗さ計などで測定する。その測定結果が、所定時間によるエッチング量に相当する。所定時間を変更して同様に段差を測定することにより、プラズマ照射時間とエッチング量との関係を求めることができる。この関係に基づいて、プラズマ照射時間を制御することにより、エッチング量を制御することができる。
なお、エッチング速度は、工業的には高速であればあるほどよいが、プラスフィルム基材が搬送されながらエッチングされる場合(例えば、ロール・ツー・ロールでエッチングに続いて無機物層がスパッタリングされる場合)、例えばプラスチックフィルム基材が5m/分、好ましくは1m/分の搬送速度で搬送される場合、12nm/分以上必要である。
以下、実施例を示し、本発明に係る積層プラスチックフィルムの効果を具体的に説明する。なお、本発明は、以下の実施例に限定されるものでない。
(実施例1〜3、比較例1)
図4に示す装置により、無機物層として酸化インジウムスズ層を厚さ100μmのポリエチレンテレフタレートフィルム基材(東洋紡績株式会社製 A4100、以下、「PETフィルム基材」と称する。)の表面に形成した。そして、酸化インジウムスズ層とPETフィルム基材との密着力を測定した。
図4に示す装置50は、PETフィルム基材に対して上述したようなマイクロ波放電によるプラズマ処理を実施可能に構成されているとともに、プラズマ処理されたPETフィルム基材の表面に酸化インジウムスズをスパッタリングできるように構成されている。
そのために、装置50は、概略、真空槽52と、真空槽52を減圧するポンプ54と、真空槽52内にガスを導入するマスフローコントローラ56と、真空槽52内で回転可能であって表面にPETフィルム基材Sを支持するロール58と、プラズマ源60と、プラズマ源60に対してロール58を挟んで対向配置されたスパッタ源62と、スパッタ源62とロール58との間に配置されて開閉することによりスパッタリング時間を調整するシャッタ64と、プラズマの広がりを制限する仕切り板66と、スパッタ粒子の他の場所への付着を防ぐ仕切り板68とを有する。
プラズマ源60は、図1〜3に示すプラズマ装置(特願2008−069890)であって、真空槽52内を臨んでいるプラズマ装置の誘電体板15表面のサイズは600mm×170mmである。また、誘電体板15表面からロール58に支持されているPETフィルム基材Sまでの距離は約70mmである。
実施例1〜3、比較例1においては、プラズマ処理の準備として、まずポンプ54によって真空槽52内を1.0×10−3Pa以下に減圧し、その減圧後にアルゴンガスを、圧力が37Paになるまでマスフローコントローラ56を介して426sccm導入した。なお、真空槽52内の圧力は、隔膜式圧力計によって測定した。準備が完了した後、プラズマ源60から真空槽52内に、出力が1.0kwであって周波数が2.45GHzのマイクロ波放電を行った。このプラズマによる処理時間を、60(比較例1),120(実施例1),300(実施例2),600(実施例3)秒にした。
スパッタ源62は、マグネットスパッタリングを実行可能な(マグネットを有する)スパッタ源62であって、図示してはいないが、大きさが300mm×75mmの10w%の酸化スズを含有する酸化インジウムのターゲットが装着してある。スパッタ源62には、図示してはいないが、定電流直流電源が接続されておりアース電位に対して負電位がかけられる。また、スパッタ源62とPETフィルム基材Sまでの距離は、約50mmである。
プラズマ処理終了後、一旦プラズマ処理のためのガスの導入を止めガスを引ききった後、ロール58を回転してPETフィルム基材Sをスパッタ源62に対向配置する。スパッタリングの準備として、アルゴンガスを144sccm、酸素ガスを2.2sccm導入して真空槽52内を5.5×10−1Paの圧力にした。シャッタ64を閉じた状態で直流電源により、0.6A放電した。その放電が安定した後、20秒間シャッタ64を開け、厚さ20nmの無機物層をプラズマ処理されたPETフィルム基材の表面に形成した。
<密着力の測定>
実施例1〜3、比較例1においては、本発明に係る積層プラスチックフィルムの効果であるPETフィルム基材Sと無機物層(酸化インジウムスズ層)との密着力は、プラスチックフィルム基材と無機物層とを剥離するのに必要な力を測定することにより求めた。すなわち、剥離力を密着力とした。
ただ、PETフィルム基材Sから直接的に無機物層を剥離することは困難なので、密着力測定用積層体を無機物層に強固に接着し、該密着力測定用積層体とPETフィルム基材Sとの剥離力を測定した。
密着力測定用積層体は、厚さ40μmのアイオノマーフィルム(タマポリ株式会社製 HM−52)と、厚さ75μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡績株式会社製 E5100)とを、ポリエステル系接着剤(東洋モートン株式会社製 TM590、CAT56)を介して接着することによって作製した。
密着力測定用積層体のアイオノマーフィルム側表面を積層プラスチックフィルムの無機物層表面に接着した。具体的には、両者を重ね合わせた状態で、140℃に加熱されて線圧が30N/mのゴムローラ間に約1cm/分の速度で通過させることにより接着した。
密着力測定用積層体と積層プラスチックフィルムとの剥離には、力一軸試験機(島津製作所製 オートグラフAGS−1KNG)を使用した。試験機により、密着力測定用積層体と積層プラスチックフィルムとの180度剥離法に基づく剥離力(密着力)を測定した。ロードセルは5kgf、100kgfを適宜使用した。剥離サンプルの幅は500mmで、剥離速度は500mm/minである。剥離量が増加するにしたがって剥離力が変動する場合は、変動値の内の最小値を剥離力とした。
<エッチング量の測定>
実施例1〜3、比較例1においては、密着力だけでなく、プラズマ処理によるPETフィルム基材Sのエッチング量も測定した。なお、エッチング量の測定は、密着力を測定するPETフィルム基材から測定するのではなく、同一の条件でプラズマ処理された同一のPETフィルム基材に対して実施した。
エッチング量は、以下のように測定した。まず、プラズマ処理される前のPETフィルム基材Sの表面の一部分に、マスクとしてポリイミドテープを重ねた。そして、この状態でプラズマ処理を実施した。プラズマ処理後、ポリイミドテープを取り除き、プラズマ処理によってエッチングされた部分とポリイミドテープによってエッチングされなかった部分との段差を測定した。この段差の測定に、光干渉を利用して凹凸を測定する装置(株式会社菱化システム製 バートスキャンR5500H−M100)を使用した。その段差の測定値をエッチング量とした。
(実施例4〜5、比較例2〜3)
実施例1〜3、比較例1とほぼ同じだが、プラズマ処理時に真空槽52に導入するガスを、150sccmのアルゴンガスと181sccmの水素ガスとの混合ガスとした。またプラズマによる処理時間を、60(比較例2),120(実施例4),300(比較例3),600(実施例5)秒にした。
(実施例6〜7、比較例4〜5)
実施例1〜3、比較例1とほぼ同じだが、プラズマ処理時に真空槽52に導入するガスを、150sccmのアルゴンガスと233sccmの窒素ガスとの混合ガスとした。またプラズマによる処理時間を、60(比較例4),120(実施例6),300(比較例5),600(実施例7)秒にした。
(比較例6〜9)
実施例1〜3、比較例1とほぼ同じだが、プラズマ処理時に真空槽52に導入するガスを、150sccmのアルゴンガスと246sccmの酸素ガスとの混合ガスとした。またプラズマによる処理時間を、60(比較例6),120(比較例7),300(比較例8),600(比較例9)秒にした。
(比較例10)
本比較例は、プラズマ処理を実施しないことを除いて実施例1〜3、比較例1と同様に実施した。
実施例1〜7および比較例1〜10について、測定した密着力とエッチング量とを表1に示す。なお、表中のエッチング量における計算値は、バラツキがある複数の測定値を原点を通る直線で最小二乗近似して求めたものであって、対応する処理時間であるときの値である。表中、密着力3000n/mとあるのは、剥がすことができなかったものである。
Figure 2011037232
また、実施例1〜7や比較例1〜10と異なる真空槽52内圧でプラズマ処理を実施し、そのエッチング量と密着力とを測定した。
(実施例8〜15)
実施例1〜3、比較例1とほぼ同じだが、プラズマ処理時に真空槽52に導入するガスとして247sccmのアルゴンガスを使用し、また、それにより真空槽52内を10Paの圧力にした。またプラズマによる処理時間を、30(実施例8),60(実施例9),90(実施例10),120(実施例11),150(実施例12),180(実施例13),300(実施例14),600(実施例15)秒にした。
(実施例16、比較例11〜12)
実施例1〜3,比較例1とほぼ同じだが、プラズマ処理時に真空槽52に導入するガスとして150sccmのアルゴンガスと50sccmの水素ガスとの混合ガスを使用し、また、それにより真空槽52内を7Paの圧力にした。またプラズマによる処理時間を、120(比較例11),300(実施例16),600(比較例12)秒にした。
(実施例17〜18、比較例13)
実施例1〜3,比較例1とほほ同じだが、プラズマ処理時に真空槽52に導入するガスとして150sccmのアルゴンガスと92sccmの窒素ガスとの混合ガスを使用し、また、それにより真空槽52内を9Paの圧力にした。またプラズマによる処理時間を、120(実施例17),300(比較例13),600(実施例18)秒にした。
(比較例14〜16)
実施例1〜3,比較例1とほぼ同じだが、プラズマ処理時に真空槽52に導入するガスとして150sccmのアルゴンガスと92sccmの酸素ガスとの混合ガスを使用し、また、それにより真空槽52内を9Paの圧力にした。またプラズマによる処理時間を、120(比較例14),300(比較例15),600(比較例16)秒にした。
(比較例17)
比較例10と同じである。
実施例8〜18および比較例11〜17について、密着力とエッチング量とを表2に示す。なお、図中のエッチング量における計算値は、バラツキがある複数の測定値を原点を通る直線で最小二乗近似して求めたものであって、対応する処理時間であるときの値である。表中、密着力3000n/mとあるのは、剥がすことができなかったものである。また、実施例8の1500N/mは、途中までの密着力(剥離力)を示している(本例では剥離が途中で止まった)。
Figure 2011037232
(実施例19)
図5に示す装置により、無機物層として銅層を厚さ37.5μmのポリイミドフィルム(東レ・デュポン株式会社製 カプトン150EN−C、以下、「ポリイミドフィルム基材」と称する。)の表面に形成した。そして、銅層とポリイミドフィルム基材との密着力を測定した。
図5に示す装置100は、ポリイミドフィルム基材に対して上述したようなマイクロ波放電によるプラズマ処理を実施可能に構成されているとともに、プラズマ処理されたポリイミドフィルム基材の表面に銅をスパッタリングできるように構成されている。
そのために、装置100は、概略、真空槽102と、真空槽102を減圧するポンプ104と、真空槽102内にガスを導入するポンプ106と、真空槽102内で一方向に進退可能であって先端にポリイミドフィルム基材S2を支持するホルダ108と、プラズマ源110と、プラズマ源110とホルダ108の進退方向に関して距離をあけて配置されたスパッタ源112とを有する。
プラズマ源110は、図1〜3に示すプラズマ装置(特願2008−069890)であって、真空槽102内を臨んでいるプラズマ装置の誘電体板15表面のサイズは直径約250mmである。また、プラズマ処理時における、誘電体板15表面からポリイミドフィルム基材S2までの距離は約50mmである。
実施例19においては、プラズマ処理の準備として、まずポンプ104によって真空槽102内を1.0×10−3Pa以下に減圧し、その減圧後に流量比が1:1のアルゴンガスと水素ガスとの混合ガスを、圧力が67Paになるまでポンプ106を介して導入した。なお、真空槽102内の圧力は、隔膜式圧力計によって測定した。準備が完了すると、プラズマ源110から真空槽102内に、出力が1.0kwであって周波数が2.45GHzのマイクロ波を放電した。実施例19においては、このマイクロ波放電を行った時間(プラズマ処理時間)を300秒に設定し、厚さ563nmのエッチング量でエッチングを実行した。エッチング量は、実施例1〜3、比較例1と同様に測定した。
スパッタ源112は、マグネットスパッタリングを実行可能な(マグネットを有する)スパッタ装置であって、図示してはいないが、大きさが直径51mmの銅のターゲットと、該ターゲットに負電位を与える定電流直流電源とを有する。また、スパッタ源112とポリイミドフィルム基材S2までの距離は、約100mmである。
プラズマ処理終了後、ホルダ108を後退してポリイミドフィルム基材S2をスパッタ源112に対向配置する。スパッタリングの準備として、アルゴンガスを導入して真空槽102内を6.7×10−1Paの圧力にした。直流電源により0.3Aで放電し、0.5mm/sの堆積速度で、厚さ300nmの銅層を形成した。
<密着力の測定>
実施例19において、実施例1〜3、比較例1と同様に、ポリイミドフィルム基材S2と無機物層(銅)との密着力は、ポリイミドフィルム基材と無機物層とを剥離するのに必要な力を測定することにより求めた。すなわち、剥離力を密着力とした。
実施例1〜3、比較例1と同様に、密着力測定用積層体を銅層表面に接着した。密着力測定用積層体と積層プラスチックフィルムとの剥離に、デジタルフォースゲージ(最大50N、分解能0.01N)を使用した。デジタルフォースゲージにより、密着力測定用積層体と積層プラスチックフィルムとの180度剥離法に基づく剥離力(密着力)を測定した。
(比較例18)
本比較例は、プラズマ処理を実施しないことを除いて実施例19と同じである。
実施例19および比較例18について、密着力とエッチング量とを表3に示す。
Figure 2011037232
以上、表1〜表3に示すように、プラスチックフィルム基材の表面に対するマイクロ放電によるプラズマ処理は、高い密着力を得るためには、エッチング量が12〜563nmの範囲になるようにするのがよい。これより、PETフィルム基材と酸化インジウムの無機物層からなる積層プラスチックフィルムは、100N/mより高い密着力を得ることができる。また、ポリイミドフィルム基材と銅層からなる積層プラスチックフィルムは、800N/mより高い密着力を得ることができる。
加えて、アルゴンガスは、アルゴンガスと他のガスとの混合ガスに比べて、プラズマ処理時間とエッチング量との間に安定した比例関係が存在し、またエッチング量と密着力との間にも安定した比例関係が存在する。すなわち、プラズマ処理時間の増加に伴い、密着力が増加している。
これに対し、アルゴンガスと水素ガス、またはアルゴンガスと窒素ガスの混合ガスは、密着力を見れば、アルゴンガスと同等であるが、プラズマ処理時間とエッチング量との間に、アルゴンガス単独ほどの安定した比例関係はない。けれども、適切にプラズマ処理時間を設定すれば、高い密着力を得ることは可能である。
また、アルゴンガスと高濃度の酸素ガスの混合ガスの場合、密着力は、マイクロ波放電によるプラズマ処理を実施しないときの密着力と変わらない。
以上のように、中間層を形成することなく、短時間(すなわち安価な製造コスト)で、プラスチックフィルム基材に該無機物層を高い密着力で形成することができる。
プラスチックフィルム基材の表面にドライプロセスによって無機物層を形成することにより積層プラスチックフィルムの産業分野において、本発明は利用可能である。
10 導波管
11 テーパー状接続管
12 接合部
13 導波管
14 スロットアンテナ
15 誘電体板
16 プラズマ発生部
17 マイクロ波電源
18 アイソレーター
19 パワーメーター
20 整合器
VC 真空槽

Claims (8)

  1. 無機物層と、表面に該無機物層がドライプロセスによって形成される前に、マイクロ波放電によるプラズマによって該表面が処理されるプラスチックフィルム基材とを含む積層プラスチックフィルムであって、
    前記プラスチックフィルム基材の表面が、前記プラズマによって12〜563nmのエッチング量でエッチングされていることを特徴とする積層プラスチックフィルム。
  2. 請求項1に記載の積層プラスチックフィルムにおいて、
    前記マイクロ波放電によるプラズマの発生に使用するガスがアルゴンガスであることを特徴とする積層プラスチックフィルム。
  3. 請求項1に記載の積層プラスチックフィルムにおいて、
    前記マイクロ波放電によるプラズマの発生に使用するガスが、アルゴンガスと水素ガスとの混合ガス、またはアルゴンガスと窒素ガスとの混合ガスであることを特徴とする積層プラスチックフィルム。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載の積層プラスチックフィルムにおいて、
    前記プラスチックフィルム基材がポリエステルフィルム基材であって、
    前記無機物層が酸化インジウムを主成分とする層であることを特徴とする積層プラスチックフィルム。
  5. 請求項4に記載の積層プラスチックフィルムにおいて、
    前記プラスチックフィルム基材と無機物層との密着力が100N/m以上であることを特徴とする積層プラスチックフィルム。
  6. 請求項1から3のいずれか一項に記載の積層プラスチックフィルムにおいて、
    前記プラスチックフィルム基材がポリイミドフィルムであって、
    前記無機物層が銅を主成分とする層であることを特徴とする積層プラスチックフィルム。
  7. 請求項6に記載の積層プラスチックフィルムにおいて、
    前記プラスチックフィルム基材と無機物層との密着力が800N/m以上であることを特徴とする積層プラスチックフィルム。
  8. プラスチックフィルム基材の表面をマイクロ波放電によるプラズマによって12〜563nmのエッチング量でエッチングし、該エッチング後の表面にドライプロセスによって無機物層を形成することを特徴とする積層プラスチックフィルムの製造方法。
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