JP2011037084A - 印刷装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数のプリントジョブを実行可能な印刷装置のプリント中断要因の解除を率先して行う動機付けを与える。また、プリント中断要因が生じた印刷装置で、早急にプリントジョブを実行したい場合にも対応できるようにする。
【解決手段】プリント中断要因の発生によってプリントジョブが中断した場合において、プリントジョブ中断要因が解除され、プリントジョブが再開されるとき、所望の実行したいプリントジョブを特定することにより、特定されたプリントジョブを優先して実行させる。
【選択図】図1

Description

本発明は印刷装置に関し、より詳細には、例えばネットワークを介して複数のコンピュータで共有されるプリンタなどの印刷装置に関するものである。
印刷装置において、ペーパエンプティなどによってプリントジョブが中断し、その中断要因が解消されてプリントジョブが再開される場合、実行されるプリントジョブは、通常は、中断要因の発生したプリントジョブであった。
一方、事務機器の効率的利用などの観点から、オフィスなどでは、ネットワークを介して複数のコンピュータで1台の印刷装置を共有させていることが多い。このような場合、印刷装置にプリントジョブ中断要因(ペーパーエンプティなど)が発生すると、その中断要因を解除した者が、必ずしも中断要因の発生したプリントジョブの実行命令者であるとは限らない。
例えば、ネットワークを介してプリントジョブを印刷装置に実行命令した者が、印刷が完了していると思い印刷物を取りに印刷装置の設置場所に行ったとき、先に実行命令された他人のプリントジョブの実行途中で印刷装置が止まっている場合がある。この場合、中断要因の解除操作を行なって、他人のプリントジョブを終了させないと、自分のプリントジョブが実行されない。また、例えばプリント中断要因がペーパーエンプティであった場合、自分が印刷しようとするペーパーは給紙トレイに充填されているにも拘わらず、他人のプリントジョブのためにペーパーを補給しなければならない。そして、プリント中断要因を解除した後は、必然的に、他人のプリントジョブが正常に行われるか監視することになる。
これまでの、プリントジョブの中断後の再開に関する技術としては、情報セキュリティの観点から、認証データが認証されることによりプリントが許可される、いわゆるセキュアプリントが、中断後に再開されるとき、そのセキュアプリントを指示した者を認証してからその中断したジョブ再開するという技術が提案されているだけである(例えば特許文献1)。
特開2005-161841号公報
プリント中断要因解除者が感じる前記のような不合理は、これまで誰もが一度は経験しているところであり、このような不合理を解消したいという潜在的な市場要求は少なからずある。
本発明はこのような従来の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、印刷装置のプリント中断要因の解除を率先して行う動機付けを与えることにある。また、プリント中断要因が生じた印刷装置で、早急にプリントジョブを実行したい場合にも対応できるようにすることにある。
前記目的を達成する本発明に係る印刷装置は、複数のプリントジョブを実行可能な印刷装置であって、通常状態では受付順にプリントジョブを実行し、プリント中断要因の発生によってプリントジョブが中断した場合において、プリントジョブ中断要因が解除され、プリントジョブが再開されるとき、所望の実行したいプリントジョブを特定することにより、特定されたプリントジョブを優先して実行することを特徴とする。
また、本発明に係る印刷装置は、受け付けた複数のプリントジョブを原則として受付順に実行する制御手段と、プリントジョブに基づいてプリントを行うプリント手段と、プリントジョブ中断要因の発生を検知する検知手段と、該検知手段によってプリントジョブが中断された場合、プリントジョブ中断要因の解除後に実行したいプリントジョブを入力するための入力手段とを備え、プリントジョブ中断要因が解除され、プリントジョブを再開する場合、前記入力手段から入力されたプリントジョブを優先して実行することを特徴とする。
前記入力手段は表示部を備え、この表示部に、プリントジョブ中断要因及び中断解除のための操作指示、受け付けられているプリントジョブの一覧表を表示するようにするのが好ましい。
また、認証データを入力する第2入力手段をさらに設け、プリントジョブ中断後に再開するプリントジョブが、認証データが認証されることによりプリントが許可されるセキュアプリントジョブである場合、第2入力手段から入力された認証データが認証されたときのみプリントジョブを実行するようにするのが好ましい。
そしてまた、内蔵された処理トレイにペーパー(記録媒体)を一時的に貯めて、ステイプル処理、パンチ処理、折り畳み処理及び製本処理の少なくとも1つの処理を行う後処理装置をさらに設け、中断要因の発生したプリントジョブが、前記処理の少なくとも1つの処理を行うものである場合であって、前記所望の実行したいプリントジョブも前記処理の少なくとも1つを行うものであるときは、中断要因の発生したプリントジョブを先に実行するのが好ましい。
本発明の印刷装置では、プリントジョブ中断要因が解除され、プリントジョブが再開されるとき、所望の実行したいプリントジョブを特定することにより、特定されたプリントジョブが優先して実行されるので、印刷装置のプリント中断要因の解除を率先して行う動機付けが与えられる。また、プリント中断要因が生じた印刷装置で、早急にプリントジョブを実行したい者の要望にも応えられる。
また、入力手段に設けた表示部に、プリントジョブ中断要因及び中断要因解除のための操作指示、受け付けられているプリントジョブの一覧表を表示すると、中断要因の解除操作が円滑に行われると共に、中断要因の解除後に優先して実行させるプリントジョブの選択・入力が容易となる。
認証データを入力する第2入力手段をさらに設け、プリントジョブ中断後に再開するプリントジョブが、認証データが認証されることによりプリントが許可されるセキュアプリントジョブである場合、第2入力手段から入力された認証データが認証されたときのみプリントジョブを実行するようにすると、印刷物のセキュリティが確実に担保されるようになる。
本発明に係る印刷装置が接続されたネットワークのブロック図である。 本発明に係る印刷装置の一例を示す概略構成図である。 本発明に係る印刷装置の構成を示すブロック図である。 操作パネルの一例を示す外観図である。 本発明に係る印刷装置の制御例を示すフローチャートである。 本発明に係る印刷装置の制御例を示すフローチャートである。 本発明に係る印刷装置の制御例を示すフローチャートである。 表示パネルに表示させる画面の一例を示す図である。 表示パネルに表示させる画面の一例を示す図である。 表示パネルに表示させる画面の一例を示す図である。 表示パネルに表示させる画面の一例を示す図である。 表示パネルに表示させる画面の一例を示す図である。 表示パネルに表示させる画面の一例を示す図である。 表示パネルに表示させる画面の一例を示す図である。 表示パネルに表示させる画面の一例を示す図である。 表示パネルに表示させる画面の一例を示す図である。
図1に、本発明の印刷装置が接続されたネットワークシステムの一例を示す。複数台のパーソナルコンピュータ(PC)がLANやインターネットなどのネットワークNを介して1台の印刷装置100に接続している。プリントジョブがPCからネットワークNを介して印刷装置100に送信される。印刷装置100はプリントジョブを原則として受信した順に印刷処理する。
図2に、図1のネットワークシステムで用いる印刷装置100の概略構成図を示す。この図の印刷装置100は、大きく本体部10と後処理部(後処理装置)20とから構成されている。本体部10は、例えば複写機、プリンタ、ファクシミリ及びこれらの諸機能を有する複合機である。また、本体部10において、電子写真方式により画像が形成されたペーパーは後処理部20に搬送される。後処理部20は、本体部10から排出されたペーパーDに、パンチ処理、ステイプル処理、折り畳み処理等の各種後処理を施すフィニッシャーである。以下、各部の構成について詳細に説明する。
本体部10は、読取部1、画像形成部2、給紙部3、搬送部4を備える。読取部1は、原稿トレイ1aを有する原稿搬送装置等を有する。原稿トレイ1aに載置された原稿Eが原稿搬送装置により1枚ずつコンタクトガラス1bへ搬送される。読取部1は、透明なコンタクトガラス1bの下部にCCD1cや光源1dを備え、CCD1c等を駆動制御して、コンタクトガラス1bに載置された原稿Eの画像データを読取る。具体的には原稿Eを光源1dからの照明により走査し、その反射光をCCD1cにより結像して光電変換することにより画像データを生成する。
画像形成部2は、回転可能に設けられた感光ドラム2aの周囲に露光部2b、現像部2c、定着部2d等を備える。露光部2bは光源を備え、電子写真方式によりペーパーDに画像を形成する。画像形成されたペーパーDは後処理部20に供給される。
給紙部3は、複数の給紙トレイ3a,3bを備える。これらの給紙トレイ3a,3bにはそれぞれ、サイズや種類の異なるペーパーDが収容される。給紙トレイ3a,3bは、手前方向(紙面に対して垂直方向)に引き出し可能に設けられており、利用者は給紙トレイ3a,3bを引き出してペーパーDの補給を行う。ペーパーDはそれぞれ搬送経路4a又は搬送経路4bを介して画像形成部2に供給される。ペーパーサイズには、JIS規格によるA3、A4、B5、B4等複数のサイズがある。
搬送部4は搬送経路4a、4b、4c、4dおよび搬送ローラ(図示省略)等から構成される。ペーパーDは、給紙部3から搬送経路4a、4bに沿って画像形成部2内の各部に搬送され、画像形成部2から搬送経路4c、4dに沿って画像形成されたペーパーDが後処理部20に供給される。
次に、後処理部20について説明する。後処理部20は、主としてパンチ処理部21、ステイプル処理部22、折り畳み処理部23から構成される。また、各処理部によって処理されたペーパーDを搬送及び排紙するための排紙トレイ24a、24b、搬送経路25a〜25eを備える。
パンチ処理部21は、パンチ処理要求に基づき本体部10から排出されたペーパーDにパンチ処理を施すもので、ペーパーDの搬送方向上流側にパンチ処理を施す。パンチ処理が施されたペーパーDは、搬送経路25aを介して排紙トレイ24aへ排紙される。また、その他の後処理が施される場合には、搬送経路25bにより搬送される。
ステイプル処理部22は、スタック台22a及びステープラ22bを備える。搬送経路25bに沿ってスタック台22aに搬送されたペーパーDを束にして、ステープラ22bにより綴じ針で綴じるステイプル処理を施す。ステイプル処理が施されたペーパーDは、搬送経路25cを介して排紙トレイ24aに排出される。また、その他の後処理が施される場合には、搬送経路25dにより搬送される。
折り畳み処理部23は、搬送経路25b、25dに沿って搬送されたペーパーDを、後処理の指示情報に基づき、ペーパーDに対して2つ折り処理、Z折り処理、3つ折り処理等の折り畳み処理を施す。折り畳み処理が施されたペーパーDは、搬送経路25eに沿って排紙トレイ24bに排出される。
なお、後処理部において、以上説明した処理の他に、複数のペーパーDを束ねて、ペーパーの一辺側を糊付けして製本化する製本処理を行えるようにしてもよい。
図3に、印刷装置100の機能ブロック図を示す。制御手段としてのCPU(Central Processing Unit)31は、ROM(Read Only Memory)32、もしくはハードディスク33に格納されている制御プログラム(後述する各種フローチャートに示す処理を実行する為のコンピュータプログラムを含む)に従って、印刷装置の各部の制御(各ユニットの動作制御や操作部の表示部等の表示制御等を含む)を行うと共に、後述する印刷処理を実行させる。
ROM32には、本装置の駆動条件や各種設定データ、設定プログラム、起動プログラムなどが格納されており、これらはCPU31による実行対象となる。
記憶ユニットとしての一例のハードディスク33には、以下説明するプリント処理をCPU31に実行させるためのプログラムやデータを保存しており、これらは必要に応じてCPU31によってRAM33に読み出されるものである。また、ハードディスク33には、外部から送信されたプリントジョブのデータ(プリント機能のプリントジョブデータ)を一時的に保存するための領域が予め設けられている。
なお、印刷装置が、コピー機能等をも具備するタイプの印刷装置の場合、ハードディスク33に、ホストコンピュータ等の外部装置から出力されたプリントジョブデータを格納可能にCPU31により制御すると共に、スキャナユニットにより読取ったプリントジョブデータ(コピー機能のジョブデータ)もハードディスク33に格納可能に制御する。そして、これらのプリントジョブに対して後述の制御をCPU31により適用可能に制御する。
RAM34は、CPU31がROM32やハードディスク33から読み出したプログラムやデータを一時的に記憶するためのエリアを備えると共に、CPU31が各種の処理を行うために使用するワークエリアを備える。
図4に示すように、操作パネル(入力手段)35は、印刷装置の駆動条件や、本装置の状態、各種のGUI、後述の操作パネル35から入力された結果などを表示する表示パネル351や、ユーザによる設定や命令等の入力操作を行うためのテンキーやスタートキー等のボタン352を備える。なお、表示パネル351は、表示画面を押圧することによって入力することも可能なタッチパネルであってもよい。
通信制御部36は、本印刷装置を図1に示したネットワークNに接続するためのもので(ネットワークNが無線によるものである場合には、この無線通信を行うためのインターフェースとして機能する)、図1に示したPCからのプリントジョブを受け取るなど、PCとのデータ通信を行うためのインターフェースとして機能するものである。またその他の装置とのデータ通信においても用いられる。
読取部1は、ペーパーなどの記録媒体に記録されている文字や画像などを周知のスキャン技術によって画像データとして読み取る(スキャン)。読み取られた画像データは一時的にハードディスク33に保存される。
画像形成部2は、PCから送信されたプリントジョブに従った印刷を行う、もしくは読取部1が読み取った画像データに従った画像の印刷を行うもので、ペーパーやOHPなどの記録媒体上に印刷を行う。
画像記憶部37は、読取部1が読み取った画像データ、通信制御部36によりPCから受信したプリントジョブのデータを一時的に蓄積するメモリとして機能するものである。なお、ハードディスク33内に設けるようにしてもよい。
画像処理部38は、印刷装置から送信される画像データを圧縮符号化したり、逆に圧縮画像データを伸張復号したり、外部から受信した印字データを画像データに変換したり(ホストからのPDLコードデータからビットマップデータに展開処理する)、保存する画像データを適切なフォーマット、またはユーザから指定されたフォーマット(例えばPDFフォーマット)にフォーマット変換したり、読取部1の光学応答特性やセンダのばらつき等に応じた画像補正処理を行ったり、ユーザが操作パネル35から入力操作する画像の変倍処理等の画像加工処理を行ったり、画像形成部38の書き込み特性等に適した画像データにする画像最適化処理などを要求に応じて行う。また、画像処理部38は、PCから送信されたプリントジョブが暗号化されている場合には、暗号化されたプリントジョブに添付されたパスワードでもって周知の技術により復号する処理も行う。
認証処理部39は、後述する各種の認証処理を行うものである。
バス311は、上述の各部を繋ぐものである。
従って図3に示した印刷装置は、読み取り画像データを伝送するファクシミリ通信や、文書管理サーバコンピュータにデータ転送する転送機能と、読み取り画像データを記録出力する複写機能と、受信画像データをファクシミリ受信する受信印刷機能と、PCからのプリントジョブに従った印刷を行う印刷機能を備えており、複写機としてだけではなく、ファクシミリ装置、プリンタ装置、スキャナ装置としても利用することが可能になっている。
なお、認証データを入力する第2入力手段として、部門番号やパスワードが登録された磁気カードを挿入するためのカードリーダ装置や、指紋読み取り装置などを図3に示す印刷装置に装着してもよく、その場合、予めROM32やハードディスク33に設定しておいた部門番号とパスワードを読み出して、認証処理部39において認証を行った後に、各種機能が実現できるようになる。もちろん、第2入力手段を使わず、操作パネル35から部門番号とパスワードを入力させて認証処理部39において認証を行ってもよい。
また、画像形成部2による印刷方式は特に限定するものではないが、電子写真記録方式以外にも、例えばインクジェット方式、サーマルヘッド方式、ドットインパクト方式などを適用することができる。
以下、印刷装置としてプリント機能を有するプリンタ装置を例に説明を続けるが、複写機能やファクシミリ機能などの機能を複合的に備えた装置についても本発明は適用される。
図5に、本発明に係る印刷装置の制御例を示すフローチャートを示す。なお、ここでは、プリントジョブの印刷処理を中断させる要因(以下、プリント中断要因)として、印刷処理中に給紙トレイのペーパーが無くなった(「ペーパーエンプティ」)場合を例に説明する。まず、CPU31は、ハードディスク33内の印刷待ち行列にセットしたプリントジョブを、受信した順に、処理していくようジョブスケジューリングを行う。印刷順番がきたプリントジョブは、ハードディスク33から読み出されて、画像形成部2によって、プリントジョブに含まれる印刷条件に従った印刷処理が実行される(ステップS501)。
そして、CPU31は、プリントジョブを画像形成部2に印刷処理させている間に、プリント中断要因が発生したかどうかを、各種の検知センサ(ペーパー紙搬送ユニット内のペーパーの搬送状況を検知するセンサや、給紙カセットのペーパーの有無及び/又は残量等を検知するセンサやトナーの有無及び/又は残量を検知するセンサ等の消耗材センサ等の印刷処理工程にて印刷処理の中断要因を検知可能な各種のセンサを含む)から発生される通報情報等を基に、監視チェックする(ステップS502)。本実施形態は、印刷装置を構成する各部(図3に示した各部、またこの各部を更に構成する各部)に、エラー/及び警告発生検知ユニットを設け、印刷処理にてその動作に異常が発生した場合には、各部に応じたエラー信号を内部の信号線を介してCPU31に通知するように構成している。これにより、CPU31によって常に各部の動作に異常が発生しているかどうかがチェックされる。
なお、このプリント中断要因には様々な要因が考えられるが、本実施形態では、例えば、ペーパーなどの記録媒体、ステイプル針、トナーを含む複数種類の消耗品のうちの、印刷対象のジョブの為に用いるべき消耗材の少なくとも何れか(1種類、或いは、2種類以上)が無くなった場合、及び、ペーパーの紙詰まりやステイプルユニットでのステイプラの針詰まりやハードディスク33等の記憶ユニットのメモリフルやコピー機能を有するならばスキャナユニットによる原稿ジャム等の印刷装置のステータスとしてエラー状態が発生した場合、及び、操作者により操作部37を介して印刷処理中の当該プリントジョブの印刷処理の中断指示が入力された場合の少なくとも何れかのケースを含む、複数のケースのうちの少なくとも何れかのケースである。もちろん、これ以外に考えられるプリントジョブの印刷処理の中断要因にも本発明は適用可能である。
前記のようなプリント中断要因が発生していない場合は、実行中のプリントジョブの印刷処理が続行される。そして印刷が完了した場合には(ステップS503)、印刷が完了したプリントジョブのデータを印刷待ち行列から削除し、プリントすべき次のプリントジョブがあるかどうかが判断される(ステップS504)。次のプリントジョブがまだあるときは、再びステップS501に戻って印刷処理を行い、次のプリントジョブがない場合は制御を終了する。
一方、プリント中断要因が発生した場合には(ステップS502)、現在印刷処理実行中のプリントジョブの印刷処理が中断されると共に、表示パネル351(図4に図示)に画面表示(ア)、すなわち図8に示す画面が表示される(ステップS505)。表示パネル351の上半分には、ペーパーエンプティが発生した旨の表示、及びプリント中断解除のための操作表示の表示、この場合はペーパー補給が必要な旨の表示がなされ、下半分には、ペーパー補給後、現在のプリントジョブを継続するか、新たな優先プリントジョブを選択するかの表示がなされる。オペレータは、ボタン352(図4に図示)の「1」か「2」を押すことにより、どちらかを選択できる。
優先プリントジョブが選択された場合(ステップS506)、表示パネル351(図4に図示)に画面表示(イ)、すなわち図9に示す画面が表示される(ステップS507)。表示パネル351の上半分には、ハードディスク33内の印刷待ち行列にセットされているプリントジョブの一覧表が表示され、下半分には、優先して実行するジョブ番号の選択・入力を促す表示される。プリントジョブの一覧表は、表示パネル351の右側のアップ、ダウンの表示「△」、「▽」をタッチすることによってスクロールできる。
画面表示(イ)のプリントジョブの一覧表において、ジョブ番号「245」は、非セキュアプリントで、登録者(例えばクライアントパソコン名)は「2679」、プリントされるファイルの名称は「メール」である。同様に、ジョブ番号「246」は、セキュアプリントで、登録者は「3897」、プリントされるファイルの名称は「技術情報」である。ジョブ番号「247」は、非セキュアプリントで、登録者は「1205」、プリントされるファイルの名称は「スケジュール」である。オペレータは、優先したいジョブプリントのジョブ番号をボタン352(図4に図示)を使って入力する。
次に、選択されたプリントジョブがセキュアプリントである場合(ステップS508)、即ち、ジョブ番号「246」が選択された場合、表示パネル351(図4に図示)に画面表示(ウ)、すなわち図10に示す画面が表示され、パスワードの入力が促される(ステップS509)。オペレータは、操作パネル35のボタン352を使ってパスワードを入力する。なお、認証データとしては、パスワードの他、ICカードや指紋データ、静脈データなどを用いても構わない。この場合、認証データを入力する手段(第2入力手段)として、カードリーダ装置や指紋読み取り装置、静脈読み取り装置などをさらに設ける必要がある。
パスワードが入力されると、入力されたパスワードが、予めROM32(図3に図示)やハードディスク33(図3に図示)に設定されたパスワードと一致するかどうか、認証処理部39(図3に図示)で認証が行われる(ステップS510)。入力されたパスワードが、設定されたパスワードと一致しなければ(ステップS511)、後段で図7に基づいて説明するように、ステップS701に進んで、現在のプリントジョブが継続される。
一方、入力されたパスワードが、設定されたパスワードと一致すると(ステップS511)、次に、図6のステップS601に進み、選択されたプリントジョブがスタック台22a(図2に図示)を使用するものかどうかが判定される。ステップS508において、選択されたプリントジョブがセキュアプリントでない場合は、直ちにこのステップS601に進む。
選択されたプリントジョブがスタック台22a(図2に図示)を使用しない場合は(ステップS601)、次に、給紙トレイに必要なペーパーが有るかどうかが判断される(ステップS602)。給紙トレイに必要なペーパーが有るときは、表示パネル351(図4に図示)に画面表示(エ)、すなわち図11に示すように、選択されたプリントジョブが実行される旨の表示がなされ(ステップS605)、ステップS501に戻って印刷が開始される。一方、給紙トレイに必要なペーパーが無いときは、表示パネル351(図4に図示)に画面表示(オ)、すなわち図12に示すように、給紙トレイへのペーパー補給が促され(ステップS603)、ペーパーの補給がなされると(ステップS604)、前記と同様に、選択されたプリントジョブが実行される旨の表示がなされ(ステップS605)、ステップS501に戻って印刷が開始される。
なお、本実施形態のように、給紙トレイのペーパーが無くなったことによりプリントジョブが中断したような場合には、ペーパーがオペレータにより給紙トレイに補給され、ペーパー量を検知するセンサからペーパー補給された旨の信号を受け取ることにより、CPU31は、プリント中断要因が解除されたとものと判断して印刷を開始する。
一方、選択されたプリントジョブがスタック台22a(図2に図示)を使用する場合は(ステップS601)、表示パネル351(図4に図示)に画面表示(カ)、すなわち図13に示すように、選択されたプリントジョブは現在のプリントジョブが終了しないと実行されない旨の表示がなさる(ステップS606)。そして、プリント中断要因が解除されると(ステップS607)、ステップS701に進んで、現在のプリントジョブが継続される。なお、現在のプリントジョブの継続実行については図7に基づいて後述する。これは、一般的に、後処理部20(図2に図示)は、ステープル処理や製本処理などの特殊な後処理を行うのに必要なスタック台22a(図2に図示)を1つしか備えていないので、最初のプリントジョブ、即ち中断されたプリントジョブが、例えばステープル処理を行うプリントジョブである場合に、プリント中断要因解除後に、ステープル処理を行う別のプリントジョブを実行すると、後処理装置のスタック台22a(図2に図示)に、中断されたプリントジョブのペーパーに、プリント中断要因解除後に優先して実行されたプリントジョブのペーパーが混じってしまい不都合を生じるからである。
図5のステップS506において、現在のプリントジョブの継続が選択された場合には、次に、現在のプリントジョブがセキュアプリントかどうかが判断される(ステップS701)。現在のプリントジョブがセキュアプリントであるときは、表示パネル351(図4に図示)に画面表示(キ)、すなわち図14に示すように、再スタートのためにはパスワード入力が必要でなる旨の表示がなされる(ステップS702)。
そして、オペレータによってプリント中断要因が解除されると、本実施形態の場合は給紙トレイにペーパーが補充されると(ステップS703)、CPU31はそれを検出し、表示パネル351(図4に図示)に画面表示(ク)、すなわち図15に示すように、パスワードの入力を促す表示がなされる(ステップS704)。オペレータは操作パネル35のボタン352(図4に図示)を使用してパスワードを入力する。パスワードが入力されると(ステップS705)、入力されたパスワードが、予めROM32(図3に図示)やハードディスク33(図3に図示)に設定されたパスワードと一致するかどうか、認証処理部39(図3に図示)で認証が行われる(ステップS706)。入力されたパスワードが、設定されたパスワードと一致しないときは、そのまま制御は終了する。
一方、入力されたパスワードが、設定されたパスワードと一致すると(ステップS706)、次に、図5のステップS501に戻って、現在のプリントジョブの印刷が再開される。
ステップS701において、現在のプリントジョブがセキュアプリントでないときは、表示パネル351(図4に図示)に画面表示(ケ)、すなわち図16に示すように、ペーパーの補給がなされると、現在のプリントジョブを再スタートする旨の表示がなされる(ステップS708)。そして、ステップS501に戻って印刷が開始される。
以上、プリントジョブの中断要件がペーパーエンプティの場合を例に説明したが、トナーエンプティの場合にも同じ制御フローが適用できる。すなわち、実行中のプリントジョブがイエロー色のトナーエンプティで中断しているとき、優先して実行するプリントジョブがモノクロプリントであれば、イエロー色のトナーを補充しなくても、優先プリントジョブは実行可能である。同じように、プリントジョブの中断要件がステープル針のエンプティの場合も、優先して実行するプリントジョブがノンソートトレイへの排紙であるときは、ステープル針の補充をしなくても優先プリントジョブの実行可能である。
本発明の印刷装置は、プリント中断要因の発生によってプリントジョブが中断した場合、プリントジョブ中断要因が解除され、プリントジョブが再開されるとき、プリント中断要因を解除した者の実行したいプリントジョブを優先して実行できるので、プリント中断要因の解除を率先して行う動機付けを与えることができ有用である。また、プリント中断要因が生じた印刷装置で、早急にプリントジョブを実行したい場合にも対応できるようになる。
2 画像形成部(プリント部)
10 本体部
20 後処理部(後処理装置)
31 CPU(制御手段)
35 操作パネル(入力手段)
100 印刷装置
351 表示パネル(表示部)

Claims (5)

  1. 複数のプリントジョブを実行可能な印刷装置であって、
    通常状態では受付順にプリントジョブを実行し、
    プリント中断要因の発生によってプリントジョブが中断した場合において、プリントジョブ中断要因が解除され、プリントジョブが再開されるとき、所望の実行したいプリントジョブを特定することにより、特定されたプリントジョブを優先して実行することを特徴とする印刷装置。
  2. 受け付けた複数のプリントジョブを原則として受付順に実行する制御手段と、プリントジョブに基づいてプリントを行うプリント手段と、プリントジョブ中断要因の発生を検知する検知手段と、検知手段によってプリントジョブが中断された場合、プリントジョブ中断要因の解除後に実行したいプリントジョブを入力するための入力手段とを備え、
    プリントジョブ中断要因が解除され、プリントジョブを再開する場合、前記入力手段から入力されたプリントジョブを優先して実行することを特徴とする印刷装置。
  3. 前記入力手段が表示部を備え、この表示部に、プリントジョブ中断要因及び中断解除のための操作指示、受け付けられているプリントジョブの一覧表を表示する請求項2記載の印刷装置。
  4. 認証データを入力する第2入力手段をさらに備え、プリントジョブ中断後に再開するプリントジョブが、認証データが認証されることによりプリントが許可されるセキュアプリントジョブである場合、第2入力手段から入力された認証データが認証されたときのみプリントジョブを実行する請求項2又は3記載の印刷装置。
  5. 内蔵された処理トレイに記録媒体を一時的に貯めて、ステイプル処理、パンチ処理、折り畳み処理及び製本処理の少なくとも1つの処理を行う後処理装置をさらに備え、
    中断要因の発生したプリントジョブが、前記処理の少なくとも1つの処理を行うものである場合であって、前記所望の実行したいプリントジョブも前記処理の少なくとも1つを行うものであるときは、中断要因の発生したプリントジョブを先に実行する請求項1〜4のいずれかに記載の印刷装置。
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