JP2011037080A - ベニヤレース及び積層板の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】単板積層材15、合板26等の積層板は、一方の板面が平坦面、他方の板面は複数本の凹凸部が延びた凹凸面である平坦・凹凸面ベニヤ単板14を複数枚用い、隣接するベニヤ単板の平坦面と凹凸面とを互に向かい合わせて接着してなる。
【選択図】図11
Description
従来ベニヤレースは、刃先が長手方向に直線状に形成される直線状切削用刃物(以下「直線状刃物」という)を鉋台に取付け、原木を回転駆動するのと同時に刃物を原木に当接させながら前記鉋台を原木の回転軸方向へ移送機構によって移送させることにより、ベニヤ単板(以下「単板」という)を旋削している。そのため削成された単板の表面及び裏面は平坦な面を成し、複数枚の単板を積層接着した積層板は、単板の平坦な面同士を互に向い合わせて接着するため、接着層に隙間がなく、その積層板の木材密度は原木とほぼ変わりないものであった。
従って、従来ベニヤレースで旋削した単板から製造された積層板では、木材の強度や防音、断熱性などの性能を発揮させるため、ある特定の厚みを必要とする場合には、製品が重量化してしまうことが問題となっていた。
この発明により単板の削成工程において、削成と同時に溝部を単板の表面及び裏面に形成することができるため、溝部の作成工程を増すことはなく効率性がよい。又かかる凹凸単板を用いて合板や単板積層材を製造することによって、内部に空隙を構成することができ、合板や単板積層材を軽量化できるという成果を挙げた。
単板積層材の製造においては、複数枚の凹凸単板の繊維方向を互に一致させると共に、向い合う単板の凸部の位置を一致させるように積層しなければならないが、乾燥前に削成し形成した凸部同士の間隔が、各単板の乾燥収縮による収縮量の差異によって乾燥後においては異なってしまい、向い合う凸部の位置がずれるという問題が発生している。
詳述すると、原木からの凹凸単板を旋削する工程においては、乾燥の効率性と単板の切削性を考慮し、60%から200%の高含水率の原木から単板を旋削すると同時に、表面及び裏面の凹凸部を形成している。つまり、凹凸単板の凹凸部の寸法は、高含水率の状態で決められている。一方、単板の接着の工程に於いては、十分な接着力を得るために含水率を所定値になるまで下げた低含水率の単板を用いている。そのため、旋削工程から接着工程に至るまでに単板を乾燥する工程が設けられている。
一般に木材の乾燥による収縮率は、樹種によって異なるが、例えばスギの場合は、接線方向(円周方向)6.6%、半径方向(放射方向)2.7%、繊維方向0.2%と言われている。しかし、この収縮率は成熟材の正常な部分(以下正常材とする)の値であり、樹木の髄を中心としたある一定の大きさ(スギでは直径15cm程といわれている)の部分は未成熟材と呼ばれ、接線方向(円周方向)の収縮率は小さいが、繊維方向の収縮率は大きく、正常材の2倍から3倍にもなる。さらに、成熟材や未成熟材に限らず樹木の中には生育段階の環境の変化により発生した異常材が存在し、異常材の代表と言われる「あて材」の部分は、繊維方向の収縮率が正常材の5倍から10倍にもなると言われている。
そのため、高含水率の状態で削成された凹凸単板を乾燥すると、その材が正常材か、「あて材」かによって乾燥収縮率が異なるため、凹凸単板の繊維方向に形成された凹凸部の寸法に差異が生じてしまう。例えば、ベニヤレースでの毛引き寸法を2000mmとして高含水率の原木から凹凸単板を削成した後乾燥すると、正常材部分のものは乾燥収縮率が0.2%となり1996mmの仕上がりとなるが、「あて材」部分のものは乾燥収縮率が1%となり1980mmとなってしまい、その寸法差は16mmにもなる。これらの単板を用いて単板積層材をつくると次のような問題が起こる。
更に、「あて材」の程度の軽い場合や未成熟部などの乾燥収縮率が1%に満たない場合においても、対向する凸部の位置のずれにより凸部同士の接触面積が少ないために、接着不良や弱体接着をまねき、単位面積当たりの荷重が増すことによって接着の加圧の際に単板が板厚方向に潰れてしまうという問題も起きている。
一方、複数枚の凹凸単板を用いた合板の製造に於いては、凹凸単板の繊維方向を互に直交する方向で積層し接着する。よって、向い合った凸部の列の交差する部分でしか接着できないことになり、これ又接着面積が小さく接着の安定性が低いという欠点がある。
更には、通常、合板や単板積層材の表裏面は、その利用の都合上平坦な面が求められており、そのために積層構成においては表裏面には平坦な面の単板が必要になる。ところが特許文献1の発明では、一度凹凸状刃物を鉋台に装着すると凹凸単板しか削成することができないため、表面が平坦な単板を削成するためには、刃物を直線状刃物に取り換えるか、あるいは直線状刃物を装着したベニヤレースを別途設備するか、あるいは表裏面が平坦な単板を別途購入するか等しなければならず無駄が多かった。
請求項2に記載の発明は、平坦・凹凸面帯状ベニヤ単板の製造方法であって、前記請求項1記載のベニヤレースを用いて、削成される原木から、一方の板面が平坦面、他方の板面は削成方向に複数本の凹凸部が延びた凹凸面である帯状のベニヤ単板を製造することを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、平坦・凹凸面ベニヤ単板の製造方法であって、前記請求項2記載の帯状ベニヤ単板を所定長さに切断して、一方の板面が平坦面、他方の板面は凹凸面であるベニヤ単板を製造することを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、平坦・凹凸面ベニヤ単板であって、前記請求項3記載の平坦・凹凸面ベニヤ単板の製造方法によって製造されたことを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、積層板の製造方法であって、前記請求項4記載の平坦・凹凸面ベニヤ単板を複数枚用いて積層板を製造するにあたり、積層板を構成する少なくとも2枚の平坦・凹凸面ベニヤ単板を、一方のベニヤ単板の平坦面と他方のベニヤ単板の凹凸面とを互に向い合わせて接着することを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、積層板の製造方法であって、前記請求項5記載の積層板の製造方法において、接着する任意の1枚の平坦・凹凸面ベニヤ単板の凹凸面に、両板面が平坦面である板状体のいずれかの平坦面を接着することによって、積層板の表裏両面に平坦面が表われるよう複数のベニヤ単板を積層接着したことを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、積層板の製造方法であって、前記請求項5記載の積層板の製造方法において、接着する任意の2枚の平坦・凹凸面ベニヤ単板を、一方のベニヤ単板の凹凸面と他方のベニヤ単板の凹凸面とを互に向い合わせて接着することによって、積層板の表裏両面に平坦面が表われるよう複数の平坦・凹凸面ベニヤ単板を積層接着したことを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、単板積層材の製造方法であって、前記請求項6又は請求項7記載の積層板の製造方法において、少なくとも接着する任意の2枚の平坦・凹凸面ベニヤ単板の繊維方向を互に同一にして接着することを特徴とする。
請求項9に記載の発明は、単板積層材であって、前記請求項8記載の単板積層材の製造方法によって製造されたことを特徴とする。
請求項10に記載の発明は、単板積層材であって、前記請求項9記載の単板積層材において、単板積層材を構成する両最外層のベニヤ単板が交走木理をほぼ同一部位に揃えた対のベニヤ単板であることを特徴とする。
請求項11に記載の発明は、合板の製造方法であって、前記請求項6又は請求項7記載の積層板の製造方法において、少なくとも接着する任意の2枚の平坦・凹凸面ベニヤ単板の繊維方向を互に直交させて接着することを特徴とする。
請求項12に記載の発明は、合板であって、前記請求項11記載の合板の製造方法によって製造されたことを特徴とする。
請求項13に記載の発明は、合板であって、前記請求項12記載の合板において、合板を構成する両最外層のベニヤ単板が交走木理をほぼ同一部位に揃えた対のベニヤ単板であることを特徴とする。
請求項3,4に記載の発明によれば、一方の面は平坦な面で他方の面は複数本の凹凸部が延びた凹凸面である平坦・凹凸面ベニヤ単板を得ることができた。
請求項5に記載の発明によれば、凸部の接触面積が安定することにより、板厚方向の強度も安定し、製品の不良率が低減した。この問題の解消により、今まで使用することができなかった未成熟材や曲がり材などに多く含まれる「あて材」などの低質原木も有効に使用できるようになった。
請求項6に記載の発明によれば、請求項5の効果に加えて、両板面が平坦面である板状体を一枚用いることで、積層接着した状態でその表裏両面に平坦面が表われる。
請求項7に記載の発明によれば、請求項5の効果に加えて、積層接着した状態でその表裏両面に平坦面が表われるよう、任意の2枚の平坦・凹凸面ベニヤ単板の接着向きを凹凸面同士とすることによって、従来別途設備で切削するか、購入する必要のあった両板面が平坦面である板状体を用いなくても、1種類の平坦・凹凸面ベニヤ単板のみで表裏両面が平坦な合板や単板積層材を製造することが可能となった。
請求項8,9に記載の発明によれば、請求項6または7の効果に加えて、従来必要であった凸部と凸部を突き合わせる手間のかかる作業が無くなり、単に凹凸面と平坦面を合わせればよいために作業効率が向上した。また、各単板の収縮量の差異による接着不良や弱体接着の問題も解消した。
請求項11,12に記載の発明によれば、請求項6または7の効果に加えて、それぞれの接着面積が2倍以上に増加し、接着性能が格段に向上した。
請求項10,13に記載の発明によれば、現在使用されることなく原木の伐採地に放置されている低質原木からも十分に、高い歩留まりで、反りやひねりの無い、木材の性質を生かしつつも軽量化された合板や単板積層材の製造を効率的に行うことが可能となった。
2台の鉋台4a,4bは、スピンドル3の回転軸を対称軸として一方の鉋台4aを約180°回転移動したときに他方の鉋台4bにほぼ重なるような回転対称性の有る位置関係に配置され、また、それぞれがスピンドル3の回転軸(原木の回転軸と同じ)方向に向け進退自在に設置されている。
原木1が回転駆動されると同時に、2台の鉋台4a,4bがスピンドル3の回転軸方向へ移送され、2台の鉋台4a,4bにそれぞれ固定された切削用刃物5,6により、単板2a,2bが旋削される。
一方、図5に切削用刃物6の斜視図を示す。切削用刃物6は、刃物の厚み方向に凹凸状に形成された凹刃と凸刃とを刃物の長手方向に交互に配置した凹凸状切削用刃物6である。図6は、凹凸状切削用刃物(以下「凹凸状刃物」という)6の(a)上面図、(b)正面図と側面図、(c)背面図、(d)G部拡大図を示す。図6(d)の太い実線で描いた線が上面から見た刃先6aの形状を表している。刃先6aは、刃幅をL1とした凸刃部6bと刃幅をL3とした凹刃部6cとで成り、刃物の長手方向に渡って凸刃部6bと凹刃部6cとを交互に連続した凹凸状となっている。又凸刃部6bと凹刃部6cは仮想刃先6e(細い2点鎖線)(切削用刃物6の刃先が直線状であったと仮定した刃先)からの起伏幅が同一になっており、起伏幅の合計が凹凸差L5である。凸刃6部bと凹刃部6cの間は、L2,L4の幅に対して凹凸差L5の傾斜刃部6dを形成している。本実施例では、L1を10mm、L2を6mm、L3を10mm、L4を6mm、L5を5mmとした。従って前記起伏幅は2.5mmとなる。
スピンドル3に対する切削用刃物5,6の原木1の円周方向の位置は、スピンドル3の回転軸芯P0から各鉋台4a,4bの移送方向(矢印C,D)に平行に引いた基準線(細い一点鎖線)より、間隔S0(本実施例では0.5mm)だけ原木1の回転方向(矢印B)側にずれた個所に各刃物5,6の刃先の点P1,P4が位置するように備えられる。また、旋削中の各鉋台4a,4bの移送方向の位置は、P0(スピンドル3の回転軸芯の点)からP1(切削用刃物5の刃先の点)までの距離S1と、P0(スピンドル3の回転軸芯の点)からP4(切削用刃物6の刃先の点P2とP3の中間点)までの距離S2とが常に等しくなる位置関係を常に保ちながら旋削する。
よって本実施例では移送量fを10mmとしたため、平凸帯状単板2a,2bの凹凸面同士を重ね合わせた状態の厚みL7は10mmとなり、(L5+L6+L6)=L7より、L6は2.5mmとなり、実質単板厚(L5+L6)は7.5mm、移送単板厚(L5/2+L6)は5mmの平凸帯状単板2a,2bとなる。
本発明は、基本的に前記工程を経て得られた平凸単板を任意の複数枚積層接着して、各積層単板の繊維方向を互に同一にした単板積層材又は各積層単板の繊維方向を互に直交させた合板を製造するものであり、その際、一方の単板の平坦面と他方の単板の凹凸面とを互に向い合わせて接着することを特徴とする。この接着方法を以下「平凸接着」という。
図11は、3枚の平凸単板14を互いの繊維方向を同一にして、「平凸接着」をすべく配置した3プライの単板積層材15の積層状態を示す。図11の矢印G方向から見た圧締状態の単板積層材15の正面図を図12に示す。最上層の平凸単板15aと2層目の平凸単板15bのそれぞれの凹凸面側の凸部に、塗布装置(図示せず)にて熱硬化性接着剤16を塗布し重ね合わせて、ホットプレス18で接着剤16の硬化に要する所定時間熱圧締する。接着剤16は2層目に位置する平凸単板15bの表裏両面に塗布すると、塗布回数が少なく効率が良いが、接着に必要のない凹部にまで塗布してしまうため、接着剤のコスト削減のためには凹凸面側の凸部にのみ接着剤16を塗布するほうが望ましい。
それに対して本発明では図14に示すように、平凸単板の正常材24と平凸単板の「あて材」25を積層接着する場合は、乾燥収縮量の差があったとしても接着面積は変わることなく一定で、安定した接着性を得ることができる。また、従来必要であった凸部と凸部を対向させる手間のかかる工程を省くことができ、効率的に単板積層材を製造することが可能となった。このような効果は、「あて材」に限らず樹木の中心部分には必ず存在する未成熟材においても同様の効果を発揮する。
さらには、少なくとも単板積層材31の反りやひねりに大きな影響を与える最外層に配置された平凸単板31aと31fを、単板繊維の交走木理(繊維の配向性)をほぼ同一部位に揃えた対のベニヤ単板とすることにより、積層された積層板は乾燥あるいは接着時の熱による伸縮により発生した内部応力が中立軸を中心にほぼ対称に保たれ、繊維の配向性が通直でない曲がり材などの通常使用できない材料からも、反りやひねりのない平坦な単板積層材を作ることができる。
また単板積層材31と同様に、少なくとも合板32の最外層に配置された平凸単板32aと32eが、単板繊維の交走木理(繊維の配向性)をほぼ同一部位に揃えた対のベニヤ単板を用いることにより、積層された積層板は乾燥あるいは接着時の熱による伸縮により発生した内部応力が中立軸を中心にほぼ対称に保たれることにより、繊維の配向性が通直でない曲がり材などの通常使用できない材料からも、反りやひねりのない平坦な合板を作ることができる。
また、単板積層材29,31と合板30,32の熱圧締においては、ホットプレスのみで行ってもよいが、凹凸面によってできた空隙に熱風発生器の熱風を吹き込むことにより、より短い時間に均一で安定した接着剤の硬化を達成できる。
単板積層材29,31と合板30,32は、木材の大きな特徴である軽くて強い特性や防音、断熱性などの性能を持ちつつ、凹凸面によって内部に空隙が形成され密度の低い性能を有する。更に表裏両面が平坦な面で構成されているため、壁や床下などの面材としても有効に使うことができる。
S2−S4=(1/2−θ/360)×f
(f:原木1回転当たりの各鉋台の移送量)
図29について詳述すると、スピンドル3の回転軸を対称軸として一方の鉋台4aを90°回転移動したときに他方の鉋台4cにほぼ重なるような回転対称性の有る位置関係に配置した2台の鉋台4aと4cに、凹凸状刃物6と直線状刃物5を固定して原木1を旋削し、平凸帯状単板2a,2cを同方向に向けて搬送し、回転刃11とアンビルロール12から成る定尺切断装置32a,32bによって単板の繊維と直交する方向の長さが所望の長さL8となるよう定尺切断し、複数枚の平凸単板33a,33bを製造する。
以上のような構成をとることにより、単板繊維の交走木理(繊維の配向性)をほぼ同一部位に揃えた対の平凸単板を容易に取得することができ、現在使用されることなく原木の伐採地に放置されている低質原木からも十分に、高い歩留まりで、反りやひねりの無い、木材の性質を生かしつつも軽量化された合板や単板積層材の製造が効率的に行うことが可能となった。
1.実施例1のベニヤレースでは駆動用モータ9の駆動力で、原木1の回転駆動と駆動伝達装置8a,8bを介して2台の鉋台4a,4bの移送駆動を行う構成をとったが、駆動伝達装置8a,8bの代わりにそれぞれに駆動用モータを取り付ける構成であっても良い。
詳述すると、図31に概略説明図を示すように、インバータ制御されたインダクションモータ等のスピンドル駆動用モータ36によって、原木1はスピンドル3と共に回転駆動され、エンコーダ等の回転位置検出器37によってスピンドル3の回転が検出される。2台の鉋台4a,4bは、それぞれサーボモータ等の鉋台移送モータ38a,38bによって移送駆動され、エンコーダ等の位置検出器39a,39bによって位置検出される。制御器40は、回転位置検出器37によって検出されたスピンドル3の回転信号と位置検出器39a,39bによって検出された2台の鉋台4a,4bの位置信号を入力し、2台の鉋台4a,4bが予め設定された移送量fでスピンドル3へ向け移送する位置を演算し、鉋台移送モータ38a,38bを制御する。
また、突刺回転駆動ロール41a,41bからのトルクで十分である原木(切削抵抗が小さいか或いは、直径が小さい場合など)のときは、スピンドル3からの回転駆動力は必要なく、回転自在で原木の重量分のみを支える構成であってもよい。その場合、スピンドル3の代わりに、原木1の下面に沿いながら原木1の重量分を下側から保持する回転自在の保持ロール53を使った構成でもよい。
S2−S1=(T2−T1)/2
また図28のように、2台の鉋台4a、4cの位置関係をスピンドル3の回転軸を対称軸として一方の鉋台4aを任意の角度θ(°)回転移動したときに他方の鉋台4cにほぼ重なるような回転対称性の有る位置関係とした場合は、下記の式の関係を保ちながら各鉋台を移送量fで移送すればよい。
S2−S4=T2−(T1+T2)×θ/360
更に、複数枚の平凸単板を積層接着して積層板を製造するにあたり、単板厚の異なる平凸単板を選択して使用することができる。むしろ中心部を構成する平凸単板は比較的脆弱な単板を使用することが多く、この場合単板厚は大となり、一方、最外層の平凸単板は木目の美しい良質な単板を使用することが多く、この場合単板厚は小となることが一般的である。故に前記各積層板の実施例において構成する各平凸単板及び板状体の厚みは適宜自由に選択することができる。
2a,2b:平坦・凹凸面帯状ベニヤ単板
3:スピンドル
4a,4b:2台の鉋台
5:直線状切削用刃物
6:凹凸状切削用刃物
7a,7b:送りネジ
8a,8b:駆動伝達装置
9:駆動用モータ
10:移送機構
11:定尺切断装置
12:アンビルロール
13:定尺切断装置
14:平坦・凹凸面ベニヤ単板
15:3プライの単板積層材
16:接着剤
17:空隙
18:ホットプレス
19:熱風発生器
20:熱風
25:平坦・凹凸面ベニヤ単板の「あて材」
26:平坦・凹凸面ベニヤ単板14からなる3プライの合板
27:空隙
28:3プライの平坦・凹凸面ベニヤ単板の繊維方向を互いに直交する方向で積層接着した合板
29:3枚の平坦・凹凸面ベニヤ単板14と1枚の両板面が平坦面であるベニヤ単板を積層した単板積層材
Claims (13)
- 少なくとも、削成される原木の回転軸方向へ移送機構によって移送される2つの鉋台と、それぞれの鉋台に取付けられた切削用刃物とからなり、前記移送機構を、2つの切削用刃物により各別に削成するベニヤ単板の単板厚の合計の距離移送させることによって、2つの切削用刃物により同一又は異なる単板厚の帯状のベニヤ単板を同時に削成するベニヤレースであって、
前記切削用刃物の一つを刃先が長手方向に直線状に形成される直線状切削用刃物に、もう一つを、刃物の厚み方向に凹凸状に形成された凹刃と凸刃とを刃物の長手方向に交互に配置し且つ各凹刃と凸刃の刃先が前記長手方向に凹凸状に形成される凹凸状切削用刃物とし、更に当該凹凸状刃先の起伏幅が凹刃、凸刃とも同一で且つ両起伏幅の合計が前記ベニヤ単板の単板厚よりも小さいことを特徴とするベニヤレース。 - 前記請求項1記載のベニヤレースを用いて、削成される原木から、一方の板面が平坦面、他方の板面は削成方向に複数本の凹凸部が延びた凹凸面である帯状のベニヤ単板を製造する平坦・凹凸面帯状ベニヤ単板の製造方法。
- 前記請求項2記載の帯状ベニヤ単板を所定長さに切断して、一方の板面が平坦面、他方の板面は凹凸面であるベニヤ単板を製造する平坦・凹凸面ベニヤ単板の製造方法。
- 前記請求項3記載の平坦・凹凸面ベニヤ単板の製造方法によって製造された平坦・凹凸面ベニヤ単板。
- 前記請求項4記載の平坦・凹凸面ベニヤ単板を複数枚用いて積層板を製造するにあたり、積層板を構成する少なくとも2枚の平坦・凹凸面ベニヤ単板を、一方のベニヤ単板の平坦面と他方のベニヤ単板の凹凸面とを互に向い合わせて接着することを特徴とする積層板の製造方法。
- 前記請求項5記載の積層板の製造方法において、接着する任意の1枚の平坦・凹凸面ベニヤ単板の凹凸面に、両板面が平坦面である板状体のいずれかの平坦面を接着することによって、積層板の表裏両面に平坦面が表われるよう複数のベニヤ単板を積層接着したことを特徴とする積層板の製造方法。
- 前記請求項5記載の積層板の製造方法において、接着する任意の2枚の平坦・凹凸面ベニヤ単板を、一方のベニヤ単板の凹凸面と他方のベニヤ単板の凹凸面とを互に向い合わせて接着することによって、積層板の表裏両面に平坦面が表われるよう複数の平坦・凹凸面ベニヤ単板を積層接着したことを特徴とする積層板の製造方法。
- 前記請求項6又は請求項7記載の積層板の製造方法において、少なくとも接着する任意の2枚の平坦・凹凸面ベニヤ単板の繊維方向を互に同一にして接着する単板積層材の製造方法。
- 前記請求項8記載の単板積層材の製造方法によって製造された単板積層材。
- 前記請求項9記載の単板積層材において、単板積層材を構成する両最外層のベニヤ単板が交走木理をほぼ同一部位に揃えた対のベニヤ単板であることを特徴とする単板積層材。
- 前記請求項6又は請求項7記載の積層板の製造方法において、少なくとも接着する任意の2枚の平坦・凹凸面ベニヤ単板の繊維方向を互に直交させて接着する合板の製造方法。
- 前記請求項11記載の合板の製造方法によって製造された合板。
- 前記請求項12記載の合板において、合板を構成する両最外層のベニヤ単板が交走木理をほぼ同一部位に揃えた対のベニヤ単板であることを特徴とする合板。
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JPH02185402A (ja) * | 1989-01-13 | 1990-07-19 | Meinan Mach Works Inc | 歪の少ない合板の製造方法 |
JPH02220805A (ja) * | 1989-02-22 | 1990-09-04 | Meinan Mach Works Inc | ベニヤレース |
JPH0615612A (ja) * | 1990-03-16 | 1994-01-25 | Meinan Mach Works Inc | 合板の製造方法 |
JPH07205118A (ja) * | 1994-01-21 | 1995-08-08 | Okura Ind Co Ltd | 中空木質板の製造方法 |
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2009
- 2009-08-07 JP JP2009185116A patent/JP5367498B2/ja active Active
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