JP2011036108A - 楔形引留クランプ - Google Patents

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Abstract

【課題】センターボルトを抜いて楔押えの貫通固定と楔の電線を把持する荷重とを解除しなくても連結板を外すことができ作業性が向上する楔形引留クランプを提供する。
【解決手段】電線4が挿入される溝部11cを有するクランプ本体11と、この溝部11c内の電線4上に配置される楔押え12と、クランプ本体11と楔押え12とをともに貫通固定させるセンターボルト21と、楔押え12と電線4との間に圧入して電線4を固定させる楔15と、クランプ本体11を貫通したセンターボルト21の両端に一端を枢支して他端を支持物に連結させる連結板14とを備えた楔形引留クランプであって、クランプ本体11の側部11bに密着して連結板14の内側に帯状に延在して補強する補強板17を備え、センターボルト21は、楔押え12の貫通固定を外さず一対の連結板14の枢支を外せるように軸両端をおねじ部21aとし、センターナット22を締結して固定させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、楔形引留クランプに係り、より詳細には、電線を楔効果により把持固定させるクランプ本体に連結板を取付けて、この連結板を介して鉄塔などの支持物に連結させる楔形引留クランプに関する。
従来、楔形引留クランプは、クランプ本体の断面U字形の溝部内に電線を挿入して、その上部に貫通するセンターボルトに枢着させた楔押え及び楔による楔効果により電線を把持固定させ、このセンターボルトの両端に一対に結合された平行な連結板を枢支し、その遊端を鉄塔などの支持物に連結させて電線を緊線状態に張設させる楔形引留クランプの構造がよく知られている(例えば、下記特許文献1及び特許文献2参照)。
前述した構造による従来の楔形引留クランプの実施形態を、図7〜図9を参照して説明する。図7は、従来の楔形引留クランプの実施形態を示す分解斜視図である。また、図8は、図7に示したC−C線断面で組立て後の状態を示す断面図である。また、図9は、図7に示した楔形引留クランプを支持物1(鉄塔または電柱等)に連結した状態を示す図である。
図7に示すように、従来の楔形引留クランプの一実施形態は、電線4が挿入される断面U字形の溝部11cを有するクランプ本体11と、このクランプ本体11の溝部11c内で電線4上に配置される楔押え12と、溝部11c内に外側から延在してクランプ本体11及び楔押え12をともに貫通してお互い固定させるセンターボルト31と、楔押え12と電線4との間に押し込まれて楔効果により電線4を溝部11c内に固定させる楔15と、クランプ本体11を貫通したセンターボルト31の軸両端に各々一端が枢支されて一対に延在して他端を支持物1(図9参照)に連結させる連結板19と、により構成されている。
ここで、クランプ本体11は、断面がU字形の溝部11cを有するように曲げ、両側部11bの形状がほぼ直角3角形になるように形成し、U字形に曲った溝部11cに電線4を受け入れるようになっている。従って、溝部11cの直径、即ち、側部11b間の間隔は、ほぼ電線4の直径に等しい。
また、楔押え12は、側面形状がほぼ2等辺三角形に形成され、その厚さがほぼクランプ本体11の溝部11cの間隔に等しく、図8に示すように、当該2等辺三角形の底辺にあたる下面が楔15の勾配面15aと接する楔受面12bとなっている。また、楔押え12は、図7に示したように、2等辺三角形のほぼ中央付近に孔12aを有し、この孔12aを貫通してかつクランプ本体11の孔11aにも貫通するセンターボルト31によって、クランプ本体11に枢着させて固定される。
このセンターボルト31には、クランプ本体11を貫通する軸両端に、一対で平行に延在する連結板19の一端に開口させた孔19aを挿入させて枢支している。即ち、センターボルト31は、一端側に六角ナットである頭部31bと、他端のおねじ部31aとを有し、クランプ本体11、楔押え12、連結板19をともに貫通させ、おねじ部31aにセンターナット32を締結することで3つの部品をお互い一体に固定させている。
連結板19は、一対の薄板で帯状の面を対向させて平行に延在させ、この略中央部がお互いX字状に密着するように屈曲させ、結合ボルト35及び結合ナット36により一体に結合させている。この連結板19は、一体に結合した両側の平行する一端に穴19aを各々開口し、この穴19aを、前述したクランプ本体11に貫通させたセンターボルト31に挿入して枢支させている。また、連結板19は、センターボルト31側と異なる他方の平行する他端にも開口する穴19bを有し、この穴19bに後部ボルト33及び後部ナット34を取付けて、後述する鉄塔や電柱などの支持物1に連結される。即ち、連結板19は、一対の帯状板を結合ボルト35及び結合ナット36により一体に結合させ、その一端をセンターボルト31及びセンターナット32によりクランプ本体11に枢支され、他端を後部ボルト33及び後部ナット34に枢支して支持物1に連結されている。
また、クランプ本体11には、断面がU字形の外側面に延在させてセンターボルト31の貫通部である穴11aを補強する補強板13を更に備えている。この補強板13は、図8に示したクランプ本体11の外側のU字形に沿って帯状に延在され、この途中で連結板19を覆うように外側に屈曲させてセンターボルト31を貫通させることで、クランプ本体11の両側部を補強するように形成されている。また、補強板13は、クランプ本体11のU字形下方でネジ27により固着されている。
そして、クランプ本体11には、図7に示した楔押え12と電線4との間に押し込まれて楔効果により電線4を溝部11c内に固定させる楔15を設けている。この楔15は、クランプ本体11の楔押え12と電線4との間に押し込む際、圧入工具(図示せず)を用いて押し込むことで圧入される。また、楔15は、図7に示したクランプ本体11内の電線4を把持できるように細長く形成され、その一面(使用時の下面)が図8に示した電線4の半径とほぼ等しい半径を持って該電線4の外周上に乗りうる円形面からなる円形面15bと、反対側面(使用時の上面)に楔押え12に当接させて楔作用を出すための勾配面15aとを有している。この勾配面15aがあるので、楔15は楔押え12に接して差し込む後端部に向かって厚く、先端に向って厚さが次第に薄くなる先細になっている。また、楔15には、図7に示したUボルト25及び楔ナット26により電線4を案内するジャンパー金具16を更に取り付けている。
このような構成からなる従来の楔形引留クランプは、図9に示すように、クランプ本体11内に電線4を楔15の圧入により把持固定した状態で、連結板19を介して電柱や鉄塔などの支持物1に連結されており、連結板19と支持物1との間に絶縁する碍子2を介在させて連結することで、電線4を緊線状態に張設する。
ところで、従来の楔形引留クランプでは、電柱や鉄塔などの支持物1に長期間連結させて使用していると、特に、連結板19が腐食する場合があり、安全のために連結板19を取替える必要がある。この場合の取替え作業は、図9に示した支持物1に連結された不安定な高所で行なわれており、例えば、図9に示したD部とE部とを新たなバイパス線で連結させて、このD−E間以外の緊線状態を維持したまま、D−E間内の楔形引留クランプにおける緊線状態を開放させて実行する。
しかしながら、従来の楔形引留クランプでは、図8に示したように、腐食した連結板11を外して新たな連結板に取替える場合、センターボルト31を完全に抜き取って外す必要があり、このセンターボルト31を抜くと、楔押え12の貫通固定が外れ、同時に楔15も外れて、クランプ本体11から楔15と楔押え12とがバラバラに分解されてしまう構造であった。
以上のように、従来の楔形引留クランプは、連結板19を取替える場合、不安定な高所でクランプ本体11からセンターボルト31を外す必要があり、このセンターボルト31を外すと楔押え12及び楔15も同時に外れ、取替えた後に不安定な高所で圧入工具を用いて楔15を再度圧入し直す追加作業を行う必要があった。
登録実用新案2586645号公報(第2頁、第1図) 登録実用新案2596287号公報(第3頁、第1図)
このように、従来の楔形引留クランプでは、図7に示した連結板19が腐食して取替える場合、不安定な高所でクランプ本体11からセンターボルト31を一度抜いて、楔押え12の貫通固定と楔15の電線4を把持固定する荷重とを一旦解除しないと、腐食した連結板を新たな連結板に取替えることが出来ず、楔押え12と楔15とを外すと、連結板19を取替えた後に楔15を再度圧入し直すという追加作業を実行しなければならず作業性(作業効率)が悪いという不具合があった。
本発明は上記の点に鑑みなされたもので、その目的は、センターボルトを抜いて楔押えの貫通固定と楔の電線を把持する荷重とを解除しなくても連結板を外すことができ作業性が向上する楔形引留クランプを提供することにある。
(1):本発明は上述した課題を解決するために、電線が挿入される断面U字形の溝部を有するクランプ本体と、このクランプ本体の溝部内で電線上に配置される楔押えと、溝部内に外側から延在してクランプ本体及び楔押えをともに貫通してお互い固定させるセンターボルトと、楔押えと電線との間に押し込まれて楔効果により電線を溝部内に固定させる楔と、クランプ本体を貫通したセンターボルトの軸両端に各々一端が枢支されて一対に延在して他端を支持物に連結させる連結板とを備えた楔形引留クランプであって、クランプ本体のU字形外側の側部に沿って密着して連結板の内側に帯状に延在してセンターボルトの貫通部を補強する補強板を備え、センターボルトは、クランプ本体及び補強板に貫通させた状態で、一対の連結板の枢支を各々外せるように軸両端をおねじ部とし、この軸両端のおねじ部に各々センターナットを締結してクランプ本体に固定させることを特徴とする楔形引留クランプ。
ここで、
(2):前記(1)の楔形引留クランプにおいて、一対の連結板は、クランプ本体及び補強板を貫通したセンターボルトの軸両端に各々一端を枢支させて一対に延在し、この一対に延在する他端を更なる後部ボルトと後部ナットとで枢支して支持物に連結させることを特徴とする楔形引留クランプ。
(3):電線引留クランプと碍子装置とを介して電線を支持物に張架する電線支持構造であって、電線引留クランプとして、前記(1)または(2)の楔形引留クランプを適用することを特徴とする電線支持構造。
(4):電線引留クランプと碍子装置とを介して電線を支持物に張架する電線支持構造において、既設された電線引留クランプの構成部材を、別の部材に取り替える施工方法であって、この電線引留クランプとして、前記(1)または(2)の楔形引留クランプを適用することを特徴とする電線支持構造。
以上、本発明による楔形引留クランプによれば、センターボルトの軸両端をおねじ部にして両端にセンターナットを締結させる簡単な構造により、連結板が腐食して取替える場合、クランプ本体からセンターボルトを完全に抜かず、楔押えの貫通固定と楔による電線を把持する荷重とを維持したままで楔を再度圧入し直す追加作業もなく、連結板の取替えを短時間で簡単に実行することが可能になる。
本発明による楔形引留クランプの一実施形態を示す分解斜視図。 図1に示した楔形引留クランプを組立てた状態を示す外観図。 図2に示したA−A線の断面を示す断面図。 図1に示した連結板を詳細に示す図。 図4に示したセンターナット及び後部ナットの緩み止め機能を示す斜視図。 図1に示した連結板を外す動作を示す動作説明図。 従来の楔形引留クランプの実施形態を示す分解斜視図。 図7に示したC−C線断面で組立て後の状態を示す断面図。 図7に示した楔形引留クランプを支持物に連結した状態を示す図。
次に、添付図面を参照して本発明による楔形引留クランプの実施の形態を詳細に説明する。図1は、本発明による楔形引留クランプの一実施形態を示す分解斜視図である。また、図2は、図1に示した楔形引留クランプを組立てた状態を示す外観図である。また、図3は、図2に示したA−A線の断面を示す断面図である。また、図4は、図1に示した連結板14を詳細に示す図である。また、図5は、図4に示したセンターナット22及び後部ナット24の緩み止め機能を示す斜視図である。また、図6は、図1に示した連結板14を外す動作を示す動作説明図であり、図6(a)はセンターナット22、後部ボルト23、後部ナット24を外した状態を、図6(b)は連結板14をセンターボルト21から外した状態を各々示している。
図1に示すように、本発明による楔形引留クランプの一実施形態は、図7に示した従来技術と同様に、電線4が挿入される断面U字形の溝部11cを有するクランプ本体11と、このクランプ本体11の溝部11c内で電線4上に配置される楔押え12と、クランプ本体11の溝部11c内に外側から延在して当該溝部11c内で楔押え12をともに貫通してお互い固定させるセンターボルト21と、この楔押え12と電線4との間に押し込まれて楔効果により電線4を溝部11c内に固定させる楔15とを備えている。
また、本発明による楔形引留クランプの一実施形態は、図7に示した従来技術と異なり、クランプ本体11のU字形外側の側部11bに沿って密着して連結板14の内側に帯状に延在してセンターボルト21の貫通部である孔11aを補強するための補強板17を備えている。そして、センターボルト21は、クランプ本体11及び補強板17を貫通して溝部11c内に楔押え12をともに貫通固定した状態で、一対の連結板14の枢支を各々簡単に外せるように軸両端をおねじ部21aとし、この軸両端のおねじ部21aに各々センターナット22を締結してクランプ本体11に固定させるように形成されている。
即ち、本発明による楔形引留クランプは、連結板14に貫通させて枢支するセンターボルト21の軸両端をおねじ部21aとして形成するとともに、補強板17をクランプ本体11の側部に密着させて形成することで、センターボルト21の軸方向に楔押え12を枢支して楔15を圧入して固定した状態(図2及び3参照)でも、これを外すことなく、一対の連結板14だけを容易に外して取替え可能な構造(図6参照)にしたものである。
尚、本発明は、図1に示した連結板14、センターボルト21、後部ボルト23、及び補強板17以外の構成要素は、図7に示した従来技術と同様の構成要素であり、同じ構成要素には同一の符号を記載する。
ここで、補強板17は、図2及び3に示すように、クランプ本体11の断面U字状の外側面(側部11b)に沿って同じU字状に屈曲させた帯状の薄板であって、クランプ本体11の側部11bに密着して、センターボルト21が貫通する近傍位置にネジ27を締結させて、クランプ本体11に一体に固定されている。また、補強板17は、図1に示したクランプ本体11の側部11bでセンターボルト21が貫通する孔11aの位置に合わせて連通するように開口した孔13aを設けている。
即ち、補強板17は、図3に示したように、クランプ本体11のU字形の外側面(側部11b)に沿って密着させることで、連結板14の内側に位置するように配置することで、センターボルト21への連結板14の挿脱を邪魔しないように形成されている。要するに、一対の連結板14をセンターボルト21から外す場合、図3に示したセンターナット22を外すだけで、センターボルト21から連結板14を容易に外せるようになっている。また同様に、組立て時において、センターボルト21をクランプ本体11に差し込んだ後でも、その貫通した両側(おねじ部)に一対の連結板14を各々枢支させて簡単に組立て可能なため、例えば、図7に示した従来技術のように、連結板19の孔19aを、クランプ本体11と補強板13との間に、位置合わせしてセンターボルト31を挿入するという必要が全くなくなる。
また、センターボルト21は、図1に示したように、軸両端がおねじ部21aとして形成されているため、図3に示した両端のセンターナット22を外すことで棒状の部材のみとなり、クランプ本体11に貫通させた軸方向の左右で連結板14を簡単に外すことが可能(図6参照)となる。
ここで、クランプ本体11内では、図3に示したように、楔15を圧入して押込むことで、楔15から楔押え12に圧入時の力が加わり、同時にセンターボルト21にも大きな荷重が掛かることになる。
即ち、当該センターボルト21を容易にスライドさせる(又は抜く)ことが困難であるため、センターボルト21をスライドさせるのではなく、当該センターボルト21自体の形状を変えることで、連結板14の取替えを可能にしている。
また、一対の連結板14は、クランプ本体11及び補強板17を貫通したセンターボルト21の軸両端に、各々一端を枢支させて一対に延在し、この一対に延在する他端を更なる後部ボルト23と後部ナット24とで枢支して支持物1(図9参照)に連結できるように形成されている。具体的に、連結板14は、一対の薄板で帯状の面を対向させて平行に延在させ、図7に示した従来技術のような中央部をお互いに密着させて結合せず、図1に示したように、お互い平行に独立させて延在するように形成されている。この連結板14は、平行に延在させた一対の一端に孔14aを各々開口させてクランプ本体11に貫通したセンターボルト21の両端に枢支させるとともに、他端側が平行する間隔を狭めるようにお互い内側に屈曲して端部に更なる孔14bを各々開口させて後部ボルト23により枢支される。即ち、連結板14は、図7に示した従来技術のように一対の帯状板を中央の結合ボルト及び結合ナットにより結合しておらず、図4に示すように、単純に平行する一対の両端を、センターボルト21及びセンターナット22と、後部ボルト23及び後部ナット24とによる2点のボルト支持(図3参照)のみで一体に結合させている。
ここで、連結板14の2点のボルト支持において、少なくとも図1に示したセンターナット22及び後部ナット24が、図5に示すように、ねじの緩み止め機能を備えていることが最も好ましい。この緩み止め機能は、図5に示したように、ボルト21,23に締結したナット22,24に溝aを予め切り欠いて、締結した相手のボルト21,23に開口させた貫通穴bに、割りピンcを差し込むことで、ナット22,24の緩み又は脱落を防止できる従来周知の技術である。尚、以下の説明において、図1に示した通常のナットで説明するが、前述した緩み止め機能が図4に示した連結板14のナットのみに採用することに限定されるものでなく、他のナット(例えば、図1に示した楔ナット26)などにも適宜採用することが可能である。
その他、楔押え12は、図7に示した従来技術と同様に、図1に示した側面形状がほぼ2等辺三角形でほぼ中央に貫通する孔12aが形成され、その厚さがほぼクランプ本体11の溝部11cの間隔に等しく、この溝部11c内に貫通させたセンターボルト21によって孔12aが枢着されている。また、楔15も従来技術と同様に、電線4を把持固定するために細長く延在し、クランプ本体11に差し込む後端部に向かって厚く、先端に向って厚さが次第に薄くなる先細となっている。この楔15には、Uボルト25及び楔ナット26により電線4を案内するジャンパー金具16が取り付けられている。
このように構成された本発明による楔形引留クランプの一実施形態は、図9に示した従来技術のように、碍子2を介して支持物1に連結され、腐食した連結板を外して新たな連結板に取替える場合、支持物1に連結された不安定な高所で、例えば、DE間以外の緊線状態を維持したまま、DE間内の楔形引留クランプにおける緊線状態を開放させて取替え作業を実行する。
以下、図6を参照して、本発明による楔形引留クランプの連結板14を外す動作について詳細に説明する。尚、図6では、クランプ本体11の一部を切り欠くことで、楔押え12と楔15との固定状態が維持されていることを示している。
本発明による楔形引留クランプは、図2に示したように組立てた状態で、腐食した連結板14を取替える場合、まず、図6(a)に示すように、補強板17とクランプ本体11とを貫通するセンターボルト21両端のおねじ部21aに各々締結されたセンターナット22を外すとともに、連結板14を支持物に連結するための後部ナット24及び後部ボルト23も同時に外すことで、一対の連結板14が個々に分かれてセンターボルト21から容易に外れるように、締結状態を解除する。
次に、センターナット22、後部ナット24、及び後部ボルト23の締結を外すと、図6(b)に示すように、一対の連結板14を両外側に引き抜くことで個々に分かれ、センターボルト21から容易に抜き取ることができる。
即ち、一対の連結板14は、図6(a)に示したセンターボルト21及びセンターナット22の一端と、後部ナット24及び後部ボルト23の一端との2点のみで、一体に支持しているため、図7に示した連結板19に比べて容易にセンターボルト21から外すことができる。
例えば、この一対の連結板14は、図6(a)に示したように、後部ナット24及び後部ボルト23の締結を完全に外さなくても、若干緩めることでセンターボルト21から外れるため、緩めた状態で一端を枢支させておくことで、高所での取り外した後でも一対に枢支されて、散乱することなく効率良く回収できる。
以後、上述した取り外し作業とは逆に、6(b)に示した腐食している連結板を外した後のクランプ本体11に、新たな連結板(図示せず)を枢支し、6(a)に示したようにセンターナット22、後部ボルト23、及び後部ナット24を順に締結することで、楔押え12と楔15とを外すことなく取替え作業を実行することができる。
尚、センターナット22、後部ナット24、及び後部ボルト23は、作業者がその腐食度合いを点検して必要であれば新たなナット又はボルトに交換しても良い。
このように本発明による楔形引留クランプの一実施形態によると、センターボルト21の軸両端をおねじ部21aにして両端にセンターナット22を締結させる簡単な構造により、連結板14が腐食して取替える場合に、図6に示したように、クランプ本体11からセンターボルト21を抜かず、楔押え12の貫通固定と楔15による電線4を把持する荷重とを維持したままで且つ楔15を再度圧入し直す追加作業もなく、連結板14の取替えを短時間で簡単に実行することが可能になる。
また、本発明による楔形引留クランプの一実施形態によると、図7に示した補強板のように、センターボルト31を貫通させて組立てる際、連結板19の孔19aをクランプ本体11と補強板13との間に位置合わせして挿入する必要がなく、図6に示したように、センターボルト21を、補強板17とクランプ本体11とに貫通させて差し込んだ後でも、その貫通した両側(おねじ部)から連結板14を挿入して各々枢支できて容易に組立てることができるため、より作業性を向上させることができる。
以上、本発明による楔形引留クランプの実施の形態を詳細に説明したが、本発明は前述した実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
1 支持物
2 碍子
4 電線
11 クランプ本体
11a 孔
11b 側部
11c 溝部
12 楔押え
12a 孔
13 補強板
13a 孔
14 連結板
14a、14b 孔
15 楔
16 ジャンパー金具
21 センターボルト
21a おねじ部
22 センターナット
23 後部ボルト
24 後部ナット
25 Uボルト
26 楔ナット
27 ネジ

Claims (2)

  1. 電線が挿入される断面U字形の溝部を有するクランプ本体と、前記クランプ本体の溝部内で前記電線上に配置される楔押えと、前記溝部内に外側から前記クランプ本体及び前記楔押えをともに貫通してお互い固定させるセンターボルトと、前記楔押えと前記電線との間に押し込まれて楔効果により前記電線を前記溝部内に固定させる楔と、前記クランプ本体を貫通した前記センターボルトの軸両端に各々一端が枢支されて一対に延在して他端を支持物に連結させる連結板と、を備えた楔形引留クランプにおいて、
    前記クランプ本体のU字形外側の側部に沿って密着して前記連結板の内側に帯状に延在して前記センターボルトの貫通部を補強する補強板を備え、
    前記センターボルトは、前記クランプ本体及び補強板に貫通させた状態で、前記一対の連結板の枢支を各々外せるように軸両端をおねじ部とし、この軸両端のおねじ部に各々センターナットを締結して前記クランプ本体に固定させることを特徴とする楔形引留クランプ。
  2. 請求項1に記載の楔形引留クランプにおいて、
    前記一対の連結板は、前記クランプ本体及び補強板を貫通した前記センターボルトの軸両端に各々一端を枢支させて一対に延在し、この一対に延在する他端を更なる後部ボルトと後部ナットとで枢支して前記支持物に連結させることを特徴とする楔形引留クランプ。
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