JP2011033082A - シール構造 - Google Patents

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忠之 尾形
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Abstract


【課題】 高いシール面圧を維持することができるシール構造を提供する。
【解決手段】シール構造は、第1部材1に形成された環状の収容溝10に収容され先端を第2部材2の対向面20に当接させる弾性材料からなる環状のガスケット3を有する。ガスケットは、本体部30と、本体部の径方向内側及び外側に突設された環状の内側リブ31a、31b及び外側リブ32a、32bと、本体部における収容溝の底部に対向する部分に突設された受圧部33と、本体部における第2部材の対向面に対向する部分に突設され対向面に圧接することで対向面との間をシールするシールリブ35と、を有する。ガスケットの受圧部の先端は、収容溝の底部に形成された凸部11の先端に押圧され凸部の先端の周辺に形成され先端よりも低い谷部12に向かって変位するように弾性変形する凹部乃至平坦面からなる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ガスケットを用いて2部材間をシールするシール構造に関する。
車両のインテークマニホールドとシリンダヘッドとの間のように2つの部材の間には、弾性材料からなるガスケットが介装されて、2つの部材の間がシールされている。ガスケットは、環状であり、その断面形状としては、特許文献1の図7、特許文献2の図2に開示されているように、軸方向に長く、軸方向の一方の端部と他方の端部の双方にシールリブを形成したものがある。そして、一方の端部のシールリブを一方の部材の対向面に当接させ、他方の端部のシールリブを他方の部材に形成した収容溝に収容し、他方の部材を一方の部材に締め付けることによって、一方の端部のシールリブで一方の部材の対向面をシールする。このように、軸方向の両端部にシールリブを形成したガスケットは、高いシール面圧を生じさせることができる。
特開2002−195411号公報(図7) 特開2006−29364号公報(図2)
しかしながら、両部材を締め付けると、ガスケットが収容溝内で圧縮される。このため、シールリブは、坐屈し、長時間の高温での使用によってヘタリ(塑性変形)が生じて、シール不良を起こしやすい。
また、ガスケットの収容溝側も突出形状のシールリブとなっているため、ガスケットが収容溝の中で傾斜した状態で両部材が締め付けられることがあり、収容溝は安定してガスケットを保持することができない。このため、収容溝と反対側の対向面に対するシールリブのシール面圧も確保しにくい。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、高いシール面圧を維持することができるシール構造を提供することを課題とする。
(1)本発明のシール構造は、環状の収容溝を有する第1部材と、前記収容溝の開口側に対向する対向面をもつ第2部材と、前記収容溝に収容され先端を前記第2部材の前記対向面に当接させる弾性材料からなる環状のガスケットとを有するシール構造において、前記収容溝の底部には、凸部が形成されており、前記ガスケットは、本体部と、該本体部の径方向内側及び径方向外側に突設され環状の前記収容溝の内周面及び外周面にそれぞれ当接する内側リブ及び外側リブと、該本体部における前記収容溝の底部に対向する部分に突設され前記収容溝の底部の前記凸部に押接される受圧部と、該本体部における前記第2部材の前記対向面に対向する部分に突設され前記対向面に圧接することで前記対向面との間をシールするシールリブと、を有し、前記ガスケットの前記受圧部の端面は、前記収容溝の前記凸部に押圧され前記凸部の周辺に形成され前記凸部よりも低い谷部に向かって変位するように弾性変形する凹部乃至平坦面からなることを特徴とする。
上記構成によれば、第1部材の収容溝の底部に凸部を形成して、この凸部にガスケットの受圧部を当接させている。第1部材を第2部材に対して締め付けると、第1部材の収容溝の底部の凸部によって、ガスケットの受圧部が押圧され、受圧部は、凸部の周辺の谷部に向かって変位するように弾性変形する。このため、受圧部は、元の形状に戻ろうとする弾性復元力が生じる。ガスケットのシールリブには、シールリブ自体の弾性力だけでなく、受圧部の弾性復元力も加わるため、対向面へのシール面圧が高くなる。シールリブが押し倒された状態で塑性変形した後においても、受圧部の弾性復元力によって高いシール面圧が維持される。
また、ガスケットの受圧部が凸部の周辺の谷部へ向かって変位することによって、ガスケット全体が、収容溝の底部側に変位する。このため、ガスケットの内部応力のバランスがとれ、シールリブの過度の歪みを抑制できる。ゆえに、ガスケットが長時間使用や高温下に晒されても、シールリブの永久変形を抑えることができ、高いシール面圧を維持することができる。
また、受圧部の凸部に押接する部分は平坦面又は凹部をもつため、第1部材を第2部材に締め付けたとき、ガスケットの受圧部は、凸部の周辺の谷部に向かって変位し、受圧部は、凸部を取り囲んで凸部を嵌合した状態となる。このため、ガスケットの軸中心方向が安定に保持され、ガスケットが傾斜することを防止できる。従って、シールリブの高いシール面圧を確保できる。
また、第1部材を第2部材に締め付けたとき、ガスケットの受圧部と収容溝の底部の谷部との間、ガスケットのシールリブと収容溝の内周面及び外周面との間には、隙間が残るため、ガスケットの収容溝内での充填率を、シールリブが適度なシール面圧を発揮するのに最適な範囲にすることができる。
(2)前記ガスケットの前記本体部の内周面及び外周面には、それぞれ2つの前記内側リブ及び前記外側リブが設けられていることが好ましい。この場合には、ガスケットが、収容溝の内周面及び外周面にそれぞれ2箇所で支持される。ゆえに、ガスケットは、収容溝内で軸方向に沿って安定に配置される。
(3)前記ガスケットの前記本体部における前記第2部材の前記対向面に対向する部分には、前記シールリブの径方向内側の内周面よりも径方向内側に張り出した内側段部、及び前記シールリブの径方向外側の外周面よりも径方向外側に張り出した外側段部が形成されていることが好ましい。
この場合には、第1部材を第2部材に締め付けたときに、ガスケットの本体部の内側段部及び外側段部は、本体部の変形を抑えつつ、受圧部を径方向内側及び径方向外側に弾性変形させやすくする。このため、大きな弾性復元力が生じて、シールリブのシール面圧を高く維持させることができる。
本発明のシール構造によれば、収容溝の底部に凸部を形成し、この凸部によってガスケットの受圧部を押圧しているため、高いシール面圧を維持することができる。
本発明の実施例1の、締め付け前のシール構造の断面図である。 実施例1の、ガスケットの平面図である。 実施例1の、締め付け時のシール構造の断面図である。 実施例1の、熱乾試験後のガスケットの断面図である。 実施例2の、締め付け前のシール構造の断面図である。 実施例2の、締め付け時のシール構造の断面図である。 実施例2の、熱乾試験後のガスケットの断面図である。 比較例の、締め付け前のシール構造の断面図である。 比較例の、締め付け時のシール構造の断面図である。 比較例の、熱乾試験後のガスケットの断面図である。
本発明のシール構造は、第1部材と、第2部材と、第1部材と第2部材との間をシールするガスケットとを備えている。
第1部材には、環状のガスケットを収容する収容溝が形成されている。収容溝は、ガスケットを圧縮した状態で収容し得る程度にガスケットの外形と相応した形状をもつ。収容溝の底部には、凸部が形成されている。凸部は、収容溝の底部の径方向の中央に形成されているとよい。凸部は、環状の収容溝と同一中心をもつ連続した環形状を呈しているとよい。
凸部は、収容溝の底部の径方向の中央に形成されており、谷部は、収容溝の底部の凸部周辺の径方向内側及び外側に周方向に連続して形成されているとよい。凸部によって押圧されたガスケットの受圧部が、底部中心を中心として均等に変位する。このため、受圧部の弾性復元力が、収容溝の底部中心を中心としてこの中心に向かう方向に均等に生じる。したがって、周方向に均衡のとれたシール面圧を発揮することができる。
凸部の径方向断面形状は、円弧形状、半円形状などの曲面形状であることが好ましい。少なくとも凸部の先端は、曲面形状であることが好ましい。この場合には、凸部でガスケットの受圧部を押圧したときに、受圧部における凸部の押接部分に応力が集中することを抑制でき、また受圧部を谷部に向かって円滑に変位させるように弾性変形させることができる。
第2部材の第1部材と対応する部分には、対向面が形成されている。対向面は、平坦面であっても、第2部材と対向する部分の中央部が突出していてもよい。
ガスケットは、本体部と、本体部の径方向内側及び外側に突設された内側リブ及び外側リブと、本体部の軸方向の一端側に突設された受圧部と、本体部の軸方向の他端側に突設されたシールリブとを有する。
本体部は、ガスケットの軸方向の略中央部に位置している。本体部の内周面及び外周面は、収容溝の内周面及び外周面に当接している。
本体部の内周面は、径方向内側に突出する内側リブをもち、内側リブは収容溝の内周面に当接している。また、本体部の外周面は、径方向外側に突出する外側リブをもち、外側リブは収容溝の外周面に当接している。内側リブ及び外側リブは、本体部の周方向全体に渡って本体部の内周面及び外周面から突出していることが好ましい。内側リブ及び外側リブは、軸方向の位置が互いに同じ位置に配置されているとよい。また、内側リブ及び外側リブは、それぞれ軸方向に2つずつ配置されているとよい。この場合には、ガスケットの軸方向が傾斜することなく、ガスケットを収容溝に収容することができる。
本体部の収容溝の底部に対向する端面から受圧部が突設している。受圧部の端面は、収容溝の底部に突出する凸部に押接される部分である。受圧部の端面は、平坦面であるか、又は凹部をもつ。凹部は、受圧部の端面の径方向中心に形成されているとよい。凹部は、受圧部が収容溝の底部に突出する凸部によって押圧されたときに、受圧部が凸部の周辺の谷部に変位可能な程度の大きさであるとよい。具体的には、締め付け前の凹部の深さは、凸部の高さの1/20〜1/2の大きさであるとよく、さらには、1/20〜1/4の大きさであるとよい。この場合には、凹部が凸部によって十分に弾性変形し受圧部における凹部周辺の部分が、凸部周辺の谷部に向かって変位しやすくなり、より一層大きな弾性復元力を発揮することができる。
受圧部の径方向の幅は、受圧部の軸方向の基端から端面に渡って同じであることが好ましい。この場合には、収容溝の底部の谷部に向かって受圧部が十分に変位して大きな弾性復元力を生じさせることができる。
本体部の収容溝と対向する端面の径方向内側及び径方向外側には、受圧部の内周面よりも径方向内側に張り出した内側段部、及び受圧部の外周面よりも径方向外側に張り出した外側段部が形成されているとよい。この場合には、本体部の変形が抑えられるとともに、受圧部を谷部に向かって弾性変形しやすくなる。ゆえに、受圧部に大きな弾性復元力が発生し、シールリブが塑性変形した後においても、シールリブに大きなシール面圧を生じさせることができる。
本体部の第2部材の対向面に対向する端面からシールリブが突設している。シールリブの先端は、第2部材の対向面に圧接している。シールリブの先端が第2部材の対向面に圧接することにより、第1部材と第2部材との間が気密にシールされる。シールリブは、先端に向かって径方向の幅が徐々に狭くなっていてもよいし、または軸方向の基端から先端までの間の径方向の厚みが同じであってもよい。後者の場合には、シールリブの先端が倒れにくくなる。さらに、シールリブの軸方向の基端から先端までの間の径方向の厚みが同じである場合には、シールリブの先端に形成された端面には、凹部が形成されているとよい。この場合には、シールリブが径方向内側及び外側に弾性変形しやすくなり、より効果的にシールリブの倒れを抑制することができる。
収容溝にガスケットを収容して第1部材を第2部材に締め付けたときに、収容溝周縁部は、第2部材の対向面に当接する。このときの収容溝に対するガスケットの占める体積比率(充填率)は、85〜95%であることが好ましい。この場合には、ガスケットの高温による塑性変形を抑制しつつ、高いシール面圧を発生させることができる。
ガスケットは、弾性材料からなる環状のシール部材である。弾性材料としては、例えば、水素化ニトリルゴム(H−NBR)、アクリルゴム(ACM)、フルオロシリコンゴム(FVMQ)、フッ素ゴムに代表される、ゴム、エラストマー等を用いることができる。
第1部材、第2部材は、例えば、樹脂材料、金属材料などから成形された部材である。第1部材は収容溝をもつため、成形容易な樹脂材料であることが好ましく、第2部材は耐熱性の観点から金属材料からなることが好ましい。
例えば、第1部材はインテークマニホールドであり、第2部材はシリンダヘッドであるが、これに限定されない。第1部材がインテークマニホールドであり、第2部材がスロットルボディやサージタンクである場合もよい。
(実施例1)
図1は、環状のガスケットをもつ実施例1のシール構造の断面図である。図1において、上、下、内、外は、ガスケットの軸中心の上側、軸中心の下側、径方向の内側、径方向の外側を意味する。図1以後の図面においても、同様である。本例のシール構造は、図1に示すように、第1部材1と、第2部材2と、第1部材1と第2部材2との間をシールするガスケット3とからなる。第1部材1は、車両エンジンの吸気系部材である樹脂製のインテークマニホールドである。第2部材2は、アルミニウム製のシリンダヘッドであり、第1部材1の下側に配置されている。
第1部材1には、収容溝10が形成されている。図2に示すように、ガスケット3は、長円環状を呈しており、図1に示すシール構造の断面形状は、周方向全体に渡って同じ形状で連続している。図1に示すように、収容溝10は、ガスケット3を圧縮させた状態で収容し得る程度にガスケット3の外形と相応した形状をもつ。収容溝10の底部中央には、凸部11が形成されている。凸部11全体の径方向断面形状は、半円形状である。収容溝10の底部における凸部11よりも径方向内側及び外側には、円弧状に窪む谷部12が形成されている。
収容溝10の深さは5mmであり、収容溝10の径方向の幅は3.5mmである。収容溝10の底部に形成された凸部11の谷部12からの突出量は1mmである。収容溝10の深さに対する凸部11の突出量の比率は、0.2である。
第2部材2の第1部材1と対応する部分には、対向面20が形成されている。対向面20は、平坦面であり、水平面に対して10°の角度で傾斜している。第1部材1を第2部材2に締め付けるときには、第1部材1の対向面19を対向面20に沿わせて配置する。
ガスケット3は、H−NBRからなる弾性変形可能な弾性体である。ガスケット3は、本体部30と、本体部30の軸方向の一端側に突設された受圧部33と、本体部30の軸方向の他端側に突設されたシールリブ35とを有する。
本体部30は、ガスケット3の軸方向の略中央部に位置している。本体部30の内周面及び外周面は、第1部材1の収容溝10の内周面及び外周面と対向している。
本体部30の内周面は、径方向内側に突出する一対の内側リブ31a、31bをもち、本体部30の外周面は、径方向外側に突出する一対の外側リブ32a、32bをもつ。内側リブ31a、31b及び外側リブ32a、32bは、本体部30の周方向全体に渡って本体部の内周面及び外周面から突出している。一対の内側リブ31a、31b、及び一対の外側リブ32a,32bのうち、内側リブ31a及び外側リブ32aは、収容溝10の底部側(上側)に位置し互いに軸方向の位置が一致している。内側リブ31b及び外側リブ32bは第2部材2の対向面20側(下側)に位置し互いに軸方向の位置が一致している。ガスケット3を収容溝10に収容したときに、一対の内側リブ31a、31b、及び一対の外側リブ32a,32bは、収容溝10の内周面及び外周面に当接する。
内側リブ31aの基端から先端までの突出量T1及び外側リブ32aの基端から先端までの突出量T2は、いずれも0.4mmである。
本例において、本体部30は、上側の内側リブ31aの上側基端よりも若干上側の部分から、下側の内側リブ31bの下側基端よりも若干下側の部分までの間で、径方向内側及び外側に内周面及び外周面をもつ中実部分である。本体部30の軸方向の上側の端面30aは、内側リブ31aの上側基端よりも若干上側の部分に位置しており、受圧部33の基端33bと軸方向の位置が一致している。本体部30の軸方向の下側の端面30bは、内側リブ31bの下側基端よりも若干下側に位置しており、シールリブ35の基端35bと軸方向の位置が一致している。
本体部30の収容溝10の底部に対向する上側の端面30aから受圧部33が突設している。受圧部33の端面33aは、収容溝10の底部に突出する凸部11に押圧される部分である。受圧部33の端面33aの中央には、凹部33cが形成されている。凹部33cの深さL3は0.05mmである。受圧部33の端面33aにおける凹部33cよりも径方向内側及び外側には、円弧形状の曲面33dが形成されている。
本体部30の上側の端面30aの径方向内側及び径方向外側には、受圧部33の内周面よりも径方向内側に張り出した内側段部30c、及び受圧部33の外周面よりも径方向外側に張り出した外側段部30dが形成されている。また、本体部30の第2部材2の対向面20と対向する下側の端面30bの径方向内側及び径方向外側には、シールリブ35の内周面よりも径方向内側に張り出した内側段部30e、及びシールリブ35の外周面よりも径方向外側に張り出した外側段部30fが形成されている。
本体部30の端面30aの径方向の幅H1は2.7mmである。受圧部33の端面33aの径方向の幅H2は2mmである。受圧部33の基端33bから端面33aまでの径方向の幅は一定である。
本体部30の下側の端面30bからシールリブ35が突設している。シールリブ35の径方向の幅は、基端35bから先端35aまでの間で同じである。シールリブ35の先端35aの径方向中央には、凹部35cが形成されている。シールリブ35の先端35aにおける凹部35cの径方向の内側及び外側は、円弧状に突出している。このシールリブ35の形状は、受圧部33の形状と同様である。
実施例1のガスケットは、軸方向の上側及び下側が対称形状であるため、上下を逆転しても、同様のシール性能を発揮できる。ゆえに、ガスケット3の組み付け作業性がよい。
ガスケット3の軸方向の全体高さL1は6.05mmであり、ガスケット3の径方向の最大幅である内側リブ31の先端から外側リブ32の先端までの間の幅L2は3.5mmである。この幅L2は、収容溝10の径方向の幅に等しい。
図3に示すように、収容溝10にガスケット3を収容して第1部材1を第2部材2に締め付けると、シールリブ35の先端35aは、第2部材2の対向面20に圧接して倒れる。シールリブ35の先端35aが第2部材2の対向面20に圧接することにより、第1部材1と第2部材2との間が気密にシールされる。
第1部材1を第2部材2に締め付けたときに、収容溝10の開口周縁部14は、第2部材2の対向面20に当接する。このときの収容溝10に対するガスケット3の占める体積比率(充填率)は、90%である。
また、本体部30の上側の内側段部30c及び外側段部30dは、その形状を留め、これらの幅方向内側に位置する受圧部33の内周基端33d及び外周基端33eを起点に、受圧部33が径方向内側及び外側に撓んでいる。本体部30の下側の内側段部30e及び外側段部30fも、若干変形してはいるが、段形状を留めている。これらの幅方向内側に位置するシールリブ35の内周基端35d及び外周基端35eを起点に、シールリブ35は、径方向内側及び外側に撓んでいる。
次に、本例のシール構造について乾熱試験を行った。乾熱試験では、図3に示すように、収容溝10にガスケット3を収容した状態で第1部材1を第2部材2に締め付け、これらを、140℃で500時間加熱した。第1部材1,第2部材2及びガスケット3には、140℃の高温環境に均一に晒されるようにした。試験後にガスケットを収容溝から取り出して、径方向で切断した。その断面形状を図4に示した。
図4より知られるように、本例のガスケットは、試験前の形状をほぼ維持していた。特に、本体部3の上側の内側段部30c及び外側段部30d並びに受圧部33の塑性変形は少なかった。シールリブ35の中心線L2は、中心軸と平行な線L1に対して若干径方向内側に傾斜していた。ガスケットは、本来の弾性力をもちゴムの劣化も認められなかった。
また、上記と同様の乾熱試験を行った後のガスケットのヘタリ率をもとめた。収容溝10からのガスケット3の突出量aを、乾熱試験の前と後とで測定し、以下の算出式を用いて、ガスケットのヘタリ率をもとめた。
ヘタリ率(%)=(乾熱試験前の収容溝からのガスケットの突出量−乾熱試験後の収容溝からのガスケットの突出量)/(乾熱試験前の収容溝からのガスケットの突出量)×100
実施例1の乾熱試験前の収容溝からのガスケットの突出量は2mm、乾熱試験後の収容溝からのガスケットの突出量は1.38mmであった。これらの数値を上記の式に代入してヘタリ率をもとめたところ、31%であった。
上記乾熱試験後のガスケットを収容溝に収容して第1部材を第2部材に締め付けたときのガスケットのシールリブが第2部材の対向面に加える加重をシール面圧として測定した。シール面圧を測定するにあたっては、シールリブ35と第2部材2の対向面20との間に感圧紙を敷いた。感圧紙は、加重の程度により色や濃淡が変化する紙である。感圧紙によってシールリブのシール面圧を3カ所測定し、その最低値を記録した。実施例1のガスケットの乾熱試験後のシール面圧の最低値は0.48MPaであった。
上記の測定結果より、乾熱試験後においても実施例1のガスケットは高いシール性能を発揮し、また塑性変形も少ないことがわかる。図3に示すように、第1部材1を第2部材2に対して締め付けると、第1部材1の収容溝10の底部の凸部11によって、ガスケット3の受圧部33が押圧され、受圧部33は、凸部11の周辺の谷部12に向かって変位するように弾性変形する。このため、受圧部33は、元の形状に戻ろうとする弾性復元力F1が生じる。ガスケット3のシールリブ35には、シールリブ35自体の弾性力だけでなく、受圧部33の弾性復元力F1も加わるため、対向面20へのシール面圧が高くなる。シールリブ35が倒れた状態でヘタリ(塑性変形)を生じた後においても、受圧部33の弾性復元力によって高いシール面圧が維持される。
また、この受圧部33が谷部12へ向かって変位することによって、ガスケット3全体が、収容溝10の底部側に変位する。このため、ガスケット3の内部応力のバランスがとれ、シールリブ35の過度の歪みを抑制できる。ゆえに、ガスケット3のシールリブ35が高温下に晒されても、シールリブ35の永久変形を抑えることができ、高いシール面圧を維持することができる。
また、受圧部3の凸部11に押接する部分は凹部33cであるため、第1部材1を第2部材2に締め付けたとき、受圧部33は、凸部11の周辺の谷部12に向かって変位し、受圧部33は、凸部11を取り囲んで凸部11を嵌合した状態となる。このため、ガスケット3の軸中心方向が安定に保持され、ガスケット3が傾斜することを防止できる。従って、シールリブ35の高いシール面圧を確保できる。
また、第1部材1を第2部材2に締め付けたとき、ガスケット3の本体部30の上側の内側段部30c及び外側段部30dは、本体部30の変形を抑えつつ、受圧部33を径方向内側及び径方向外側に弾性変形させやすくする。このため、本体部30が第1部材1の底部に向かって十分に変位でき、受圧部33の高い弾性復元力F1を発揮できる。ゆえに、ガスケット3のシールリブ35が熱劣化したときでも、シールリブ35の塑性変形を抑えることができる。
なお、測定した乾熱試験後のガスケットのヘタリ率及びガスケットのシール面圧、締め付け時の充填率について表1に示した。後述の例も列記した。
Figure 2011033082
(実施例2)
本例のシール構造においては、図5に示すように、ガスケット3の本体部30の内周面及び外周面には、それぞれ一対の内側リブ31a、31b及び外側リブ32a、32bが突出している。本体部30の収容溝10側の端面30aは、内側リブ31a及び外側リブ32aの底部側基端の軸方向の位置が一致しており、本体部30の第2部材2の対向面20側の端面30bは、第2部材2の対向面20側の内側リブ31b及び外側リブ32bの対向面側基端と軸方向の位置が一致している。本体部30の端面30aは受圧部33の基端33bと一致しており、もう一方の端面30bはシールリブ35の基端35bと一致している。したがって、実施例2のガスケット3の本体部30には、実施例1のガスケット3の本体部30に形成されていたような上側の内側段部30c及び外側段部30dはない。
また、本体部30の対向面20側の端面30bは、対向面20に向かってシールリブ35を突設している。本体部30の端面30bは、シールリブ35の基端35bとの間に段差がなく、なだらかな曲線を描いて、先端35aに近づくに従って徐々に先細りしている。したがって、実施例1のガスケット3の本体部30に形成された下側の内側段部30e及び外側段部30fはない。
受圧部33は、本体部30の端面30aから収容溝10の底部に向かって突設されている。受圧部33の端面33aの径方向の幅は、基端33bと同じである。受圧部33の端面33aは平坦面である。
シールリブ35の先端35aは、径方向の幅H5が0.7mmの平坦面である。内側リブ31aにおける収容溝10の底部側の基端から先端までの突出量T1は、0.55mmである。外側リブ32aにおける収容溝10の底部側の基端から先端までの突出量T2は、前記内側リブ31aの突出量T1と同じである。
ガスケット3の軸方向の全体長さL1は6mmである。ガスケット3の径方向の最大幅、即ち内側リブ31aの先端から外側リブ32aの先端までの間の幅L2は3.5mmである。
第1部材1の収容溝10の底部の中央には、断面半円形状の凸部11が形成されている。凸部11の径方向内側及び外側には、平坦な谷部12が形成されている。
実施例2のシール構造のその他の構成は、実施例1のシール構造の構成と同様である。
実施例2のガスケットについて、実施例1と同様に乾熱試験を行い、またヘタリ率を求めた。図6は、第1部材を第2部材に締め付けた状態のシール構造の断面図を示し、図7は乾熱試験後のガスケットの断面形状を示す。
実施例2のガスケットの熱乾試験では、ガスケット全体は、弾性力を保持しており、シールリブの先端に若干塑性変形が残った。内側リブ31a、31b及び外側リブ32a、32bの突出量は少なくなっていた。ガスケット3のその他の部分については、塑性変形はなかった。
実施例2の乾熱試験前の収容溝からのガスケットの突出量は2mmであり、乾熱試験後の収容溝からの突出量は1.15mmであった。ヘタリ率は、42.5%であった。
実施例2の上記乾熱試験後のガスケットのシール面圧を、実施例1と同様に測定した。シール面圧は、ガスケットの3カ所で測定し、その最低値は0.45MPaであった。
これらの結果より、実施例1のガスケットは、実施例1のガスケットと同様に、乾熱試験後においても優れたシール性能を発揮することがわかった。
このことから、実施例2のガスケットは、実施例1と同様に、図6に示すように、収容溝10の凸部11で受圧部33が押圧されることで、受圧部33が凸部11周辺の谷部12に逃げ込む。この受圧部33には弾性復元力F1が生じて、シールリブ35を絶えず下方に押すこととなる。このため、シールリブ35にヘタリ(塑性変形)が生じても、受圧部33の弾性復元力F1によってシールリブ35の面圧が高く維持される。
(比較例)
本比較例のシール構造は、図8に示すように、第1部材1の収容溝10の底部が平坦面であり、実施例1,2のような凸部11を形成していない。
また、ガスケット3の受圧部33は、収容溝10の底部に向かって突出している。本体部30の端面30aは、受圧部33の基端33bと径方向の幅が一致していて、両者の間には段部が形成されていない。本体部のもう一方の端面30bも、シールリブ35の基端35bと径方向の幅と一致していて、両者の間には段部が形成されていない。
受圧部33とシールリブ35は、本体部30を中心とする対称構造をなし、受圧部33の端面33a及びシールリブ35の先端35aが円弧状になめらかに湾曲している。ガスケット3の軸方向の全体長さL1は7mmである。比較例1のシール構造のその他の構成は、実施例1のシール構造の構成と同様である。
比較例1のガスケットについて、実施例1と同様に乾熱試験を行い、またヘタリ率を求めた。図9は、第1部材を第2部材に締め付けた状態の断面図を示し、図10は乾熱試験後のガスケットの断面形状を示す。
図10に示すように、乾熱試験後のガスケットは、受圧部33及びシールリブ35が塑性変形していた。特に、シールリブ35は大きく塑性変形していた。
乾熱試験前の収容溝からのガスケットの突出量は2mmであり、乾熱試験後の収容溝からのガスケットの突出量は1mmであって、ヘタリ率は50%であった。
乾熱試験後のガスケットのシール面圧を実施例1と同様に3カ所測定した。その中で最低のシール面圧は0.37MPaであった。
比較例についての上記各種測定の結果は、受圧部33の先端と凸状のシールリブ35の先端は、シール性能に貢献しておらず、しかも、凸状のシールリブ35は、軸方向の圧縮力によって圧縮されて、ヘタリ率も大きくなったと考えられる。また、圧縮されたときの受圧部33の逃げ場がなく、図9の矢印F2に示すように、受圧部33から本体部30の内周面及び外周面にわたる部分が、収容溝10の対向壁面に対して突っ張ってしまい、下方のシールリブ35の面圧を高めることには貢献していない。ゆえに、乾熱試験によってシールリブ35にヘタリが生じたときに、ガスケット3の受圧部33や本体部30は、シールリブ35のシール面圧を補うことには貢献できず、ゆえに、乾熱試験後のシール面圧が、実施例1,2に比べて低くなったと考えられる。
1:第1部材、2:第2部材、3:ガスケット、10:収容溝、11:凸部、12:谷部、20:対向面、30:本体部、30a、30b:端面、30c、30e:内側段部、30d、30f:外側段部、31a、31b:内側リブ、32a、32b:外側リブ、33:受圧部、33a:端面、33b:基端、33c:凹部、35:シールリブ、35a:先端、35b:基端、35c:凹部。

Claims (3)

  1. 環状の収容溝を有する第1部材と、前記収容溝の開口側に対向する対向面をもつ第2部材と、前記収容溝に収容され先端を前記第2部材の前記対向面に当接させる弾性材料からなる環状のガスケットとを有するシール構造において、
    前記収容溝の底部には、凸部が形成されており、
    前記ガスケットは、本体部と、該本体部の径方向内側及び径方向外側に突設され環状の前記収容溝の内周面及び外周面にそれぞれ当接する内側リブ及び外側リブと、該本体部における前記収容溝の底部に対向する部分に突設され前記収容溝の底部の前記凸部に押接される受圧部と、該本体部における前記第2部材の前記対向面に対向する部分に突設され前記対向面に圧接することで前記対向面との間をシールするシールリブと、を有し、
    前記ガスケットの前記受圧部の端面は、前記収容溝の前記凸部に押圧され前記凸部の周辺に形成され前記凸部よりも低い谷部に向かって変位するように弾性変形する凹部乃至平坦面からなることを特徴とするシール構造。
  2. 前記ガスケットの前記本体部の内周面及び外周面には、それぞれ2つの前記内側リブ及び前記外側リブが設けられている請求項1記載のシール構造。
  3. 前記ガスケットの前記本体部における前記第2部材の前記対向面に対向する部分には、前記シールリブの径方向内側の内周面よりも径方向内側に張り出した内側段部、及び前記シールリブの径方向外側の外周面よりも径方向外側に張り出した外側段部が形成されている請求項1又は請求項2に記載のシール構造。
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