JP2011032983A - 遠心渦巻き型ポンプ - Google Patents
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Abstract
【課題】固形物が表羽根と前面カバーの間の隙間で噛み込んで羽根車の回転を阻害する事態を防止することが出来て、しかも、吸込口における主羽根間の領域に固形物が係止して、当該吸込口を閉塞する事態を防止することが出来る様な遠心渦巻き型ポンプの提供を目的としている。
【解決手段】クローズ型羽根車(7、7A〜7H)を備え、該羽根車の側板(3、3A、3B)の前面カバー(8、8A、8B)側には表羽根が形成されておらず、側板(3、3A、3B)の前面カバー側端面及び前面カバーの側板側端面は機械加工が施されて滑らかに形成されており、側板と前面カバーとの隙間(δb、δc)に固形物が侵入しない機構が設けられている。
【選択図】図1
【解決手段】クローズ型羽根車(7、7A〜7H)を備え、該羽根車の側板(3、3A、3B)の前面カバー(8、8A、8B)側には表羽根が形成されておらず、側板(3、3A、3B)の前面カバー側端面及び前面カバーの側板側端面は機械加工が施されて滑らかに形成されており、側板と前面カバーとの隙間(δb、δc)に固形物が侵入しない機構が設けられている。
【選択図】図1
Description
本発明は、固形物を含有する流体(スラリー流体)を輸送する遠心渦巻きポンプに関する。より詳細には、遠心渦巻きポンプにおける羽根車(インペラ)の改良に関する。
遠心渦巻きポンプでスラリー流体の輸送を行なう場合として、例えば、岩盤を掘削機により掘削する際に、掘削した岩盤を地上から供給された泥水と混合して、地上側に送り出す施工がある。
係る施工においては、掘削機の下流側(地上への戻り側)に破砕機(いわゆる「クラッシャー」)を設け、掘削機で掘削された大きな岩をクラッシャーで粉砕し、地上側から供給された泥水と混合する。そして、粉砕された岩と混合された泥水がスラリーとして、遠心渦巻きポンプに吸い込まれて吐出され、地上側に送られる。
係る施工においては、掘削機の下流側(地上への戻り側)に破砕機(いわゆる「クラッシャー」)を設け、掘削機で掘削された大きな岩をクラッシャーで粉砕し、地上側から供給された泥水と混合する。そして、粉砕された岩と混合された泥水がスラリーとして、遠心渦巻きポンプに吸い込まれて吐出され、地上側に送られる。
スラリー流体を輸送する遠心渦巻きポンプにおける羽根車には、大別すると、オープン型羽根車、セミオープン型羽根車、クローズ型羽根車がある。
スラリー流体の輸送については、耐摩耗性及び効率面で、クローズ型羽根車が最も有効と考えられている。
スラリー流体の輸送については、耐摩耗性及び効率面で、クローズ型羽根車が最も有効と考えられている。
クローズ型羽根車を用いた従来の遠心渦巻きポンプは、その要部が図13で示されている。
図13において、全体を符号10Jで示す遠心渦巻きポンプは、ポンプ軸SF、羽根車7J、前面カバー8J、後面カバー9、ポンプハウジングHを備えている。図13において符号「O」で示す部分(図13において、点線で示す円の部分)は羽根車近傍の構造であり、図14において、羽根車7Jの近傍部分「O」が拡大して示されている。
図13において、全体を符号10Jで示す遠心渦巻きポンプは、ポンプ軸SF、羽根車7J、前面カバー8J、後面カバー9、ポンプハウジングHを備えている。図13において符号「O」で示す部分(図13において、点線で示す円の部分)は羽根車近傍の構造であり、図14において、羽根車7Jの近傍部分「O」が拡大して示されている。
図14において、羽根車7Jは、軸部1、主板2、側板3J、主羽根4、表羽根5、裏羽根6を備えている。
図14の符号Lcは羽根車7Jの中心軸線を示しており、符号Bは吐出側を示し、符号Cは吸込側を示している。また、図14における符号4eは、主羽根4の吸込側縁部を示している。
側板3Jの軸線側端部(図14では下端部)には、主板2から離隔する方向(図14では左側)に突出した環状のマウスリング31が形成されている。そして、前面カバー8Jの軸線側端部(図14では下端部)には、マウスリング31と干渉しないように、マウスリング31と相補的な形状の環状の切欠き部81が形成されている。
図14の符号Lcは羽根車7Jの中心軸線を示しており、符号Bは吐出側を示し、符号Cは吸込側を示している。また、図14における符号4eは、主羽根4の吸込側縁部を示している。
側板3Jの軸線側端部(図14では下端部)には、主板2から離隔する方向(図14では左側)に突出した環状のマウスリング31が形成されている。そして、前面カバー8Jの軸線側端部(図14では下端部)には、マウスリング31と干渉しないように、マウスリング31と相補的な形状の環状の切欠き部81が形成されている。
図14で示す様な遠心渦巻きポンプ10Jでは、ポンプ作動中は、吐出側B部は高圧となり、吸込側C部は低圧となる。
そのため吐出側B部と吸込側C部には圧力差が存在し、係る圧力差に起因して、作動流体であるスラリー流体が、表羽根5と前面カバー8Jの間の空間(隙間)δ1を介して、吐出側B部から吸込側C部に向かって逆流する恐れがある。
なお、裏羽根6と後面カバー9との間の隙間δ2は、(図14において、羽根車7Jの右方に位置している)図示しない回転シール部に注入された高圧注水が流れている(矢印Fw)。係る高圧注水(矢印Fw)により、スラリー流体が、吐出側B部から(図14において、羽根車7Jの右方に位置している)図示しない回転シール部に向けては流入し難い。
そのため吐出側B部と吸込側C部には圧力差が存在し、係る圧力差に起因して、作動流体であるスラリー流体が、表羽根5と前面カバー8Jの間の空間(隙間)δ1を介して、吐出側B部から吸込側C部に向かって逆流する恐れがある。
なお、裏羽根6と後面カバー9との間の隙間δ2は、(図14において、羽根車7Jの右方に位置している)図示しない回転シール部に注入された高圧注水が流れている(矢印Fw)。係る高圧注水(矢印Fw)により、スラリー流体が、吐出側B部から(図14において、羽根車7Jの右方に位置している)図示しない回転シール部に向けては流入し難い。
隙間δ1を経由して、吐出側B部から吸込側C部に向かってスラリー流体が逆流すると、スラリー流体に混在している固形物(例えば、破砕された礫等)が表羽根5と前面カバー8の間の隙間δ1に侵入する。そして、隙間δ1に侵入したスラリー流体中の固形物が表羽根5と前面カバー8の間の隙間δ1で噛み込んだ状態になると、羽根車7の回転を阻害するような過大な負荷が図示しない電動機に発生する。
その結果、電動機の電流値が異常上昇し、場合によっては焼損事故にも繋がりかねない。
その結果、電動機の電流値が異常上昇し、場合によっては焼損事故にも繋がりかねない。
図14において、側板3Jと前面カバー8Jとの隙間δ1である流路には、前述した様に、側板3Jのマウスリング31と前面カバー8に形成された環状の切欠き部81が位置している。そして、マウスリング31と切欠き部81によって、流路が迷路状に構成されて、いわゆるラビリンスシールと同等の機能を奏する。
係る迷路状の流路により、流路抵抗が増大し、隙間δ1を介して吐出側Bから吸入側Cへ逆流するのを抑制することが出来る。換言すれば、マウスリング31と切欠き部81で形成される迷路状の流路により、スラリー流体に混在した礫等の固形物が、隙間δ1に侵入することが抑制される。
係る迷路状の流路により、流路抵抗が増大し、隙間δ1を介して吐出側Bから吸入側Cへ逆流するのを抑制することが出来る。換言すれば、マウスリング31と切欠き部81で形成される迷路状の流路により、スラリー流体に混在した礫等の固形物が、隙間δ1に侵入することが抑制される。
しかし、マウスリング31と切欠き部81により上述した迷路状の流路を形成するに際しては、羽根車7及び前面カバー8に高精度の機械加工を行う必要がある。そのため、ポンプ製造のコストが増加してしまうという問題がある。
また、係る迷路状の流路において、吸込側C部へ連通するマウスリング31の開口の面積が小さいため、当該マウスリング31の開口を通過して吸込側C部へ逆流するスラリー流体の流速が増大し、当該マウスリング31の摩耗進行を速めてしまう、という問題も有している。
また、係る迷路状の流路において、吸込側C部へ連通するマウスリング31の開口の面積が小さいため、当該マウスリング31の開口を通過して吸込側C部へ逆流するスラリー流体の流速が増大し、当該マウスリング31の摩耗進行を速めてしまう、という問題も有している。
図15を参照して、従来のクローズ型羽根車7Jにおける別の問題を説明する。
図15は、従来の羽根車7Jを吸込側C部から見た図(或いは羽根の流入部側から見た図)である。
図15で示すように、従来の羽根車7Jでは、主羽根4の間隔Sjが比較的狭く構成されている。
そのため、主羽根の吸込口(吸込側C部)において、スラリー流体に混合している礫等の固形物M(図15において、点線で示す)が、主羽根4の間の領域に係止して(引っ掛かって)、当該吸込口(吸込側C部)を閉塞してしまうという問題が存在する。
図15は、従来の羽根車7Jを吸込側C部から見た図(或いは羽根の流入部側から見た図)である。
図15で示すように、従来の羽根車7Jでは、主羽根4の間隔Sjが比較的狭く構成されている。
そのため、主羽根の吸込口(吸込側C部)において、スラリー流体に混合している礫等の固形物M(図15において、点線で示す)が、主羽根4の間の領域に係止して(引っ掛かって)、当該吸込口(吸込側C部)を閉塞してしまうという問題が存在する。
その他の従来技術としては、インペラの少なくとも一部を高耐磨耗ゴムで構成し、スラリーポンプにおけるインペラの損傷を防止し、耐磨耗性を向上させた投射機及びブラスト装置が提案されている(特許文献1参照)。
しかし、係る従来技術では、クローズ型羽根車における上述した様な問題を解消することは出来ない。
しかし、係る従来技術では、クローズ型羽根車における上述した様な問題を解消することは出来ない。
本発明は上述した従来技術の問題点に鑑みて提案されたものであり、安価に製造できて、スラリーに包含されている固形物が表羽根と前面カバーの間の隙間で噛み込んで羽根車の回転を阻害するような電動機過負荷が発生する事態を防止することが出来る様な遠心渦巻き型ポンプの提供を目的としている。
また本発明は、吸込口における主羽根間の領域に固形物が係止して、当該吸込口を閉塞する事態を防止することが出来る様な遠心渦巻き型ポンプの提供を目的としている。
また本発明は、吸込口における主羽根間の領域に固形物が係止して、当該吸込口を閉塞する事態を防止することが出来る様な遠心渦巻き型ポンプの提供を目的としている。
本発明の遠心渦巻き型ポンプ(101〜110)は、クローズ型羽根車(7、7A〜7H)を備え、該羽根車(7、7A〜7C、7F〜7H)の側板(3、3A、3B)の前面カバー(8、8A、8B)側には表羽根が形成されておらず、側板(3、3A、3B)の前面カバー(8、8A、8B)側端面及び前面カバー(8、8A、8B)の側板側端面は機械加工が施されて滑らかに形成されており、側板(3、3A、3B)と前面カバー(8、8A、8B)との隙間(δb、δc)に固形物が侵入しない機構が設けられていることを特徴としている。
ここで、側板(3)と前面カバー(8)との隙間(δb)に固形物が侵入しない機構としては、例えば、側板(3)と前面カバー(8)とを平行に配置し、側板(3)と前面カバー(8)の隙間寸法(δb)を比較的小さな寸法で一定にすることが好ましい(図1)。
また、側面(3A)と前面カバー(8A)の何れか一方を傾斜して、吐出側(B)の隙間寸法(δb)よりも吸込側(C)の隙間寸法(δc)が大きくなる様に構成することも好ましい(図2、図3)。
或いは、側面(3B)と前面カバー(8B)の何れか一方に段部(3Bd又は8Bd)を形成して、吐出側(B)の隙間寸法(δb)よりも吸込側の隙間寸法(δc)が大きくなる様に構成することも好ましい(図4、図5)。
また、側面(3A)と前面カバー(8A)の何れか一方を傾斜して、吐出側(B)の隙間寸法(δb)よりも吸込側(C)の隙間寸法(δc)が大きくなる様に構成することも好ましい(図2、図3)。
或いは、側面(3B)と前面カバー(8B)の何れか一方に段部(3Bd又は8Bd)を形成して、吐出側(B)の隙間寸法(δb)よりも吸込側の隙間寸法(δc)が大きくなる様に構成することも好ましい(図4、図5)。
本発明において、主羽根(4A)の吸込側縁部(図6では下縁部4Ae)は、羽根車(7D)の軸線(Lc)方向に延在している(図6では左右方向へ水平に延在している)のが好ましい(図6)。
或いは、本発明において、主羽根(4B)の吸込側縁部(図9では下縁部4Be)は、羽根車の軸線(Lc)方向で吸込口(C)から離隔する方向(図9の右方向)に向かうに連れて、吐出側(B:羽根車7Eの半径方向外方:図9の上方)に傾斜している(図9)。
或いは、本発明において、主羽根(4B)の吸込側縁部(図9では下縁部4Be)は、羽根車の軸線(Lc)方向で吸込口(C)から離隔する方向(図9の右方向)に向かうに連れて、吐出側(B:羽根車7Eの半径方向外方:図9の上方)に傾斜している(図9)。
本発明において、羽根車よりも電動モータ側の回転シール部において減圧の必要がない場合には、裏羽根を設けず(図12)、主板(2)と後面カバー(9)との隙間(δd)を狭く構成しても良い。
その場合、主板(2)後端面やそれに対向する後面カバー(9)の領域は、機械加工により、滑らかに構成されることが好ましい。
その場合、主板(2)後端面やそれに対向する後面カバー(9)の領域は、機械加工により、滑らかに構成されることが好ましい。
上述する構成を具備する本発明によれば、側板(3、3A、3B)と前面カバー(8、8A、8B)との隙間に固形物が侵入しない機構が設けられているので、スラリー流体に混合している固形物が当該隙間に侵入して、表羽根(図14の符号5参照)と前面カバー(8J)の間の隙間で噛み込んだ状態になってしまうことが防止される。そして、側板(3、3A、3B)と前面カバー(8、8A、8B)との隙間(δb、δc)に固形物が侵入して羽根車(7、7A、7B、7C)の回転が阻害されてしまうことが防止されるので、羽根車(7、7A、7B、7C)の駆動源である電動モータに過負荷が掛かってしまうことや、電動モータの電流値変動が過大になって電動モータが焼損してしまうことが防止される。
また、本発明において、主羽根4Aの吸込側縁部(図6では下縁部4Ae)を羽根車の軸線(Lc)方向(図6では左右方向へ水平方向)に延在し(図6)、或いは、羽根車(7E)の軸線(Lc)方向で吸込口(C)から離隔する方向(図9の右方向)に向かうに連れて、吐出側(B:羽根車7Eの半径方向外方:図9の上方)に傾斜させれば(図9)、羽根車7Eの主羽根4Bの吸込側端部4Beにおいて、当該本発明には存在しないが、従来技術では存在する領域(図1において符号「4f」で示す領域)の分だけ(或いはそれ以上)羽根車7Eの半径方向(図1、図6、図8では下方:図7では半径方向内方)寸法が小さくなる。
その結果、主羽根(4A、4B)の吸込口(C)において、固形物(M)が主羽根(4A)間に引っ掛かり難くなり(図7参照)、主羽根(4A、4B)の吸込口(C)が閉塞する可能性が低くなる。
その結果、主羽根(4A、4B)の吸込口(C)において、固形物(M)が主羽根(4A)間に引っ掛かり難くなり(図7参照)、主羽根(4A、4B)の吸込口(C)が閉塞する可能性が低くなる。
以下、添付図面の図1〜図12を参照して、本発明の実施形態について説明する。
なお、上述したのと同様な部品、機器については、上述したのと同様な符号を付してある。
なお、上述したのと同様な部品、機器については、上述したのと同様な符号を付してある。
最初に図1を参照して、本発明の第1実施形態について説明する。
図1において、遠心渦巻き型ポンプにおける羽根車7近傍の構造は、全体に符号101を付して示されている。図1で示す構成は、以下で説明する構造を除き、図14の従来技術における構成と概略同様である。
図1において、遠心渦巻き型ポンプにおける羽根車7近傍の構造は、全体に符号101を付して示されている。図1で示す構成は、以下で説明する構造を除き、図14の従来技術における構成と概略同様である。
以下、図14の従来技術とは異なる構造について、主として説明する。
図1で示す側板3においては、前面カバー8側(図1では左側)の端面には、表羽根(図14の符号5で示す部材)は設けられていない。
前面カバー8および側板3の対向する端面全体は、機械加工によって平滑に且つ精度良く仕上げられている。
表羽根(図14の符号5)を設けていないため、図1で示す羽根車7では、側板3と前面カバー8にとの隙間δbは、図14の従来技術における隙間δ1と同一であるが、礫が侵入する隙間の幅は、図14の従来技術に比較して、縮小される。すなわち、図14の従来技術では、礫が侵入する隙間の幅は隙間δ1と表羽根5の高さ(図14の左右方向寸法)の和となるのに対して、図1の羽根車7では、礫が侵入する隙間の幅はδb(=δ1)である。換言すれば、図1の羽根車7では、礫が侵入する隙間の幅δb(=δ1)は、図14の羽根車10Jに比較して、表羽根車5(図14参照)の高さの分だけ狭くなっている。
図1で示す側板3においては、前面カバー8側(図1では左側)の端面には、表羽根(図14の符号5で示す部材)は設けられていない。
前面カバー8および側板3の対向する端面全体は、機械加工によって平滑に且つ精度良く仕上げられている。
表羽根(図14の符号5)を設けていないため、図1で示す羽根車7では、側板3と前面カバー8にとの隙間δbは、図14の従来技術における隙間δ1と同一であるが、礫が侵入する隙間の幅は、図14の従来技術に比較して、縮小される。すなわち、図14の従来技術では、礫が侵入する隙間の幅は隙間δ1と表羽根5の高さ(図14の左右方向寸法)の和となるのに対して、図1の羽根車7では、礫が侵入する隙間の幅はδb(=δ1)である。換言すれば、図1の羽根車7では、礫が侵入する隙間の幅δb(=δ1)は、図14の羽根車10Jに比較して、表羽根車5(図14参照)の高さの分だけ狭くなっている。
従って、図1の羽根車7によれば、図14の羽根車10Jに比較して、側板3と前面カバー8にとの隙間δbに、礫が侵入し難くなっている。
また図1によれば、側板3には、マウスリング(図14の符号31参照)は形成されておらず、前面カバー8にもマウスリングと相補の形状である切欠き(図14の切欠き81)は形成されていない。
また図1によれば、側板3には、マウスリング(図14の符号31参照)は形成されておらず、前面カバー8にもマウスリングと相補の形状である切欠き(図14の切欠き81)は形成されていない。
図14と同様に、図1においても、符号Bはポンプの吐出側を示し、符号Cは吸込側を示している。
図1において、符号4fで示す部分(主羽根4において、ハッチングを付した部分)については、図8を参照して後述する。
図1〜図12において、符号Lcは、羽根車7の軸線、すなわちポンプの軸線を示している。
図1において、符号4fで示す部分(主羽根4において、ハッチングを付した部分)については、図8を参照して後述する。
図1〜図12において、符号Lcは、羽根車7の軸線、すなわちポンプの軸線を示している。
図1で示す第1実施形態によれば、側板3と前面カバー8とを平行に配置し、側板3と前面カバー8の隙間寸法δbが比較的小さな寸法で一定になっている。そのため、側板3と前面カバー8にとの隙間δbは、図14で示す従来技術における礫が侵入する隙間(δ1+表羽根5の高さ)に比べて縮小されており、そのため、隙間δbへの固形物の侵入が防止される。
また、隙間δbが縮小されたことで、隙間δbを吸込み側C部に向かって流れる逆流に対する圧力損失或いは抵抗が大きくなり、吸込み側C部に向かう逆流そのものが抑制されて、微小な固形物の進入の可能性が減少する。
なお、隙間δbは、例えば1.0mmが目標値となっている。摩耗が進行して隙間δbが大きくなった場合には、パッキン(前面カバー8JとハウジングHとの間に複数枚介装されている:図13参照)の枚数を減少する等の調整を行う。
また、隙間δbが縮小されたことで、隙間δbを吸込み側C部に向かって流れる逆流に対する圧力損失或いは抵抗が大きくなり、吸込み側C部に向かう逆流そのものが抑制されて、微小な固形物の進入の可能性が減少する。
なお、隙間δbは、例えば1.0mmが目標値となっている。摩耗が進行して隙間δbが大きくなった場合には、パッキン(前面カバー8JとハウジングHとの間に複数枚介装されている:図13参照)の枚数を減少する等の調整を行う。
さらに、従来技術において側板3に形成されていた表羽根(図14の符号5)を形成する必要がないので、その分だけ、羽根車7の製造コストが低減できる。
これに加えて、側板3にはマウスリング(図14の符号31参照)は形成されておらず、前面カバー8には切欠き(マウスリングと相補の形状である切欠き:図14の切欠き81参照)は形成されていないので、ラビリンス構造のための機械加工が必要ではなく、その分だけ羽根車の製造コストが低減される。そして、マウスリング(図14の符号31参照)と切欠き(図14の切欠き81参照)との間に異物が侵入して噛み込む恐れもない。
これに加えて、側板3にはマウスリング(図14の符号31参照)は形成されておらず、前面カバー8には切欠き(マウスリングと相補の形状である切欠き:図14の切欠き81参照)は形成されていないので、ラビリンス構造のための機械加工が必要ではなく、その分だけ羽根車の製造コストが低減される。そして、マウスリング(図14の符号31参照)と切欠き(図14の切欠き81参照)との間に異物が侵入して噛み込む恐れもない。
次に図2を参照して、本発明の第2実施形態について説明する。
図1の第1実施形態の遠心渦巻き型ポンプ101では、羽根車7の側板3と前面カバー8との隙間寸法δbが一定であり、羽根車7の側板3と前面カバー8とは平行に延在している。
それに対して、図2の第2実施形態に係る遠心渦巻き型ポンプ102では、前面カバー8Aにおける側板3に対向する面が、符号8A2で示す箇所(主板4の出口側端部4tから中心軸Lc側へ寸法λだけ侵入した位置)から、前方(図2では左方向)へ向かって傾斜しており、テーパー状になっている。
図2において、符号8Atは、前面カバー8Aにおける傾斜面を示している。
図1の第1実施形態の遠心渦巻き型ポンプ101では、羽根車7の側板3と前面カバー8との隙間寸法δbが一定であり、羽根車7の側板3と前面カバー8とは平行に延在している。
それに対して、図2の第2実施形態に係る遠心渦巻き型ポンプ102では、前面カバー8Aにおける側板3に対向する面が、符号8A2で示す箇所(主板4の出口側端部4tから中心軸Lc側へ寸法λだけ侵入した位置)から、前方(図2では左方向)へ向かって傾斜しており、テーパー状になっている。
図2において、符号8Atは、前面カバー8Aにおける傾斜面を示している。
前面カバー8Aにおける側板3に対向する面8Atが傾斜している(テーパー状に構成されている)ことにより、前面カバー8Aと側板3との隙間では、吐出側Bの隙間寸法δbよりも吸込側Cの隙間寸法δcが大きくなっている。換言すれば、羽根車7Aの吸込側C(図2では下側)に向かうほど、羽根車7Aの側板3と、前面カバー8Aとの隙間寸法が大きくなっている。
そのため、側板3と前面カバー8Aとの吸込側Cの隙間(寸法δbの隙間)に固形物が侵入してしまったとしても、吐出側Bから吸込側Cに向かう逆流により、当該固形物は、当該固形物は側板3と前面カバー8Aとの間に噛み込んでしまうことなく、容易に吸込側Cへ排出される。
すなわち、図2の第2実施形態に係る遠心渦巻き型ポンプ102では、側板3と前面カバー8Aとの吸込側Cの隙間(寸法δbの隙間)に固形物が侵入しても、吸込側Cへ容易に移動して、側板3と前面カバー8Aとの間に噛み込んでしまうことがない。
そのため、側板3と前面カバー8Aとの吸込側Cの隙間(寸法δbの隙間)に固形物が侵入してしまったとしても、吐出側Bから吸込側Cに向かう逆流により、当該固形物は、当該固形物は側板3と前面カバー8Aとの間に噛み込んでしまうことなく、容易に吸込側Cへ排出される。
すなわち、図2の第2実施形態に係る遠心渦巻き型ポンプ102では、側板3と前面カバー8Aとの吸込側Cの隙間(寸法δbの隙間)に固形物が侵入しても、吸込側Cへ容易に移動して、側板3と前面カバー8Aとの間に噛み込んでしまうことがない。
図2の第2実施形態におけるその他の構成及び作用効果については、図1の第1実施形態と同様である。
次に、図3を参照して、第3実施形態の遠心渦巻き型ポンプ103を説明する。
図2の第2実施形態では、前面カバー8Aが符号8A2で示す箇所から傾斜している(傾斜面8At)。
それに対して、図3の第3実施形態では、羽根車7Bの側板3Aが、符号3A3で示す箇所(主板4の出口側端部4tから中心軸Lcに寸法λだけ侵入した位置)から後方(図3の右方向)へ傾斜しており、テーパーを形成している。図3において、符号3Atは、側板3Aにおける係る傾斜面を示している。
図2の第2実施形態では、前面カバー8Aが符号8A2で示す箇所から傾斜している(傾斜面8At)。
それに対して、図3の第3実施形態では、羽根車7Bの側板3Aが、符号3A3で示す箇所(主板4の出口側端部4tから中心軸Lcに寸法λだけ侵入した位置)から後方(図3の右方向)へ傾斜しており、テーパーを形成している。図3において、符号3Atは、側板3Aにおける係る傾斜面を示している。
側板3の前面カバー8に対向する面3Atが傾斜している(テーパー状に構成されている)ことにより、側板3と前面カバー8との隙間では、吐出側Bの隙間寸法に比較して、吸込側Cの隙間寸法δcが大きくなり、吸込側C(図3では下側)に向かうほど、側板3Aと、前面カバー8との隙間寸法が大きくなる。
そのため、側板3Aと前面カバー8との隙間に固形物が侵入してしまったとしても、当該固形物は、当該固形物は側板3と前面カバー8Aとの間に噛み込んでしまうことなく、容易に吸込側Cへ排出される。
すなわち、図2の第3実施形態に係る遠心渦巻き型ポンプ103においても、側板3Aと前面カバー8との隙間に固形物が侵入しても、吸込側Cへ容易に移動して、側板3と前面カバー8Aとの間に噛み込んでしまうことがない。
そのため、側板3Aと前面カバー8との隙間に固形物が侵入してしまったとしても、当該固形物は、当該固形物は側板3と前面カバー8Aとの間に噛み込んでしまうことなく、容易に吸込側Cへ排出される。
すなわち、図2の第3実施形態に係る遠心渦巻き型ポンプ103においても、側板3Aと前面カバー8との隙間に固形物が侵入しても、吸込側Cへ容易に移動して、側板3と前面カバー8Aとの間に噛み込んでしまうことがない。
図3の第3実施形態におけるその他の構成及び作用効果については、図2の第2実施形態と同様である。
次に、図4を参照して、第4実施形態について説明する。
図4の第4実施形態に係る遠心渦巻き型ポンプ104では、前面カバー8Bの側板3側の面において、符号8Bdで示す箇所(主板4の出口側端部4tから中心軸Lcに寸法λだけ近づいた位置)に段部が形成されている。
図4の第4実施形態に係る遠心渦巻き型ポンプ104では、前面カバー8Bの側板3側の面において、符号8Bdで示す箇所(主板4の出口側端部4tから中心軸Lcに寸法λだけ近づいた位置)に段部が形成されている。
図4から明らかなように、前面カバー8Bの側板3側の面に段部を形成したので、羽根車7の側板3と前面カバー8Bとの隙間においては、段部8Bdよりも下方(羽根車7の吸込側C)の領域における隙間寸法δcの方が、段部8Bdよりも上方(吐出側B)の領域における隙間寸法δbよりも大きい。
そのため、小さな隙間寸法δbを経由して、固形物が前面カバー8Bの側板3との隙間に侵入したとしても、隙間寸法(δc)が大きい領域(段部8Bdよりも下方の領域)を介して、簡単に吸込側Cに排出され、当該隙間に固形物が噛み込んでしまうことはない。
図4の第4実施形態におけるその他の構成及び作用効果については、図2、図3の各実施形態と同様である。
そのため、小さな隙間寸法δbを経由して、固形物が前面カバー8Bの側板3との隙間に侵入したとしても、隙間寸法(δc)が大きい領域(段部8Bdよりも下方の領域)を介して、簡単に吸込側Cに排出され、当該隙間に固形物が噛み込んでしまうことはない。
図4の第4実施形態におけるその他の構成及び作用効果については、図2、図3の各実施形態と同様である。
次に、図5を参照して、第5実施形態の遠心渦巻き型ポンプ105を説明する。
図4の第4実施形態では、前面カバー8Bの側板3側の面に段部8Bdが形成されている。
それに対して、図5の第5実施形態では、側板3Bの前面カバー8側の面において、符号3Bdで示す箇所(主板4の出口側端部4tから中心軸Lcに寸法λだけ近づいた位置)に段部が形成されている。
図4の第4実施形態では、前面カバー8Bの側板3側の面に段部8Bdが形成されている。
それに対して、図5の第5実施形態では、側板3Bの前面カバー8側の面において、符号3Bdで示す箇所(主板4の出口側端部4tから中心軸Lcに寸法λだけ近づいた位置)に段部が形成されている。
側板3Bの前面カバー8側の面に段部3Bdを形成したので、図5から明らかなように、側板3Bと前面カバー8との隙間において、段部3Bdよりも下方(羽根車7の吸込側C)の領域における隙間寸法δcの方が、段部3Bdよりも上方(吐出側B)の領域における隙間寸法δbよりも大きくなる。
そのため、小さな隙間寸法δbを経由して、固形物が前面カバー8と側板3Bとの隙間に侵入したとしても、隙間寸法(δc)が大きい領域(段部3Bdよりも下方の領域)に固形物が噛み込んでしまうことはなく、簡単に吸込側Cに排出される。
図5の第5実施形態におけるその他の構成及び作用効果については、図4の第4実施形態実施形態と同様である。
そのため、小さな隙間寸法δbを経由して、固形物が前面カバー8と側板3Bとの隙間に侵入したとしても、隙間寸法(δc)が大きい領域(段部3Bdよりも下方の領域)に固形物が噛み込んでしまうことはなく、簡単に吸込側Cに排出される。
図5の第5実施形態におけるその他の構成及び作用効果については、図4の第4実施形態実施形態と同様である。
次に図6〜図8を参照して、本発明の第6実施形態の遠心渦巻き型ポンプ106を説明する。
例えば図14で示す従来のクローズ型羽根車7Jにおいて、主羽根4の吸込側縁部4e(図14では下縁部)は、前方(図14の左側)から後方(図14の右側)に向かうにつれて、半径方向内側(図14では斜め下方向)に向かうように延在している。図1〜図5で示す各実施形態においても、同様である。
それに対して、図6で示すように、本発明の第6実施形態では、主羽根4Aの吸込側縁部4Ae(図6では下縁部)は、羽根車7Dの中心軸Lcと平行な方向(図6では水平方向)に延在している。すなわち、主羽根4Aの吸込側縁部4Aeは、中心軸Lc方向に延在している。
例えば図14で示す従来のクローズ型羽根車7Jにおいて、主羽根4の吸込側縁部4e(図14では下縁部)は、前方(図14の左側)から後方(図14の右側)に向かうにつれて、半径方向内側(図14では斜め下方向)に向かうように延在している。図1〜図5で示す各実施形態においても、同様である。
それに対して、図6で示すように、本発明の第6実施形態では、主羽根4Aの吸込側縁部4Ae(図6では下縁部)は、羽根車7Dの中心軸Lcと平行な方向(図6では水平方向)に延在している。すなわち、主羽根4Aの吸込側縁部4Aeは、中心軸Lc方向に延在している。
図6で示すように、主羽根4Aの吸込側縁部4Aeが中心軸Lc方向に延在しているので、第6実施形態によれば、固形物Mが主羽根4A間の領域に引っ掛かって、吸込口を閉塞してしまうという事態が防止される。その旨を、図7を参照して説明する。
図7において、従来の主羽根(図7において点線で示す)に比較して第6実施形態に係る羽根車7Dでは、図7において実線で示す様に、主羽根4A間の間隔が広くなっている。図7において点線で示す従来技術における主羽根4間の間隔Sjに比較して、図7において実線で示す第6実施形態における主羽根4A間の間隔Sの方が、明らかに拡大されている。
したがって、従来技術において、固形物Mが主羽根4間の領域に引っ掛かって、吸込口を閉塞してしまう様な場合であっても(図7において、点線で示す)、第6実施形態に係る主羽根4Aであれば、固形物Mが侵入しても、当該固形物Mが主羽根4A間の領域に引っ掛かって、吸込口を閉塞してしまうことはない(図7において実線で示す)。
図7において、従来の主羽根(図7において点線で示す)に比較して第6実施形態に係る羽根車7Dでは、図7において実線で示す様に、主羽根4A間の間隔が広くなっている。図7において点線で示す従来技術における主羽根4間の間隔Sjに比較して、図7において実線で示す第6実施形態における主羽根4A間の間隔Sの方が、明らかに拡大されている。
したがって、従来技術において、固形物Mが主羽根4間の領域に引っ掛かって、吸込口を閉塞してしまう様な場合であっても(図7において、点線で示す)、第6実施形態に係る主羽根4Aであれば、固形物Mが侵入しても、当該固形物Mが主羽根4A間の領域に引っ掛かって、吸込口を閉塞してしまうことはない(図7において実線で示す)。
図8において、図8の左側の(A)は、図14で示す従来のクローズ型羽根車7Jにおける主羽根4の前端面(図14の左方から見た場合の端面)を示している。それに対して、右側の(B)は、図6、図7の第6実施形態における主羽根4Aの前端面(図6の左方から見た場合の端面)形状を示している。
図8の(A)と(B)とを比較すれば明らかなように、図6、図7の第6実施形態における主羽根4Aの前端面(図6では左端面:図8の(B)参照)は、図14の従来技術における主羽根4の前端面(図14では左端面:図8の(A)参照)における領域4fが存在しない。
図8の(A)と(B)とを比較すれば明らかなように、図6、図7の第6実施形態における主羽根4Aの前端面(図6では左端面:図8の(B)参照)は、図14の従来技術における主羽根4の前端面(図14では左端面:図8の(A)参照)における領域4fが存在しない。
図6で示す第6実施形態に係る主羽根4Aは、係る領域4fの分だけ、図14で示す従来技術に係る主羽根4に比較して、羽根車の半径方向(図6、図8の上下方向:図7の半径方向)寸法が小さくなる。
そのため、第6実施形態では、図7で示すように、羽根車7Dの吸込口において、固形物Mが主羽根4A間に引っ掛かり難くなり、主羽根4Aの吸込口が閉塞する可能性が低くなる。
そのため、第6実施形態では、図7で示すように、羽根車7Dの吸込口において、固形物Mが主羽根4A間に引っ掛かり難くなり、主羽根4Aの吸込口が閉塞する可能性が低くなる。
ここで、羽根車7Dの側板3Cにおける前面カバー8側の端面には、図14の従来技術と同様に、表羽根5が形成されているが、マウスリング(図14の符号81参照)は形成されていない。
そのため、マウスリング及びそれと相補的な形状の切欠きによるラビリンス構造のための機械加工が必要ではなくなり、製造コストが低減される。そして、マウスリング(図14の符号31参照)と切欠き(図14の切欠き81参照)との間に異物が侵入して噛み込む恐れもない。
そのため、マウスリング及びそれと相補的な形状の切欠きによるラビリンス構造のための機械加工が必要ではなくなり、製造コストが低減される。そして、マウスリング(図14の符号31参照)と切欠き(図14の切欠き81参照)との間に異物が侵入して噛み込む恐れもない。
図6〜図8における第6実施形態におけるその他の構成及び作用効果は、図1〜図5における各実施形態と同様である。
次に、図9を参照して、第7実施形態について説明する。
図6で示すように、第6実施形態では、羽根車7Dの主羽根4Aの吸込側縁部4Aeは、中心軸Lcに対して平行方向に延在している。
それに対して、図9の第7実施形態に係る遠心渦巻き型ポンプ107では、羽根車7Eの主羽根4Bの吸込側縁部4Beは、後方(吸込口Cから離隔する方向:図9の右方向)に向かうに連れて、吐出側B(羽根車7Eの半径方向外方:図9の上方)に向かって傾斜している。
換言すれば、図9の第7実施形態では、主羽根4Bの吸込側縁部4Beの傾斜(図9の右方向に行くほど、上方に傾斜する)が、図14の従来技術における主羽根4の吸込側縁部4eの傾斜(図14の右方向に行くほど、下方に傾斜する)とは、逆向きになっている。
図6で示すように、第6実施形態では、羽根車7Dの主羽根4Aの吸込側縁部4Aeは、中心軸Lcに対して平行方向に延在している。
それに対して、図9の第7実施形態に係る遠心渦巻き型ポンプ107では、羽根車7Eの主羽根4Bの吸込側縁部4Beは、後方(吸込口Cから離隔する方向:図9の右方向)に向かうに連れて、吐出側B(羽根車7Eの半径方向外方:図9の上方)に向かって傾斜している。
換言すれば、図9の第7実施形態では、主羽根4Bの吸込側縁部4Beの傾斜(図9の右方向に行くほど、上方に傾斜する)が、図14の従来技術における主羽根4の吸込側縁部4eの傾斜(図14の右方向に行くほど、下方に傾斜する)とは、逆向きになっている。
係る構成を具備する図9の第7実施形態では、羽根車7Eの吸込口において、さらに固形物が主羽根4B間に引っ掛かり難くなり、羽根車7Eの吸込口が閉塞する可能性がより一層低くなっている。
図9の第7実施形態におけるその他の構成及び作用効果については、図6〜図8の第6実施形態と同様である。
図9の第7実施形態におけるその他の構成及び作用効果については、図6〜図8の第6実施形態と同様である。
次に、図10を参照して、第8実施形態を説明する。
図10の第8実施形態に係る遠心渦巻き型ポンプ108は、図1の第1実施形態と、図6〜図8の第6実施形態との組み合わせに係るものである。
図10の第8実施形態に係る遠心渦巻き型ポンプ108は、図1の第1実施形態と、図6〜図8の第6実施形態との組み合わせに係るものである。
図10の第8実施形態は、図6〜図8の第6実施形態と同様に、羽根車7Fの主羽根4Aの吸込側縁部4Aeは、中心軸Lcと平行に延在している。
それに加えて、図10の第8実施形態に係る羽根車7Fは、図1の実施形態と同様に、表羽根(図14の符号5参照)が省略されている。
表羽根(図14の符号5参照)を省略することにより、異物が前面カバー8と表羽根(図14の符号5参照)との間で噛み込んでしまうことに起因する不都合が防止される。
それに加えて、図10の第8実施形態に係る羽根車7Fは、図1の実施形態と同様に、表羽根(図14の符号5参照)が省略されている。
表羽根(図14の符号5参照)を省略することにより、異物が前面カバー8と表羽根(図14の符号5参照)との間で噛み込んでしまうことに起因する不都合が防止される。
図10の第8実施形態におけるその他の構成及び作用効果については、図6〜図8の第6実施形態、図1の第1実施形態と同様である。
図11を参照して、第9実施形態を説明する。
図11の第9実施形態に係る遠心渦巻き型ポンプ109は、図1の第1実施形態と、図9の第7実施形態との組み合わせに係るものである。
図11の第9実施形態に係る遠心渦巻き型ポンプ109は、図1の第1実施形態と、図9の第7実施形態との組み合わせに係るものである。
図11の第9実施形態は、図9の第7実施形態と同様に、羽根車7Gの主羽根4Bの吸込側縁部4Beは、後方(図11の右方向)に向かうに連れて、吐出側B(羽根車7Gの半径方向外方:図11の上方)に傾斜して、延在している。換言すれば図11の第9実施形態では、主羽根4Bの吸込側縁部4Beの傾斜(図11の右側に向かうに連れて、上方へ傾斜)が、図14の主羽根4における吸込側縁部4eの傾斜(図14の右側に向かうに連れて、下方へ傾斜)とは、逆向きになっている。
それに加えて、図11の主羽根4Bでは、図1の第1実施形態と同様に、表羽根(図14の符号5参照)を省略して、異物が前面カバー8と表羽根(図14の符号5参照)との間で噛み込んでしまうことに起因する不都合を防止している。
それに加えて、図11の主羽根4Bでは、図1の第1実施形態と同様に、表羽根(図14の符号5参照)を省略して、異物が前面カバー8と表羽根(図14の符号5参照)との間で噛み込んでしまうことに起因する不都合を防止している。
図11の第9実施形態におけるその他の構成及び作用効果については、図9の第7実施形態、図1の第1実施形態と同様である。
図12を参照して、第10実施形態を説明する。
図12の第10実施形態に係る遠心渦巻き型ポンプ110では、羽根車7Hの主板2Aの裏羽根(図14における符号6参照)を省略して、主板2Aの後方端面と後面カバー9との隙間δdを狭く構成している。
羽根車7Hよりも電動モータ側の回転シール部(図12では図示の右側の領域:図12では図示を省略)において減圧の必要がない場合には、羽根車7Hの主板2Aの裏羽根(図14における符号6参照)を省略することが出来るのである。
図12では明示されていないが、主板2Aの後端面やそれに対向する後面カバー9の領域(後面カバーの前端面)は、機械加工により、滑らかに構成されており、以って、注水の抵抗を減少している。
図12の第10実施形態に係る遠心渦巻き型ポンプ110では、羽根車7Hの主板2Aの裏羽根(図14における符号6参照)を省略して、主板2Aの後方端面と後面カバー9との隙間δdを狭く構成している。
羽根車7Hよりも電動モータ側の回転シール部(図12では図示の右側の領域:図12では図示を省略)において減圧の必要がない場合には、羽根車7Hの主板2Aの裏羽根(図14における符号6参照)を省略することが出来るのである。
図12では明示されていないが、主板2Aの後端面やそれに対向する後面カバー9の領域(後面カバーの前端面)は、機械加工により、滑らかに構成されており、以って、注水の抵抗を減少している。
図12の第10実施形態におけるその他の構成及び作用効果は、図1〜図11の各実施形態と同様である。
なお、図12は、図11で示す羽根車7Gの裏羽根6を省略した構造を示しているが、図12で示す様に裏羽根を省略した構造は、図1〜図10の全ての実施形態について適用可能である。
なお、図12は、図11で示す羽根車7Gの裏羽根6を省略した構造を示しているが、図12で示す様に裏羽根を省略した構造は、図1〜図10の全ての実施形態について適用可能である。
図示の実施形態はあくまでも例示であり、本発明の技術的範囲を限定する趣旨の記述ではない。
例えば、図示の実施形態においては、図6〜図11の第6〜第10実施形態は図1の第1実施形態と組み合わされているが、図1の第1実施形態のみならず、図2〜図5の第2〜第5実施形態も、図6〜図11の第6〜第10実施形態と、適宜、組み合わせることが可能である。
例えば、図示の実施形態においては、図6〜図11の第6〜第10実施形態は図1の第1実施形態と組み合わされているが、図1の第1実施形態のみならず、図2〜図5の第2〜第5実施形態も、図6〜図11の第6〜第10実施形態と、適宜、組み合わせることが可能である。
1・・・軸部
2・・・主板
3・・・側板
4・・・主羽根
5・・・表羽根
6・・・裏羽根
7・・・羽根車
8・・・前面カバー
9・・・後面カバー
2・・・主板
3・・・側板
4・・・主羽根
5・・・表羽根
6・・・裏羽根
7・・・羽根車
8・・・前面カバー
9・・・後面カバー
Claims (3)
- クローズ型羽根車を備え、該羽根車の側板の前面カバー側には表羽根が形成されておらず、側板の前面カバー側端面及び前面カバーの側板側端面は機械加工が施されて滑らかに形成されており、側板と前面カバーとの隙間に固形物が侵入しない機構が設けられていることを特徴とする遠心渦巻き型ポンプ。
- 主羽根の吸込側縁部は、羽根車の軸線方向に延在している請求項1の遠心渦巻き型ポンプ。
- 主羽根の吸込側縁部は、羽根車の軸線方向で吸込口から離隔する方向に向かうに連れて、吐出側に傾斜している請求項1の遠心渦巻き型ポンプ。
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