JP2011032180A - Cd22分子に対する高親和性を有しb細胞の増殖を増強する化合物 - Google Patents

Cd22分子に対する高親和性を有しb細胞の増殖を増強する化合物 Download PDF

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Abstract

【課題】B細胞のCD22分子に対する高親和性を有し、免疫応答を促進させることによって、B細胞の増殖の増強、及びウイルス性疾患等の感染症に対する抵抗性の増強等の作用を有する化合物を提供する。
【解決手段】化学式(1):
Figure 2011032180

(式中、R1及びR2は、夫々、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基を示す)で表わされるシアル酸誘導体若しくはそのプロドラッグ、又は、製薬上許容され得るそれらの塩若しくは水和物である化合物。
【選択図】なし

Description

本発明は、CD22分子に対して高親和性を有する化合物、及び、該化合物を有効成分として含有する各種の医薬組成物等に関するものである。
CD22はB細胞特異的シアル酸結合性免役グロブリン様レクチン(Siglec)であり、そのB細胞シグナル制御機能は、Neu5Acα2-6Gal配列を有するグリカンリガンドとの相互作用を介している。
CD22はこれまでにBリンパ腫及び自己免疫疾患に対する免役療法の標的分子として考えられ、CD22に対する高親和性を有するリガンドに関して研究がなされてきた。その結果、結合親和性及び特異性に関してシアル酸におけるC-2, C-5及び C-9置換基の重要性が示されている。
例えば、ヒト及びマウスCD22はNeu5Ac/Gcα2-6Galに対して高い特異性を示す(非特許文献1)。更に、9位が修飾された化合物であるBPA(ビフェニルアセトアミド)-Neu5Ac及びBPC(ビフェニルカルボキシアミド)-Neu5Acが、夫々、マウスCD22及びヒトCD22に強く反応することを示し、これらの化合物によりB細胞のシグナル伝達が変化することが示されている(非特許文献2)。
又、BPC-Neu5Ac-LacNAcがBPC-Neu5Acに比べヒトCD22に約10倍強く結合すること、BPA-Neu5Gc-LacNAcがBPA-Neu5Acに比べてマウスCD22に約100倍強く反応し、双方ともマイクロモルオーダーで結合することが示されている(非特許文献3)。
本発明者らは、2位のガラクトシル基にp-メトキシフェニル基(MP)が挿入されたBPC-Neu5Gcα2-6GalOMPがBPC-Neu5Gc-Galよりも約5倍ヒトCD22に強く結合し、一方、BPA-Neu5Gcα2-6GalOMPがBPA-Neu5Gc-Galに比べて約4倍強くマウスCD22に結合することを示した(非特許文献4)。
Kelm et al. Eur. J. Biochem. 255: 663 (1998) Kelm et al. J. Exp. Med. 195: 1207 (2002) Collins et al. J Immunol. 177: 2994 (2006) Abdu-Allah et al. J. Med. Chem. 51: 6665 (2008)
本発明が解決しようとする課題は、感染症の予防・治療等に有効に使用することができ、合成が容易で比較的簡単な構造であって、CD22分子に対して高親和性(高結合特性)を有する分子等を提供することである。
本発明者は上記の課題が解決すべく研究の結果、シアル酸におけるC-2にベンジル基及びビフェニルメチル基のようなフェニル環を含む芳香族系の炭化水素基を導入することによって、得られた化合物がBリンパ球に対する顕著な増殖促進作用及びウイルス感染抵抗性の増強作用等の免疫応答を促進させることを有することを見出し、本発明を完成した。
即ち、本発明は主に以下の各態様に係るものである。
[態様1] CD22分子に対して高親和性を有するシアル酸誘導体、例えば、化学式(1):
Figure 2011032180
(式中、R1及びR2は、夫々、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基を示す)
で表わされるシアル酸誘導体若しくはそのプロドラッグ、又は、製薬上許容され得るそれらの塩若しくは水和物である化合物。
[態様2]上記化合物を有効成分として含有する、免疫応答を促進させる組成物。
[態様3]上記を有効成分として含有する医薬組成物、特に、感染症の治療若しくは予防、感染症の重症化抑制及び回復促進、又は、感染症により引き起こされる合併症の予防の為の医薬組成物。
[態様4]感染症の治療又は予防のために、感染症の重症化抑制及び回復促進のために、又は、感染症により引き起こされる合併症の予防のために使用する、上記の化合物。
本発明により、B細胞のCD22分子に対する高親和性を有することによって初めて、B細胞の増殖の増強、及びウイルス性疾患等の感染症に対する抵抗性の増強等の免疫応答の促進作用を有する化合物を提供することが出来た。
本発明化合物の一例の合成手順の概略を示す。 発明化合物によるBリンパ球の増殖促進効果を示すフローサイトメトリーにおり得られた結果を示す。蛍光色素であるCFSE量は細胞分裂とともに希釈されるための、分裂を繰り返した細胞は各グラフの左にシフトする。 マウスの体重変化を示す図である。 マウスの臨床スコア変化を示す図である。
本発明の化合物は、CD22分子に対する高親和性、例えば、ヒトCD22に対する結合特性(IC50)が0.13以下、好ましくは0.08以下、又は、マウスCD22に対する結合特性(IC50)が0.2以下、好ましくは0.1以下であるような高い親和性(高い結合特性)を有する。ここで、結合特性(IC50)は、本明細書の実施例2に記載されるELISA系を用い、化合物:BPA-Neu5Gcα2-6GalOMPとのCD22分子に対する結合における競合アッセイにおいて測定された値である。
本発明化合物の例として、化学式(1)で示される化合物であるシアル酸誘導体のプロドラッグ(例えば、適当なエステル体)、又は製薬上許容されうるそれらの塩(例えば、適当なアルカリ金属塩)および水和物の構造は当業者に公知である。これら化合物において、R1及びR2は、夫々、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基を示す。
ここで、置換基としては、CD22分子に対する高親和性が損なわれない限り、例えば、炭素数1〜5程度を有するアルキル及びアルコキシ;アミノ;ヒドロキシ;ハロゲン;ニトロ 等の当業者に公知の任意のものから適宜選択し、適当な位置で置換することが可能である。
1の好適例として、4‘−ヒドロキシ−4−ビフェニル−アセチル基、4‘−ヒドロキシ−4−ビフェニル−メチル基、4‘−ヒドロキシ−4−ビフェニル−メチルアミノ基、及び、4‘−ヒドロキシ−4−ビフェニル−アセチルアミノ基から成る群を挙げることができる。また、R2の好適例として、ベンジル基及びビフェニルメチル基のようなフェニル環を含む芳香族炭化水素基を挙げることができる。
本発明の化合物は当業者に公知の任意の方法で合成することが出来る。例えば、本発明化合物の一例である、3,5,9−トリデオキシ−5−グリコアミド−9−(4‘−ヒドロキシ−4−ビフェニル)アセトアミド−D−グリセロ−α−D−ガラクロ−2−ノヌロピラノシド酸ベンジル(8)及び3,5,9−トリデオキシ−5−グリコアミド−9−(4‘−ヒドロキシ−4−ビフェニル)アセトアミド−D−グリセロ−α−D−ガラクロ−2−ノヌロピラノシド酸4’−ビフェニルメチル(9)は図1に示されるような工程で合成することが出来る。
即ち、ノイラミン酸を出発原料として非特許文献4記載の方法に従い7つの工程で化合物(2)を合成する。従来文献(Hanessian, S.; Guindon, Y.J. Carbohydr. Res. 1980, 86,C3)に記載の方法に従って、ZnI2 及びBu4NIの存在下でPhSSiMe3によってベンジルエーテル保護基を開裂させて水素添加脱ベンジル化し、アルキルグリコシドを対応するチオグリコシドに直接に変換し、その後、アセチルすることによって化合物(3)を得る。アセトニトリル(-40℃)中、NIS/TfOH条件下でベンジルアルコール又はビフェニルメタノールで化合物(3)をグリコシル化し対応するシアロシド化合物(4)及び(5)を得る(α/β=66/10)。αシアロシドを鹸化し、Me3Pでアジドを化学選択的に還元することによって9−アミノ誘導体である化合物(6)及び(7)を得る。4’−ヒドロシキビフェニル−4−酢酸のN−ヒドロキシサクシンアミドエステルで9−アミンをアシル化することによって目的化合物(8)及び(9)を得ることができる。
本発明化合物は、B細胞のCD22分子に対する上記のような高親和性を有していることによって初めて、免疫応答の促進作用を有意に奏功することができる。ここで、「B細胞」とは、通常、IgM及びIgD陽性のナイーブB細胞(成熟B細胞)を意味するが、必ずしもこのタイプに限定されず、一般的に、T細胞依存性抗原に反応して活性化され抗体産生細胞に分化するような能力を潜在的に有するB細胞を含むものである。更に、本発明方法において、B細胞等の各種細胞及びCD22(遺伝子)は、マウス及びヒト等の哺乳類を含む当業者に公知の任意の動物細胞由来のものが含まれる。
本明細書において、「免疫応答の促進作用」とは、当業者に公知の任意の反応、例えば、特に免疫応答初期における、B細胞の増殖及び生存の亢進、抗原刺激によるB細胞の増殖、分裂及び/又は生存の亢進、並びに、ウイルス性疾患等の感染症に対する抵抗性の増強等の多様な態様が含まれる。
ここで、「免疫応答初期」とは、免疫原となった抗原の種類、免疫応答の促進作用における態様の相違等によって1〜2日程度は変動するが、通常、免疫(抗原による感作・刺激)後の数日間、例えば、免疫後3〜5日を意味する。
従って、本発明は、本発明記化合物を有効成分として含有する、医薬組成物、特に、感染症の治療若しくは予防、感染症の重症化抑制及び回復促進、又は、感染症により引き起こされる合併症の予防の為の医薬組成物にも係る。
或いは、本発明は、免疫応答を促進させること等によって、感染症の治療又は予防のため、感染症の重症化抑制及び回復促進のために、又は、感染症により引き起こされる合併症の予防のために使用する、上記の化合物にも係る。
感染症としては、例えば、インフルエンザウイルス、パラインフルエンザウイルス、肝炎A、BまたはCウイルス、パピローマウイルス、サイトメガロウイルス、フラビウイルス、ライノウイルス、麻疹、風疹、パルボウイルス、エプスタイン−バールウイルス、エンテロウイルス、単純ヘルペスウイルス、水痘帯状疱ウイルス、アデノウイルス、RSウイルス、ハンターンウイルス(出血熱)、アルファウイルス、及び、レトロウイルスから成る群から選択されるウイルス性疾患、並びに、菌血症、敗血症、真菌感染、マラリア感染又はトリパノソーマ感染等の寄生虫感染、マイコバクテリア感染、グラム陽性細菌感染、及び、グラム陰性細菌感染等を挙げることができる。
従って、本発明の組成物は当業者に公知の任意の製剤学的方法により製造することが可能である。例えば、薬理学上許容される担体もしくは媒体、具体的には、滅菌水や生理食塩水、植物油、乳化剤、懸濁剤、界面活性剤、安定剤、徐放剤などと適宜組み合わせて製剤化して投与することが考えられる。本発明の医薬組成物は、水溶液、錠剤、カプセル、トローチ、バッカル錠、エリキシル、懸濁液、シロップ、点鼻液、または吸入液などの形態であり得る。本発明化合物の含有率は、治療目的、投与経路、治療対象等に応じて、当業者が適宜決定することが出来る。例えば、一例として、0.1〜10.0mgの濃度範囲とすることができよう。
患者への投与は、有効成分の性質に応じて、例えば、経皮的、鼻腔内的、経気管支的、筋内的、腹腔内、静脈内、脊髄腔内、脳室内、または経口的に行なうことができる。当業者であれば、患者の年齢、体重、症状、投与方法等に応じて、適宜適当な投与量を選択することが可能である。投与量、投与方法は、本発明の医薬組成物の有効成分の組織移行性、治療目的、患者の体重や年齢、症状等に応じて、当業者であれば適宜選択することが可能である。例えば、1日当たり、1〜5回の投与とすることができる。
従って、本発明は、上記のような態様によって、上記化合物又は医薬組成物を患者に投与することを含む、感染症の治療又は予防法、感染症の重症化抑制及び回復促進法、又は、感染症により引き起こされる合併症の予防法にも係る。
以下、実施例に則して本発明を具体的に説明するが、本発明の技術的範囲はこれらの記載によって何等制限されるものではない。
以下の工程で本願発明化合物を製造した。
メチル(フェニル 5−アセトキシアセトアミド−4,7,8−トリ−O−アセチル−9−アジド−3,5,9−トリデオキシ−2−チオ−D−グリセロ−β−D−ガラクト−2−ノヌロイラノシド)オエート (3)
無水ZnI2 (3.20 g, 10 mmol, 5 equiv.)及びBu4NI(1.10 g, 3 mmol, 1.5 equiv.)の混合物に1,2-ジクロロエタン(40 ml)中の化合物(2)(1.34 g, 2 mmol)を添加し、更にフェニルチオトリメチルスシラン(PhSSiMe3)(3.35 mL, 20 mmol, 10 equiv.)を加えた。この混合物をTLC分析(MeOH-CHCl3, 10%)において出発物質が検出されなくなるまで、60℃にて8時間攪拌した。反応混合物を冷却し、DCMで希釈し、水で洗浄して乾燥させた。こうして溶媒を除去して得られた粗生成物をアセチル化(無水酢酸/ピリジン 1:1, 8 mL)し、カラムクロマトグラフィ(MeOH-CHCl3, 1%)で精製して化合物(3)を得た(1.08 g, 87%)。得られた化合物の各種物性値を以下に示す。
1H NMR (CDCl3): δ 7.45-7.37 (m, 5 H, Ar-H), 6.10 (d, J = 10.5 Hz, 1 H, NH), 5.43 (m, 1 H, H4), 5.40 (d, J = 2.3, 1 H, H7), 4.78 (m, 1 H, H8), 4.65 (dd, J = 2.3, 10.5 Hz, 1 H, H6), 4.60 (d, J = 15.1, 1 H, OCH 2CO), 4.29 (d, J = 15.1, 1 H, OCH 2CO), 4.15 (q, J = 10.1 Hz, 1 H, H5), 3.67-3.63 (m, 4 H, OCH3, H9a), 3.32 (dd, J = 9.2, 13.3 Hz, 1 H, H9b), 2.69 (dd, J = 5.0, 13.7 Hz , 1 H, H3eq), 2.22-2.00 (m, 13 H, 4 OAc, H3ax). 13C NMR (CDCl3): δ 171.1, 170.2, 169.6, 168.0, 136.0, 135.9, 130.2, 129.7, 129.4, 128.3, 89.3, 75.4, 74.5, 68.9, 68.2, 62.7, 52.7, 49.8, 48.4, 37.7, 21.0, 20.9;MALDI-TOF MS calcd for C26H32N4O12SNa (M + Na)+, 647.16; found 647.14.
メチル(フェニル 5−アセトキシアセトアミド−4,7,8−トリ−O−アセチル−9−アジド−3,5,9−トリデオキシ−2−チオ−D−グリセロ−α−D−ガラクト−2−ノヌロイラノシド)オエート (4)
上記化合物(3)(250 mg, 0.4 mmol, 10. equiv.)及びベンジルアルコール(65 mg, 0.6 mmol)のMeCN(10 mL)溶液中に活性化粉末状分子篩(3Å)を添加した。混合物を室温、アルゴン雰囲気下で5時間攪拌した後、-40℃まで冷却した。NIS(270 mg)及びTfOH(12 μL)を添加した後、30時間攪拌した。得られた混合物をクロロホルムで希釈し、セライト板を通して濾過した。ろ液を併せて水溶性Na2S2O3, NaHO3,及び H2Oで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、減圧下でろ過した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィ(トルエン/AcOEt 2:1)で精製し、4α−シラノシド(166 mg, 66.6%)、及び4β−シラノシド(29.9 mg, 12%)を得た。得られた化合物(4α−シラノシド)の各種物性値を以下に示す。
1H NMR (600 MHz, CDCl3): δ7.36-7.28 (m, 5H, ArH), 6.00 (d, J = 10.5 Hz, 1 H, NH), 5.38 (m, 1H, H-8), 5.30 (dd, J = 2.1, 8.5 Hz, 1H, H-7), 4.93 (m, 1H, H-4), 4.81 (d, J = 11.6 Hz, 1H, CH 2Ph), 4.59 (d, J = 15.1 Hz, 1H, OCH 2CO), 4.46 (d, J = 11.6 Hz, 1H, CH 2Ph), 4.30 (d, J = 15.1 Hz, 1H, OCH 2CO), 4.20-4.10 (m, 2 H, H5, H6), 3.71 (s, 3 H, OCH3), 3.60 (brd, J = 13.0 Hz, 1 H, H9a), 3.27 (dd, J = 6.2, 13.0 Hz, 1H, H-9b), 2.68 (dd, J = 4.8, 12.4 Hz , 1 H, H3eq), 2.20-2.16 (m, 9 H, 3 OAc), 2.06-1.99 (m, 4H,OAc, H3ax);13C NMR (CDCl3): δ 171.1, 170.3, 170.2, 169.7, 168.4, 167.7, 137.0, 128.3, 127.8, 127.7, 98.7, 72.9, 71.4, 70.2, 68.2, 68.1, 66.8, 62.7, 52.8, 52.7, 50.8, 49.3, 38.1, 21.1, 21.0, 20.9, 20.8, 20.7, 20.6;MALDI-TOF MS calcd for C27H34N4O13Na (M + Na)+, 645.20; found 645.18. .
メチル(4’−ビフェニルメチル 5−アセトキシアセトアミド−4,7,8−トリ−O−アセチル−9−アジド−3,5,9−トリデオキシ−2−チオ−D−グリセロ−α−D−ガラクト−2−ノヌロイラノシド)オエート (5α)
上記化合物(3)(320 mg, 0.51 mmol)及びビフェニルメタノール(142 mg, 0.76 mmol)のMeCN(18 mL)溶液中に活性化粉末状分子篩(3Å)を添加した。混合物を室温、アルゴン雰囲気下で5時間攪拌した後、-40℃まで冷却した。NIS(345 mg1.54 mmol)及びTfOH(18 μL, 0.5 mmol)を添加した後、30時間攪拌した。得られた混合物をクロロホルムで希釈し、セライト板を通して濾過した。ろ液を併せて水溶性Na2S2O3, NaHO3,及び H2Oで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、減圧下でろ過した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィ(トルエン/AcOEt 2:1)で精製し、5α−シラノシド(237 mg, 66%)、及び5β−シラノシド(36 mg, 10%)を得た。得られた化合物(5α−シラノシド)の各種物性値を以下に示す。
1H NMR (600 MHz, CDCl3): δ 7.59-7.56 (m, 4H, ArH), 7.43-7.27 (m, 5H, ArH), 6.13 (d, J = 9.6 Hz, 1 H, NH), 5.39 (m, 1H, H-8), 5.33 (dd, J = 1.8, 7.3 Hz, 1H, H-7), 4.95 (m, 1H, H-4), 4.85 (d, J = 11.9 Hz, 1H, CH 2Ph), 4.60 (d, J = 15.6 Hz, 1H, OCH 2CO), 4.51 (d, J = 11.9 Hz, 1H, CH 2Ph), 4.32 (d, J = 15.1 Hz, 1H, OCH 2CO), 4.25-4.17 (m, 2 H, H5, H6), 3.73 (s, 3 H, OCH3), 3.63 (dd, J = 6.4, 13.7 Hz, 1 H, H9a), 3.31 (dd, J = 6.4, 13.0 Hz, 1H, H-9b), 2.71 (dd, J = 4.6, 12.8 Hz , 1 H, H3eq), 2.21-2.03 (m, 13 H, 4 OAc, H3ax); MALDI-TOF MS calcd for C33H38N4O13Na (M + Na)+, 721.23; found 721.21.
ベンジル 9−アミノ−3,5,9−トリデオキシ−5−グルコールアミド−D−グリセロ−α−D−ガラクト−2−ノヌロイラノシドン酸 (6)
化合物(4)又は(5)(0.3 mmol)のエタノール溶液(5 mL)に水(2 mL)中のLiOH/H2O(75 mg, 1.8 mmol, 6 equiv.)を添加し、室温で8時間攪拌した後、反応混合物を酸性(Dowex 50, H+)で処理し、得られた懸濁液を濾過した。ろ液を真空下で濃縮した。トリメチルホスフィン(1 M in THF, 1.5 mL, 1.6 mmol)を攪拌しているアジドのMeOH-水(15:1, 20mL)溶液中に添加した。これらの混合物を室温で16時間攪拌し、溶媒を真空下で除去して、化合物(6)を得た。溶媒系(酢酸エチル/メタノール/水/酢酸10:3:3:1)を用いてこの反応をフォローアップし、これを直ちにアミド化に使用した。
4’−ビフェニルメチル 9−アミノ−3,5,9−トリデオキシ−5−グルコールアミド−D−グリセロ−α−D−ガラクト−2−ノヌロイラノシドン酸 (7)
化合物(5)(0.3 mmol)のエタノール溶液(5 mL)に水(2 mL)中のLiOH/H2O(75 mg, 1.8 mmol, 6 equiv.)を添加し、室温で8時間攪拌した後、反応混合物を酸性(Dowex 50, H+)で処理し、得られた懸濁液を濾過した。ろ液を真空下で濃縮した。トリメチルホスフィン(1 M in THF, 1.5 mL, 1.6 mmol)を攪拌しているアジドのMeOH-水(15:1, 20mL)溶液中に添加した。これらの混合物を室温で16時間攪拌し、溶媒を真空下で除去した。得られた残渣を水に溶解させ、シリカ逆相カラムに載せた。化合物をメタノール−水(0:1 - 10:100)の勾配で溶出させ、水から凍結乾燥して白色綿毛状固体である化合物(7)を得た(129 mg, 84%)。得られた化合物(7)の各種物性値を以下に示す。
1H NMR (600 MHz, D2O with a few drops of CD3OD): δ 7.58-7.29 (m, 9H, ArH), 4.57 (d, J = 11.7 Hz,1 H, glycosidic CH2, the 2ed proton is overlapped with signal of H2O), 4.14-4.11 (m, 1 H, H8), 4.07 (br. s, 2 H, OCH 2CO), 3.90 (m, 1 H, H4), 3.80-3.76 (m, 2 H, H5, H6), 3.59 (d, J = 7.0 Hz, 1 H, H7), 3.45 (br. d, J = 9.0 Hz,1 H, H9a), 2.96-2.89 (m, 2 H, H9b, H3eq), 1.70 (t, J = 12.0 Hz, 1 H, H3ax); MALDI-TOF MS calcd for C24H31N2O9 (M + H)+, 491.20; found 491.31.
ベンジル 3,5,9−トリデオキシ−5−グルコールアミド−9−(4’−ヒドロシキ−4−ビフェニル)アセトアミド−D−グリセロ−α−D−ガラクト−2−ノヌロイラノシドン酸 (8)
飽和炭酸水素ナトリウムでpHを8.0-9.0に維持しながら、上記アミン化合物(6)又は(7)(0.12 mmol)の水溶液(1.5 mL)に4’−ヒドロシキビフェニル−4−酢酸(57.8 mg, 0.16 mmol)のN−ヒドロキシサクシンアミドエステルのアセトニトリル溶液(15 mL)を添加した。得られた混合物を室温で48時間攪拌した。溶媒を蒸発絵させ、水に溶解させ、予め水で平衡化したシリカ逆相カラムに載せた。化合物をメタノール−水(0:1‐40:100)の勾配で溶出させ、水から凍結乾燥して白色綿毛状固体である化合物(8)を得た(75%)。溶媒系(酢酸エチル/メタノール/水/酢酸10:3:3:1)を用いてこの反応をフォローアップした。得られた化合物(8)の各種物性値を以下に示す。
1H NMR (CD3OD): δ 7.45-7.20 (m, 11 H, Ar-H), 6.82-6.80 (m, 2 H, Ar-H), 4.79 (d, J = 11.0 Hz, 1 H, glycosidic CH 2), 4.51 (d, J = 11.0 Hz, 1 H, glycosidic CH 2), 4.03 (s, 2 H, glycolyl CH 2CO), 3.96-3.93 (m, 1 H, H8b), 3.83-3.68 (m, 4 H, H4, H5, H6, H7), 3.55 (br. s, 2 H, biphCH 2CONH), 3.37 (br. d, J = 9.6 Hz, 1 H, H9a), 3.20 (dd, J = 9.6, 13.7 Hz, 1 H, H9b), 2.90 (dd, J = 4.8, 12.4 Hz,1 H, H3eq), 1.65 (t, J = 12.4 Hz, 1 H, H3ax). 13C NMR (CD3OD): δ 177.2, 174.9, 174.3, 169.7, 158.12, 150.5, 141.0, 139.8, 135.1, 133.4, 130.5, 129.2, 129.1, 128.9, 128.3, 127.5, 116.7, 116.6, 114.1, 102.1, 74.0, 72.3, 71.3, 69.5, 67.4, 62.6, 61.4, 44.0, 43.4, 42.7, 26.3. MALDI-TOF MS calcd for C32H36N2O11Na (M + Na)+, 647.22; found 647.21.
1H NMR (CD3OD): δ 7.57-7.29 (m, 15 H, Ar-H), 6.80 (m, 2 H, Ar-H), 4.80 (d, J = 11.7 Hz, 1 H, glycosidic CH 2), 4.56 (d, J = 11.7 Hz, 1 H, glycosidic CH 2), 4.03 (br. s, 2 H, glycolyl CH 2CO), 3.97-3.94 (m, 1 H, H8b), 3.84-3.70 (m, 4 H, H4, H5, H6, H7), 3.56 (br. d, J = 7.6 Hz, 2 H, biphCH 2CONH), 3.38 (br. d, J = 8.5 Hz, 1 H, H9a), 3.20 (dd, J = 8.5, 13.0 Hz, 1 H, H9b), 2.92 (dd, J = 4.8, 12.4 Hz,1 H, H3eq), 1.68 (t, J = 12.4 Hz, 1 H, H3ax). MALDI-TOF MS calcd for C38H40N2O11Na (M + Na)+, 723.25; found 723.25.
本発明化合物のヒトCD22又はマウスCD22に対する親和性をELISAにより以下の要領で測定した。
ELISAプレート(グライナー社)に、pH8.5の炭酸バッファーに40μg/mLで溶解したストレプトアビジンを加え、4℃で終夜固相化した。次いで、ビオチン化CD22リガンドBPA-Neu5Gcα2-6GalOMP (GSC731)を生理食塩水(PBS)で4μg/mLに溶解したものを加え、さらに1時間反応させた。反応後のウェルは、0.5%ウシ血清アルブミンを含むPBSをウェルに満たし3時間おくことにより、非特異的反応を防いだ。このようにしてCD22リガンドを固相化したウェルに、本発明化合物および1μgのヒトまたはマウスCD22Fcタンパク質を加え、1時間反応させた。ウェルを0.05%のTween20を含むPBSで洗浄後、アルカリホスファターゼ標識抗Fc抗体(Southern biotech)を加え、さらに1時間反応させ、0.1M 塩化ナトリウム、5mM 塩化マグネシウムを含むpH9.5のトリス緩衝液に溶解したホスファターゼ基質(Sigma)を加え、405nmの吸光度を測定した。
その結果、以下の表1に示されるように、実施例1で合成した本発明の化合物(8)(GSC-718)がマウスCD22に非特許文献4記載の化合物8p(実施例1における化合物(1))に比べて約40倍、実施例1で合成した本発明の化合物(9)(GSC-720)が非特許文献4記載の化合物9gに比べてヒトCD22に約7倍強く結合することが確認された。
Figure 2011032180
CD22欠損Bリンパ球は、抗CD40抗体によるB細胞の増殖が亢進している。従って、発明化合物のB細胞のCD22分子機能を抑制的に制御することによるBリンパ球の増殖促進効果に関して検討すべく、常法に従いマウス脾臓から精製したBリンパ球を2 μMのCFSE(モレキュラープローブ社)と呼ばれる蛍光色素でラベルしたのち、10 μg/mLの抗CD40抗体(Alexis社FGK45)と実施例1で製造した化合物(8)とともに10%ウシ胎児血清、抗生物質を添加したRPMI培地(Wako)に500,000cells/mLとなるように懸濁し、CO2インキュベーター内で37度、72時間培養した後に細胞を回収して、フローサイトメトリーを用いて当業者に公知の方法で細胞あたりのCFSE量を測定した。その結果を図2に示す。
得られた結果から、CD22のリガンドであるBPA-Neu5Gcα2-6GalβSEを加えても増殖に変化はないが、本発明化合物(8)GSC718を添加することによってBリンパ球の増殖が顕著に亢進したことが確認された。これまでに、CD22結合化合物で、B細胞のシグナル伝達を制御したという報告(非特許文献2)はあるが、Bリンパ球の増殖を制御したという報告はなく、非特許文献4の化合物8p(BPA-Neu5Gcα2-6GalOMP)ではほとんど増殖促進効果はなかった。これらの事実から、GSC-718のようなCD22に極めて強く結合する化合物によりはじめてBリンパ球の増殖の促進・亢進が可能になったものと考えられる。
インフルエンザウイルスA/HK−x31(H3N2)株を、C57/B6マウス(雌、約8週齢)に経鼻感染させた後、4週間御にインフルエンザウイルスA/PR8/34(PR8株、H1N1)株を経鼻感染させた。PR8株を感染させた当日、感染3日後、6日後の各日にマウス1匹あたり200μgの生理食塩水に懸濁した本発明の化合物(8)を腹腔内に投与した(化合物投与群)。対照群には、化合物を含まない生理食塩水を同量腹腔内に投与した(PBS投与群)。マウスは各群につき7匹であり、これらマウスの体重増減(図3)及び臨床スコア(図4)を評価した。臨床スコアは、0(普通)、1(やや毛並みに異常あり)、2(明らかに毛並みに異常があるが活発)、3(明らかに毛並みに異常がありかつ緩慢)、4(明らかに毛並みに異常がありかつ緩慢であり猫背)、5(死亡)の5段階で評価した。
これらの結果から明らかなように、本発明化合物投与群は、PBS対照群に比べて体重減少および臨床スコアのいずれも明らかに抑制された。また、化合物投与群は、PBS対照群に比べて体重および臨床スコアの回復が明らかに早まった。上記の結果から、本発明化合物がインフルエンザウイルスへの感染抵抗性を増強する作用があり、ウイルス感染症の治療又は予防に対する効果、更には、感染症の重症化抑制及び回復促進作用、並びに、感染症により引き起こされる合併症の予防を有する効果ことが明らかにされた。
本発明化合物は免疫応答を早期化するものであり、このようなウイルス感染症以外の他の種々の感染症にも同様の効果があると考えられる。マラリアなどの抗原性が変化し、免疫応答から逃れる病原微生物も抗体応答が早くなることで抗原性が変化する前に免疫応答により微生物を排除できると考えられる。また、この化合物による感染抵抗増強法は微生物を単離する必要がないので、突然不明の微生物が出現する新興感染症にも有効である。

Claims (16)

  1. CD22分子に対して高親和性を有するシアル酸誘導体、若しくはそのプロドラッグ、又は製薬上許容され得るそれらの塩および水和物である、化合物。
  2. CD22分子に対して高親和性を有するシアル酸誘導体が、ヒトCD22に対する結合特性(IC50)が0.13以下、又は、マウスCD22に対する結合特性(IC50)が0.2以下であることを特徴とするシアル酸誘導体である、請求項1記載の化合物。
  3. 化学式(1):
    Figure 2011032180
    (式中、R1及びR2は、夫々、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基を示す)
    で表わされるシアル酸誘導体若しくはそのプロドラッグ、又は、製薬上許容され得るそれらの塩若しくは水和物である、請求項1又は2記載の化合物。
  4. 1が4‘−ヒドロキシ−4−ビフェニル−アセチル基、4‘−ヒドロキシ−4−ビフェニル−メチル基、4‘−ヒドロキシ−4−ビフェニル−メチルアミノ基、及び、4‘−ヒドロキシ−4−ビフェニル−アセチルアミノ基から成る群から選択される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の化合物。
  5. 2がフェニル環を含む芳香族炭化水素基である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の化合物。
  6. フェニル環を含む芳香族炭化水素基がベンジル基又はビフェニルメチル基である、請求項5記載の化合物。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の化合物を有効成分として含有する、免疫応答を促進させる組成物。
  8. 請求項1〜6のいずれかに記載の化合物を有効成分として含有する医薬組成物。
  9. 感染症の治療若しくは予防、感染症の重症化抑制及び回復促進、又は、感染症により引き起こされる合併症の予防の為の請求項6記載の医薬組成物。
  10. 感染症がウイルス性疾患によるものである請求項9記載の医薬組成物。
  11. ウイルスがインフルエンザウイルス、パラインフルエンザウイルス、肝炎A、BまたはCウイルス、パピローマウイルス、サイトメガロウイルス、フラビウイルス、ライノウイルス、麻疹、風疹、パルボウイルス、エプスタイン−バールウイルス、エンテロウイルス、単純ヘルペスウイルス、水痘帯状疱ウイルス、アデノウイルス、RSウイルス、ハンターンウイルス(出血熱)、アルファウイルス、及び、レトロウイルスから成る群から選択される、請求項10記載の医薬組成物。
  12. 感染症が、菌血症、敗血症、真菌感染、寄生虫感染、マイコバクテリア感染、グラム陽性細菌感染、及び、グラム陰性細菌感染から成る群から選択される、請求項10記載の医薬組成物。
  13. 寄生虫感染がマラリア感染又はトリパノソーマ感染である、請求項12記載の医薬組成物。
  14. 感染症の治療又は予防のために使用する、請求項1〜6のいずれかに記載の化合物。
  15. 感染症の重症化抑制及び回復促進のために使用する、請求項1〜6のいずれかに記載の化合物。
  16. 感染症により引き起こされる合併症の予防のために使用する、請求項1〜6のいずれかに記載の化合物。
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