JP2011032076A - 乗客コンベアのステップ清掃器 - Google Patents

乗客コンベアのステップ清掃器 Download PDF

Info

Publication number
JP2011032076A
JP2011032076A JP2009182305A JP2009182305A JP2011032076A JP 2011032076 A JP2011032076 A JP 2011032076A JP 2009182305 A JP2009182305 A JP 2009182305A JP 2009182305 A JP2009182305 A JP 2009182305A JP 2011032076 A JP2011032076 A JP 2011032076A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
main body
body case
opening
cleaner
roll
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2009182305A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011032076A5 (ja
Inventor
Shinji Matsui
信二 松井
Masaru Kadomura
勝 門村
Kazuhiro Sasaki
一浩 佐々木
Akira Hida
晃 飛田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Building Solutions Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Building Techno Service Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Building Techno Service Co Ltd filed Critical Mitsubishi Electric Building Techno Service Co Ltd
Priority to JP2009182305A priority Critical patent/JP2011032076A/ja
Publication of JP2011032076A publication Critical patent/JP2011032076A/ja
Publication of JP2011032076A5 publication Critical patent/JP2011032076A5/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Escalators And Moving Walkways (AREA)

Abstract

【課題】ステップの表面に固着された油などの異物を除去可能な乗客コンベアのステップ清掃器を得る。
【解決手段】一面に開口3aを有する本体ケース3と、互いに平行となるように本体ケース3に取り付けられた2つの駆動軸19と、一方の駆動軸19に同軸に装着され、ブラシ部22が開口3aから突出するブラシロール20と、他方の駆動軸19に同軸に装着され、モップ部25が開口3aから突出する拭き取りロール24と、ブラシロール20及び拭き取りロール24を軸まわりに回転させるモータと、本体ケース3にブラシロール20及び拭き取りロール24と並設され、開口3aから延出される側の端部にサンドペーパ52を有する固着物削り部材50と、ブラシロール20の周囲の異物を本体ケース3の外部に排出する異物排出手段35と、サンドペーパ52を開口3aから延出させる方向に固着物削り部材50を付勢する付勢手段70と、を備えている。
【選択図】図5

Description

この発明は、例えば、エスカレータなどの乗客コンベアのステップを清掃するのに用いられる乗客コンベアのステップ清掃器に関する。
従来のエスカレータ用清掃装置は、長尺で下面が開口する箱状の本体カバーと、下部開口部から下方に突出するように本体カバーの長手方向に沿って本体カバー内に軸支され、モータの駆動により回転するブラシロールと、本体カバー内に設けられ、ブラブラシロールを臨む入口を有する集塵部材と、集塵部材の入口に吸気口が接続された吸気機と、を備えている(例えば、特許文献1参照)。
そして、踏板の清掃が、本体カバーの下部開口部を踏板の表面に向けて従来のエスカレータ用清掃装置を踏板に載置し、ブラシロールを回転させて踏板の表面の異物を掻きだし、当該異物を吸気機で回収することにより行われていた。
実開平1−90779号公報
しかしながら、従来のエスカレータ清掃装置による踏板の清掃では、ブラシロールで踏板の表面の汚れを掻きだしているだけなので、踏板の表面に固着した油汚れなどの異物は、踏板から除くことができないという問題があった。
この発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、ステップの表面に固着された油汚れなどの異物を除去可能な乗客コンベアのステップ清掃器を得ることを目的とする。
この発明の乗客コンベアのステップ清掃器は、一面に開口を有する箱状の本体ケースと、互いに平行となるように径方向に離間して本体ケースに挿入されて軸まわりに回転自在に本体ケースに取り付けられた2つの駆動軸と、一方の駆動軸に同軸に装着される第1基体、及び第1基体の外周面全域に植設されたブラシ部により構成され、ブラシ部が開口から突出するブラシロールと、他方の駆動軸に同軸に装着される第2基体、及び第2基体の外周面全域に取り付けられたモップ部により構成され、モップ部が開口から突出する拭き取りロールと、駆動軸を駆動して、ブラシロール及び拭き取りロールを軸まわりに回転させるモータと、所定の長さを有し、開口から見て長手方向がブラシロール及び拭き取りロールの配列方向と交差するように延在して、本体ケースにブラシロール及び拭き取りロールと並設され、開口から出没自在に本体ケースに配設され、開口から延出される側の端部に削り手段を有する固着物削り部材と、本体ケース内のブラシロールの周囲の異物を吸引して本体ケースの外部に排出する異物排出手段と、削り手段を開口から延出させる方向に固着物削り部材を付勢する付勢手段と、を備えている。
この発明に係る乗客コンベアのステップ清掃器によれば、開口を下方に向けて本体ケースをステップの表面に載置し、ブラシロールを回転させることによりステップから剥離されている異物がステップから掻き出されて異物排出手段により排出することができる。
さらに、付勢手段によりステップの表面を押圧するように本体ケースに装着し、ステップ上に洗浄液を供給しながらステップを走行させることで、ステップの表面に固着されている異物は、削り取られて異物排出手段により排出されるか、洗浄液に溶解して拭き取りロールのモップ部に拭き取られる。これにより、ブラシロールを回転させるだけではステップから剥離されないようなステップの表面に固着された異物もステップから取り除くことができる。
この発明の実施の形態1に係るステップ清掃器の上面図である。 この発明の実施の形態1に係る乗客コンベアのステップ清掃器の清掃器本体の側面図である。 この発明の実施の形態1に係る乗客コンベアのステップ清掃器の清掃器保持具の側面図である。 図2のIV−IV矢視断面図である。 図1のV−V矢視断面図である。 この発明の実施の形態1に係るエスカレータの模式図である。 この発明の実施の形態1に係るエスカレータの上階側の乗降口近傍に位置するステップ周辺の要部断面図である。 図7のVIII−VIII矢視断面図である。 この発明の実施の形態1に係る乗客コンベアのステップ清掃器を用いたステップの清掃方法の乾燥時清掃工程を説明する図であり、ステップの横幅方向の一側を清掃するときのステップ清掃器の配置状態を示している。 図9のX−X矢視断面図である。 この発明の実施の形態1に係る乗客コンベアのステップ清掃器を用いたステップの清掃方法の乾燥時清掃工程を説明する図であり、ステップの横幅方向の他側を清掃するときのステップ清掃器の配置状態を示している。 この発明の実施の形態1に係る乗客コンベアのステップ清掃器を用いたステップの清掃方法の削り・洗浄清掃工程を説明する図であり、ステップの横幅方向の他側を清掃するときのステップ清掃器の配置状態を示している。 図12のXIII−XIII矢視断面図である。 この発明の実施の形態2に係る乗客コンベアのステップ清掃器がステップに載置された状態を示す断面図である。
以下、この発明を実施するための最良の形態について、図面を参照して説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1に係るステップ清掃器の上面図、図2はこの発明の実施の形態1に係る乗客コンベアのステップ清掃器の清掃器本体の側面図、図3はこの発明の実施の形態1に係る乗客コンベアのステップ清掃器の清掃器保持具の側面図、図4は図2のIV−IV矢視断面図、図5は図1のV−V矢視断面図である。
図1〜図5において、乗客コンベアのステップ清掃器1Aは、清掃器本体2Aと、清掃器本体2Aを後述のエスカレータの乗降口近傍に位置するステップの所定位置に保持する清掃器保持手段80と、を有する。
清掃器本体2Aは、一面に開口3aを有する断面矩形の箱体からなる本体ケース3と、互いに平行となるように径方向に離間して本体ケース3に挿入されて軸まわりに回転自在に本体ケース3に取り付けられた2つの駆動軸19と、一方の駆動軸19に同軸に装着されるブラシロール20と、他方の駆動軸19に同軸に装着される拭き取りロール24と、駆動軸19を駆動して、ブラシロール20及び拭き取りロール24を軸まわりに回転させるモータ15A,15Bと、を備えている。また、清掃器本体2Aは、本体ケース3に支持され、開口から延出される側の端部に削り手段としてのサンドペーパ52を有する固着物削り部材50と、本体ケース3内のブラシロール20の周囲の異物を吸引して本体ケース3の外部に排出する異物排出手段35と、サンドペーパ52を開口から延出させる方向に固着物削り部材50を付勢する付勢手段70と、を備えている。
さらに、清掃器本体2Aは、駆動軸19に装着されたブラシロール20及び拭き取りロール24のそれぞれの軸方向の移動を規制する一対の移動規制部材30と、本体ケース3内のブラシロール20の周囲の異物を吸引して本体ケース3の外部に排出する異物排出手段35と、モータ15A,15B及び異物排出手段35への給電制御とモータ15A,15Bの回転方向の制御を行う制御ボックス40と、本体ケース3に取り付けられる洗浄液供給手段75と、を備えている。
以下、清掃器本体2Aの各構成の詳細について説明する。
まず、本体ケース3について説明する。本体ケース3の相対する2対の側壁4のうちの一対の側壁4が相対する方向を本体ケース3の横幅方向(図1中の上下方向)とし、もう1対の側壁4が相対する方向を本体ケース3の縦幅方向(図1中の左右方向)とする。また、本体ケース3は、一面の開口3aを下方に向けて使用される。そして、本体ケース3の開口3aと相対する壁部を上部カバー部3bとする。
そして、本体ケース3は、その内部を縦幅方向に隣接する3つの空間に区画する2つの隔壁5を有する。以下、隔壁5に区画された3つの空間を縦幅方向の一端側から他端側に向かって第1空間6a〜第3空間6cとする。そして、挿入開口3cが、第1空間6aの主要部と相対する上部カバー部3bの部位を切除して形成されている。
また、図5に示されるように、第2空間6bの内外を連通するファン接続用穴3dが、上部カバー部3bに形成されている。
さらに、上に凸の半円状の切り欠き4aが、第2空間6b及び第3空間6cの本体ケース3の横幅方向の一側に位置する側壁4の下縁側を切除して形成されている。
また、図4に示されるように、ねじ孔7が、切り欠き4aのそれぞれの縦幅方向両側の本体ケース3の部位に形成されている。
また、上部カバー部3bの上面には、一対の取っ手11が、本体ケース3の縦幅方向の中間部、かつ、横幅方向の両端近傍の部位に互いに離間して突設されている。
さらに、第1取付ピン9が、上部カバー部3bの各角部の近傍に突設されている。
また、軸まわりに回転自在のローラ14aを有するキャスタ14が、本体ケース3の縦幅方向に相対する側壁4のそれぞれの下端面に、横幅方向に離間して一対ずつ取り付けられている。このとき、ローラ14aは、本体ケース3の横幅方向に一致する軸周りに回転自在に側壁4の下端面から突設され、ローラ14aの下端部と本体ケース3の開口3aとの間は、所定の間隔に設定されている。
また、押さえ部材60が第1空間6aと第2空間6bを区画する隔壁5と相対する側壁4に装着されている。押さえ部材60は、弾性部材により作製され、概略断面V字状の押圧部60aと、V字の両端から外側に延出する一対のフランジ部60bと、を有する。
そして、押さえ部材60は、フランジ部60bを上下に離間させて配置され、上側のフランジ部60bが側壁4に固定されている。このとき、押圧部60aの頂部が隔壁5に向かって突出されている。押圧部60aの頂部をフランジ部60bが固定された側壁4に向かって押圧することで、押圧部60aは、V字を構成する2片の間の角度が開くように弾性変形し、押圧された力に反する方向の復元力を発揮する。
2つのモータ15A,15Bは、図1に示されるように、モータ軸16、及びモータ軸16を軸周りに回転させる駆動力を発生する駆動本体部17を有する。
駆動軸19は、図4及び図5に示されるように、所定の直径の主軸部19aと、主軸部19aの一端近傍から他端近傍に至る外周面の所定部位に、周方向に所定の幅で径方向に突設された嵌合凸部19bと、を有する。
ブラシロール20は円柱状の第1基体21a、及び第1基体21aの径方向に突出するように第1基体21aの外周面の全域に植設された比較的硬い無数のブラシ毛からなるブラシ部22を有する。そして、第1基体21aは、その軸方向全域に形成された軸挿通穴23を有する。軸挿通穴23の断面形状は、主軸部19aの直径に対応する直径を有し、第1基体21aの軸心に穴中心が一致する主軸部挿通部23aと、主軸部挿通部23aの周方向に嵌合凸部19bの幅に対応する幅を有し、かつ、主軸部挿通部23aの径方向の外側に所定の深さを有する被嵌合凹部23bと、を有する。
拭き取りロール24は、第1基体21aと同一構成の第2基体21b、及び第2基体21bの外周面の略全域に装着された柔軟な繊維材料からなり、液体を吸収するモップ部25を有する。
移動規制部材30のそれぞれは、図4に示されるように、規制アーム31、及びねじ32により構成されている。
規制アーム31は、長尺の板部材の長手方向の中間部を、中間部の両側に対して凹むように曲げ加工して構成されている。また、貫通穴31aが、規制アーム31の一端側及び他端側の所定部位を板厚方向に穿設して形成されている。なお、貫通穴31aの間隔は、切り欠き4aのそれぞれの両側に形成したねじ孔7の間隔に対応している。また、軸支持穴31bが、規制アーム31の中間部を板厚方向に穿設して形成されている。
また、異物排出手段35は、図1及び図2に示されるように、吸気口36a及び排気口36bを有する筺体36内に周知の多翼ファン37を配した構成を有する。また、筺体36は、突設された接続用パイプ38を有し、接続用パイプ38の先端側の開口が、排気口36bを構成している。そして、異物排出手段35は、多翼ファン37が駆動されると、吸気口36aから吸い込まれた大気が、排気口36bから排出されるように構成されている。
また、制御ボックス40は、図1に示されるように、商用電源を入力するための電源コンセント41、モータ15A,15Bの駆動本体部17、及び異物排出手段35の多翼ファン37の駆動/停止を切り替える電源スイッチ42、及びモータ15A,15Bのモータ軸16の回転方向を選択する反転スイッチ43を有する。
また、固着物削り部材50は、サンドペーパ保持体51、及び耐水性のサンドペーパ52を有する。
サンドペーパ保持体51は、第1空間6aの横幅方向に対応する長さを有する金属板を、長手方向に垂直な断面がU字になるように曲げ加工を施して構成されている。そして、サンドペーパ保持体51は、長手方向を本体ケース3の横幅方向、言い換えれば駆動軸19の軸方向に一致させて第1空間内6aに挿入開口3c側から挿入可能な構成となっている。なお、サンドペーパ保持体51は、U字の湾曲部を開口3aから所定量延出させて第1空間6a内に挿入したときに、上部カバー部3bの挿入開口3cから突出する大きさを有している。また、サンドペーパ52は、サンドペーパ保持体51の外側の表面に沿わせて、サンドペーパ保持体51とともに第1空間6a内に挿入され、後述するように、押さえ部材60の弾性力により、押さえ部材60と隔壁5との間に支持される。
また、付勢手段70は、一対の掛け部71、一対の掛け部72、及び2つのゴム部材73を有する。
1対の掛け部71は、挿入開口3cの第2空間6b側に、本体ケース3の横幅方向に互いに離間して上部カバー部3bに突設されている。一対の掛け部72は、本体ケース3の縦幅方向の一端側の側面に、横幅方向に互いに離間して突設されている。
ゴム部材73は、細長のものが用いられ、本体ケース3の横幅方向の一側に位置する掛け部71,72間、及び本体ケース3の横幅方向の他側に位置する掛け部71,72の間に連結して用いられる。
また、洗浄液供給手段75は、縦幅方向に相対する本体ケースの側壁4のそれぞれの外面に突設されたタンク設置用部材76、タンク設置用部材76に載置され、洗浄液を貯蓄する洗浄液タンク77、それぞれ、一端が洗浄液タンク77内を臨むように接続されて洗浄液タンク77の外方に延在し、図2に示されるように、その先端に吐出口78aを有する2つのホース78、及びホース78の中間部に設けられ、ホース78内の洗浄液の流量を調整する吐出量調整手段79を有する。
タンク設置用部材76は、本体ケース3の開口3aに平行に側壁4から延出されるタンク載置部76a、及びタンク載置部76aの縁部から上方に延出するタンク移動規制部76bを有している。
洗浄液は、例えば油成分を溶解する洗剤を水に溶かしたものを用いている。吐出量調整手段79は、医療分野で、液体を点滴にて患者に注入する際に液体の注入量を調整する機構と同様の機構を有し、ホース78の吐出口78aからの洗浄液の供給量を調整可能に構成されている。
そして、洗浄液タンク77の底側の外形形状は、タンク移動規制部76bと本体ケース3の側壁とで囲まれる形状に一致している。これにより、洗浄液タンク77は、タンク載置部76aに載置したときに、本体ケース3が振動してもタンク移動規制部76bにより水平方向の移動が規制されるようになっている。なお、ホース78は、洗浄液タンク77をタンク設置用部材76に支持させたときに、本体ケース3の横幅方向に相対する側面から一つずつ延在するように洗浄液タンク77の所定部位に連結されている。
次いで、清掃器保持手段80の詳細な構成について説明する。
清掃器保持手段80は、図1に示されるように、一対の清掃器保持具81からなり、清掃器保持具81のそれぞれは、図3に示さるように、直方体の永久磁石82と、永久磁石の一面に突設された断面円の第2取付ピン83と、第1取付ピン9と第2取付ピン83とを連結する支持アーム84と、を備える。
支持アーム84は、長尺の平板の一端側及び他端側を相反する方向に垂直に折り曲げた形状に構成されている。そして、支持アーム84の一端近傍及び他端近傍には、被嵌合穴84aが板厚方向に穿設されている。
詳細は後述するが、エスカレータの乗降口の床は、鉄板により構成されるのが一般的である。そして、例えば、上階側の乗降口の床上にステップの横幅方向に離間して載置した永久磁石82、及び当該乗降口に隣接して露出されるステップ上に載置した清掃器本体2Aに対し、本体ケース3に突設された第1取付ピン9と永久磁石82に突設された第2取付ピン83に、支持アーム84の被嵌合穴84aを上方から挿入して、永久磁石82と本体ケース3とを支持アーム84により連結する。これにより、清掃器本体2Aのステップの走行方向への移動を規制することが可能となる。
次いで、清掃器本体2Aの各構成の配設状態を説明する。
モータ15A,15Bの駆動本体部17は、切り欠き4aと相対する側壁4の外面に取り付けられている。また、モータ15A,15Bのモータ軸16のそれぞれは、その軸方向を本体ケース3の横幅方向に一致させて第2空間6b、及び第3空間6cのそれぞれに向けられている。また、2つのモータ軸16は、本体ケース3の縦幅方向、言い換えれば、自身の径方向に離間している。
そして、2つの駆動軸19のそれぞれの主軸部19aの一端が、軸継手18を介してモータ15A,15Bのそれぞれのモータ軸16に同軸に連結されている。そして、駆動軸19は、本体ケース3内に挿入され、主軸部19aの他端(先端)側は、切り欠き4aから本体ケース3の外側に突出されている。
一対の移動規制部材30のうちの一方の規制アーム31は、図4に示されるように、その軸支持穴31bに、モータ15Aのモータ軸16に連結される駆動軸19の主軸部19aの先端が挿入されるように配置されている。そして、ねじ32が、貫通穴31aに挿入されてねじ孔7に螺合され、規制アーム31が、本体ケース3に固定される。このとき、規制アーム31は、本体ケース3の内側に向かって凸となるように配置されている。これにより、主軸部19aの先端側が規制アーム31に支持される。
また、他方の移動規制部材30は、モータ15Bのモータ軸16に連結される駆動軸19の主軸部19aの先端側を支持している。
以上のように本体ケース3にモータ15A,15Bを介して取り付けられた2つの駆動軸19は、互いに平行に径方向に離間し、モータ軸16の回転に連動して軸まわりに回転する。
そして、図5に示されるように、ブラシロール20の第1基体21aの軸挿通穴23がモータ15Aのモータ軸16に連結された駆動軸19に嵌合されて、ブラシロール20が本体ケース3内の駆動軸19の部位に装着されている。また、拭き取りロール24の第2基体21bの軸挿通穴23がモータ15Bのモータ軸16に連結された駆動軸19に嵌合されて、拭き取りロール24が駆動軸19に装着されている。
このとき、ブラシ部22及びモップ部25の下端は、キャスタ14のローラ14aの下端よりさらに下方に本体ケース3の開口3aから突出されている。これにより、キャスタ14を例えば後述するエスカレータのステップの踏み面に向けて本体ケース3をステップ上に載置したときには、ブラシ部22及びモップ部25の外周側がステップの踏み面を押圧する。また、ブラシロール20及び拭き取りロール24は、規制アーム31と、モータ15A,15Bを取り付けた側壁4との間に略隙間なく配置されている。これにより、ブラシロール20及び拭き取りロール24は、軸方向へ移動することが規制されて、駆動軸19から抜けることが防止される。
なお、ねじ32をはずして、規制アーム31を本体ケース3から取り外すことで、ブラシロール20及び拭き取りロール24は、切り欠き4a側から簡単に駆動軸19から取り外すことができる。
また、異物排出手段35は、第2空間6bの上部に位置する上部カバー部3bの外面に固定されている。このとき、筺体36の吸気口36aが、図5に示されるように、上部カバー部3bのファン接続用穴3dを介して第2空間6bに接続され、また、接続用パイプ38は上方に向けられている。そして、異物排出手段35の多翼ファン37が駆動されると、一対の隔壁5と横幅方向に相対する側壁4に区画された第2空間6b内の空気が吸気口36aから吸いこまれて接続用パイプ38の排気口36bから排出される。
制御ボックス40は、第3空間6cの上部に位置する上部カバー部3bの外面に固定されている。詳細には説明しないが、電源コンセント41に入力された商用電源を各モータ15A,15Bの駆動本体部17と異物排出手段35の多翼ファン37に供給可能に制御ボックス40と駆動本体部17及び異物排出手段35とが接続されている。そして、保守者は、電源スイッチ42の切り替えによりモータ軸16の回転に連動するブラシロール20と拭き取りロール24、及び異物排出手段35の多翼ファン37の回転とその停止を制御可能であり、また、反転スイッチ43の切り替えにより、モータ軸16の回転方向、言い換えればブラシロール20と拭き取りロール24の回転方向の正逆を制御可能となっている。
前述したように、固着物削り部材50は、長手方向を駆動軸19の軸方向に一致させて第1空間6a内に挿入して用いられるが、このとき、固着物削り部材50は、本体ケース3にブラシロール20及び拭き取りロール24と並設される。
また、固着物削り部材50を第1空間6a内に挿入したときには、押さえ部材60がサンドペーパ52を介してサンドペーパ保持体51に押され、V字に構成する2片の間の角度が開くように弾性変形する。固着物削り部材50は、押圧部60aが復元しようとする力により、相対する押圧部60aと隔壁5との間に挟持される。但し、本体ケース3の上下方向に移動可能である。つまり、固着物削り部材50は、開口3aから出没自在に本体ケース3に支持される。
さらに、サンドペーパ保持体51の挿入開口3cからの突出端を押圧するように、本体ケース3の横幅方向の一側に位置する掛け部71,72間、及び本体ケース3の横幅方向の他側に位置する掛け部71,72間にゴム部材73を掛け渡すことで、後述するように、清掃器本体2Aをステップ上に載置したときに、サンドペーパ52を、ステップに押しつけることが可能になる。
以下、乗客コンベアとしてのエスカレータ100の構成を、図面を参照しつつ説明する。
図6はこの発明の実施の形態1に係るエスカレータの模式図、図7はこの発明の実施の形態1に係るエスカレータの上階側の乗降口近傍に位置するステップ周辺の要部断面図である。図8は図7のVIII−VIII矢視断面図である。
図6〜図8において、エスカレータ100は、上下階に設けられた乗降口101間に架設されたトラス102と、上階側の乗降口101の床101a下部のトラス2内に設けられた上部機械室104Aと、下階側の乗降口101の床101a下部のトラス2内に設けられた下部機械室104Bと、上部機械室104Aに設けられた上部スプロケット107Aと、下部機械室104Bに設けられた下部スプロケット107Bと、上部スプロケット107A及び下部スプロケット107Bに無端状に巻き掛けられて図示しない電動機の駆動力により、循環走行するステップチェーン110と、ステップチェーン110に無端状に連結されたステップ111と、ステップ111の横幅方向の両側に立設された一対の欄干114と、を備えている。
一対の欄干114は、ステップ111の移動方向に沿ってステップ111の横幅方向両側に立設された欄干パネル115、及びステップ111の両側にステップ111との間の隙間を保ってステップ111の移動方向に沿って延設されて、欄干パネル115とステップ111とを仕切るスカートガード116などを備えている。
そして、図7及び図8に示されるように、ステップ111の踏み面111Aは、凸部111a及び凹部111bが縦幅方向全域に亘って延在するように横幅方向に交互に配列されている。以下、ステップ111の凸部111aの端面を、ステップ111の表面とする。
次いで、乗客コンベアのステップ清掃器1Aを用いたエスカレータのステップの清掃方法について図面を参照しつつ説明する。
図9はこの発明の実施の形態1に係る乗客コンベアのステップ清掃器を用いたステップの清掃方法の乾燥時清掃工程を説明する図であり、ステップの横幅方向の一側を清掃するときのステップ清掃器の配置状態を示している。図10は図9のX−X矢視断面図、図11はこの発明の実施の形態1に係る乗客コンベアのステップ清掃器を用いたステップの清掃方法の乾燥時清掃工程を説明する図であり、ステップの横幅方向の他側を清掃するときのステップ清掃器の配置状態を示している。図12はこの発明の実施の形態1に係る乗客コンベアのステップ清掃器を用いたステップの清掃方法の削り・洗浄清掃工程を説明する図であり、ステップの横幅方向の他側を清掃するときのステップ清掃器の配置状態を示している。図13は図12のXIII−XIII矢視断面図である。
なお、説明の便宜上、図9、図11及び図12ではステップの踏み面の凸部及び凹部の図示を省略する。
初期状態は、ステップ111の走行は停止されているものとする。また、固着物削り部材50は、第1空間6aに未挿入であるものとする。
そして、保守者は、例えば、上階側の乗降口101側で作業を行う。以下、乗降口101は、上階側の乗降口101であるものとして説明する。
乗客コンベアのステップ清掃器1Aを用いたステップの清掃方法は、乾燥時清掃工程と、乾燥時清掃工程に引き続き行われる削り・洗浄清掃工程を有する。
まず、乾燥時清掃工程について説明する。
図9及び図10において、保守者は、まず最も乗降口101寄りのステップ111に、キャスタ14を下方に向け、さらに、本体ケース3の横幅方向をステップ111の横幅方向に一致させて清掃器本体2Aを載置する。例えば、第1空間6aが第2空間6bの乗降口101側に配置されるように、清掃器本体2Aを配置する。このとき、ステップ111の踏み面111Aは、清掃器本体2Aのブラシロール20及び拭き取りロール24に押圧される。また、保守者は、清掃器保持具81を乗降口101の床101aに2セット用意しておく。
次いで、保守者は、一方のスカートガード116において、ねじ32と相対する部位を含む領域に、シート状のゴムなどで構成された保護部材95を貼り付け、さらに、他方のスカートガード116にも、一方のスカートガード116に貼りつけた保護部材95と相対する部位に、保護部材95を貼り付ける。
次いで、保守者は、清掃器本体2Aと一方のスカートガード116の保護部材95との間の隙間がほぼなくなるように、清掃器本体2Aを一方のスカートガード116側に寄せる。
そして、保守者は、乗降口101側に位置する第1取付ピン9のそれぞれに支持アーム84のそれぞれの被嵌合穴84aの一つを嵌め合わせる。さらに、永久磁石82に突設された第2取付ピン83に支持アーム84のもう一つの被嵌合穴84aを嵌め合わせ、清掃器本体2Aと永久磁石82とを連結する。
これにより、清掃器本体2Aは、現在の位置からステップ111が走行する方向へ移動することが規制される。
次いで、保守者は、接続用パイプ38に、掃除機のホース(図示せず)を接続し、掃除機を駆動させる。
さらに、保守者は、例えば、上階側から下階側へステップ111を走行させる。
次いで、保守者は、電源コンセント41に商用電源を入力し、電源スイッチ42を操作してモータ15A,15Bの駆動本体部17を駆動させてブラシロール20、及び拭き取りロール24を回転させるとともに、異物排出手段35の多翼ファン37を駆動させる。このとき、ブラシロール20及び拭き取りロール24の下端側の部位は、ステップ111の踏み面111Aに摺接しながら回転する。なお、保守者は、ブラシロール20及び拭き取りロール24を、図10中、反時計まわりに回転させる。これにより、ブラシ部22及びブラシ部22が押しつけられるステップ111の部位は、互いに相反する方向に移動する。また、モップ部25及びモップ部25が押しつけられるステップ111の部位も、互いに相反する方向に移動する。
そして、ステップ111の表面及び凹部111b内の埃やゴミなどの異物がブラシ部22により掻きだされ、異物排出手段35の吸気口36aから吸い込まれて排気口36bから排出される。さらに、排気口36bから排出される異物は、掃除機に回収される。
また、拭き取りロール24は、ステップ111の表面だけでなく、ある程度凹部111b内に入り込んで凹部111bの側面に押しあてられて異物をステップ111から剥離させる効果を有するので、ブラシロール20と拭き取りロール24とを併用することでステップ111の清掃が効果的に行わる。
保守者は、ステップ111を所定数周回されるように循環走行させ、ブラシロール20及び拭き取りロール24に相対するステップ111の表面から異物をとり除く。
次いで保守者は、ステップ111の走行を停止し、さらに、電源スイッチ42を操作して、モータ15A,15B及び異物排出手段35への給電を停止する。さらに、保守者は、支持アーム84を第1取付ピン9及び第2取付ピン83から抜き取り、清掃器本体2Aと永久磁石82との連結を解除する。
次いで、保守者は、図11に示されるように、清掃器本体2Aの本体ケース3の縦幅方向の一端と他端とを入れ替えるように取っ手11を持って清掃器本体2Aを移動させる。これにより、第3空間6c側が第2空間6bの乗降口101側に位置するように本体ケース3が配置される。
さらに、保守者は、ねじ32と相対する他方のスカートガード116に貼られた保護部材95との間の隙間がほぼなくなるように、清掃器本体2Aをステップ111の横幅方向の他側に寄せる。
以下、清掃器本体2Aを一方のスカートガード116側に寄せてステップ111を清掃したのと同様の手順でステップ111を清掃するが、このとき、ブラシロール20及び拭き取りロール24の回転方向を、清掃器本体2Aを一方のスカートガード116側に寄せてステップ111を清掃したときに対して反転させている。以上により、乾燥時清掃工程を終了する。
続いて、保守者は、削り・洗浄清掃工程を実施する。
図12及び図13において、削り・洗浄清掃工程では、サンドペーパ52をサンドペーパ保持体51の外側の表面に沿わせた固着物削り部材50を第1空間6a内に挿入して押さえ部材60と隔壁5との間に支持する。さらに、サンドペーパ保持体51の挿入開口3cからの突出端を押圧するように、ゴム部材73を掛け部71,72間に掛け渡してサンドペーパ保持体51を開口3aから延出させる方向に付勢し、サンドペーパ52をステップ111の表面に押しつける。
次いで、洗浄液を補充しておいた洗浄液タンク77を、本体ケース3の第1空間6a側のタンク設置用部材76のタンク載置部76aに載置する。次いで、2つのホース78の吐出口78aのそれぞれが、ブラシロール20及び拭き取りロール24の軸方向に関して、ブラシロール20及び拭き取りロール24の内側で、ステップ111の踏み面111Aに向けられるようにホース78を本体ケース3に固定する。なお、ホース78は、洗浄液タンク77側から先端に向かって漸次下方に傾斜させている。
さらに、保守者は、吐出量調整手段79を操作して、吐出口78aからの洗浄液の単位時間あたりの吐出量が所定量となるように調整する。
そして、保守者は、下階側に乗客を搬送する方向にステップ111を走行させるとともにモータ15A,15Bの駆動本体部17、及び異物排出手段35の多翼ファン37を駆動させる。
ステップ111が走行されてから複数回周回するうちに、洗浄液は、ブラシロール20のブラシ部22や、拭き取りロール24のモップ部25を伝って、ブラシロール20及び拭き取りロール24と相対するステップ111の部位全体に濡れ広がる。
そして、洗浄液がステップ111の表面に濡れ広がった状態で、サンドペーパ52がステップ111の表面を押圧した状態でステップ111が走行するので、ステップ111の表面に固着していた油汚れなどの異物は、ステップ111の表面から削り取られたり、溶解したりする。削り取られた異物はブラシロール20のブラシ部22に掻きだされて、異物排出手段35の多翼ファン37により、吸気口36aから吸いこまれて排気口36bから排出される。排気口36bに排出された異物は、掃除機に回収される。また、洗浄液に溶解された油分は、拭き取りロール24のモップ部25に拭き取られる。
なお、ブラシ部22やモップ部25の汚れが激しくなった場合には、一旦、電源スイッチ42を操作して、モータ15A,15Bの駆動本体部17及び異物排出手段35の多翼ファン37の駆動を停止するとともに、掃除機の電源を切り、移動規制部材30のねじ32をはずして、規制アーム31を本体ケース3から取り外し、ブラシロール20及び拭き取りロール24を交換してステップ111の清掃を再開すればよい。
保守者は、ブラシロール20及び拭き取りロール24と相対する位置を通過するステップ111に固着していた異物が取り除かれたと判断すると、ステップ111への洗浄液の供給を停止する。この後、しばらく、所定数周回されるようにステップ111を走行させることで、洗浄液がモップ部25にふき取られる。次いで、保守者は、ステップ111の走行を停止し、さらに電源スイッチ42を操作してモータ15A,15Bの駆動本体部17及び異物排出手段35の駆動を停止するとともに、掃除機の駆動を停止する。
次いで、乾燥時清掃工程と同様、保守者は、本体ケース3の縦幅方向の一端と他端とを入れ替えるように取っ手11を持って清掃器本体2Aを反転させ、他方のスカートガード116側から一方のスカートガード116側に寄せる。ホース78の本体ケース3への固定を解除し、洗浄液タンク77を、本体ケース3の第3空間6c側のタンク設置用部材76のタンク載置部76a上に移動する。さらに、2つのホース78の吐出口78aのそれぞれが、ブラシロール20及び拭き取りロール24の軸方向に関して、ブラシロール20及び拭き取りロール24の内側で、ステップ111の踏み面111Aに向けられるようにホース78を本体ケース3に固定する。
以下、乗客コンベアのステップ清掃器1Aをステップ111の横幅方向の他側に寄せてステップ111の踏み面111Aを清掃したのと同様の手順で、洗浄液をステップ111の踏み面111Aに供給させつつ、ブラシロール20及び拭き取りロール24をこれまでとは逆方向に回転させ、さらに、第2空間6b内の空気を清掃器本体2A外部に排出しながらステップ111の踏み面111Aを清掃する。これにより、ステップ111の踏み面111Aの全域が清掃される。以上により、削り・洗浄清掃工程を終了する。
この実施の形態1のエスカレータのステップ清掃器1Aは、一面が開口3aする箱状の本体ケース3と、互いに平行となるように径方向に離間して本体ケース3に挿入されて軸まわりに回転自在に本体ケース3に取り付けられた2つの駆動軸19と、一方の駆動軸19に同軸に装着される第1基体21a、及び第1基体21aの外周面全域に植設されたブラシ部22により構成され、ブラシ部22が開口3aから突出するブラシロール20と、他方の駆動軸19に同軸に装着される第2基体21b、及び第2基体21bの外周面全域に取り付けられたモップ部により構成され、モップ部25が開口3aから突出する拭き取りロール24と、駆動軸19を駆動して、ブラシロール20及び上記拭き取りロール24を軸まわりに回転させるモータ15A,15Bと、を備えている。
また、エスカレータのステップ清掃器1Aは、所定の長さを有し、開口から見て長手方向がブラシロール20及び拭き取りロール24の配列方向と交差するように延在して、本体ケース3にブラシロール20及び拭き取りロール24と並設され、開口3aから出没自在に本体ケース3に配設され、開口3aから延出される側の端部にサンドペーパ52を有する固着物削り部材50と、本体ケース3内のブラシロール20の周囲の異物を吸引して本体ケース3の外部に排出する異物排出手段35と、サンドペーパ52を開口3aから延出させる方向に固着物削り部材50を付勢する付勢手段70と、を備えている。さらに、エスカレータのステップ清掃器1Aは、本体ケース3に装着された洗浄液供給手段75と、乗客コンベアの乗降口101の床101aに載置される永久磁石82、及び乗降口101の床101aに隣接するステップ111に載置された本体ケース3と永久磁石82との間を連結する支持アーム84を有する清掃器保持手段80と、を備えている。
従って、乾燥状態のステップ111の走行時、固着物削り部材50を外した状態で、本体ケース3の開口3aを下方に向けてステップ111の踏み面111Aに清掃器本体2Aを載置し、永久磁石82及び支持アーム84により乗降口101の床101aに清掃器本体2Aを支持させ、ブラシロール20及び拭き取りロール24を回転させることで、ブラシロール20により踏み面111Aから剥離されている異物が踏み面111A側から掻き出されて異物排出手段35により排出される。
その後、固着物削り部材50が、付勢手段70によりステップ111の表面を押圧するように本体ケース3に装着し、洗浄液供給手段75によりステップ111の踏み面111Aに洗浄液を供給しながらステップ111を走行させることで、ステップ111の表面に固着されている異物は、削り取られて異物排出手段35により排出されるか、洗浄液に溶解して拭き取りロール24のモップ部25に拭き取られる。これにより、ブラシロール20をステップ111の踏み面111Aに摺接させて回転させるだけでは、ステップ111から剥離されないようなステップ111に固着された異物でもステップ111の表面から取り除くことができる。
なお、上記実施の形態1では、拭き取りロール24は、乾燥時清掃工程から用いるものとして説明したが、乾燥時清掃工程では取り外しておいて、削り・洗浄工程から用いるものでもよい。また、固着物削り部材50は、乾燥時清掃工程時から取り付けられていてもよい。
また、ステップ111の清掃時、清掃器保持手段80を用いて清掃器本体2Aのステップ111の走行方向への移動を規制するものとして説明したが、清掃器本体2Aは清掃器保持手段80を用いてステップ111の走行方向への移動を規制するものに限定されず、例えば、ステップ111の清掃時、保守者が取っ手11を持って、清掃器本体2Aのステップ111の移動を規制するものでもよい。但し、清掃器保持手段80を設けることで、保守者が直接清掃器本体2Aを支持する必要がなくなるので、ステップ111清掃時の保守者の作業負荷が軽減される。
また、排気口36bから排出される異物を掃除機に回収するものとして説明したが、異物排出手段35の多翼ファン37の排気能力が十分であれば、接続用パイプ38に接続したホースを例えば床101aに設けた集塵ボックス(図示せず)まで引き回して、集塵ボックス内に異物を回収するようにしてもよい。
また、洗浄液供給手段75を本体ケース3に設け、洗浄液供給手段75により洗浄液をステップ111に供給するものとして説明したが、洗浄液は洗浄液供給手段75により供給するものに限定されず、例えば、保守者が洗浄液をジョウロに入れ、ジョウロからステップ111に適宜供給するなどしてもよい。但し、削り・洗浄清掃工程の最初に洗浄液供給手段75を設けてしまえば、洗浄液が自動的に適量ずつステップ111に吐出されるので、ステップ111清掃時の保守者の作業負荷を軽減できる。
また、固着物削り部材50は、駆動軸19の軸方向に一致させて本体ケース3に配設するものとして説明したが、固着物削り部材50は、開口3aから見て長手方向がブラシロール20及び拭き取りロール24の配列方向(2つの駆動軸19の配列方向)と交差するように配列されていればよい。
実施の形態2.
図14はこの発明の実施の形態2に係る乗客コンベアのステップ清掃器がステップに載置された状態を示す断面図である。
図14において、ステップ清掃器1Bの清掃器本体2Bは、固着物削り部材50に代え、固着物削り部材90を有する他は、清掃器本体2Aと同様に構成されている。
固着物削り部材90は、その長手方向に垂直な断面がコ字状の支持部91と、支持部91の底部の外面から支持部91の長手方向の一端から他端に至るまで突設された尖頭部92を有する。このとき、尖頭部92は、支持部91の底部の外面と相対する側から見て、支持部91の長手方向に対して所定角度ずれた方向に延在している。
また、支持部91の長手方向に垂直な固着物削り部材90の断面において、尖頭部92の突出方向は、支持部91の底面に垂直な方向に対して傾斜され、尖頭部92は先端に向かって漸次先細りに形成されている。そして、尖頭部92の先端が削り手段としての刃部92aを構成する。
そして、固着物削り部材90は、支持部91の長手方向を本体ケース3の横幅方向に一致させて第1空間6a内に挿入可能な形状を有している。なお、固着物削り部材90は、尖頭部92を下方の開口から所定量延出されるように第1空間6a内に挿入したときに、支持部91が上部カバー部3bの挿入開口3cから突出する大きさを有する。
次いで、乗客コンベアのステップ清掃器1Bによるエスカレータ100のステップ111の清掃方法について説明する。
初期状態は、ステップ111の走行は停止されているものとする。また、固着物削り部材90は、第1空間6aに未挿入であるものとする。ステップ清掃器1Bによるステップの清掃方法は、乾燥時清掃工程と削り・洗浄清掃工程とを有する。
乾燥時清掃工程は、ステップ清掃器1Aによるステップ111の清掃方法の乾燥時清掃工程と同様であるのでその説明を省略する。
図14において、乾燥時清掃工程に続いて実施される削り・洗浄清掃工程では、保守者は、第1空間6a内に固着物削り部材90を挿入して相対する押さえ部材60の押圧部60aと隔壁5との間に支持させる。このとき、固着物削り部材90の長手方向に垂直な断面において、尖頭部92がステップ111の走行方向の後ろ側に向かって傾斜するように固着物削り部材90の向きを設定している。
次いで、保守者は、固着物削り部材90の挿入開口3cからの突出端を押圧するように、ゴム部材73を掛け部71,72間に掛け渡し、固着物削り部材90を開口3aから延出させる方向に付勢し、刃部92aをステップ111の表面に押しつける。
以下、保守者は、ステップ清掃器1Aによるステップの清掃方法の場合と同様に洗浄液タンク77及びホース78を設置し、吐出量調整手段79を操作して、吐出口78aからの洗浄液を吐出させるとともに、図示しないモータの駆動本体部、及び異物排出手段35の多翼ファン37を駆動させる。さらに、ステップ111を走行させる。
このとき、ステップ111の表面に固着していた異物は、ステップ111の表面から刃部92aにより削り取られたり、洗浄液に溶解したりする。削り取られた異物はブラシロール20のブラシ部22に掻きだされて、異物排出手段35に吸引され、排気口36bから排出され、さらに、排気口36bから排出される異物は、掃除機に回収される。なお、尖頭部92は、支持部91の底部の外面と相対する側から見て、支持部91の長手方向に対して所定角度ずれているので、隣接するステップ111の隙間が尖頭部92の下方を通過するときには、刃部92aは、当該隙間の両側のステップ111にまたがって配置される。
次いで、保守者は、ステップ清掃器1Aによるステップの清掃方法と同様、駆動本体部及び異物排出手段35の駆動を停止して清掃器本体2Bの本体ケース3の縦幅方向の一端と他端とを入れ替え、ステップ111の横幅方向の位置を移動し、さらに、洗浄液タンク77、及びホース78の配置位置を移動する。さらに、固着物削り部材90の長手方向に垂直な断面において、尖頭部92がステップ111の走行方向の後ろ側に向かって傾斜するように固着物削り部材90の向きを入れ替える。
次いで、再度駆動本体部及び異物排出手段35の多翼ファン37を駆動させてブラシロール20及び拭き取りロール24を回転させ、第2空間6b内の空気を清掃器本体2B外部に排出させながらステップ111の踏み面111Aを清掃することで、ステップ111の踏み面111Aの全域が清掃される。以上により、削り・洗浄清掃工程を終了する。
この実施の形態2のステップ清掃器1Bは、本体ケース3に着脱可能に、かつ、本体ケース3の開口3aから出没可能に本体ケース3に設けられ、開口3aから延出される側の端部に刃部92aを有する固着物削り部材90を有している。付勢手段70により、刃部92aがステップ111の表面を押圧するように固着物削り部材90を本体ケース3に装着した状態で、洗浄液供給手段75により踏み面111Aに洗浄液を供給しながらステップ111を走行させれば、ステップ111の表面に固着されている異物は、刃部92aにより削り取られるか、洗浄液に溶解する。従って、ステップ清掃器1Bによれば、上記実施の形態1と同様、ステップ111の表面に固着された異物を除去することができる。
なお、上記各実施の形態では、エスカレータ100のステップに適用するものについて説明しているが、本発明は、動く歩道などの乗客コンベアのステップに適用してもよい。
1A,1B ステップ清掃器、3 本体ケース、15A,15B モータ、19 駆動軸、21a 第1基体、21b 第2基体、22 ブラシ部、24 拭き取りロール、25 モップ部、35 異物排出手段、52 サンドペーパ(削り手段)、70 付勢手段、82 永久磁石、84 支持アーム、92a 刃部(削り手段)、101 乗降口、101a 床。

Claims (5)

  1. 一面に開口を有する箱状の本体ケースと、
    互いに平行となるように径方向に離間して上記本体ケースに挿入されて軸まわりに回転自在に上記本体ケースに取り付けられた2つの駆動軸と、
    一方の上記駆動軸に同軸に装着される第1基体、及び上記第1基体の外周面全域に植設されたブラシ部により構成され、上記ブラシ部が上記開口から突出するブラシロールと、
    他方の上記駆動軸に同軸に装着される第2基体、及び上記第2基体の外周面全域に取り付けられたモップ部により構成され、上記モップ部が上記開口から突出する拭き取りロールと、
    上記駆動軸を駆動して、上記ブラシロール及び上記拭き取りロールを軸まわりに回転させるモータと、
    所定の長さを有し、上記開口から見て長手方向が上記ブラシロール及び上記拭き取りロールの配列方向と交差するように延在して、上記本体ケースに上記ブラシロール及び上記拭き取りロールと並設されて上記開口から出没自在に上記本体ケースに支持され、上記開口から延出される側の端部に削り手段を有する固着物削り部材と、
    上記本体ケース内の上記ブラシロールの周囲の異物を吸引して上記本体ケースの外部に排出する異物排出手段と、
    上記削り手段を上記開口から延出させる方向に上記固着物削り部材を付勢する付勢手段と、
    を備えることを特徴とする乗客コンベアのステップ清掃器。
  2. 上記本体ケースに装着された洗浄液供給手段を備えることを特徴とする請求項1記載の乗客コンベアのステップ清掃器。
  3. 乗客コンベアの乗降口の床に載置される永久磁石、及び上記乗降口の床に隣接するステップに載置された上記本体ケースと上記永久磁石との間を連結する支持アームを備えることを特徴とする請求項1または請求項2記載の乗客コンベアのステップ清掃器。
  4. 上記削り手段は、サンドペーパであることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の乗客コンベアのステップ清掃器。
  5. 上記削り手段は、刃部であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の乗客コンベアのステップ清掃器。
JP2009182305A 2009-08-05 2009-08-05 乗客コンベアのステップ清掃器 Pending JP2011032076A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009182305A JP2011032076A (ja) 2009-08-05 2009-08-05 乗客コンベアのステップ清掃器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009182305A JP2011032076A (ja) 2009-08-05 2009-08-05 乗客コンベアのステップ清掃器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011032076A true JP2011032076A (ja) 2011-02-17
JP2011032076A5 JP2011032076A5 (ja) 2011-10-27

Family

ID=43761532

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009182305A Pending JP2011032076A (ja) 2009-08-05 2009-08-05 乗客コンベアのステップ清掃器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2011032076A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012250840A (ja) * 2011-06-07 2012-12-20 Sapporo Kotsu Kikai Kk エスカレータの踏段清掃装置
JP2013151355A (ja) * 2012-01-26 2013-08-08 Mitsubishi Electric Corp 乗客コンベアの踏板清掃装置

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0272290U (ja) * 1988-11-21 1990-06-01
JP2000118941A (ja) * 1998-10-06 2000-04-25 Hitachi Building Systems Co Ltd 乗客コンベアの踏段清掃方法および清掃装置
JP2000318965A (ja) * 1999-05-11 2000-11-21 Mitsubishi Electric Building Techno Service Co Ltd エスカレータの清掃方法及び清掃装置
JP2001072373A (ja) * 1999-09-03 2001-03-21 Hitachi Building Systems Co Ltd 乗客コンベアハンドレールの清掃装置
JP2007513659A (ja) * 2003-12-10 2007-05-31 フォルヴェルク・ウント・ツェーオー、インターホールディング・ゲーエムベーハー 自立走行型又はハンドル操作型の掃除機、及び掃除機とベースステーションとの組み合わせ

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0272290U (ja) * 1988-11-21 1990-06-01
JP2000118941A (ja) * 1998-10-06 2000-04-25 Hitachi Building Systems Co Ltd 乗客コンベアの踏段清掃方法および清掃装置
JP2000318965A (ja) * 1999-05-11 2000-11-21 Mitsubishi Electric Building Techno Service Co Ltd エスカレータの清掃方法及び清掃装置
JP2001072373A (ja) * 1999-09-03 2001-03-21 Hitachi Building Systems Co Ltd 乗客コンベアハンドレールの清掃装置
JP2007513659A (ja) * 2003-12-10 2007-05-31 フォルヴェルク・ウント・ツェーオー、インターホールディング・ゲーエムベーハー 自立走行型又はハンドル操作型の掃除機、及び掃除機とベースステーションとの組み合わせ

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012250840A (ja) * 2011-06-07 2012-12-20 Sapporo Kotsu Kikai Kk エスカレータの踏段清掃装置
JP2013151355A (ja) * 2012-01-26 2013-08-08 Mitsubishi Electric Corp 乗客コンベアの踏板清掃装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10881258B2 (en) Surface cleaning machine and method for operating a surface cleaning machine
JP2640736B2 (ja) クリーニングマシンおよびボーリングレーンメンテナンスマシン
JP2007000602A (ja) 水掃除機能を備えた真空掃除機
JP2835873B2 (ja) スクィージ装置およびそのスクィージ
JPH10513389A (ja) クリーナ・ヘッド
KR20100093325A (ko) 진공청소기의 브러시 조립체
US20190216284A1 (en) Floor surface cleaning machine and cleaning method using the same
JP2021122503A (ja) 床面清掃装置
JP2020048981A (ja) 自律走行型清掃装置
JP2011032076A (ja) 乗客コンベアのステップ清掃器
JP2008023245A (ja) 靴底洗浄装置
KR20200007832A (ko) 청소 롤러로부터 쓰레기를 제거하기 위해 코밍 유닛을 구비한 청소기
JP2021087556A (ja) 自律走行型清掃装置
JP3948005B2 (ja) 板状体の加工装置及びその方法
KR102368256B1 (ko) 청소기 헤드 장치 및 이를 포함하는 청소기
KR20070052367A (ko) 청소기
KR102659063B1 (ko) 진공 청소기에서의 응용을 위한 흡입 헤드
JP2020048982A (ja) 自律走行型清掃装置
CN217244072U (zh) 一种清洁机系统
JP2000126097A (ja) 電気掃除機およびその吸込口体
KR100680993B1 (ko) 물걸레가 구비된 로봇 청소기
EP4059398A1 (en) Supplying liquid to at least one wheel of a suction head
JP2008036189A (ja) 電気掃除機
JP2008253365A (ja) 床面洗浄清掃機における洗浄水の滴下・流出防止装置
KR20240016942A (ko) 청소될 표면의 적어도 하나의 영역으로의 액체 공급

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110912

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110912

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130219

A977 Report on retrieval

Effective date: 20130221

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20130625