JP2011031783A - 倍力装置、並びに、その組立用治具及び組立方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】電動倍力装置の組立性を高める。
【解決手段】ケース3内に電動モータ、ボールネジ機構を組付け、ケース3の前部の開口からピストンアセンブリ、戻しバネ及びバネ受部材を挿入し、ケース3を組立用治具50に挿入して、フロントプレート51、52によってバネ受部材を押えて保持する。このようにして組立てた倍力装置本体アセンブリ61に、ブレーキ液が封入された検査用マスタシリンダ63を組付け、入力装置64によって入力ロッド15に操作力を入力し、検査装置の制御部62によって電動モータを作動させ、液圧室67に液圧を発生させて所定の検査を行なう。その後、検査用マスタシリンダ63を取外し、マスタシリンダを取付けて電動倍力装置を完成させる。これにより、検査のためのマスタシリンダへのブレーキ液の注入、抜き取りが不要となり、組立性を高めることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動車のブレーキシステムに用いられる倍力装置、並びに、その組立用治具及び組立方法に関するものである。
自動車のブレーキシステムに用いられる倍力装置において、例えば特許文献1に記載されたもののように、電動モータを倍力源として利用する電動倍力装置が知られている。この電動倍力装置は、ブレーキペダルの操作等に基づく駆動指令に応じて、電動モータを駆動し、電動モータのロータの回転を回転-直動変換機構であるボールネジ機構により直線運動に変換して出力部材に伝達し、出力部材によりマスタシリンダのピストンを推進してブレーキ液圧を発生させるようになっている。
特開2008−302725号公報
電動倍力装置では、その製造工程において、電動モータ、ボールネジ機構等の各部の作動の検査を実行することが望まれている。例えば上記特許文献1に記載された電動倍力装置では、ケースに電動モータを組付け、ボールネジ機構を組付ける前の状態で電動モータを作動させることができる構造を採ることにより、製造工程における検査の便宜を図っている。このように、倍力装置は、製造工程において必要な種々の検査工程を効率的に実行可能として組立性を高めることが要求されている。
本発明は、組立性を高めた倍力装置、並びに、その組立用治具及び組立方法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明は、ブレーキ入力に応じて倍力した直動運動の出力を出すアクチュエータによって駆動される直動部材によってマスタシリンダのピストンを推進してブレーキ液圧を発生させる倍力装置において、
前記アクチュエータ、前記直動部材及び前記ピストンを収容するケースは、前記マスタシリンダが取付けられる取付面を有し、該取付面には、前記ケース内に前記ピストン並びに該ピストン及び前記直動部材を付勢する戻しバネを挿入可能な開口が設けられ、該開口には、前記戻しバネを受けるバネ受部材が嵌合され、該バネ受部材は、前記取付面に取付けられた前記マスタシリンダに当接して固定され、かつ、前記マスタシリンダに当接しない一部が前記取付面上に露出していることを特徴とする。
また、前記倍力装置を組立てるための組立用治具であって、
前記ケースの取付面である一端部に当接するフロントプレートと、他端部に当接するリアプレートとを前記ケースの両端部間の距離で配置し、前記フロントプレートは、該フロントプレートと前記リアプレートとの間に前記ケースを挿入したとき、前記マスタシリンダと干渉せず、かつ、前記バネ受部材の前記取付面上に露出した一部に当接する形状となっていることを特徴とする。
更に前記倍力装置を組立てるための組立方法であって、
前記ケースに、前記アクチュエータ及び前記直動部材を組付け、前記開口から前記マスタシリンダのピストン及び前記戻しバネを挿入し、前記バネ受けを前記開口に嵌合し、
該ケースを前記組立用治具の前記フロントプレートと前記リアプレートとの間に挿入して前記フロントプレートによって前記バネ受けを保持した状態で前記マスタシリンダを前記ケースに取付け、その後、前記組立用治具を取外すことを特徴とする。
本発明によれば、倍力装置の組立性を高めることができる。
本発明の一実施形態に係る電動倍力装置の製造工程における検査方法を示す説明図である。 図1に示す電動倍力装置の縦断面図である。 図1に示す電動倍力装置の斜視図である。 本発明の一実施形態に係る電動倍力装置の組立用治具の概略構成を示す斜視図である。 図4に示す組立用治具の正面図である。 図4に示す組立用治具の側面図である。 図4に示す組立用治具の背面図である。 図4に示す組立用治具の下面図である。 図1に示す電動倍力装置の組立工程を示す説明図である。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
本実施形態に係る電動倍力装置の縦断面図を図2に示し、斜視図を図3に示す。図2及び図3に示すように、電動倍力装置1は、自動車のエンジンルームR1と車室R2とを仕切る隔壁Wに一端部が固定され、他端部にタンデム型のマスタシリンダ2を結合したケース3を備えている。以下、便宜上、エンジンルームR1側を前側、車室R2側を後側として説明する。
ケース3は、筒状のケース本体4とケース本体4の後端部に複数のボルト5によって取付けられたリアカバー6とから構成されている。ケース本体4の前端には段付の前壁4Aが一体に形成されており、前壁4Aにマスタシリンダ2が取付けられている。ケース3は、リアカバー6に設けられたスタッドボルト7によって隔壁Wに取付けられ、リアカバー6に一体に形成されて後方に突出する円筒部6Aが隔壁Wを貫通して車室R2側へ延びている。ケース3には、マスタシリンダ2のピストンであるプライマリピストン8を案内する円筒状のバネ受部材40が前方から挿入され、また、プライマリピストン8を駆動するアクチュエータとして電動モータ9及びボールネジ機構10が収容されており、更に、ケース3の上部には、電動モータ9を駆動するための制御装置11が取付けられている。
マスタシリンダ2は、タンデム型のマスタシリンダであって、プライマリピストン8及びセカンダリピストン(図示せず)が挿入され、これらの前進によって液圧ポート12A、12Bから2系統の液圧回路に液圧を供給し、また、上部に取付けられたリザーバ13から適宜ブレーキ液を補充する。そして、万一、一方の系統の液圧回路が失陥しても、他方の系統への液圧の供給を維持して、制動力を確保できるようになっている。マスタシリンダ2の後端部には、直径方向に沿って左右に延びる取付フランジ部44が一体に形成されている。そして、マスタシリンダ2は、ケース本体4の前壁4Aに突出されたスタッドボルト45を取付フランジ部44に挿入し、スタッドボルト45にナット46を締付けることによって、ケース本体4に取付けられている。
ケース本体4に挿入されたバネ受部材40は、後端部にプライマリピストン8を挿入して案内する開口を有する小径の案内部41が形成され、前端部にケース本体4の前壁4Aの開口4Bに嵌合する大径のフランジ部42が形成されている。バネ受部材40のフランジ部42は、マスタシリンダ2の取付面である前壁4Aの開口4Bに嵌合し、開口4Bの段部4Cに当接して軸方向に固定され、その状態で、前壁4Aの前端部と面一となっている。フランジ部42とケース本体4の前壁4Aとの間は、Oリング43によってシールされている。これにより、軸方向の長さを短縮することができる。そして、バネ受部材40は、ケース本体4に取付けられたマスタシリンダ2の後端部に当接して固定され、このとき、バネ受部材40のフランジ部42の上下の外周縁部の少なくとも一部は、マスタシリンダ2の左右に延びる取付フランジ部44に覆われずに前方に露出した状態となっている。
プライマリピストン8は、前端部がマスタシリンダ2の液圧室(図示せず)に挿入され、中間壁8Aに入力ピストン14が摺動可能かつ液密的に挿入されている。入力ピストン14の後端部には、リアカバー6の円筒部6A及びプライマリピストン8の後部に挿入された入力ロッド15の先端部が連結され、入力ロッド15の後端側は、円筒部6Aから車室R2内へ延出され、その端部にブレーキペダル(図示せず)が連結される。プライマリピストン8の後端部には、フランジ状のバネ受16が取付けられ、プライマリピストン8は、マスタシリンダ2のバネ受部材40の後端の案内部41とバネ受16との間に介装された圧縮コイルバネである戻しバネ17によって後退方向に付勢されている。また、入力ピストン14は、プライマリピストン8の中間壁8Aとの間及びバネ受16との間にそれぞれ介装されたバネ18、19によって、図1に示す中立位置に弾性的に保持されている。プライマリピストン8と、入力ピストン14と、入力ロッド15と、バネ受16と、バネ18、19は、図9に示すようにピストンアセンブリ47として、サブアセンブリすることができる。
電動モータ9は、永久磁石埋め込み型同期モータであって、ケース本体4の前壁4Aの後側の段部にボルト20によって固定された複数のコイルを有するステータ21と、ステータ21の内周面に対向して配置された円筒状のロータ鉄心22と、ロータ鉄心22の内部に挿入され、円周方向に沿って配置された複数の永久磁石23とを含んでいる。
ボールネジ機構10は、軸受24、25によってケース3に回転可能に支持される回転部材である円筒状のナット部材26と、ナット部材26及びリアカバー6の円筒部6A内に挿入されて軸方向に沿って移動可能で、かつ、軸回りに回転しないように支持された直動部材である円筒状のネジ軸27と、これらの互いの対向面に形成されたボール溝26A、27A間に装填された複数の転動体であるボール27Cとを備え、ナット部材26の回転により、ボール溝26A、27Aに沿ってボール27Cが転動することにより、ネジ軸27が軸方向に移動するようになっている。ナット部材26は、ケース本体4の前壁4Aの端部近傍からリヤカバー6の後壁の端部近傍にわたって軸方向に延びており、前端部がケース本体4の前側の段部に設けられた軸受24によって支持され、後端部がリヤカバー6の段部に設けられた軸受25によって支持されている。そして、ナット部材26の前部にロータ鉄心22が圧入され、後部にボール溝26Aが形成されている。
ネジ軸27は、その前端部とケース本体4に固定されたバネ受部材40のフランジ部42との間に介装された圧縮テーパコイルバネである戻しバネ29によって後退方向に付勢され、リアカバー6の円筒部6Aに設けられたストッパ30に当接して、その後退位置が規制されている。ネジ軸27内には、プライマリピストン8の後端部が挿入され、ネジ軸27の内周部に形成された段部31にバネ受16が当接してプライマリピストン8の後退位置が規制されている。これにより、プライマリピストン8は、ネジ軸27と共に前進し、また、段部31から離間して単独で前進することができる。
ケース3内には、ロータ鉄心22及びナット部材26の回転位置を検出するレゾルバ32が設けられている。レゾルバ32は、リアカバー6にボルト33によって取付けられたレゾルバステータ34と、レゾルバステータ34の内周部に対向させてナット部材26の後部外周に取付けられたレゾルバロータ35とから構成されている。
制御装置11は、入力ロッド15の変位を検出する変位センサ(図示せず)、レゾルバ32、マスタシリンダ2の液圧を検出する液圧センサ39及びこれらを含む各種センサからの検出信号に基づいて電動モータ9の回転を制御する。
以上のように構成した本実施形態の作用について、次に説明する。
ブレーキペダルを操作して入力ロッド15によって入力ピストン14を前進させると、これらの変位を変位センサによって検出し、制御装置11によって入力ピストン14及び入力ロッド15の変位に基づいて電動モータ9の作動を制御し、ボールネジ機構10を介してプライマリピストン8を前進させて入力ピストン14の変位に追従させる。これにより、マスタシリンダ2に液圧が発生し、この液圧を液圧ポート12A、12Bから各車輪のブレーキキャリパに供給して制動力を発生させる。
このとき、マスタシリンダ2で発生した液圧の一部を入力ピストン14によって受圧し、その反力を入力ロッド15を介してブレーキペダルにフィードバックする。これにより、所定の倍力比をもって所望の制動力を発生させることができる。また、入力ピストン14に対するプライマリピストン8の追従位置を適宜調整して、バネ18、19のバネ力を入力ピストン14に作用させて、入力ロッド15に対する反力を加減することにより、倍力制御、ブレーキアシスト制御、車両安定性制御、車間制御、回生協調制御等の自動ブレーキ制御時に適したブレーキペダル反力を得ることができる。
電動モータ9を高効率の永久磁石埋め込み型同期モータとしたことにより、消費電力を低減することができる。しかしながら、電動モータ9は、ロータ鉄心の表面に永久磁石を配置した同期モータ、あるいは、誘導モータ等の他の形式のモータとしてもよい。
次に、電動倍力装置1の組立に使用する組立用治具について、主に図4乃至図8を参照して説明する。組立用治具の概略構成の斜視図を図4に示し、正面図を図5に示し、側面図を図6に示し、背面図を図7に示し、また、下面図を図8に示す。
図4乃至図8に示すように、組立用治具50は、略コの字形のフロントプレート51、52とリアプレート53、54とを結合ロッド55、56及びロアプレート57、58によってそれぞれ結合して一対の治具半体50A、50Bを構成し、これらの治具半体50A、50Bをロアプレート57、58に設けたヒンジ59によって回動可能に結合して開閉可能とした構造となっている。
フロントプレート51、52は、電動倍力装置1のケース本体4の前壁4Aの前端部に当接させたとき、マスタシリンダ2の取付フランジ部44及びリザーバ13と干渉しないように、また、ケース本体4の前方に露出するバネ受部材40のフランジ部42の上下の外周縁部に重なるように切欠き51A、52Aが設けられて略コの字形に形成されている(図5参照)。また、リアプレート53、54は、電動倍力装置1のリアカバー6の後端部に当接させたとき、円筒部64及びスタッドボルト7と干渉しないように切欠き53A、54Aが設けられて略コの字形に形成されている(図7参照)。
フロントプレート51、52とリアプレート53、54とは、互いに平行に配置され、電動倍力装置1のケース本体4の前壁4Aの前端部と、リアカバー6の後端部との距離L(図6参照)に合せた間隔をもって結合ロッド55、56及びロアプレート57、58によって結合されている。なお、本実施形態における「プレート」は形状を限定するものではなく、バネ受部材40のフランジ部42の上下の外周縁部に重なるような形状であればよい。
2つの治具半体50A、50Bは、図5及び図7(図7中の実線参照)に示すように、フロントプレート51、52の切欠き51A、52A及びリアプレート53、54の切欠き53A、54Aが互いに対向する閉位置と、図4及び図7(図7中の仮想線参照)に示すように、フロントプレート51、52の切欠き51A、52A及びリアプレート53、54の切欠き53A、54Aを開放した開位置との間で移動できるようにヒンジ59によって回動可能に結合されている。フロントプレート51、52には、治具半体50A、50Bを閉位置で固定するためのロック機構60が設けられている。
次に、組立手段としての組立用治具50を用いた電動倍力装置1の組立工程について説明する。
ケース本体4に一方の軸受24及び電動モータ9のステータ21を取り付け、リアカバー6に他方の軸受25及びレゾレバステータ34を取り付け、また、ナット部材26、ネジ軸27及びボールをアセンブリしたボールネジ機構10のナット部材26にロータ鉄心22及びレゾルバロータ35を取付けておく。そして、上述の部品が組み付けられたケース本体4に、ボールネジ機構10を組付け、リアカバー6を結合して倍力装置本体アセンブリ61(図9参照)を組立てる。
図9に示すように、倍力装置本体アセンブリ61に、前方から、前述のピストンアセンブリ8B及び戻しバネ17、29を挿入し、更に、バネ受部材40を挿入して、戻しバネ17、29を圧縮し、バネ受部材40のフランジ部42をケース本体4の前壁4Aの開口4Bに嵌合する。この状態で、組立用治具50を開位置に開き、フロントプレート51、52とリアプレート53、54との間に倍力装置本体アセンブリ61を挿入し、組立用治具50を閉じてロック機構60によって閉位置で固定する。これにより、バネ受部材40のフランジ部42の上下の外周縁部をフロントプレート51、52によって押えて戻しバネ17、29を圧縮状態で保持することができる。そして、倍力装置本体アセンブリ61に制御装置11を取付けて、ステータ21及びレゾルバステータ34と制御装置11の制御基板とをバスバー(図示せず)等を用いて結線する。なお、制御装置11の取付けは、倍力装置本体アセンブリ61にピストンアセンブリ8B等を挿入する前に行なってもよく、この場合、ナット部材26の内周面に、軸方向に延びるキー溝のような凹凸部を形成しておくことにより、この凹凸部に検査装置を嵌合させることで、電動モータ9の作動を検査することができる。
制御装置11を取付けた状態で、図1に示すように、制御装置11に検査装置の制御部62を接続し、制御装置11に通電することにより、電動モータ9を作動させて、ボールネジ機構10を駆動し、また、レゾルバ32を機能させることができるので、これらの作動状態を検査することが可能になる。
また、倍力装置本体アセンブリ61に検査用マスタシリンダ63を装着し、入力ロッド15に入力装置64を連結して、電動倍力装置1の検査を行なう。検査用マスタシリンダは、マスタシリンダ2と同様の取付フランジ部44´を有し、組立用治具50のフロントプレート51、52の切欠き51A、52Aを通して倍力装置本体アセンブリ61に取付けることができる。そして、倍力装置本体アセンブリ61に取付けたとき、プライマリピストン8に押圧される検査用ピストン65及び入力ピストン14に連結される検査用入力ピストン66を有しており、これらの検査用ピストン65及び検査用入力ピストン66により、マスタシリンダ2と同様に、ブレーキ液が封入された液圧室67を加圧する。液圧室67のリザーバポート68には、検査用リザーバ69が接続され、また、液圧ポート70には、圧力センサ71が接続されている。そして、入力装置64によって、入力ロッド15に所定の入力を行い、検査用マスタシリンダ63が装着された電動倍力装置本体アセンブリ61を作動させて圧力センサ71によって液圧室67に生じる液圧を測定する。これにより、マスタシリンダ2を取付けてブレーキ液を注入することなく、電動倍力装置1の作動特性を検査することができる。その後、電動倍力装置本体アセンブリ61から検査用マスタシリンダ63を取り外し、マスタシリンダ2を取付けた後、ロック機構60を解除して組立用治具50を開いて取外す。このようにして電動倍力装置1を組立てることができる。
なお、電動倍力装置1をマスタシリンダ2が取付けられた完成状態において検査する場合、一旦、マスタシリンダ2及びリザーバ13にブレーキ液を注入して検査を実行し、検査終了後には、出荷のためにブレーキ液を抜取る必要があり、検査工程が非常に煩雑なものになる。これに対して、上述のように、組立用治具50及び検査用マスタシリンダ63を用いた場合、検査用マスタシリンダ63は、常時ブレーキ液を封入した状態とすることができるので、ブレーキ液の注入及び抜取りが不要となり、検査工程の効率を高めることができる。
また、上記実施形態では、組立手段としての組立用治具は独立した器具として説明しているが、上記検査工程を行なう、より大型の検査装置の一部として構成してもよい。例えば、油圧アクチュエータなどにより駆動されてバネ受けを保持する保持部材を有する装置などがある。
また、上記実施形態では、一例として、2系統の液圧ポート12A、12Bを有するタンデム型のマスタシリンダ2を備えた電動倍力装置について説明しているが、本発明は、これに限らず、シングル型のマスタシリンダとした電動倍力装置にも適用することができる。また、アクチュエータとして、電動モータ9及びボールネジ機構10のほか、他の公知のアクチュエータ(例えば、ソレノイドなどの電磁式アクチュエータ、空気圧式のアクチュエータ、油圧式のアクチュエータ)を用いた倍力装置にも適用することができる。
また、上記実施形態では、バネ受部材40のフランジ部42は、マスタシリンダ2の取付面である前壁4Aの開口4Bに嵌合し、開口4Bの段部4Cに当接して軸方向に固定され、その状態で、前壁4Aの前端部と面一となっているが、本発明の組立用治具や組立方法は、フランジ部が開口4Bよりも大きく構成され、前壁4Aの前端部とマスタシリンダとに挟まれて固定されるように構成された倍力装置にも適用できる。この場合、倍力装置そのものとしては軸方向の長さが長くなる。
1 電動倍力装置(倍力装置)、2 マスタシリンダ、3 ケース、4A 前壁(取付面)、4B 開口、8 プライマリピストン(ピストン)、9 電動モータ(アクチュエータ)、10 ボールネジ機構(アクチュエータ)、17 戻しバネ、27 ネジ軸(直動部材)、29 戻しバネ、40 バネ受部材

Claims (5)

  1. ブレーキ入力に応じて倍力した直動運動の出力を出すアクチュエータによって駆動される直動部材によってマスタシリンダのピストンを推進してブレーキ液圧を発生させる倍力装置において、
    前記アクチュエータ、前記直動部材及び前記ピストンを収容するケースは、前記マスタシリンダが取付けられる取付面を有し、該取付面には、前記ケース内に前記ピストン並びに該ピストン及び前記直動部材を付勢する戻しバネを挿入可能な開口が設けられ、該開口には、前記マスタシリンダのピストンを案内する案内部とを有し、前記戻しバネを受けるバネ受部材が嵌合され、該バネ受部材は、前記取付面に取付けられた前記マスタシリンダに当接して固定され、かつ、前記マスタシリンダに当接しない一部が前記取付面上に露出していることを特徴とする倍力装置。
  2. ブレーキ入力に応じて倍力した直動運動の出力を出すアクチュエータによって駆動される直動部材によってマスタシリンダのピストンを推進してブレーキ液圧を発生させる倍力装置において、
    前記アクチュエータ、前記直動部材及び前記ピストンを収容するケースには、前記ケース内に前記ピストン並びに該ピストン及び前記直動部材を付勢する戻しバネを挿入可能な開口が設けられ、該開口には、前記マスタシリンダのピストンを案内する案内部とを有し、前記戻しバネを受けるバネ受部材が嵌合され、該バネ受部材は、前記マスタシリンダにより前記ケースに固定され、かつ、前記マスタシリンダに当接しない一部が露出している倍力装置を組立てるための組立用治具であって、
    前記ケースの取付面である一端部に当接するフロントプレートと、他端部に当接するリアプレートとを前記ケースの両端部間の距離で配置し、前記フロントプレートは、該フロントプレートと前記リアプレートとの間に前記ケースを挿入したとき、前記マスタシリンダと干渉せず、かつ、前記バネ受部材の前記取付面上に露出した一部に当接する形状となっていることを特徴とする組立用治具。
  3. 2分割した前記フロントプレート及び前記リアプレートを有する一対の治具半体からなり、該一対の治具半体は、前記フロントプレートと前記リアプレートとの間に前記ケースを挿入可能な開位置と前記フロントプレートと前記リアプレートとの間に挿入された前記ケースを保持する閉位置との間で移動すべく回動可能に結合され、前記一対の治具半体を閉位置で保持するロック機構が設けられていること特徴とする請求項2に記載の組立用治具。
  4. ブレーキ入力に応じて倍力した直動運動の出力を出すアクチュエータによって駆動される直動部材によってマスタシリンダのピストンを推進してブレーキ液圧を発生させる倍力装置において、
    前記アクチュエータ、前記直動部材及び前記ピストンを収容するケースには、前記ケース内に前記ピストン並びに該ピストン及び前記直動部材を付勢する戻しバネを挿入可能な開口が設けられ、該開口には、前記マスタシリンダのピストンを案内する案内部とを有し、前記戻しバネを受けるバネ受部材が嵌合され、該バネ受部材は、前記マスタシリンダにより前記ケースに固定され、かつ、前記マスタシリンダに当接しない一部が露出している倍力装置を組立てるための組立方法であって、
    前記ケースに、前記アクチュエータ及び前記直動部材を組付け、前記開口から前記マスタシリンダのピストン及び前記戻しバネを挿入し、前記バネ受けを前記開口に嵌合し、
    前記バネ受けを組立手段によって該ケースに保持した状態で前記マスタシリンダを前記ケースに取付け、その後、前記組立手段を取外すことを特徴とする倍力装置の組立方法。
  5. 前記組立手段により前記バネ受けを保持したケースに、ブレーキ液が封入された検査用マスタシリンダを取付け、前記アクチュエータを作動させて前記マスタシリンダに液圧を発生させて所定の検査を行なった後、前記ケースから前記検査用マスタシリンダを取外し、前記ケースに前記マスタシリンダを取付けることを特徴とする請求項4に記載の倍力装置の組立方法。
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