JP2011031709A - タイヤ - Google Patents

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Hideshi Yanagi
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Abstract

【課題】車の操縦安定性とタイヤの特性を損なうことなくパンクシール可能であり、パンクシーリング剤の量を低減可能なタイヤを提供する。
【解決手段】タイヤ内面及びタイヤ内部の少なくとも一方に、少なくともエラストマーを内包するカプセル2が固定され、厚みが前記カプセル2の外径の50%よりも大きいカプセル固定層10を備えたタイヤである。前記カプセル固定層表面10から露出しているカプセル2は、層厚方向における露出長さが、前記カプセル2の外径の50%未満であることが好ましい。
【選択図】図1

Description

本発明は、タイヤに関する。
パンクが発生したときでも、タイヤを交換せずに継続して走行可能なタイヤの1種として、タイヤ内面にパンクシーリング剤(以下、単に「シーリング剤」とも称する)が塗布等され、シール層が設けられたタイヤ(シーラントタイヤ)が知られている。パンクシーリング剤は、パンク発生箇所であるパンク孔等(貫通した状態であるパンク孔、及び、貫通していない洞穴状のパンク穴)をシールするための液状の補修剤であり、一般に天然ゴムラテックス等のラテックスが用いられている。
シーラントタイヤには、主機能である1)パンクを修理することの他、2)タイヤ回転時にタイヤ回転のバランスを崩さないこと、3)タイヤの重さを抑えること、の機能が求められている。タイヤ回転のバランス不安定化やタイヤ質量の重量化は、車の操縦安定性を低下し易いためである。
従来のような、シーリング剤がタイヤ内面に塗布されたタイヤが回転すると、タイヤ内面上のシーリング剤が、遠心力によって局部に偏在し、充分にシーリング剤が行き渡り難かった。また、停車時においても、シーリング剤の流動性によりタイヤのバランスが崩れ、操縦安定性が低下し易かった。また、シーリング剤をタイヤ内面に塗布したタイヤは、パンクシール性を充分に発現するために、塗布量が大きく、タイヤが重量化し易かった。
シーリング剤の流動性に起因するタイヤのバランス低下や、タイヤ内での偏在を解消するため、タイヤ内部やタイヤ内面上にシーリング剤を収納する隔壁を有する層を形成したタイヤが開示されている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。
しかし、シーリング剤を収納する隔壁を形成するためには、タイヤ製造中に、隔壁が消失しないように、隔壁成分の粘度を高くしたり、隔壁成分の架橋度を高くする等の調整が求められていた。また、流動性のあるマクロな層をタイヤ内面やタイヤ内部に設けることとなるため、タイヤの強度が不十分となり易い。特に、タイヤ内部に隔壁が形成されているタイヤは、タイヤ材料間に、前記流動性のマクロな層が設けることとなるため、剥離破壊が生じる可能性があった。このように、タイヤ特性が低下することが懸念された。
このような懸念に対して、シール材を内包した最外径が6mm以下のミクロな粒子を、タイヤ内面に配設したタイヤが開示されている(例えば、特許文献3参照)。
また、シーリング剤の流動性に起因するタイヤのバランス低下や、タイヤ内での偏在を解消するため、タイヤ内面に、液状ポリマー粒子を内部に包含した軟質ゴム層を備えたタイヤが開示されている(例えば、特許文献4参照)。
特開平6−270283号公報 特開昭53−45803号公報 特開2002−362119号公報 特開昭53−55801号公報
前記特許文献3に記載されるシール材を内包した粒子は、具体的には、タイヤ内面に粒子を吹き付けて配設されている。従って、タイヤ内面と粒子との接着強度が不十分であり、タイヤに釘等が突き刺さったときに、粒子が割れずにタイヤ内面から剥離し易く、十分なシール性が得られていない。
また、前記特許文献4に記載される液状ポリマー粒子を内部に包含した軟質ゴムは、具体的には、ゴムラテックスと液状ポリマーとをエマルジョン化し、該エマルジョン中のゴムラテックスを固化させることにより得られる。従って、液状ポリマー粒子の外径は、エマルジョン調製時のエマルジョン粒子の外径に依存し、粒子径の均一化が困難である。
上述したように、シーラントタイヤは、2)タイヤ回転のバランス安定性が求められている。そのためには軟質ゴム中の液状ポリマー粒子の量を制御して、均一に内在化する必要があるが、液状ポリマー粒子の粒子径の均一化が困難であると、量の制御も困難である。
本発明は、上記事情に鑑みなされたものであり、車の操縦安定性とタイヤの特性を損なうことがなく、良好なパンクシール性を有し、パンクシーリング剤の量を低減可能なタイヤを提供することを目的とする。
上記目的を達成すべく鋭意検討の結果、本発明者らは、下記本発明により当該目的を達成できることを見出した。本発明の具体的手段は、次のとおりである。
<1> タイヤ内面及びタイヤ内部の少なくとも一方に、少なくともエラストマーを内包するカプセルが固定され、厚みが前記カプセルの外径の50%よりも大きいカプセル固定層を備えたタイヤである。
<2> 前記カプセル固定層表面から露出しているカプセルは、層厚方向における露出長さが、前記カプセルの外径の50%未満である前記<1>に記載のタイヤである。
<3> 前記カプセルは、前記エラストマーが分散された分散液を内包する前記<1>または前記<2>に記載のタイヤである。
<4> 前記エラストマーは、合成ゴム、天然ゴム、及び合成樹脂からなる群より選択される少なくとも1種である前記<1>〜前記<3>のいずれか1つに記載のタイヤである。
<5> 前記タイヤ内部にベルト層を含み、前記カプセル固定層は、前記タイヤ内部の前記ベルト層よりもタイヤ径方向内側に設けられている前記<1>〜前記<4>のいずれか1つに記載のタイヤである。
<6> 前記タイヤ内部にトレッド層とベルト層とインナーライナー層とをタイヤ径中心方向に含み、前記カプセル固定層は、前記インナーライナー層よりもタイヤ径方向内側に設けられている前記<1>〜前記<5>のいずれか1つに記載のタイヤである。
<7> 前記カプセルのカプセル殻は、樹脂を含有する前記<1>〜前記<6>のいずれか1つに記載のタイヤである。
<8> 前記樹脂は、ウレタン樹脂である前記<7>に記載のタイヤである。
<9> 前記カプセルのカプセル殻は、液体非透過性である前記<1>〜前記<8>のいずれか1つに記載のタイヤである。
<10> 前記カプセルのカプセル殻は、気体非透過性である前記<1>〜前記<9>のいずれか1つに記載のタイヤである。
<11> 前記タイヤ内部にインナーライナー層を含み、前記インナーライナー層は、少なくとも一部が前記カプセルを含むことにより前記カプセル固定層を兼ねる前記<1>〜前記<10>のいずれか1つに記載のタイヤである。
<12> 前記カプセルは、タイヤのトレッド部からタイヤ径中心方向に隙間無く配置されている前記<1>〜前記<11>のいずれか1つに記載のタイヤである。
<13> 前記カプセル固定層は、さらに、酸、水溶性有機溶媒、及び塩からなる群より選択される少なくとも1種を内包する第2のカプセルを含む前記<3>〜前記<12>のいずれか1つに記載のタイヤである。
前記<1>に記載の発明によれば、エラストマーを内包するカプセルをパンクシーリング剤として用い、これをカプセル固定層に含ませることで、カプセルの流動性が抑えられると共に、パンク時にシーリング剤が安定的に供給されるので、車の操縦安定性とタイヤの特性を損なうことなく、優れたパンクシール性が得られる。
さらに、タイヤ内面及びタイヤ内部の少なくとも一方にカプセル固定層が備えられるため、パンク発生箇所にはカプセルが存在し、タイヤ内面に流動性のあるパンクシーリング剤を余分に付着しておく場合に比べて、パンクシーリング剤の使用量を抑えることができる。
前記<2>に記載の発明によれば、カプセルは、カプセル固定層から該カプセル体積の半分を超えて露出せず、前記カプセル固定層により固定化されるため、前記カプセル固定層からカプセルが脱離しにくく、パンクシール機能をより確実に発現できる。
前記<3>に記載の発明によれば、パンクシール成分が液状となるため、カプセルが割れたときには、より細かいパンク孔にまでパンクシール成分が行き渡り、よりパンクシール性を向上することができる。
前記<4>に記載の発明によれば、エラストマーが、パンク孔に適用し易い柔軟性を有し、パンクシール性により優れる。
前記<5>に記載の発明によれば、タイヤに荷重がかかったときに変形が小さいベルト層よりもタイヤの内側にカプセル固定層が形成されることで、パンク孔をエラストマーで栓をして塞いだ後に、タイヤの変形により該栓が外れ、またはパンク孔と栓との間に隙間が生じることを防ぐことができる。
前記<6>に記載の発明によれば、インナーライナーゴム等のタイヤ構造を構成する部材の作製工程とは別工程で、カプセル固定層を作製することができるため、タイヤ構成部材の組成調整が不要であり、タイヤを容易に作製することができる。また、製造ラインのバリエーションを増やすことができる。
前記<7>に記載の発明によれば、カプセルを、タイヤに釘等が突き刺さる前までは、タイヤに荷重がかかっても割れにくく、タイヤに釘等が突き刺さったときには割れ易くすることができる。
前記<8>に記載の発明によれば、タイヤに荷重がかかっているときのカプセルの割れにくさと、タイヤに釘等が突き刺さったときの割れ易さをより向上することができる。
前記<9>に記載の発明によれば、タイヤ内に液体(例えば水蒸気)を含む場合でも、カプセル内への水蒸気の浸入をより抑制して、パンク発生前にエラストマーの劣化を防止することができる。また、前記カプセルが液体を内包する場合には、該液体がタイヤ構成部材(例えばインナーライナー)に浸透することを防ぐことができる。
前記<10>に記載の発明によれば、前記カプセルに内包されるエラストマーの酸化劣化を防止することができる。
前記<11>に記載の発明によれば、タイヤ自体がパンク修理機能を有することとなるため、自己補修型のタイヤとすることができる。
前記<12>に記載の発明によれば、釘の突き刺さり場所に関わらず、安定的にパンクシールが可能となる。
前記<13>に記載の発明によれば、エラストマーが分散された分散液(例えば、ラテックス)を内包するカプセルと第2のカプセルが割れたときに、ラテックスの凝固化を促進するため、パンクシールをより迅速に行なうことができる。
本発明におけるカプセル固定層断面の一態様を示す模式図である。 タイヤ内面に形成されている本発明におけるカプセル固定層の一例を示す断面図である。 タイヤ内面に形成されている本発明におけるカプセル固定層の一例を示す断面図である。 タイヤ内部に形成されている本発明におけるカプセル固定層の一例を示す断面図である。
<タイヤ>
本発明のタイヤは、タイヤ内面及びタイヤ内部の少なくとも一方に、少なくともエラストマーを内包するカプセルが固定され、厚みが前記カプセルの外径の50%よりも大きいカプセル固定層を備えている。
ここで、「タイヤ内面」とは、タイヤ構成部材の表面のうち、タイヤにリムを装着したときに、タイヤとリムとで覆われた空間に接する面をいう。タイヤのトレッド部においては、タイヤ内面は、タイヤが路面に接する面とは反対の面をいう。「タイヤ内部」とは、タイヤ構成部材の表面以外の部分、すなわち、タイヤを構成する部材の中をいう。ここで、タイヤを構成する部材(タイヤ構成部材)としては、例えば、トレッドゴム、コードベルト、カーカス、インナーライナーゴム等が挙げられる。
また、タイヤとリムとで覆われた空間を「タイヤ内」と称する。
本発明においては、エラストマーを内包するカプセルをパンクシーリング剤として用い、該カプセルを固定化した層(カプセル固定層)を、タイヤ内面及びタイヤ内部の少なくとも一方に有することで、所望の形態でタイヤにシーリング剤を固定化することができる。従って、タイヤ内面に液状物などの流動性のあるシーリング剤が付着している場合や、タイヤ内部にマクロなシーリング剤収納室を有する場合に比べて、タイヤ回転時のシーリング剤の流動性を抑制することができる。そのため、タイヤがパンクしたときにはシール性を発揮し、タイヤ回転時のバランスを安定に保つことができる。また、タイヤ内部にマクロなシーリング剤収納室を備えないため、タイヤの特性(例えば、剛性)を損ねにくい。
タイヤに釘等が突き刺さってパンクが発生した場合には、該パンク発生箇所に存在するカプセル固定層中のカプセルが割れ、パンク孔を塞ぐため、タイヤ内面に流動性のあるパンクシーリング剤を付着しておく場合に比べ、パンクシーリング剤の使用量を抑えることができる。
パンクしたタイヤは、発生したパンク孔にエラストマーが詰まり、栓をすることにより補修される。カプセル内にエラストマーを分散した分散液(例えば、ラテックス)が含まれるときには、カプセルが割れ、放出されたラテックスが凝固し、固体化した成分がパンク孔に詰まって栓をすることで、パンクしたタイヤが補修される。
なお、パンクしたタイヤのパンク孔およびパンク穴は、一般に、車の走行により路面や車体から受ける振動により、収縮と膨張を繰り返す。従って、パンク孔およびパンク穴に位置するカプセルは、タイヤに突き刺さった釘等により割れ、破壊されるほか、パンク孔やパンク穴の壁面によって圧縮されて破裂する。
本発明におけるカプセル固定層中のカプセルは、釘等が貫通して発生したパンク孔を塞ぐほか、貫通まではしなくともタイヤ内面が損傷して発生したパンク穴も塞いで、更なる損傷を防ぐことができる。以下、パンク発生箇所の損傷がパンク孔である場合のパンクシールについて特に説明するが、いずれも、パンク穴のシールについてもあてはまる。
なお、パンクの原因となる物は、釘に限らず、タイヤが踏んだり触れることでタイヤを損傷させる、主として、鋭利な硬い固体(ガラス片、金属片等)が挙げられるが、ここでは、釘によるパンクを中心に説明する。
また、パンクシール機能を有する成分をカプセル化することで、カプセル固定層に含ませるカプセル、すなわち、パンクシーリング剤の量を制御し易い。
以下、本発明のタイヤが含有し得る各成分について説明する。
〔カプセル〕
本発明のタイヤは、カプセル固定層に、少なくともエラストマーを内包するカプセルを含有する。
前記カプセルの構造は、より具体的には、少なくともエラストマーを含有する成分によって構成されるコア部と、前記コア部を被覆するシェル部とを有するコアシェル構造である。以下、適宜、前記シェル部を「カプセル殻」と称し、カプセルに内包されるコア部の成分を「コア成分」と称する。
−カプセル殻−
カプセル殻は、タイヤに荷重がかかることによるタイヤの変形・圧縮や、走行中に路面や車体から受ける衝撃によっては割れにくく、釘がタイヤに突き刺さることにより、釘がカプセルに突き刺さり又は接触したときに、あるいはパンク発生時の衝撃により、初めてカプセルが割れる強度を有することが好ましい。
また、カプセル殻は、上記のような破壊強度のみならず、タイヤが通常有する熱により破壊され又は溶融しない強度もあることが好ましい。
タイヤは、炎天下にさらされて高温になり易い路面に直接接触し、タイヤの構成部材全体が高温になり易い。また、走行中にパンクしたタイヤは、車体からの熱やタイヤと路面との摩擦熱により、熱を持ちやすい。そのため、タイヤ内面ないしタイヤ内部に形成されるカプセル固定層も高温になり易い。従って、車が屋外に駐車され、又は走行する時に有する熱によっては、カプセル殻が破壊ないし溶融しないことが好ましい。
一方で、カプセルに釘が当たったときには、カプセルが割れ、又は破壊されて、カプセルに内包されるエラストマーが、速やかにカプセル外に放出されることが好ましい。
上記の変形、圧縮、又は衝撃に対する強度、及び、熱に対する強度の観点から、カプセル殻成分の融点は80℃以上であることが好ましく、100℃以上であることがより好ましく、120℃以上であることがさらに好ましい。カプセル殻成分の融点を上記温度以上とすることで、パンク発生時までは、カプセルが割れにくく、カプセルに釘が当たったときには、カプセルが割れて内包されたエラストマーが露出し易くなる。また、熱によりカプセルが変形して割れにくくなることを防ぐことができる。
カプセルが内包するエラストマーの酸化劣化を防止するため、前記カプセル殻は、気体透過性が低い材料であることが好ましい。ここで、「気体透過性が低い材料」とは、酸素透過度(25℃、1mm厚)が200ml/m・day・atm(1973.8ml/m・day・MPa)未満であることをいう。酸素透過度は、40ml/m・day・atm(394.8ml/m・day・MPa)未満であることが好ましい。なお、「酸素透過度」は、「ガスバリア付与技術、p.48より、東レリサーチセンター著」に詳しい。
さらに、カプセルがエラストマー以外に液体成分を内包する場合には、前記カプセル殻は、液体透過性が低いことが好ましい。
カプセル殻の成分としては、ポリアミド、ポリウレア、尿素樹脂、ウレタン樹脂、メラミン樹脂、(メタ)アクリル酸系ポリマー、ポリビニルアクリレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、アラビアゴム、アルギン酸、ゼラチン、セルロース等の有機化合物、塩化カルシウム、炭酸カルシウム等の無機化合物、アルミニウム、チタン等の金属を用いることができる。これらのカプセル殻成分は、2種以上を併用してもよく、アルギン酸及び塩化カルシウムのように、材質の異なる有機化合物と無機化合物とを併用してもよい。
タイヤの変形、圧縮、又は衝撃に対する強度、及び、熱に対する強度を有し、かつ釘に対しては割れ易い強度観点から、カプセル殻は、ポリアミド、ポリウレア、尿素樹脂、ウレタン樹脂、メラミン樹脂、(メタ)アクリル酸系ポリマー、ポリビニルアクリレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、アラビアゴム、ゼラチン、セルロース等の高分子化合物を含有することが好ましく、ポリアミド、ポリウレア、尿素樹脂、ウレタン樹脂、メラミン樹脂、(メタ)アクリル酸系ポリマー、ポリビニルアクリレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン等の樹脂を含有することがより好ましく、特に、ウレタン樹脂を含有することが好ましい。
また、タイヤ変形、圧縮、又は衝撃に対する強度、及び、熱に対する強度を有し、かつ釘に対しては割れ易い強度の観点から、カプセル殻の膜厚は、0.1μm以上であることが好ましく、例えば、ウレタン樹脂を用いる場合には、1μm〜200μmであることが好ましい。
次に、カプセルの形状及び大きさについて説明する。
カプセルの形状は特に限定されず、球状、円筒状、ラグビーボール状、卵状、金平糖状、多角形、不定形いずれでもよいが、シーリング剤の流動性の観点から、カプセル同士の摩擦が小さくなる形状であること好ましい。従って、球状、円筒状、ラグビーボール状、卵状等の角の無い丸びを帯びた形状であることが好ましく、球状であることがより好ましい。
カプセルの外径は、特に制限されないが、パンクシール機能を発現するコア成分量の比率低下によるパンクシール性低下を防止する観点から、1μm以上であることが好ましく、5μm以上であることがより好ましく、10μm以上であることがさらに好ましい。一方、カプセル殻の最低膜厚を大きくしないようにする観点から、カプセルの外径は、2mm以下であることが好ましく、1.5mm以下であることがより好ましく、1.0mm以下であることがさらに好ましい。
また、カプセルの扁平率〔(カプセルの最大長さ)/(カプセルの最小長さ)〕は、カプセル膜の質量増大に伴い、コア成分量の比率が低下し、パンクシール性が低下することを防止する観点から、4以下であることが好ましく、3以下であることがより好ましく、2以下であることがさらに好ましい。
カプセルの外径は、電子顕微鏡の写真観察等により測定することができる。なお、本発明において、カプセルの外径とは、電子顕微鏡により100個のカプセルを写真観察し、測定された粒子径の平均値をいう。
本発明において、カプセルは球状であって、カプセルの外径(カプセル100個の平均値)が上記範囲である場合がより好ましい。
〔エラストマー〕
前記カプセルには、コア成分として少なくともエラストマーが内包される。
前記エラストマーはパンク孔を塞ぐパンクシール成分として機能する。エラストマーの種類は特に制限されないが、パンク孔壁の圧縮に対応する柔軟性と、パンク孔の充分なシール性とを有することが好ましい。かかる柔軟性とシール性の観点から、パンク孔中で固体化したときの固体物のガラス転移温度(Tg)が、−30℃以下となるエラストマーであることが好ましく、−40℃以下であることがより好ましく、−45℃以下であることが更に好ましい。「パンク孔中で固体化したときの固体物」の構成物は、エラストマーのみならず、カプセル殻、滑剤を含むときは滑剤、粘着剤、タイヤがパンクしたときに生じたタイヤ材料の小片等を含み得る。
前記パンク孔中で固体化したときの該固体物のガラス転移温度(Tg)が−30℃以下となるエラストマーは、例えば、合成ゴム、天然ゴム(NR)、合成樹脂等が挙げられる。
前記合成ゴムとしては、例えば、ブチルゴム(IIR)、SBR(スチレンブタジエンゴム)、NBR(ニトリルゴム)、MBR(メチルメタクリレートブタジエンゴム)、BR(ポリブタジエンゴム)、CR(クロロプレンゴム)、IR(イソプレンゴム)、EPDM(エチレンプロピレンゴム)、フッ素ゴム、シリコンゴム、アクリルゴム、ウレタンゴム、カルボキシ変性NBR、カルボキシ変性SBR、ビニルピリジン、及び多硫化ゴム等が挙げられる。
前記合成樹脂としては、スチレン・ブタジエン樹脂、ポリスチレン等のスチレン系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン等のオレフィン系樹脂、酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル樹脂、塩化ビニリデン樹脂等のビニル系樹脂、ポリアクリルエステル等のエステル系樹脂、ポリアミド等のアミド系樹脂、ポリウレタン等のウレタン系樹脂、シリコーン系樹脂、及びフッ素系樹脂等が挙げられる。
エラストマーは、2種以上を併用してもよい。また、合成ゴムと合成樹脂との組み合わせのように材質の異なるエラストマーを併用してもよい。
コア成分としてのエラストマーは、上記の中でも、合成ゴムが好ましく、特に、SBR、NBR、およびBRが好ましい。
(エラストマー分散液)
カプセルは、前記エラストマーが分散された分散液(エラストマー分散液)を内包することが好ましい。
カプセルが、前記エラストマーと、エラストマーを分散させる液状の分散媒体とを内包し、コア成分が分散液となることで、カプセルがパンク孔で割れてコア成分がパンク孔内に露出したとき、パンク孔の細部にまで、分散液を行き渡らすことができる。
エラストマーの分散媒体としては、水や、エタノール等の水溶性有機溶媒を用いることができ、2種以上の分散媒体を混合して用いてもよい。エラストマー分散液は、エラストマーの分散剤として、公知の界面活性剤(好ましくは、非イオン系界面活性剤)を用いてもよい。
また、プロピレングリコールやエチレングリコール等の不凍液を、適宜配合することで、低温でもエラストマー分散液がパンク孔中を行き渡り易くなる。
エラストマー分散液は、天然ゴムラテックス、合成ゴムラテックス、合成樹脂ラテックスを用いてもよい。
ラテックス固形分の含有量は、カプセルコア成分の全質量に対して、5質量%〜40質量%とすることが好ましく、8質量%〜35質量%とすることがより好ましく、10質量%〜30質量%とすることがさらに好ましい。
なお、カプセルがエラストマーを、エラストマー分散液としてではなく、固体としてエラストマーを含むとき、エラストマーの含有量は、カプセルコア成分の全質量に対して50質量%以上であることが好ましく、70質量%以上であることがより好ましい。
エラストマー分散液は、エラストマー、エラストマーの分散媒、及び、必要に応じて他のコア成分を、公知の方法で混合等して製造することができる。また、コア成分の製造、保管、充填は、酸化劣化等を避けるため、好ましくは窒素又は希ガスの雰囲気で行われる。
−他のコア成分−
カプセルは、前記エラストマー及びその分散媒に加えて、他の成分を内包してもよい。例えば、エラストマーがパンク孔壁に密着し易いように粘着剤を内包したり、低温環境下での柔軟性を付与するために、オイル成分や可塑剤を内包することができる。さらに、パンクシール性能を向上するために、カーボンブラック(CB)、タルク、及び短繊維を内包することができる。
エラストマー及びエラストマーの分散媒以外の他のコア成分は、エラストマー(エラストマーの分散媒を用いるときは、エラストマー及びエラストマーの分散媒)を内包するカプセルとは異なる他のカプセルに、別途内包して用いてもよい。このとき、当該他のカプセルの構造、形状、大きさ(外径)、カプセル殻の成分は、前記エラストマーを内包するカプセルの態様と同じであり、好ましい範囲も同様である。
(粘着剤)
粘着剤は、主としてエラストマーのタイヤへの密着力を向上させるものである。従って、粘着剤は、前記カプセル中に内包されるエラストマーより粘着性の高い軟性化合物であることが好ましい。
前記粘着剤は、本発明の効果を損なうものでなければ特に制限されず、例えば、樹脂系粘着剤を好適に用いることができる。
前記樹脂系粘着剤としては、例えば、天然樹脂、変性ロジン及び変性ロジンの誘導体、テルペン系樹脂及びテルペン変性体、脂肪族系炭化水素樹脂、シクロペンタジエン樹脂;芳香族系石油樹脂、フェノール系樹脂、アルキルフェノールアセチレン系樹脂、スチレン系樹脂、キシレン系樹脂、クマロン・インデン樹脂、及びビニルトルエン−αメチルスチレン共重合体を挙げることができる。
前記天然樹脂としては、ロジン、ダンマル等が挙げられる。
前記変性ロジン及び変性ロジンの誘導体としては、重合ロジン(例えば、ロジン酸エステル樹脂等)、部分水添ロジン等が挙げられる。
前記テルペン系樹脂及びテルペン変性体としては、ピネン、α−ピネンフェノール樹脂、ジペンテンフェノール樹脂、テルペンビスフェノール樹脂等のテルペンフェノール樹脂、またはこれらを水素添化したものなどが挙げられる。
前記脂肪族系炭化水素樹脂としては、オレフィン、オレフィン重合体等が挙げられる。
また、アクリル系粘着剤、水溶性粘着剤等を用いることもできる。
中でも、エラストマーとタイヤとの密着性に優れ、エラストマー分散液(特に、ラテックス)を凝固しにくいとの観点から、テルペンフェノール樹脂またはロジン酸エステル樹脂を用いることが好ましい。
粘着剤の含有量は、カプセルコア成分中、1質量%〜15質量%であることが好ましく、2質量%〜12質量%であることがより好ましく、3質量%〜9質量%であることがさらに好ましい。1質量%〜15質量%とすることで、実用的で良好なシール性を発揮することができる。
粘着剤は、エラストマーをエラストマー分散液(例えば、ラテックス)として用いるときのエラストマー分散液との混和性やパンクシール性の向上を考慮して、粘着剤エマルジョンとして用いることが好ましく、前記エラストマー分散液に適合するものを使用することが好ましい。当該粘着剤エマルジョンは、乳化剤として公知の界面活性剤(好ましくは、非イオン系界面活性剤)を使用し、樹脂成分にロジン酸エステル樹脂、テルペンフェノール樹脂等のテルペン樹脂、又はポリイソブチレン等のブチルゴム系材料を使用することができる。
ここで、粘着剤エマルジョンがエラストマー分散液に「適合」するということは、粘着剤エマルジョンがエラストマー分散液を少しも凝固させるものではないことを意味し、粘着剤エマルジョンが、エラストマーのタイヤへの接着力を向上するものとして用いられることを示す。
粘着剤を粘着剤エマルジョンとして用いるとき、コア成分中の粘着剤エマルジョンの含有量は、コア成分の全質量に対して、1質量%〜30質量%であることが好ましく、2質量%〜25質量%であることがより好ましく、5質量%〜20質量%であることがさらに好ましい。1質量%〜30質量%とすることで、実用的で良好なシール性を発揮することができる。
(短繊維)
前記カプセルは、前記粘着剤に代えて、または、さらに追加して短繊維を含有してもよい。短繊維は、パンクによりタイヤに発生した穴や孔(欠陥部)に入り込んで目詰まりを生じさせて、これらの穴や孔を迅速、かつ確実に塞ぐ役割を果たす。
短繊維の含有量は、コア成分の全質量に対して、0.1質量%〜5質量%であることが好ましく、0.3質量%〜4質量%とすることがより好ましく、0.5質量%〜3質量%とすることがさらに好ましい。上記範囲であれば、短繊維を添加したことによるシール性を十分に発揮することができる。
短繊維は、WO2004/048493号公報の第7〜9ページに記載されるものを好適に用いることができる。
(フィラー)
また迅速にシールしかつ大きな孔でも確実にシールできるように、カプセルには1種又はそれ以上のフィラーを混合してもよい。フィラーは、コア成分中に、好ましくは約20g/リットル〜200g/リットル、より好ましくは60g/リットル〜100g/リットル加えられ、あるいはタイヤのリム組においてタイヤ内部に配される。
フィラーは、WO2004/048493号公報の第10〜11ページに記載されるものを好適に用いることができる。
(コア成分の固形分)
本発明において、エラストマーを内包するカプセルが、エラストマーの分散媒等の液体を含む場合は、該カプセル内のコア成分中の固体成分(以下、「固形分」ということがある)の含有量は、コア成分の全質量に対して、5質量%〜70質量%であることが好ましい。
「固形分の含有量」は、以下のようにして求めることができる。まず、エラストマーを内包するカプセル内のコア成分10gを4時間、140℃の状態で放置する。放置後の残留分の質量を測定し、当該残留分の質量を前記コア成分の質量で除する(残留分の質量/放置前の前記コア成分の質量)ことで求めることができる。
固形分の含有量がコア成分の全質量に対して、5質量%以上あれば十分なシール性を確保することが可能となる。また、70質量%以下であればシール性以外の特性を十分に確保することができる。
上記範囲内での固形分含有量のより好ましい上限は60質量%であり、さらに好ましくは50質量%であり、特に好ましくは40質量%である。また、上記範囲内で固形分の含有量のより好ましい下限は8質量%である。
〔第2のカプセル〕
カプセルがエラストマー分散液(例えば、ラテックス)を内包する場合には、カプセル固定層は、さらに、酸、水溶性有機溶媒、及び塩からなる群より選択される少なくとも1種を内包する第2のカプセルを含むことが好ましい。
以下「酸、水溶性有機溶媒、及び塩からなる群より選択される少なくとも1種」を「第2のカプセルのコア成分」と称する。
エラストマー分散液の1種であるラテックスは、ラテックス粒子のまわりを取り囲んでいる乳化剤の負の電荷同士の反発力により安定している。そして、この反発力よりも大きな力を与えると、粒子同士が接着することになり、ラテックスが凝固する。酸、水溶性有機溶媒、及び塩は、乳化剤の負の電荷同士の反発力を弱める機能を有するため、前記第2のカプセルを含むことで、カプセルがパンク孔内で割れ、エラストマー分散液が露出したときに、エラストマー分散液の凝固を促進することができる。
第2のカプセルに内包する酸としては、酢酸、ギ酸などの有機酸;塩酸、硝酸、硫酸、炭酸、シュウ酸などの無機酸;を用いることができる。
第2のカプセルに内包する水溶性有機溶媒としては、メタノール、プロパノール、ブタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール、アセトン、アセトアルデヒド、ホルムアルデヒド等の水溶性の有機溶媒を用いることができる。
第2のカプセルに内包する塩としては、食塩(塩化ナトリウム)、塩化カリウム等の塩酸塩;重曹、炭酸ナトリウム等の炭酸塩;硫酸塩;硝酸塩;等の無機物の塩を挙げることができる。また、酢酸塩、ギ酸塩、ヘキシルアミン塩等の有機物の塩を用いることもできる。
第2のカプセルの構造、形状、大きさ(外形)、カプセル殻の成分は、エラストマーを内包するカプセル(以下、「第1のカプセル」と称する)と同じであり、好ましい範囲も同様である。
第2のカプセルのコア成分の量は、エラストマー分散液の凝固を充分に行なう観点から、第1のカプセルのコア成分であるエラストマー分散液の全質量に対して、0.1質量%〜10質量%であることが好ましく、0.5質量%〜7.5質量%であることがより好ましく、1質量%〜5質量%であることがさらに好ましい。
−カプセルの製造方法−
第1のカプセル、第2のカプセル、及び、粘着剤や短繊維等を第1のカプセルとは異なる他のカプセルに内包する場合の該他のカプセルを含む前記各カプセルの製造は、マイクロカプセルの製造方法として公知の方法により行なうことができる。例えば、コア成分を含む疎水性有機溶媒と水との界面で重合反応させる界面重合法、コア成分の内または外側からカプセル殻成分の樹脂のモノマーを供給し、界面上で重合反応させるin situ重合法、同心二重ノズルの先端からコア成分とカプセル殻成分とを同時に固液中に滴下させて液滴形成と硬化を同時に行なう液中硬化法(オリフィス法)等が挙げられる。
本発明のカプセルは、前記液中硬化法により製造した。詳細は後述する。
〔カプセル固定層〕
本発明のタイヤは、タイヤ内面及びタイヤ内部の少なくとも一方に、少なくともエラストマーを内包するカプセルが固定され、厚みが前記カプセルの外径の50%よりも大きいカプセル固定層を備えている。
前記カプセル固定層が固定化するカプセルには、少なくともパンクシーリング剤である前記第1のカプセルが含まれる。前記第2のカプセル等の前記第1のカプセル以外のカプセルがカプセル固定層に含まれる場合には、当該第1のカプセル以外のカプセルも、前記カプセル固定層が固定化するカプセルに含まれる。
以下、カプセル固定層が固定化するカプセルとしては、前記第1のカプセルを中心に説明するが、第1のカプセル以外のカプセルについても同様に適用される。
前記カプセル固定層は、タイヤ内面ないしタイヤ内部で前記カプセルが流動的に動かないように固定化する機能を有する。かかる機能により、タイヤが高速で回転したときにも、パンクシーリング剤である前記第1のカプセルがトレッド部の中央に偏在することを防止することができ、タイヤの回転のバランスを損ねにくい。
本発明におけるカプセル固定層を構成する成分(カプセルを除く、以下「マトリックス成分」と称する)は特に制限されず、前記カプセルが流動的に動くことを防止可能な成分を用いることができる。例えば、合成ゴム及び天然ゴム(NR)等のゴム、並びに、合成樹脂等のエラストマーが挙げられる。
前記合成ゴムとしては、例えば、ブチルゴム(IIR)、SBR(スチレンブタジエンゴム)、NBR(ニトリルゴム)、MBR(メチルメタクリレートブタジエンゴム)、BR(ポリブタジエンゴム)、CR(クロロプレンゴム)、IR(イソプレンゴム)、EPDM(エチレンプロピレンゴム)、フッ素ゴム、シリコンゴム、アクリルゴム、ウレタンゴム、カルボキシ変性NBR、カルボキシ変性SBR、ビニルピリジン、及び多硫化ゴム等が挙げられる。
前記合成樹脂としては、スチレン・ブタジエン樹脂(SBS)、ポリスチレン等のスチレン系樹脂、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等のオレフィン系樹脂、酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル樹脂、塩化ビニリデン樹脂等のビニル系樹脂、ポリアクリルエステル等のエステル系樹脂、ポリアミド等のアミド系樹脂、ポリウレタン等のウレタン系樹脂、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂等が挙げられる。
前記合成樹脂には、熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂に属する樹脂がある。
ウレタン系樹脂、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂等は、主として熱可塑性樹脂に分類され、スチレン系樹脂、オレフィン系樹脂、ビニル系樹脂、ウレタン系樹脂、エステル系樹脂、アミド系樹脂等は、主として熱可塑性樹脂に分類される。
なお、熱可塑性と熱硬化性との別は、樹脂の分子構造により区別され、ウレタン系樹脂のように、熱可塑性と熱硬化性の両者の性質を有する樹脂もある。
また、マトリックス成分として、PE、PP、ナイロン等の合成樹脂に対して、SBSやウレタン系樹脂を配合させて柔軟性を付与したものや、高粘度アスファルト等も好ましく用いられる。高粘度アスファルトを用いる場合は、アスファルトの流動性を抑えるために、SBS等を配合するとよい。
このように、マトリックス成分は、2種以上を併用してもよい。
前記カプセル固定層は、前記カプセルの流動化を防止するものであるが、同時に、カプセル固定層自体が流動的性質を有さないことが好ましい。また、カプセル固定層自体が流動的でなくとも、カプセル固定層とタイヤ構成部材との接着性が不十分で、タイヤ構成部材から剥離することのないように、カプセル固定層とタイヤ構成部材との接着性が良いことが好ましい。さらに、タイヤは、車体から受ける荷重に対しても変形しにくい剛性特性が求められると共に、車体や路面から受ける振動を吸収し、車の乗り心地を良くするための柔性特性も求められる。従って、前記カプセル固定層の形成により、かかる特性が損なわれないことが好ましい。
このような観点から、本発明におけるカプセル固定層のマトリックス成分は、ゴムおよび合成樹脂が好ましい。
前記ゴムとしては、具体的には、前記カプセル(第1のカプセル)のコア成分として示した成分と同じ成分が挙げられ、中でも、特に、SBR、BR、及びNRが好ましい。
前記合成樹脂としては、成形性の容易さから熱可塑性樹脂が好ましく、中でも、特に、SBS、及びウレタン系樹脂が好ましい。
次にカプセル固定層におけるカプセルの固定態様の一例を図1により説明する。
図1には、マトリックス4に、コア成分とカプセル殻により構成されるカプセル2が固定化されたカプセル固定層10の一例が記載されている。カプセル固定層10の厚みをL、カプセル2の外径をdとしたとき、本発明においては、カプセル固定層10の厚みLが、カプセル2の外径dの50%よりも大きいことが必要である。カプセル固定層10の厚みLが、カプセル2の外径dの50%未満であると、カプセル2がカプセル固定層10から抜け落ち易くなる。
なお、カプセル固定層10の厚みLとは、タイヤのトレッド部からタイヤ径中心方向にカプセル固定層10を見たときのカプセル固定層10の厚みをいう。
カプセル2は、カプセル固定層10の内部に完全に取り込まれていてもよいし、露出していてもよいが、カプセル2がカプセル固定層10から、より抜け落ちにくくするため、カプセル固定層10の厚みL方向のカプセル2の露出長さaは、カプセル2の外径dの50%未満であることが好ましい。
更に、カプセル2は、タイヤのトレッド部からタイヤ径中心方向にカプセル固定層10を見たとき、カプセル固定層10中に隙間無く配置されていることが好ましい。このようにカプセル2が配置されていることで、タイヤに釘が刺さったときに、釘の突き刺さり方に関わらず釘がカプセルを突き破ることとなり、パンクシールをより確実に行うことができる。
本発明のタイヤの構成は、前記カプセル固定層を有するものであれば、特に限定されず、例えば、トレッドゴム(トレッド層)と、コードベルト(ベルト層)と、カーカス(カーカス層)と、インナーライナーゴム(インナーライナー)とをこの順に積層する層構成(層構成Q)のタイヤに、前記カプセル固定層を形成したものを用いることができる。
図2に示すタイヤは、前記層構成Qのタイヤの一例であり、トレッドゴム層22、ベルト層30、カーカス層50、インナーライナー層40が、タイヤ径中心方向(矢印C方向)に積層されている。さらに、インナーライナー層40よりもタイヤ径方向内側であるインナーライナー層40表面には、カプセル固定層12が設けられている。
前記カプセル固定層をタイヤ内面に形成する態様を、図3を用いて更に説明する。
前記カプセル固定層をタイヤ内面に形成する場合には、例えば、前記層構成Qのタイヤを製造した後に、あるいは製造工程中に、該タイヤのインナーライナー表面に、予め製造しておいたカプセル固定層を含むシートを接着することにより、本発明のタイヤを得ることができる。
図3に、本発明のタイヤの一態様を示す。図3に示されるタイヤの断面図は、カプセル固定層をタイヤ内面に形成した本発明のタイヤの一態様である。タイヤ100は、トレッド部20の路面に接する側に溝が形成され、タイヤ径中心方向である矢印C方向に向かって順に、トレッドゴム層22、ベルト層30、インナーライナー層40が積層されて構成されている。インナーライナー層40の表面のうち、ベルト層30に接する面とは反対側の面が、タイヤ100におけるタイヤ内面である。タイヤ100において、カプセル固定層12は、タイヤ100におけるタイヤ内面に形成されている。
一方、前記カプセル固定層をタイヤ内部に適用する場合には、前記カプセル固定層は、ベルト層よりもタイヤ径方向内側に設けられていることが好ましい。タイヤがパンクしたとき、カプセルが割れて放出されたエラストマー(コア成分がラテックスのときは、ラテックスの固形分)が、パンク孔に目詰まりして栓がされる。カプセル固定層がベルト層よりもタイヤ径方向内側に設けられていることで、前記栓はベルト層のスチールコードにより阻まれ、タイヤの外に飛び出し難い。
具体的には、例えば、前記層構成Qのタイヤのインナーライナー成形時に、インナーライナーゴムと予め製造しておいたカプセル固定層を含むシートとを共押し出し成形することにより、本発明のタイヤを得ることができる。また、インナーライナー成形中に、インナーライナーゴムに直接、第1のカプセルと、必要に応じて他のカプセルを添加することで、インナーライナー自体をカプセル固定層とすることもできる。
このようにして、前記インナーライナー層は、少なくとも一部が前記カプセルを含むことにより前記カプセル固定層を兼ねることもできる。
図4に、本発明のタイヤの別の一態様を示す。図4に示されるタイヤの断面図は、カプセル固定層をタイヤ内部に形成した本発明のタイヤの一態様である。タイヤ102は、トレッド部20の路面に接する側に溝が形成され、タイヤ径中心方向である矢印C方向に向かって順に、トレッドゴム層22、ベルト層30、インナーライナー層42が積層されて構成されている。トレッドゴム層22と、ベルト層30と、インナーライナー層42とからなる積層体の層内部が、タイヤ102におけるタイヤ内部である。タイヤ102において、カプセル固定層14は、インナーライナー層42の一部として形成されている。
本発明のタイヤは、種々のタイヤに適用することができる。例えば、自動車用タイヤ、二輪車用タイヤ、一輪車用タイヤ、車いす用タイヤ、農地作業や庭園作業に使用する車両用タイヤ等が挙げられる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されない。なお、タイヤの製造に用いた各成分の数量の単位は、特に断りのない限り、いずれも質量基準である。
<カプセルの作製>
−カプセル1−
下記組成のコア成分をウレタン樹脂のカプセルに内包したカプセル1を界面重縮合反応により作製した。
−カプセル1のコア成分組成−
・エラストマー〔SBR〕 70%
・粘着剤〔ロジン酸エステル〕 30%
具体的には、上記コア成分(SBRとロジン酸エステル)を混合し、分散相1を調製した。また、イソシアネート基を有するモノマーの水溶液を水相1とした。得られた分散相1を水相1に加えた。その後、さらにアルコールを添加することにより、界面重縮合反応を開始させることにより、ウレタン樹脂をカプセル殻としたカプセル1を得た。
得られたカプセル1について、キーエンス社製、ビデオマイクロスコープでカプセル殻の膜厚を測定したところ、10μm〜40μmであった。また、カプセル1は球状であり、その外径は、130μmであった。
なお、カプセル1の外径は、電子顕微鏡により100個のカプセルを写真観察し、測定された粒子径の平均値である。後述するカプセル2、カプセル3−1、及びカプセル3−2も同様である。
−カプセル2−
カプセル1の作製において、カプセル1のコア成分のエラストマーを、下記エラストマー分散液に代えた他は同様にして、カプセル2を作製した。
カプセル2は球状であり、その外径は180μmであった。また、カプセル殻の膜厚は、20μm〜60μmであった。
−カプセル2のコア成分組成−
・エラストマー分散液〔SBRラテックス(固形分:12%)〕 29%
・粘着剤〔ロジン酸エステルエマルジョン(固形分: 3%)〕 6%
・水 35%
・プロピレングリコール 30%
なお、SBRラテックス及びロジン酸エステルエマルジョンの固形分量は、カプセル2のコア成分全質量に対する割合である。
−カプセル3−
カプセル2と同様の方法でウレタン樹脂殻を有する第1のカプセル3−1を作製した。次に、カプセル2の製造において、コア成分を酢酸に代えたほかは同様にして、第2のカプセル3−2を製造した。
第2のカプセル3−2は球状であり、その外径は90μmであった。また、カプセル殻の膜厚は、10μm〜40μmであった。
上記で得られた第1のカプセル3−1と第2のカプセル3−2との量比は、7:3(第1のカプセル量:第2のカプセル量〔質量基準〕)とした。
なお、以下、「カプセル3−1とカプセル3−2」をまとめてカプセル3と称する。
〔実施例1〜実施例3〕
カプセル1〜3、主剤と硬化剤との2液タイプからなるウレタン樹脂、及び、ウレタン樹脂シート形成用金型を用意した。
タイヤのトレッド部からタイヤ径中心方向にカプセル固定層を見たとき、カプセル固定層中に隙間が無くなるように、カプセル1〜3をウレタン樹脂に添加する際には、金型に予めカプセルのみを入れて最密充填状態にし、さらに主剤及び硬化剤を混合したウレタン樹脂を速やかに注ぎ込み、真空下で養生することで厚み3mmのウレタン樹脂シート1〜3を作製した(真空注型成形法)。
次いで、カプセル入りウレタン樹脂シート1〜3を、タイヤ内面に接着し、タイヤ1〜3を作製した。
〔実施例4〕
トレッドゴム層、ベルト層、インナーライナー層からなるタイヤにおけるインナーライナー加工時に、インナーライナーゴム(BR)にカプセル2(実施例2のカプセル)を添加した。具体的には、加熱したインナーライナーゴムにカプセル2を添加した上で、押し出し成型し、カプセル入りのインナーライナー層を作製した。
次いで、トレッドゴム層、ベルト層、およびカプセル入りインナーライナー層を、この順で積層してドラムに巻き付け、加硫して実施例4のタイヤ4を作製した。
〔比較例1〕
下記成分を混合して得られたパンクシーリング剤を内包した粒子1を、特開2002−362119の段落番号[0028]に記載される実施例の方法により、タイヤ内面に形成し、タイヤ5を作製した。
−比較例1用パンクシーリング剤成分−
・SBRラテックス(固形分:7質量%) 15部
・不凍液(プロピレングリコール) 45部
・粘着剤(ロジン酸エステルエマルジョン、固形分:3%) 5部
・水 35部
なお、粒子1の隔壁材料としてブチルゴムを用いた。粒子隔壁の厚みは0.5mmとし、粒子最内径は4mmとした。従って、粒子1の最外径は5mmである。
<評価>
得られたタイヤ1〜5について、下記評価を行った。評価結果を表1に示す。
1.パンクシール性
1つのタイヤのタイヤトレッド溝部に、直径3mmの釘を踏み抜いて穴をあけた。その後、1.3kgf/cm(12.74×10−4Pa)の空気圧を維持しながら、約50km/hで車を走行させ、下記基準にて評価した。
○:10km未満で完全にパンクをシールした
×:10km以上走行してもシールできなかった
2.カプセル1〜3、及び粒子1の剥がれ性
上記パンクシール性評価試験後のタイヤからリムを外し、タイヤ内面を目視観察し、タイヤ内面からのカプセル1〜3及び粒子1の剥がれの有無を評価した。
Figure 2011031709
表1の結果より、実施例1〜実施例4のタイヤ1〜4は、比較例1のタイヤ5に比べ、パンクシーリング剤の量を抑えつつも優れたパンクシール性を有し、タイヤ内面からのカプセル剥がれを防止することができることがわかった。
2 カプセル
4 マトリックス
10、12、14 カプセル固定層
20 トレッド部
22 トレッドゴム層
30 ベルト層
40、42 インナーライナー層
100、102 タイヤ

Claims (13)

  1. タイヤ内面及びタイヤ内部の少なくとも一方に、少なくともエラストマーを内包するカプセルが固定され、厚みが前記カプセルの外径の50%よりも大きいカプセル固定層を備えたタイヤ。
  2. 前記カプセル固定層表面から露出しているカプセルは、層厚方向における露出長さが、前記カプセルの外径の50%未満である請求項1に記載のタイヤ。
  3. 前記カプセルは、前記エラストマーが分散された分散液を内包する請求項1または請求項2に記載のタイヤ。
  4. 前記エラストマーは、合成ゴム、天然ゴム、及び合成樹脂からなる群より選択される少なくとも1種である請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のタイヤ。
  5. 前記タイヤ内部にベルト層を含み、前記カプセル固定層は、前記タイヤ内部の前記ベルト層よりもタイヤ径方向内側に設けられている請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のタイヤ。
  6. 前記タイヤ内部にトレッド層とベルト層とインナーライナー層とをタイヤ径中心方向に含み、前記カプセル固定層は、前記インナーライナー層よりもタイヤ径方向内側に設けられている請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のタイヤ。
  7. 前記カプセルのカプセル殻は、樹脂を含有する請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載のタイヤ。
  8. 前記樹脂は、ウレタン樹脂である請求項7に記載のタイヤ。
  9. 前記カプセルのカプセル殻は、液体非透過性である請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載のタイヤ。
  10. 前記カプセルのカプセル殻は、気体非透過性である請求項1〜請求項9のいずれか1項に記載のタイヤ。
  11. 前記タイヤ内部にインナーライナー層を含み、前記インナーライナー層は、少なくとも一部が前記カプセルを含むことにより前記カプセル固定層を兼ねる請求項1〜請求項10のいずれか1項に記載のタイヤ。
  12. 前記カプセルは、タイヤのトレッド部からタイヤ径中心方向に隙間無く配置されている請求項1〜請求項11のいずれか1項に記載のタイヤ。
  13. 前記カプセル固定層は、さらに、酸、水溶性有機溶媒、及び塩からなる群より選択される少なくとも1種を内包する第2のカプセルを含む請求項3〜請求項12のいずれか1項に記載のタイヤ。
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