JP2011027360A - 換気装置及び室内圧力調節方法 - Google Patents

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JP2011027360A JP2009175132A JP2009175132A JP2011027360A JP 2011027360 A JP2011027360 A JP 2011027360A JP 2009175132 A JP2009175132 A JP 2009175132A JP 2009175132 A JP2009175132 A JP 2009175132A JP 2011027360 A JP2011027360 A JP 2011027360A
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Abstract

【課題】室内の換気を行うと共に室内の圧力調節が可能な換気装置において、室内の圧力調節の精度の向上を図る。
【解決手段】室外の空気を供給空気として室内に供給する給気ファンと、室内の空気を排出空気として室外に排出する排気ファンと、給気ファンが設けられて供給空気が流れる供給通路と、排気ファンが設けられて排出空気が流れる排出通路と、排出空気中の熱量を回収して供給空気に付与する全熱交換器とを備えた換気装置を前提とする。該換気装置に、設置後の試運転において、給気ファンの質量流量が所定の流量Qs1となるように給気ファンの運転を制御したときに、室内外の差圧が目標差圧ΔPとなるような排気ファンの質量流量Qe2を導出する試運転制御手段(51)と、給気ファンの質量流量がQs1となるように給気ファンの回転数を制御する一方、排気ファンの質量流量がQe2となるように排気ファンの回転数を制御する本運転制御手段(52)とを設けた。
【選択図】図3

Description

本発明は、室内の換気を行う換気装置に関し、特に、室内の圧力状態を陽圧状態又は陰圧状態に調節可能な換気装置による室内圧力調節方法に係るものである。
従来より、室内の清浄性、あるいは快適性を維持するために室内の換気を行う換気装置が知られている。また、換気装置の中には、室内から室外へ排出される排出空気の熱量を回収し、該熱量を室外から室内に供給される供給空気に付与する熱量回収手段を設けたものがある(例えば、特許文献1参照)。この種の換気装置では、熱量回収手段によって、供給空気の温度又は湿度を排出空気の温度又は湿度(室内の温度又は湿度)に近づけてから、該供給空気が室内に供給される。よって、熱量回収手段を用いずに室外の空気をそのまま室内に供給する場合に比べて室内の空調負荷を低減することができる。
ところで、例えばビル等の施設では、室内の清浄性を維持する必要のある事務室や会議室等には、トイレや給湯室等から漏れた空気が流入しないように換気装置が設けられ、該換気装置によって室内が陽圧状態(室外圧力よりも高い圧力状態)となるように調節している。例えば、排気ファンによって排出される空気の量を給気ファンによって室内に供給される空気の量よりも多くなるように給気ファン及び排気ファンの運転を制御することによって室内を陽圧状態に調節することができる。
特開平05−223306号公報
ところで、上述のような熱量回収手段を備えた換気装置において、熱量回収を効率よく行うためには、供給空気と排出空気の量をなるべく等しくすることが好ましい。そのため、供給空気と排出空気の量の差が、室内を所望の圧力にするために必要となる最低限の差になるように給気ファン及び排気ファンを精度よく調節する必要がある。
そこで、予めダクト等における圧力損失(機外静圧)を考慮した給気側及び排気側の必要風量(必要質量流量)を算出し、該必要風量に基づいて給気ファン及び排気ファンの運転を制御することによって、熱量回収を効率よく行いつつ室内圧力を所定の圧力に調節することが考えられる。
しかしながら、換気装置を設置する際、現場の状況によって、設置位置が設計位置からずれてしまい、ダクトが設計通りに施工されないことが多い。ダクトが設計通りに施工されないと、給気側及び排気側のそれぞれのダクトにおける圧力損失が設計時の値からずれるために、給気ファン及び排気ファンを予め設定していた風量になるように運転を制御しても室内が所望の所定圧力に調節されなくなる虞があった。つまり、ダクトが設計通りに施工されないと室内圧力を設計通りに調節できなくなる虞があった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、室内の換気を行うと共に室内の圧力調節が可能な換気装置において、室内の圧力調節の精度を向上することにある。
第1の発明は、室外の空気を供給空気として室内に供給する給気ファン(20)と、室内の空気を排出空気として室外に排出する排気ファン(21)と、上記給気ファン(20)が設けられて上記供給空気が流れる供給通路と、上記排気ファン(21)が設けられて上記排出空気が流れる排出通路と、上記排出空気中の熱量を回収して上記供給空気に付与する熱量回収手段(22)とを備え、上記室内の空気を換気しつつ室内外の差圧が所定の目標差圧となるように室内圧力を調節する換気装置であって、設置後の試運転において、上記給気ファン(20)及び上記排気ファン(21)のうちの一方を第1ファンとし、他方を第2ファンとして上記第1ファンの質量流量が所定の第1流量となるように上記第1ファンの運転を制御したときに、室内外の差圧が上記目標差圧となるような上記第2ファンの質量流量である第2流量を導出する導出手段(51)と、上記第1ファンの質量流量が上記第1流量となるように上記第1ファンの回転数を制御する一方、上記第2ファンの質量流量が上記第2流量となるように上記第2ファンの回転数を制御する本運転制御手段(52)とを備えている。
第1の発明では、換気装置の設置後の試運転において、第1ファンの質量流量を所定の第1流量としたときに室内外の差圧が目標差圧となるような第2ファンの質量流量である第2流量が導出される。そして、換気運転において、ファン制御手段が第1ファンの質量流量を第1流量に制御し、第2ファンの質量流量を第2流量に制御することで室内外の差圧が目標差圧になるように室内圧力が制御される。
第2の発明は、第1の発明において、上記導出手段(51)は、室内外の圧力差のない状態において、上記第1ファンの質量流量が上記第1流量となるように上記第1ファンの回転数を制御して、該第1ファンの回転数から該第1ファンの静圧を算出すると共に、該静圧から該第1ファンが設けられた通路の圧力損失である第1機外静圧を算出し、室内と室外とが連通していない状態において、上記第1ファンの質量流量が上記第1流量となるように上記第1ファンの回転数を制御すると共に、該第1ファンの回転数から算出される上記第1ファンの静圧が上記第1機外静圧に上記目標差圧を加えた値となるように上記第2ファンの回転数を制御して、該第2ファンの回転数と電力とから上記第2ファンの質量流量を導出するように構成されている。
第2の発明では、導出手段(51)は、室内外の圧力差のない状態において、第1ファンの質量流量が第1流量となるように第1ファンの回転数を制御し、そのときの第1ファンが設けられた通路の圧力損失である第1機外静圧を算出する。このとき、室内外の圧力差はないため、第1機外静圧は、第1ファンの静圧に等しくなる。そして、次に、導出手段(51)は、室内と室外とが連通していない状態において、第1ファンの質量流量が第1流量となるように第1ファンの回転数を制御すると共に、第1ファンの静圧が第1機外静圧に目標差圧を加えた値となるように第2ファンの回転数を制御し、その際の第2ファンの電力及び回転数から第2ファンの質量流量を算出する。つまり、導出手段(51)は、室内外の差圧が目標差圧となるように第2ファンの回転数を制御して、その際の第2ファンの質量流量(第2流量)を算出する。
第3の発明は、第1の発明において、上記試運転の際には、室内外の圧力差を計測する微差圧計(65)が上記導出手段(51)に接続され、上記導出手段(51)は、上記第1ファンの質量流量が上記第1流量となるように上記第1ファンの回転数を制御すると共に、上記微差圧計(65)の計測値が上記目標差圧となるように第2ファンの回転数を制御して、該第2ファンの回転数と電力とから該第2ファンの質量流量を算出するように構成されている。
第3の発明では、導出手段(51)は、第1ファンの質量流量が第1流量となるように第1ファンの回転数を制御する。このとき、導出手段(51)には、微差圧計(65)によって計測された室内外の差圧が入力される。そして、導出手段(51)は、微差圧計(65)の計測値が目標差圧となるように第2ファンの回転数を制御し、その際の第2ファンの電力及び回転数から第2ファンの質量流量を算出する。つまり、導出手段(51)は、第1ファンの質量流量が第1流量であり且つ室内外の差圧が目標差圧であるときの第2ファンの質量流量(第2流量)を算出する。
第4の発明は、第2又は第3の発明において、上記第1ファンは上記給気ファン(20)によって構成される一方、上記第2ファンは上記排気ファン(21)によって構成され、上記本運転制御手段(52)は、室内圧力が室外圧力よりも所定値だけ高い圧力となるように両ファン(20,21)の回転数を制御するように構成されている。
第4の発明では、室内圧力が室外圧力よりも目標差圧分だけ高い圧力となるように調節される。
第5の発明は、第2又は第3の発明において、上記第1ファンは上記排気ファン(21)によって構成される一方、上記第2ファンは上記給気ファン(20)によって構成され、上記本運転制御手段(52)は、室内圧力が室外圧力よりも所定値だけ低い圧力となるように両ファン(20,21)の回転数を制御するように構成されている。
第5の発明では、室内圧力が室外圧力よりも目標差圧分だけ低い圧力となるように調節される。
第6の発明は、室外の空気を供給空気として室内に供給する給気ファン(20)と、室内の空気を排出空気として室外に排出する排気ファン(21)と、上記給気ファン(20)が設けられて上記供給空気が流れる供給通路と、上記排気ファン(21)が設けられて上記排出空気が流れる排出通路と、上記排出空気中の熱量を回収して上記供給空気に付与する熱量回収手段とを備え、上記室内の空気を換気しつつ室内外の差圧が上記目標差圧となるように室内圧力を調節する換気装置による室内圧力調節方法であって、室内圧力と室外圧力とを等圧力状態とする第1工程と、上記給気ファン(20)及び上記排気ファン(21)のうちの一方を第1ファンとし、他方を第2ファンとして上記第1ファンの質量流量が所定の第1流量となるように上記第1ファンの回転数を制御して、該第1ファンの回転数から上記第1ファンの静圧を算出すると共に、該静圧から上記第1ファンが設けられた通路の圧力損失である第1機外静圧を算出する第2工程と、室内と室外とを非連通状態とする第3工程と、上記第1ファンの質量流量が上記第1流量となるように上記第1ファンの回転数を制御すると共に、該第1ファンの回転数から算出される該第1ファンの静圧が上記第1機外静圧に上記目標差圧を加えた値となるように上記第2ファンの回転数を制御して、該第2ファンの回転数と電力とから上記第2ファンの質量流量を導出する第4工程と、上記第1ファンの質量流量が上記第1流量となるように上記第1ファンの回転数を制御すると共に、上記第2ファンの質量流量が上記第4工程における算出値となるように上記第2ファンの回転数を制御する第5工程とを有している。
第6の発明では、第1及び第2工程において、室内圧力と室外圧力とを等圧力状態とした上で、第1ファンの質量流量が所定の第1流量であるときの第1ファンが設けられた通路における圧力損失(第1機外静圧)が算出される。具体的には、室内圧力と室外圧力とが等圧力状態である場合、上記第1機外静圧は第1ファンの静圧に等しくなる。そのため、質量流量が第1流量となるように第1ファンの回転数を制御して、そのときの第1ファンの回転数を計測することにより、第1機外静圧が容易に算出される。そして、次に、第3及び第4工程において、室内と室外とを非連通状態とした上で、上記第1機外静圧を用いて室内圧力と室外圧力との差圧を目標差圧に制御して、その際の第2ファンの質量流量が算出される。具体的には、質量流量が第1流量となるように第1ファンの回転数を制御すると共に、第1ファンの回転数から算出される第1ファンの静圧が上記第1機外静圧に目標差圧を加えた値となるように第2ファンの回転数を制御する。これにより、室内圧力と室外圧力の差圧が目標差圧となり、第4工程において、その際の第2ファンの質量流量が算出される。つまり、室内圧力と室外圧力との差圧が目標差圧となったときの第2ファンの質量流量が算出される。そして、以降、質量流量が第1流量となるように第1ファンの回転数を制御し、質量流量が第4工程における算出値となるように第2ファンの回転数を制御することで、室外圧力との差圧が目標差圧となるように室内圧力が調節される。
第7の発明は、室外の空気を供給空気として室内に供給する給気ファン(20)と、室内の空気を排出空気として室外に排出する排気ファン(21)と、上記給気ファン(20)が設けられて上記供給空気が流れる供給通路と、上記排気ファン(21)が設けられて上記排出空気が流れる排出通路と、上記排出空気中の熱量を回収して上記供給空気に付与する熱量回収手段とを備え、上記室内の空気を換気しつつ室内外の差圧が上記目標差圧となるように室内圧力を調節する換気装置による室内圧力調節方法であって、室内外の圧力差を計測する微差圧計(65)を設置する第1工程と、上記給気ファン(20)及び上記排気ファン(21)のうちの一方を第1ファンとし、他方を第2ファンとして上記第1ファンの質量流量が所定の第1流量となるように上記第1ファンの回転数を制御すると共に、上記微差圧計(65)による計測値が上記目標差圧となるように上記第2ファンの回転数を制御して、該第2ファンの回転数と電力とから該第2ファンの質量流量を算出する第2工程と、上記微差圧計(65)を取り外す第3工程と、上記第1ファンの質量流量が上記第1流量となるように上記第1ファンの回転数を制御すると共に、上記第2ファンの質量流量が上記第2工程における算出値となるように上記第2ファンの回転数を制御する第4工程とを有している。
第7の発明では、第1及び第2工程において、室内外の圧力差を計測する微差圧計(65)を設け、室内圧力と室外圧力との差圧が目標差圧となるように両ファンを制御して、その際の両ファンの質量流量を導出する。具体的には、質量流量が第1流量となるように第1ファンの回転数を制御すると共に、微差圧計(65)の計測値が目標差圧となるように第2ファンの回転数を制御して、その際の第2ファンの質量流量を算出する。これにより、第1ファンの質量流量が第1流量であり且つ室内圧力と室外圧力との差圧が目標差圧となるときの第2ファンの質量流量が算出される。そして、以降、質量流量が第1流量となるように第1ファンの回転数を制御し、質量流量が第2工程における算出値となるように第2ファンの回転数を制御することで、室外圧力との差圧が目標差圧となるように室内圧力が調節される。
本発明によれば、設置後に、第1ファンの質量流量を第1流量として試運転した際に、室内外の差圧が目標差圧となるような第2ファンの質量流量である第2流量を導出する導出手段(51)を備えることとした。そのため、換気装置が設計時の設置位置からずれた位置に設置されたとしても、室内を室外圧力よりも所定値だけ低い圧力又は所定値だけ高い圧力に精度よく且つ容易に調節することができる。
また、第2の発明によれば、室内外の圧力差がない状態において第1ファンを質量流量が所定の第1流量になるように運転することにより、第1ファンの質量流量が第1流量であるときの第1ファンが設けられた通路の圧力損失(第1機外静圧)を容易に算出することができる。そして、該第1機外静圧を用いることにより、室内と室外とが連通していない状態において、室内外の圧力を実際に測定することなく、室内外の差圧が目標差圧となるような第2ファンの質量流量(第2流量)を容易に算出することができる。従って、室内を室外圧力よりも所定値だけ高い圧力又は所定値だけ低い圧力に精度よく調節することができると共に、このような室内圧力の調整を容易に行うことができる。
また、第3の発明によれば、室内外の圧力差を計測する微差圧計(65)を用いることによって、第1ファンの質量流量が所定の第1流量であるときに、室内外の差圧が目標差圧となるような第2ファンの質量流量を容易に算出することができる。従って、室内を室外圧力よりも所定値だけ高い圧力又は所定値だけ低い圧力に精度よく調節することができると共に、このような室内圧力の調整を容易に行うことができる。
また、第4の発明によれば、室内を室外圧力よりも高い陽圧状態に容易に調節できる。
また、第5の発明によれば、室内を室外圧力よりも低い陰圧状態に容易に調節できる。
また、第6の発明によれば、換気装置の設置後に、室内圧力と室外圧力とを等圧力状態にして第1ファンを運転することによって、容易に質量流量が第1流量であるときの第1機外静圧(第1ファンが設けられた通路の圧力損失)を算出することができる。また、該第1機外静圧を算出することにより、室内外の圧力を実際に測定することなく、室内外の差圧が目標差圧となるように第2ファンの回転数を容易に制御することができる。そのため、質量流量が所定の第1流量となるように第1ファンを運転したときに、室内外の差圧が目標差圧となるような第2ファンの質量流量を容易に算出することができる。従って、換気装置が設計時の設置位置からずれた位置に設置されたとしても、室内を室外圧力よりも所定値だけ高い圧力又は所定値だけ低い圧力に精度よく調節することができると共に、このような室内圧力の調整を容易に行うことができる。
また、第7の発明によれば、換気装置の設置後に、微差圧計(65)を設けて試運転を行うことによって、室内外の差圧が目標差圧となるときの両ファン(20,21)の質量流量を容易に導出することができる。従って、換気装置が設計時の設置位置からずれた位置に設置されたとしても、室内を室外圧力よりも所定値だけ高い圧力又は所定値だけ低い圧力に精度よく調節することができると共に、このような室内圧力の調整を容易に行うことができる。
図1は、本実施形態1に係る換気装置の外形図であり、(A)は平面図であり、(B)は側面図である。 図2は、本実施形態1に係る換気装置の設置図であり、(A)は平面図であり、(B)は側面図である。 図3は、本実施形態1に係る換気装置の制御コントローラの概略構成を示すブロック図である。 図4(A)は、本実施形態1に係る換気装置の給気ファンの質量流量が所定流量Qs1であるときの給気ファンの回転数と消費電力の関係を示す図であり、図4(B)は、本実施形態1に係る換気装置の給気ファンの質量流量が所定流量Qs1であるときの給気ファンの回転数と静圧の関係を示す図である。 図5は、本実施形態1に係る換気装置の陽圧設定時の室内圧力調節運転のフローチャートである。 図6は、本実施形態1に係る換気装置の陰圧設定時の室内圧力調節運転のフローチャートである。 図7は、本実施形態2に係る換気装置の制御コントローラの概略構成を示すブロック図である。 図8は、本実施形態2に係る換気装置の陽圧設定時の室内圧力調節運転のフローチャートである。 図9は、本実施形態2に係る換気装置の陰圧設定時の室内圧力調節運転のフローチャートである。 図10は、その他の実施形態に係る換気装置を構成する調湿ユニットの概略構成を示す図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
〈実施形態1〉
図1及び図2に示すように、本実施形態の換気装置は、天井埋込ダクト形の全熱交換器ユニット(1)を備えている。なお、以下の説明で用いる「右」「左」「上」「下」「手前」「奥」という語句の意味は、特にことわらない限り、いずれも図1に示す状態の意味である。
図1に示すように、この全熱交換器ユニット(1)は、横長で扁平な直方体状のケーシング(10)を備えている。上記ケーシング(10)の右側板(11)には、外気吸込ダクト接続部(13)と排気ダクト接続部(14)とが1つずつ設けられている。この右側板(11)において、外気吸込ダクト接続部(13)は奥側に配置され、排気ダクト接続部(14)は手前側に配置されている。
一方、上記ケーシング(10)の左側板(12)には、内気吸込ダクト接続部(15)と給気ダクト接続部(16)とが設けられている。この左側板(12)において、内気吸込ダクト接続部(15)は手前側に配置され、給気ダクト接続部(16)は奥側に配置されている。
上記ケーシング(10)の内部空間は、図示しないが、給気側通路と排気側通路とに仕切られている。この給気側通路は、外気吸込ダクト接続部(13)及び給気ダクト接続部(16)の開口部と連通している。上記排気側通路は、内気吸込ダクト接続部(15)及び排気ダクト接続部(14)の開口部と連通している。そして、上記給気側通路には給気ファン(20)が設けられ、上記排気側通路には排気ファン(21)が設けられている。
これらのファン(20,21)は、いずれもいわゆるシロッコファンであるファン本体と、これを駆動するファンモータとによって構成されている。上記ファンモータは、ファンの回転速度を調整することによってその回転数が変更可能に構成されている。
また、上記給気ファン(20)には、該給気ファン(20)の電力を検出する給気ファン電力計(61)と、給気ファン(20)の回転数を検出する給気ファン回転数センサ(62)とが接続されている(図3参照)。一方、上記排気ファン(21)には、該排気ファン(21)の電力を検出する排気ファン電力計(63)と、排気ファン(21)の回転数を検出する排気ファン回転数センサ(64)とが接続されている(図3参照)。
上記ケーシング(10)の内部空間には、上記給気側通路と排気側通路とに跨って、全熱交換器(22)が設けられている。この全熱交換器(22)は、端面が正方形となった四角柱状に形成され、全熱交換器(22)では、平板部材(図示なし)と波板部材(図示なし)とがその長手方向へ交互に配置されている。この全熱交換器(22)は、室外の空気を流すための給気流路と、室内の空気を流すための排気流路とが、平板部材を挟んで交互に形成され、給気流路の伸長方向と排気流路の伸長方向が互いに直交する直交流型の熱交換器を構成している。尚、上記給気流路は上記給気側通路に連通し、上記排気流路は上記排気側通路に連通している。
また、上記全熱交換器(22)の平板部材は、例えば紙などの透湿性の材料で構成されている。全熱交換器(22)では、給気流路を流れる室外の空気と排気流路を流れる室内の空気のうちの一方から他方へ熱と水分が移動する。そして、全熱交換器(22)は、排気流路を流れる排出空気中の熱量(顕熱、潜熱)を回収して給気流路を流れる供給空気に付与する本発明に係る熱量回収手段を構成している。
上記ケーシング(10)の手前側の側板には、制御ボックス(23)が取り付けられている。該制御ボックス(23)内には上記給気ファン(20)及び上記排気ファン(21)の運転を制御するための制御コントローラ(2)が収納されている。この制御コントローラ(2)によって、室内圧力調節運転が制御される。室内圧力調節運転は、給気ファン(20)と排気ファン(21)との風量(質量流量)を異ならせることにより室内圧力を室外圧力よりも高い陽圧状態又は室外圧力よりも低い陰圧状態に調節する。尚、詳細については後述するが、室内圧力調節運転は、両ファン(20,21)の質量流量を決定するための試運転と、該試運転によって決定された質量流量となるように両ファン(20,21)を運転する本運転とによって構成されている。
図2に示すように、上記全熱交換器ユニット(1)は室内の天井裏に設置されている。天井には、給気口を有する給気グリル(30)と排気口を有する排気グリル(31)とが設けられている。上記給気グリル(30)には第1給気ダクト(40)の一端が接続され、他端は上記全熱交換器ユニット(1)の給気ダクト接続部(16)が接続されている。上記排気グリル(31)には第1排気ダクト(42)の一端が接続され、他端は上記全熱交換器ユニット(1)の内気吸込ダクト接続部(15)に接続されている。
また、室内と室外とを仕切る壁体には給気用丸型フード(32)と排気用丸型フード(33)とが設けられている。上記各丸型フード(32,33)は通気口を有している。上記給気用丸型フード(32)には第2給気ダクト(41)の一端が接続され、他端は上記全熱交換器ユニット(1)の外気吸込ダクト接続部(13)に接続されている。上記排気用丸型フード(33)には第2排気ダクト(43)の一端が接続され、他端は上記全熱交換器ユニット(1)の排気ダクト接続部(14)に接続されている。
このような構成により、給気用丸型フード(32)、第2給気ダクト(41)、全熱交換器ユニット(1)の給気側通路、第1給気ダクト(40)及び給気グリル(30)によって給気ファン(20)が設けられて室外から室内に供給空気を流通させる供給通路が構成されている。一方、排気グリル(31)、第1排気ダクト(42)、全熱交換器ユニット(1)の排気側通路、第2排気ダクト(43)及び排気用丸型フード(33)によって排気ファン(21)が設けられて室内から室外に排出空気を流通させる排出通路が構成されている。
室内には操作部であるリモコン(34)が設置されている。該リモコン(34)は、使用者が全熱交換器ユニット(1)を操作するために用いるものであり、上記制御ボックス(23)の制御コントローラ(2)と電気配線で接続されている。
上記リモコン(34)は、全熱交換器ユニット(1)の上記室内圧力調節運転を開始及び停止するための運転信号を上記電気配線を介して上記制御コントローラ(2)に出力するように構成されている。
図3に示すように、上記制御コントローラ(2)は、上記試運転を制御する試運転制御手段(51)と、上記本運転を制御する本運転制御手段(52)とを備えている。尚、制御コントローラ(2)には、給気ファン(20)に接続された給気ファン電力計(61)及び給気ファン回転数センサ(62)と、排気ファン(21)に接続された排気ファン電力計(63)及び排気ファン回転数センサ(64)とが接続され、これらの検出値が入力される。
上記試運転制御手段(51)は、第1試運転制御部(53)と、機外静圧算出部(54)と、第2試運転制御部(55)と、質量流量算出部(56)とを備えている。尚、試運転制御手段(51)は、本発明に係る導出手段を構成する。
上記第1試運転制御部(53)は、上記試運転のうちの第1試運転を室内外の圧力差のない状態において実行する。具体的には、第1試運転制御部(53)は、陽圧設定の場合には、給気ファン(20)の質量流量が所定流量Qs1となるように給気ファン(20)の回転数を制御する一方、陰圧設定の場合には、排気ファン(21)の質量流量が所定流量Qe1となるように排気ファン(21)の回転数を制御する第1試運転を実行する。
尚、ここで、制御コントローラ(2)には、給気ファン(20)の質量流量に対する必要電力と回転数との関係を示す給気側電力回転数相関データ(図4(A)参照)と、排気ファン(21)の質量流量に対する必要電力と回転数との関係を示す排気側電力回転数相関データが予め記憶されている。尚、図4(A)では、給気ファン(20)の質量流量が所定流量Qs1であるときの給気ファン(20)の回転数と消費電力との関係が示されている。
そして、第1試運転制御部(53)は、陽圧設定の場合には、上記給気側電力回転数相関データと上記給気ファン電力計(61)の検出値ws1とから、給気ファン(20)の質量流量が所定流量Qs1となる回転数rs1を導出し、給気ファン(20)の回転数がrs1となるように制御する。一方、第1試運転制御部(53)は、陰圧設定の場合には、上記排気側電力回転数相関データと上記排気ファン電力計(63)の検出値we1とから、排気ファン(21)の質量流量が所定流量Qe1となる回転数re1を導出し、給気ファン(20)の回転数がre1となるように制御する。
上記機外静圧算出部(54)は、上記第1試運転において回転数が制御されたファン(20,21)の回転数から該ファン(20,21)の機外静圧を算出する。具体的には、機外静圧算出部(54)は、陽圧設定の場合には、給気ファン(20)の回転数rs1から該給気ファン(20)の機外静圧Ps1を算出する。一方、機外静圧算出部(54)は、陰圧設定の場合には、排気ファン(21)の回転数re1から該排気ファン(21)の機外静圧Pe1を算出する。
尚、ここで「機外静圧」とは、各ファン(20,21)が設けられた通路(供給通路、排出通路)における圧力損失を言う。
また、制御コントローラ(2)には、給気ファン(20)の質量流量に対する回転数と静圧との関係を示す給気側回転数静圧相関データ(図4(B)参照)と、排気ファン(21)の質量流量に対する回転数と静圧との関係を示す排気側回転数静圧相関データが予め記憶されている。尚、図4(B)では、給気ファン(20)の質量流量が所定流量Qs1であるときの給気ファン(20)の回転数と静圧との関係が示されている。
尚、室内圧力と室外圧力とが等圧力状態である場合、各ファン(20,21)の静圧は各ファン(20,21)の機外静圧に等しくなる。よって、上記機外静圧算出部(54)は、陽圧設定の場合には、給気ファン(20)の静圧から該給気ファン(20)の機外静圧Ps1を算出する一方、陰圧設定の場合には、排気ファン(21)の静圧から該排気ファン(21)の機外静圧Pe1を算出する。
つまり、上記機外静圧算出部(54)は、陽圧設定の場合には、上記給気側回転数静圧相関データと上記給気ファン回転数センサ(62)の検出値rs1とから、給気ファン(20)の質量流量が所定流量Qs1であるときの給気ファン(20)の静圧を算出する。そして、該静圧から給気ファン(20)の機外静圧Ps1を算出する。一方、上記機外静圧算出部(54)は、陰圧設定の場合には、上記排気側回転数静圧相関データと上記排気ファン回転数センサ(64)の検出値re1とから、排気ファン(21)の質量流量が所定流量Qe1であるときの排気ファン(21)の静圧を算出する。そして、該静圧から排気ファン(21)の機外静圧Pe1を算出する。
上記第2試運転制御部(55)は、上記試運転のうちの第2試運転を室内と室外とが連通していない状態において実行する。具体的には、第2試運転制御部(55)は、陽圧設定の場合には、給気ファン(20)の質量流量が所定流量Qs1となるように給気ファン(20)の回転数を制御すると共に、上記給気側回転数静圧相関データと給気ファン(20)の回転数から算出される給気ファン(20)の静圧Psが上記機外静圧算出部(54)によって算出された機外静圧Ps1に目標差圧ΔPを加えた値となるように排気ファン(21)の回転数を制御する第2試運転を実行する。一方、第2試運転制御部(55)は、陰圧設定の場合には、排気ファン(21)の質量流量が所定流量Qe1となるように排気ファン(21)の回転数を制御すると共に、上記排気側回転数静圧相関データと排気ファン(21)の回転数から算出される排気ファン(21)の静圧Peが上記機外静圧算出部(54)によって算出された機外静圧Pe1に目標差圧ΔPを加えた値となるように給気ファン(20)の回転数を制御する第2試運転を実行する。
上記質量流量算出部(56)は、陽圧設定の場合には、給気ファン(20)の質量流量がQs1であり且つ給気ファン(20)の静圧Psが上記機外静圧算出部(54)によって算出された機外静圧Ps1に目標差圧ΔPを加えた値であるときの排気ファン(21)の電力we2及び回転数re2から該排気ファン(21)の質量流量Qe2を算出する。一方、上記質量流量算出部(56)は、陰圧設定の場合には、排気ファン(21)の質量流量がQe1であり且つ排気ファン(21)の静圧Peが上記機外静圧算出部(54)によって算出された機外静圧Pe1に目標差圧ΔPを加えた値であるときの給気ファン(20)の電力ws2及び回転数rs2から該給気ファン(20)の質量流量Qs2を算出する。
尚、上記質量流量算出部(56)は、陽圧設定の場合には、上記排気側電力回転数相関データと上記排気ファン電力計(63)の検出値we2と上記排気ファン回転数センサ(64)の検出値re2とから排気ファン(21)の質量流量Qe2を算出する。一方、上記質量流量算出部(56)は、陰圧設定の場合には、上記給気側回転数静圧相関データと上記給気ファン電力計(61)の検出値ws2と上記給気ファン回転数センサ(62)の検出値rs2とから給気ファン(20)の質量流量Qs2を算出する。
本運転制御手段(52)は、両ファン(20,21)の質量流量が試運転制御手段(51)による試運転によって算出された質量流量(Qs1、Qe2)(Qs2、Qe1)となるように両ファン(20,21)の回転数を制御する。
−室内圧力調節運転−
以下、室内圧力調節運転中の動作について図5、6のフローを用いて説明する。尚、上述したように、室内圧力調節運転は、試運転と本運転とによって構成される。また、室内を陽圧状態とする陽圧設定時と、室内を陰圧状態とする陰圧設定時とに分けて説明する。
(陽圧設定)
まず、陽圧設定時の運転について図5を用いて説明する。制御コントローラ(2)は、以下のステップS1〜ステップS8において試運転を実行し、ステップS9において本運転を実行する。
ステップS1において、例えば窓(35)(図2(B)参照)を開ける等により、室内と室外とを連通させて室内圧力と室外圧力とを等圧力状態とする。そして、使用者によってリモコン(34)を介して、室内を陽圧状態とする旨及び室内外の目標圧力差ΔPが制御コントローラ(2)に入力されると、該制御コントローラ(2)は、給気ファン(20)と排気ファン(21)の運転を開始し、ステップS2に進む。
ステップS2では、制御コントローラ(2)の第1試運転制御部(53)が第1試運転を実行する。具体的には、第1試運転制御部(53)が給気ファン(20)の質量流量Qsが所定流量Qs1となるように給気ファン(20)の回転数を制御する。
ステップS3では、制御コントローラ(2)が、給気ファン(20)の質量流量Qsが所定流量Qs1であるか否かを判定する。該判定がYesの場合はステップS4に進む一方、Noの場合はステップS2に戻ってステップS2及びS3を繰り返す。
ステップS4では、制御コントローラ(2)の機外静圧算出部(54)が、上記給気側回転数静圧相関データと上記給気ファン回転数センサ(62)の検出値rs1とから、給気ファン(20)の質量流量が所定流量Qs1であるときの給気ファン(20)の静圧を算出し、該静圧から機外静圧Ps1を算出する。
ステップS5では、例えば、室内外を連通する窓(35)等を締め切り、室内外の連通状態を解除する。
ステップS6では、制御コントローラ(2)の第2試運転制御部(55)が第2試運転を実行する。具体的には、第2試運転制御部(55)が、給気ファン(20)の質量流量が所定流量Qs1となるように給気ファン(20)の回転数を制御すると共に、上記給気側回転数静圧相関データと給気ファン(20)の回転数から算出される給気ファン(20)の静圧Psが上記機外静圧算出部(54)によって算出された機外静圧Ps1に目標差圧ΔPを加えた値となるように排気ファン(21)の回転数を制御する。
ステップS7では、制御コントローラ(2)が、給気ファン(20)の静圧Psが上記機外静圧Ps1に目標差圧ΔPを加えた値であるか否かを判定する。該判定がYesの場合はステップS8に進む一方、Noの場合はステップS6に戻ってステップS6及びS7を繰り返す。
ステップS8では、制御コントローラ(2)の質量流量算出部(56)が、上記排気側電力回転数相関データと上記排気ファン電力計(63)の検出値we2と上記排気ファン回転数センサ(64)の検出値re2とから、給気ファン(20)の質量流量がQs1であり且つ給気ファン(20)の静圧Psが上記機外静圧Ps1に目標差圧ΔPを加えた値であるときの排気ファン(21)の質量流量Qe2を算出する。
ステップS9では、制御コントローラ(2)の本運転制御手段(52)が給気ファン(20)の質量流量がQs1、排気ファン(21)の質量流量がQe2となるように両ファン(20,21)の回転数を制御する。具体的には、本運転制御手段(52)は、上記給気側電力回転数相関データと上記給気ファン電力計(61)の検出値wsとから、給気ファン(20)の質量流量が所定流量Qs1となる回転数rsを導出し、給気ファン(20)の回転数がrsとなるように制御する。一方、本運転制御手段(52)は、上記排気側電力回転数相関データと上記排気ファン電力計(63)の検出値weとから、排気ファン(21)の質量流量が所定流量Qe2となる回転数reを導出し、給気ファン(20)の回転数がreとなるように制御する。
尚、本運転において、室外の空気は上記給気用丸型フード(32)から第2給気ダクト(41)及び全熱交換器ユニット(1)の給気側通路を通って給気ファン(20)に吸い込まれる。一方、室内の空気は上記排気グリル(31)から第1排気ダクト(42)及び全熱交換器ユニット(1)の排気側通路を通って上記排気ファン(21)に吸い込まれる。尚、上記全熱交換器(22)において、排気流路を流れる空気から給気流路を流れる空気に熱量(顕熱、潜熱)が回収され、供給空気は排気空気の温度と湿度に近づく。
そして、上記給気ファン(20)に吸い込まれた室外の空気は、該給気ファン(20)から吹き出されて第1給気ダクト(40)に流入し、該第1給気ダクト(40)を通過した後、供給空気として給気グリル(30)から室内へ吹き出される。一方、上記排気ファン(21)に吸い込まれた室内の空気は、該排気ファン(21)から吹き出されて第2排気ダクト(43)に流入し、該第2排気ダクト(43)を通過した後、排出空気として排気用丸型フード(33)から室外へ排出される。
尚、給気ファン(20)の質量流量Qs1は、排気ファン(21)の質量流量Qe2よりも多い。そのため、陽圧設定では、本運転によって室内の空気が換気されると共に、室内圧力が室外圧力よりも目標差圧ΔPだけ高い圧力に調節される。
(陰圧設定)
次に、陰圧設定時の運転について図6を用いて説明する。制御コントローラ(2)は、以下のステップS11〜ステップS18において試運転を実行し、ステップS19において本運転を実行する。
ステップS11において、例えば、室内と室外とを連通させて室内圧力と室外圧力とを等圧力状態とする。そして、使用者によってリモコン(34)を介して、室内を陰圧状態とする旨及び室内外の目標圧力差ΔPが制御コントローラ(2)に入力されると、該制御コントローラ(2)は、給気ファン(20)と排気ファン(21)の運転を開始し、ステップS12に進む。
ステップS12では、制御コントローラ(2)の第1試運転制御部(53)が第1試運転を実行する。具体的には、第1試運転制御部(53)が排気ファン(21)の質量流量Qeが所定流量Qe1となるように排気ファン(21)の回転数を制御する。
ステップS13では、制御コントローラ(2)が、排気ファン(21)の質量流量Qeが所定流量Qe1であるか否かを判定する。該判定がYesの場合はステップS14に進む一方、Noの場合はステップS12に戻ってステップS12及びS13を繰り返す。
ステップS14では、制御コントローラ(2)の機外静圧算出部(54)が、上記排気側回転数静圧相関データと上記排気ファン回転数センサ(64)の検出値re1とから、排気ファン(21)の質量流量が所定流量Qe1であるときの排気ファン(21)の静圧を算出し、該静圧から機外静圧Pe1を算出する。
ステップS15では、例えば、室内外を連通する窓(35)等を締め切り、室内外の連通状態を解除する。
ステップS16では、制御コントローラ(2)の第2試運転制御部(55)が第2試運転を実行する。具体的には、第2試運転制御部(55)が、排気ファン(21)の質量流量が所定流量Qe1となるように排気ファン(21)の回転数を制御すると共に、上記排気側回転数静圧相関データと排気ファン(21)の回転数から算出される排気ファン(21)の静圧Peが上記機外静圧算出部(54)によって算出された機外静圧Pe1に目標差圧ΔPを加えた値となるように給気ファン(20)の回転数を制御する。
ステップS17では、制御コントローラ(2)が、排気ファン(21)の静圧Peが上記機外静圧Pe1に目標差圧ΔPを加えた値であるか否かを判定する。該判定がYesの場合はステップS18に進む一方、Noの場合はステップS16に戻ってステップS16及びS17を繰り返す。
ステップS18では、制御コントローラ(2)の質量流量算出部(56)が、上記給気側電力回転数相関データと上記給気ファン電力計(61)の検出値ws2と上記給気ファン回転数センサ(62)の検出値rs2とから、排気ファン(21)の質量流量がQe1であり且つ排気ファン(21)の静圧Peが上記機外静圧Pe1に目標差圧ΔPを加えた値であるときの給気ファン(20)の質量流量Qs2を算出する。
ステップS19では、制御コントローラ(2)の本運転制御手段(52)が排気ファン(21)の質量流量がQe1、給気ファン(20)の質量流量がQs2となるように両ファン(20,21)の回転数を制御する。具体的には、本運転制御手段(52)は、上記排気側電力回転数相関データと上記排気ファン電力計(63)の検出値weとから、排気ファン(21)の質量流量が所定流量Qe1となる回転数reを導出し、排気ファン(21)の回転数がreとなるように制御する。一方、本運転制御手段(52)は、上記給気側電力回転数相関データと上記給気ファン電力計(61)の検出値wsとから、給気ファン(20)の質量流量が所定流量Qs2となる回転数rsを導出し、排気ファン(21)の回転数がrsとなるように制御する。
尚、本運転における室外の空気及び室内の空気の流れは陽圧設定の場合と同様であるため説明を省略する。
また、排気ファン(21)の質量流量Qe1は、給気ファン(20)の質量流量Qs2はよりも多い。そのため、陰圧設定では、本運転によって室内の空気が換気されると共に、室内圧力が室外圧力よりも目標差圧ΔPだけ低い圧力に調節される。
−実施形態1の効果−
以上より、全熱交換器ユニット(1)を備えた実施形態1の換気装置は、設置後に、2つのファン(20,21)のうちの給気ファン(20)(排気ファン(21))の質量流量をQs1(Qe1)として試運転した際に、室内外の差圧が目標差圧ΔPとなるような排気ファン(21)(給気ファン(20))の質量流量Qe2(Qs2)を導出する導出手段としての試運転制御手段(51)を備えている。そのため、換気装置が設計時の設置位置からずれた位置に設置されたとしても、室内を室外圧力よりも所定値(ΔP)だけ高い圧力又は低い圧力に精度よく且つ容易に調節することができる。
尚、本換気装置では、室内外の圧力差がない状態において給気ファン(20)(排気ファン(21))の質量流量をQs1(Qe1)とする第1試運転を行うことにより、給気ファン(20)(排気ファン(21))の質量流量がQs1(Qe1)であるときの該給気ファン(20)(排気ファン(21))が設けられた通路の圧力損失(機外静圧Ps1(Pe1))を容易に算出することができる。その結果、該機外静圧Ps1(Pe1)を用いることにより、室内と室外とが連通していない状態において、室内外の圧力を実際に測定することなく、室内外の差圧が目標差圧(ΔP)となるような排気ファン(21)(給気ファン(20))の質量流量Qe2(Qs2)を容易に算出することができる。従って、室内を室外圧力よりも所定値(ΔP)だけ高い圧力又は低い圧力に精度よく調節することができると共に、このような室内圧力の調整を容易に行うことができる。
〈実施形態2〉
本実施形態2と、実施形態1との違いは、図7に示すように、上記制御コントローラ(2)の構成、及び、試運転を実行する際に、室内外の差圧を計測する微差圧計(65)が用いられる点において異なる。
具体的には、実施形態2では、制御コントローラ(2)の試運転制御手段(51)は、第1試運転制御部(53)と、第2試運転制御部(55)と、質量流量算出部(56)とを備えている。また、試運転を実行する際に、室内外の差圧を計測する微差圧計(65)が制御コントローラ(2)に接続され、該微差圧計(65)の計測値が制御コントローラ(2)に入力される。
また、実施形態2では、第2試運転制御部(55)は、陽圧設定の場合には、給気ファン(20)の質量流量が所定流量Qs1となるように給気ファン(20)の回転数を制御すると共に、微差圧計(65)の計測値Pgが目標差圧ΔPとなるように排気ファン(21)の回転数を制御する第2試運転を実行する。一方、第2試運転制御部(55)は、陰圧設定の場合には、排気ファン(21)の質量流量が所定流量Qe1となるように排気ファン(21)の回転数を制御すると共に、微差圧計(65)の計測値Pgが目標差圧ΔPとなるように給気ファン(20)の回転数を制御する第2試運転を実行する。
さらに、実施形態2では、質量流量算出部(56)は、陽圧設定の場合には、給気ファン(20)の質量流量がQs1であり且つ微差圧計(65)の計測値Pgが目標差圧ΔPであるときの排気ファン(21)の電力we2及び回転数re2から該排気ファン(21)の質量流量Qe2を算出する。一方、上記質量流量算出部(56)は、陰圧設定の場合には、排気ファン(21)の質量流量がQe1であり且つ微差圧計(65)の計測値Pgが目標差圧ΔPであるときの給気ファン(20)の電力ws2及び回転数rs2から該給気ファン(20)の質量流量Qs2を算出する。
その他の構成については、実施形態1と同様である。
−室内圧力調節運転−
以下、室内圧力調節運転中の動作について図8、9のフローを用いて説明する。
(陽圧設定)
まず、陽圧設定時の運転について図8を用いて説明する。制御コントローラ(2)は、以下のステップS21〜ステップS26において試運転を実行し、ステップS28において本運転を実行する。
ステップS21において、微差圧計(65)を取り付ける。具体的には、室内と室外との連通路に上記微差圧計(65)を設置すると共に、計測値が制御コントローラ(2)に入力されるように該制御コントローラ(2)に接続する。そして、使用者によってリモコン(34)を介して、室内を陽圧状態とする旨及び室内外の目標圧力差ΔPが制御コントローラ(2)に入力されると、該制御コントローラ(2)は、給気ファン(20)と排気ファン(21)の運転を開始し、ステップS22に進む。
ステップS22では、制御コントローラ(2)の第1試運転制御部(53)が第1試運転を実行する。具体的には、第1試運転制御部(53)が給気ファン(20)の質量流量Qsが所定流量Qs1となるように給気ファン(20)の回転数を制御する。
ステップS23では、制御コントローラ(2)が、給気ファン(20)の質量流量Qsが所定流量Qs1であるか否かを判定する。該判定がYesの場合はステップS24に進む一方、Noの場合はステップS22に戻ってステップS22及びS23を繰り返す。
ステップS24では、制御コントローラ(2)の第2試運転制御部(55)が第2試運転を実行する。具体的には、第2試運転制御部(55)が、微差圧計(65)の計測値Pgが目標差圧ΔPとなるように排気ファン(21)の回転数を制御する。
ステップS25では、制御コントローラ(2)が、微差圧計(65)の計測値Pgが目標差圧ΔPであるか否かを判定する。該判定がYesの場合はステップS26に進む一方、Noの場合はステップS24に戻ってステップS24及びS25を繰り返す。
ステップS26では、制御コントローラ(2)の質量流量算出部(56)が、上記排気側電力回転数相関データと上記排気ファン電力計(63)の検出値we2と上記排気ファン回転数センサ(64)の検出値re2とから、微差圧計(65)の計測値Pgが目標差圧ΔPであるときの排気ファン(21)の質量流量Qe2を算出する。
ステップS27では、微差圧計(65)が取り外される。
ステップS28では、制御コントローラ(2)の本運転制御手段(52)が、実施形態1と同様に、給気ファン(20)の質量流量がQs1、排気ファン(21)の質量流量がQe2となるように両ファン(20,21)の回転数を制御する。
(陰圧設定)
次に、陰圧設定時の運転について図9を用いて説明する。制御コントローラ(2)は、以下のステップS31〜ステップS36において試運転を実行し、ステップS38において本運転を実行する。
ステップS31において、陽圧設定時と同様にして微差圧計(65)を取り付ける。そして、使用者によってリモコン(34)を介して、室内を陰圧状態とする旨及び室内外の目標圧力差ΔPが制御コントローラ(2)に入力されると、該制御コントローラ(2)は、給気ファン(20)と排気ファン(21)の運転を開始し、ステップS32に進む。
ステップS32では、制御コントローラ(2)の第1試運転制御部(53)が第1試運転を実行する。具体的には、第1試運転制御部(53)が排気ファン(21)の質量流量Qeが所定流量Qe1となるように排気ファン(21)の回転数を制御する。
ステップS33では、制御コントローラ(2)が、排気ファン(21)の質量流量Qeが所定流量Qe1であるか否かを判定する。該判定がYesの場合はステップS34に進む一方、Noの場合はステップS32に戻ってステップS32及びS33を繰り返す。
ステップS34では、制御コントローラ(2)の第2試運転制御部(55)が第2試運転を実行する。具体的には、第2試運転制御部(55)が、微差圧計(65)の計測値Pgが目標差圧ΔPとなるように給気ファン(20)の回転数を制御する。
ステップS35では、制御コントローラ(2)が、微差圧計(65)の計測値Pgが目標差圧ΔPであるか否かを判定する。該判定がYesの場合はステップS36に進む一方、Noの場合はステップS34に戻ってステップS34及びS35を繰り返す。
ステップS36では、制御コントローラ(2)の質量流量算出部(56)が、上記給気側電力回転数相関データと上記給気ファン電力計(61)の検出値ws2と上記給気ファン回転数センサ(62)の検出値rs2とから、微差圧計(65)の計測値Pgが目標差圧ΔPであるときの給気ファン(20)の質量流量Qs2を算出する。
ステップS27では、微差圧計(65)が取り外される。
ステップS28では、制御コントローラ(2)の本運転制御手段(52)が、実施形態1と同様に、排気ファン(21)の質量流量がQe1、給気ファン(20)の質量流量がQs2となるように両ファン(20,21)の回転数を制御する。
−実施形態2の効果−
このように、実施形態2の換気装置によれば、設置後に、微差圧計(65)を設けて試運転を行うことによって、室内外の差圧が目標差圧ΔPとなるときの両ファン(20,21)の質量流量(Qs1、Qe2)(Qs2、Qe1)を容易に導出することができる。従って、本換気装置が設計時の設置位置からずれた位置に設置されたとしても、室内を室外圧力よりも目標差圧分だけ高い圧力に容易に且つ精度よく調節することができる。
〈その他の実施形態〉
上記実施形態については、以下のような構成としてもよい。
上記各実施形態では、本発明に係る換気装置は、全熱交換器ユニット(1)を備えていた。しかし、本発明の換気装置は、上記全熱交換器ユニット(1)の代わりに、例えば、図10に示すような調湿ユニットを備えていてもよい。
具体的には、上記調湿ユニットは、圧縮機(71)と、四路切換弁(72)と、第1吸着熱交換器(73)と、膨張弁(74)と、第2吸着熱交換器(75)と、アキュムレータ(76)とが接続された冷媒回路(70)を備えている。また、上記調湿ユニットは、上記全熱交換器ユニットと同様に、給気ファン(20)と排気ファン(21)とを備えている。
第1吸着熱交換器(73)及び第2吸着熱交換器(75)は、それぞれ何れもフィン・アンド・チューブ型の熱交換器の表面にゼオライト等の吸着剤を担持させたものである。第1吸着熱交換器(73)及び第2吸着熱交換器(75)では、その表面に担持された吸着剤が冷媒回路(70)を流れる冷媒によって加熱され又は冷却され、そこを通過する空気が吸着剤と接触する。そして、吸着剤が冷却されている場合には、通過空気中の水分が吸着剤に吸着されると共にその吸着熱が冷媒に吸熱されて処理される。これにより、通過空気が除湿される。一方、吸着剤が加熱されている場合には、吸着剤に吸着された水分が脱離して通過空気中に付与される。これにより、通過空気が加湿される。
上記四路切換弁(72)は、第1のポートが第3のポートに連通し且つ第2のポートが第4のポートに連通する第1位置(図10の実線で示す状態)と、第1のポートが第4のポートに連通し且つ第2のポートが第3のポートに連通する第2位置(図10の破線で示す状態)とに切り換わるように構成されている。
冷媒回路(70)では、四路切換弁(72)が第1位置に切り換わると、第1吸着熱交換器(73)が凝縮器となって第2吸着熱交換器(75)が蒸発器となる冷凍サイクルが行われる一方、四路切換弁(72)が第2位置に切り換わると、第2吸着熱交換器(75)が凝縮器となって第1吸着熱交換器(73)が蒸発器となる冷凍サイクルが行われる。また、四路切換弁(72)の位置は、所定間隔で交互に切り換えられるように構成されている。
また、上記調湿ユニットでは、室外からの空気が第1吸着熱交換器(73)を通過して室内へ供給される一方、室内からの空気が第2吸着熱交換器(75)を通過して室外へ排出される第1の状態と、室外からの空気が第2吸着熱交換器(75)を通過して室内へ供給される一方、室内からの空気が第1吸着熱交換器(73)を通過して室外へ排出される第2の状態とに空気通路が切換可能に構成されている。また、空気通路は、所定間隔で交互に切り換えられるように構成されている。
そして、上記調湿ユニットでは、加湿運転と除湿運転とが可能に構成されている。加湿運転は、上記四路切換弁(72)を第1位置に切り換えると共に空気通路を第1の状態に切り換える第1加湿状態と、上記四路切換弁(72)を第2位置に切り換えると共に空気通路を第2の状態に切り換える第2加湿状態とを所定間隔で交互に切り換えることによって実行される。一方、除湿運転は、上記四路切換弁(72)を第1位置に切り換えると共に空気通路を第2の状態に切り換える第1除湿状態と、上記四路切換弁(72)を第2位置に切り換えると共に空気通路を第1の状態に切り換える第2除湿状態とを所定間隔で交互に切り換えることによって実行される。
このように、上記調湿ユニットでは、加湿運転の際には、冷媒回路(70)の蒸発器となっている第1吸着熱交換器(73)又は第2吸着熱交換器(75)において室内からの排出空気の潜熱が冷媒によって回収され、凝縮器となっている第1吸着熱交換器(73)又は第2吸着熱交換器(75)において室外からの供給空気に付与される。一方、除湿運転の際には、冷媒回路(70)の凝縮器となっている第1吸着熱交換器(73)又は第2吸着熱交換器(75)において室内からの排出空気の潜熱が冷媒に回収され、蒸発器となっている第1吸着熱交換器(73)又は第2吸着熱交換器(75)において室外からの供給空気に付与される。
上述のような調湿ユニットにおいても、上記各実施形態と同様の試運転を行って給気ファン(20)と排気ファン(21)との風量(質量流量)を決定した後に本運転(加湿運転又は除湿運転)を行うことによって、室内圧力を室外圧力よりも高い陽圧状態又は室外圧力よりも低い陰圧状態に精度よく且つ容易に調節することができる。
また、上記実施形態1では、窓(35)を開ける等によって室内と室外とを連通させることによって室内圧力と室外圧力とを等圧力状態としていた。しかしながら、室内圧力と室外圧力とは別の手段によって等圧力状態に設定することとしてもよい。
なお、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
以上説明したように、本発明は、室内の換気を行う換気装置に関し、特に、室内の圧力状態を陽圧状態又は陰圧状態に調節可能な換気装置について有用である。
1 全熱交換器ユニット
20 給気ファン
21 排気ファン
22 全熱交換器(熱量回収手段)
51 試運転制御手段(導出手段)
52 本運転制御手段
53 第1試運転制御部
54 機外静圧算出部
55 第2試運転制御部
56 質量流量算出部
65 微差圧計

Claims (7)

  1. 室外の空気を供給空気として室内に供給する給気ファン(20)と、室内の空気を排出空気として室外に排出する排気ファン(21)と、上記給気ファン(20)が設けられて上記供給空気が流れる供給通路と、上記排気ファン(21)が設けられて上記排出空気が流れる排出通路と、上記排出空気中の熱量を回収して上記供給空気に付与する熱量回収手段(22)とを備え、上記室内の空気を換気しつつ室内外の差圧が所定の目標差圧となるように室内圧力を調節する換気装置であって、
    設置後の試運転において、上記給気ファン(20)及び上記排気ファン(21)のうちの一方を第1ファンとし、他方を第2ファンとして上記第1ファンの質量流量が所定の第1流量となるように上記第1ファンの運転を制御したときに、室内外の差圧が上記目標差圧となるような上記第2ファンの質量流量である第2流量を導出する導出手段(51)と、
    上記第1ファンの質量流量が上記第1流量となるように上記第1ファンの回転数を制御する一方、上記第2ファンの質量流量が上記第2流量となるように上記第2ファンの回転数を制御する本運転制御手段(52)とを備えている
    ことを特徴とする換気装置。
  2. 請求項1において、
    上記導出手段(51)は、
    室内外の圧力差のない状態において、上記第1ファンの質量流量が上記第1流量となるように上記第1ファンの回転数を制御して、該第1ファンの回転数から該第1ファンの静圧を算出すると共に、該静圧から該第1ファンが設けられた通路の圧力損失である第1機外静圧を算出し、
    室内と室外とが連通していない状態において、上記第1ファンの質量流量が上記第1流量となるように上記第1ファンの回転数を制御すると共に、該第1ファンの回転数から算出される上記第1ファンの静圧が上記第1機外静圧に上記目標差圧を加えた値となるように上記第2ファンの回転数を制御して、該第2ファンの回転数と電力とから上記第2ファンの質量流量を導出するように構成されている
    ことを特徴とする換気装置。
  3. 請求項1において、
    上記試運転の際には、室内外の圧力差を計測する微差圧計(65)が上記導出手段(51)に接続され、
    上記導出手段(51)は、上記第1ファンの質量流量が上記第1流量となるように上記第1ファンの回転数を制御すると共に、上記微差圧計(65)の計測値が上記目標差圧となるように第2ファンの回転数を制御して、該第2ファンの回転数と電力とから該第2ファンの質量流量を算出するように構成されている
    ことを特徴とする換気装置。
  4. 請求項2又は3において、
    上記第1ファンは上記給気ファン(20)によって構成される一方、上記第2ファンは上記排気ファン(21)によって構成され、
    上記本運転制御手段(52)は、室内圧力が室外圧力よりも所定値だけ高い圧力となるように両ファン(20,21)の回転数を制御するように構成されている
    ことを特徴とする換気装置。
  5. 請求項2又は3において、
    上記第1ファンは上記排気ファン(21)によって構成される一方、上記第2ファンは上記給気ファン(20)によって構成され、
    上記本運転制御手段(52)は、室内圧力が室外圧力よりも所定値だけ低い圧力となるように両ファン(20,21)の回転数を制御するように構成されている
    ことを特徴とする換気装置。
  6. 室外の空気を供給空気として室内に供給する給気ファン(20)と、室内の空気を排出空気として室外に排出する排気ファン(21)と、上記給気ファン(20)が設けられて上記供給空気が流れる供給通路と、上記排気ファン(21)が設けられて上記排出空気が流れる排出通路と、上記排出空気中の熱量を回収して上記供給空気に付与する熱量回収手段とを備え、上記室内の空気を換気しつつ室内外の差圧が上記目標差圧となるように室内圧力を調節する換気装置による室内圧力調節方法であって、
    室内圧力と室外圧力とを等圧力状態とする第1工程と、
    上記給気ファン(20)及び上記排気ファン(21)のうちの一方を第1ファンとし、他方を第2ファンとして上記第1ファンの質量流量が所定の第1流量となるように上記第1ファンの回転数を制御して、該第1ファンの回転数から上記第1ファンの静圧を算出すると共に、該静圧から上記第1ファンが設けられた通路の圧力損失である第1機外静圧を算出する第2工程と、
    室内と室外とを非連通状態とする第3工程と、
    上記第1ファンの質量流量が上記第1流量となるように上記第1ファンの回転数を制御すると共に、該第1ファンの回転数から算出される該第1ファンの静圧が上記第1機外静圧に上記目標差圧を加えた値となるように上記第2ファンの回転数を制御して、該第2ファンの回転数と電力とから上記第2ファンの質量流量を導出する第4工程と、
    上記第1ファンの質量流量が上記第1流量となるように上記第1ファンの回転数を制御すると共に、上記第2ファンの質量流量が上記第4工程における算出値となるように上記第2ファンの回転数を制御する第5工程とを有している
    ことを特徴とする換気装置による室内圧力調節方法。
  7. 室外の空気を供給空気として室内に供給する給気ファン(20)と、室内の空気を排出空気として室外に排出する排気ファン(21)と、上記給気ファン(20)が設けられて上記供給空気が流れる供給通路と、上記排気ファン(21)が設けられて上記排出空気が流れる排出通路と、上記排出空気中の熱量を回収して上記供給空気に付与する熱量回収手段とを備え、上記室内の空気を換気しつつ室内外の差圧が上記目標差圧となるように室内圧力を調節する換気装置による室内圧力調節方法であって、
    室内外の圧力差を計測する微差圧計(65)を設置する第1工程と、
    上記給気ファン(20)及び上記排気ファン(21)のうちの一方を第1ファンとし、他方を第2ファンとして上記第1ファンの質量流量が所定の第1流量となるように上記第1ファンの回転数を制御すると共に、上記微差圧計(65)による計測値が上記目標差圧となるように上記第2ファンの回転数を制御して、該第2ファンの回転数と電力とから該第2ファンの質量流量を算出する第2工程と、
    上記微差圧計(65)を取り外す第3工程と、
    上記第1ファンの質量流量が上記第1流量となるように上記第1ファンの回転数を制御すると共に、上記第2ファンの質量流量が上記第2工程における算出値となるように上記第2ファンの回転数を制御する第4工程とを有している
    ことを特徴とする換気装置による室内圧力調節方法。
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