JP2011027213A - 複列ころ軸受 - Google Patents

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博行 紅林
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Abstract

【課題】複列ころ軸受について、軌道輪の転走面ところの両端部との間に発生するエッジロードを抑制する。
【解決手段】内輪11の転走面11aの、各列の円筒ころ13の両端部との対向箇所にクラウニング部11bを設ける。各列の円筒ころ13両端部の接触圧が低減されるため、エッジロードが抑制される。
【選択図】図1

Description

この発明は、複列ころ軸受、複列スラストころ軸受、およびころを組み込んだ遊星歯車装置に関する。
内輪および外輪の対向する転走面間に複数のころを転動可能に配置したころ軸受は、内輪および外輪の転走面と各ころの転動面とが線接触している。
その構造上、取り付け誤差等があると、この線接触領域の両端部、すなわちころの両端部には応力が集中しやすくなっている。
このような線接触領域の両端部に応力が過大に集中することを一般にエッジロードと称し、エッジロードの発生はころ軸受の疲労寿命の低下の要因となっている。
そこで、ころと内輪および外輪との接触領域全域の接触圧をできるだけ均等にして、エッジロードの発生を抑制するために、特許文献1のように、単列ころ軸受についてその軌道輪の転走面の少なくとも一方にクラウニング(crowning)を形成する試みがなされている。
これによりころの両端部における接触圧が下がるため、接触領域全域の接触圧がほぼ均等となって、ころ軸受の疲労寿命が延長されることになる。
この技術を複列ころ軸受にも応用して、たとえば図10のように、内輪11の単列の転走面11aに、フルクラウニングを形成することも想定されうる。
しかし、このようにころ13が軸方向に2列に並列しているのに対し、これらが接触する転走面11aのクラウニング部11bがひとつであると、それぞれのころ13の両端のうち、外端については特許文献1と同様にエッジロードの発生が抑制されるが、内端については転走面11aが接触圧が小さくならず、いぜんとしてエッジロードが発生してしまう。
そして複列ころ軸受は、通常は単列ころ軸受よりも大きなラジアル荷重が負荷される環境に用いられるため、エッジロードの発生はより深刻な影響をもたらす。
したがって、この構成においては複列ころ軸受の疲労寿命の低下が避けられない。
このことは、複列スラストころ軸受、すなわち対向する面にそれぞれ転走面が形成された一対の軌道盤と、一対の軌道盤の複列の転走面間を転動可能にかつ軌道盤の径方向に複列に配置された複数のころと、を備える軸受についても同様である。
ところで、エッジロードは、遊星歯車装置について、そのピニオンギアをピニオンシャフトで回転可能に支持する構造においても発生する。
特許文献2に代表される一般的な遊星歯車装置は、図7のように、回転可能なサンギア31と、サンギア31と同心に配置される回転不能のリングギア37と、これらサンギア31およびリングギア37とかみ合いながらサンギア31周りを公転する複数のピニオンギア33と、を備える。
図11のように、各ピニオンギア33は軸孔を有して、この軸孔に挿し込まれたピニオンシャフト34により回転可能に支持されており、各ピニオンシャフト34間には板状のキャリア36が架け渡されて固定されている。
この構成上キャリア36はピニオンギア33の公転に連動してサンギア31を中心に回転するため、サンギア31とキャリア36との間で回転数を変換して回転伝達することが可能である。
ここで図11のように、ピニオンギア33の軸孔とピニオンシャフト34の外周にはそれぞれ転走面33a、34aが形成され、対向する転走面間にはころ35が転動可能に介在している。
したがって、このような遊星歯車装置30においては、ピニオンシャフト34が上記した単列ころ軸受における内輪と、ピニオンギア33が単列ころ軸受における外輪と同様に作動しており、単列ころ軸受と同様にエッジロードの問題が生じる。
実用新案登録第2554882号公報 特開2007−187293号公報
そこでこの発明は、複列ころ軸受および複列スラストころ軸受についてエッジロードの発生を十分に抑制することを第一の課題とする。
またこの発明は、遊星歯車装置についてピニオンギアの支持部におけるエッジロードの発生を抑制することを第二の課題とする。
なお、上記第一の課題と第二の課題とは、ころを用いた回転機構におけるエッジロードの発生を抑制するという点で共通している。
上記した第一の課題を解決するため、内輪の外径面と外輪の内径面のいずれか一方または両方に単列の転走面が形成され、前記内輪と外輪の対向する転走面間を転動可能に配置された複列のころを備えた複列ころ軸受において、前記内輪、外輪の単列の転走面の、前記複列のころの両端部との対向箇所にそれぞれクラウニング部を有する構成を採用したのである。
ころの両端部とクラウニング部とが一対一に対応しているため、各列のころの両端部の接触圧が低減されることになって、エッジロードが十分に抑制される。
各クラウニング部の軌道輪軸方向の端部に連続し、軌道輪周方向に延びる周溝を設けると、周溝間にあるクラウニング部を切削等により形成する際に大きな曲率を付けやすくなるため好ましい。
またこの周溝は、潤滑剤を溜める油溝としても機能する。
前記周溝の底に、軌道輪径方向に貫通する径孔を設けると、これが潤滑剤を軸受内に供給する給油孔として機能するため好ましい。
なお、前記ころとしては、円筒ころが好ましい。
また上記した第一の課題を解決するため、対向する面のいずれか一方または両方に単列の転走面が形成された一対の軌道盤と、前記一対の軌道盤の転走面間を転動可能に配置された複列のころとを備えた複列スラストころ軸受において、前記軌道盤の単列の転走面の、前記複列のころの両端部との対向箇所にそれぞれクラウニング部を有する構成を採用したのである。
ころの両端部とクラウニング部とが一対一に対応しているため、各列のころの両端部の接触圧が低減されることになって、エッジロードが十分に抑制される。
前記各クラウニング部の軌道盤径方向の端部に連続し、軌道盤周方向に延びる周溝を設け、前記周溝の底に、軌道盤軸方向に貫通する軸孔を設けるのが好ましい。
なお、前記ころとしては、円筒ころが好ましい。
さらに上記第二の課題を解決するため、外周に外歯を有するサンギアと、前記サンギアを中心に公転可能に配置され、その外周に前記サンギアの外歯にかみ合う外歯を有し、その中心内周に転走面が形成された軸孔を有する一または複数のピニオンギアと、前記ピニオンギアの軸孔に挿通され、外周に前記軸孔の転走面と対向する転走面が形成されたピニオンシャフトと、前記ピニオンギアの軸孔とピニオンシャフトの対向する転走面間を転動可能に配置された単列または複列のころと、前記サンギアと同心に配置され、その内周に前記ピニオンギアの外歯にかみ合う内歯を有するリングギアと、を備えた遊星歯車装置において、前記ピニオンギアの軸孔の転走面およびピニオンシャフトの転走面のいずれか一方または両方を単列とし、その単列の転走面の前記単列または複列のころの両端部との対向箇所にそれぞれクラウニング部を有する構成を採用したのである。
ころの両端部(単列なら2個所)とクラウニング部とが一対一に対応しているため、各列のころの両端部の接触圧が低減されることになって、エッジロードが抑制される。
前記各クラウニング部の軸方向の端部に連続し、周方向に延びる周溝を設けると、周溝間を切削等してクラウニング部を形成する際に、クラウニング部に大きな曲率を付けやすくなるため好ましい。
またこの周溝は、潤滑剤を溜める油溝としても機能する。
前記周溝が、前記ピニオンシャフトに形成され、このピニオンシャフトが、その内部に中空部を有する場合には、周溝の底からこの中空部へと連通する連通孔を設けると、これが給油孔として機能するため好ましい。
なお、前記ころとしては、針状ころが好ましい。
複列ころ軸受および複列スラストころ軸受について、以上のように構成したので、各列のころの両端部の接触圧が低減されることになって、エッジロードが十分に抑制される。
また遊星歯車装置について、以上のように構成したので、各列のころの両端部の接触圧が低減されることになって、エッジロードが抑制される。
第1実施形態の複列ころ軸受の要部断面図 第2実施形態の複列ころ軸受の要部断面図 第3実施形態の複列ころ軸受の要部断面図 第4実施形態の複列ころ軸受の要部断面図 第5実施形態の複列ころ軸受の要部断面図 実施形態の複列スラストころ軸受の要部断面の斜視図 遊星歯車装置の平面図 第1実施形態の遊星歯車装置の図7矢印断面図 第2実施形態の遊星歯車装置の図7矢印断面図 従来の複列ころ軸受の要部断面図 従来の遊星歯車装置の図7矢印断面図
以下、図面を参照しつつ、この発明の各実施形態について説明する。
図1に示す第1実施形態の複列ころ軸受10は、外径面に転走面11aが形成された内輪11と、この内輪11と同心上に配置され、内径面に転走面12aが形成された外輪12と、内輪11と外輪12の対向する転走面11a、12a間に配置された複数の円筒ころ13と、を備える。
円筒ころ13は、内輪11および外輪12の軸方向に2列をなして並列し、内輪11または外輪12の回転にともなって、転走面11a、12a上を転動するようになっている。
また円筒ころ13は、図示省略の公知の保持器によって、隣接するころ間に所定間隔が保持されるように保持されることで、転走面11a、12a上の転動がスムーズになっている。
さらに、この複列ころ軸受10内には、軸受用途に応じた潤滑剤が封入されていてもよい。
また外輪12の転走面12aは外輪12軸方向に分割され、円筒ころ13に対応して2列をなしている。
そして2列の転走面12a間と、外輪内径面の軸方向の両端には円筒ころ13の案内用の鍔が設けられており、この鍔の根元にはぬすみ溝が形成されている。
一方内輪11の転走面11aは内輪11軸方向には分割されておらず、単列をなしている。
この単列の転走面11aには、円筒ころ13の各列に対応して曲面状に滑らかに膨出するクラウニング部11bが形成されている。
ちなみに、転走面11aの軸方向両端には、円筒ころ13案内用の鍔を適宜設けてもよい。
図示のように、転走面11aの円筒ころ13の両端部との対向箇所にはそれぞれクラウニング部11bがあるため、円筒ころ13の両端部と転走面11aとの距離は、円筒ころ13の中程と転走面11aとの距離よりも若干大きくなっている。
そのため、各円筒ころ13の両端部の接触圧が低減されており、取り付け誤差等が生じても、エッジロードが十分に抑制されることになる。
なお、この図においてはクラウニング部11bの曲率を誇張して描いており、実際の曲率はわずかなものである。
図2に示す第2実施形態の複列ころ軸受10では、上記した第1実施形態の構成に加えて、各クラウニング部11bの軸方向の内端に相当するクラウニング部11b同士の境界、および各クラウニング部11bの軸方向の外端には、クラウニング部11bに連続しかつ内輪11外径面の全周に延びて環状をなす有底の周溝11cが形成されている。
この複列ころ軸受10を製造する際には、内輪11の外径面にまず周溝11cを穿ち、しかるのちに周溝11c間を切削等してクラウニング部11bを形成すると、クラウニング部11bの曲率をつけやすくなる。
この周溝11cは潤滑剤を溜める油溝として機能するため、複列ころ軸受10の回転がスムーズになる。
図3に示す第3実施形態の複列ころ軸受10では、上記した第2実施形態の構成に加えて、周溝11cの底に、内輪11の周方向に間隔をおき、かつ内輪11の内径面に向けて径方向に貫通する複数の径孔11dが形成されている。
この径孔は内輪11の内径面から外径面の転走面11a側に潤滑剤を供給する給油孔として機能するため、複列ころ軸受10の回転がいっそうスムーズになる。
なおこの径孔11dは各周溝11cに1つのみ設けてもよい。
図4に示す第4実施形態の複列ころ軸受10では、上記各実施形態とは逆に、外輪12の単列の転走面12aにころの両端部に対向してクラウニング部12bが形成されている。
また、各クラウニング部12bの軸方向の両端部には外輪12内径面の全周に延びる有底の周溝12cが形成されており、周溝12cの底には、外輪12の周方向に間隔をおき、かつ外輪12の外径面に向けて径方向に貫通する複数の径孔12dが形成されている。
この場合においても、各円筒ころ13の両端部の接触圧が低減されており、取り付け誤差等が生じても、エッジロードが十分に抑制され、また軸受の回転がスムーズになっている。
図5に示す第5実施形態の複列ころ軸受10では、内輪11および外輪12の転走面11a、12aが共に単列であり、かつそれぞれの転走面11a、12aにころ両端部に対向するクラウニング部11b、12bが形成されている。この場合においても、エッジロードが十分に抑制される。
図6に示す実施形態の複列スラストころ軸受20は、対向する面にそれぞれ転走面21a、22aが形成された一対の軌道盤21、22と、前記一対の軌道盤21、22の転走面21a、22a間を転動可能に配置された複数の円筒ころ23と、を備える。
円筒ころ23は、軌道盤21、22の径方向に2列をなして並列し、一対の軌道盤21、22の一方の回転にともなって、転走面21a、22a上を転動するようになっている。
また円筒ころ23は、図示省略の公知の保持器によって、隣接するころ間に所定間隔が保持されるように保持されることで、転走面21a、22a上の転動がスムーズになっている。
さらに、この複列スラストころ軸受20内には、用途に応じた潤滑剤が封入されていてもよい。
図中上側の軌道盤21(たとえば機器の回転軸に取り付けられる軸軌道盤)の転走面21aは軌道盤径方向に分割され、円筒ころ23に対応して2列をなしている。
そして2列の転走面21a間と、この軌道盤対向面の径方向両端には円筒ころ23の案内用の鍔が設けられている。
一方図中下側の軌道盤22(たとえば機器のハウジングに取り付けられるハウジング軌道盤)の転走面22aは軌道盤径方向には分割されておらず、単列をなしている。
この単列の転走面22aには、円筒ころ23の各列に対応して曲面状に滑らかに膨出するクラウニング部22bが形成されている。
図示のように、転走面22aの円筒ころ23の両端部との対向箇所にはそれぞれクラウニング部22bがあるため、円筒ころ23の両端部と転走面22aとの距離は、円筒ころ23の中程と転走面22aとの距離よりも若干大きくなっている。
各クラウニング部22bの径方向の内端に相当するクラウニング部22b同士の境界、および各クラウニング部22bの径方向の外端には、クラウニング部22bに連続しかつ軌道盤22の全周に延びて環状をなす有底の周溝22cが形成されている。
なお、この周溝22cは省略可能であり、また周溝22cを形成した場合には、その底には、軌道盤22の周方向に間隔をおき、かつ軌道盤22の裏面に向けて軸方向に貫通する複数の軸孔がさらに形成されていてもよい。
この複列スラストころ軸受20の構成は以上のようであり、上記他の実施形態と同様にエッジロードが十分に抑制され、また周溝22cが潤滑剤を溜める油溝として機能するため、複列スラストころ軸受20の回転がスムーズになる。
図7および図8に示す第1実施形態の遊星歯車装置30は、サンギア31と、サンギア31を中心に周方向に等間隔をおいて配置された3つのピニオンギア33と、サンギア31と同心にピニオンギア33の外周に配置された環状のリングギア37と、を備える。
サンギア31とピニオンギア33はそれぞれ外周に外歯を有し、リングギア37は内周に内歯を有し、これらサンギア31とピニオンギア33の外歯およびピニオンギア33とリングギア37の内歯はかみ合っている。
またサンギア31は中心に挿通されたドライブシャフト32と一体に回転可能になっており、リングギア37は装置のケーシング等に固定されて回転不能になっている。
一方、図8のように各ピニオンギア33はその中心に軸孔を有し、この軸孔にはピニオンシャフト34が挿通されている。
そしてこのピニオンシャフト34の中心には軸方向に延びる中空部34eが形成されている。
軸孔内周とピニオンシャフト34の外周にはそれぞれ単列の転走面33a、34aが形成され、対向する転走面33a、34a間には単列に並列する複数の針状ころ35が転動可能に配置され、この針状ころ35の周りには、適宜潤滑剤が添加されている。
そのため、ピニオンギア33はピニオンシャフト34の周りを回転可能となっている。
このようにピニオンギア33は、ピニオンシャフト34の周りに、軸受を介することなく直接的に支持されているため、遊星歯車装置30の部品点数削減が図られている。
また、各ピニオンシャフト34の転走面34aの両側間には、ピニオンギア33を間に挟んで対向する一対の板状のキャリア36が架け渡されて固定されている(図7においては省略)。
以上の構成から、ドライブシャフト32を回転させるとサンギア31は一体に回転し、サンギア31と回転不能のリングギア37にそれぞれかみ合う各ピニオンギア33は、自転しながらサンギア31を中心に公転することになる。
したがって、ピニオンギア33を支持する各ピニオンシャフト34はサンギア31を中心に公転し、このピニオンシャフト34間に架け渡されて固定されたキャリア36はサンギア31を中心に回転することになる。
そのため、ドライブシャフト32の回転を、回転数を適宜変換(たとえば減速)した状態でキャリア36に伝達できる構成となっている。
なお、上記とは逆にサンギア31を回転不能に固定し、リングギア37を回転可能にしても、リングギア37とピニオンギア33との間で回転数を変換した回転伝達が可能である。
ここで、図8のように、ピニオンシャフト34の単列の転走面34aには、針状ころ35に対応して曲面状に滑らかに膨出するクラウニング部34bが形成されている。
図示のように、クラウニング部34bのシャフト軸方向の中央にある中高部分は、単列をなす針状ころ35の軸方向の中程に対向している。
そのため、針状ころ35の軸方向両端部と転走面34aとの間は、針状ころ35の中程と転走面34aとの間よりも若干離れていることになる。
また、このクラウニング部34bのシャフト軸方向の両端には、クラウニング部34bに連続しかつピニオンシャフト34の全周に延びて環状をなす有底の周溝34cが形成されている。
そして周溝34cの底には、シャフト周方向に間隔をおき、かつ中空部34eに連通する複数の連通孔34dが形成されている。
なお、この周溝34c、連通孔34dは省略してもよい。
上記のように針状ころ35の両端部と転走面34aとの対向箇所にはクラウニング部34bがあるため、針状ころ35の両端部の接触圧が低減されており、取り付け誤差等が生じても、エッジロードが抑制されることになる。
また、周溝34cが潤滑剤を溜める油溝として機能し、連通孔34dがピニオンシャフト34の中空部34eを通じて潤滑剤を供給する給油孔として機能するため、ピニオンギア33の回転がスムーズになる。
図7および図9に示す第2実施形態の遊星歯車装置30では、上記第1実施形態とは逆に、ピニオンギア33の軸孔の単列の転走面33aにクラウニング部33bが形成されている。
この場合においても、針状ころ35の両端部の接触圧が低減されており、取り付け誤差等が生じても、エッジロードが抑制され、ピニオンギア33の回転がスムーズになっている。
なお、クラウニング部33bの両端に連続してピニオンギア33の軸孔の内周全周に延びて環状をなす周溝を形成してもよい。
上記第5実施形態を除いて、各実施形態においては、複列ころ軸受10の一対の軌道輪11、12のいずれか一方の転走面11a、12aのみ、複列スラストころ軸受20の一対の軌道盤21,22のいずれか一方の転走面21a、22aのみ、および遊星歯車装置30のピニオンギア33の軸孔とピニオンシャフト34のいずれか一方の転走面33a、34aのみにクラウニング部を形成しているが、双方の転走面にクラウニング部を設けてもよい。
また、クラウニング部の曲率や周溝および径孔の形状は任意であり、図示したものには限られない。
さらにクラウニング部の形状も図示したフルクラウニングに限られず、少なくともころの両端部との対向箇所にクラウニング部が形成されていればよい。
また上記各実施形態においては、複列ころ軸受10や複列スラストころ軸受20についてはころを2列に構成し、遊星歯車装置30についてはころを単列に構成した場合を例示したが、ころの列数はこれに限定されない。
またころとして円筒ころ13、23および針状ころ35を用いているが、円錐ころ等の他種のころを用いてもよいことは無論である。
10 複列ころ軸受
11 内輪
11a 転走面
11b クラウニング部
11c 周溝
11d 径孔
12 外輪
12a 転走面
12b クラウニング部
12c 周溝
12d 径孔
13 円筒ころ
20 複列スラストころ軸受
21、22 軌道盤
21a、22a 転走面
22b クラウニング部
22c 周溝
23 円筒ころ
30 遊星歯車装置
31 サンギア
32 ドライブシャフト
33 ピニオンギア
33a 転走面
33b クラウニング部
34 ピニオンシャフト
34a 転走面
34b クラウニング部
34c 周溝
34d 連通孔
34e 中空部
35 針状ころ
36 キャリア
37 リングギア

Claims (9)

  1. 内輪11の外径面と外輪12の内径面のいずれか一方または両方に単列の転走面11a、12aが形成され、
    前記内輪11と外輪12の対向する転走面11a、12a間を転動可能に配置された複列のころを備えた複列ころ軸受において、
    前記内輪11、外輪12の単列の転走面11a、12aの、前記複列のころの両端部との対向箇所にそれぞれクラウニング部11b、12bを有することを特徴とする複列ころ軸受。
  2. 前記各クラウニング部11b、12bの軌道輪軸方向の端部に連続し、軌道輪周方向に延びる周溝11c、12cをさらに有する請求項1に記載の複列ころ軸受。
  3. 前記周溝11c、12cの底に、軌道輪11、12径方向に貫通する径孔11d、12dをさらに有する請求項2に記載の複列ころ軸受。
  4. 対向する面のいずれか一方または両方に単列の転走面21a、22aが形成された一対の軌道盤21、22と、
    前記一対の軌道盤21、22の転走面21a、22a間を転動可能に配置された複列のころとを備えた複列スラストころ軸受において、
    前記軌道盤の単列の転走面21a、22aの、前記複列のころの両端部との対向箇所にそれぞれクラウニング部22bを有する複列スラストころ軸受。
  5. 前記各クラウニング部22bの軌道盤径方向の端部に連続し、軌道盤周方向に延びる周溝22cをさらに有する請求項4に記載の複列スラストころ軸受。
  6. 前記周溝22cの底に、軌道盤軸方向に貫通する軸孔をさらに有する請求項5に記載の複列スラストころ軸受。
  7. 外周に外歯を有するサンギア31と、
    前記サンギア31を中心に公転可能に配置され、その外周に前記サンギア31の外歯にかみ合う外歯を有し、その中心内周に転走面33aが形成された軸孔を有する一または複数のピニオンギア33と、
    前記ピニオンギア33の軸孔に挿通され、外周に前記軸孔の転走面33aと対向する転走面34aが形成されたピニオンシャフト34と、
    前記ピニオンギア33の軸孔とピニオンシャフト34の対向する転走面33a、34a間を転動可能に配置された単列または複列のころと、
    前記サンギア31と同心に配置され、その内周に前記ピニオンギア33の外歯にかみ合う内歯を有するリングギア37と、を備えた遊星歯車装置において、
    前記ピニオンギア33の軸孔の転走面33aおよびピニオンシャフト34の転走面34aのいずれか一方または両方を単列とし、その単列の転走面の前記単列または複列のころの両端部との対向箇所にそれぞれクラウニング部33b、34bを有することを特徴とする遊星歯車装置。
  8. 前記各クラウニング部33b、34bの軸方向の端部に連続し、周方向に延びる周溝34cをさらに有する請求項7に記載の遊星歯車装置。
  9. 前記周溝34cが、前記ピニオンシャフト34に形成され、
    このピニオンシャフト34が、その内部に中空部34eを有し、前記周溝34cの底からこの中空部34eへと連通する連通孔34dを有する請求項8に記載の遊星歯車装置。
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