JP2011026817A - 戸体移動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】適用できる戸体の勝手方向(開き方向)を左右兼用とした戸体移動装置を提供する。
【解決手段】回動するアーム21を備えた装置本体2aと、アーム21が係合できる一時固定手段とが組み合わされたものであり、アーム21は、装置本体2aに設けられたアーム本体21aと、アーム本体21aの先端に設けられた固定部21cとを備えており、一時固定手段は固定部21cを保持するアーム固定溝を備えており、アーム固定溝に固定部21cが保持され、その状態で付勢手段23の付勢を受けてアーム21が回動し、これにより戸体が移動するものであって、上記アーム本体21aのうちで上記固定部21cの設けられた部分が、上記の装置本体2aが戸体あるいは戸枠に設けられた状態にて上下方向中央に位置することを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本願発明は、戸体を自動的に閉鎖あるいは開放するための戸体移動装置に関するものである。
戸枠に対して開閉自在に設けられた戸体を、戸体が半開状態から、閉鎖状態あるいは全開状態となるまでの間を自動的に移動可能とされた戸体移動装置としては種々のものが存在している。
例えば、回動するアームを備えた装置本体が戸体あるいは戸枠に設けられており、前記アームの先端が係合できる一時固定手段が戸枠あるいは戸体に設けられたものとして、本願出願人らの特許文献1に係る装置が挙げられる。
この種の戸体移動装置は、最近ではずいぶん普及してきており、建築物の新築当初から設けられることが多い。本願の出願人は、今後は既存の戸体に改造で戸体移動装置を取り付けることが増えると予測している。
しかしながら、既存の戸体移動装置のうち、上記タイプのものは、取り付ける戸体に合わせて専用設計されたものがほとんどであり、例えば、ホームセンターなどの小売店で販売し、一般顧客がそれを購入して自分で既存の戸体に取り付けるということが難しい。
ここで、戸体はヒンジの取り付け位置により、戸枠に対して左開きのものと右開きのもの(勝手違い)がある。従来は上記のように専用設計であったため、適用できる戸体の勝手方向(開き方向)が限定されていた。よって、そのどちらにも対応できる左右兼用の(勝手違い対応の)戸体移動装置を提供すれば、流通コストを削減でき、しかも小売店で一般顧客が迷うことなく購入できるため望ましい。
特開2007−285117号公報
上記に鑑み本願発明は、適用できる戸体の勝手方向(開き方向)を左右兼用とした戸体移動装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本願の請求項1に記載の発明は、回動するアーム21を備えた装置本体2aが戸体11あるいは戸枠12に設けられており、上記アーム21が係合できる一時固定手段25が戸枠12あるいは戸体11に設けられており、戸枠12に対して開閉自在に配位された戸体11を、戸体11が半開状態から、閉鎖状態あるいは全開状態となるまでの間を自動的に移動可能とされた戸体移動装置において、上記の装置本体2aには、少なくとも、戸体11の上記自動移動動作が開始する前における半開状態に対応する待機位置Wと、戸体11の閉鎖状態あるいは全開状態に対応する停止位置Sとの間の範囲内において、回動軸21bを中心として回動可能なアーム21と、上記の待機位置Wから停止位置Sへアーム21が回動するように、アーム21を付勢するための付勢手段23と、アーム21が待機位置Wから停止位置Sへと回動する際において、このアーム21の回動動作を減速させるための緩衝手段24とが設けられ、上記のアーム21は、上記の装置本体2aに設けられたアーム本体21aと、このアーム本体21aの先端に設けられた固定部21cとを備えており、上記の一時固定手段25はアーム固定溝25cを備えており、このアーム固定溝25cは、装置本体2aから遠い側に位置する第1当接部25aと、装置本体2aから近い側に位置する第2当接部25bとを有し、上記第1当接部25aは、戸体11の閉鎖あるいは開放動作に伴い上記アーム21の固定部21cが衝突することにより、アーム21の待機位置Wから停止位置Sへの回動を開始させるための部分であり、上記第2当接部25bは、上記アーム21の待機位置Wから停止位置Sへの回動の際に、上記付勢手段23に付勢されたアーム21の固定部21cが当接し、これにより装置本体2aか一時固定手段25のいずれか一方を他方に接近するように移動させるための部分であり、上記の第1当接部25aと第2当接部25bとの間には、アーム21の固定部21cを配位可能な空間が形成されており、戸体11の上記自動移動動作が行われる際においては、一時固定手段25の上記アーム固定溝25cに上記の固定部21cが保持され、その状態で付勢手段23の付勢を受けてアーム21が回動し、これにより戸体11が移動するものであって、上記アーム本体21aのうちで上記固定部21cの設けられた部分が、上記の装置本体2aが戸体11あるいは戸枠12に設けられた状態にて、当該装置本体2aの上下方向中央に位置することを特徴とする戸体移動装置を提供する。
また、本願の請求項2に記載の発明は、上記装置本体2aの一つにつき、上記の付勢手段23と緩衝手段24とが一つづつ設けられており、上記の装置本体2aが戸体11あるいは戸枠12に設けられた状態にて、上記の付勢手段23と緩衝手段24とのうち一方が上方、他方が下方に位置しており、上記のアーム21が、上記の付勢手段23と緩衝手段24とに挟まれるように設けられたものであって、上記アーム本体21aの先端に取付部21a1が設けられており、上記の取付部21a1に対し、上記の固定部21cが取り付け及び取り外し可能とされたことを特徴とする、請求項1に記載の戸体移動装置を提供する。
本願発明は、適用できる戸体の勝手方向(開き方向)を左右兼用とした戸体移動装置を提供することができるものであって、これにより、流通コストを削減できたものである。そして、小売店でこの戸体移動装置を販売する場合にあっては、一般顧客が迷うことなく購入できるものである。
(A)は本願発明の一実施例に係る戸体移動装置のうち、装置本体を示す斜視図であり、(B)は(A)に図示したものと勝手違いの装置本体を示す斜視図である。 図1に示す装置本体から、外部ケーシングを取り外した状態を示す斜視図である。 上記装置本体の要部分解斜視図である。 上記装置本体の、ケーシングを取り去った状態の斜視図である。 上記戸体移動装置の使用状態の概略を示す斜視図であって、(A)は戸体が開放された状態を示し、(B)は戸体が閉鎖された状態を示す。 上記装置本体のアームの動作を示す図であって、(A)はアームの動作前の状態を示し、(B)はアームの動作後の状態を示す。 上記戸体移動装置の一時固定手段を示す斜視図であって、(A)は化粧カバー3が取り外された状態を示し、(B)は一体の状態を示す。 上記戸体移動装置の動作を示す図であって、自動移動動作を開始する時点の状態を示す。 上記戸体移動装置の動作を示す図であって、自動移動動作の途中時点の状態を示す。 上記戸体移動装置の動作を示す図であって、自動移動動作が終了した時点の状態を示す。
以下、本願発明の一実施例をとりあげて説明する。
まず、図5(A)に示すように、戸枠12に戸体11がヒンジ支持された開き戸、つまり、ヒンジを中心として戸体11が戸枠12に対して回動可能とされた開き戸であって、この開き戸における戸枠12に囲まれた内側に配位された戸体11が、半開状態から閉鎖状態へと自動的に移動するように戸体移動装置が設けられた場合について説明する。ここで「閉鎖状態」とは戸体11が完全に閉鎖された状態を示し、「全開状態」とは戸体11が完全に開放された状態を示し、「半開状態」とは戸体11が開放された状態であって、かつ、戸体移動装置が作動していない状態(ただし、作動開始の瞬間も含む)を示す。図5(A)に示された開き戸は、戸体11を操作者が図示手前側に引いて開けるものとして、その操作者から見てヒンジが右側に設けられており、この場合の勝手方向(開き方向)は左開きである。
また、以下の説明における方向の表現は、基本的には図1(A)、図3、図4、図5(A)に示した状態での位置関係に基づいている。具体的には、上下方向及び水平方向に関しては、上記各図に示す状態におけるものとする。そして、戸枠12を基準とした戸体11寄りの方向を「前方」、その逆の方向を「後方」とする。「側方」とは、水平方向を指し、上下方向の側方は含めない。ただし、上下左右などの表記については、各図の図示方向によって説明する場合もあって、その際にはその旨を特記している。なお本説明における方向の表現は、理解を容易にするためのものであり、この表現を根拠に、本願発明が制限して理解されるべきではない。
本例の戸体移動装置2は、アーム21、付勢手段23、ダンパー24、一時固定手段25を有する。そのうち、アーム21、付勢手段23、ダンパー24の各々は、図6(A)(B)に示すようにケーシング20にまとめて設けられており、これらが装置本体2aを構成する。本例においては、図5(A)(B)に示すように、この装置本体2aが戸枠12に設けられる。そして、一時固定手段25は戸体11に設けられる。なお、本例とは逆に、装置本体2aが戸体11に設けられ、一時固定手段25が戸枠12に設けられるものとしても良い。
まず、本例における戸体移動装置2の動作を簡単に説明しておく。図1(A)に示すような、アーム21が装置本体2aから飛び出た状態(待機位置Wの状態(図6(A)参照))で、戸体11を閉鎖していくと、図8に示すように、アーム21の固定部21cが一時固定手段25のアーム固定溝25cに当たる。その後アーム21が付勢手段23の付勢を受けて停止位置Sへ向かい回動を開始し、これに伴い戸体11が閉鎖される。以下、各々の構成部材について説明していく。
[ケーシング]
本例におけるケーシング20は横長であって、縦断面が略四角形の筒状体である。このケーシング20は図5(A)(B)に示すように、戸枠12への取り付け時において水平方向に配位される。
本例におけるケーシング20は、図2及び図3に示すように、二つの分割部201a,201b及びスペーサー201c,201dにより構成された内部ケーシング201と、図1(A)(B)及び図2に示すように、内部ケーシング201の上面を除いて覆うことのできる外部ケーシング202とからなっている。
分割部201a,201bは、図3に示すように、各々の縦断面が横倒しの「コ」の字状とされた部材であって、前記横倒しの「コ」の字断面のうち開放された側が上下方向に向かい合い、側面が二重に重ねられて各分割部201a,201bが組み合わされる。
本例では、装置本体2aの一つにつき、付勢手段23と緩衝手段24とが一つづつ設けられている。そのため、特許文献1に示された構造のようにアームを二つの付勢手段で挟むものと異なり、アーム21に付勢手段23からの力が片方から(非対称に)かかることになる。この非対称の力によってケーシング20にねじれが発生してしまう可能性があるため、上記のように分割部201a,201bの対向面同士を二重に重ねることでケーシング20の強化をはかっている。
ケーシング20の強化に関しては、本例の手段に限られるものではない。本例では、二重重ねとした部分がケーシング20の側面(縦面)であるが、上下面(横面)であっても良い。つまり、横長であるケーシング20の延長方向に対して平行な面のうち少なくとも一つの面が、他の面よりも強化されていれば良い。より望ましくは、ケーシング20の延長方向に対して平行な、向かい合う一組の面が、他の面よりも強化されていれば良い。また、ケーシング20に板状や棒状の補強部材を取り付けたり、ケーシング20にプレス加工などによってリブを加工することで強化しても良い。
内部ケーシング201の上面と下面とには、貫通孔201eが設けられている。本例では各面につき、図1(A)(B)に記号を付した3箇所に設けられている。この貫通孔201eにねじが通され、図5(A)(B)に示すように、戸枠12に対して装置本体2aが固定される。
外部ケーシング202は、装置本体2aの外観を良くするために設けられたものである。この外部ケーシング202は、図2に示すように、箱状部202aと平板部202bとが組み合わされたものである。平板部202bの内面には固定爪202b1が4箇所突出しており、この固定爪202b1を各々箱状部202aに引掛けることで箱状部202aと平板部202bとを一体にできる。戸体11の勝手方向(開き方向)につき、左開きのものと右開きのものとに対応させるため、この箱状部202aに対して、内部ケーシング201と平板部202bを上下ひっくり返して取り付けることができる。
本例において、この外部ケーシング202は、内部ケーシング201に対しては、ねじなどによる直接の固定はなされていない。上記のように、箱状部202aと平板部202bとを一体にした際に内部ケーシング201が挟み込まれ、内部ケーシング201を外部ケーシング202が囲むようになっている。そのため、外部ケーシング202の外面には取り付け用のねじなどが露出せず、美しい外観とできる。ただし、場合によっては、箱状部202aに、例えば上記内部ケーシング201の貫通孔201eと一致する位置に貫通孔を設けておき、ねじによって内部ケーシング201と外部ケーシング202とを直接固定するものとしても良い。
なお、外部ケーシング202の上面は開口されているが、これは、装置本体2aを戸枠12に取り付ける際、内部ケーシング201の上面が戸枠12に当接するからである。そして外部ケーシング202の側面には、アーム本体21aを突出させるためのスリット202cが貫通している。このスリット202cは、箱状部202aと平板部202bとにわたって設けられている。図2に示すように、このスリット202cは、箱状部202aには左右両端面に設けられており、平板部202bには左側(図2では右側に図示)にのみ設けられている。図2は図1(A)の形態に対応しているが、図1(B)に示すように、戸体11の勝手方向(開き方向)を別のものに対応させる場合は、平板部202bを、スリット202cが右側(図2上では左側)になるように、図2とは上下逆に入れ替えて箱状部202aに取り付ければ良い。つまり、箱状部202aはそのままとし、装置本体2aにおける内部ケーシング201で囲まれた部分及び外部ケーシング202の平板部202bを上下逆に入れ替えることになる。
本例では、図4及び図6(A)(B)に示すように、ケーシング20の内部に二つのスペーサー201c,201dが設けられている。このスペーサー201c,201dは本例では樹脂製であり、内部ケーシング201における上側内面と下側内面との間に、これら各面に当接して設けられる。このスペーサー201c,201dには、上記内部ケーシング201の貫通孔201eに通されるねじが通るような貫通孔が上下方向に貫通している。このスペーサー201c,201dもケーシング20の強度の一部を負担するが、特にこのスペーサー201c,201dは、戸枠12に対して装置本体2aを固定する際にケーシング20を貫通するねじの押圧力を確実に受け止める役割を果たすものである。
上記二つのうち一方のスペーサー201cは、ケーシング20においてアーム21の設けられた側に近い端面に設けられている。この一方のスペーサー201cは、図6(B)に示すような位置にアーム21がある場合にアーム本体21aと当接するものとされており、アーム21が停止位置Sを超えて回動し過ぎることによってダンパー24の可動棒24aが押し込まれ過ぎてしまい、ダンパー24に過度の負担がかからないようにできる。また、上記二つのうち他方のスペーサー201dは、ケーシング20においてダンパー本体24bの側方に、アーム21の回動に伴うダンパー24の動作に干渉しないように設けられている。
[アーム]
アーム21は、アーム本体21aと、このアーム本体21aの先端に設けられた固定部21cとを有している。このアーム21は、図4に示すように、下側の付勢手段23と上側のダンパー24とに挟まれるように設けられている。
本例のアーム本体21aは平板状体により形成されており、全体として一定の厚みを有している。図3、図4に示すように、基端側には回動軸21bが貫通して設けられてこれを介してケーシング20に取り付けられており、この回動軸21bを中心に所定範囲内においてアーム本体21aが回動可能とされている。そして、図1(A)(B)に示すように、アーム本体21aの先端寄りの部分がケーシング20から突出している。基端側には回動軸21bと共に、軸状の付勢手段取付部21a2とダンパー取付部21a3が設けられている。
本例では、装置本体2a及び一時固定手段25が「吊り元」に設けられることを想定して設計されているため、戸体11を自動閉鎖させるための戸枠12に対する角度に対応した、アーム21の待機位置Wから停止位置Sまでの移動距離を、「戸先」に設けられる場合に比べて小さくできる。よって、本例のアーム21は比較的短い長さとされている。
なお、上記の「吊り元」に設けられる状態とは、装置本体2aにおけるアーム21の回動軸21bの位置が、戸体11の水平方向における中央よりもヒンジに近い位置にある状態を指す。図5(A)(B)に示す取り付け位置は「吊り元」である。そして、「戸先」に設けられる状態とは、装置本体2aにおけるアーム21の回動軸21bが、戸体11の水平方向における中央よりもヒンジから遠い位置にある状態を指す。
また、本例のアーム本体21aは、上下方向においては一定の位置を保ちつつ延びるような形状とされているが、水平方向においては基端側から先端側にかけて湾曲した形状とされている。これは、戸体11の自動移動動作をさせないようにすることを目的とした場合などにおいて、図6(B)に示すように、アーム21を停止位置Sを超えた状態とした場合に、アーム21が直線状に延びる形状であると、固定部21cがスペーサー201cに干渉してしまい、固定部21cが装置本体2aから大きく突出した状態となって、戸体11が閉まり切らなくなってしまう可能性があるためである。よって、固定部21cを装置本体2aに近づけるために、このような湾曲した形状を採用している。
本例では、アーム21の回動範囲の一端側寄りの位置が待機位置W(図6(A)、図8に示した状態)、他端側寄りの位置が停止位置S(図10に示した状態)となり、それぞれが戸体11の半開状態と閉鎖状態とに対応している。アーム21は、少なくとも上記の範囲内で回動可能とされている。なお、本例とは逆に、戸体11を全開させるために戸体移動装置を用いる場合は、待機位置Wが戸体11の半開状態に対応し、停止位置Sが戸体11の全開状態に対応することになる。
本例では、図3に示すように、アーム本体21aの先端寄りに貫通孔である取付部21a1が設けられている。この取付部21a1に対して、下記の固定部21cが取り付け及び取り外し可能とされている。この取付部21a1は本例のような貫通孔に限られるものではなく、凹部、凸部など、固定部21cの取り付け及び取り外しが可能な形状であれば他の形状であっても良い。
上記の取付部21a1に取り付けられる固定部21cは円筒状のもので、本例では、一時固定手段25のアーム固定溝25cが、上方を開放させて設けられるため、アーム本体21aの下面から突出するように設けられる。なお、一時固定手段25の形状や戸体11への取り付け状態によっては、固定部21cがアーム本体21aの上面から突出するように設けられたものであっても良い。
図8〜図10に示すように、この固定部21cが、戸体11に取り付けられた一時固定手段25(より具体的には一時固定手段25におけるアーム固定溝25c)に保持されることによって、戸体11を、付勢手段23の付勢力により引き寄せて自動的に閉鎖することができる。
本例の固定部21cは、図3に示すように、上記の取付部21a1に通される軸部21c1と、この軸部21c1に対して回動可能とされたローラー部21c2、及び前記軸部21c1と組み合わされて前記ローラー部21c2を支持する、筒状の支持部21c3とを有するものである。本例の軸部21c1としては、固定部21cに対して取り付け及び取り外しを可能とするため、ねじが用いられている。なお、図示は省略しているが、軸部21c1には雄ねじが、支持部21c3には雌ねじが設けられている。
このようなローラー部21c2を有する構成とすることにより、図8〜図10に示すように、固定部21cが一時固定手段25のアーム固定溝25cに位置した際において、ローラー部21c2が一時固定手段25の第1当接部25aや第2当接部25bに対して回動できる。そのため、一時固定手段25に対して小さな抵抗で固定部21cを移動させることができる。
ここで本例のように、アーム21のうち少なくとも取付部21a1が、装置本体2a(より厳密には、装置本体2aのうちで内部ケーシング201に囲まれた部分)の上下方向中央に位置するようになされている。これにより、図1(A)に示す状態と図1(B)に示す状態を見比べれば理解できるように、装置本体2aの戸枠12に対する取り付け位置(上下方向)を変えることなく、装置本体2aにおける内部ケーシング201で囲まれた部分及び外部ケーシング202の平板部202bを上下ひっくり返すことで、取付部21a1の上下方向の位置を同じ位置にできる。そして、この上下ひっくり返った状態の取付部21a1において固定部21cを上下逆に付け替えれば、左開きの戸体であっても右開きの戸体であっても、同一の装置本体2aを使用することが可能である。
上記のことから、戸体の勝手方向(開き方向)に合わせた専用形状の装置本体2aを各々製造する必要がなくなる。よって、汎用性の高い戸体移動装置を提供することができ、製造コスト(金型コスト)、及び、保管コストや運送コストなどの流通コストを削減できる。そして、小売店で戸体移動装置を販売する際においても、勝手方向(開き方向)対応を間違えることにより、取り付けられない装置本体2aを一般顧客が誤って購入してしまうこともなくなる。また、戸体移動装置の販路拡大をはかることができる。
なお、アーム本体21aの形状は本例のものに限定されない。例えば本例のように全体を平板状体としたもの以外に、丸棒状や角棒状のものとしたり、先端だけを平板状に形成したものであっても良い。その他に、戸枠12あるいは戸体11に対する取り付け状況や、戸体11の自動移動動作の範囲設定など、戸体移動装置の設計に応じて種々の形態での実施が可能である。
ここで、図3に示すように、アーム本体21aの基端部分の上面にはストッパー部材22が取り付けられている。このストッパー部材22には、付勢手段23の先端部23aを引掛けるための軸である付勢手段取付部21a2と回動軸21bとが各々貫通する。このストッパー部材22は、図8に示すように、その一部である係止溝22aが下記のアーム位置保持手段27における係止部27aに引っ掛かることで、アーム21を待機位置Wのまま保持させることができる。
本例では、平板状のアーム21とブロック状のストッパー部材22とが別々に形成されているが、このアーム21を例えば鋳物や硬質樹脂などで製作する場合にあっては、アーム21とストッパー部材22とが元から一つの部品として形成されたものであっても良い。
[付勢手段]
付勢手段23は、アーム21を回動軸21bを中心として待機位置Wから停止位置Sへ向かい回動させるように常時付勢するものである。本例における付勢手段23は、ケーシング20内に設けられた一本のコイルばねであり、引張力による付勢がアーム21の基端部分にかかるようにされた、いわゆる「引きばね」である。図4に示すように、この付勢手段23の先端部23aはアーム本体21aの基端部分から突出する軸である付勢手段取付部21a2に対して取り付けられており、基端部23bはケーシング20に支持された軸である兼用取付部26に取り付けられる。
付勢手段23としては汎用のばねを用いることができる。つまり、付勢手段23とダンパー24とが別個に設けられた構成とできるため、例えば、ダンパーにばねが仕込まれたことにより付勢手段と緩衝手段とを兼ねた、構造が比較的複雑な専用品を用いる必要がない。そして、後述するダンパー24についても汎用の直動ダンパーを使用できるため、装置本体2aの構造を簡単にでき、装置の製造コスト低減に貢献できる。ただし本願発明は、上記のような付勢手段と緩衝手段とを兼ねたものを用いることを全く排除するものではなく、例えば装置本体2aを更に小型化する要求がある場合などには、付勢手段と緩衝手段とを一体化したものを用いても良い。
また、付勢手段23として、本例では一本のコイルばねが用いられているが、装置本体2aの形状についての設計条件が許すのであれば、これに限られず、例えば、二本以上のコイルばねを用いたり、回動軸21bに取り付けて用いる渦巻ばねなど、他の種類のばねや、ゴムなどの弾性を有する樹脂を用いても良い。また、付勢手段23をアーム21及びケーシング20に対して取り付ける場所も限定されるものではない。そして、本例とは逆に、いわゆる「押しばね」を用い、ばねの伸びを利用してアーム21を付勢するものとしても良い。
付勢手段23の付勢力を調整するための手段を設けても良い。この手段としては、図示はしないが、例えば、付勢手段23の先端部23aの取付箇所からの距離を変更できるように、同基端部23bの取付箇所が可変とされた手段が挙げられる。この手段のより具体的な例としては、複数の分岐溝が枝状に分岐した係止溝をケーシング20に設けておき、その係止溝に付勢手段23の基端部23bを支持する可動軸(本例の兼用取付部26に相当)を配位する。これにより、コイルばね23の初期長さを変更可能としてアーム21の移動速度を調整でき、これに応じて戸体11の閉鎖速度の緩急を調整することができる。また、この例以外にも種々の手段を採用できる。
[ダンパー(緩衝手段)]
ダンパー24は、付勢手段23の付勢によりアーム21が待機位置Wから停止位置Sへ向かって回動する際に、アーム21の回動動作を減速させるための緩衝手段として作用する。本例においては、このダンパー24として直動式のダンパーが用いられている。つまり、可動棒24aがダンパー本体24bに対して直線状に出入りする構造とされている。
ダンパー24の可動棒24aの先端はアーム本体21aの基端部分におけるダンパー取付部21a3に接続されている。これにより、アーム21からダンパー24へと力の伝達がなされる。一方、ダンパー本体24bの基端部分は、軸状の兼用取付部26で支持されている。つまり本例では、付勢手段23の基端部分とダンパー24の基端部分とは同じ軸で支持されている。
なお、上記の付勢手段23と同様、このダンパー24についても、緩衝能力をねじなどにより調整可能としておくことで、戸体11の閉鎖速度を調整可能としても良い。
アーム21が待機位置Wとされた状態で、戸体11を閉鎖していくと、図8に示すように、アーム21の固定部21c(より具体的にはローラー部21c2)が、一時固定手段25のアーム固定溝25cに入り込む。その後戸体11の閉鎖動作が進むと共に、固定部21cがアーム固定溝25cの更に奥に入り、固定部21cがアーム固定溝25cに保持された状態となる。
アーム21は付勢手段23に付勢されているから、上記のように固定部21cがアーム固定溝25cに保持された状態のまま、アーム21が待機位置Wから停止位置Sへ向かい回動していく。これに伴い、装置本体2aが取り付けられた戸枠12に引き寄せられるように戸体11が移動して閉鎖される。そしてこの閉鎖動作中において、アーム21の待機位置Wから停止位置Sへ至るまでの回動動作が、ダンパー24の緩衝作用によって減速される。そのために戸体11の移動も減速され、戸体11の開口側端面11aが戸枠12に設けられた戸当たり部材12aに対して急に衝突してしまうこともなく、静かに、かつ確実に閉鎖動作を行うことができる。また、このダンパー24の存在により、アーム21が急激に移動することがないため、戸枠12に対して戸体11がバウンドしてしまうこともない。
[アーム位置保持手段]
上記のようにアーム21を待機位置Wに保つために、ケーシング20にはアーム位置保持手段27が設けられている。このアーム位置保持手段27は、図6(A)に示すようにアーム21が待機位置Wにある時に、アーム位置保持手段27の一部である係止部27aがアーム21に取り付けられたストッパー部材22の係止溝22aに引っ掛かる。これにより、停止位置Sへと回動させる方向に常時付勢されているアーム21を、待機位置Wのまま保持することができる。
このアーム位置保持手段27として、本例では略L字状に折り曲げられた板ばねが用いられており、図6(A)(B)に示す下端側である基端側27bがケーシング20に固定されている。そして先端側が「V」の字状に折り曲げられて当接部27aとされている。板ばねのばね力により、この当接部27aがストッパー部材22における係止溝22aを押さえつける。このアーム位置保持手段27のストッパー部材22への押圧は、戸体11を閉じていくに伴い、図8に示すように、アーム21の固定部21cが一時固定手段25の第1当接部25aに衝突することによってアーム21が回動させられるまで継続する。この衝突によりアーム位置保持手段27の上記引っ掛かりが外れ、その後、アーム21は付勢手段23の付勢を受けて停止位置Sへと回動していく。
アーム位置保持手段27の形態は、アーム21を待機位置Wに保持できるものであれば、本例のものに限定されるものではなく、種々に変更して実施し得る。例えば、樹脂などからなる弾性部材を当接させるものとしたり、ケーシング20に対して回動可能に設けられた金具の先端に鈎爪を設けておき、この鈎爪でアーム21を保持するものとしても良い。そして、平面の当接によるもの、または摩擦によるものや磁石を用いたものなど、付勢力を用いないものであっても良い。
また、付勢力を用いるものであっても、本例の板ばねのように、アーム21を押圧するものに限られず、コイルばねなどを用いることにより、アーム21を引っ張ってアーム21を待機位置Wに保持できるものであっても良い。
また、本例のアーム位置保持手段27のような個別の手段を用いず、アーム21と付勢手段23との位置関係でアーム21を待機位置Wに保持するものとしても良い。例えば、回動軸21bに対して付勢手段取付部21a2が前方寄りにあるか後方寄りにあるかによって、付勢手段23の付勢力によりアーム21が待機位置Wで保持されるか、停止位置Sへと回動するかが決まる手段を取ることができる。この手段において、回動軸21bに対して付勢手段取付部21a2が前方寄りにある際には、アーム21が待機位置Wで保持される。そして、アーム21のローラー部21c2が一時固定手段25における第1当接部25aに衝突することによってアーム21が回動し、回動軸21bに対して付勢手段取付部21a2が後方寄りに移動すると、それに伴い、付勢手段23の付勢力によりアーム21が自動的に回動を開始する。
上記のようにして構成された装置本体2aは、本例では図5(A)(B)に示すように、戸枠12に取り付けられる。より具体的には、戸枠12のうちで戸体11の上方に位置する部材の下面に、装置本体2aにおける内部ケーシング201で囲まれた部分が下方から上方へと貫通するようにしてねじ固定がなされ(ねじの図示はしていない)、その内部ケーシング201を囲むようにして外部ケーシング202が取り付けられる。そして、装置本体2aから突出するアーム21が戸体11に向くようにされる。戸枠12には、戸体11が閉鎖状態で当接する戸当たり部材12aが設けられているが、アーム21がこの戸当たり部材12aと干渉しないようにして、装置本体2aが取り付けられる。ただし、戸当たり部材12aの寸法により、アーム本体21aが干渉してしまうような場合は、装置本体2aと戸枠12の下面との間にスペーサーを挟んでやる必要がある。
[一時固定手段]
一時固定手段25は、本例においては図5(A)(B)に示すように、戸体11の表面に、装置本体2aに向かい合うようにして取り付けられる。取り付け位置は、一時固定手段25におけるアーム固定溝25cの出入口25c1が、装置本体2aから突出するアーム21の固定部21cに一致する位置とする。このように戸体11の表面に取り付けた構造とすることにより、一般顧客であっても比較的容易に取り付け作業ができる。ただし、デザイン性を重視し、一時固定手段25を目立たなくする場合は、一時固定手段25を戸体11に埋め込むようにしても良い。
本例の一時固定手段25は、図7(A)に示すように、戸体取付部25xと、その戸体取付部25xにねじ止めによって取り付けられる溝部25yとからなっている。そして、各部25x,25yを覆う化粧カバー3が設けられている。
戸体取付部25xは、図示左右両端に長孔25dが形成されており、この長孔25dを用いてねじ固定することによって、戸体11に対し、水平方向の取り付け位置を調整することが可能である。よって、戸枠12に取り付けられた装置本体2aに対する位置合わせを比較的容易に行うことができる。
溝部25yは、アーム固定溝25cが形成された部材である。このアーム固定溝25cは、溝部25yにおいて表裏貫通して設けられている。そして、この溝部25yは、上記の戸体取付部25xに対して表向き、裏向きのいずれでも取り付けが可能である。これにより、アーム固定溝25cにおける出入口25c1を、一時固定手段25の左右いずれ側にも位置させることができる。なお、図7(A)に示したのは出入口25c1が左側に位置する場合である。よって、一時固定手段25においても上記の装置本体2aと同様、対称形状(勝手違い)の個々のものを用意する必要がなく、部品の形状を共通化でき、流通コストを抑えることができて有利である。
アーム固定溝25cは、本例では、戸体取付部25xと溝部25yとが組み合わされた状態において上部が開放されており、入口が湾曲し、奥側では戸体11の表面と平行に形成された直線状の溝である。アーム21の固定部21cがアーム固定溝25c内を支障なく移動できるように、この溝の幅寸法(内寸)はローラー部21c2の径寸法よりもわずか大きめに形成されている。戸体11の自動移動動作が行われる際においては、アーム固定溝25cにアーム21の固定部21cが保持され、その状態で付勢手段23の付勢を受けてアーム21が回動し、これにより戸体11が停止位置Sへと移動する。アーム固定溝25cは、装置本体2aから遠い側に位置する第1当接部25aと、装置本体2aから近い側に位置する第2当接部25bとを有している。本例では、第1当接部25aは溝部25yに形成されており、第2当接部25bは戸体取付部25xに形成されている。
第1当接部25aは、戸体11の閉鎖あるいは開放動作(本例では閉鎖動作)に伴いアーム21の固定部21cが衝突することにより、アーム21の待機位置Wから停止位置Sへの回動を開始させるための部分である。
第2当接部25bは、本例においては、付勢手段23の付勢力によってアーム21が待機位置Wから停止位置Sへと回動する際に、アーム21の固定部21cが当接し、これにより、一時固定手段25を装置本体2aに接近するように移動させるための部分である。なお、本例とは逆に装置本体2aを戸体11に取り付け、一時固定手段25を戸枠12に取り付けた場合にあっては、上記とは逆に装置本体2aを一時固定手段25に接近するように移動させることになる。
なお、アーム固定溝25cのうち奥側、つまり、出入口25c1から遠い側に内部緩衝手段29が設けられている。この内部緩衝手段29は、図8〜図10に示すように、アーム固定溝25cにおけるアーム21の固定部21cが通過する部分のうち、停止位置Sにおける固定部21cの位置よりも出入口25c1寄りの区間にかかるように設けられている。
この内部緩衝手段29にアーム21の固定部21cが当接することにより、アーム固定溝25c内でのアーム21の移動速度が減速される。そしてこの移動速度の減速は、アーム固定溝25c内で固定部21cが通過する部分のうちで、出入口25c1から遠い側の一部区間にてなされる。本例ではこの減速は、戸体11が閉鎖状態あるいは全開状態となるまで継続してなされる。なお、これに限らず断続的な減速であっても良い。
この内部緩衝手段29は弾性体29aを備えている。本例ではこの弾性体29aとしてコイルばね(圧縮ばね)が用いられており、このばね29aの先端にアーム21の固定部21cが当接する。
内部緩衝手段29としては、上記のコイルばねに限らず、例えば板ばねなどの種々の形態・材質のばね、ゴムブロックなどが使用できる。更には、弾性体に限らず、油圧ダンパー、ガス圧ダンパーなどの種々のダンパー、そして、アーム21に対して摩擦により減速をなすものも使用できる。つまり、アーム固定溝25c内でのアーム21の移動速度を減速できるものであれば、種々の材料を構成部材として使用できる。
本例の場合、ばね29aの先端にアーム21の固定部21cが当接し、ばね29aが圧縮され、このばね29aの圧縮により固定部21cの移動速度が減速される。そのため、ダンパー24の作動特性上、アーム21の装置本体2aに対する角度が小さくなって緩衝作用が落ちてしまったとしても、戸体11の閉鎖動作、あるいは開放動作の最終段階において、アーム21の移動速度の減速がこの内部緩衝手段29によって補完される。これにより、戸体11を戸枠12の戸当たり部材12aにソフトに当てることができ、強く衝突して「バタン」と音を立ててしまい、戸体の周囲に居る者に不快感を与えてしまうようなことがなくなる。
化粧カバー3の側面には二箇所、開口部31が設けられている。この開口部31は、一時固定手段25を覆う際に出入口25c1に一致する位置に設けられている。上記のようにアーム固定溝25cにおける出入口25c1を左右いずれ側にも位置させることができるため、二箇所の開口部31のうち出入口25c1に重ならない方には、蓋部材3aを取り付けて閉じることができる。
本願発明は、上記に例示したように構成されるが、種々に形態を変更して実施が可能である。まず、戸体11の閉鎖状態あるいは開放状態については、場合により種々に変更して設定が可能である。例えば、換気のためや、犬猫などのペットを通過可能とするため、閉鎖時においても全閉状態となるようにせず、所定の隙間を保ったまま閉鎖されるように設定しても良い。また、1枚の戸体11に2つの戸体移動装置が用いられたものとしても良い。
また上記においては、装置本体2aの長手方向を水平方向とした場合を示し、位置関係についてこれに即して説明したものであるが、装置本体2aの長手方向を垂直方向とすることもできる。
また、上記においては、戸体の一端が支持されており、その一端を中心に回動するタイプである開き戸に戸体移動装置を適用した例について説明したが、本願発明の適用対象はこれに限定されるものではなく、戸枠12に対して戸体11が例えば水平方向(左右方向など)にスライドするタイプである引戸に適用しても良い。また、戸体を複数有しており、各戸体がヒンジで接続されており、各戸体を折り畳むことができるタイプである折戸に戸体移動装置を適用しても良い。
11 戸体
12 戸枠
2a 装置本体
21 アーム
21a アーム本体
21a1 取付部
21b 回動軸
21c 固定部
23 付勢手段
24 緩衝手段、ダンパー
25 一時固定手段
25a 一時固定手段の第1当接部
25b 一時固定手段の第2当接部
25c アーム固定溝
S アームの停止位置
W アームの待機位置

Claims (2)

  1. 回動するアーム(21)を備えた装置本体(2a)が戸体(11)あるいは戸枠(12)に設けられており、上記アーム(21)が係合できる一時固定手段(25)が戸枠(12)あるいは戸体(11)に設けられており、戸枠(12)に対して開閉自在に配位された戸体(11)を、戸体(11)が半開状態から、閉鎖状態あるいは全開状態となるまでの間を自動的に移動可能とされた戸体移動装置において、
    上記の装置本体(2a)には、少なくとも、戸体(11)の上記自動移動動作が開始する前における半開状態に対応する待機位置(W)と、戸体(11)の閉鎖状態あるいは全開状態に対応する停止位置(S)との間の範囲内において、回動軸(21b)を中心として回動可能なアーム(21)と、
    上記の待機位置(W)から停止位置(S)へアーム(21)が回動するように、アーム(21)を付勢するための付勢手段(23)と、
    アーム(21)が待機位置(W)から停止位置(S)へと回動する際において、このアーム(21)の回動動作を減速させるための緩衝手段(24)とが設けられ、
    上記のアーム(21)は、上記の装置本体(2a)に設けられたアーム本体(21a)と、このアーム本体(21a)の先端に設けられた固定部(21c)とを備えており、
    上記の一時固定手段(25)はアーム固定溝(25c)を備えており、
    このアーム固定溝(25c)は、装置本体(2a)から遠い側に位置する第1当接部(25a)と、装置本体(2a)から近い側に位置する第2当接部(25b)とを有し、
    上記第1当接部(25a)は、戸体(11)の閉鎖あるいは開放動作に伴い上記アーム(21)の固定部(21c)が衝突することにより、アーム(21)の待機位置(W)から停止位置(S)への回動を開始させるための部分であり、
    上記第2当接部(25b)は、上記アーム(21)の待機位置(W)から停止位置(S)への回動の際に、上記付勢手段(23)に付勢されたアーム(21)の固定部(21c)が当接し、これにより装置本体(2a)か一時固定手段(25)のいずれか一方を他方に接近するように移動させるための部分であり、
    上記の第1当接部(25a)と第2当接部(25b)との間には、アーム(21)の固定部(21c)を配位可能な空間が形成されており、
    戸体(11)の上記自動移動動作が行われる際においては、一時固定手段(25)の上記アーム固定溝(25c)に上記の固定部(21c)が保持され、その状態で付勢手段(23)の付勢を受けてアーム(21)が回動し、これにより戸体(11)が移動するものであって、
    上記アーム本体(21a)のうちで上記固定部(21c)の設けられた部分が、上記の装置本体(2a)が戸体(11)あるいは戸枠(12)に設けられた状態にて、当該装置本体(2a)の上下方向中央に位置することを特徴とする戸体移動装置。
  2. 上記装置本体(2a)の一つにつき、上記の付勢手段(23)と緩衝手段(24)とが一つづつ設けられており、
    上記の装置本体(2a)が戸体(11)あるいは戸枠(12)に設けられた状態にて、上記の付勢手段(23)と緩衝手段(24)とのうち一方が上方、他方が下方に位置しており、
    上記のアーム(21)が、上記の付勢手段(23)と緩衝手段(24)とに挟まれるように設けられたものであって、
    上記アーム本体(21a)の先端に取付部(21a1)が設けられており、
    上記の取付部(21a1)に対し、上記の固定部(21c)が取り付け及び取り外し可能とされたことを特徴とする、請求項1に記載の戸体移動装置。
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