JP2011026495A - ポリオルガノシロキサンの保存方法 - Google Patents
ポリオルガノシロキサンの保存方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2011026495A JP2011026495A JP2009175342A JP2009175342A JP2011026495A JP 2011026495 A JP2011026495 A JP 2011026495A JP 2009175342 A JP2009175342 A JP 2009175342A JP 2009175342 A JP2009175342 A JP 2009175342A JP 2011026495 A JP2011026495 A JP 2011026495A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- polyorganosiloxane
- container
- resin composition
- composition containing
- group
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Silicon Polymers (AREA)
Abstract
【解決手段】ポリオルガノシロキサンを含む樹脂組成物の保存方法であって、以下のステップ:
ポリオルガノシロキサンを含む樹脂組成物を容器に充填するステップ、
該容器を0℃以下で保存するステップ、
を順に含む前記方法。
【選択図】なし
Description
本発明が解決しようとする課題は、長期間に亘りポリオルガノシロキサンを安定的に貯蔵することができる、ポリオルガノシロキサンを含む樹脂組成物の保存方法を提供することである。
すなわち、本発明は、以下の通りである。
[1]ポリオルガノシロキサンを含む樹脂組成物の保存方法であって、以下のステップ:
ポリオルガノシロキサンを含む樹脂組成物を容器に充填するステップ、
該容器を0℃以下で保存するステップ、
を順に含む前記方法。
をさらに含む、前記[1]に記載の方法。
[3]前記容器を−20℃以下で保存する、前記[1]又は[2]に記載の方法。
(R1)4−n−(Si)−(OR2)n・・・・・(1)
{式中、R1は、水素原子、フェニル基又は炭素数1〜17の1価の有機基であり、R2は、水素原子、炭素数1〜5のアルキル基又は炭素数1〜18の有機基であり、そしてnは、1〜から4の整数であり、R1とR2は、複数存在する場合、同一であっても異なっていてもよい。}で表されるオルガノシランを原料とする縮合物である。
シランに結合したアルコキシ基又はシランに結合した水酸基を有するポリオルガノシロキサンは、少なくとも1種のシラノール化合物{上記一般式(1)において複数のR1が、それぞれ独立に、芳香族基を少なくとも1つ含む炭素数6〜18の有機基であり、そしてR2が水素原子である。}と、少なくとも1種のアルコキシシラン化合物{上記一般式(1)においてR1が、エポキシ基及び炭素−炭素二重結合基からなる群より選択される基を少なくとも1つ含む炭素数2〜17の有機基であり、複数存在する場合R1は同一であっても異なっていてもよく、R2が、それぞれ独立に、メチル基又はエチル基であり、そしてnが、2又は3の整数である。}と、触媒とを混合し、積極的に水を添加することなく重合させる方法で得られる。
好適な触媒としては、下記一般式(2):
M1(OR3)n・・・・・(2)
{式中、M1は、ケイ素、ゲルマニウム、チタニウム、ジルコニウム、ホウ素又はアルミニウムのいずれかであり、複数のR3は、それぞれ独立に、炭素数1〜4のアルキル基であり、そしてnは、3又は4である。}で表される金属アルコキシド(以下、単に「金属アルコキシド」ともいう。)の内の少なくとも1つの触媒、又はアルカリ金属水酸化物及びアルカリ土類金属水酸化物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物が挙げられる。上記一般式(2)で示される金属アルコキシドは、シラノール化合物(シラノール基)とアルコキシシラン化合物(アルコキシシリル基)の脱アルコール縮合反応を触媒しつつ、自身もアルコキシ基含有化合物として振る舞って脱アルコール縮合反応に関与し、分子内に取り込まれる形でポリシロキサン又はポリシルセスキオキサン構造を形成する。
ポリオルガノシロキサンを含む樹脂組成物を容器に充填するステップ、
該容器を0℃以下で保存するステップ、
を順に含む前記方法である。
1lのナス型フラスコ中にシラノール化合物としてDPD(ジフェニルシランジオール)1.337モル(289.3g)、アルコキシシラン化合物としてp−スチリルトリメトキシシラン1.337モル(300.0g)、触媒としてテトラターシャルブトキシチタン0.003モル(1.140g)を仕込み、冷却器をナスフラスコに取り付けて攪拌子をもちいて攪拌を行いながらオイルバスで室温から95℃まで、徐々に昇温させた。縮合反応により生成されたメタノールが還流していることを確認した後、6時間同温度で加熱した。反応終了後、冷却器を取り外し、突沸が起こらないように徐々に真空度を上げ1〜3torr程度にし、70℃で攪拌しながら真空引きを継続し、生成したメタノールを減圧留去し、ポリオルガノシロキサンを得た。
合成例1で得られたポリオルガノシロキサンを、合成が完了した日に30mlのポリ容器中に15ml分取し、乾燥空気で容器内雰囲気を置換してから容器を密封し、−20℃の冷蔵庫を用いて保存した(A−1)。
合成例1で得られたポリオルガノシロキサンを、合成が完了した日に30mlのポリ容器中に15ml分取し、直ちに、容器を密封し、室温で保存した(A−2)。
合成例1で得られたポリオルガノシロキサンを合成直後、粘度計(東機産業株式会社、RE−80R)を用いて40℃、10rpm、5分間の条件で測定した。A−1、A−2を、それぞれ保存開始から一ヶ月ごとに粘度測定を行った。A−1は測定する際、乾燥空気中に2時間放置して常温に戻してから測定を行った。結果を以下の表1に示す。A−2が初期、1ヶ月後、2ヵ月後、3ヵ月後の粘度がそれぞれ12.70、19.66、26.57、56.45であり、時間がたつにつれて粘度が増加していくのに対し、A−1は初期、1ヶ月後、2ヵ月後、3ヵ月後の粘度がそれぞれ12.70、12.70、12.49、12.67であり3ヵ月後でも初期の粘度と同等の値を保ち、−20℃で保存したことにより安定な状態を保っていることが確認された。
合成例1で得られたポリオルガノシロキサンを、合成直後、29Si−NMR(日本電子株式会社製、JNM−GSX−400)測定した。A−1、A−2を、それぞれ保存開始から一ヶ月ごとに29Si−NMR測定した。A−1は測定する際、乾燥空気中に2時間放置して常温に戻してから測定した。結果を以下の表2に示す。
2官能性のDPDに由来するピークのうち、二つのシラノールが共にシロキサン結合を形成しているシランに帰属できるピークをD2と記載する。また、3官能性のp−スチリルトリメトキシシランに由来するピークのうち、1つのメトキシシランがシロキサン結合を形成しているシランに帰属できるピークをT1、3つのメトキシシランが全てシロキサン結合を形成しているシランに帰属できるピークをT3と記載する。
Claims (5)
- ポリオルガノシロキサンを含む樹脂組成物の保存方法であって、以下のステップ:
ポリオルガノシロキサンを含む樹脂組成物を容器に充填するステップ、
該容器を0℃以下で保存するステップ、
を順に含む前記方法。 - 前記ポリオルガノシロキサンを含む樹脂組成物を容器に充填するステップと前記該容器を0℃以下で保存するステップの間に、
該容器内の雰囲気を乾燥空気又は不活性ガスで置換した後に、該容器を密封するステップ、
をさらに含む、請求項1に記載の方法。 - 前記容器を−20℃以下で保存する、請求項1又は2に記載の方法。
- 前記容器が遮光性容器である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
- 前記ポリオルガノシロキサンを含む樹脂組成物の充填量が、前記容器の内容積の50%以上である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009175342A JP2011026495A (ja) | 2009-07-28 | 2009-07-28 | ポリオルガノシロキサンの保存方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009175342A JP2011026495A (ja) | 2009-07-28 | 2009-07-28 | ポリオルガノシロキサンの保存方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2011026495A true JP2011026495A (ja) | 2011-02-10 |
Family
ID=43635610
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009175342A Pending JP2011026495A (ja) | 2009-07-28 | 2009-07-28 | ポリオルガノシロキサンの保存方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2011026495A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013087247A (ja) * | 2011-10-20 | 2013-05-13 | Mitsubishi Chemicals Corp | 硬化性シリコーン樹脂組成物の保存方法 |
Citations (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH06509088A (ja) * | 1991-07-12 | 1994-10-13 | ビーティージー・インターナショナル・リミテッド | ガラス状塗膜を製造するためのゾルゲル組成物 |
JPH07166060A (ja) * | 1993-09-07 | 1995-06-27 | Dow Corning Corp | 酸素欠如下に不活性なヒドロシリル化触媒を含む硬化性組成物及びこの組成物の製造方法 |
JPH09110985A (ja) * | 1995-10-16 | 1997-04-28 | Mitsubishi Chem Corp | 有機トリアルコキシシラン縮合物の製造方法及び貯蔵方法、並びに有機トリアルコキシシラン硬化物の製造方法 |
JPH11217440A (ja) * | 1998-02-05 | 1999-08-10 | Hitachi Chem Co Ltd | フルオロアルキル基含有ポリシロキサン、低誘電率樹脂組成物及び物品 |
JPH11343418A (ja) * | 1998-05-04 | 1999-12-14 | Dow Corning Corp | シリコ―ン組成物の製造方法 |
WO2005036269A1 (ja) * | 2003-10-07 | 2005-04-21 | Hitachi Chemical Co., Ltd. | 放射線硬化性組成物、その保存方法、硬化膜形成方法、パターン形成方法、パターン使用方法、電子部品及び光導波路 |
WO2005036270A1 (ja) * | 2003-10-07 | 2005-04-21 | Hitachi Chemical Co., Ltd. | 放射線硬化性組成物、その保存方法、硬化膜形成方法、パターン形成方法、パターン使用方法、電子部品及び光導波路 |
JP2007161862A (ja) * | 2005-12-13 | 2007-06-28 | Momentive Performance Materials Japan Kk | 低温保存キット |
JP2008162594A (ja) * | 2006-12-27 | 2008-07-17 | Momentive Performance Materials Japan Kk | 導電性シリコーンゴムコンパウンド包装体および導電性シリコーンゴムコンパウンドの保管方法 |
-
2009
- 2009-07-28 JP JP2009175342A patent/JP2011026495A/ja active Pending
Patent Citations (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH06509088A (ja) * | 1991-07-12 | 1994-10-13 | ビーティージー・インターナショナル・リミテッド | ガラス状塗膜を製造するためのゾルゲル組成物 |
JPH07166060A (ja) * | 1993-09-07 | 1995-06-27 | Dow Corning Corp | 酸素欠如下に不活性なヒドロシリル化触媒を含む硬化性組成物及びこの組成物の製造方法 |
JPH09110985A (ja) * | 1995-10-16 | 1997-04-28 | Mitsubishi Chem Corp | 有機トリアルコキシシラン縮合物の製造方法及び貯蔵方法、並びに有機トリアルコキシシラン硬化物の製造方法 |
JPH11217440A (ja) * | 1998-02-05 | 1999-08-10 | Hitachi Chem Co Ltd | フルオロアルキル基含有ポリシロキサン、低誘電率樹脂組成物及び物品 |
JPH11343418A (ja) * | 1998-05-04 | 1999-12-14 | Dow Corning Corp | シリコ―ン組成物の製造方法 |
WO2005036269A1 (ja) * | 2003-10-07 | 2005-04-21 | Hitachi Chemical Co., Ltd. | 放射線硬化性組成物、その保存方法、硬化膜形成方法、パターン形成方法、パターン使用方法、電子部品及び光導波路 |
WO2005036270A1 (ja) * | 2003-10-07 | 2005-04-21 | Hitachi Chemical Co., Ltd. | 放射線硬化性組成物、その保存方法、硬化膜形成方法、パターン形成方法、パターン使用方法、電子部品及び光導波路 |
JP2007161862A (ja) * | 2005-12-13 | 2007-06-28 | Momentive Performance Materials Japan Kk | 低温保存キット |
JP2008162594A (ja) * | 2006-12-27 | 2008-07-17 | Momentive Performance Materials Japan Kk | 導電性シリコーンゴムコンパウンド包装体および導電性シリコーンゴムコンパウンドの保管方法 |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013087247A (ja) * | 2011-10-20 | 2013-05-13 | Mitsubishi Chemicals Corp | 硬化性シリコーン樹脂組成物の保存方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US9688851B2 (en) | Polysiloxane composition, hardened material and optical device | |
US8420761B2 (en) | Compounds having a guanidine structure and use of same as organopolysiloxane polycondensation catalysts | |
US8123897B2 (en) | Room temperature fast-curing organopolysiloxane composition and its curing method | |
JP6135675B2 (ja) | エポキシおよびアルコキシシリル基含有シルセスキオキサンおよびその組成物 | |
CN106244093B (zh) | 室温硫化加成型有机硅灌封胶组合物 | |
KR102098769B1 (ko) | 오르가노폴리실록산 및 그의 제조 방법 | |
JP2010523737A5 (ja) | ||
TWI544665B (zh) | Silicon oxide compositions for semiconductor encapsulation | |
WO2008047892A1 (en) | Curable polyorganosiloxane composition | |
US6828355B1 (en) | Resin-reinforced UV, moisture and UV/moisture dual curable silicone compositions | |
CN108463508A (zh) | 缩合反应型聚硅氧烷组合物以及固化物 | |
JP2014509668A (ja) | Led封入用硬化性シリコーン樹脂 | |
JP2009173910A (ja) | 硬化性組成物 | |
JP6337336B2 (ja) | アルコキシシリル基含有シルセスキオキサンおよびその組成物 | |
TWI794401B (zh) | 可室溫固化有機聚矽氧烷組成物及電氣/電子設備 | |
JP2006117845A (ja) | 難燃性を有する接着性ポリオルガノシロキサン組成物 | |
US20180009985A1 (en) | Curable organopolysiloxane composition, cured product thereof, and method of forming cured film | |
JP2011026495A (ja) | ポリオルガノシロキサンの保存方法 | |
JP5066433B2 (ja) | 硬化性組成物の製造方法およびコーティング用硬化性組成物 | |
JP2017200962A (ja) | 密着付与剤及び硬化性樹脂組成物 | |
JP2011132299A (ja) | シリコーン樹脂組成物 | |
JP5987580B2 (ja) | 硬化性ポリシロキサン組成物の製造方法 | |
JP2006131849A (ja) | 二液型硬化性組成物 | |
JP2005213487A (ja) | 室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物 | |
WO2012073899A1 (ja) | 硬化物製造用キット及び硬化物製造用組成物、並びにその使用 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20120724 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20130725 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20130730 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20130918 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20140128 |