JP2011024952A - 内視鏡装置及びその挿入部移動制御方法 - Google Patents

内視鏡装置及びその挿入部移動制御方法 Download PDF

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毅 芦田
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貴行 仲村
Makito Komukai
牧人 小向
Shinichi Yamakawa
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Abstract

【課題】移動駆動手段により管腔部材の内壁に推進力を伝えて管腔部材内を挿入部が移動する際、管腔部材内の関心部位に挿入部の先端部を容易、かつ正確に移動させる。
【解決手段】バルーン制御部505は、駆動圧力設定部511、駆動モード設定部512、カウンタとしてのストロークカウント部513、ストローク情報格納部514、画像記憶部524、通信I/F部515、フットスイッチI/F部516、メディアI/F部518、ネットワークインターフェイスとしてのLAN I/F部519、差分回数算出部520、画像合成部525、静止画記録発生検知部523、CPU521及びメモリ522を備え、これら各部がバス526により接続されて構成されている。
【選択図】図4

Description

本発明は内視鏡装置及びその挿入部移動制御方法に係り、特に挿入補助手段により管腔部材の内壁に推進力を伝えて管腔部材内を挿入部が移動する技術に関する。
内視鏡観察において、術者は挿入中に体腔内に異常個所が無いかをチェックしながら挿入作業を進めていく。最深部まで挿入が終わってから、内視鏡を引き戻しながら、前記異常個所の観察・診断を行う。また、同じ患者の患部の治療の経過観察を行う際、治療をしたときの同じ位置まで内視鏡を挿入する必要が出てくる。これらの要求にこたえるために、例えば、挿入口に内視鏡先端部の挿入距離、回転角度を検出するための技術が開示されている(特許文献1)。
一方、内視鏡の大腸挿入は、大腸が体内で曲がりくねった構造であること、体腔に固定されていない部分があることなどから、非常に難しい。そのため、挿入手技の習得には多くの経験を必要とし、挿入手技が未熟の場合には、患者に大きな苦痛を与える結果となる。
大腸部位の中で特に挿入が難しいと言われているのは、S状結腸と横行結腸である。S状結腸と横行結腸はその他の結腸とは異なり体腔内に固定されていない。そのため、自身の長さの範囲にて体腔内で任意な形状をとることができ、また、内視鏡挿入時の接触力により体腔内で変形する。
大腸挿入においては、挿入時の腸管への接触を少しでも減らすために、S状結腸や横行結腸を直線化することが重要である。直線化のために多くの手技がこれまで提案されているが、同時に、曲がった腸管を手繰り寄せて湾曲度合いを低減するための挿入補助具がいくつか提案されている。
例えば、挿入部を構成する湾曲部より基端側に、挿入部に対して推進力を付与する螺旋状突起部を外周表面に設けた永久磁石を有する回転体に対して医療用磁気誘導装置によって所定の外部磁場を発生させることによって、回転体が回動することで、挿入補助具によって得られる推進力を効果的に利用して、挿入部を深部に向けて導入することを容易にする技術が開示されている(特許文献2)。
また、例えば、電子内視鏡の挿入部に設けられ、挿入部の進行方向の後方の部分および円周方向の部分が、他の部分よりも膨張率が低く形成されている、バルーンにより、後方の部分および円周方向の部分よりも他の部分のほうが伸びて、進行方向の後方に向かって膨張することで、管路の内壁面に接触したバルーンの表面が、内壁面に接触しながら進行方向の後方に内壁面を介して駆動力を発生させ、この力によって挿入部10が進行方向に移動する技術が開示されている(特許文献3)。
特開昭60−217326号公報 特開2008−43669号公報 特開2005−319036号公報
しかしながら、特許文献2、3に開示されている技術を用いて内視鏡の挿入部を大腸に挿入する際には、内視鏡の先端に設けられた挿入補助手段を腸壁に当接させて手繰り寄せることで、内視鏡の挿入部が大腸内を移動することとなる。この腸壁の手繰り寄せ作業により、内視鏡の移動位置に対して腸壁の実際の移動位置が短縮される。このため、特許文献1に開示されている技術を用いて内視鏡先端部の挿入長を検出するだけでは、挿入部の体腔内の挿入口である肛門部から患部までの正確な距離が検出できないという根源的な問題がある。
すなわち、内視鏡先端部の挿入長と、挿入部の体腔内の挿入口である肛門部から患部までの距離が一致しないために、例えば、術者は、検査中、あるいは再検査の際に、挿入部の先端部を患部に再アプローチさせることができないという課題がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、移動駆動手段により管腔部材の内壁に推進力を伝えて管腔部材内を挿入部が移動する際、管腔部材内の関心部位に挿入部の先端部を容易、かつ正確に移動させることのできる内視鏡装置及びその挿入部移動制御方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、請求項1に記載の内視鏡装置は、管腔部材の内部に挿入される挿入部と、前記挿入部の先端内部に設けられた前記管腔部材の関心部位の光学像を撮像する撮像手段と、を有する内視鏡と、前記撮像手段からの撮像信号を信号処理し内視鏡画像を生成する映像信号処理手段と、前記映像信号処理手段に前記内視鏡画像の静止画像の記録を指示する静止画像記録指示手段と、前記挿入部の先端外周側面に一体的に設けられ前記管腔部材の内壁と当接し前記挿入部を前記管腔部材の長手軸に沿って移動駆動する移動駆動手段と、前記移動駆動手段の駆動を制御する駆動制御手段と、前記駆動制御手段による前記移動駆動手段の駆動制御回数をカウントするカウンタと、前記静止画像記録指示手段による前記静止画像の記録を検知する静止画像記録検知手段と、前記静止画像の記録を検知したときの前記カウンタによる前記駆動制御回数と該静止画像の画像情報を関連付けた駆動情報を生成する駆動情報生成手段と、を備えて構成される。
請求項1に記載の内視鏡装置では、前記静止画像記録指示手段が前記映像信号処理手段に前記内視鏡画像の静止画像の記録を指示し、前記駆動制御手段が前記挿入部の先端外周側面に一体的に設けられ前記管腔部材の内壁と当接し前記挿入部を前記管腔部材の長手軸に沿って移動駆動する移動駆動手段の駆動を制御し、前記カウンタが前記駆動制御手段による前記移動駆動手段の駆動制御回数をカウントし、前記静止画像記録検知手段が前記静止画像記録指示手段による前記静止画像の記録を検知し、前記駆動情報生成手段が前記静止画像の記録を検知したときの前記カウンタによる前記駆動制御回数と該静止画像の画像情報を関連付けた駆動情報を生成することで、挿入補助手段により管腔部材の内壁に推進力を伝えて管腔部材内を挿入部が移動する際、管腔部材内の関心部位に挿入部の先端部を容易、かつ正確に移動させることを可能とする。
請求項2に記載の内視鏡装置のように、請求項1に記載の内視鏡装置であって、前記カウンタは、前記駆動制御手段により前記移動駆動手段が前記挿入部を前記管腔部材の長手軸に沿って移動駆動し前進させる場合は前記駆動制御回数をインクリメントしてカウントし、記駆動制御手段により前記移動駆動手段が前記挿入部を前記管腔部材の長手軸に沿って移動駆動し後進させる場合は前記駆動制御回数をデクリメントしてカウントすることが好ましい。
請求項3に記載の内視鏡装置のように、請求項1または2に記載の内視鏡装置であって、前記駆動情報を記憶する駆動情報記憶手段と、前記駆動情報記憶手段が記憶している前記駆動情報の前記駆動制御回数と前記カウンタがカウントしている駆動制御回数との差分回数を少なくとも演算する差分回数演算手段と、を備えることが好ましい。
請求項4に記載の内視鏡装置のように、請求項3に記載の内視鏡装置であって、前記駆動制御手段は、前記差分回数に基づき、前記カウンタがカウントしている駆動制御回数を前記駆動情報記憶手段が記憶している前記駆動情報の前記駆動制御回数に一致させるように、前記移動駆動手段の駆動を制御することが好ましい。
請求項5に記載の内視鏡装置のように、請求項4に記載の内視鏡装置であって、少なくとも前記駆動情報内の画像情報を表示する駆動情報表示手段と、前記駆動情報表示手段に表示された前記画像情報に基づき前記駆動情報記憶手段が記憶している前記駆動情報を選択する駆動情報選択手段と、をさらに備え、前記差分回数演算手段は、前記駆動情報選択手段により選択された前記駆動情報の前記駆動制御回数と前記カウンタがカウントしている駆動制御回数との差分回数を演算することが好ましい。
請求項6に記載の内視鏡装置のように、請求項5に記載の内視鏡装置であって、前記駆動情報表示手段が表示する前記画像情報は、前記静止画像及び該静止画像のサムネイル画像を含み、前記駆動情報選択手段は、少なくとも前記サムネイル画像が選択された場合、前記駆動情報表示手段に前記サムネイル画像の前記静止画像を表示させることが好ましい。
請求項7に記載の内視鏡装置のように、請求項6に記載の内視鏡装置であって、前記映像信号処理手段からの前記内視鏡画像と前記静止画像とを合成する画像合成手段をさらに備え、前記駆動情報表示手段は、前記画像合成手段が合成した合成画像を表示することが好ましい。
請求項8に記載の内視鏡装置のように、請求項3ないし7のいずれか1つに記載の内視鏡装置であって、少なくとも前記駆動制御回数を入力する駆動回数入力手段を備え、前記差分回数演算手段は、前記駆動回数入力手段により入力された前記駆動制御回数と前記カウンタがカウントしている駆動制御回数との差分回数を演算することが好ましい。
請求項9に記載の内視鏡装置のように、請求項3ないし7のいずれか1つに記載の内視鏡装置であって、少なくとも前記駆動制御回数と前記カウンタがカウントしている駆動制御回数の差分回数を入力する差分駆動回数入力手段を備えることを特徴とする請求項3ないし7のいずれか1つに記載の内視鏡装置。
請求項10に記載の内視鏡装置のように、請求項1ないし9のいずれか1つに記載の内視鏡装置であって、前記内視鏡による前記管腔部材の少なくとも検査日時を含む検査情報を入力する検査情報入力手段をさらに備え、前記駆動情報記憶手段は、前記駆動情報に前記検査情報を関連付けて記憶することが好ましい。
請求項11に記載の内視鏡装置のように、請求項10に記載の内視鏡装置であって、前記管腔部材は、患者の体腔内臓器路であって、前記検査情報は、少なくとも前記患者の識別情報、前記検査を実施した検査者識別情報及び前記内視鏡の識別情報を含むことが好ましい。
請求項12に記載の内視鏡装置のように、請求項10または11に記載の内視鏡装置であって、前記駆動情報記憶手段は、前記駆動情報に前記検査情報を関連付けて記録する可搬性を有する記録媒体を含むことが好ましい。
請求項13に記載の内視鏡装置のように、請求項12に記載の内視鏡装置であって、前記駆動情報に前記検査情報を関連付けて外部ネットワークと送受するネットワークインターフェイスをさらに備えることが好ましい。
請求項14に記載の内視鏡装置のように、請求項13に記載の内視鏡装置であって、前記ネットワークインターフェイスまたは前記記録媒体より前記検査情報に基づき前記駆動情報を読み出し、前記駆動情報記憶手段に格納する情報読み出し制御手段をさらに備えることが好ましい。
請求項15に記載の内視鏡装置のように、請求項1ないし14のいずれか1つに記載の内視鏡装置であって、前記移動駆動手段は、前記管腔部材の内壁に一部が当接する当接部を有する内壁当接手段と、前記当接部の前記管腔部材の内壁に対する当接位置を移動させる当接移動手段と、からなることが好ましい。
請求項16に記載の内視鏡装置のように、請求項15に記載の内視鏡装置であって、前記当接移動手段は、少なくとも膨張して前記管腔部材の内壁に接触した時に前記当接部と前記管腔部材の内壁との間を埋める第1の部分と前記管腔部材の内壁と接触して推進力を発生させる第2の部分とを備え、その一部が前記挿入部に固定された第1膨張収縮部材と、前記第1膨張収縮部材とともに前記管腔部材の長手軸に沿って並べて配置され、膨張して管壁に接触する第2膨張収縮部材と、前記第1膨張収縮部材とともに前記管腔部材の長手軸に沿って並べて配置され、かつ前記管内移動体に固定され前記第1膨張収縮部材を駆動させる第3膨張収縮部材と、を備えて構成され、前記駆動制御手段は、前記第3膨張収縮部材による駆動によって前記第1膨張収縮部材の前記第1の部分が前記第2の部分になるようにして前記挿入部と前記管腔部材の内壁との相対位置を変化させるように制御することが好ましい。
請求項17に記載の内視鏡装置のように、請求項16に記載の内視鏡装置であって、前記駆動制御手段は、前記第1膨張収縮部材または前記第2膨張収縮部材の少なくともいずれか一方を膨張させて前記管壁に係止させた状態を保持し、前記第3膨張収縮部材を膨張させて前記第1膨張収縮部材を押圧させ、前記第3膨張収縮部材によって前記第1膨張収縮部材を押圧させることにより前記管腔部材の内壁を手繰り寄せるように制御することが好ましい。
請求項18に記載の内視鏡装置のように、請求項16または17に記載の内視鏡装置であって、前記第1膨張収縮部材、前記第3膨張収縮部材および前記第2膨張収縮部材とともに前記管腔部材の長手軸に沿って並べて配置されるものであって前記第3膨張収縮部材に対して前記第1膨張収縮部材を挟んで反対側に配置される第4膨張収縮部材を有することが好ましい。
請求項19に記載の内視鏡装置のように、請求項18に記載の内視鏡装置であって、前記駆動制御手段は、前記第1膨張収縮部材を膨張させて前記管壁に係止させた後、前記第4膨張収縮部材を膨張させて前記第1膨張収縮部材を押圧させ、前記第4膨張収縮部材によって前記第1膨張収縮部材を押圧させることにより前記管腔部材の内壁を手繰り寄せるように制御することが好ましい。
請求項20に記載の内視鏡装置のように、請求項16または17に記載の内視鏡装置であって、前記第3膨張収縮部材は、膨張変形する方向に指向性を有することが好ましい。
請求項21に記載の内視鏡装置の挿入部移動制御方法は、管腔部材の内部に挿入され先端内部に設けられた前記管腔部材の関心部位の光学像を撮像する撮像手段を備えた内視鏡の挿入部移動制御方法において、前記撮像手段からの撮像信号を信号処理し内視鏡画像を生成する映像信号処理ステップと、前記映像信号処理ステップでの前記内視鏡画像の静止画像の生成を指示する静止画像指示ステップと、前記挿入部の先端外周側面に一体的に設けられた移動駆動手段により前記管腔部材の内壁と当接し前記挿入部を前記管腔部材の長手軸に沿って移動駆動する移動駆動ステップと、前記移動駆動ステップの駆動を制御する駆動制御ステップと、前記駆動制御ステップによる前記移動駆動手段の駆動制御回数をカウントするカウンタステップと、前記静止画像指示ステップによる前記静止画像の生成を検知する静止画像生成検知ステップと、前記静止画像の生成を検知したときの前記カウンタステップによる前記駆動制御回数と該静止画像の画像情報を関連付けた駆動情報を生成する駆動情報生成ステップと、を備えて構成される。
以上説明したように、本発明によれば、移動駆動手段により管腔部材の内壁に推進力を伝えて管腔部材内を挿入部が移動する際、管腔部材内の関心部位に挿入部の先端部を容易、かつ正確に移動させることができるという効果がある。
本発明の実施形態に係る内視鏡装置の外観を示す構成図 図1の電子内視鏡の先端部の構成を示す図 図1のバルーン制御装置の構成を示すブロック図 図3のバルーン制御部の構成を示すブロック図 図1のビデオプロセッサの構成を示すブロック図 図3のバルーン制御部の制御下におけるバルブ開閉制御部による推進動作のうちの正進動作のタイミングチャート 図6の正進動作のタイミングチャートに対応させた各バルーンの膨張および収縮の状態を示した概略断面図 図3のバルーン制御部の制御下におけるバルブ開閉制御部による推進動作のうちの逆進動作のタイミングチャート 図6の逆進動作のタイミングチャートに対応させた各バルーンの膨張および収縮の状態を示した概略断面図 図4のバルーン制御部における処理の流れを示すフローチャート 図10の処理により生成されるストローク情報から構成される検査ストローク情報ファイルを示す図 図3のバルーン制御装置に設けられた操作パネルの構成を示す図 図3の画像表示/情報設定部に展開される画像を示す第1の図 図3の画像表示/情報設定部に展開される画像を示す第2の図 図3の画像表示/情報設定部に展開される画像を示す第3の図 図4のバルーン制御部における目標駆動制御回数に基づくストローク動作処理の流れを示すフローチャート 図1の内視鏡装置の変形例1における挿入部の先端部の拡大断面図 図13の変形例1における正進動作のタイミングチャート 図18の正進動作のタイミングチャートに対応させた各バルーンの膨張および収縮の状態を示した概略断面図 図17の変形例1における処理の流れを示すフローチャート 図1の内視鏡装置の変形例2としての内視鏡用移動装置の構成を示す図 図1の内視鏡装置の変形例3における挿入部の先端部の拡大断面図 図18の変形例3の1ストローク動作を説明するための第1の図 図22の変形例3の1ストローク動作を説明するための第2の図 図22の変形例3の1ストローク動作を説明するための第3の図 図22の変形例3の1ストローク動作を説明するための第4の図 図1の内視鏡装置の変形例3における挿入部の先端部の拡大断面図 図27の回転アダプタを回転させる磁気誘導装置の作用を説明する図 図27の回転アダプタによる管腔内の挿入部の挿入補助を説明するための図
以下、添付図面を参照して、本発明に係る内視鏡装置及びその挿入部移動制御方法について詳細に説明する。
図1は本発明の実施形態に係る内視鏡装置の外観を示す構成図であって、図2は図1の電子内視鏡の先端部の構成を示す図である。
図1に示すように、本実施形態の内視鏡装置1は、内視鏡としての電子内視鏡100、光源装置200、映像信号処理手段としてのビデオプロセッサ300、モニタ400及びフットスイッチ600を有するバルーン制御装置500とを備えて構成される。
電子内視鏡100は、被検体の体腔内の管腔に挿入され該管腔内を移動する挿入部10と、挿入部10の基端部分に連設された操作部12とを備えている。
光源装置200は電子内視鏡100に照明光を供給するものであり、ビデオプロセッサ300は電子内視鏡100により得られた撮像信号を信号処理して内視鏡画像をモニタ400に表示するものである。
バルーン制御装置500は、電子内視鏡100の挿入部10の先端部10aに設けられた第1及び第2駆動バルーン42,46、係止バルーン44及び保持バルーン23からなるバルーンユニットである移動駆動手段を所定のシーケンスにしたがって駆動制御するものであり、フットスイッチ600は、このバルーン制御装置500の駆動制御の開始及び停止を指示するスイッチである。
図2に示すように、電子内視鏡100の挿入部10の先端に連設された先端部10aには、被検体内の被観察部位の像光を取り込むための対物光学系34と像光を撮像する撮像手段としての例えばCCD33が内蔵されている。
また、挿入部10内には光源装置200にユニバーサルコード14を介して接続されたライトガイド30が挿通されており、ライトガイド30は、光源装置200が供給する照明光を先端部10aに設けられた照明光学系31を介して被検体内の被観察部位を照射するようになっている。
図1に戻り、前記CCD33により取得された被検体内の画像は、ユニバーサルコード14から分岐した信号ケーブル14aに接続されたビデオプロセッサ300により信号処理され、モニタ400に内視鏡画像として表示される。
なお、図示はしないが、先端部10aの先端面には、操作部12側に設けられた鉗子口16と連通した鉗子出口、送気・送水ボタン等の操作ボタン12aを操作することによって、対物光学系34を保護する観察窓の汚れを落とすための洗浄水やエアーが噴射されるノズルなどが設けられている。
操作ボタン12aは、上記の送気・送水ボタンの他にフリーズボタン、静止画像記録指示手段としてのレリーズボタン等の各操作ボタン12aにより構成され、フリーズボタン12aが操作されるとビデオプロセッサ300に対して静止画生成が指示され、レリーズボタン12aが操作されるとビデオプロセッサ300に対して静止画の格納(記録)が指示されるようになっている。
先端部10aの後方には、複数の湾曲駒を連結した湾曲部10bが設けられている。湾曲部10bは、操作部12に設けられたアングルノブ12bが操作されて、挿入部10内に挿設されたワイヤが押し引きされることにより、上下左右方向に湾曲動作する。これにより、先端部10aが被検体内の所望の方向に向けられる。
湾曲部10bの後方には、可撓性を有する軟性部10cが設けられている。軟性部10cは、先端部10aが被観察部位に到達可能なように、且つ術者が操作部12を把持して操作する際に支障を来さない程度に患者との距離を保つために、1〜数mの長さを有する。
先端部10aには、図2に示すように、例えば大腸等の管腔路内を移動する進行方向に並べて配置され、かつ固定された膨張収縮部材としてバルーンユニットを構成する、第1及び第2駆動バルーン42,46と係止バルーン44が取り付けられている。第1及び第2駆動バルーン42,46と係止バルーン44の詳細については後述する。
なお、第1及び第2駆動バルーン42,46と係止バルーン44が管腔路内壁に接触していない時に、挿入部10の先端部10aの位置を管内のほぼ中央に保持するための保持バルーン23も設けられている。保持バルーン23、第1及び第2駆動バルーン42,46と係止バルーン44は、おもに膨張収縮自在なラテックスゴムからなり、各バルーン内の圧力を制御するバルーン制御装置500に接続されている。
係止バルーン44は膨張時に管腔路の内壁面に接して係止することができる膨張特性を有するバルーンであり、第1及び第2駆動バルーン42,46は膨張時であっても先端部10aが管腔路の断面の略中心位置に位置する限り管腔路の内壁面に接しない膨張特性を有するバルーンである。
先端部10aの内部には、第1駆動バルーン42に連通し気体が送られる送気管48と、係止バルーン44に連通し気体が送られる送気管50と、第2駆動バルーン46に連通し気体が送られる送気管52とが設けられている。これら送気管48、50、52は、湾曲部10b及び軟性部10c、ユニバーサルコード14(図1参照)の内部及び該ユニバーサルコード14から分岐したバルーン用コード14b(図1参照)の内部を通ってバルーン制御装置500に接続されている。
なお、先端部10aにおいて第1及び第2駆動バルーン42,46と係止バルーン44は互いに隣接して配置され、挿入部10の周方向に周全体に形成される。また、第1及び第2駆動バルーン42,46と係止バルーン44は挿入部10の周方向に一様な形状として軸対称となっていてもよく、また、挿入部10の周方向に一様な形状ではなく軸対称となっていなくてもよい。また、第1及び第2駆動バルーン42,46と係止バルーン44は、湾曲部10bや軟性部10cに配置してもよい。
上記のように構成された電子内視鏡100で、例えば、大腸や小腸のように複雑に屈曲した管腔路の内壁面を観察する場合には、第1及び第2駆動バルーン42,46と係止バルーン44及び保持バルーン23が収縮した状態で挿入部10を被検体内に挿入し、光源装置200を点灯して被検体内を照明しながら、ビデオプロセッサ300によってCCD33により得られる内視鏡画像がモニタ400に表示される。
術者が先端部10aを例えば肛門より大腸等の管腔路に先端部10aのマーカ10d(図1参照)まで挿入し、先端部10aが管路内の所定位置に到達すると、術者がバルーン制御装置500を操作することにより第1及び第2駆動バルーン42,46と係止バルーン44及び保持バルーン23の膨張・収縮を制御して、管腔路の内壁面に押圧力を作用させる。これにより、管腔路の内壁面が手繰り寄せられ、挿入部10が管腔路の内壁面に対し相対的に進行方向の前方または後方に推進する。
なお、推進動作のフローの詳しい説明は後述する。また、以下の説明において、先端部10aが進行方向の前方に推進する動作を正進動作とし、先端部10aが進行方向の後方に推進する動作を逆進動作とする。
図3は図1のバルーン制御装置500の構成を示すブロック図である。図3に示すように、バルーン制御装置500は、吸引ポンプ501、供給ポンプ502、圧力制御部503、バルブ開閉制御部504、バルーン制御部505、操作パネル506及び画像表示/情報設定部507を備えて構成される。
なお、画像表示/情報設定部507は、例えばタッチパネル等のポインティングデバイス機能を有した液晶モニタにより構成され、この画像表示/情報設定部507が駆動情報表示手段、駆動情報選択手段及び駆動回数入力手段を構成する。
バルーン制御装置500は、第1及び第2駆動バルーン42,46と係止バルーン44と保持バルーン23を個々に独立して内圧が調整できる構造となっており、バルブ開閉制御部504と圧力制御部503を介して、吸引ポンプ501及び供給ポンプ502が第1及び第2駆動バルーン42,46と係止バルーン44と保持バルーン23に接続されている。
バルーン制御部505は、後述する推進動作のフローチャートに従った処理を実行し、バルブ開閉制御部504によって各バルーンに接続されたバルブ(不図示)の開閉を制御し、圧力制御部503によって吸引ポンプ501及び供給ポンプ502を制御する。
操作パネル506は、バルーン制御装置500における推進動作の設定、各種情報に表示を行うものであり、操作パネル506の詳細な一例は後述する。
図4は図3のバルーン制御部の構成を示すブロック図である。図4に示すように、バルーン制御部505は、駆動圧力設定部511、駆動モード設定部512、カウンタとしてのストロークカウント部513、駆動情報記憶手段としてのストローク情報格納部514及び画像記憶部524、通信I/F(インターフェイス)部515、フットスイッチI/F部516、メディアI/F部518、ネットワークインターフェイスとしてのLAN I/F部519、差分回数演算手段としての差分回数算出部520、画像合成手段としての画像合成部525、静止画記録検知手段としての静止画記録発生検知部523、駆動制御手段及び駆動情報生成手段としてのCPU521及びメモリ522を備え、これら各部がバス526により接続されて構成されている。
駆動圧力設定部511は、圧力制御部503によって吸引ポンプ501及び供給ポンプ502を制御してバルブ開閉制御部504に供給する流体の吸引圧及び供給圧を設定するものである。
駆動モード設定部512は、バルブ開閉制御部504の複数のバルブ(不図示)の開閉を制御して第1及び第2駆動バルーン42,46と係止バルーン44と保持バルーン23を所定のタイミングでそれぞれを駆動する1回の駆動動作を繰り返す駆動モードを設定するものであり、具体的には、例えば駆動モードとして、正進動作を実行する正進動作モード、逆進動作を実行する逆進動作モードをバルブ開閉制御部504に指定する。バルブ開閉制御部504は指定されたモードにしたがって複数のバルブ(不図示)の開閉を制御して第1及び第2駆動バルーン42,46と係止バルーン44及び保持バルーン23を駆動する。
ストロークカウント部513は、バルブ開閉制御部504が指定された駆動モードを実行する際の、繰り返しの1回の駆動動作である駆動制御回数を1ストロークとしてカウントするものであり、正進動作を実行する正進動作モードではカウント値はインクリメントし、逆進動作を実行する逆進動作モードではカウント値はデンクリメントして駆動動作の回数を積算してカウントする。以下、積算された駆動動作の回数をストローク数と記す。なお、このストローク数の1ストロークの1回の駆動動作の詳細については、後述する。
通信I/F部515はビデオプロセッサ300と情報を送受するためのI/F部であり、フットスイッチI/F部516はフットスイッチ600と情報を送受するためのI/F部である。
メディアI/F部518は、可搬性を有するICメモリ媒体等の記録媒体700をスロット517に装着することで、該記録媒体700に各種情報を格納すると共に、記録媒体700に格納されている情報を読み出すためのI/F部である。なお、駆動情報記憶手段は、記録媒体700により構成することができる。
LAN I/F部519は、例えば内視鏡装置1が設置される病院の院内LAN701(図3参照)と情報を送受するためのI/F部であり、このLAN I/F部519によりバルーン制御部505は院内LAN701に接続されている院内サーバ702(図3参照)と情報が送受可能となっている。なお、この院内LAN701は、ビデオプロセッサ300とも接続可能である。
静止画記録発生検知部523は、通信I/F部515を介したビデオプロセッサ300からのフリーズ処理を検知するものである。具体的には、例えば、静止画記録発生検知部523は、術者により電子内視鏡100のフリーズボタン12a(図1参照)が操作された際に静止画像の記録処理を実行したビデオプロセッサ300からの静止画像記録情報を検知するものである。
CPU521は、メモリ522に格納されているプログラムにしたがってバルーン制御部505の各部を制御すると共に、特に、静止画記録発生検知部523がビデオプロセッサ300からの静止画像記録情報を検知した場合、記録された静止画像の画像情報(例えば画像ファイル名)とストロークカウント部513がカウントしているカウント値である駆動制御回数(=ストローク数N)とを関連付けた駆動情報であるストローク情報を生成するものである。
ストローク情報格納部514は、CPU521が生成したストローク情報を記憶するものであり、画像記憶部524は、ストローク情報により関連付けられた画像情報(例えば画像ファイル名)に基づきビデオプロセッサ300から静止画像データ及びサムネイル画像データを通信I/F部515を介して取得し、該静止画像データ及びサムネイル画像データを記録するものである。
なお、ストローク情報及び静止画像及びサムネイル画像は、画像表示/情報設定部507に表示される。詳細は後述する。
差分回数算出部520は、目標駆動制御回数、例えばストローク情報格納部514に格納されている駆動情報の静止画像生成時の駆動制御回数(=ストローク数N)と、ストロークカウント部513が現在カウントしているカウント値との差分回数を算出するものである。
なお、差分回数算出部520は、ストロークカウント部513が現在カウントしているカウント値との差分回数を、目標駆動制御回数としてストローク情報格納部514に格納されている駆動情報の静止画像生成時の駆動制御回数(=ストローク数N)から算出するとしたが、これに限らず、画像表示/情報設定部507を用いて設定した目標駆動制御回数(=ストローク数N)との差分回数を算出することもできる。詳細は後述する。
画像合成部525は、ビデオプロセッサ300からのライブの内視鏡動画像と、画像記憶部524に記録されている静止画像を合成して画像表示/情報設定部507に表示するものである。
図5は図1のビデオプロセッサの構成を示すブロック図である。図5に示すように、ビデオプロセッサ300は、CCDドライバ301、前処理部302、映像信号処理部303、システムコントローラ304、通信I/F部305、LAN I/F部306、操作パネル307及び画像格納部308を備えて構成される。
CCDドライバ301は、電子内視鏡100の先端部10a内に設けられたCCD33(図2参照)を駆動するドライバである。
前処理部302は、例えば、CCD33により光電変換された撮像信号を相関二重サンプリングし、撮像信号から信号成分を抽出しベースバンドの信号に変換した後、デジタル信号に変換すると共に、明るさ(信号の平均輝度)を検出し、明るさに基づき調光信号を光源装置200に出力すると共に、デジタル信号化された映像信号を後段の映像信号処理部303に出力するものである。なお、光源装置200は、前処理部302からの調光信号に基づき、適正な明るさの照明光を供給するように、絞り(不図示)等を制御するようになっている。
映像信号処理部303は、前処理部302からのデジタル信号化された映像信号に対して、例えば、ホワイトバランス処理、色調補正、γ補正、輪郭強調、拡大/縮小、静止画生成等の各種信号処理を行い内視鏡画像を生成する処理部であり、生成された内視鏡画像をモニタ400に表示するものである。
通信I/F部305は、システムコントローラ304がバルーン制御装置500(バルーン制御部505の通信I/F部515:図4参照)と情報を送受するためのI/F部であり、LAN I/F部519は、例えば院内LAN701(図3参照)と情報を送受するためのI/F部であり、このLAN I/F部519によりシステムコントローラ304は院内LAN701に接続されている院内サーバ(図3参照)と情報が送受可能となっている。
操作パネル307は、ビデオプロセッサ300における各種情報の設定、各種情報に表示を行うものであり、特に、操作パネル307は、例えば、検査年月日、患者情報(患者ID、性別、生年月日等)、術者ID、内視鏡ID等の各種情報の入力が可能となっている。
そして、操作パネル307により入力した各種情報は、システムコントローラ304により通信I/F部305を介してバルーン制御装置500(バルーン制御部505の通信I/F部515:図4参照)に送信されるようになっている。
システムコントローラ304は、ビデオプロセッサ300内の各部を制御するものであり、特に、例えば電子内視鏡100の操作部12に設けられたフリーズボタン、あるいはレリーズボタン12a(図1参照)が操作されると、映像信号処理部303を制御し静止画像を生成させ、フリーズボタン12aが操作された場合には生成した静止画像をモニタ400に表示し、レリーズボタン12aが操作された場合には、生成した静止画像を画像格納部308に格納(記録)する。
また、システムコントローラ304は、電子内視鏡100のレリーズボタン12aが操作されると、通信I/F部305を介して電子内視鏡100によるレリーズ操作(静止画像記録)の発生をバルーン制御装置500に送信するようになっている。
次に、バルーン制御装置500における1ストローク動作(ストローク駆動制御)を図6ないし図9を用いて説明する。
<正進動作時の1ストローク動作>
図6は図3のバルーン制御部の制御下におけるバルブ開閉制御部による推進動作のうちの正進動作のタイミングチャートであり、図7は図6の正進動作のタイミングチャートに対応させた各バルーンの膨張および収縮の状態を示した概略断面図である。
まず、第1駆動バルーン42と係止バルーン44と第2駆動バルーン46をともに収縮させた状態で、電子内視鏡100の先端部10aを測定対象(ここでは例えば、大腸とする)内に挿入している状態を考える。なお、このとき、保持バルーン23を膨張させて腸壁40に係止させておく。
そして、保持バルーン23を膨張させ腸壁40に係止させた状態を保持し、第1駆動バルーン42と係止バルーン44と第2駆動バルーン46をともに収縮させた状態から、第2駆動バルーン46に気体を充填して膨張させる(図6の工程A)。この時のバルーンの膨張の様子は、図7(A)のように表わすことができる。図7(A)に示すように、第2駆動バルーン46が膨張することにより、係止バルーン44は第1駆動バルーン42側に押し出され、第1駆動バルーン42に覆い被さる状態になる。
次に、係止バルーン44に気体を充填して膨張させて、係止バルーン44を腸壁40に係止させる(図6の工程B)。この時のバルーンの膨張および収縮の様子は、図7(B)のように表わすことができる。
また、ここで、係止バルーン44において、膨張して腸壁40に接触した時に挿入部10と腸壁40の間を埋める部分を第1の部分とし、腸壁40に接触している部分を第2の部分として考える。
次に、保持バルーン23と第2駆動バルーン46から気体を吸引して収縮させる(図6の工程C)。この時のバルーンの収縮の様子は、図7(C)のように表わすことができる。そして、第1駆動バルーン42に気体を充填して膨張させる(図6の工程D)。この時のバルーンの膨張の様子は、図7(D)のように表わすことができる。
図7(D)に示されるように、第1駆動バルーン42を膨張させていくことにより、第1駆動バルーン42は係止バルーン44を徐々に押圧していく。さらに、係止バルーン44は、先端部10aの進行方向の後方に向かってその表面が腸壁40に接した状態で順々に繰り出されるように押されていく、または、その表面を移動させるように押されていく。また、前記のように、係止バルーン44において第1の部分と第2の部分を備えていると考えたときには、先端部10aの進行方向の前方側の第1の部分の腸壁40側の一部が腸壁40に接触して第2の部分になるように押されていく、と考えることができる。これにより、係止バルーン44は、腸壁40に対し先端部10aの進行方向の後方(図7(D)の黒矢印)に向かって押圧力を与える。
すなわち、係止バルーン44がいわゆるキャタピラ(登録商標)のように(無限軌道のように)、腸壁40を当接しながら先端部10aの進行方向の後方に向かって繰り出される。
そのため、腸壁40は先端部10aの進行方向の後方に手繰り寄せられる。したがって、図7(D)の白矢印のように、電子内視鏡100の先端部10aは腸壁40に対し相対的に進行方向の前方に推進(正進)する。
次に、保持バルーン23に気体を充填して膨張させて腸壁40に係止させる(図6の工程E)。この時のバルーンの膨張の様子は、図7(E)のように表わすことができる。次に、保持バルーン23を膨張させ腸壁40に係止させた状態を保持し、第1駆動バルーン42と係止バルーン44から気体を吸引して収縮させる(図6の工程F)。この時のバルーンの収縮の様子は、図7(F)のように表わすことができる。
次に、第2駆動バルーン46に気体を充填して膨張させる(図6の工程A)ことにより、上記の図13(A)で示した状態に戻る。以降、正進動作を継続する場合には、図6の工程A〜工程Fを繰り返す。
本実施形態では、1ストロークの1回の正進駆動動作は、図6の工程A〜Eにより実行され、バルブ開閉制御部504は、この1回の正進駆動動作の1ストローク(図6の工程A〜E)が終了すると、バルーン制御部505のストロークカウント部513(図4参照)に対してカウント値(ストローク数)をインクリメントさせるためのインクリメント信号を出力する(ストローク数を「1」加算する)。
次に、逆進動作について説明する。
<逆進動作時の1ストローク動作>
図8は図3のバルーン制御部の制御下におけるバルブ開閉制御部による推進動作のうちの逆進動作のタイミングチャートであり、図9は図8の逆進動作のタイミングチャートに対応させた各バルーンの膨張および収縮の状態を示した概略断面図である。
まず、第1駆動バルーン42と係止バルーン44と第2駆動バルーン46をともに収縮させた状態で、電子内視鏡100の先端部10aを測定対象(ここでは例えば、大腸とする)内に挿入している状態を考える。なお、このとき、保持バルーン23を膨張させて腸壁40に係止させておく。
そして、係止バルーン44に気体を充填して膨張させて、係止バルーン44を腸壁40に係止させる(図8の工程A)。この時のバルーンの膨張の様子は、図9(A)のように表わすことができる。また、ここで、係止バルーン44において、膨張して腸壁40に接触した時に挿入部10と腸壁40の間を埋める部分を第1の部分とし、腸壁40に接触している部分を第2の部分として考える。
次に、保持バルーン23の気体を吸引して収縮させる(図8の工程B)。この時のバルーンの収縮の様子は、図9(B)のように表わすことができる。そして、第2駆動バルーン46に気体を充填して膨張させる(図8の工程C)。この時のバルーンの膨張の様子は、図9(C)のように表わすことができる。
図9(C)に示すように、第2駆動バルーン46を膨張させていくことにより、第2駆動バルーン46は係止バルーン44を徐々に押圧していく。そして、係止バルーン44は、先端部10aの進行方向の前方に向かってその表面が順々に繰り出されるように押されていく、または、その表面を移動させるように押されていく。また、前記のように、係止バルーン44において第1の部分と第2の部分を備えていると考えたときには、先端部10aの進行方向の後方側の第1の部分の腸壁40側の一部が腸壁40に接触して第2の部分になるように押されていく、と考えることができる。これにより、係止バルーン44は、腸壁40に対し先端部10aの進行方向の前方(図9(C)の黒矢印)に向かって押圧力を与える。
すなわち、係止バルーン44がいわゆるキャタピラ(登録商標)のように(無限軌道のように)、腸壁40を当接しながら先端部10aの進行方向の前方に向かって繰り出される。
そのため、腸壁40は先端部10aの進行方向の前方に手繰り寄せられる。したがって、図9(C)の白矢印のように、電子内視鏡100の先端部10aは腸壁40に対し相対的に進行方向の後方に推進(逆進)する。
次に、保持バルーン23を膨張させて腸壁40に係止させる(図8の工程D)。この時の膨張の様子は、図9(D)のように表わすことができる。
次に、係止バルーン44と第2駆動バルーン46から気体を吸引して収縮させる(図8の工程E)。この時の収縮の様子は、図9(E)のように表わすことができ、上記の図9(A)で示した状態に戻る。以降、逆進動作を継続する場合には、図8の工程A〜工程Eを繰り返す。
本実施形態では、1ストロークの1回の逆進駆動動作は、図8の工程A〜工程Eにより実行され、バルブ開閉制御部504は、この1回の逆進駆動動作の1ストローク(図8の工程A〜工程E)が終了すると、バルーン制御部505のストロークカウント部513(図4参照)に対してカウント値(ストローク数)をデクリメントさせるためのデクリメント信号を出力する(ストローク数を「1」減算する)。
このように構成された本実施形態のバルーン制御部の作用について、図4を参照して図10を用いて説明する。図10は図4のバルーン制御部におけるストローク動作処理の流れを示すフローチャートであり、図11は図10の処理により生成されるストローク情報から構成される検査ストローク情報ファイルを示す図である。
術者は、電子内視鏡100を先端部10aのマーカ10d(図1参照)等により肛門より腸壁40の所定位置にまで挿入し、内視鏡検査を開始する。
図10に示すように、バルーン制御部505のCPU521は、ステップS1において、操作パネル506にてバルーン駆動モードが正進動作モードに設定され、フットスイッチI/F部516を介してフットスイッチ600から駆動制御の開始を検知すると、ステップS2に処理を移行する。
なお、CPU521は、ステップS1において、通信I/F部515を介して、ビデオプロセッサ300の通信I/F部305(図5参照)より、検査年月日、患者情報(患者ID、性別、生年月日等)、術者ID、内視鏡ID等の各種検査情報を取得し、内部メモリ(不図示)に格納する。
つぎに、CPU521は、ステップS2にて、ストロークカウント部513のカウント値であるストローク数Nに「0」をセットする。
そして、CPU521は、ステップS3にて、駆動モード設定部512によりバルブ開閉制御部504の複数のバルブ(不図示)の開閉を制御して第1及び第2駆動バルーン42,46と係止バルーン44と保持バルーン23を図6のタイミングの工程A〜Eでそれぞれを正進駆動の1ストロークを繰り返す駆動モードを設定する。
この設定によりバルブ開閉制御部504は、指定された正進駆動モードにしたがって複数のバルブ(不図示)の開閉を制御して第1及び第2駆動バルーン42,46と係止バルーン44と保持バルーン23を駆動し、1正進ストロークを実施し、ストロークカウント部513に対してカウント値(ストローク数)をインクリメントさせるためのインクリメント信号を出力する。
ストロークカウント部513は、ステップS4にて、インクリメント信号に基づいてストローク数N←N+1(ストローク数Nを「1」加算)とする。
次に、CPU521は、ステップS5にて、静止画記録発生検知部523を介して通信I/F部515を介したビデオプロセッサ300から静止画像記録情報の送信の有無を判断する。
CPU521は、静止画像記録情報の送信があると判断すると処理をステップS6に移行し、静止画像記録情報の送信がないと判断すると処理をステップS8に移行する。
そして、CPU521は、静止画像記録情報の送信があると判断すると、ステップS6にて、ストロークカウント部513より現在のストローク数Nを読み出し、静止画記録発生検知部523からの静止画像情報を関連付けたストローク情報を生成し、図11に示すような検査ストローク情報ファイルを生成する。そして、CPU521はステップS7にて、この検査ストローク情報ファイルをストローク情報格納部514に格納する。
このストローク情報は、図11に示すように、「積算ストローク数N」+「静止画像ファイル/サムネイル画像ファイル」からなる。
ここで、検査ストローク情報ファイルは、前記ストローク情報に加え、例えば検査年月日、患者情報(患者ID、性別、生年月日等)、術者ID、内視鏡ID等の各種検査情報からなるヘッダー情報から構成される。
次に、CPU521は、ステップS8にて、操作パネル506にてバルーン駆動モードが変更されたかどうか判断し、操作パネル506におけるバルーン駆動モードの設定が正進動作モードの場合にはステップS3に戻り、操作パネル506におけるバルーン駆動モードの設定が逆進動作モードの場合にはステップS9に処理を移行する。
そして、CPU521は、ステップS9にて、駆動モード設定部512によりバルブ開閉制御部504の複数のバルブ(不図示)の開閉を制御して第1及び第2駆動バルーン42,46と係止バルーン44と保持バルーン23を図8のタイミングの工程a〜eでそれぞれを逆進駆動の1ストロークを繰り返す駆動モードを設定する。
この設定によりバルブ開閉制御部504は、指定された逆進駆動モードにしたがって複数のバルブ(不図示)の開閉を制御して第1及び第2駆動バルーン42,46と係止バルーン44と保持バルーン23を駆動し、1逆進ストロークを実施し、ストロークカウント部513に対してカウント値(ストローク数)をデクリメントさせるためのデクリメント信号を出力する。
ストロークカウント部513は、ステップS10にて、デクリメント信号に基づいてストローク数N←N−1(ストローク数Nを「1」減算)とする。
そして、CPU521は、ステップS11にて、ストロークカウント部513のカウント値であるストローク数Nが「1」未満(すなわちN=0)に達したかどうか判断し、ストロークカウント部513のカウント値であるストローク数Nが「1」以上ならばステップS5に戻り、ストロークカウント部513のカウント値であるストローク数Nが「1」未満(すなわちN=0)に達した場合には、CPU521は、ステップS12にて内視鏡検査が終了したかどうか判断する。
CPU521は、ステップS12にて内視鏡検査が終了したと判断すると、処理を終了し、内視鏡検査が終了していないと判断するとステップS1に戻る。
なお、CPU521は、ステップS12にて内視鏡検査が終了したと判断すると、ステップS6において生成した複数のストローク情報を、例えばストローク数Nに対してソートした検査ストローク情報ファイル(図11参照)を生成し、この検査ストローク情報ファイルをストローク情報格納部514に格納する。
なお、CPU521は、メディアI/F部518を介してスロット517に装着された記録媒体700に検査ストローク情報ファイルを記録したり、LAN I/F部519を介して院内LANによって検査ストローク情報ファイルを院内サーバ702(図3参照)に記録できる。
また、CPU521は、例えば同一患者の次回の再検査時に、メディアI/F部518あるいはLAN I/F部519を介して、検査年月日、患者情報(患者ID、性別、生年月日等)、術者ID、内視鏡ID等の各種検査情報からなるヘッダー情報に基づき、記録媒体700あるいは院内サーバ702に記録された検査ストローク情報ファイルを読み出しストローク情報格納部514に格納することができる。
ここで、本実施形態におけるバルーン制御装置500に設けられた操作パネル506について説明する。図12は図3のバルーン制御装置に設けられた操作パネルの構成を示す図である。
バルーン制御装置500に設けられた操作パネル506は、図12に示すように、速度制御エリア580、推進制御エリア581、係止制御エリア582、係止圧力表示エリア583及びバルーン制御装置500の電源をON/OFFする電源スイッチ584を備えて構成される。
速度制御エリア580は、通常ボタン580a、倍速ボタン580b、微調UPボタン580c及び微調DOWNボタン580dを備えて構成される。通常ボタン580aは、例えば図6の工程A〜F及び図8の工程A〜Eの周期を所定周期ΔT(図6参照)に設定して1ストロークの駆動動作の速度を所定の通常速度に設定するものである。また、倍速ボタン580bは、例えば図6の工程A〜F及び図8の工程A〜Eの周期を周期ΔT/2に設定して1ストロークの駆動動作の速度を所定の通常速度の2倍の速度に設定するものである。微調UPボタン580c及び微調DOWNボタン580dは、例えば図6の工程A〜F及び図8の工程A〜Eの処理時間を増減させ、1ストロークの駆動動作の速度を微調するものである。
推進制御エリア581は、正進動作を設定するための正進ボタン581a、逆進動作を設定するための逆進ボタン581b、図6の工程A〜Fあるいは図8の工程A〜Eの各工程を停止させるための停止ボタン581cを備えて構成される。停止ボタン581cを操作することで、術者は、正進動作あるいは逆進動作中においても、先端部10aを腸壁40内にて係止させることができる。
係止制御エリア582は、縮退ボタン582a及び係止ボタン582bを備えて構成される。縮退ボタン582aは、第1及び第2駆動バルーン42,46、係止バルーン44及び保持バルーン23のすべてのバルーンを収縮させるためのボタンである。また、係止ボタン582bは、係止バルーン44あるいは保持バルーン23の少なくとも一方を膨張させて腸壁40に当接させ、先端部10aを腸壁40にて係止させるためのボタンである。術者は、検査を中止する等の場合、縮退ボタン582aを操作することで、強制的に第1及び第2駆動バルーン42,46、係止バルーン44及び保持バルーン23のすべてのバルーンを収縮させることができるので、例えば挿入部10を管腔部内から容易に引き出すことが可能となる。また、術者は、係止ボタン582bを操作することで、係止バルーン44あるいは保持バルーン23の少なくとも一方を膨張させて腸壁40に当接させることができるので、先端部10aを腸壁40内にて安定させて係止させることができる。
係止圧力表示エリア583は、係止ボタン582bが操作された際の、係止バルーン44あるいは保持バルーン23の少なくとも一方のバルーンの内圧を表示するものである。なお、係止圧力表示エリア583は、係止バルーン44及びは保持バルーン23の両方が膨張している場合には、内圧の高いバルーンの内圧を表示する。
図13ないし図15は図3の画像表示/情報設定部に展開される画像を示す図である。
画像表示/情報設定部507は、図13に示すように、ストローク情報表示エリア750、テンキーエリア751、自動設定ボタン752、現在ストローク数表示エリア753、目標ストローク数表示エリア754、差分ストローク数表示エリア755、合成表示ボタン756、キャンセルボタン757、確定ボタン758、検査情報表示エリア759とを備えた設定画面760を表示するようになっている。
ストローク情報表示エリア750は、検査中、あるいは前回検査した際に生成された検査ストローク情報ファイルに基づいたストローク数とサムネイル画像をスクロール形式で表示したエリアである。なお、再検査の場合には前回検査した検査日時情報がストローク情報表示エリア750の上部に表示される。
テンキーエリア751は、目標駆動制御回数(目標ストローク数)を術者が直接入力するためのテンキーを表示したエリアである。
自動設定ボタン752は、ストロークカウント部513が現在カウントしているストローク数に最も近い検査ストローク情報ファイルに基づいたストローク数を自動的に抽出し目標駆動制御回数である目標ストローク数として設定するボタンである。
現在ストローク数表示エリア753は、ストロークカウント部513が現在カウントしているストローク数を表示するエリアである。
目標ストローク数表示エリア754は、目標駆動制御回数である目標ストローク数を表示するエリアである。
差分ストローク数表示エリア755は、差分回数算出部520が算出した現在ストローク数と目標ストローク数との差分回数である差分ストロークを表示するエリアである。
合成表示ボタン756は、画像表示/情報設定部507上に検査ストローク情報ファイルに基づいた静止画像と、電子内視鏡100によるビデオプロセッサ300からのライブの内視鏡動画像とを合成し並列に表示させるためのボタンである。詳細は後述する。
キャンセルボタン757は上記の設定をキャンセルするためのボタンであり、確定ボタン758は上記の設定を確定するためのボタンである。また、検査情報表示エリア759は検査中の検査情報を表示するエリアである。
例えば、このような表示構成の画像表示/情報設定部507において、術者がストローク情報表示エリア750のサムネイル画像をシングルタッチすると目標ストローク数表示エリア754にはサムネイル画像に関連付けられたストローク数が目標駆動制御回数である目標ストローク数として表示される。図14ではNo.6のサムネイル画像をシングルタッチした際の画像表示/情報設定部507の表示例を示しており、No.6のサムネイル画像に関連付けられたストローク数「1128」が目標ストローク数表示エリア754に表示される。
なお、例えば術者がストローク情報表示エリア750のサムネイル画像を連続タッチであるダブルタッチをすると、図15に示すように、No.6のサムネイル画像の原画像である静止画像800がストローク情報表示エリア750上に重畳表示され、キャンセルボタン757を操作することにより図14に戻ることができる。すなわち、術者はサムネイル画像の原画像である静止画像800を確認して目標駆動制御回数である目標ストローク数を設定することができるようになっている。
また、テンキーエリア751、自動設定ボタン752、ストローク情報表示エリア750等を用いて、術者が目標駆動制御回数である目標ストローク数を設定し確定ボタン758をタッチすると、目標ストローク数が確定し、差分ストローク数が「0」、すなわち、現在ストローク数が目標ストローク数と一致するように、ストローク動作の制御が行われるが、この状態で術者が合成表示ボタン756をタッチすると、図15に示すように、例えば画像表示/情報設定部507上に目標ストローク数「1128」のNo.6の静止画像800と、電子内視鏡100によるビデオプロセッサ300からのライブの内視鏡動画像801とが合成され並列に表示される。したがって、術者は画像表示/情報設定部507によりライブの内視鏡動画像801が目標ストローク数「1128」のNo.6の静止画像800に接近している様子を容易にかつリアルタイムに観察できる。
次に、バルーン制御部505における目標駆動制御回数に基づくストローク動作処理について説明する。
次に、目標駆動制御回数を設定した際のCPU521によるストローク駆動制御について説明する。図16は図4のバルーン制御部における目標駆動制御回数に基づくストローク動作処理の流れを示すフローチャートである。
なお、以下の処理は検査中においても、また再検査においても適用可能である。すなわち、検査中であれば検査中に生成された検査ストローク情報ファイルをストローク情報格納部514から読み出すと共に、画像記憶部524から静止画像データ及びサムネイル画像データを読み出し、また再検査ならば前回検査の検査ストローク情報ファイル及び静止画像データ及びサムネイル画像データを記録媒体700、院内サーバ702から読み出すことになる。
CPU521は、図16に示すように、検査中においては、ストローク情報格納部514及び画像記憶部524に格納されている検査ストローク情報ファイルのストローク情報と静止画像データ及びサムネイル画像データを読み出す(ステップS21)。
このとき上述したように、例えば再検査を実施する場合には、CPU521は、ストローク情報を記録媒体700あるいは院内サーバ702からストローク情報格納部514に格納すると共に、ストローク情報に関連付けられている静止画像データ及びサムネイル画像データを記録媒体700あるいは院内サーバ702から画像記憶部524に格納した後、ストローク情報格納部514及び画像記憶部524よりストローク情報と静止画像データ及びサムネイル画像データを読み出す。
そして、CPU521は、画像表示/情報設定部507のストローク情報表示エリア750に、サムネイル画像を備えたストローク情報を表示する(ステップS22)。
次に、CPU521は、術者が画像表示/情報設定部507のタッチパネル機能を用いてストローク情報表示エリア750にてストローク情報(サムネイル画像)を選択したかどうか判断する(ステップS23)。CPU521は、ストローク情報表示エリア750にてストローク情報(サムネイル画像)を選択したと判断すると処理をステップS27に移行する。
また、CPU521は、術者がストローク情報(サムネイル画像)を選択しないと判断した場合には、術者が画像表示/情報設定部507のタッチパネル機能を用いて自動設定ボタン752を操作したかどうか判断する(ステップS25)。CPU521は、術者が自動設定ボタン752を操作したと判断すると処理をステップS27に移行する。
CPU521は、術者が自動設定ボタン752を操作しないと判断した場合には、術者が画像表示/情報設定部507のタッチパネル機能を用いてテンキーエリア751より目標ストローク数(目標駆動制御回数)の設定を待ち(ステップS26)、テンキーエリア751より目標ストローク数が設定されると処理をステップS27に移行する。
そして、CPU521は、術者が画像表示/情報設定部507のタッチパネル機能を用いて確定ボタン758を操作すると目標ストローク数(目標駆動制御回数)の設定を確定する(ステップS27)。
次に、CPU521は、差分回数算出部520を用いて現在ストローク数と目標ストローク数との差分回数である差分ストローク数を取得し、差分ストローク数表示エリア755に差分ストローク数を表示する(ステップS28)。
そして、CPU521は、駆動圧力設定部511及び駆動モード設定部512を用いて圧力制御部503及びバルブ開閉制御部504を制御して差分ストローク数表示エリア755の差分ストローク数が「0」、すなわち、現在ストローク数が目標ストローク数(目標駆動制御回数)と一致するように、ストローク駆動の制御を実行する(ステップS29)。
続いて、CPU521は、術者により合成表示ボタン756がタッチされ画像表示/情報設定部507に合成画像を表示するかどうか判断する(ステップS30)。合成表示ボタン756がタッチされなければ、処理がステップS32に移行する。
術者により合成表示ボタン756がタッチされ画像表示/情報設定部507に合成画像を表示すると判断すると、CPU521は、画像表示/情報設定部507上に目標ストローク数の静止画像と、電子内視鏡100によるビデオプロセッサ300からのライブの内視鏡動画像との合成画像(図15参照)を表示する(ステップS31)。
そして、CPU521は、ストローク駆動の制御により現在ストローク数が目標ストローク数(目標駆動制御回数)に到達したかどうか判断し(ステップS32)、到達したと判断すると処理を終了し、到達していないと判断するとステップS30に戻る。
以上説明したように、本実施形態では、上記の構成及び作用により以下のような効果を得ることができる。
(効果1)本実施形態のバルーン制御装置500のバルーン制御部505は、先端部10aに設けられた第1及び第2駆動バルーン42,46、係止バルーン44及び保持バルーン23からなるバルーンユニットである移動駆動手段の現在のストローク数(駆動制御回数)をストロークカウント部513にてカウントし、またビデオプロセッサ300からの静止画像記録情報によりレリーズ発生(静止画取り込み)を静止画記録発生検知部にて監視・検出し、レリーズ発生(静止画取り込み)が検知されると、CPU521にてストロークカウント部513のカウント値(ストローク数=駆動制御回数)とビデオプロセッサ300にてレリーズされた静止画像の画像情報を関連付けたストローク情報(駆動情報)を生成するので、このストローク情報(駆動情報)を、例えば検査中、あるいは後日の再検査時に利用することにより、CPU521にて移動駆動手段を制御して静止画像が記録された管腔臓器内の関心部位(患部)の位置である目標ストローク数に電子内視鏡100の先端部10aを容易、迅速かつ正確に移動させることができる。
(効果2)また、本実施形態では、差分回数算出部520がストロークカウント部513にてカウントされている現在のストローク数(駆動制御回数)と目標ストローク数との差分回数を算出することで、この差分回数に基づいてCPU521にて移動駆動手段を制御して静止画像が記録された管腔臓器内の関心部位(患部)の位置である目標ストローク数に電子内視鏡100の先端部10aを容易、迅速かつ正確に移動させることができる。
(効果3)さらに、本実施形態では、画像表示/情報設定部507に自動設定ボタン752を設けることで、術者による自動設定ボタン752の操作によりCPU521がストロークカウント部513にてカウントされている現在のストローク数(駆動制御回数)に最も近い近接目標ストローク数を抽出し、該近接目標ストローク数に電子内視鏡100の先端部10aを容易、迅速かつ正確に移動させることもできる。
(効果4)また、本実施形態では、CPU521は、1検査の複数のストローク情報を検査ストローク情報ファイルとして生成・記録し、画像表示/情報設定部507においてストローク情報表示エリア750に検査ストローク情報ファイルを表示することができる。そして、CPU521がストローク情報表示エリア750に表示される検査ストローク情報ファイルにおいては画像情報として静止画像のサムネイル画像を表示させることで、術者は該サムネイル画像により目標ストローク数を選択することができる。さらに本実施形態では、CPU521は、術者がこのサムネイル画像を例えばダブルタッチすることにより、サムネイル画像の原画像である静止画像を画像表示/情報設定部507に表示させることができるので、より最適・鮮明な静止画像により目標ストローク数を選択することができる。
(効果5)さらに、本実施形態では、画像表示/情報設定部507に合成表示ボタン756を設けることで、術者による合成表示ボタン756の操作により、CPU521は、画像表示/情報設定部507上に目標ストローク数の静止画像と、電子内視鏡100によるビデオプロセッサ300からのライブの内視鏡動画像との合成画像を表示させることもできるので、術者は目標ストローク数の静止画像に近づくライブの内視鏡動画像を観察でき、例えば操作パネル506(図12参照)の速度制御機能、推進制御機能を用いて、詳細かつより適正に目標ストローク数に電子内視鏡100の先端部10aを容易、迅速かつ正確に移動させることができる。
すなわち、本実施形態では、上記(効果1)〜(効果5)等に示すように、検査中、あるいは再検査時に、先端部10aに設けられた第1及び第2駆動バルーン42,46、係止バルーン44及び保持バルーン23からなるバルーンユニットである移動駆動手段により管腔部材の内壁に推進力を伝えて管腔部材内を挿入部が移動する際、管腔部材内の関心部位に挿入部の先端部を容易、かつ正確に移動させることができる。
また、関心部位前後の管腔部材の内壁を観察したい場合、内視鏡を従来の術式のように術者が内視鏡自体を押し引きすると、挿入部の先端部の位置とストローク数の関係がずれてしまい、別の関心部位への正確な移動が困難になる。このような場合、挿入部の先端部の現在の位置のストローク数との差分ストローク数をテンキーエリア751などより直接入力し先端部を異動させることにより、ストローク数と内壁の位置関係をずらすことなく、容易に関心部位前後の管腔部材の内壁の観察が可能となる。
なお、本実施形態においては、回転角度も測定できる機能も付加できれば、挿入口から患部までの距離だけでなく、内視鏡先端の回転角度データも記録できるようになり、よりいっそう前の状態と同じ状態を再現できるようになる。回転角度の測定方法は、内視鏡先端に小型ジャイロを設置しても良いし、先行技術にあるように挿入口に検出機構を設けても良い。また、回転角度測定が出来る機能が付加している場合には、前回記録した静止画像と今見ている画像を比較し、記録されている回転角度に合わせてどちらかの画像を回転・表示する画像処理を行い、モニターには回転角を合わせた状態で表示させることで、前回記録した静止画像との比較がより容易になる。
また、本実施形態では、バルーン制御装置500により制御される第1及び第2駆動バルーン42,46、係止バルーン44及び保持バルーン23(図2参照)からなるバルーンユニットにより移動駆動手段を構成するとしたが、これに限らず、移動駆動手段は、以下の変形例1〜4のように構成してもよい。
(変形例1)
図17は図1の内視鏡装置の変形例1における挿入部の先端部の拡大断面図である。図17に示すように、変形例1においては、挿入部10の先端部10aに進行方向の前方から順に、駆動バルーン20と係止バルーン22の2つのバルーンが設けられている。また、駆動バルーン20と係止バルーン22が管壁に接触していない時に、挿入部10の先端部10aの位置を管内のほぼ中央に保持するための保持バルーン23も設けられている。この駆動バルーン20と係止バルーン22と保持バルーン23は、ともに全体が膨張収縮自在なラテックスゴムからなる。
変形例1では、移動駆動手段は、バルーン制御装置500により制御されるバルーン制御装置500、駆動バルーン20、係止バルーン22及び保持バルーン23により構成される。
係止バルーン22は膨張時に管壁の内壁面に接して係止することができる膨張特性を有するバルーンであり、駆動バルーン20は膨張時であっても先端部10aが管路の断面の略中心位置に位置する限り管壁の内壁面に接しない膨張特性を有するバルーンである。
先端部10aの内部には、駆動バルーン20に連通し気体が送られる送気管48と、係止バルーン22に連通し気体が送られる送気管50と、保持バルーン23に連通し気体が送られる送気管27が設けられている。
次に、変形例1における1ストローク動作ついて説明する。図18は図17の変形例1における正進動作のタイミングチャートであり、図19は図18の正進動作のタイミングチャートに対応させた各バルーンの膨張および収縮の状態を示した概略断面図である。
まず、駆動バルーン20と係止バルーン22をともに収縮させた状態で、電子内視鏡100の先端部10aを測定対象(ここでは例えば、大腸とする)内に挿入している状態を考える。なお、このとき、保持バルーン23を膨張させて腸壁40に係止させておく。
そして、駆動バルーン20を収縮させた状態を保持したまま、係止バルーン22に気体を充填して膨張させて、係止バルーン22を腸壁40に係止させる(図18の工程A)。この時のバルーンの膨張の様子は、図19(A)のように表わすことができる。図19(A)に示すように、保持バルーン23は腸壁40に係止しており、さらに係止バルーン22は駆動バルーン20に覆い被さるように膨張し、腸壁40に係止している。また、ここで、係止バルーン22において、膨張して腸壁40に接触した時に、挿入部10と腸壁40の間を埋める部分を第1の部分とし、腸壁40に接触している部分を第2の部分として考える。
次に、係止バルーン22を膨張させた状態を保持すると共に、保持バルーン23を収縮させる(図18の工程B)。この時(図18の工程B)のバルーンの膨張および収縮の様子は、図19(B)のように表わすことができる。
そして、係止バルーン22を腸壁40に係止させた状態で、駆動バルーン20を膨張させていく(図18の工程C)ことにより、駆動バルーン20は係止バルーン22を徐々に押圧していく。そして、係止バルーン22は、先端部10aの進行方向の後方に向かってその表面が順々に繰り出されるように押されていく、または、その表面を移動させるように押されていく。この時(図18の工程C)のバルーンの膨張の様子は、図19(C)のように表わすことができる。また、前記のように、係止バルーン22において第1の部分と第2の部分を備えていると考えたときには、先端部10aの進行方向の前方側の第1の部分の腸壁40側の一部が腸壁40に接触して第2の部分になるように押されていく、と考えることができる。これにより、係止バルーン22は、腸壁40に対し先端部10aの進行方向の後方(図19(C)の黒矢印)に向かって押圧力を与える。
すなわち、係止バルーン22がいわゆるキャタピラ(登録商標)のように(無限軌道のように)、腸壁40を当接しながら先端部10aの進行方向の後方に向かって繰り出される。
そのため、腸壁40は先端部10aの進行方向の後方に手繰り寄せられる。したがって、図19(C)の白矢印のように、電子内視鏡100の先端部10aは腸壁40に対し相対的に進行方向の前方に推進(正進)する。
次に、駆動バルーン20及び係止バルーン22を膨張させた状態を保持すると共に、保持バルーン23を膨張させる(図18の工程D)。この時(図18の工程D)のバルーンの膨張の様子は、図19(D)のように表わすことができ、係止バルーン22及び保持バルーン23を腸壁40に係止させる。
そして、保持バルーン23を膨張させた状態を保持し、駆動バルーン20及び係止バルーン22を収縮させる(図18の工程E)。この時(図18の工程E)のバルーンの膨張の様子は、図19(E)のように表わすことができる。
なお、図18の工程Eにおいては、腸壁40のたわみ量によっては係止バルーン22が腸壁40から離間せず当接したままの状態となることも考えられるが、係止バルーン22が腸壁40に係止力を与えていなければよい。
以降、正進動作を継続する場合には、図18の工程A〜工程Eを繰り返す。この図18の工程A〜工程Eが変形例1の1ストローク動作となる。
図20は図13の変形例1における処理の流れを示すフローチャートである。この変形例1の場合には、逆進動作ができないために、図10にて説明したステップS8〜S11が省略された処理となる。図20に示すように、その他の処理の流れは図10と同じであるので、説明は省略する。
なお、変形例1では逆進動作はできないが、上記の実施形態の第1及び第2駆動バルーン42,46、係止バルーン44及び保持バルーン23(図2参照)からなるバルーンユニットにより移動駆動手段を構成する場合と比較して、構成及び作用が容易となり、安価に構成することができる。
(変形例2)
図21は図1の内視鏡装置の変形例2としての内視鏡用移動装置の構成を示す図である。上記の実施形態では、電子内視鏡100の挿入部10に直接バルーンを取り付けた例を挙げて説明したが、本発明はこれに限定されず、図21に示す内視鏡用移動装置900に適用することも可能である。
内視鏡用移動装置900は、挿入部10が挿入固定される筒体902と、筒体902の先端に取り付けられた前記の第1及び第2駆動バルーン42、46と係止バルーン44と保持バルーン23と、筒体902から延びたコード904が接続される、筒体902の先端に取り付けられたバルーンユニットを制御する上記のバルーン制御装置500とから構成される。
そして、挿入部10を被検体内に挿入する際には、筒体122に挿入部10を挿入して固定し、バルーン制御装置126で上記実施形態と同様の制御を行って挿入部10を移動させる。
(変形例3)
図22は図1の内視鏡装置の変形例3における挿入部の先端部の拡大断面図であり、図23ないし図26は本変形例3の1ストローク動作を説明するための図である。なお、本変形例3の詳細な構成は特開2005−319036号公報に記載されており、要部の構成のみ説明する。
図22に示すように、変形例3においては、先端部10aと湾曲部10bの間には、2個のバルーン914が取り付けられている。2個のバルーン914は、挿入部10の周方向に関して対向する位置、つまり180°隔てた位置に配され、例えば、膨張収縮自在なラテックスゴムからなる。
バルーン914の内腔には、挿入部10の外周面に開口した給排気口920を介して、給排気路921が連通されている。給排気路21は、挿入部10の軸方向に亘って設けられ、バルーン制御装置500に接続されている。
変形例3におけるバルーン制御装置500には、給排気路921を介してバルーン914にエアーを供給する給気ポンプ(不図示)と、バルーン914内のエアーを吸引する吸引ポンプ(不図示)とがそれぞれ二台ずつ設けられている。これらのポンプの動作を制御することにより、二個のバルーン914がそれぞれ個別に膨張収縮される。
バルーン914は、挿入部10の進行方向(挿入部10の基端部分から先端部10aに向かう方向)の後方の部分914a(斜線で示す。以下、単に後方部分という。)、および円周方向の部分914b(斜線で示す。以下、単に円周部分という。)が、他の部分よりも肉厚が厚く形成されている。
このため、給気ポンプから給排気路921を介してエアーが供給されると、バルーン914は、図23に示すように膨張する。すなわち、後方部分914aおよび円周部分914bが他の部分よりも肉厚に形成されていることにより、後方部分914aおよび円周部分914bが他の部分よりも膨張率が低くなり、後方部分914aおよび円周部分914bよりも他の部分のほうが伸びて、点線で示すように進行方向の後方に向かって略扇形状に膨張する。
上記のように構成された本変形例3の電子内視鏡100で、例えば、大腸や小腸のように複雑に屈曲した管路40Aの内壁面(腸壁)40(ともに図24参照)を観察する場合には、バルーン914が収縮した状態で挿入部10を被検体内に挿入し、光源装置200を点灯して被検体内を照明しながら、CCD33により得られる内視鏡画像をモニタ400で観察する。
先端部10aが管路40Aに到達すると、給気ポンプから給排気路921を介して2個のバルーン914に同時にエアーが供給される。これによりバルーン914が膨張し始め、図24に示すように、管路40Aの内壁面(腸壁)40にバルーン914の表面が接触する。そして、図25および図26に示すように、進行方向の後方に向かってバルーン914が略扇形状に膨張していく。これにより、管路40Aの内壁面(腸壁)40に接触したバルーン914の表面が、内壁面(腸壁)40に接触しながら進行方向の後方に内壁面(腸壁)40を介して駆動力を発生させ、この力によって挿入部10が進行方向に移動される。
この図24〜図26の工程が変形例3の1ストローク動作となる。
(変形例4)
図27は図1の内視鏡装置の変形例3における挿入部の先端部の拡大断面図であり、図28は図27の回転アダプタを回転させる磁気誘導装置の作用を説明する図である。また、図29は図27の回転アダプタによる管腔内の挿入部の挿入補助を説明するための図である。なお、本変形例4の詳細な構成は特開2008−43669号公報に記載されており、要部の構成のみ説明する。
変形例4では、電子内視鏡100Aの挿入部10を体腔内に導入する際の推進力を得るための挿入補助具である回転アダプタ950(図27参照)と、所望の外部磁場を発生させる磁気誘導装置960(図28参照)とで主に構成されている。
回転アダプタ950は、電子内視鏡100Aの挿入部10を例えば大腸などの管腔臓器内に挿入する際の推進力を得るためのものである。回転アダプタ950は、電子内視鏡100Aの挿入部10を構成する湾曲部10bより基端側の所定位置に配設される。
なお、図示はしないが、回転アダプタ950は、本体部と、一対のベアリング部と、回転体と、磁界発生手段である永久磁石と、本体部端部とで構成されている。回転体は例えば、ゴム部材のように弾性を有する弾性体或いは軟性樹脂部材、又は硬質樹脂によって形成される。回転体の外表面には回転されて体壁に接触することによって推進力を発生する螺旋形状部である螺旋状突起部951が設けられている。永久磁石は例えば管状であり、一対のベアリング部の間に位置するように回転体の内周面に一体的に固設される。
術者が誘導装置用スイッチ(不図示)を手元操作することによって、磁気誘導装置960を駆動制御して所望する回転磁界の形成を行える。つまり、誘導装置用スイッチ(不図示)を操作することによって出力される指示信号は、磁気誘導装置960に伝送される。すると、図28に示すように磁気誘導装置960では例えば矢印Aに示すような回転磁界を形成する。このとき、この回転磁界中に回転アダプタ950を配置すると、永久磁石が配設された回転アダプタ950が矢印Bに示すように回転される。
そして、図29に示すように挿入部10の先端部10aは、例えば大腸内等において、回転アダプタ950によって得られる推進力と、術者の湾曲部10bを湾曲動作させる手元操作及び捻り操作とによって、目的部位近傍に到達する。
この回転アダプタ950の1回転工程が変形例4の1ストローク動作となる。
以上、本発明の内視鏡装置及びその挿入部移動制御方法について詳細に説明したが、本発明は、以上の例には限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変形を行ってもよいのはもちろんである。
1…内視鏡装置、23…保持バルーン、42…第1バルーン、46…第2駆動バルーン、44…係止バルーン、100…電子内視鏡、200…光源装置、300…ビデオプロセッサ、400…モニタ、500…バルーン制御装置、501…吸引ポンプ、502…供給ポンプ、503…圧力制御部、504…バルブ開閉制御部、505…バルーン制御部、506…操作パネル、511…駆動圧力設定部、512…駆動モード設定部、513…ストロークカウント部、514…ストローク情報格納部、515…通信I/F部、516…フットスイッチI/F部、518…メディアI/F部、519…LAN I/F部、520…差分回数算出部、521…CPU、522…メモリ、523…静止画記録発生検知部、525…画像合成部、526…バス、600…フットスイッチ

Claims (21)

  1. 管腔部材の内部に挿入される挿入部と、前記挿入部の先端内部に設けられた前記管腔部材の関心部位の光学像を撮像する撮像手段と、を有する内視鏡と、
    前記撮像手段からの撮像信号を信号処理し内視鏡画像を生成する映像信号処理手段と、
    前記映像信号処理手段に前記内視鏡画像の静止画像の記録を指示する静止画像記録指示手段と、
    前記挿入部の先端外周側面に一体的に設けられ前記管腔部材の内壁と当接し前記挿入部を前記管腔部材の長手軸に沿って移動駆動する移動駆動手段と、
    前記移動駆動手段の駆動を制御する駆動制御手段と、
    前記駆動制御手段による前記移動駆動手段の駆動制御回数をカウントするカウンタと、
    前記静止画像記録指示手段による前記静止画像の記録を検知する静止画像記録検知手段と、
    前記静止画像の記録を検知したときの前記カウンタによる前記駆動制御回数と該静止画像の画像情報を関連付けた駆動情報を生成する駆動情報生成手段と、
    を備えたことを特徴とする内視鏡装置。
  2. 前記カウンタは、前記駆動制御手段により前記移動駆動手段が前記挿入部を前記管腔部材の長手軸に沿って移動駆動し前進させる場合は前記駆動制御回数をインクリメントしてカウントし、記駆動制御手段により前記移動駆動手段が前記挿入部を前記管腔部材の長手軸に沿って移動駆動し後進させる場合は前記駆動制御回数をデクリメントしてカウントすることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡装置。
  3. 前記駆動情報を記憶する駆動情報記憶手段と、前記駆動情報記憶手段が記憶している前記駆動情報の前記駆動制御回数と前記カウンタがカウントしている駆動制御回数との差分回数を少なくとも演算する差分回数演算手段と、を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の内視鏡装置。
  4. 前記駆動制御手段は、前記差分回数に基づき、前記カウンタがカウントしている駆動制御回数を前記駆動情報記憶手段が記憶している前記駆動情報の前記駆動制御回数に一致させるように、前記移動駆動手段の駆動を制御することを特徴とする請求項3に記載の内視鏡装置。
  5. 少なくとも前記駆動情報内の画像情報を表示する駆動情報表示手段と、前記駆動情報表示手段に表示された前記画像情報に基づき前記駆動情報記憶手段が記憶している前記駆動情報を選択する駆動情報選択手段と、をさらに備え、前記差分回数演算手段は、前記駆動情報選択手段により選択された前記駆動情報の前記駆動制御回数と前記カウンタがカウントしている駆動制御回数との差分回数を演算することを特徴とする請求項4に記載の内視鏡装置。
  6. 前記駆動情報表示手段が表示する前記画像情報は、前記静止画像及び該静止画像のサムネイル画像を含み、前記駆動情報選択手段は、少なくとも前記サムネイル画像が選択された場合、前記駆動情報表示手段に前記サムネイル画像の前記静止画像を表示させることを特徴とする請求項5に記載の内視鏡装置。
  7. 前記映像信号処理手段からの前記内視鏡画像と前記静止画像とを合成する画像合成手段をさらに備え、前記駆動情報表示手段は、前記画像合成手段が合成した合成画像を表示することを特徴とする請求項6に記載の内視鏡装置。
  8. 少なくとも前記駆動制御回数を入力する駆動回数入力手段を備え、前記差分回数演算手段は、前記駆動回数入力手段により入力された前記駆動制御回数と前記カウンタがカウントしている駆動制御回数との差分回数を演算することを特徴とする請求項3ないし7のいずれか1つに記載の内視鏡装置。
  9. 少なくとも前記駆動制御回数と前記カウンタがカウントしている駆動制御回数の差分回数を入力する差分駆動回数入力手段を備えることを特徴とする請求項3ないし7のいずれか1つに記載の内視鏡装置。
  10. 前記内視鏡による前記管腔部材の少なくとも検査日時を含む検査情報を入力する検査情報入力手段をさらに備え、前記駆動情報記憶手段は、前記駆動情報に前記検査情報を関連付けて記憶することを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1つに記載の内視鏡装置。
  11. 前記管腔部材は、患者の体腔内臓器路であって、前記検査情報は、少なくとも前記患者の識別情報、前記検査を実施した検査者識別情報及び前記内視鏡の識別情報を含むことを特徴とする請求項10に記載の内視鏡装置。
  12. 前記駆動情報記憶手段は、前記駆動情報に前記検査情報を関連付けて記録する可搬性を有する記録媒体を含むことを特徴とする請求項10または11に記載の内視鏡装置。
  13. 前記駆動情報に前記検査情報を関連付けて外部ネットワークと送受するネットワークインターフェイスをさらに備えたことを特徴とする請求項12に記載の内視鏡装置。
  14. 前記ネットワークインターフェイスまたは前記記録媒体より前記検査情報に基づき前記駆動情報を読み出し、前記駆動情報記憶手段に格納する情報読み出し制御手段をさらに備えたことを特徴とする請求項13に記載の内視鏡装置。
  15. 前記移動駆動手段は、前記管腔部材の内壁に一部が当接する当接部を有する内壁当接手段と、前記当接部の前記管腔部材の内壁に対する当接位置を移動させる当接移動手段と、
    からなることを特徴とする請求項1ないし14のいずれか1つに記載の内視鏡装置。
  16. 前記当接移動手段は、少なくとも膨張して前記管腔部材の内壁に接触した時に当接部と前記管腔部材の内壁との間を埋める第1の部分と前記管腔部材の内壁と接触して推進力を発生させる第2の部分とを備え、その一部が前記挿入部に固定された第1膨張収縮部材と、前記第1膨張収縮部材とともに前記管腔部材の長手軸に沿って並べて配置され、膨張して管壁に接触する第2膨張収縮部材と、前記第1膨張収縮部材とともに前記管腔部材の長手軸に沿って並べて配置され、かつ前記管内移動体に固定され前記第1膨張収縮部材を駆動させる第3膨張収縮部材と、を備えて構成され、前記駆動制御手段は、前記第3膨張収縮部材による駆動によって前記第1膨張収縮部材の前記第1の部分が前記第2の部分になるようにして前記挿入部と前記管腔部材の内壁との相対位置を変化させるように制御することを特徴とする請求項15に記載の内視鏡装置。
  17. 前記駆動制御手段は、前記第1膨張収縮部材または前記第2膨張収縮部材の少なくともいずれか一方を膨張させて前記管壁に係止させた状態を保持し、前記第3膨張収縮部材を膨張させて前記第1膨張収縮部材を押圧させ、前記第3膨張収縮部材によって前記第1膨張収縮部材を押圧させることにより前記管腔部材の内壁を手繰り寄せるように制御することを特徴とする請求項16に記載の内視鏡装置。
  18. 前記第1膨張収縮部材、前記第3膨張収縮部材および前記第2膨張収縮部材とともに前記管腔部材の長手軸に沿って並べて配置されるものであって前記第3膨張収縮部材に対して前記第1膨張収縮部材を挟んで反対側に配置される第4膨張収縮部材を有することを特徴とする請求項16または17に記載の内視鏡装置。
  19. 前記駆動制御手段は、前記第1膨張収縮部材を膨張させて前記管壁に係止させた後、前記第4膨張収縮部材を膨張させて前記第1膨張収縮部材を押圧させ、前記第4膨張収縮部材によって前記第1膨張収縮部材を押圧させることにより前記管腔部材の内壁を手繰り寄せるように制御することを特徴とする請求項18に記載の内視鏡装置。
  20. 前記第3膨張収縮部材は、膨張変形する方向に指向性を有することを特徴とする請求項16または17に記載の内視鏡装置。
  21. 管腔部材の内部に挿入され先端内部に設けられた前記管腔部材の関心部位の光学像を撮像する撮像手段を備えた内視鏡の挿入部移動制御方法において、前記撮像手段からの撮像信号を信号処理し内視鏡画像を生成する映像信号処理ステップと、
    前記映像信号処理ステップでの前記内視鏡画像の静止画像の生成を指示する静止画像指示ステップと、
    前記挿入部の先端外周側面に一体的に設けられた移動駆動手段により前記管腔部材の内壁と当接し前記挿入部を前記管腔部材の長手軸に沿って移動駆動する移動駆動ステップと、
    前記移動駆動ステップの駆動を制御する駆動制御ステップと、
    前記駆動制御ステップによる前記移動駆動手段の駆動制御回数をカウントするカウンタステップと、
    前記静止画像指示ステップによる前記静止画像の生成を検知する静止画像生成検知ステップと、
    前記静止画像の生成を検知したときの前記カウンタステップによる前記駆動制御回数と該静止画像の画像情報を関連付けた駆動情報を生成する駆動情報生成ステップと、
    を備えたことを特徴とする内視鏡装置の挿入部移動制御方法。
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