JP2004089484A - 内視鏡装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】案内画像の向きと内視鏡画像の向きとを一致させることにより、内視鏡を目的部位に確実にナビゲーションする。
【解決手段】ナビゲーション画面生成部23が生成したナビゲーション画面上のライブ画像の特徴点を抽出し第1のベクトルAを算出する第1の特徴点抽出部24と、ナビゲーション画面生成部23が生成したナビゲーション画面上のVBS画像の特徴点を抽出し第2のベクトルBを算出する第2の特徴点抽出部25と、ベクトルAとベクトルBを比較しナビゲーション画面上のライブ画像あるいはVBS画像を回転させる特徴量比較部26とを備え、ナビゲーション画面生成部23は特徴量比較部26の制御に基づきライブ画像あるいはVBS画像を回転補正してナビゲーション画面を生成し、ナビゲーション画面を画像表示制御部に出力する。
【選択図】 図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内視鏡装置に関し、特に例えば気管支等のような体内の管路への内視鏡挿入をナビゲーションする内視鏡装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、画像による診断が広く行われるようになっており、例えばX線CT(Computed  Tomography)装置等により被検体の断層像を撮像することにより被検体内の3次元画像データを得て、該3次元画像データを用いて患部の診断が行われるようになってきた。
【0003】
CT装置では、X線照射・検出を連続的に回転させつつ被検体を体軸方向に連続送りすることにより、被検体の3次元領域について螺旋状の連続スキャン(ヘリカルスキャン:helical scan)を行い、3次元領域の連続するスライスの断層像から、3次元画像を作成することが行われる。
【0004】
そのような3次元画像の1つに、肺の気管支の3次元像がある。気管支の3次元像は、例えば肺癌等が疑われる異常部の位置を3次元的に把握するのに利用される。そして、異常部を生検によって確認するために、気管支内視鏡を挿入して先端部から生検針や生検鉗子等を出して組織のサンプル(sample)を採取することが行われる。
【0005】
気管支のような多段階の分岐を有する体内の管路では、異常部の所在が分岐の末梢に近いとき、内視鏡の先端を短時間で正しく目的部位に到達させることが難しいために、例えば特開2000−135215号公報等では、被検体の3次元領域の画像データに基づいて前記被検体内の管路の3次元像を作成し、前記3次元像上で前記管路に沿って目的点までの経路を求め、前記経路に沿った前記管路の仮想的な内視像を前記画像データに基づいて作成し、前記仮想的な内視像を表示することで、気管支内視鏡を目的部位にナビゲーションする装置が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特開2000−135215号公報の装置による目的部位へのナビゲーションでは、気管支内視鏡が撮像したライブの内視鏡像を表示すると共に、気管支の分岐での仮想的な内視像を表示し挿入先を案内しているのではあるが、上述したように気管支は多段階の分岐を有するばかりでなく、分岐での各画像は複数の分岐先経路を持つ類似の画像となるため、単に仮想的な内視像を表示するだけでは、ライブの内視鏡像の実際の分岐位置と異なる分岐位置の仮想の内視像が表示されても、術者が正しい分岐位置での仮想の内視像と誤認する可能性があり、このような誤認は気管支内視鏡の目的部位へのナビゲーションに重大な支障を及ぼすといった問題がある。
【0007】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、案内画像の向きと内視鏡画像の向きとを一致させることにより、内視鏡を目的部位に確実にナビゲーションすることのできる内視鏡装置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の内視鏡装置は、被検体の3次元領域の画像に基づき前記被検体内の体腔路の仮想的な内視鏡画像を生成する仮想内視鏡画像生成手段と、前記被検体内の体腔路を撮像する内視鏡と、前記内視鏡により撮像された前記被検体内の体腔路の内視鏡画像と前記仮想内視鏡画像とからなるナビゲーション画像を生成するナビゲーション画像生成手段とを備え、前記被検体内の体腔路への前記内視鏡の挿入経路を案内しながら、前記被検体内を観察・処置する内視鏡装置において、前記仮想内視鏡画像の特徴量を抽出する仮想内視鏡画像特徴量抽出手段と、前記内視鏡画像の特徴量を抽出する内視鏡画像特徴量抽出手段と、前記仮想内視鏡画像特徴量抽出手段及び前記内視鏡画像特徴量抽出手段が抽出した特徴量に基づき前記ナビゲーション画像を補正するナビゲーション画像補正手段とを備えて構成される。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について述べる。
【0010】
図1ないし図22は本発明の一実施の形態に係わり、図1は内視鏡装置の構成を示す構成図、図2は図1の光学特性格納部に格納されるデータを説明する第1の図、図3は図1の光学特性格納部に格納されるデータを説明する第2の図、図4は図1の画像処理部の構成を示す構成図、図5は図1の入力部の構成を示す構成図、図6は図1の気管支鏡ナビゲーション装置によるルート設定処理の流れを示すフローチャート、図7は図6の処理で展開されるルート設定画面を示す第1の図、図8は図6の処理で展開されるルート設定画面を示す第2の図、図9は図6の処理で展開されるルート設定画面を示す第3の図、図10は図6の処理により設定された気管支上のルートを模式的に示した図、図11は図1の気管支鏡ナビゲーション装置により表示されるナビゲーション画面を示す図、図12は図4の画像処理部によるライブ画像を回転させライブ画像の向きとVBS画像の向きを一致させる処理の流れを示すフローチャート、図13は図12の処理でのベクトルA及びベクトルBの算出方法を説明する第1の図、図14は図12の処理でのベクトルA及びベクトルBの算出方法を説明する第2の図、図15は図12の処理でのベクトルA及びベクトルBの算出方法を説明する第3の図、図16は図12の処理でのベクトルA及びベクトルBの算出方法を説明する第4の図、図17は図12の処理の具体例を説明する第1の図、図18は図12の処理の具体例を説明する第2の図、図19は図12の処理の具体例を説明する第3の図、図20は図4の画像処理部によるVBS画像を回転させライブ画像の向きとVBS画像の向きを一致させる処理の流れを示すフローチャート、図21は図20の処理の具体例を説明する第1の図、図22は図20の処理の具体例を説明する第2の図である。
【0011】
図1に示すように、本実施の形態の内視鏡装置1は、患者体内の気管支に挿入し気管支内を撮像し患部組織を生検する気管支鏡2と、気管支鏡2の手元側に設けられた複数のスイッチをフィルム状に形成したフレキシブルシートからなる入力部4と、CT画像データに基づき気管支内部の仮想の内視鏡画像(以下、VBS画像と記す)を生成すると共に気管支鏡2からの撮像信号及び入力部4からの入力信号に基づき、気管支鏡2により得られる内視鏡画像(以下、ライブ画像と記す)とVBS画像を合成してモニタ5に表示し気管支鏡2の目的部位へのナビゲーションを行う気管支鏡ナビゲーション装置6とを備えて構成される。
【0012】
なお、前記入力部4は、気管支鏡2の手元側に設けられるとしたが、フットスイッチにより構成してもよい。
【0013】
気管支鏡ナビゲーション装置6は、患者のX線断層像を撮像する図示しない公知のCT装置で生成された3次元画像データを、例えばMO(Magneto−Optical disk)装置やDVD(Digital  Versatile  Disc)装置等、可搬型の記憶媒体を介して取り込むCT画像データ取り込み部11と、CT画像データ取り込み部11によって取り込まれた3次元画像データを格納するCT画像データ格納部12と、CT画像データ格納部12に格納されている3次元画像データに基づきMPR(MultiPlanar Reconstruction)画像を生成するMPR画像生成部13と、MPR画像生成部が生成したMPR画像を有する後述するルート設定画面を生成し気管支鏡2の目的部位へのナビゲーションルート(以下、単にルートと記す)を設定するルート設定部14と、CT画像データ格納部12に格納されている3次元画像データに基づきルート設定部14によって設定されたルートの連続したVBS画像を生成するVBS画像生成部15と、VBS画像生成部15が生成したVBS画像を格納するVBS画像格納部16と、気管支鏡2からの撮像信号及び入力部4からの入力信号を入力しライブ画像及びVBS画像からなる後述するナビゲーション画面を生成する画像処理部17と、ルート設定部14が生成したルート設定画面及び画像処理部17が生成したナビゲーション画面をモニタ5に表示させる画像表示制御部18と、設定情報を入力するキーボード及びポインティングデバイスからなる設定情報入力部19とから構成される。
【0014】
また、気管支鏡ナビゲーション装置6には、VBS画像生成部15に対して気管支鏡2の光学特性を反映させるための光学特性格納部20が設けられている。これは、例えば図2に示すようにVBS画像生成部15が生成するVBS画像は光学歪みを有しないのに対して、気管支鏡2が撮像した撮像信号は図3に示すような光学歪みを有しているために、VBS画像生成部15では光学特性格納部20に格納されているデータに基づきVBS画像に光学歪みを与えてVBS画像を補正して生成するようになっている。気管支鏡2の光学歪み等の光学特性は、写真計測やロボットビジョン等の分野で様々な方式が提案されているカメラキャリブレーション手法により得ることができる。
【0015】
なお、CT画像データ格納部12、VBS画像格納部16及び光学特性格納部20は、1つのハードディスクによって構成してもよく、また、MPR画像生成部13、ルート設定部14、VBS画像生成部15及び画像処理部17は1つの演算処理回路で構成することができる。また、CT画像データ取り込み部11はMOあるいはDVD等の可搬型の記憶媒体を介してCT画像データを取り込みとしたが、CT装置あるいはCT画像データを保存している院内サーバが院内LANに接続されている場合には、CT画像データ取り込み部11を該院内LANに接続可能なインターフェイス回路により構成し、院内LANを介してCT画像データを取り込むようにしてもよい。
【0016】
画像処理部17は、図4に示すように、気管支鏡2が撮像したライブ画像を入力するライブ画像入力部21と、VBS画像格納部16に格納されているVBS画像を入力するVBS画像入力部22と、ライブ画像入力部21が入力したライブ画像及びVBS画像入力部22が入力したVBS画像とによりナビゲーション画面を生成するナビゲーション画面生成部23と、ナビゲーション画面生成部23が生成したナビゲーション画面上のライブ画像の特徴点を抽出し第1のベクトルAを算出する第1の特徴点抽出部24と、ナビゲーション画面生成部23が生成したナビゲーション画面上のVBS画像の特徴点を抽出し第2のベクトルBを算出する第2の特徴点抽出部25と、ベクトルAとベクトルBを比較しナビゲーション画面上のライブ画像あるいはVBS画像を回転させる特徴量比較部26とを備え、ナビゲーション画面生成部23は特徴量比較部26の制御に基づきライブ画像あるいはVBS画像を回転補正してナビゲーション画面を生成し、ナビゲーション画面を画像表示制御部18に出力するようになっている。
【0017】
入力部4は、図5に示すように、ナビゲーション画面に表示する気管支の分岐点毎のVBS画像の更新を指示する次VBSスイッチであるSW1と、ライブ画像の回転を指示するライブ画像回転スイッチであるSW2と、VBS画像を回転させライブ画像の向きに対応させる指示を行うVBS画像回転スイッチであるSW3と、ライブ画像の静止画像の取り込みを指示するフリーズスイッチであるSW4とから構成される。
【0018】
このように構成された本実施の形態の作用について説明する。まず、目的部位までの気管支鏡2の挿入ルートを設定する。なお、挿入ルートの設定は、モニタ5に表示される例えばアキシャル、コロナル、サジタルの3つの異なる断面像からなるMPR画像を有するルート設定画面を用いて行われる。
【0019】
図6に示すように、設定情報入力部19を操作することで、ステップS11で図7に示すようなルートの始点の入力を促す始点入力指示ウインドウ31がルート設定画面27上に表示され、ルート設定画面27上にカーソル30を用いてMPR画像28の3つの断層像を参照しながら、MPR画像28のうちの1つの断層像上で始点を設定する。始点を設定すると他のMPR画像28の2つの断層像上にも対応する位置に始点が設定されると共に、図8に示すようなルートの終点となる患部位置の入力を促す終点入力指示ウインドウ32がルート設定画面27上に表示される。
【0020】
そこで、ステップS12で始点の設定と同様に、ルート設定画面27上にカーソル30を用いてMPR画像28の3つの断層像を参照しながら、MPR画像28のうちの1つの断層像上で終点を設定する。終点を設定すると他のMPR画像28の2つの断層像上にも対応する位置に終点が設定される。
【0021】
始点と終点が設定されると、ステップS13でルート設定部14は始点から終点に至る気管支内のルートを探索する。気管支は複雑な経路を有しているので、終点となる患部位置によっては、始点から終点に至る気管支内のルートが一意的に決まるとは限らないので、ルート設定部14ではステップS13では、始点から終点に至る気管支内のルートの第1候補を探索する。
【0022】
そして、ルート設定部14はルート設定画面27上において、図9に示すように、ステップS14で探索されたルートをMPR画像28に重畳して表示すると共に、ルートの確定等の入力を促すルート確定ウインドウ33を表示する。
【0023】
ルート確定ウインドウ33には、探索したルートの確定を指示するルート確定ボタン41と、次候補のルートの探索を指示する次候補探索ボタン42と、始点及び終点を再設定し直すルート再設定ボタン43と、ルート探索処理をキャンセルするキャンセルボタン44とを備えている。
【0024】
ステップS15で次候補探索ボタン42がクリックされたかどうか判断し、クリックされたならばステップS16で次候補のルートを自動探索してステップS17に進み、クリックされない場合にはステップS18に進む。ステップS17では次候補を探索した結果、次候補が存在するかどうかを判断し、存在しない場合には図示はしないが次候補ルートが存在しない旨の警告を表示しステップS13に戻り、存在する場合にはステップS14に戻る。
【0025】
ステップS18では、ルート再設定ボタン43がクリックされたかどうか判断し、クリックされたならばステップS11に戻り、クリックされない場合にはステップS19に進む。
【0026】
ステップS19では、ルート確定ボタン41がクリックされたかどうか判断し、クリックされない場合にはステップS15に戻り、クリックされたならばステップS20に進み、ステップS20で、図10に示すような気管支上のルート及びルート内の各分岐点の位置情報を決定して処理を終了する。
【0027】
このようにしてルート設定がなされた気管支鏡ナビゲーション装置6による気管支鏡2による観察・処置時の挿入のナビゲーションについて説明する。
【0028】
図11に示すように、気管支鏡ナビゲーション装置6によるナビゲーションを開始し、ナビゲーションを必要とする分岐点に達すると、モニタ5に表示されるナビゲーション画面53により、ライブ画像エリア51には該分岐点のライブ画像が、また次VBSスイッチであるSW1の押下によりVBS画像エリア52には該分岐点のVBS画像が表示される。なお、次VBSスイッチであるSW1を押下する毎に、VBS画像エリア52には気管支の分岐点のVBS画像が順次表示される。
【0029】
このときの該分岐点でのライブ画像の向きとVBS画像の向きは必ずしも一致していない。
【0030】
本実施の形態では、例えば挿入先経路穴が画像の略中心線上の上あるいは下に位置するようにVBS画像を生成しているが、ライブ画像は気管支鏡2の挿入術に応じて回転した画像となるため、ライブ画像の向きとVBS画像の向きは必ずしも一致していない。
【0031】
本実施の形態では、ライブ画像を回転させるかVBS画像を回転させるかの2つの方法によりライブ画像の向きとVBS画像の向きを一致させる。
【0032】
まず、ライブ画像回転スイッチであるSW2を押下することで、ライブ画像を回転させ、ライブ画像の向きとVBS画像の向きを一致させる方法について説明する。
【0033】
ライブ画像回転スイッチであるSW2を押下されると、画像処理部17において、図12に示すように、第2の特徴点抽出部25がステップS31でVBS画像入力部22を介して入力されている分岐点のVBS画像の特徴点を抽出し、ステップS32でVBS画像上でベクトルBを算出する。また、第1の特徴点抽出部24がステップS33でライブ画像入力部21を介して入力されている分岐点のライブ画像の特徴点を抽出し、ステップS34でライブ画像上でベクトルAを算出する。
【0034】
ここで、ベクトルA及びベクトルBの算出方法について説明する。図13に示すように、例えば分岐点において分岐穴が2つの場合には、ライブ画像及びVBS画像から分岐点を分ける分岐壁を、例えば閾値を用いて2値化することにより抽出し、分岐壁線61を得る。そして、図14に示すように、ライブ画像及びVBS画像のそれぞれで、分岐穴の大きさ、形状等に違いから分岐壁線61に方向付けを行い、正規化することでライブ画像のベクトルA及びVBS画像のベクトルBとする(例えば図14においては小さい分岐穴が右に来るように分岐壁線61に方向付けを行い、ベクトルA及びBを得る)。
【0035】
また、分岐点において分岐穴が2つ以上、例えば図15に示すように分岐穴が3つの場合には、例えば公知の画像処理により最も大きい分岐穴と最も小さい分岐穴を抽出する。そして、図16に示すように、最も大きい分岐穴の中心から最も小さい分岐穴の中心に向かうベクトルを、ぞれぞれライブ画像のベクトルA及びVBS画像のベクトルBとする。
【0036】
このようにしてベクトルA及びベクトルBの算出がなされると、図12のステップS35でベクトルAとベクトルBが等しいかどうか判断し、等しい場合にはステップS36に進み、等しくない場合には、ステップS37で「ベクトルA=ベクトルB」となるためのライブ画像の回転方向と回転量をライブ画像上に表示し術者に気管支鏡2を操作させライブ画像の回転操作を促し、ステップS33に戻る。
【0037】
ステップS35では、「ベクトルA=ベクトルB」となっているので、ライブ画像の向きとVBS画像の向きが一致し、VBS画像上の挿入先経路穴に挿入先マークを表示して処理を終了する。
【0038】
上記ステップS33〜S37の処理の具体例を図17〜図19を用いて説明する。図11の状態の分岐点でのナビゲーション処理がなされると、例えばベクトルAとベクトルBとのなす角が90°の場合、ステップS33〜S35の処理を経てステップS37に移行して、ステップS37で図17に示すようなライブ画像上に回転方向マーク71と回転量マーク72を重畳して表示し術者に気管支鏡2を操作させライブ画像の回転操作を促し、ステップS33に戻る。
【0039】
ライブ画像は所定時間間隔でライブ画像入力部21を介して入力されるが、例えば術者が気管支鏡2を操作してライブ画像を45°回転させたとき入力されたライブ画像に関しては、ステップS37で図18に示すようなライブ画像上に回転方向マーク71aと回転量マーク72aを重畳して表示し術者に気管支鏡2を操作させライブ画像の回転操作を促し、ステップS33に戻る。
【0040】
さらに、例えば術者が気管支鏡2を操作してライブ画像を45°回転させたとき入力されたライブ画像に関しては、図19に示すように「ベクトルA=ベクトルB」となるので、ステップS33〜S35の処理を経てステップS36に移行して、ステップS36でVBS画像上の挿入先経路穴に挿入先マーク73を表示して処理を終了する。
【0041】
気管支鏡2は細径に構成するために、一般に一方向、すなわち例えばライブ画像の上下方向のみが湾曲可能に構成されている。上述したように、本実施の形態のVBS画像は挿入先経路穴が画像の略中心線上の上あるいは下に位置するようになっているので、ライブ画像回転スイッチであるSW2を押下させ、VBS画像の向きにライブ画像を合わせるように気管支鏡2を操作させることで、所望の挿入先経路穴に向かって容易に先端を湾曲させることが可能となる。
【0042】
次に、VBS画像回転スイッチであるSW3を押下することで、VBS画像を回転させ、ライブ画像の向きとVBS画像の向きを一致させる方法について説明する。
【0043】
VBS画像回転スイッチであるSW3を押下されると、画像処理部17において、図20に示すように、第2の特徴点抽出部25がステップS41でVBS画像入力部22を介して入力されている分岐点のVBS画像の特徴点を抽出し、ステップS42でVBS画像上でベクトルBを算出する。また、第1の特徴点抽出部24がステップS43でライブ画像入力部21を介して入力されている分岐点のライブ画像の特徴点を抽出し、ステップS44でライブ画像上でベクトルAを算出する。なお、ベクトルA及びベクトルBの算出方法はライブ画像の回転時と同じである。
【0044】
ベクトルA及びベクトルBの算出がなされると、ステップS45でVBS画像を回転させライブ画像の向きに一致させ、ステップS46でVBS画像上の挿入先経路穴に挿入先マークを表示して処理を終了する。図21はVBS画像の回転前のナビゲーション画面53を示し、図22はVBS画像を回転させライブ画像の向きに一致させてVBS画像上の挿入先経路穴に挿入先マーク73を表示したナビゲーション画面53を示している。
【0045】
術者が気管支挿入術を十分習得している場合には、術者は挿入先経路穴がライブ画像上のどの穴かが分かればよいので、VBS画像回転スイッチであるSW3を押下しVBS画像を回転させライブ画像の向きに一致させてればよく、簡単且つ短時間に挿入先経路穴を認識させることが可能となる。
【0046】
本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変えない範囲において、種々の変更、改変等が可能である。
【0047】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、案内画像の向きと内視鏡画像の向きとを一致させることにより、内視鏡を目的部位に確実にナビゲーションすることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る内視鏡装置の構成を示す構成図
【図2】図1の光学特性格納部に格納されるデータを説明する第1の図
【図3】図1の光学特性格納部に格納されるデータを説明する第2の図
【図4】図1の画像処理部の構成を示す構成図
【図5】図1の入力部の構成を示す構成図
【図6】図1の気管支鏡ナビゲーション装置によるルート設定処理の流れを示すフローチャート
【図7】図6の処理で展開されるルート設定画面を示す第1の図
【図8】図6の処理で展開されるルート設定画面を示す第2の図
【図9】図6の処理で展開されるルート設定画面を示す第3の図
【図10】図6の処理により設定された気管支上のルートを模式的に示した図
【図11】図1の気管支鏡ナビゲーション装置により表示されるナビゲーション画面を示す図
【図12】図4の画像処理部によるライブ画像を回転させライブ画像の向きとVBS画像の向きを一致させる処理の流れを示すフローチャート
【図13】図12の処理でのベクトルA及びベクトルBの算出方法を説明する第1の図
【図14】図12の処理でのベクトルA及びベクトルBの算出方法を説明する第2の図
【図15】図12の処理でのベクトルA及びベクトルBの算出方法を説明する第3の図
【図16】図12の処理でのベクトルA及びベクトルBの算出方法を説明する第4の図
【図17】図12の処理の具体例を説明する第1の図
【図18】図12の処理の具体例を説明する第2の図
【図19】図12の処理の具体例を説明する第3の図
【図20】図4の画像処理部によるVBS画像を回転させライブ画像の向きとVBS画像の向きを一致させる処理の流れを示すフローチャート
【図21】図20の処理の具体例を説明する第1の図
【図22】図20の処理の具体例を説明する第2の図
【符号の説明】
1…内視鏡装置
2…気管支鏡
4…入力部
5…モニタ
6…気管支鏡ナビゲーション装置
11…CT画像データ取り込み部
12…CT画像データ格納部
13…MPR画像生成部
14…ルート設定部
15…VBS画像生成部
16…VBS画像格納部
17…画像処理部
18…画像表示制御部
19…設定情報入力部
20…光学特性格納部
21…ライブ画像入力部
22…VBS画像入力部
23…ナビゲーション画面生成部
24…第1の特徴点抽出部
25…第2の特徴点抽出部
26…特徴量比較部

Claims (1)

  1. 被検体の3次元領域の画像データに基づき前記被検体内の体腔路の仮想的な内視鏡画像を生成する仮想内視鏡画像生成手段と、
    前記被検体内の体腔路を撮像する内視鏡と、
    前記内視鏡により撮像された前記被検体内の体腔路の内視鏡画像と前記仮想内視鏡画像とからなるナビゲーション画像を生成するナビゲーション画像生成手段と
    を備え、
    前記被検体内の体腔路への前記内視鏡の挿入経路を案内しながら、前記被検体内を観察・処置する内視鏡装置において、
    前記仮想内視鏡画像の特徴量を抽出する仮想内視鏡画像特徴量抽出手段と、
    前記内視鏡画像の特徴量を抽出する内視鏡画像特徴量抽出手段と、
    前記仮想内視鏡画像特徴量抽出手段及び前記内視鏡画像特徴量抽出手段が抽出した特徴量に基づき前記ナビゲーション画像を補正するナビゲーション画像補正手段と
    を備えたことを特徴とする内視鏡装置。
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