JP2011023937A - マルチチャンネルパワーアンプ及びマルチチャンネルオーディオ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ボリュームを下げ過ぎることなく発熱による装置の破壊を防ぐことができるマルチチャンネルパワーアンプ及びマルチチャンネルオーディオ装置を提供する。
【解決手段】D級増幅方式の増幅部3a〜3f、3cB及び3fBは、複数のチャンネルの音声信号をそれぞれ増幅する。スピーカターミナル部5は、増幅された前記複数のチャンネルの音声信号を複数のスピーカに出力する。電源12は各部に電力を供給する。電流検出部11は、前記増幅部3a〜3f、3cB及び3fBから前記電源への戻り電流を検出する。制御部17は前記戻り電流が第1の閾値を超えた後に各チャンネルの音声信号のレベルを減衰させるための制御信号を出力する。信号レベル減衰部2a〜2fは、前記制御部17から入力された制御信号に基づいて、各チャンネルの音声信号のレベルを減衰させる。
【選択図】図5

Description

本発明は、マルチチャンネルのオーディオ信号を増幅するマルチチャンネルパワーアンプ、マルチチャンネルパワーアンプと複数のスピーカとを組み合わせたマルチチャンネルオーディオ装置に関する。
スピーカを駆動するパワーアンプにおいてはパワーアンプの出力電力が増大すると発熱により装置が破壊したり、スイッチング電源の出力容量がオーバーして、電源の保護回路により電源出力が切断され、それにより音声が途切れたりする。そこで、パワーアンプの出力電力を制限することが一般的である。
特開2007−300457号公報(特許文献1)には、増幅部の温度を検出し、過度な発熱があった場合には強制的にボリュームを下げることが記載されている。
また、特開2005−65141号公報(特許文献2)にはマルチチャンネルパワーアンプにおいて、低音域出力用のサブウーファの増幅部のみ温度検出し、過度な発熱があった場合には強制的にボリュームを下げることが記載されている。
さらに、特開平7−226633号公報(特許文献3)には増幅部の出力電圧と空冷用ファンのモータ電圧を検出し、増幅部の出力電圧が大きいにもかかわらず、空冷用ファンが動作をしていない時に強制的にボリュームを下げることが記載されている。
特開2007−300457号公報 特開2005−65141号公報 特開平7−226633号公報
しかしながら、温度を検出してからボリュームを下げる方法では温度が上がってから出力電力を下げるので、ボリュームを下げてから実際に温度が下がるまでに時間がかかってしまう。そのため、この方法ではボリュームを下げ過ぎてしまうことにより、音量感を損なってしまうという問題があった。また、上述した特許文献1〜3のいずれの方法も、マルチチャンネルパワーアンプ及びマルチチャンネルオーディオ装置に対して好適な出力制限の方法ではなく、マルチチャンネルパワーアンプ及びマルチチャンネルオーディオ装置において装置の破壊や電源の容量オーバーを的確に防ぐことができる出力制限方法が必要とされた。
本発明はこのような問題点に鑑みなされたものであり、ボリュームを下げ過ぎることなく発熱による装置の破壊を防ぐことができるマルチチャンネルパワーアンプ及びマルチチャンネルオーディオ装置を提供することを目的とする。
本発明は上述した従来の技術の課題を解決するため、複数のチャンネルの音声信号をそれぞれ増幅するD級増幅方式の増幅部(3a〜3f、3cB及び3fB)と、前記増幅部(3a〜3f、3cB及び3fB)により増幅された前記複数のチャンネルの音声信号を複数のスピーカに出力するスピーカターミナル部(5)と、各部に電力を供給する電源(12)と、前記増幅部(3a〜3f、3cB及び3fB)と前記電源のマイナス端子との間に配置され、前記増幅部(3a〜3f、3cB及び3fB)から前記電源への戻り電流を検出する電流検出部(11)と、前記戻り電流が第1の閾値を超えた後に前記増幅部(3a〜3f、3cB及び3fB)に供給する各チャンネルの音声信号のレベルを減衰させるための制御信号を出力する制御部(17)と、前記制御部(17)から入力された制御信号に基づいて、前記増幅部(3a〜3f、3cB及び3fB)に供給する各チャンネルの音声信号のレベルを減衰させる信号レベル減衰部(2a〜2f)とを備えることを特徴とするマルチチャンネルパワーアンプを提供する。
また、前記制御部(17)は、前記戻り電流が前記第1の閾値を第1の時間超え続けている場合に前記増幅部(3a〜3f、3cB及び3fB)に供給する各チャンネルの音声信号のレベルを減衰させるための制御信号を出力し、制御信号を出力した後も前記戻り電流が前記第1の閾値を超え続けている状態が前記第1の時間よりも長い前記第2の時間継続した場合、前記増幅部(3a〜3f、3cB及び3fB)に供給する各チャンネルの音声信号のレベルを減衰させるための制御信号を再び出力することが好ましい。
本発明のマルチチャンネルパワーアンプ及びマルチチャンネルオーディオ装置によれば、ボリュームを下げ過ぎることなく発熱による装置の破壊を防ぐことができる。
本発明の第1実施形態のマルチチャンネルパワーアンプを示すブロック図である。 本発明の各実施形態のスピーカシステムを示すブロック図である。 本発明の第1実施形態の整流部の一例を示す回路図である。 本発明の第1実施形態の動作例を説明するフローチャートである。 本発明の第2実施形態のマルチチャンネルパワーアンプを示すブロック図である。 本発明の第2実施形態の電流検出部の一例を示す回路図である。 本発明の第2実施形態の動作例を説明するフローチャートである。 本発明の第2実施形態の動作の一例について説明するタイミングチャートである。
以下、本発明のマルチチャンネルパワーアンプ、及び、マルチチャンネルオーディオ装置について、添付図面を参照して説明する。なお、本発明のマルチチャンネルオーディオ装置の一実施形態はマルチチャンネルパワーアンプ10とスピーカシステム20を組み合わせたものである。
<第1実施形態>
まず、図2を用いて本実施形態におけるスピーカシステム20の構成を示す。本実施形態では、音声信号の聴取者9の前方左側に配置するスピーカ8a(以下FLスピーカ8a)、前方右側に配置するスピーカ8b(以下FRスピーカ8b)、前方中央に配置するスピーカ8c(以下Cスピーカ8c)、後方左側に配置するスピーカ8d(以下SLスピーカ8d)、後方右側に配置するスピーカ8e(以下SRスピーカ8e)、及び、主に低音域を再生するためのサブウーファ8f(以下SW8f)の6つのスピーカからなる5.1チャンネルサラウンドシステムを例とする。なお、低音域は指向性が小さいため、SW8fは基本的にどこに配置しても良い。また、本発明は上述した5.1チャンネルサラウンドシステムに限定されるものではなく、少なくとも2つのスピーカがあればよい。例えば、Cスピーカ8cを除いた構成でもよい。
また、図2において、FLスピーカ8aのプラス入力端子8aH、FRスピーカ8bのプラス入力端子8bH、Cスピーカ8cのプラス入力端子8cH、SLスピーカ8dのプラス入力端子8dH、SRスピーカ8eのプラス入力端子8eH、SW8fのプラス入力端子8fHと後述するマルチチャンネルパワーアンプ10のスピーカターミナル部5のプラス出力端子5a〜5fとがそれぞれケーブルによって接続されている。
さらに、図2におけるFLスピーカ8aのマイナス入力端子8aC、FRスピーカ8bのマイナス入力端子8bC、Cスピーカ8cのマイナス入力端子8cC、SLスピーカ8dのマイナス入力端子8dC、SRスピーカ8eのマイナス入力端子8eC、SW8fのマイナス入力端子8fCと、スピーカターミナル部5のマイナス出力端子5ag〜5eg及び5fBとがそれぞれケーブルによって接続されている。これによって、各スピーカ8a〜8fがスピーカターミナル部5から入力された各チャンネルの音声信号を発音することになる。
次に、図1を用いて、本実施形態のマルチチャンネルパワーアンプ10の構成について説明する。図1において、入力端子1a〜1fはそれぞれ、FLスピーカ8aで再生するチャンネルの音声信号を入力するFL入力端子、FRスピーカ8bで再生するチャンネルの音声信号を入力するFR入力端子、Cスピーカ8cで再生するチャンネルの音声信号を入力するC入力端子、SLスピーカ8dで再生するチャンネルの音声信号を入力するSL入力端子、SRスピーカ8eで再生するチャンネルの音声信号を入力するSR入力端子、SW8fで再生するチャンネルの音声信号を入力するSW入力端子である。
各入力端子1a〜1fに入力された音声信号は、それぞれに対応するように設けられた信号レベル減衰部2a〜2fを経て、増幅部3a〜3fに入力される。また、本実施形態において、SW8fではBTL(Bridge Transless)接続を用いているため、SW8fに対応する信号レベル減衰部2fを経た音声信号は、位相反転部6にも入力される。位相反転部6は入力された音声信号の位相を反転させ、増幅部3fBへ入力する。BTL接続とはこのようにスピーカのマイナス端子へ元の音声信号と逆相の信号を入力し、プラス端子には元の音声信号を入力することで理論的に2倍の出力電圧を得られるようにしたものである。信号レベル減衰部2a〜2fの動作については後述する。
増幅部3a〜3f及び3fBは入力された音声信号を増幅し、スピーカターミナル部5のそれぞれ対応するスピーカのプラス出力端子5a〜5f及びSW8fのマイナス出力端子5fBへ音声信号を入力する。なお、マイナス出力端子5ag、5bg、5cg、5dg、5egは接地されている。
また、増幅部3a〜3fから出力された音声信号は、それぞれ整流部4a〜4fにも入力される。整流部4a〜4fには例えば一般的に知られている半波整流回路を用いる。本実施形態では整流部4a〜4eは同一の回路構成であり、整流部4fのみ回路構成を変えてある。整流部4a〜4fはそれぞれの音声信号を直流信号に変換し、例えばマイクロプロセッサからなる制御部7へ入力する。制御部7は入力された直流信号から直流に変換する前の音声信号の電圧値を計算し、その電圧値から各増幅部3a〜3fの電力値を計算する。さらに制御部7は計算により求めた電力値を全て合計する。そして、制御部7は各増幅部3a〜3fの出力電力の合計値を基に信号レベル減衰部2a〜2fに入力信号を減衰させる制御信号を供給するか否かを判断する。入力信号を減衰させる場合、制御部7は信号レベル減衰部2a〜2fへ入力信号を減衰させるための制御信号を入力する。信号レベル減衰部2a〜2fはその入力された制御信号に基づいて入力端子1a〜1fから入力された音声信号を減衰させる。また、スイッチング電源部10は信号レベル減衰部2a〜2f、増幅部3a〜3f、増幅部3fB、制御部7それぞれに電力を供給する。
次に、各整流部4a〜4fの動作、及び、出力電力を求める方法について図3を用いて説明する。なお、FLスピーカ8a、FRスピーカ8b、Cスピーカ8c、SLスピーカ8d、SRスピーカ8eのインピーダンスを3Ω、SW8fのインピーダンスを6Ωとする。また、各スピーカ8a〜8fに対応している整流部4a〜4fへ入力される音声信号をそれぞれVoa〜Vof、整流部4a〜4fから出力され、制御部へ入力される直流信号をVia〜Vifとする。なお、Voa〜Vofは正弦波であるとする。
図3(A)は整流部4a〜4eの回路構成図である。整流部4a〜4eはそれぞれ、ダイオード402、抵抗403,405,406、コンデンサ404で構成されている。抵抗403,405,406の抵抗値は一例として、それぞれ、1kΩ、100kΩ、27kΩである。コンデンサ404の静電容量値は一例として、10μFである。整流部4a〜4eは共通の構成であるので整流部4aについて説明する。図3(A)において、増幅部3aから出力された交流電圧Voaは整流部4aの入力端子401に入力される。入力された交流電圧Voaはダイオード402によって半波整流され、半波整流された電圧はコンデンサ404によって平滑化される。平滑化された直流電圧Viaは整流部4aの出力端子407から出力され制御部7に入力される。交流電圧Voaの実効値と直流電圧Viaの値は正の相関関係にあるため、Voaの値を変化させた時のViaの値を複数回測定することでその関係が求まる。この関係は計算により求めることも可能であるが、本実施形態では実際に測定した値を元に得た関係式を採用する。実際に測定した結果、以下の(1)式のような関係を求めた。
Voa=3.6193Via+0.4947 ……(1)
この関係式は整流部4a〜4eの回路定数、及び、スピーカインピーダンスによって変化する。整流部の回路定数はスピーカインピーダンスから決定される。制御部7は整流部4aから入力された直流信号Viaのレベルを検出することで(1)式から増幅部3aの出力電圧の実効値を計算する。また、SW8f以外のスピーカインピーダンスは3Ωなので制御部7は以下の(2)式でFLスピーカ8aに対応する増幅部3aの出力電力Woaを求める。
Woa=(Voa×Voa)/3 ……(2)
SW8f以外のインピーダンスは全て3Ωであることから、整流部4a〜4eは同様の構成となっている。そのため、制御部7はFRスピーカ8b、Cスピーカ8c、SLスピーカ8d、SRスピーカ8eそれぞれに対応する増幅部3b〜3eの出力電力であるWob、Woc、Wod、Woeについても同様にして計算する。
図3(B)は整流部4fの回路構成図である。整流部4fは、ダイオード412、抵抗413,415,416、コンデンサ414で構成されている。抵抗403,405,406の抵抗値は一例として、それぞれ、4.7kΩ、100kΩ、18kΩである。コンデンサ404の静電容量値は一例として、10μFである。図3(B)において、増幅部3fから出力された交流電圧Vofは整流部4fの入力端子411に入力される。入力された交流電圧Vof、ダイオード412によって半波整流され、半波整流された電圧はコンデンサ414によって平滑化される。平滑化された直流電圧Vifは整流部4fの出力端子417から出力され制御部7に入力される。交流電圧Vofの実効値と直流電圧Vifの値は正の相関関係にあるため、Vofの値を変化させた時のVifの値を複数回測定することでその関係が求まる。この関係は計算により求めることも可能であるが、本実施形態では実際に測定した値を元に得た関係式を採用する。実際に測定した結果、以下の(3)式のような関係を求めた。
Vof=(5.9354Vif+0.5015)×2 ……(3)
SW8fは他のスピーカ8a〜8eと比べて出力が大きく、また、インピーダンスが6Ωであるため、SW8fに対応する整流部4fは他のスピーカ8a〜8eに対応する整流部4a〜4eと回路定数を変えてある。また、2倍しているのはSW8fではBTL接続をしているためである。
制御部7は整流部4fから入力された直流信号Vifのレベルを検出することで(3)式から増幅部3fの出力電圧を計算する。また、SW8fのインピーダンスは6Ωなので制御部7は以下の(4)式でSW8fに対応した増幅部3fの出力電力Wofを求める。
Wof=(Vof×Vof)/6 ……(4)
制御部7は以上のようにして求めた増幅部3a〜3fから出力される電力Woa〜Wofの合計値Wsumを求める。Wsumの値によって、制御部7は信号レベル減衰部2a〜2fへ入力信号を減衰させるための制御信号を入力するか否かを判断する。
また、本実施形態ではSW8f以外のスピーカ8a〜8eのインピーダンスを3Ω、SW8fのインピーダンスを6Ωとしたが、あらかじめ指定した最低インピーダンス以上のインピーダンスのスピーカであれば、同様の計算方法、及び、同様のWsum閾値でも、発熱による装置の破壊を防ぐことができる。ユーザは最低インピーダンス以上のインピーダンスの任意のスピーカと本実施形態のマルチチャンネルパワーアンプ10を組み合わせて使用することができる。
図4のフローチャートを用いて、本実施形態の信号レベルの減衰を行う際の動作を説明する。なお、本実施形態ではWsumの閾値を200W、閾値を350Wとする。図4において、装置の電源がオンになったら、ステップS1にて制御部7は内部カウンタ値の自然数“n”を0にリセットする。次にステップS2にて制御部7は整流部4a〜4fから入力された直流信号レベルを検出する。制御部7はステップS3にて、入力された直流信号レベルを基に増幅部3a〜3fの出力電力Woa〜Wofの合計値Wsumを計算する。制御部7は次のステップS4でWsumが200W未満、200W以上350W未満、350W以上の内、どのレベルにあるか判断する。200W未満であった場合(Wsum<200W)、制御部7は信号レベルを減衰させる必要はないと判断し、ステップS1に戻る。
ステップS4にて200W以上350W未満であった場合(200W≦Wsum<350W)、ステップS5で制御部7は内部カウンタ値“n”に1を加え、次のステップS6で、制御部7は2秒間待機する。制御部7はステップS7で内部カウンタ値“n”が30であるか判断し、30でなかった場合(No)、ステップS2へ戻る。“n”が30であった場合(Yes)、ステップS8で、制御部7は信号レベル減衰部2a〜2fへ入力信号を減衰させるための制御信号を入力し、信号レベル減衰部2a〜2fはこの制御信号に基づいて、入力信号を1dB減衰させる。
一方、ステップS4においてWsumが350W以上であった場合(350W≦Wsum)、ステップS9で制御部7は内部カウンタ値“n”に1を加え、次のステップS10で、制御部7は2秒間待機する。制御部7はステップS11で内部カウンタ値“n”が10であるか判断し、10でなかった場合(No)、ステップS2へ戻る。“n”が10であった場合(Yes)、ステップS12で、制御部7は信号レベル減衰部2a〜2fへ入力信号を減衰させるための制御信号を入力し、信号レベル減衰部2a〜2fはこの制御信号に基づいて、入力信号を1dB減衰させる。
以上のようにして、出力電力の合計Wsumが200W以上350W未満であった場合、信号レベル減衰部2a〜2fは入力信号を60秒に1dB減衰させ、300W以上であった場合、信号レベル減衰部2a〜2fは入力信号を20秒に1dB減衰させる。
以上のようにマルチチャンネルパワーアンプ10の出力電力の総和に閾値を設定し、出力制限を行うことでボリュームを下げ過ぎることなく発熱による装置の破壊を防ぐことができる。また、閾値を二段階にし、装置破壊の危険度がより高い場合には増幅部3a〜3fに入力する音声信号の減衰を早め、装置破壊の危険度がやや低い場合は、増幅部3a〜3fに入力する音声信号の減衰を遅くすることで、さらに音量感を損ねることが少なくなる。
<第2実施形態>
次に、図5を用いて、本実施形態のマルチチャンネルパワーアンプ50の構成について説明する。なお、第1実施形態と重複する部分の説明は省略する。
本実施形態はスイッチング電源部12のマイナス端子SCと、D級アンプを構成する増幅部3a〜3f、3cB及び3fBの各マイナス端子Cとを電流検出部11を介して接続することによって、増幅部13からスイッチング電源部12への戻り電流Iinを検出し、制御部17がその戻り電流Iinに応じて出力制限を行うようにしたものである。本発明の増幅部13は例えば、D級増幅方式の増幅器(D級アンプ)である。D級アンプは、電力効率が大きく、入力電力の多くが出力電力となる。一般的にD級アンプは入力電力の85〜95%が出力電力になり、パワーアンプで熱になる電力は5〜15%程度である。従って、パワーアンプへの入力電力を検出すれば、その85〜95%が出力電力であると推定できる。本実施形態はこのような特徴を持つD級アンプを増幅部13に用いることとする。
また、本実施形態のマルチチャンネルオーディオ装置はマルチチャンネルパワーアンプ50と、第1実施形態と同様のスピーカシステム20とを組み合わせたものである。
第1実施形態と同様に各入力端子1a〜1fに入力された音声信号は、それぞれに対応するように設けられた信号レベル減衰部2a〜2fを経て、増幅部3a〜3fの各入力端子INに入力される。また、SW8fに対応する信号レベル減衰部2fを経た音声信号は、位相反転部6にも入力される。位相反転部6は入力された音声信号の位相を反転させ、増幅部3fBの入力端子INへ入力する。
さらに、本実施形態では、SW8fに加えてCスピーカ8cでもBTL接続を用いる。そのため、Cスピーカ8cに対応する信号レベル減衰部2cを経た音声信号は、位相反転部6cにも入力される。位相反転部6cは入力された音声信号の位相を反転させ、増幅部3cBの入力端子INへ入力する。なお、SW8f、Cスピーカ8cでBTL接続を用いることは本実施形態における必須の構成ではなく、SW8f、Cスピーカ8cでBTL接続を用いない構成にしても良い。
増幅部3a〜3f、3cB及び3fBは入力された音声信号を増幅し、各出力端子OUTから出力する。増幅部3a〜3f、3cB及び3fBから出力された音声信号はローパスフィルタ(LPF)部9のそれぞれ対応するLPF部9a〜9f、9cB及び9fBへ入力される。
なお、本実施形態の増幅部13は増幅部3a〜3f、3cB及び3fBを有するが、1チップで複数の入出力チャンネルを有する増幅部を使用すれば増幅部3a〜3f、3cB及び3fBの数は本実施形態よりも少なくすることができる。
LPF部9a〜9f、9cB及び9fBは入力された音声信号に含まれるスイッチングキャリアを取り除き、スピーカターミナル部5のそれぞれ対応するスピーカのプラス出力端子5a〜5f、Cスピーカ8cのマイナス出力端子5cB及びSW8fのマイナス出力端子5fBへ音声信号を入力する。なお、マイナス出力端子5ag、5bg、5dg、5egは接地されている。また、送風部であるファン14は、制御部17による制御に基づいて、増幅部13、スイッチング電源部12などの各部を空冷する。
増幅部3a〜3f、3cB及び3fBの各グラウンド端子GNDはスイッチング電源部12のグラウンド端子SGDに接続されている。増幅部3a〜3f、3cB及び3fBの各プラス端子Hはスイッチング電源部12のプラス端子SHに接続されている。増幅部3a〜3f、3cB及び3fBの各マイナス端子Cは、電流検出部11を介してスイッチング電源部12のマイナス端子SCに接続されている。スイッチング電源部12のプラス端子SHは例えば+24Vの電圧を出力し、スイッチング電源部12のマイナス端子SCは例えば−24Vの電圧を出力する。このように接続されることで、スイッチング電源部12は増幅部3a〜3f、3cB及び3fBに電力を供給する。また、スイッチング電源部12のプラス端子Vccは制御部17と接続されており、スイッチング電源部12は制御部17に例えば3.3Vの電圧を供給する。
また、電流検出部11は、スイッチング電源部12のマイナス端子SCと、増幅部3a〜3f、3cB及び3fBの各マイナス端子Cとの間に配置されることで、増幅部13からスイッチング電源部12への戻り電流Iinの値を検出する。電流検出部11は検出した戻り電流Iinの値に応じた電圧値V0を制御部17のA/D入力端子へ入力する。電流検出部11については後に詳細に説明する。
制御部17は例えば1秒ごとに電流検出部11が検出する戻り電流Iinに応じた電圧値V0を取得し、その取得した電圧値V0に基づいてファン14及び信号レベル減衰部2を制御する。つまり、制御部17は電流検出部11が検出する戻り電流Iinに基づいてファン14及び信号レベル減衰部2を制御することとなる。また、制御部17は内部に図示しないカウンタを有している。
信号レベル減衰部2a〜2fは、制御部17から入力された制御信号に基づいて入力端子1a〜1fから入力された音声信号を減衰させる。複数の入出力チャンネルを有する信号レベル減衰部を使用すれば信号レベル減衰部2a〜2fの数についても本実施形態より少なくすることができる。
さらに、制御部17はDC/DCコンバータ15の動作のオン・オフを制御する。
DC/DCコンバータ15は、スイッチング電源部12のプラス端子SHとGND端子SGDとの間の電圧を変換し、その変換した電圧を信号レベル減衰部2や電流検出部11に供給する。
スイッチング電源部12は前述のように各部に接続されることで、各部に電力を供給する。
次に、図6を用いて本実施形態における、電流検出部11の構成について説明する。
本実施形態における電流検出部11は、検出抵抗Rdet及び抵抗R1〜R5、トランジスタT1,T2,T3、オペレーショナル・アンプリファイア(オペアンプ)60、コンデンサC1,C2で構成されている。なお、オペアンプ60の入力オフセット電圧と入力バイアス電流は非常に小さいとする。電流検出回路11は、スイッチング電源部12のマイナス端子SCと、増幅部13との間に配置されることで、マイナス側電源電流(戻り電流)を検出する。これにより、オペアンプ60に一般的な単電源オペアンプが使用することが可能となり、高価なレールツーレールオペアンプを使わなくて済み、コストダウンが図れるようになる。
本実施形態において、検出抵抗Rdetは10mΩ、抵抗R1,R2は100Ω、トランジスタT1とトランジスタT2の特性のばらつきを低減するための抵抗R3,R4は1kΩ、電流Ioutを電圧V0として検出するための抵抗R5は1kΩである。また、電源デカップリング用コンデンサC1は10μF、電圧V0を平滑するためのコンデンサC2は10μFとする。
また、トランジスタT1の特性とトランジスタT2の特性は同じであることが望ましく、トランジスタT1とトランジスタT2とはカレントミラー回路54を構成している。
接続端50はスイッチング電源部12のマイナス端子SCと、接続端51は増幅部13と、接続端52は制御部17のA/D入力端子と、それぞれ接続されている。接続端53はDC/DCコンバータ11のプラス出力端子SSHと接続され、DC/DCコンバータ11から例えば+5Vの電圧が供給される。
次に、本実施形態における電流検出部11の電流検出動作について説明する。増幅部13からスイッチング電源部12への戻り電流をIin、検出抵抗Rdetに生じる電圧をVdet、抵抗R1に生じる電圧をV1、接続端52の電位をV0、トランジスタT3から抵抗R1へと流れる電流をI0、カレントミラー回路54が出力する電流をIoutとして説明する。
オペアンプ60は、非反転入力端子aの電位と反転入力端子bの電位とが等しくなるように出力端子cの出力電圧を変化させる。オペアンプの各入力端子a,bからはバイアス電流が流れるが、非常に小さく、また、抵抗R1,R2を等しくしているので、もしバイアス電流が流れたとしてもオペアンプの入力端子a,bのバイアス電流はほぼ等しいので、バイアス電流による抵抗R1,R2に発生する電圧は同じになり無視することができる。ここでは、バイアス電流はゼロとして説明する。
また、トランジスタT3のエミッタ電流(I0)=コレクタ電流+ベース電流であるが、ベース電流はコレクタ電流/直流電流増幅率(Hfe)であり、非常に小さいので、ここでは、トランジスタT3のエミッタ電流(I0)はコレクタ電流と等しいものとして説明する。
まず、Vdet及びV1はそれぞれ(1)式及び(2)式のように表される。
det=Rdet×Iin ……(1)
1=R1×I0 ……(2)
オペアンプ60は、VdetとV1とが等しくなるように出力端子cの出力電圧を変化させるので、Vdet=V1とすると、(1)式及び(2)式より、戻り電流Iinは(3)式のようになる。
in=I0×(R1/Rdet)……(3)
ところで、トランジスタT1とトランジスタT2とはカレントミラー回路54を構成している。このカレントミラー回路54は、I0と略等しい電流Ioutを出力する。よって、I0は(4)式のようにも表すことができる。
0=V0/R5 ……(4)
なお、抵抗R3,R4は、カレントミラー回路54が発揮するI0とIinとを等しくする効果を増大させる。
(4)式を(3)式に代入すると、(5)式が得られる。
in=(V0/R5)×(R1/Rdet)……(5)
本実施形態において、R5=1kΩ、R1=100Ω、Rdet=10mΩであるので、これらの値を(5)式に代入すると、戻り電流Iinは(6)式のように求めことができる。
in=10×V0……(6)
また、コンデンサC2は短時間の変動成分を吸収し、電流Ioutを平均化する。
以上のように電流検出部11は、増幅部13からスイッチング電源部12への戻り電流Iinの値を検出し、その戻り電流Iinに応じた電圧値V0を出力する。制御部17は例えば1秒ごとに電流検出部11が検出する戻り電流Iinに応じた電圧値V0を取得し、その取得した電圧値V0に基づいてファン14及び信号レベル減衰部2を制御する。
次に、本実施形態における、信号レベル減衰部2及びファン14の制御方法について図7のフローチャートを用いて説明する。なお、制御部17が戻り電流Iinに応じた電圧値V0と3つの閾値V1〜V3とを比較し、その比較結果に基づいて各部を制御するものとして説明するが、これは、(6)式より、制御部17が戻り電流Iinと閾値V1×10,閾値V2×10,閾値V3×10とを比較し、その比較結果に基づいて各部を制御するのと同義である。
また、閾値V3は、閾値V1及び閾値V2より大きい値であり、閾値V2は閾値V1より大きい値とする。一例として閾値V1を0.23V、閾値V2を0.33V、閾値V3を0.46Vとする。これは、(6)式より、制御部17が戻り電流Iinと2.3A、3.3A、4.6Aとを比較し、その比較結果に基づいて、信号レベル減衰部2及びファン14を制御するのと同義である。
また、増幅部13の電源電圧としてスイッチング電源部13から±24Vの電力が供給されるので、戻り電流Iinが2.3A、3.3A、4.6Aであるとき、増幅部3a〜3fと3fB,3cBの合計入力電力はそれぞれ110.4W、158.4W、220.8Wであり、増幅部13の電源効率(入力電力と出力電力の比)を90%とすると、増幅部13からの出力電力はそれぞれ、99.36W、142.56W、198.72Wである。さらに、戻り電流Iinが2.3A、3.3A、4.6Aであるとき、増幅部13での損失(発熱)はそれぞれ、11.04W,15.84W、22.08Wである。
また、スイッチング電源部12の効率を85%とすると、戻り電流Iinが2.3A、3.3A、4.6Aであるとき、スイッチング電源部12の熱損失は、それぞれ、19.48W、27.95W、38.96Wであり、増幅部13とスイッチング電源部12の損失(発熱)の合計は、それぞれ、30.52W、43.79W、61.04Wとなる。つまり、制御部17が電圧値V0と3つの閾値閾値V1〜Vとを比較し、その比較結果に基づいて、信号レベル減衰部2及びファン14を制御するということは、制御部17がスイッチング電源部12や増幅部13の発熱を監視しているのと同義である。
また、ファン14の送風量やセット筐体の大きさや構造、あるいは最大許容温度から、その機器の最大損失が決まる。ファン14の回転を大きくし送風量を大きくすれば許容できる最大損失を増やすことができる。制御部17は最大許容損失内に、増幅部13とスイッチング電源部12の損失(発熱)の合計が入るように、ファン14の回転や増幅部の消費電力(電源入力電流)を制御する。
さらに、本実施形態において、制御部17は、電圧値V0と3つの閾値V1〜V3との比較結果に基づいて、ファン14を回転数R1または回転数R2で動作するように制御する。回転数R1は回転数R2よりも小さい回転数である。また、回転数R1をゼロとしてもよい。つまり、ファン14が回転数R1で回転している状態はファン14が動作していない状態を含む。また、電源が入った直後は、ファン14は回転数R1で回転しているものとする。
最初に、ステップS101〜ステップS103について説明する。
図7において、装置の電源がオンになると、ステップS101にて、制御部17は内部カウンタの値である自然数“M”,“N”,“L”を0にリセットする。次にステップS102にて制御部17は、電流検出部11が検出した増幅部13からスイッチング電源部12への戻り電流Iinに応じた電圧値V0が閾値V2以上であるか否かを判断する。電圧値V0が閾値V2以上である場合(Yes)、ステップS103に移る。電圧値V0が閾値V2より小さい場合(No)、ステップS122に移る。ステップS122以降については後述する。
ステップS103にて、制御部17は、電圧値V0が閾値V3以上であるか否かを判断する。電圧値V0が閾値V3以上である場合(Yes)、ステップS104に移る。電圧値V0が閾値V3より小さい場合(No)、ステップS115に移る。ステップS115以降については後述する。
次に、電圧値V0が閾値V3以上の場合であるステップS104〜ステップS114について説明する。
ステップS104にて、制御部17はカウンタの自然数“M”を0にリセットし、続くステップS105にて、制御部17はカウンタの自然数“N”に1を加える。次のステップS106にて、制御部17は1秒間待機する。
続くステップS107にて、制御部17は内部カウンタ値“N”が3以上であるか否か、つまり、電圧値V0が閾値V3以上となってから3秒間以上経過したか否かを判断し、3以上でない場合(No)、ステップS102へ戻る。“N”が3以上である場合(Yes)、ステップS108に移る。
ステップS108にて、制御部17は、カウンタ値“L”が1以上であるか否かを判断する。カウンタ値“L”は電源がオンとなった直後は0である。また、後述するステップS115及びステップS122においてもカウンタ値“L”は0にリセットされる。ステップS108にて、カウンタ値“L”が1以上でない場合(No)、次のステップS109にて、制御部17は、信号レベル減衰部2a〜2fへ、入力信号を例えば1dB減衰させるための制御信号を入力する。信号レベル減衰部2a〜2fはこの制御信号に基づいて、入力信号を1dB減衰させる。その後、ステップS110にて、制御部17はカウンタの自然数“N”を0にリセットし、続くステップS111にて、制御部17はカウンタ値“L”に1を加える。その後、ステップS102に戻る。
一方、ステップS108にてカウンタ値“L”が1以上である場合(Yes)、次のステップS112にて、制御部17はカウンタ値“N”が30以上であるか否か、つまり、信号レベル減衰部2a〜2fが入力信号を1dB減衰させた後も、電圧値V0が閾値V3以上となっている状態が30秒間以上続いているか否かを判断する。カウンタ値“N”が30より小さい場合(No)、ステップS102に戻る。カウンタ値“N”が30以上である場合(Yes)、制御部17は、信号レベル減衰部2a〜2fへ、入力信号を例えば1dB減衰させるための制御信号を入力する。信号レベル減衰部2a〜2fはこの制御信号に基づいて、入力信号を1dB減衰させる。次のステップS114にて、制御部17はカウンタの自然数“N”を0にリセットし、その後、ステップS102に戻る。
以上のように電圧値V0が閾値V3以上の場合、電源がオンとなってから、最初に、電圧値V0が閾値V3以上となっている状態が3秒間続いた場合に、信号レベル減衰部2a〜2fは入力信号を1dB減衰させる。その後、電圧値V0が閾値V3以上である状態が続いた場合、信号レベル減衰部2a〜2fは3秒間よりも長い時間である30秒間ごとに入力信号を1dB減衰させる。
また、電圧値V0が閾値V2以上かつ閾値V3より小さい場合であるステップS115、及び、電圧値V0が閾値V2より小さい場合であるステップS122において、カウンタ値“L”は0にリセットされるので、一度、電圧値V0が閾値V3を下回った場合も、次に信号レベル減衰部2a〜2fが入力信号を1dB減衰させるのは、電圧値V0が閾値V3以上となっている状態が3秒間以上続いたときとなる。
また、ステップS107を省略する動作にしても良い。つまり、制御部17は、電圧値V0が閾値V3以上となると直ちに、信号レベル減衰部2a〜2fへ、入力信号を例えば1dB減衰させるための制御信号を入力する動作にしても良い。このような動作にした場合、ステップS106はステップS107の後に実行する。
次に、電圧値V0が閾値V2以上かつ閾値V3より小さい場合であるステップS115〜ステップS121について説明する。
ステップS103にて、電圧値V0が閾値V3より小さい場合(No)、ステップS115にて制御部17は内部カウンタの自然数“N”,“L”を0にリセットする。次のステップS116にて、制御部17は内部カウンタの自然数“M”に1を加え、続くステップS117にて、制御部17は1秒間待機する。次のステップS118にて、制御部17は、内部カウンタ値“M”が3以上であるか否か、つまり、電圧値V0が閾値V2以上となってから3秒間以上経過したか否かを判断し、3以上でなかった場合(No)、ステップS102へ戻る。“M”が3以上であった場合(Yes)、ステップS119に移る。ステップS119にて、制御部17はファン14が回転数R1で回転しているか否かを判断し、ファン14が回転数R1で回転している場合(Yes)、ステップS120に移る。ステップS119にて、ファン14が回転数R1で回転している場合(No)、ステップS102へ戻る。
次のステップS120にて、制御部17は、ファン14が回転数R1よりも大きな回転数である回転数R2で回転するよう制御する。つまり、制御部17は、電圧値V0が閾値V2以上かつ閾値V3より小さい状態が3秒以上続いた場合に、ファン14の回転数をR1からR2へ切り替えるよう制御する。その結果、ファン14は回転数R2で回転し、増幅部13、スイッチング電源部12などの各部を空冷する。その後、ステップS121にて、制御部17はカウンタの自然数“M”を0にリセットし、ステップS102に戻る。
以上が、電圧値V0が閾値V2以上かつ閾値V3より小さい場合の動作である。なお、ステップS118を省略する動作にしても良い。つまり、制御部17は、電圧値V0が閾値V2以上となると直ちに、ファン14の回転数をR1からR2へ切り替えるよう制御する動作にしても良い。このような動作にした場合、ステップS117はステップS120の後に実行する。
次に、電圧値V0が閾値V2より小さい場合であるステップS122〜ステップS125について説明する。
ステップS102にて、電圧値V0が閾値V2より小さい場合(No)、ステップS122にて制御部17は内部カウンタの自然数“N”,“M”,“L”を0にリセットする。次のステップS123にて、制御部17は、ファン14の回転数が回転数R2であるか否かを判断し、回転数R2でない場合(No)、ステップS102へ戻る。ステップS123にて、回転数R2である場合(Yes)、次のステップS124にて、制御部17は、電圧値V0が閾値V1以上であるか否かを判断する。電圧値V0が閾値V1以上であった場合(Yes)、ステップS102に戻る。電圧値V0が閾値V1より小さい場合(No)は、ステップS125にて、制御部17は、ファン14が回転数R2よりも小さな回転数である回転数R1で回転するよう制御する。その結果、ファン14は回転数R1で回転し、増幅部13、スイッチング電源部12などの各部を空冷する。その後、ステップS102に戻る。
以上のように、ファン14が回転数R2で回転している場合、制御部17は電圧値V0が閾値V1より小さくなると、回転数R2から回転数R1へと切り替えるようファン14の回転数を制御する。
次に、図8のタイミングチャートを用いて、第2実施形態の信号レベル減衰部2及びファン14の制御方法についてさらに説明する。なお、図8中の破線で示すT1〜T9の時刻は、制御部17が電圧値V0の値を取得した時刻の一部である。前述したように、制御部17は、電流検出部11が検出した電圧値V0の値を例えば1秒ごとに取得している。
特性X1は、制御部17が取得したある期間の電圧値V0を示し、特性X2は、ある期間のファン14の回転数を示している。また、図の横軸は時刻(S)を示している。また、時刻0において、電源が入ったものとする。
時刻T1からT2の2秒間、電圧値V0の値が閾値V2以上となっている。このとき、電圧値V0の値が閾値V2以上となっている時間が3秒間以上ではないので(図7のS118でNo)、制御部17は、ファン14の回転数を回転数R2へと切り替えない。
時刻T3にて、電圧値V0が再び閾値V2以上となり、時刻T4において、閾値V2以上となってから3秒間経過した。このとき、電圧値V0の値が閾値V2以上となっている時間が3秒以上(図7のS118でYes)、かつ、電源がオンとなってから時刻T4までの期間は、ファン14が回転数R1で回転しているので(図7のS119でYes)、制御部17は、時刻T4においてファン14の回転数を回転数R1から回転数R2へと切り替えるよう制御する(図7のS120)。その後、電圧値V0が閾値V1より小さくなるまで、ファン14は回転数R2で回転することとなる。
その後、時刻T5にて、電圧値V0が閾値V3以上となっている。そして、時刻T6において、閾値V3以上となってから3秒間経過した。時刻T6において、電圧値V0の値が閾値V3以上となっている時間が3秒以上であり、(図7のS107でYes)、かつ、電圧値V0が閾値V3以上となってから一度も入力信号を減衰させていない状態であるので(図7のS108でNo)、制御部17は、信号レベル減衰部2a〜2fへ、入力信号を例えば1dB減衰させるための制御信号を入力し、信号レベル減衰部2a〜2fはこの制御信号に基づいて、入力信号を1dB減衰させる(図7のS109)。
電圧値V0が閾値V3以上となっている状態が時刻T6から30秒間続いている(図7のS112でYes)時刻である時刻T7、及び、電圧値V0が閾値V3以上となっている状態が時刻T7からさらに30秒間続いている(図7のS112でYes)時刻である時刻T8において、制御部17は、信号レベル減衰部2a〜2fへ、入力信号を例えば1dB減衰させるための制御信号を入力し、信号レベル減衰部2a〜2fはこの制御信号に基づいて、入力信号を1dB減衰させる(図7のS113)。
その後、時刻T9において、電圧値V0が閾値V1より小さくなり(図7のS124でNo)、制御部17は、ファン14の回転数を回転数R2から回転数R1へと切り替えるよう制御する(図7のS125)。
以上のように増幅部13からスイッチング電源部12への戻り電流に閾値を設定し、出力制限を行うことでボリュームを下げ過ぎることなく発熱による装置の破壊を防ぐことができる。また、戻り電流に複数の閾値を設定することで、よりボリュームを下げ過ぎることなく発熱による装置の破壊を防ぐことができる。
本発明は以上説明した各実施形態に限定されることはなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変更が可能である。例えば、電流検出部11には公知の種々の電流検出回路を用いることができる。また、電源はスイッチング電源に限らず公知の種々の電源を用いることができる。また、各実施形態に示す具体的な数値等は、発明の理解を容易とするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。
2a〜2f 信号レベル減衰部
3a〜3f、3cB、3fB 増幅部
5 スピーカターミナル部
12 スイッチング電源部
11 電流検出部
17 制御部

Claims (5)

  1. 複数のチャンネルの音声信号をそれぞれ増幅するD級増幅方式の増幅部と、
    前記増幅部により増幅された前記複数のチャンネルの音声信号を複数のスピーカに出力するスピーカターミナル部と、
    各部に電力を供給する電源と、
    前記増幅部と前記電源のマイナス端子との間に配置され、前記増幅部から前記電源への戻り電流を検出する電流検出部と、
    前記戻り電流が第1の閾値を超えた後に前記増幅部に供給する各チャンネルの音声信号のレベルを減衰させるための制御信号を出力する制御部と、
    前記制御部から入力された制御信号に基づいて、前記増幅部に供給する各チャンネルの音声信号のレベルを減衰させる信号レベル減衰部と
    を備えることを特徴とするマルチチャンネルパワーアンプ。
  2. 前記制御部は、
    前記戻り電流が前記第1の閾値を第1の時間超え続けている場合に前記増幅部に供給する各チャンネルの音声信号のレベルを減衰させるための制御信号を出力し、
    制御信号を出力した後も前記戻り電流が前記第1の閾値を超え続けている状態が前記第1の時間よりも長い前記第2の時間継続した場合、前記増幅部に供給する各チャンネルの音声信号のレベルを減衰させるための制御信号を再び出力することを特徴とする請求項1記載のマルチチャンネルパワーアンプ。
  3. 第1の回転数及び前記第1の回転数よりも大きい第2の回転数で回転するファンを備え、
    前記制御部は、前記戻り電流が第2の閾値を超えた後に前記ファンの回転数を前記第1の回転数から前記第2の回転数へと切り替えるよう制御することを特徴とする請求項1または2に記載マルチチャンネルパワーアンプ。
  4. 前記制御部は、前記ファンの回転数が前記第2の回転数である場合、前記戻り電流が前記第2の閾値よりも小さい第3の閾値を下回ると前記ファンの回転数を前記第2の回転数から前記第1の回転数へと切り替えるよう制御することを特徴とする請求項3記載のマルチチャンネルパワーアンプ。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載のマルチチャンネルパワーアンプと、
    前記マルチチャンネルパワーアンプから供給される音声信号を再生する複数のスピーカと
    を備えることを特徴とするマルチチャンネルオーディオ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101433676B1 (ko) 2014-05-19 2014-08-25 주식회사 아빈크 전관 방송 증폭기 및 이의 모니터링 방법
US9461604B2 (en) 2011-12-15 2016-10-04 Funai Electric Co., Ltd. Sound output device and method of adjusting sound volume
CN110365245A (zh) * 2018-03-26 2019-10-22 中车株洲电力机车研究所有限公司 一种消除死区效应的svpwm控制方法、系统及装置

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