JP2011023193A - 電球形蛍光ランプおよび照明装置 - Google Patents

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善之 玉木
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Abstract

【課題】ランプ取扱時に発光管にトルク応力が加わっても十分な強度を確保できる電球形蛍光ランプ、およびこの電球形蛍光ランプを用いた照明器具を提供することを目的とする。
【解決手段】補強手段50としての旋回部スペーサー51を、旋回部32の隣り合うバルブの旋回状の隙間に、介在しているので、器具へのランプ取り付け取外しなどの作業において、旋回部32にトルク応力を加えたり、旋回部32を強く握ったとしても旋回部32の変形が抑制されその応力を旋回部スペーサー51によりバルブ全体に分散できるので発光管14の破損を抑制することができる。さらに、折り返し部スペーサー52を設けることで、旋回部32に加わったトルク圧力により旋回部32が破損しない程度に変形し、折り返し部35に応力が加わったとしても、折り返し部スペーサー52により折り返し部35が変形することを抑制できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、電球形蛍光ランプおよびこの電球形蛍光ランプを具備した照明装置に関する。
電球形蛍光ランプは、屈曲形のバルブを有する発光管、一端に口金を取り付け他端側で発光管を支持するカバー、このカバー内に収容される点灯装置等で構成されており、発光管をグローブで覆うグローブタイプと、グローブを用いず発光管が外方に露出する露出タイプとがある。
この電球形蛍光ランプは、小形化や光束出力を高めるために、管径の比較的細いバルブを螺旋状に形成した旋回部を形成することで放電路長を比較的長く確保している(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−127383号公報
螺旋状のバルブを有する電球形蛍光ランプは、一対のバルブ端部をホルダに形成された一対の挿入孔に挿入し、バルブ端部の外周面とホルダの裏面との間に接着剤を塗布することで両者を接着固定している。
螺旋状のバルブが露出する電球形蛍光ランプにおいては、旋回部をつかみながら旋回軸を中心にバルブを回転させることでランプの取り付けまたは取外しを行うため、旋回部分にトルク応力が直接加わり、旋回部の強度が低い場合にはバルブが破損することから、所定の強度を確保する必要がある。
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、ランプ取扱時に発光管にトルク応力が加わっても十分な強度を確保できる電球形蛍光ランプ、およびこの電球形蛍光ランプを用いた照明器具を提供することを目的とする。
請求項1記載の電球形蛍光ランプは、中間部に折り返し部が設けられ、この折り返し部から両端部側には旋回軸の周りを互いに旋回する旋回部が設けられた二重螺旋状のガラスバルブを有し、このバルブの両端部に一対の電極が封装された発光管と;一端側に口金を備え他端側に発光管のガラスバルブ両端部が取付けられたカバーと;カバー内に収容される点灯装置と;カバーの他端に配置され、発光管を支持するホルダと;少なくとも旋回部の隣り合うガラスバルブの間に設けられた旋回部補強手段と;を具備しているものである。
発光管の両端部は、直管状であっても、螺旋状であっても構わない。
旋回部補強手段は、点灯中の熱影響およびバルブの熱変形や蛍光ランプからの紫外線を受けるため、これらの影響により劣化しにくいものが好ましい。さらに、螺旋状に形成されたバルブ内側から照射光を効率よく外方向に照射させるために、透光性を有するもが好ましい。しかし、高反射材料からなるものであってもよい。例えばセメントや、シリコーン樹脂などから形成されているものが挙げられる。また、その硬度は30〜60JIS・Aであれば、旋回部における隣接するバルブ間の隙間が減少する方向にバルブが変形することを抑制できるとともに、補強手段自体の熱膨張、熱収縮によるバルブ破損等を抑制することが可能である。シリコーン樹脂である場合には、自然硬化形シリコーン樹脂であっても熱硬化形シリコーン樹脂であっても構わない。なお、補強手段の硬度、硬化前の粘度等は、本発明の作用効果が発揮されることを前提として特に限定されるものではない。
旋回部の隣り合うバルブ領域とは、一対のバルブ端部および折り返し部近傍ならびにこれらに近接する旋回部を除いた領域を示す。すなわち、頂部から一対のバルブ端部に向かい略同ピッチにて旋回し旋回部に形成される旋回状の空間を意味する。なお、ランプ取扱時に旋回部をつかむことが多く、特に旋回部のバルブの一部に集中して圧力が加わった場合、旋回部のバルブが破損するおそれがあるため、旋回バルブの一部に集中した外部圧力を旋回部補強手段により分散させ、バルブの破損を抑制することが可能である。なお、補強手段は、互いのバルブ外表面に面接着していても、点状に接着していても、一方側のバルブ外表面のみに密着していて他方のバルブ表面とはごくわずかな隙間を有するものであっても構わない。
また、一対のバルブ端部近傍の旋回部において、ホルダとバルブ間に補強手段が介在していても構わない。
発光管の電極は、一対のウエルズに懸架されたフィラメントコイルを通常使用し、ウエルズが電極封止端部に封止され、フィラメントコイルが電極封止端部より離れたバルブ内の位置に配置される。
口金は、E形と称されるねじ込みタイプが通常使用されるが、一般照明用電球が装着されるソケットに取付可能であればこれに限定されない。
カバーは、発光管のバルブ両端部を直接または間接的に支持している。
点灯装置は、例えば、10kHz以上の高周波電力を発光管に印加して発光管を点灯させる電子部品を主体としたインバータ回路などで構成してもよい。
請求項2記載の電球形蛍光ランプは、請求項1記載の電球形蛍光ランプの前記折り返し部とこの折り返し部に隣接する旋回部との間に形成される隙間に折り返し部補強手段が設けられていることを特徴とするものである。
折り返し部は螺旋状のバルブの中で屈曲形成に伴う変形の度合いが大きいため、直接折り返し部にトルク圧力が加わらない場合であっても、その影響を受けやすく破損しやすい。すなわち、ランプ取り扱いの際、旋回部をつかんで旋回部が破損しない程度に多少変形した場合に、その応力が伝わって折り返し部が破損するおそれがある。そこで、折り返し部から旋回部に隣接する隙間にさらに補強手段を介在させることで折り返し部が変形し破損することを抑制することができる。
なお、この隙間に設ける補強手段として、例えばチューブ状の透光性樹脂や、バルブ肉厚と同等以上からなるガラス管などが挙げられる。なお、この隙間は旋回部間の隙間に比べて比較的大きいため、シリコーン樹脂やセメントなどの硬化前に粘性の低い材料を付着させることは困難であるが、付着可能であれば採用することができる。すなわち、旋回部の変形に伴う影響を折り返し部が受け、破損することを抑制可能であれば、素材や形状などは限定されるものではない。
請求項3記載の照明器具は、ソケットが設けられた器具本体と;器具本体のソケットに装着される請求項1または2記載の電球形蛍光ランプと;を具備しているものである。
器具本体は、例えば、ダウンライトなどであるが、一般照明用電球を使用する器具本体であればこれに限定されない。ソケットは、E形と称されるねじ込みタイプが通常使用されるが、一般照明用電球が装着されるソケットであればこれに限定されない。
請求項1記載の電球形蛍光ランプによれば、少なくとも旋回部の隣り合うガラスバルブの間に設けられた旋回部補強手段が介在しているので、旋回部にトルク応力が加わったとしても、その圧力は補強手段により分散されるので旋回部の変形を抑制することができ、バルブ強度を向上することができる。
請求項2記載の電球形蛍光ランプによれば、請求項1記載の電球形蛍光ランプの効果に加えて、螺旋状バルブの比較的屈曲率が大きく、強度の弱い折り返し部から旋回部に隣接する隙間に折り返し部補強手段を介在させているので、ランプ取り扱い時にトルク圧力が加わって折り返し部に伝わった場合でも、その影響を低減し、破損してバルブ強度を向上することができる。
請求項3記載の照明器具によれば、請求項1または2記載の電球形蛍光ランプを用いることによって商品性の高い照明器具を提供できる。
本発明の第1の実施形態に係る電球形蛍光ランプを示す概略側面図。 同上電球形蛍光ランプの上面図である。 同上電球形蛍光ランプを用いた照明器具の断面図である。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
図1ないし図3に第1の実施の形態を示す。図1は電球形蛍光ランプの断面図、図2は図1の電球形蛍光ランプの上面図、図3は電球形蛍光ランプを用いた照明器具の断面図である。
図1および図2において、11は電球形蛍光ランプで、この電球形蛍光ランプ11は、電球形蛍光ランプ11の軸方向(高さ方向)の一端に口金12が取り付けられたカバー13と、このカバー13の他端側に支持された発光管14と、この発光管14の一端側を支持してカバー13の他端側に取り付けられたホルダ15と、口金12、カバー13およびホルダ15の内側に収納された点灯装置16とを備えている。そして、定格電力が例えば40Wタイプ、60Wタイプ、100Wタイプの白熱電球などの一般照明用電球に近い寸法に形成されている。この一般照明用電球とは、JIS
C 7501に定義されている。
そして、口金12は、例えばエジソンタイプのE26形などで、ねじ山を備えた筒状のシェル21、このシェル21の一端側の頂部に絶縁部22を介して設けられたアイレット23を備えている。シェル21の他端側はカバー13の一端部に被せてかしめまたは接着などにより固定されている。
また、カバー13は、例えばポリブチレンテレフタレート(PBT)などの耐熱性合成樹脂にて形成され、一端側には口金12のシェル21が取り付けられる円筒状の口金取付部26が形成され、他端側には拡開した円環状のカバー部27が形成されている。
また、発光管14は、両端に一対の電極封止端部30が形成された1本のバルブ31を有し、このバルブ31には旋回部32が形成されているとともに一対の電極封止端部30を有する一対の直管部33が旋回部32から一端側に突出形成されている。
旋回部32は、1本のバルブ31を二等分するようにバルブ31の中央領域が屈曲されるともに、このバルブ31の屈曲された中央領域を頂部34としてバルブ31の両端側が螺旋状に湾曲された2重螺旋形状に形成されている。頂部34には折り返し部35が設けられ、この折り返し部35を挟んで両側から旋回部32が形成されている。折り返し部35と旋回部32間には一対の頂部空間36が形成されている。また、旋回部32の外形形状は、軸方向に沿って略同径に形成されている。なお、旋回部32の外形状は、軸方向の中間部の径が一端側および他端側の径より大きい略球形となるように形成してもよい。
一対の直管部33は、頂部34と反対側の一端方向へ向かって軸方向と平行に突出されている。
補強手段50としての旋回部スペーサー51は、旋回部32の隣り合うバルブの旋回状の隙間に、硬度40程度の透光性を有する自然乾燥シリコーン樹脂が隙間なく充填されている。この旋回部スペーサー51は、発光管の旋回部32をつかんで電球形蛍光ランプ11を回転させたときに発生するトルク応力による変形を抑制するよう充填されていれば、その充填方法や接着面積などは特に限定されない。
この一対の頂部空間36と折り返し部35側の間には透光性の樹脂からなるチューブ状の折り返し部スペーサー52が介在している。折り返し部スペーサー52は、まず一方側の隙間にシリコーン樹脂などからなる接着剤により接着固定し、次に螺旋状バルブの内側空間内でU字状に湾曲させ、内側空間から外側空間へとチューブを引き出し、隙間に填め込み、シリコーン樹脂により接着させることにより、取り付けられている。なお、折り返し部スペーサー52は、1本の樹脂チューブを2本用いて、隙間にそれぞれを介在させても構わない。すなわち、折り返し部35の変形を抑制可能であれば、折り返し部スペーサーはガラス材であっても、セメントであってもその材質および取り付け方法などは限定されるものではない。
バルブ31の内面には、例えば3波長形の蛍光体膜が塗布形成されている。
バルブ31の内部には、例えばアルゴン(Ar)、ネオン(Ne)、あるいはクリプトン(Kr)などの希ガスや水銀などを含む封入ガスが封入されている。
バルブ31の一対の電極封止端部30には、例えばフレアステムによって一対の電極37が封止されている。各電極37は、フレアステムに封止された一対のウエルズに懸架されたフィラメントコイルを有している。一対のウエルズは、フレアステムから外部に導出されて点灯装置16に接続される一対のワイヤに接続されている。
バルブ31の各電極封止端部30には、フレアステムに取り付けられた排気管とも呼ばれる円筒状の細管38が連通状態に突設されている。これら各細管38は、発光管14の製造過程で溶断によって順次封止され、各細管38のうちの封止されていない一部を通じて発光管14内の排気がなされるとともに、封入ガスが封入されて置換された後に、その細管36を溶断することによって封止される。
一方の細管38には、封止する際にアマルガムとしての主アマルガム39が封入されている。この主アマルガム39は、ビスマス、錫および水銀にて構成される合金であり、略球形状に形成され、発光管14内の水銀蒸気圧を適正な範囲に制御する作用を有している。なお、主アマルガム39としては、ビスマス、錫の他に、インジウム、鉛などを組み合わせた合金によって形成したものを用いてもよい。また、電極37のウエルズに、水銀吸着放出作用を有する補助アマルガムを取り付けてもよい。
また、ホルダ15は、例えばポリブチレンテレフタレート(PBT)などの耐熱性合成樹脂材料にて形成され、円板状のホルダ部41、およびこのホルダ部41の周縁部から一端側に突出する円筒状の筒部42を備えている。
ホルダ部41には、発光管14の一対の直管部33が挿入される一対の円形の支持孔43が形成されている。
ホルダ部41の内側には発光管14の各直管部33とホルダ15とを接着固定するための図示しない接着剤を充填する接着剤充填部が形成されている。接着剤には、例えば、酸化カルシウム、シリカ、アルミナまたは、これらの混合物などが添加されたセメントや、シリコーン樹脂などが用いられている。
筒部42にはカバー13の他端側の内側に嵌合される図示しない嵌合部が形成され、ホルダ15とカバー13とを固定されている。
また、点灯装置16は、基板61を備え、この基板61の両側面に点灯回路62を構成する複数の電子部品63が実装されている。この基板61は、この基板61の両側縁部がカバー13およびホルダ15に差し込み係合されてカバー13およびホルダ15の中心軸の方向に沿って縦形に配置されるとともに、カバー13およびホルダ15の中心線に対してオフセットした位置に配置されている。基板61には、点灯回路62の電源入力側に口金12のシェル21およびアイレット23がリード線で接続され、点灯回路62のランプ出力側に発光管14の各電極封止端部30から導出されている各電極35の一対のワイヤが接続されている。
次に、電球形蛍光ランプ11を組み立てるには、発光管14の各直管部33をホルダ15の各支持孔43に挿入し、ホルダ15の内側から発光管14の各直管部33とホルダ15との間に接着剤などを充填し、これらを接着固定する。
ホルダ15の内側に基板61を差し込み、ホルダ15の内側に引き出されている発光管14の各ワイヤを基板61に接続する。
カバー13の基板保持部28に基板61の一端側を差し込むとともに、カバー13とホルダ15とを組み合わせて固定する。
基板61と口金12のシェル21およびアイレット23とをそれぞれ接続し、シェル21をカバー13の口金取付部26にかしめや接着によって固着する。
このように形成された電球形蛍光ランプ11は、電球形蛍光ランプ22の軸方向の全長は100〜110mm、発光管14の最大径部が35〜40mm、カバー13の最大径部が30〜40mmである。より具体的には、電球形蛍光ランプ11の軸方向の全長が107mm、発光管14の最大径部が40mm、カバー13の最大径部が32mm、ランプ出力は10Wであり、60W形の一般照明用電球に近似した外観であって一般照明用電球に置き換えて使用できる。
さらに、補強手段50としての旋回部スペーサー51を、旋回部32の隣り合うバルブの旋回状の隙間に、介在しているので、器具へのランプ取り付け取外しなどの作業において、旋回部32にトルク応力が加わったり、旋回部32を強く握ったとしても旋回部32の変形が抑制されその応力を旋回部スペーサー51によりバルブ全体に分散できるので発光管14の破損を抑制することができる。さらに、折り返し部スペーサー52を設けることで、旋回部32に加わったトルク圧力により旋回部32が破損しない程度に変形し、折り返し部35に応力が加わったとしても、折り返し部スペーサー52により折り返し部35が変形することを抑制できる。
また、補強手段50としての各スペーサーは、透光性を有する部材により形成されているので、バルブ31内に囲まれた内側からの光を効率よく照射することができる。さらに、螺旋バルブの蛍光体膜の肉厚差などによる光出力のばらつきが発生しても、旋回部スペーサー51によりそのばらつきを目立たなくさせる効果も奏する。
図3は本発明の第1の実施形態に係る照明装置71の概略構成図であり、電球形蛍光ランプ11は、ダウンライトである照明器具71に使用できる。この照明器具71は、器具本体72を有し、この器具本体72内にソケット73および反射体74が取り付けられ、ソケット73には電球形蛍光ランプ11が装着される。
11・・電球形蛍光ランプ、12・・口金、13・・カバー、14・・発光管、15・・ホルダ、16・・点灯装置、30・・電極封止端部、31・・バルブ、32・・旋回部、34・・頂部、35・・折り返し部、36・・頂部空間、50・・補強手段、51・・旋回部スペーサー、52・・折り返し部スペーサー、

































Claims (3)

  1. 中間部に折り返し部が設けられ、この折り返し部から両端部側には旋回軸の周りを互いに旋回する旋回部が設けられた二重螺旋状のガラスバルブを有し、このバルブの両端部に一対の電極が封装された発光管と;
    一端側に口金を備え他端側に発光管のガラスバルブ両端部が取付けられたカバーと;
    カバー内に収容される点灯装置と;
    カバーの他端に配置され、発光管を支持するホルダと;
    少なくとも旋回部の隣り合うガラスバルブの間に設けられた旋回部補強手段と;
    を具備していることを特徴とする電球形蛍光ランプ。
  2. 前記折り返し部とこの折り返し部に隣接する旋回部との間に形成される隙間に折り返し部補強手段が設けられていることを特徴とする請求項1記載の電球形蛍光ランプ。
  3. ソケットが設けられた器具本体と;
    器具本体のソケットに装着される請求項1または2記載の電球形蛍光ランプと;
    を具備していることを特徴とする照明器具。


















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