JP2011021670A - 電磁弁 - Google Patents

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Abstract

【課題】制御性を向上できる電磁弁を提供すること。
【解決手段】内部に形成され軸方向に延びる孔11aとバルブシート61とを有するシリンダ2と、シリンダ2の外周に設けられたコイル7と、シリンダ2の内部に設けられシリンダ2の底部側に形成された大径部32と、該大径部32に連続して形成された小径部33と、端部から穿設された凹部34と、を有するアーマチュア3と、バルブシート61に着座して前記孔11aの一端側を閉塞可能なプランジャ4と、プランジャ4をアーマチュア3又はバルブシート61に対し付勢する付勢手段5とを有し、電磁弁のアーマチュア3とプランジャ4とを遊嵌させて、面接触を排除する構成とした。
【選択図】図2

Description

本発明は、電磁弁に関する。
従来、電磁弁として、特許文献1に記載の技術が知られている。この電磁弁は、可動コアとシャフトが別体で構成されており、弁の開閉に伴うストローク時には、可動コア外周面と収容部材内周面との間,シャフト外周面と吸引部内周面との間及びシャフト先端とボールとの間のそれぞれにおいて摺動している。
特開2003−207067号公報
このように、摺動する際、特に可動コアとシャフトは面接触するため摺動抵抗が大きく、ストローク時のフリクションが増加し制御性の悪化を招くという問題があった。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、制御性を向上できる電磁弁を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明では、電磁弁のアーマチュアとプランジャとを遊嵌させ、面接触を排除する構成とした。
よって、摺動抵抗を抑制することができ、制御性の向上を図ることができる。
実施例1の電磁弁を表す断面図である。 実施例1の電磁弁の開弁状態において重力が軸方向と直交する方向に作用しているときの断面図である。 実施例1の電磁弁であって、重力及び吸引力が軸方向と直交する方向に作用しているときに閉弁した状態の断面図である。 実施例2の電磁弁を表す断面図である。 実施例2の電磁弁の開弁状態において重力が軸方向と直交する方向に作用しているときの断面図である。 実施例2の電磁弁であって、重力及び吸引力が軸方向と直交する方向に作用しているときに閉弁した状態の断面図である。
図1は実施例1の電磁弁を表す断面図である。尚、図1に示す状態は、上下方向以外に重力や遠心力等の力が作用していない理想的な状態を示し、各部材が中心線であるボディーインナ1の軸O2に対し対称の状態を示す。ボディーインナ1は、円筒状の磁性材料部材であり、図1中上方に延在され磁路形成部材として機能する第1円筒部11と、ハウジングHに対してカシメ固定される拡径された被カシメ部12と、ハウジングH内に形成された電磁弁用孔H1内に挿入される第2円筒部13と、を有する。第1円筒部11の内周には貫通孔11aが穿設され、第2円筒部13の内周には貫通孔11aよりも僅かに大径の貫通孔13aが穿設されている。第2円筒部13には径方向油路13bが複数形成され、ハウジングH内に形成された第1油路L1と連通している。
第2円筒部13の貫通孔13a内にはシート部材6が圧入固定されている。シート部材6は、図1中上方側において後述するプランジャ先端が当接する御椀状に凹んだバルブシート61と、バルブシート61の中央に形成され軸方向に伸びる流路62と、流路62よりも大径であってハウジングH内に形成された第2油路L2と連通する流路63とを有する。また、シート部材6の上端であってバルブシート61外周を取り囲む位置にはスプリングシート面61aが形成されている。
第2円筒部13の外周には径方向油路13bを取り囲むフィルタfが取り付けられ、流体内のコンタミ等がプランジャ4やバルブシート61にかみ込むことを防止している。また、シート部材6の外周にはカップシール8が取り付けられている。このカップシール8は、(流路L2の液圧)>(流路L1の液圧)のときは、流路L2側から流路L1側への流体の漏れをシールし、(流路L2の液圧)<(流路L1の液圧)のときは、流路L1側から流路L2側への流体の流れを許容することで、チェック弁の機能を果たしている。例えば、ブレーキ制御装置のゲートアウト弁に適用する場合、マスタシリンダと流路L1とを接続し、ホイルシリンダと流路L2を接続する。これにより、運転者のブレーキペダル踏み込みによりマスタシリンダ圧がホイルシリンダ圧より高圧となったときは、ゲートアウト弁が閉じた状態でもホイルシリンダ側にブレーキ液圧を作用させることで安全性を確保する。
第1円筒部11の上方には、シリンダ部材2が溶接にて接合されている。シリンダ部材2はドーム形状の頂部壁21と、頂部壁21から連続して形成された円筒部22を有し、円筒部22は第1円筒部11の外周を覆うように挿入された状態で全周に亘って第1円筒部11に対しレーザー溶接されている。シリンダ部材2及び第1円筒部11は、ハウジングH表面から飛び出した状態とされ、その外周を覆うようにコイル7が配置されている。コイル7は、ボビン71に巻回されたソレノイド72と、その外周を断面コの字状に覆う磁性体のヨーク73から構成されている。
シリンダ部材2の内部は中空とされており、この中空内には、上下方向にストロークする磁性体からなるアーマチュア3が設けられている。アーマチュア3は、ヨーク73の上部と略同じ高さ位置まで大径とされ円筒部22内周との間に隙間S1を有する大径部32と、ヨーク73の上部より上方において大径部32の上端32aを起点としてテーパ形状に形成されたアーマチュア頭部35と、ヨーク73の上部より下方において大径部32の下端32bを起点として連続して形成され円筒部22内周との間に隙間S2(>S1)を有する小径部33と、小径部33の下端33a側から略中心に穿設された凹部34とを有する。また、非通電時において、アーマチュア頭部35の上方端部35aは頂部壁21内周と当接している。
大径部32は、ヨーク73と略同じ高さ位置まで形成することで効率的に磁路を形成する。また、小径部33を形成することでシリンダ部材2の内周面との間の面接触を回避する。尚、詳細については後述する。また、アーマチュア3の外周には軸方向に伸びる溝31が形成されており、シリンダ部材2内部でアーマチュア3がストロークする際、流体の移動をスムーズに達成してストロークする際の流体抵抗を抑制する。
シリンダ部材2の凹部34及び第1円筒部11の内部には、プランジャ4が設けられている。プランジャ4は、大径円筒状の第1軸部41と、第1軸部41より小径の第2軸部42と、第2軸部42の先端に形成されバルブシート61と接触・離間するドーム形状の先端部43とを有する。第1軸部41は、凹部34の内径よりも小径とされて隙間S3が形成され、アーマチュア3とプランジャ4とは遊嵌されている。尚、遊嵌とは、ある程度のガタを許容して嵌めあった状態を意味する。また、第1円筒部11の貫通孔11aの内周は、第1軸部41よりも大径であり、貫通孔11aの内周と第1軸部41との間には、隙間S4(>S3)が形成されている。第2軸部42を取り囲む位置であって第1軸部41の端面にはスプリングシート面41bが形成されている。シート部材6に形成されたスプリングシート面61aとプランジャ4に形成されたスプリングシート面41bとの間にはコイルスプリング5が取り付けられ、プランジャ4及びアーマチュア3を上方に付勢することで、先端部43とバルブシート61とを離間させ、これにより、第1油路L1と第2油路L2とを連通状態としている(ノーマルオープンタイプ)。上記隙間S1,S2,S3及びS4により傾動手段を構成する。傾動手段とは、アーマチュア3の傾きを許容する手段であり、この傾きは、プランジャ4が貫通孔11a内周と接触することを回避可能な範囲で設定される。
次に、電磁弁としての開閉作用を説明する。コイル7に所定の電流が通電されると、ヨーク73、アーマチュア3、第1円筒部11に磁路が形成され、アーマチュア3の下端面と、第1円筒部11の上端面との間に吸引力が発生する。この吸引力によってアーマチュア3は下方に押し下げられる。それに伴ってプランジャ4を押し下げ、先端部43とバルブシート61とが接触し、先端部43の全周においてバルブシート61と接触すると、流路62が完全に閉塞され、第1油路L1と第2油路L2とが遮断される。また、コイル7への通電量をPWM制御によって制御し、吸引力を比例制御することで、先端部43とバルブシート61との間の隙間(流路断面積)を制御することができ、これにより所望の流量(液圧)に制御する。
(各部位の接触状態について)
次に、各部位の接触状態について隙間の関係と共に説明する。図2は、開弁状態において重力が軸方向と直交する方向に作用しているときの断面図である。例えば、ブレーキ制御装置に電磁弁を適用し、車両に搭載した状態について説明する。便宜上、図2中左方を「下方」と定義し、図2中右方を「上方」と定義し、図2中上方を「前方」と定義し、図2中下方を「後方」と定義する。
電磁弁には下方に重力が作用し、アーマチュア3及びプランジャ4は全体的に下方に移動する。このとき、アーマチュア3はコイルスプリング5により前方に押されていることから、上方端部35aが頂部壁21内周と当接して回動する(図2中A1,A2で示す当接点及びアーマチュア3の軸O1参照)。このとき、大径部32の下端32bが円筒部22の内周壁と当接する(図2中Bで示す当接点参照)。一方、プランジャ4も下方に略平行移動する(図2中のボディーインナ1の軸O2及びプランジャ4の軸O3参照)。このとき、先端部43の側方とバルブシート61の内周面の一部とが当接する(図2中Cで示す当接点参照)。
上記アーマチュア3の回動及びプランジャ4の平行移動が生じた際、アーマチュア3の回動量は、隙間S3の量によって決定される。隙間S3が大きければアーマチュア3の回動量が大きく、隙間S3が小さければアーマチュア3の回動量が小さい。このとき、アーマチュア3の小径部33の下端33aが円筒部22の内周壁と当接しないように隙間S3を決定する。すなわち、アーマチュア3の軸心O1が第1軸部41の軸心O3に対して傾いたとしても、第1軸部41が凹部内周と当接点D1,D2により当接してこれ以上回動しないように規制する。言い換えると、アーマチュア3の回動及びプランジャ4の移動が生じた際、アーマチュア3の回動量が、プランジャ4と凹部内周34aとが当接してアーマチュア3の回動を規制することでアーマチュア3の小径部33の下端33aが円筒部22の内周壁と当接しない回動量となるように各隙間S1,S2,S3を決定する。更に、プランジャ4が貫通孔11a内周に当接しないように隙間S4を決定する。尚、先端部43とバルブシート61との隙間が最大のときにプランジャ4がバルブシート61に当接する位置まで移動したとしても、プランジャ4が貫通孔11a内周に当接しないように構成されている。
図3は、重力が軸方向と直交する方向に作用しているときに閉弁した状態の断面図である。図2に示す状態において、コイル7を通電すると、アーマチュア3とボディーインナ1との間に吸引力が発生し、アーマチュア3及びプランジャ4は後方へ移動する。また、径方向の吸引力でアーマチュア3はヨークに引き寄せられる。このとき、アーマチュア3は当接点Bのみがシリンダ部材2の内壁と当接して摺動する。また、プランジャ4も当接点Cのみが先端部43とバルブシート61との間と当接して摺動する。すなわち、電磁弁の開閉動作が行われるにあたり、軸方向と異なる方向に重力と径方向の吸引力が作用した場合であっても、この作動に伴う摺動箇所は、B点とC点の2箇所のみであり、しかも、面接触を回避している。これにより、電磁弁の開閉動作に伴う摺動抵抗を小さくすることができ、電磁弁の制御性を向上することができる。
以上説明したように、実施例1にあっては下記の作用効果を得ることができる。
(1)内部に形成され軸方向に延びる貫通孔11a(孔)と、該貫通孔11aの一端側に設けられたバルブシート61とを有し、貫通孔11aの他端側が有底状に閉塞されたボディーインナ1及びシリンダ部材2(シリンダ)と、シリンダの外周に設けられたコイル7と、シリンダの内部に設けられ、コイル7に発生する電磁力によって軸方向移動可能であって、シリンダの底部側に形成された大径部32と、該大径部32に連続して形成された小径部33と、該小径部33側の端部から穿設された凹部34と、を有するアーマチュア3と、凹部34内に遊嵌され、バルブシート61に着座して貫通孔11aの一端側を閉塞可能なプランジャ4と、プランジャ4をアーマチュア3に対し付勢するコイルスプリング5(付勢手段)と、を有する。よって、アーマチュア3やプランジャ4とシリンダ内周との面接触を回避することができ、摺動抵抗を抑制することで制御性の向上を図ることができる。
(2)アーマチュア3をシリンダに対して傾きを許容する隙間S1,S2,S3及びS4である傾動手段を有し、アーマチュア3に形成された軸方向孔である凹部34内に遊嵌され、アーマチュア3の傾動範囲において貫通孔11aを閉塞可能なプランジャ4と、プランジャ4をアーマチュア3に対し付勢するコイルスプリング5と、を有する。
よって、アーマチュア3やプランジャ4とシリンダ内周との面接触を回避することができ、摺動抵抗を抑制することで制御性の向上を図ることができる。
(3)大径部32とシリンダとの間に形成された隙間S1と、小径部33とシリンダとの間に形成された隙間S2と、凹部34内周とプランジャ4との間に形成された隙間S3と、を有し、アーマチュア3の回動及びプランジャ4の移動が生じた際、アーマチュア3の回動量が、プランジャ4と凹部内周34aとが当接してアーマチュア3の回動を規制することでアーマチュア3の小径部33の下端33aが円筒部22の内周壁と当接しない回動量となるように各隙間S1,S2及びS3を決定する。これにより、摺動するプランジャ4の当接点の数を減らすことができる。
(4)プランジャ4と貫通孔11aとの間に形成された隙間S4を有し、プランジャ4が貫通孔11a内周に当接しないように隙間S4を決定する。よって、プランジャ4とシリンダとが面接触することを回避することができる。
次に実施例2について説明する。実施例1はノーマルオープンタイプの電磁弁であったが、実施例2ではノーマルクローズタイプの電磁弁に本発明を適用したものである。図4は実施例2の電磁弁の構成を表す断面図である。基本的に実施例1と同じ構成には同じ符号を付し、主に構成が異なる点を中心に説明する。尚、図4に示す状態は、先の図1と同様に上下方向以外に重力や遠心力等の力が作用していない理想的な状態を示す。
第1円筒部11の上方には、シリンダ部材220が溶接にて接合されている。シリンダ部材220は円筒であり、第1円筒部11の外周を覆うように挿入された状態で全周に亘って第1円筒部11に対してレーザー溶接されている。シリンダ部材220の上端側には磁性材料で形成された吸引部材221がレーザー溶接により取り付けられ、これにより一端を閉塞してシリンダを構成している。吸引部材221,シリンダ部材220及び第1円筒部11は、ハウジングH表面から飛び出した状態とされ、その外周を覆うようにコイル7が配置されている。吸引部材221の下端にはコイルスプリング9を保持するスプリング保持部221aが穿設されている。
シリンダ部材220の内部は中空とされており、この中空内には、上下方向にストロークする磁性体からなるアーマチュア300が設けられている。アーマチュア300は、ヨーク73の下部と略同じ高さ位置まで大径とされシリンダ部材220内周との間に隙間S1を有する大径部320と、ヨーク73の下部と略同じ高さ位置において大径部320の上端320bを起点として連続して形成されシリンダ部材220内周との間に隙間S2(>S1)を有する小径部330と、小径部330の上端330a側から略中心に穿設された凹部340とを有する。
大径部320は、ヨーク73と略同じ高さ位置まで形成することで効率的に磁路を形成する。また、小径部330を形成することでシリンダ部材220の内周面との間の面接触を回避する。尚、詳細については後述する。
シリンダ部材220の凹部340及び第1円筒部11の内部には、プランジャ400が設けられている。プランジャ400は、大径円筒状の第1軸部410と、第1軸部410より小径の第2軸部42と、第2軸部42の先端に形成されバルブシート61と接触・離間するドーム形状の先端部43とを有する。第1軸部410は、凹部340の内径よりも小径とされて隙間S3が形成され、アーマチュア300とプランジャ400とは遊嵌されている。また、第1円筒部11の貫通孔11aの内周は、第1軸部410よりも大径であり、貫通孔11aの内周と第1軸部410との間には、隙間S4(>S3)が形成されている。第2軸部42を取り囲む位置であって第1軸部410の端面にはスプリングシート面41bが形成されている。シート部材6に形成されたスプリングシート面61aとプランジャ400に形成されたスプリングシート面41bとの間にはコイルスプリング5が取り付けられている。また、アーマチュア300の上端側にはコイルスプリング9を保持するスプリング保持部330aが穿設され、スプリング保持部221aとスプリング保持部330aとの間に取り付けられたコイルスプリング9によりアーマチュア300を下方に付勢し、これにより、第1油路L1と第2油路L2とを非連通状態としている(ノーマルクローズタイプ)。
尚、プランジャ400及びアーマチュア300はコイルスプリング5により上方に弱く付勢する(コイルスプリング9の付勢力より弱い)ことで、コイル7の通電時にプランジャ400とアーマチュア300とが一体として移動するようにしている。傾動手段とは、アーマチュア300の傾きを許容する手段であり、この傾きは、プランジャ400が貫通孔11a内周と接触することを回避可能な範囲で設定される。
次に、電磁弁としての開閉作用を説明する。コイル7に所定の電流が通電されると、ヨーク73、吸引部材221及びアーマチュア300に磁路が形成され、アーマチュア300の上端面と、吸引部材221の下端面との間に吸引力が発生する。この吸引力によってアーマチュア300はコイルスプリング9の付勢力に抗して上方に引き上げられる。それに伴ってプランジャ400を引き上げ、先端部43とバルブシート61との接触が離れ、流路62が完全に解放され、第1油路L1と第2油路L2とが連通される。また、コイル7への通電量をPWM制御によって制御し、吸引力を比例制御することで、先端部43とバルブシート61との間の隙間(流路断面積)を制御することができ、これにより所望の流量(液圧)に制御する。
(各部位の接触状態について)
次に、各部位の接触状態について隙間の関係と共に説明する。図5は、閉弁状態において重力が軸方向と直交する方向に作用しているときの断面図である。例えば、ブレーキ制御装置に電磁弁を適用し、車両に搭載した状態について説明する。便宜上、図5中左方を「下方」と定義し、図5中右方を「上方」と定義し、図5中上方を「前方」と定義し、図5中下方を「後方」と定義する。
電磁弁には下方に重力が作用し、アーマチュア300及びプランジャ400は全体的に下方に移動する。このとき、アーマチュア300はコイルスプリング9により後方に押されており、かつ、小径部330の方が大径部320より長く形成されていることから、図5中、反時計回りに回動する。このとき、大径部320の上端320bがシリンダ部材220の内周壁と当接する(図5中Eで示す当接点参照)。一方、プランジャ400は、コイルスプリング9によりバルブシート61に押し付けられて閉塞していることから、バルブシート61の略中心を支点として反時計回りに回動する(図5中のボディーインナ1の軸O2及びプランジャ4の軸O3及びFで示す当接点参照)。
上記アーマチュア300の回動及びプランジャ400の回動が生じた際、アーマチュア300の回動量は、隙間S3の量によって決定される。隙間S3が大きければアーマチュア300の回動量が大きく、隙間S3が小さければアーマチュア300の回動量が小さい。このとき、アーマチュア300の小径部330の上端330aがシリンダ部材220の内周壁と当接しないように隙間S3を決定する。すなわち、アーマチュア300の軸心O1が第1軸部410の軸心O3に対して傾いたとしても、第1軸部410が凹部内周と当接点G1,G2により当接してこれ以上回動しないように規制する。言い換えると、アーマチュア300の回動及びプランジャ400の回動が生じた際、アーマチュア300の回動量が、プランジャ400と凹部内周340aとが当接してアーマチュア300の回動を規制することでアーマチュア300の小径部330の上端330aがシリンダ部材220の内周壁と当接しない回動量となるように各隙間S1,S2,S3を決定する。更に、プランジャ400が貫通孔11a内周に当接しないように隙間S4を決定する。
図6は、重力及び径方向の吸引力が軸方向と直交する方向に作用しているときに開弁した状態の断面図である。図5に示す状態において、コイル7を通電すると、アーマチュア300と吸引部材221との間に吸引力が発生し、アーマチュア300及びプランジャ400は前方へ移動する。このとき、先端部423がバルブシート61から離間すると、プランジャ400は重力によってバルブシート61下方側に当接しながら移動する(図6中の当接点F参照)。このとき、吸引部材221とアーマチュア300との距離が近い側に強い吸引力が作用し、また、プランジャ400の第1軸部410が下方に移動する作用によって、アーマチュア300は時計回りに回動し、大径部320の上方側に当接点が移動する(図6中の当接点E1参照)。しかし、プランジャ400とアーマチュア300が吸引部材221に当接してアーマチュア300の回動は規制されるため(図6中の当接点G3,G4)、当接点E1のみがシリンダ部材220の内壁と当接して摺動する。また、プランジャ400も当接点Fのみが先端部43とバルブシート61との間と当接して摺動する。すなわち、電磁弁の開閉動作が行われるにあたり、軸方向と異なる方向に重力が作用した場合であっても、この作動に伴う摺動箇所は、E1点とF点の2箇所のみであり、しかも、面接触を回避している。これにより、実施例1と同様に、電磁弁の開閉動作に伴う摺動抵抗を小さくすることができ、電磁弁の制御性を向上することができる。尚、開弁時にアーマチュア300の回動方向が上記のように変化せず、通常時と変わらないまま移動したとしても、やはり、この作動に伴う摺動箇所は、E点とF点の2箇所のみであり、作用効果に影響はない。
(5)内部に形成され軸方向に延びる貫通孔11a(孔)と、該貫通孔11aの一端側に設けられたバルブシート61とを有し、貫通孔11aの他端側が有底状に閉塞されたボディーインナ1及びシリンダ部材220(シリンダ)と、シリンダの外周に設けられたコイル7と、シリンダの内部に設けられ、コイル7に発生する電磁力によって軸方向移動可能であって、シリンダの一端側に形成された大径部320と、該大径部320に連続して形成された小径部330と、該大径部320側の端部から穿設された凹部340と、を有するアーマチュア300と、凹部340内に遊嵌され、バルブシート61に着座して貫通孔11aの一端側を閉塞可能なプランジャ400と、プランジャ400をアーマチュア300に対し付勢するコイルスプリング9(付勢手段)と、を有する。よって、アーマチュア300やプランジャ400とシリンダ内周との面接触を回避することができ、摺動抵抗を抑制することで制御性の向上を図ることができる。
1 ボディーインナ
2 シリンダ部材
3 アーマチュア
4 プランジャ
5 コイルスプリング
6 シート部材
7 コイル
9 コイルスプリング
11 第1円筒部
11a 貫通孔
13 第2円筒部
13a 貫通孔
13b 径方向油路
32 大径部
33 小径部
34 凹部
34a 凹部内周
41 第1軸部
42 第2軸部
43 先端部
61 バルブシート
220 シリンダ部材
300 アーマチュア
320 大径部
330 小径部
340 凹部
400 プランジャ
410 第1軸部
423 先端部

Claims (3)

  1. 内部に形成され軸方向に延びる孔と、該孔の一端側に設けられたバルブシートとを有し、前記孔の他端側が有底状に閉塞されたシリンダと、
    前記シリンダの外周に設けられたコイルと、
    前記シリンダの内部に設けられ、前記コイルに発生する電磁力によって軸方向移動可能であって、前記シリンダの一方側に形成された大径部と、該大径部に連続して形成された小径部と、端部から穿設された凹部と、を有するアーマチュアと、
    前記凹部内に遊嵌され、前記バルブシートに着座して前記孔の一端側を閉塞可能なプランジャと、
    前記プランジャを前記アーマチュア又は前記バルブシートに対し付勢する付勢手段と、
    を有することを特徴とする電磁弁。
  2. 内部に軸方向孔を有し、前記孔の一端側にバルブシートを有し、他端側が有底状に閉塞されたシリンダと、
    前記シリンダの外周に設けられたコイルと、
    前記シリンダの内部に設けられ、前記コイルに発生する電磁力によって軸方向移動可能なアーマチュアと、
    前記アーマチュアを前記シリンダに対して傾きを許容する傾動手段と、
    を備え、
    前記アーマチュアに形成された軸方向孔内に遊嵌され、前記アーマチュアの傾動範囲において前記孔を閉塞可能なプランジャと、
    前記プランジャを前記アーマチュア又は前記バルブシートに対し付勢する付勢手段と、
    を有することを特徴とする電磁弁。
  3. 請求項1または2に記載の電磁弁において、
    前記大径部と前記シリンダとの間に形成された第1の隙間と、前記小径部と前記シリンダとの間に形成された第2の隙間と、前記凹部内周と前記プランジャとの間に形成された第3の隙間と、を有し、
    前記アーマチュアの回動及び前記プランジャの移動が生じた際、前記アーマチュアの回動量が、前記プランジャと前記凹部内周とが当接して前記アーマチュアの回動を規制することで前記小径部の下端が前記シリンダの内周壁と当接しない回動量となるように各隙間を決定することを特徴とする電磁弁。
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