JP2011021456A - ユニット式金属製地下納骨堂 - Google Patents
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【解決手段】 各別に工場生産された4種の鋼製製地下ユニット1〜4のうち、第1地下ユニット1の1つ又は複数個と、第2及び第3地下ユニット2,3または第2〜第4地下ユニット2〜3の組合せのいずれかを選択して建設現場に搬入し、かつ、地下部に埋設して互いに接合連結することにより、複数個の納骨仏壇容棚の設置空間、歩行通路、ドライエリア及び階段室を備える地下納骨堂躯体Aが構築され、この地下納骨堂躯体Aを構成する地下ユニットの各構造体の鋼板外面部にはコンクリート壁6が被覆形成されている。
【選択図】図2
Description
これら4種の金属製地下ユニットのうち、第1地下ユニットの1つ又は複数個と、第2及び第3地下ユニットの組合せ、第2及び第4地下ユニットの組合せ、第3及び第4地下ユニットの組合せ、第2ないし第4地下ユニットの組合せのいずれか1組とを選択して建設現場に搬入した上、各地下ユニットを地下部に埋設して互いに接合連結することにより、複数個の納骨仏壇容棚の設置空間、歩行通路と、ドライエリア、多目的ホールのうちの少なくとも一つと、少なくとも1つの階段室と、を備える地下納骨堂躯体が構築され、
この地下納骨堂躯体を構成する第1地下ユニット及びこの第1地下ユニットに選択的に接合連結された第2ないし第4の組合せ地下ユニットにおける各構造体の金属板外面部にはコンクリート壁が被覆形成されていることを特徴としている。
(1)従来、地表面上に構築していた納骨堂躯体を地下に移行して構築することによって、特に、都市部の寺院等のように、自己保有する敷地面積が狭い場合、その限られた敷地面積を有効活用して、多数の参拝者のための歩行スペース、待機スペース、駐車スペース等は地上に確保しつつ、非常に大きな容積を持つ納骨堂躯体を確保することができる。これによって、限られた敷地内に非常に多数の尊家の納骨仏壇を収容して護持管理することが可能となる。
(2)納骨堂躯体が、四季を通じて温度、湿度等の環境変化が非常に少なく安定している地下に構築されるものであるから、地表面上に構築される場合に比べて、冷暖房等の空調に要するエネルギー消費を節減して大きな容積を確保できる割にランニングコストを著しく低減することができる。
(3)しかも、納骨堂躯体を構成する第1〜第4の地下ユニットをそれぞれ工場において、予め標準寸法、標準形状に各別に生産しているので、敷地の大きさや形態に応じて、4種の地下ユニットを適宜に選別して組合せることにより、隣接地等へ悪影響を及ぼすことなく、敷地面積を最大限有効に活用しながら、実際の敷地の大きさや形態に適合する種々のバリエーションの納骨堂躯体を構築することができる。
(4)また、前記4種の地下ユニットから選択した複数個の地下ユニットを建設現場に搬入し、地下部に埋設して互いに接合連結するだけの少ない工事手数でよいため、所望の地下納骨堂躯体を短い工期で効率的、経済的に構築することができる。
(5)そのうえ、地下に構築された納骨堂躯体には、通常の参拝のための階段室のほかに、ドライエリアを備えさせることが可能であるため、地下でありながらも、地上の納骨堂と変わらない優れた通風性、採光性並びに開放感を実現できるとともに、そのドライエリアを緊急時の避難脱出口として有効利用することができる。
(6)加えて、各地下ユニットは、壁構造体、及び/又は天井構造体、及び床構造体を工場生産の段階でラーメン構造に構成されているので、地下に埋設した状態で各地下ユニットに加わる大きな土圧、水圧、さらには地震等による動的荷重等の負荷荷重に対しても十分に耐えるだけの剛性強度を確保し、耐震性及び耐久性の優れた地下納骨堂とすることができる。
(7)さらに、各地下ユニットにおける金属板の外面部にコンクリート壁を被覆形成することにより、芯材鉄骨や金属板の防腐、防錆、水漏れ対策を確実なものとでき、より一層剛性、耐久性を高めることができると同時に、耐浮力性能の向上も図ることができる。
この場合は、地下納骨堂躯体が埋設されている区域の地表面が掘削土で覆われているので、この掘削土部分に、例えば花や芝生等を植生することにより、自然環境を保ちつつ納骨堂躯体の上方部への人等の侵入をできるだけ抑制して、祖先の霊を敬う心を尊ぶと共に、納骨堂躯体へ無用な負荷荷重が加わることを回避することができる。
この場合は、降雨時に、上方開放のドライエリア及び/又は階段室の出入口から地下ユニット内に降り注ぐ雨水を強制排水して、第1地下ユニット内部の納骨仏壇収容棚の設置空間や歩行通路に雨水が流れ込む不都合を避けることができる。
この場合は、例えば六角堂等の堂建物が地表面上に建立されていることにより、参拝者に零験あらたかな心を植えつけるとともに、納骨堂の存在を知らせることができる。
この場合は、敷地の大きさや形態に対応可能な納骨堂躯体のバリエーションを一層拡大することができるだけでなく、広大な納骨堂を維持あるいは保安管理したり、多くの参拝者を案内したりするための管理人の常駐も可能で多数の尊家の納骨仏壇の護持管理機能を高めやすい。
この場合は、納骨仏壇収容棚の設置空間及び多目的ホールの一部の容積を犠牲にするだけで、納骨堂躯体全体の耐圧強度を一層高めて耐久性のより一層の向上を図ることができる。
<第1実施形態>
図1は、本発明に係るユニット式金属製地下納骨堂の第1実施形態を示す概略平面図である。図2及び図3は、同ユニット式金属製地下納骨堂躯体の縦断側面図及び横断平面図である。また、図4は、同ユニット式金属製地下納骨堂躯体の図2のX−X線に沿う位置での縦断正面図である。
即ち、従来地表面上に構築されていた納骨堂躯体Aが地下部に構築されるため、都市部等の寺院等が保有する限られた敷地面積を有効活用して、多数の参拝者のための歩行スペース、待機スペース、駐車スペース等)を地上に確保しつつ、非常に大きな容積を持つ納骨堂躯体Aを確保することができる。これによって、限られた敷地内に非常に多数の尊家の納骨仏壇を収容して護持管理することが可能となる。
第2実施形態のユニット式鋼製地下納骨堂は、工場において各別に所定の形状に組立て生産された二つの鋼製第1地下ユニット1,1、鋼製第2地下ユニット2、及び鋼製第3地下ユニット3の3種の鋼製地下ユニットを選択し、これら選択した3種の鋼製地下ユニットを、例えばトラック輸送により、寺院が保有する敷地等の建設現場に搬入した上、図6に示すように、建設現場を掘削して形成した掘削穴(地下部)内の中央部に二つの第1地下ユニット1,1を配置するとともに、この二つの第1地下ユニット1,1の各外側に第2地下ユニット2及び第3地下ユニット3を配置(埋設)して隣接する地下ユニット同士を相互に接合連結することにより、所望の容積を有する平面視で直線状の地下納骨堂躯体Aが構築され完工されたものである。つまり、第2実施形態のユニット式鋼製地下納骨堂は、第1実施形態で用いた鋼製第4地下ユニット4を省いたものである。
第3実施形態のユニット式鋼製地下納骨堂は、工場において各別に所定の形状に組立て生産された二つの鋼製第1地下ユニット1,1、鋼製第2地下ユニット2、及び鋼製第4地下ユニット3の3種の鋼製地下ユニットを選択し、これら選択した3種の鋼製地下ユニットを、例えばトラック輸送により、寺院が保有する敷地等の建設現場に搬入した上、図7に示すように、建設現場を掘削して形成した掘削穴(地下部)内の中央部に第4地下ユニット4を配置し、この第4地下ユニット4の両側に二つの第1地下ユニット1,1を配置するとともに、一方の第1地下ユニット1の外側に第2地下ユニット2を配置(埋設)して隣接する地下ユニット同士を相互に接合連結することにより、一端側に緊急ドライエリア21を備えた所望の容積を有する平面視で直線状の地下納骨堂躯体Aが構築され完工されたものである。
第4実施形態のユニット式鋼製地下納骨堂は、工場において各別に所定の形状に組立て生産された四つ鋼製第1地下ユニット1…、四つの鋼製第2地下ユニット2…、及び一つの鋼製第4地下ユニット3の3種の鋼製地下ユニットを選択し、これら選択した3種の鋼製地下ユニットを、例えばトラック輸送により、寺院が保有する敷地等の建設現場に搬入した上、図8に示すように、建設現場を掘削して形成した掘削穴(地下部)内の中央部に第4地下ユニット4を配置し、この第4地下ユニット4の四つの外側面部にそれぞれ第1地下ユニット1…を配置するとともに、各第1地下ユニット1の外側にそれぞれ第2地下ユニット2を配置(埋設)して隣接する地下ユニット同士を相互に接合連結することにより、緊急時の避難脱出口となるドライエリア21を四つ備え、かつ、大きな容積を有する平面視で十字状の地下納骨堂躯体Aが構築され完工されたものである。
第5実施形態のユニット式鋼製地下納骨堂は、工場において各別に所定の形状に組立て生産された既述の鋼製第1地下ユニット1と変形第1地下ユニット1´(後述する)、及び鋼製第4地下ユニット4の3種の鋼製地下ユニットを選択し、これら選択した3種の鋼製地下ユニットを、例えばトラック輸送により、寺院が保有する敷地等の建設現場に搬入した上、図9に示すように、建設現場を掘削して形成した掘削穴(地下部)内の中央部に第4地下ユニット4を配置するとともに、この第4地下ユニット4の両側に二つの第1地下ユニット1と変形第1地下ユニット1´を配置(埋設)して隣接する地下ユニット同士を相互に接合連結することにより、所望の容積を有する平面視で直線状の地下納骨堂躯体Aが構築され完工されたものである。
特に、図8に示すように、第1地下ユニット1及び変形第1地下ユニット1´の幅方向の中央部に桁方向に一定ピッチで補強用鉄骨柱70を配設することが望ましい。
1´ 変形鋼製第1地下ユニット
2 鋼製第2地下ユニット
3 鋼製第3地下ユニット
4 鋼製第4地下ユニット
5 堂建物(六角堂)
6 コンクリート壁
7 埋め戻し掘削土
8 芯材鉄骨
9 鋼板(金属板)
10,20,30,40 壁構造体
11,31,41 天井構造体
12,32,42 床構造体
13 納骨仏壇収容棚
14 歩行通路
21 ドライエリア
22 強制排水設備
33,45 階段室
34,44 出入口部
70 補強用鉄骨柱
A 地下納骨堂躯体
Claims (6)
- 所定のピッチ間隔に配置された芯材鉄骨を軸組とし、この軸組用芯材鉄骨の外面側に金属板が固定されて平面視ロ字形態に配置され、対向する一対の壁面には開口部が形成された四枚の壁構造体、天井構造体、及び床構造体をラーメン構造に組立てることにより内部に複数個の納骨仏壇収容棚の設置空間を形成するように構成された金属製第1地下ユニットと、同じく所定のピッチ間隔に配置された芯材鉄骨を軸組とし、この軸組用芯材鉄骨の外面側に金属板が固定された三枚の壁構造体を平面視コの字形態に配置して内部に上方開放のドライエリアを形成するようにラーメン構造に構成された金属製第2地下ユニットと、同じく所定のピッチ間隔に配置された芯材鉄骨を軸組とし、この軸組用芯材鉄骨の外面側に金属板が固定されて平面視コの字形態に配置された三枚の壁構造体、一部に出入口が形成された天井構造体、及び床構造体をラーメン構造に組立てることにより内部に前記出入口に連なる階段室を形成するように構成された金属製第3地下ユニットと、同じく所定のピッチ間隔に配置された芯材鉄骨を軸組とし、この軸組用芯材鉄骨の外面側に金属板が固定されて平面視ロ字形態に配置された四枚の壁構造体、一部に出入口部が形成された天井構造体、及び床構造体をラーメン構造に組立てることにより内部に多目的ホール及び前記出入口部に連なる階段室を形成するように構成された金属製第4地下ユニットと、の4種の金属製地下ユニットが各別に工場生産されており、
これら4種の金属製地下ユニットのうち、第1地下ユニットの1つ又は複数個と、第2及び第3地下ユニットの組合せ、第2及び第4地下ユニットの組合せ、第3及び第4地下ユニットの組合せ、第2ないし第4地下ユニットの組合せのいずれか1組とを選択して建設現場に搬入した上、各地下ユニットを地下部に埋設して互いに接合連結することにより、複数個の納骨仏壇容棚の設置空間、歩行通路と、ドライエリア、多目的ホールのうちの少なくとも一つと、少なくとも1つの階段室と、を備える地下納骨堂躯体が構築され、
この地下納骨堂躯体を構成する第1地下ユニット及びこの第1地下ユニットに選択的に接合連結された第2ないし第4の組合せ地下ユニットにおける各構造体の金属板外面部にはコンクリート壁が被覆形成されていることを特徴とするユニット式金属製地下納骨堂。 - 前記第1地下ユニット及びこの第1地下ユニットに選択的に接合連結された組合せ地下ユニットの天井構造体の金属板の外面部に被覆形成されたコンクリート壁の上部には、建設現場の掘削土が埋め戻し被覆されている請求項1に記載のユニット式金属製地下納骨堂。
- 前記第2地下ユニット及び第3地下ユニットの床面部の少なくともいずれかには、強制排水設備が設置されている請求項1に記載のユニット式金属製地下納骨堂。
- 前記第4地下ユニットが選択された場合、この第4地下ユニットにおける天井構造体の出入口部の上方地表面上には、前記階段室に連なる地上階段室及び出入り用開口部を有する堂建物が建立されている請求項1又は2に記載のユニット式金属製地下納骨堂。
- 前記第1地下ユニットとしては、複数個の納骨仏壇収容棚の設置空間の一端部側に階段室及びこの階段室に接続される納骨堂管理人室が一体に形成されるように構成されたものも準備されている請求項1又は2に記載のユニット式金属製地下収納堂。
- 前記第1地下ユニット及び第4地下ユニットの内部には、天井構造体と床構造体とを強度的に一体連結する複数の補強用鉄骨が設けられている請求項1、2または4のいずれかに記載のユニット式金属製地下納骨堂。
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