JP2011021230A - 超高純度合金鋳塊の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】コールドハース式電子ビーム溶解法における、酸化剤として酸化鉄などを用いる酸化精錬技術において、不純物元素である炭素を合金中から除去できる方法を明示すること、および、この酸化精錬技術を、製品鋳塊重量が例えば10kg以上となる実用規模の精錬技術にまで発展させるための方法を明示すること。
【解決手段】コールドハース式電子ビーム溶解装置11の水冷銅製皿状容器9に合金原料を供給して、5×10−4mbarよりも低い気圧下において合金溶湯プール13を形成する。その後、水冷銅製皿状容器9内の合金溶湯プール13に酸化鉄を添加して、不純物元素である炭素を除去する。ここで、酸化鉄の添加重量を、合金溶湯プール13中の不純物元素である炭素を全量酸化させるために算出される算出重量の1.0倍以上、4.0倍以下とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、超高純度(極低不純物含有量)が要求される高級ステンレス鋼や超合金などの合金鋳塊の製造方法に関し、特に、製品鋳塊の重量が10kg以上の実用規模鋳塊を製造するのに好適な製造方法に関する。
合金の耐食性に悪影響を及ぼす不純物元素として、炭素[C]、窒素[N]、酸素[O]、リン[P]、硫黄[S]などが知られている。また、これらの不純物元素濃度を極限まで低減させることにより、合金の耐食性が大幅に改善されることも知られている。
これらの不純物元素の濃度は、例えば[C]+[N]+[O]+[P]+[S]<100ppmとすることが目標となる。従来のステンレス鋼の量産製造法では、これら不純物元素の総量は高純度化されたステンレス鋼であっても250ppmほどであった。
一方、電解鉄、電解ニッケル、金属クロムなどの高純度合金原料を用いて、真空誘導溶解装置により溶製を行う方式であれば、[P],[S]は10〜20ppm程度に、[N],[O]は20〜30ppm程度に、[C]は30〜50ppm程度にまで、不純物元素を低減することができ、かなり高純度な合金鋳塊を製造することができる。しかしながら、高価な高純度合金原料を用いる必要がある。
これに対して、溶解原料(合金原料)として、ステンレス鋼スクラップ、炭素鋼、フェロクロム材などを用いると、リン[P],硫黄[S],錫[Sn],鉛[Pb],窒素[N]などの不純物元素や、炭素[C],珪素[Si],マンガン[Mn],アルミニウム[Al]などが、溶解原料から必然的に持ち込まれることとなる。不純物元素の濃度は、数十から数千ppmにもなり、高純度合金とはなりえない。また、場合によっては、チタン[Ti],ジルコニウム:[Zr],硼素:[B]なども持ち込まれる。したがって、目標とする合金組成中の[C],[Si],[Mn],[Al],[Ti],[Zr],[B],[P],[S],[Sn],[Pb],[N]などの不純物含有量を著しく低くする(超高純度化する)必要のある場合は、これらの不純物元素の除去精錬が必要となる。
これら除去精錬の内、[P],[S],[Sn],[Pb],[N]などの不純物除去については、水冷銅るつぼを用いる誘導溶解法(コールドクルーシブル誘導溶解法)において、金属CaとCaFを主成分とするCaハライド組成フラックスとを精錬剤として用いるCa還元精錬技術を適用することにより、実用規模の10kg以上の溶湯プールから除去精錬する条件を、発明者らは明らかにして、特許出願をしており、これら不純物の除去方法について開示している。この精錬により、高純度原料を用いるのと同程度以上にまで超高純度化(不純物元素濃度10ppm以下)することが可能である。
一方、これらCa還元精錬法の適用により、[C],[Al],[Ca]などの不純物元素濃度が、逆に、数十から数百ppmほど増加する場合のあることも判明しており、Ca還元精錬の後には、これらを除去する酸化精錬も必要となる。
これら[C],[Al],[Ca],さらには[Si],[Ti],[Zr],[B]などのFeやNiに比べて活性な元素の除去については、水冷銅るつぼを用いる誘導溶解法(コールドクルーシブル誘導溶解法)において、酸化鉄などの酸化剤とCaFを主成分とするCaハライド組成フラックスとを精錬剤として用いて、真空下で酸化精錬することにより、実用規模の10kg以上の溶湯プールから、不純物元素を除去精錬する条件を、発明者らは明らかにして、特許出願をしており、これら不純物の除去方法についても、開示している。
例えば、極限の耐食性が求められる超高純度ステンレス鋼材では、[C]<10ppm,[Si]<0.01wt%,[Mn]<0.01wt%,[B]<1ppm,[Ca]<1ppmなどが求められる場合がある。このような材料要求に対応するためには、これら元素の除去技術の確立が不可欠となる。これら元素は、合金の基本となるFeやNiに比べて、より活性な元素であり、これらを除去するためには、酸化精錬が必要となるが、先に開示したコールドクルーシブル誘導溶解法における真空酸化精錬技術では、[C]を10ppm以下にまで低減することは容易ではない。仮に、酸化剤を多量に装入して精錬を行い、[C]濃度を強制的に低減させる手段を用いると、[C]濃度は10ppm以下まで減少するものの、溶湯プール中の酸素[O]濃度が、100ppmを超えるほどにまで、著しく高くなり、実用的な手法とはいえないという課題が残されていた。また、[Mn]などのように、比較的に酸化されにくい元素では、酸化精錬法では十分には除去されにくいという課題も残されていた。
ここで、コールドクルーシブル式誘導溶解法を用いての、これら活性元素を除去する方法が、例えば特許文献1に記載されている。まず、内径φ84mmの水冷銅るつぼを用いるコールドクルーシブル式浮揚溶解装置を用いて、これに高Crフェライト系耐熱鋼(10Cr)2kgを溶解させる。そして、溶湯プールに酸化鉄10gを添加して[Al]を酸化させる。その後、フッ化カルシウム(75g)をフラックスとして添加することにより、酸化アルミニウムをCaF系フラックスに吸収除去する。特許文献1に記載されたこの報告には、酸化剤として酸化鉄が有効であることが示されている。しかしながら、実施例を見ると、炭素[C]などは除去できていない。
これは、真空酸化精錬が行われていないためであるが、コールドクルーシブル式誘導溶解法では、本質的に、溶湯プールの表面積/体積比が小さくなることから、たとえ真空酸化精錬を行っても、ガス化や蒸発を伴う精錬反応では、精錬効果が得られにくいという課題がある。
真空酸化精錬に対しては、浅くて表面積の大きい溶湯プールを利用する電子ビーム溶解法が、本質的に適していると言える。特に、大面積の水冷銅製皿状容器を用いて、溶湯プールを形成させる、コールドハース式電子ビーム溶解方式が、これら不純物元素の除去精錬に適していることは明らかである。
しかしながら、通常の電子ビーム溶解法は、Ti,Nb,Taなどの高融点金属の溶解に適用されることが一般的であり、電子ビーム溶解において、ステンレス鋼中の炭素[C]などの不純物元素について、酸化剤などを添加して真空酸化精錬を行うことは、精錬条件がまだ明らかとはなっていなかった。発明者らは、特許文献2や特許文献3に示すように、Ni基合金やステンレス鋼などにおいて、電子ビーム溶解法を適用して鋳塊を製造することにより、不純物元素の除去が進み、製品の硝酸耐食性が著しく向上することを開示しているが、電子ビーム溶解法において、極限までの脱炭[C]精錬などを行う具体的な手段については、明らかとなっていなかった。
特開2003−342629号公報 特開2008−274340号公報 特開2007−154214号公報
すなわち、本発明が解決しようとする課題は、コールドハース式電子ビーム溶解法における、酸化剤として酸化鉄などを用いる酸化精錬技術において、不純物元素である炭素を合金中から除去できる方法を明示すること、および、この酸化精錬技術を、製品鋳塊重量が例えば10kg以上となる実用規模の精錬技術にまで発展させるための方法を明示することにある。
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意検討した結果、製品鋳塊重量が例えば10kg以上となる実用規模の合金溶湯プールから不純物元素である炭素を除去するために不可欠となる、酸化鉄の添加量、および原料溶解時の適切な気圧範囲などを見出し、この知見に基づき本発明が完成するに至ったのである。
すなわち本発明は、コールドハース式電子ビーム溶解装置の水冷銅製皿状容器に合金原料を供給して、5×10−4mbarよりも低い気圧下において、当該水冷銅製皿状容器内と当該水冷銅製皿状容器に隣接する水冷銅鋳型内とに、合金溶湯プールを形成する溶湯プール形成工程と、前記水冷銅製皿状容器内の合金溶湯プールに精錬剤を添加して、不純物元素である炭素を除去する精錬工程と、を備える超高純度合金鋳塊の製造方法である。そして、前記精錬剤は酸化鉄などの所定の合金組成主要成分元素の酸化物である酸化剤であり、当該酸化剤の添加重量を、前記合金溶湯プール中の前記不純物元素である炭素を全量酸化させるために算出される算出重量の1.0倍以上、4.0倍以下とすることを特徴とする。
本発明によれば、不純物元素である炭素を合金中から除去することができる。また、製品鋳塊重量が例えば10kg以上となる超高純度な合金の実用規模鋳塊を溶製により製造することができる。
コールドハース式電子ビーム溶解装置を示す模式図である。 コールドハース式電子ビーム溶解酸化精錬における酸化鉄添加割合(WFe/MFeO)と、脱炭[C]率との相関を示すグラフである。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照しつつ説明する。なお、本発明は、文部科学省からの委託研究の成果を利用してなされたものである。
(コールドハース式電子ビーム溶解方法)
以下に記述するコールドハース式電子ビーム溶解方法(高真空下で溶解−真空精錬を行う電子ビーム溶解方法)により、脱[C]、脱[O]を施して、[C]<10ppm,[O]<10ppmにまで不純物元素を除去精錬することができる。なお、図1は、コールドハース式電子ビーム溶解装置11を示す模式図である。
電子線を熱源として用いる電子ビーム溶解法において、溶解容器の内寸として0.2×0.2m以上を有する水冷銅製皿状容器9(水冷銅ハース)と、水冷銅製皿状容器9から出湯される溶湯を受けて鋳塊を形成する水冷銅製鋳型10とを具備してなるコールドハース式電子ビーム溶解装置11を用いる。
溶解操作においては、水冷銅製皿状容器9の出湯口の対面側から、棒状・塊状の溶解原料12(合金原料)を供給して、水冷銅製皿状容器9上で溶解させる。水冷銅製皿状容器9に隣接して設けた水冷鋳型10内に、水冷銅製皿状容器9のハース出湯口からあふれ出る溶湯を注入し、水冷鋳型10内で凝固させて形成される鋳塊を逐次下方に引き抜くことにより、長尺な鋳塊が溶製できる。この様な溶解方式において、下記の条件を満足する精錬操作を行うことにより、不純物元素である炭素[C]の除去精錬を確実に行うことができ、従来法では製造できなかった炭素不純物の少ない鋳塊を製造することができる。また、製品鋳塊重量が例えば10kg以上となる超高純度な合金の実用規模鋳塊を製造することができる。ある程度の熱間加工を施し、実用規模での部品を形成するためには、少なくとも10kg以上程度の製品鋳塊重量が必要となる。
(1)高真空雰囲気(<5×10−4mbar)下で、溶製を行うこと。
脱炭[C]反応は、真空度が高いほど促進されやすいため、極限までの脱[C]を行わせるには、高真空雰囲気下であることが望ましい。なお、「<5×10−4mbar」としたのは、真空チャンバー4内に微量のArガスを導入する場合があるからである。真空チャンバー4内にArガスなどの不活性ガスを導入しない場合は、1×10−4mbarよりも低い気圧下で溶製を行うことが望ましい。
(2)所定の合金組成の合金溶湯プール13を水冷銅製皿状容器9内と凝固塊製造用の水冷銅製鋳型10内とに形成させた後、溶解原料12と酸化剤(FexOyなど)とを水冷銅製皿状容器9上に送り出すこと(本実施形態では、溶解原料12の上に酸化鉄を載せて送り出している)。
溶解原料12中の酸素濃度が不足する場合は、高真空条件下においても、脱[C]されることはない。そのため、[C]の酸化に必要な[O]を供給する必要がある。しかし、電子ビーム溶解法は、高真空下で実施されるため、酸素ガスを供給することは困難である。そこで、固体の酸素源として、高純度な酸化鉄などの所定の合金組成主要成分元素の酸化物である酸化剤を溶解原料とともに供給する方式が有効である。この場合、微粉状の酸化鉄は、電子ビーム溶解の最初の真空排気の段階で、ガスの流れに巻き込まれて飛散し、真空ポンプにまで達して、当該真空ポンプを傷める結果となる。よって、事前に酸化鉄の焼結処理などを行い、顆粒状にした酸化鉄を添加することが望ましい。酸化剤としては、Fe基合金の場合は酸化鉄(Fe,Feなど)、Fe−Ni基合金の場合は酸化鉄や酸化ニッケルが、Ni基合金では酸化ニッケルが、Co基合金の場合は、酸化コバルトなどが適用できる。これらの酸化剤は、固体の酸化剤であり、換言すれば酸化金属からなる酸化剤である。
なお、コールドハース式電子ビーム溶解装置11に原料フィーダーを付属させている場合は、合金溶湯プール13を形成させた後、溶解原料12と酸化剤(FexOyなど)とを一緒に水冷銅製皿状容器9上に送り出す必要はない。この場合、原料フィーダーにより、溶解原料12の溶解具合に合わせて水冷銅製皿状容器9内の合金溶湯プール13に酸化剤(FexOy)を添加すればよい。
(3)上記酸化鉄(FexOy)の添加重量(WFexOy(kg))は、1.0×MFeO≦WFexOy≦4.0×MFeOを満足する範囲内とすること。
MFeO=WM/100×([C]/12.01−[O]/16.0)/y×(55.85×x+16.0×y)
WM:溶解原料の重量(kg)、[C]:溶解原料中のC濃度(wt%)
[O]:溶解原料中のO濃度(wt%)
比較的に高純度なステンレス鋼を溶解原料として用いた場合の、WFe/MFeO比値と脱炭[C]率:η[C]=([C]0−[C]EB)/[C]0×100(%)との相関関係を調べた結果を図2に示す。WFe/MFeO比が1以上の場合に、平均的な脱[C]率として50%ほど以上が期待できることが示される。
また、酸化鉄の添加重量は、目的とする炭素のCOガス化に必要な計算量と同程度か、4倍ほど多い量を添加することが、試験の結果、有効と判明している。添加量が少なすぎると、脱[C]が不十分となり、多すぎると、鋳塊中の酸素[O]濃度が高くなる傾向があり、経験的には、計算量の2から3倍程度の添加量が適正な場合が多い。
なお、酸化鉄の代わりに酸化ニッケル(NixOy)などを用いることも可能である。この場合は、MFeOを算出する式において、Feの原子量(55.85)ではなく、Niの原子量(58.71)を用いることになる。
このコールドハース式電子ビーム溶解法を適用することにより、鋳塊中の非金属介在物などの浮上分離が進み、酸素除去方式としても、非常に有効であることが確認できている。この精錬により、鋳塊中炭素[C]が10ppm以下、酸素[O]も10ppm以下することが可能であり、条件が適正であった場合は、[C]<5ppm,[O]<5ppmを満足する分析結果が得られることもある。なお、合金成分の[Mn]は、電子ビーム溶解過程において蒸発除去されて、その[Mn]濃度は0.01wt%以下となる場合が多い。
(実施例)
精錬効果の確認に用いた試験装置の構造模式図は、図1に示す通りであり、設備の概略仕様は、以下の通りである。
(1)コールドハース式電子ビーム溶解(EBCHR)装置11
高圧電源 加速電圧:40kV,最大出力:300kW
電子ビーム銃14 2基
到達真空度 10−6mbar台
真空排気装置 ロータリーポンプ、メカニカルブースターポンプ、拡散ポンプ
原料供給機構 最大φ210×1000Lmm
鋳塊引抜機構 最大φ200×1000Lmm
コールドハース式電子ビーム溶解装置11により、溶解原料12に酸化鉄を添加して溶製を行った場合の、脱[C]効果などは、表1に示す通りである。
使用した酸化鉄剤は、微粒のFe2粉末を1250℃で焼結して、顆粒状のFe2にしたものである。また、試験前の不純物元素濃度(wt%)は、[C]=0.005、[O]=0.003であった。また、これら不純物元素の含有量から算出したMFeO量は0.011kgであった。
表1に示したように、酸化鉄を適切量添加することにより、脱[C]が促進され、不純物元素[C]濃度10ppm以下の鋳塊を製造できる。条件によっては、[C]<5ppm,[O]<5ppmとなる鋳塊が製造できることもある。すなわち、WFexOy/MFeO比は、1.0以上4.0以下であることが好ましく、より好ましくは、2.0以上3.0以下の値であることである。
顆粒状Feの添加量については、期待される脱炭反応に必要な酸素量に比べて、添加量が少なすぎると、脱炭反応が不十分となる。一方、過剰に入れすぎると、脱炭は十分に進むが、酸素含有量が高くなりすぎる問題がある。すなわち、EBCHRにおいて酸化鉄を添加する際の適切な範囲がある。
Figure 2011021230
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々に変更して実施することが可能なものである。
4:真空チャンバー
9:水冷銅製皿状容器
10:水冷銅製鋳型
11:コールドハース式電子ビーム溶解装置
13:合金溶湯プール

Claims (1)

  1. コールドハース式電子ビーム溶解装置の水冷銅製皿状容器に合金原料を供給して、5×10−4mbarよりも低い気圧下において、当該水冷銅製皿状容器内と当該水冷銅製皿状容器に隣接する水冷銅鋳型内とに、合金溶湯プールを形成する溶湯プール形成工程と、
    前記水冷銅製皿状容器内の合金溶湯プールに精錬剤を添加して、不純物元素である炭素を除去する精錬工程と、
    を備え、
    前記精錬剤は酸化鉄などの所定の合金組成主要成分元素の酸化物である酸化剤であり、
    前記精錬剤の添加重量を、前記合金溶湯プール中の前記不純物元素である炭素を全量酸化させるために算出される算出重量の1.0倍以上、4.0倍以下とすることを特徴とする、超高純度合金鋳塊の製造方法。
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