JP2011021057A - 耐熱性樹脂成型体 - Google Patents

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愛 木戸
Tetsuya Akamatsu
哲也 赤松
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Abstract

【課題】難燃剤および難燃助剤を含有することなく、または、該剤の含有量を極めて少なくしても、高い難燃性を発揮し、しかも高温下における寸法安定性に優れ、さらに薄いフィルム、シート、平板としても十分な機械的強度を有する耐熱性樹脂構造体を提供する。
【解決手段】LOIが20以上のポリマーからなる厚みが25〜200μmのフィルム、シート、または、平板である樹脂成型体であって、平均粒子径が0.05〜25μmである無機粒子を樹脂成型体重量に対し10〜95重量%含有し、引張強さが30MPa以上、300℃における熱収縮率が10%以下であることを特徴とする耐熱性樹脂成型体とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、耐熱性樹脂成型体に関し、さらに詳しくは、難燃性、高温下における寸法安定性に優れ、薄い、フィルム、シート、または、平板等の形状としても高い機械的強度を有する耐熱性樹脂成型体に関するものである。
近年、電子機器の高性能化、高機能化、小型化が急速に進んでおり、電子機器に用いられる電子部品の高密度化、小型化、薄型化の要請が高まっている。これに伴い、電子部品の素材についても、耐熱性、機械的強度、電気特性等の諸物性の更なる改善が要求されるようになってきている。これまで耐熱性に優れた絶縁材料として、例えば、特許文献1にはエポキシ樹脂、カルボン酸で変性されたアクリロニトリルブタジエンゴム、硬化剤、硬化促進剤、無機充填剤からなる接着剤組成物、カバーレイフィルムが示されているが、いまだ十分な難燃性を有していなかった。また特許文献2には、(a)ポリフェニレンエーテルと不飽和カルボン酸又は酸無水物との反応生成物、(b)トリアリルシアヌレート及び/又はトリアリルイソシアヌレート、(c)少なくとも一つのイミド環を含む臭素化芳香族化合物からなる硬化性樹脂組成物が示されており、難燃性の一層の向上を図るために、難燃助剤として酸化アンチモン化合物を(d)成分として添加することが記載されているが、安全性に問題がある。酸化アンチモン化合物を含まない硬化性樹脂組成物では、1mmもの厚みがあれば難燃性を示しても、25〜75μm程度の厚みでは多量のハロゲン系難燃剤を添加しなくてはならず、機械的性質の低下をもたらすものであった。したがって、高い難燃性と、高い機械的強度を持ち合わせるためには多くの厚みを必要とし、柔軟な樹脂成型体が得られないという問題を有している。
特開2006−169446号公報 特開平7−166049号公報
本発明の目的は、上記従来技術の有する問題点を解決し、難燃剤および難燃助剤を含有することなく、または、該剤の含有量を極めて少なくしても、高い難燃性を発揮し、しかも高温下における寸法安定性に優れ、さらに薄いフィルム、シート、平板としても十分な機械的強度を有する耐熱性樹脂構造体を提供することにある。
本発明者らは、かかる問題を解決するため検討した結果、LOIが20以上のポリマーからなるフィルム、シート、または、平板である樹脂成型体であって、平均粒子径が0.05〜25μmである無機粒子を樹脂成型体重量に対し10〜95重量%含有し、厚みが25〜200μm、引張強さが30MPa以上、300℃における熱収縮率が10%以下であることを特徴とする耐熱性樹脂成型体によって上記目的を達成できることがわかった。
本発明によれば、難燃性、高温下における寸法安定性に優れ、薄いフィルム、シート、平板としても十分な機械的強度を有している耐熱性樹脂成形体を提供することができる。このため、難燃性や難燃助剤を含有させる必要がなく、または、該剤の含有量を著しく低減できるといった効果を有している。
本発明の耐熱性樹脂成型体は、LOIが20以上のポリマーからなるフィルム、シート、または、平板である樹脂成型体である。該LOIが20以上のポリマーとしては、例えば、メタ型芳香族ポリアミド、パラ型芳香族ポリアミド、ポリベンゾイミダゾール、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリアリレート、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール、ポリフェニレンスルフィドなどを好適に挙げることができる。なかでも、高耐熱性を有し、かつ高い強度が得られ、さらに世界的にも供給量が多く安定しているパラ系の芳香族ポリアミド、すなわち、ポリパラフェニレンテレフタルアミド、または、これに第3成分を共重合したポリパラフェニレンテレフタルアミド共重合体を用いるのがより好ましい。ポリパラフェニレンテレフタルアミド共重合体の一例として、下記式に示すコポリパラフェニレン・3.4’オキシジフェニレンテレフタルアミドが例示される。
(ここで、m及びnは正の整数を表す。)
本発明においては、上記樹脂成型体に、平均粒子径が0.05〜25μmである無機粒子を樹脂成型体重量に対し10〜95重量%含有していることが肝要である。本発明者らは、これにより、難燃剤や難燃助剤を含有していないにもかかわらず、LOIが30以上という高い難燃性を実現できることを見出した。上記樹脂成型体には、さらに高い難燃性を得るため、難燃剤や難燃助剤を含有させることも可能であるが、本発明においては、そうした場合でも、それらの剤の含有量を著しく低減することができるといったメリットも有している。さらに、本発明の樹脂成形体においては、高温における熱収縮が極めて小さく、寸法安定性が格段に向上していることがわかり、本発明に至ったものである。
無機粒子の平均粒子径が0.05μm未満では、均一に分散させるのが難しいため取扱い性が悪く、平均粒子径が25μmを越えると、樹脂成型体の強度が低下する傾向にあり、特に樹脂成型体が薄いフィルムである場合、強度が低下しやすく、また、表面に凹凸ができやすく平滑性や美観を損なう恐れがある。
また、無機粒子の含有量が10重量%未満では、十分な難燃性や寸法安定性が得られない恐れがある。一方、該含有量が95重量%を越えると、樹脂成型体の強度が低下する傾向にあり、特に樹脂成型体が薄いフィルムである場合、強度が低下するだけでなく、成型時に割れや穴が発生しやすくなりフィルム形成ができない恐れがある。無機粒子の含有量は好ましくは20〜80重量%である。
本発明に使用する無機粒子としては、無機粒子としては、カーボン、アルミナ、タルク、雲母、カオリン、クレイ等を挙げることができる。また、これらは一種類を用いても、二種類以上を組み合わせて用いてもよい。
また、上記無機粒子としては、リン片状(扁平状)であることが好ましく、リン片状の粒子が配向することにより樹脂成型体の強度を向上させることができるだけでなく、得られる樹脂成型体の平滑性も良好なものとなる。かかる理由からも、無機粒子として雲母またはリン片状のカーボン、特に雲母を用いることが好ましい。また、無機粒子は分散性を向上させるためにシランカップリング処理がされていてもよい。
本発明においては、樹脂成型体の厚みは25〜200μmであり、25〜50μmが好ましい。該厚みが25μm未満では十分な強度が得られない恐れがあり、また200μmを越えるものは、キャスティング法によりフィルム等を成形する場合、ポリマーが流れやすくなり、成形が難しくなる傾向にある。
さらに、本発明においては該樹脂成型体の引張強さが30MPa以上、300℃における熱収縮率が10%以下である必要がある。引張強さが30MPa未満では、電子材料への応用を考えた場合に強度が不十分であり、300℃における熱収縮率が10%を越える場合には、はんだづけなどによる熱により容易に素材が変形し、絶縁性能や導電性能が低下してしまう恐れがある。
次に、本発明の樹脂成型体の成形方法について説明する。該樹脂成型体は、例えば、平板の場合は、射出成形やブロー成形、真空成形、圧空成形、切削加工によって製造することができる。また、フィルムやシートの場合は、フィルムキャスティングや樹脂延伸により容易に製造することができる。
上記のキャスティングによる成形についてより具体的に説明すると、例えば、N−メチル−2−ピロリドン(以下、NMP)に、ポリパラフェニレンテレフタルアミド等の芳香族ポリアミドを1〜10重量%と、芳香族ポリアミドの重量に対して10〜95重量%の無機粒子を加え、60〜90℃に加温してそれらをNMP中に分散させる。次いで、厚みが、25〜200μmとなるようにキャスティングを行い、150〜200℃で乾燥し、その後流水処理した後100〜150℃で乾燥することによって、該フィルムやシートを成形することができる。また、後の乾燥の際、フィルムやシートの皺を防ぐため、2辺もしくは4辺を枠によって固定しておくことが好ましい。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明する。尚、実施例中の各物性は下記の方法により測定した。
(1)厚み
JIS L 1096−90に準拠した方法により、ディジマティック厚さ試験機を用いて織物測定用荷重(240g/m)にて測定を行った。
(2)引張強さ
JIS K−7127に準じて、サンプルの幅を25mm、サンプル長を100mmとし、引張速度を100mm/分にて引張強度を求めた。
(3)難燃性
限界酸素指数(LOI値)をJIS K 7201に準拠した方法により測定した。
(4)乾熱収縮率
300℃の高温雰囲気下に5分間暴露し、該フィルムの収縮率を測定した。
[実施例1]
N−メチル−2−ピロリドン(以下、NMP)に、平均粒子径が6μmの合成雲母粒子(コープケミカル(株)製ME−100)を20重量%混合し、全重量の5重量%となるようパラフェニレンジアミンと3,4’−ジアミノジフェニルエーテル(帝人テクノプロダクツ(株)製、濃硫酸を溶媒として30℃で測定した固有粘度が1.5)を加え、10分間攪拌させた後、60℃に加温して分散させた。次いで、最終厚みが30μmとなるようキャスティング厚みを調整し、キャスティング後、120℃で30分乾燥し、その後流水処理した後、4辺を枠で固定して80℃で10分、さらに120℃で20分乾燥させ、皺のない縦20cm、横20cmの、粒子の含有量が20重量%であるフィルムを成形した。結果を表1に示す。
[実施例2〜3、比較例1〜2]
合成雲母粒子の含有量を表1のように変更した以外は、実施例1と同様にしてフィルムを作成した。なお、比較例1は合成雲母粒子を添加しなかった。結果を表1に示す。
[実施例4]
合成雲母粒子に代えてをカーボンブラック(大日精化工業(株)製MPS−1100Black)を用いた以外は、実施例1と同様にしてフィルムを作成した。結果を表1に示す。
本発明の耐熱性樹脂成型体は、難燃性、高温下における寸法安定性に優れ、薄いフィルム、シート、平板としても十分な機械的強度を有しているため、誘電材料、絶縁材料、耐熱材料等として用いることができ、電気産業、電子産業、宇宙・航空機産業等の幅広い分野に応用することができる。

Claims (5)

  1. LOIが20以上のポリマーからなるフィルム、シート、または、平板である樹脂成型体であって、平均粒子径が0.05〜25μmである無機粒子を樹脂成型体重量に対し10〜95重量%含有し、厚みが25〜200μm、引張強さが30MPa以上、300℃における熱収縮率が10%以下であることを特徴とする耐熱性樹脂成型体。
  2. 樹脂成型体のLOIが30以上である請求項1記載の耐熱性樹脂成型体。
  3. ポリマーが芳香族ポリアミドである請求項1または2のいずれかに記載の耐熱性樹脂成型体。
  4. 芳香族ポリアミドがポリパラフェニレンテレフタルアミドまたはその共重合体である請求項3記載の耐熱性樹脂成型体。
  5. 無機粒子が雲母またはカーボンである請求項1〜4のいずれかに記載の耐熱性樹脂成型体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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