JP2011021006A - オキシムの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ケトンを過酸化物及びアンモニアによりアンモオキシム化反応させて、良好な収率でオキシムを製造すること。
【解決手段】メソポーラスチタノシリケートの存在下に、ケトンを過酸化物及びアンモニアによりアンモキシム化反応させることを特徴とするオキシムの製造方法。過酸化物としては、有機過酸化物が好ましい。メソポーラスチタノシリケートとしては、HMS型又はMCM−41型が好ましい。ケトンとしては、シクロアルカノンが好ましい。
【選択図】なし

Description

本発明は、ケトンをアンモキシム化反応させてオキシムを製造する方法に関するものである。オキシムは、アミドやラクタムの原料等として有用である。
ケトンをアンモオキシム化反応してオキシムを製造する方法として、特許文献1〜3には、MFI型(TS−1含む)やMWW型のような2nm未満の細孔径を有するいわゆるミクロポーラスチタノシリケートの存在下に、ケトンを過酸化物及びアンモニアによりアンモオキシム化反応させる方法が記載されている。
特開2006−169168号公報 特開2007−1952号公報 特開2007−238541号公報
しかしながら、上記方法では、オキシムの収率の点で必ずしも十分ではないことがあった。そこで、本発明の目的は、ケトンを過酸化物及びアンモニアによりアンモオキシム化反応させて、良好な収率でオキシムを製造する方法を提供することにある。
本発明者らは、鋭意検討の結果、従来のミクロポーラスチタノシリケートよりも大きい細孔径を有するメソポーラスチタノシリケートの存在下に前記反応を行うことにより、前記目的を達成しうることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、メソポーラスチタノシリケートの存在下に、ケトンを過酸化物及びアンモニアによりアンモキシム化反応させることを特徴とするオキシムの製造方法を提供するものである。
本発明によれば、ケトンを過酸化物及びアンモニアによりアンモオキシム化反応させて、良好な収率でオキシムを製造することができる。
原料のケトンは、脂肪族ケトンであってもよいし、脂環式ケトンであってもよいし、芳香族ケトンであってもよく、必要に応じてそれらの2種以上を用いてもよい。ケトンの具体例としては、アセトン、エチルメチルケトン、イソブチルメチルケトンのようなジアルキルケトン;メシチルオキシドのようなアルキルアルケニルケトン;アセトフェノンのようなアルキルアリールケトン;ベンゾフェノンのようなジアリールケトン;シクロペンタノン、シクロヘキサノン、シクロオクタノン、シクロドデカノンのようなシクロアルカノン;シクロペンテノン、シクロヘキセノンのようなシクロアルケノン等が挙げられる。中でもシクロアルカノンが本発明の好適な対象となる。
原料のケトンは、例えば、アルカンの酸化により得られたものであってもよいし、2級アルコールの酸化(脱水素)により得られたものであってもよいし、アルケンの水和及び酸化(脱水素)により得られたものであってもよい。
アンモニアは、ガス状のものを用いてもよいし、液状のものを用いてもよく、また有機溶媒の溶液として用いてもよい。アンモニアの使用量は、反応混合物の液相におけるアンモニアの濃度が1重量%以上となるように調整されるのが好ましい。このように反応混合物液相中のアンモニア濃度を所定値以上とすることにより、原料のケトンの転化率と目的物のオキシムの選択率を高めることができ、その結果、目的物のオキシムの収率も高めることができる。このアンモニアの濃度は、好ましくは1.5重量%以上であり、また、通常10重量%以下、好ましくは5重量%以下である。なお、アンモニア使用量の目安は、ケトン1モルに対して、通常1モル以上、さらには1.5モル以上である。
本発明のアンモキシム化反応では、通常溶媒が使用されるが、水溶性の有機溶媒が好ましく、中でも、アセトニトリル、プロピオニトリル、ブチロニトリル、イソブチロニトリル、トリメチルアセトニトリル、バレロニトリル、イソバレロニトリル、ベンゾニトリルのようなニトリルや、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、s−ブチルアルコール、t−ブチルアルコール、t−アミルアルコールのようなアルコールが好適であり、さらに炭素数が2以下のニトリルまたはアルコールが好適である。また、必要に応じそれらの2種以上を用いることもできる。尚、本発明では、オキシムの選択性の点から、反応混合物の液相の水分濃度は低いほうが好ましい。
溶媒を使用する場合、その量は、ケトン1重量部に対して、通常1〜500重量部、好ましくは2〜300重量部である。
本発明のアンモオキシム化反応では、触媒としてメソポーラスチタノシリケートを用いる。このように、従来採用されていたMFI型(TS−1含む)やMWW型のようなミクロポーラスチタノシリケートよりも大きい細孔径を有するメソポーラスチタノシリケートを前記反応に使用することにより、より優れた収率でオキシムを得ることができる。ここでいうメソポーラスチタノシリケートは、2〜50nm程度の細孔径を有するメソ多孔性のチタノシリケートを意味するものである。メソポーラスチタノシリケートの具体例としては、MCM−41型の構造を有するチタノシリケート(以下、Ti−MCM−41ということがある。)や、HMS型の構造を有するチタノシリケート(以下、Ti−HMSということがある。)が挙げられる。
上記メソポーラスチタノシリケートは、骨格を構成する元素として、チタン、ケイ素及び酸素を含むものであり、実質的にチタン、ケイ素及び酸素のみから骨格が構成されるものであってもよいし、骨格を形成する元素としてさらにホウ素、アルミニウム、ガリウム、鉄、クロム等、チタン、ケイ素及び酸素以外の元素を含むものであってもよい。なお、このメソポーラスチタノシリケートは、バインダーを用いて又は用いずに、粒状やペレット状等に成形して使用してもよいし、担体に担持して使用してもよい。
上記メソポーラスチタノシリケートにおけるチタンの含有量は、ケイ素に対する原子比(Ti/Si)で表して、通常0.0001以上、好ましくは0.005以上であり、また、通常1.0以下、好ましくは0.5以下である。なお、このメソポーラスチタノシリケートがチタン、ケイ素及び酸素以外の元素を含む場合、該元素の含有量は、ケイ素に対する原子比で表して、通常1.0以下、好ましくは0.5以下である。また酸素は、酸素以外の各元素の含有量及び酸化数に対応して存在しうる。かかるチタノシリケートの典型的な組成は、ケイ素を基準(=1)として、次の式で示すことができる。
SiO2・xTiO2・yMnn/2
(式中、Mはケイ素、チタン及び酸素以外の少なくとも1種の元素を表し、nは該元素の酸化数であり、xは0.0001〜1.0であり、yは0〜1.0である。)
なお、上記式中、Mはチタン、ケイ素及び酸素以外の元素であり、例えば、ホウ素、アルミニウム、ガリウム、鉄、クロム等が挙げられる。
上記メソポーラスチタノシリケートは、例えば、酸性化合物又は塩基性化合物の存在下、水性溶媒中、チタン化合物、ケイ素化合物及び構造規定剤(テンプレート)を混合した後、熟成して、構造規定剤が組み込まれているメソポーラス構造を有するチタノシリケートを得、このチタノシリケートから構造規定剤を除去することにより、調製される。
メソポーラスチタノシリケートの構造は、使用する構造規定剤の種類や量等により調整することができ、例えば、Ti−MCM−41を調製する場合には、臭化セチルトリメチルアンモニウム塩の如き第四級アンモニウム塩等が用いられ、Ti−HMSを調製する場合には、n−ドデシルアミンの如き一級アミン等が用いられる。一方、上記チタン化合物としては、テトラ−n−ブチルオルソチタネートの如きテトラアルキルオルソチタネートや、ペルオキシチタン酸テトラ−n−ブチルアンモニウムの如きペルオキシチタン酸塩、ハロゲン化チタン等が挙げられ、上記ケイ素化合物としては、テトラエチルオルソシリケートの如きテトラアルキルオルソシリケートや、シリカ等が挙げられる。また、上記酸性化合物としては、塩酸の如き無機酸や酢酸の如き有機酸が挙げられ、上記塩基性化合物としては、水酸化アルカリやアンモニアの如き無機塩基やピリジンの如き有機塩基が挙げられる。さらに、上記水性溶媒としては、水や、メタノール、エタノール、プロパノ−ル、2−プロパノ−ル等の水溶性の有機溶媒、又は水と前記水溶性有機溶媒との混合溶媒が挙げられる。
上記熟成における熟成温度は、通常0〜200℃、好ましくは20〜100℃である。
熟成時間は、通常0.5〜170時間、好ましくは4〜72時間である。
上記熟成により、構造規定剤が組み込まれているメソポーラス構造を有するチタノシリケートが得られ、次いで、このチタノシリケートから構造規定剤を除去する。かかる除去方法としては、メタノール、アセトン、トルエン等の有機溶媒により洗浄する方法、塩酸(塩化水素の水溶液)、硫酸水溶液、硝酸水溶液等により洗浄する方法、200〜800℃で熱処理する方法等が挙げられる。上記除去方法は、いずれか一つを採用してもよく、二つ以上を組み合わせて採用してもよい。
なお、Ti−MCM−41は、例えば、マイクロポーラス・アンド・メソポーラス・マテリアルズ、2007年、P312−321に記載の方法に準拠して調製することができ、Ti−HMSは、例えば、ネイチャー、1994年、P321−323に記載の方法に準拠して調製することができる。
アンモオキシム化反応に使用するメソポーラスチタノシリケートの量は、反応混合物総量に対して0.1〜10重量%程度であればよい。
本発明で使用する過酸化物は、過酸化水素や有機過酸化物が挙げられる。中でも、有機過酸化物を使用する場合において、本発明はより効果的に作用する。加えて、アンモオキシム化反応に有機過酸化物を使用すると、有機過酸化物はアルコールやカルボン酸へと変換されるが、これらは蒸留、抽出等により回収可能であるため、コスト面で有利となる。
ここでいう有機過酸化物としては、t−ブチルヒドロペルオキシド、クメンヒドロペルオキシド、シクロヘキシルヒドロペルオキシド、ジイソプロピルベンゼンヒドロペルオキシド、p−メンタンヒドロペルオキシド、1,1,3,3−テトラメチルブチルヒドロペルオキシドのようなヒドロペルオキシド;t−ブチルクミルペルオキシド、ジ−t−ブチルペルオキシド、ジ−t−ヘキシルペルオキシド、ジクミルペルオキシド、α,α’−ジ(t−ブチルペルオキシ)ジイソプロピルベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルペルオキシ)ヘキシン−3のようなジアルキルペルオキシド;クミルペルオキシネオデカノエート、1,1,3,3−テトラメチルブチルペルオキシネオデカノエート、t−ヘキシルペルオキシネオデカノエート、t−ブチルペルオキシネオデカノエート、t−ブチルペルオキシネオヘプタノエート、t−ヘキシルペルオキシバレート、t−ブチルペルオキシピバレート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(2−エチルヘキサノイルペルオキシ)ヘキサン、1,1,3,3−テトラメチルブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ヘキシルペルオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルペルオキシラウレート、t−ブチルペルオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、t−ヘキシルペルオキシイソプロピルモノカルボネート、t−ブチルペルオキシ−2−エチルヘキシルモノカルボネート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルペルオキシ)ヘキサン、t−ブチルペルオキシアセテート、t−ヘキシルペルオキシベンゾエート、t−ブチルペルオキシベンゾエートのようなペルオキシエステル;ジイソブチリルペルオキシド、ジ(3,5,5−トリメチルヘキサノイル)ペルオキシド、ジラウロイルペルオキシド、ジサクシニックアシドペルオキシド、ジベンゾイルペルオキシド、ジ(4−メチルベンゾイル)ペルオキシドのようなジアシルペルオキシド;ジイソプロピルペルオキシジカルボネート、ジ−n−プロピルペルオキシジカルボネート、ビス(4−t−ブチルシクロヘキシル)ペルオキシジカルボネート、ジ−2−エチルヘキシルペルオキシジカルボネート、ジ−sec−ブチルペルオキシジカルボネートのようなペルオキシジカルボネート等が挙げられる。中でも、ヒドロペルオキシドが好ましい。
過酸化物の使用量は、ケトン1モルに対して、通常0.5〜20モルであり、好ましくは0.5〜15モルである。
アンモオキシム化反応は、回分式で行ってもよく、連続式で行ってもよい。中でも、反応原料を供給しながら反応混合物の液相を抜き出す連続式で行うのが、生産性及び操作性の点から望ましい。
連続式での反応は、例えば、反応器内にチタノシリケートが懸濁した反応混合物を存在させるようにして、この中にケトン等の反応原料を供給しながら、反応器からフィルターを介して反応混合物の液相を抜き出すことにより、好適に行うことができる。なお、反応器は、有機過酸化物の分解を防ぐ観点から、グラスライニングされたものやステンレススチール製のものが好ましい。
さらに、あらかじめ溶媒、メソポーラスチタノシリケート及び過酸化物を入れた反応器内に、ケトン及びアンモニアを供給するのが好ましい。具体的には、まず、反応容器内に、溶媒、メソポーラスチタノシリケート及び過酸化物を導入する。これらの導入順序には特に制限はない。これらを反応器内に導入した後、攪拌してメソポーラスチタノシリケートを懸濁させ、次いで、ケトン及びアンモニアを供給する。ケトン及びアンモニアは、それぞれ単独で供給(いわゆる共フィード)してもよいし、これらの混合物を供給してもよい。また、あらかじめ過酸化物等とともにアンモニアの一部を反応器内に入れておき、次いで該反応器内にケトンと残りのアンモニアを供給してもよいし、あらかじめ過酸化物等を反応器内に入れておき、次いで、ケトンやアンモニアとともに、過酸化物を追加で供給してもよい。
アンモキシム化反応の反応温度は、通常50〜200℃、好ましくは80〜150℃である。また、反応圧力は常圧でもよいが、反応混合物の液相にアンモニアが溶解し易くするためには、通常、絶対圧で0.2〜1MPa、好ましくは0.2〜0.5MPaの加圧下に反応を行うのが好ましく、この場合、窒素やヘリウム等の不活性ガスを用いて、圧力を調整してもよい。
得られた反応混合物の後処理操作については、適宜選択されるが、例えば、反応混合物からチタノシリケートを濾過やデカンテーション等により分離した後、液相を蒸留に付すことにより、オキシムを分離することができる。
以下、本発明の実施例及び比較例を示すが、本発明はこれによって限定されるものではない。尚、例中、反応混合物の液相をガスクロマトグラフィーにより分析し、シクロヘキサノンの転化率、シクロヘキサノンオキシムの選択率及び収率を算出した。
実施例1
1Lのオートクレーブ(反応器)内に、アンモニアを3.0重量%含むアセトニトリル溶液154.6g、クメンヒドロペルオキシドを80重量%含むクメン溶液7.6g、及びTi−MCM−41を2.5g入れ、該反応器内の気相部を窒素で置換した後、密閉し、攪拌しながら反応器内の温度を120℃に昇温した。このときの反応器内の圧力は0.5MPaであった。次いで、該反応器内に、シクロヘキサノンを4.7重量%含むアセトニトリル溶液10g、及びクメンヒドロペルオキシドを2.6重量%含みかつアンモニアを3.8重量%含むアセトニトリル溶液115gを1時間でそれぞれ供給(共フィード)した。尚、反応混合物液相中のアンモニア濃度は、該液相に対し1.0〜3.0重量%で推移した。
前記供給後、反応混合物の液相を抜き出し、ガスクロマトグラフィーで分析したところ、反応1時間目のシクロヘキサノンの転化率は94.1%であり、シクロヘキサノンオキシムの選択率は74.9%、収率は70.5%であった。また、シクロヘキサノンイミン(シクロヘキサノンがイミン化した化合物)や該イミン由来の不純物の使用したシクロヘキサノンに対する生成率は23.6%であった。
実施例2
1Lのオートクレーブ(反応器)内に、アンモニアを3.3重量%含むアセトニトリル溶液155.0g、クメンヒドロペルオキシドを80重量%含むクメン溶液7.6g、及びTi−HMSを2.5g入れ、該反応器内の気相部を窒素で置換した後、密閉し、攪拌しながら反応器内の温度を120℃に昇温した。このときの反応器内の圧力は0.5MPaであった。次いで、該反応器内に、シクロヘキサノンを4.7重量%含むアセトニトリル溶液10g、及びクメンヒドロペルオキシドを2.6重量%含みかつアンモニアを3.8重量%含むアセトニトリル溶液115gを1時間でそれぞれ供給(共フィード)した。尚、反応混合物液相中のアンモニア濃度は、該液相に対し1.2〜3.3重量%で推移した。
前記供給後、反応混合物の液相を抜き出し、ガスクロマトグラフィーで分析したところ、反応1時間目のシクロヘキサノンの転化率は94.8%であり、シクロヘキサノンオキシムの選択率は98.9%、収率は93.8%であった。また、シクロヘキサノンイミン(シクロヘキサノンがイミン化した化合物)や該イミン由来の不純物の使用したシクロヘキサノンに対する生成率は1.0%であった。
比較例1
1Lのオートクレーブ(反応器)内に、アンモニアを3.1重量%含むアセトニトリル溶液155.5g、クメンヒドロペルオキシドを80重量%含むクメン溶液7.6g、及びTi−MWW(ケミストリー・レターズ、2000、pp774−775記載と同等の方法によって調製)を2.5g入れ、該反応器内の気相部を窒素で置換した後、密閉し、攪拌しながら反応器内の温度を120℃に昇温した。このときの反応器内の圧力は0.5MPaであった。次いで、該反応器内に、シクロヘキサノンを4.7重量%含むアセトニトリル溶液10g、及びクメンヒドロペルオキシドを2.6重量%含みかつアンモニアを3.8重量%含むアセトニトリル溶液115gを1時間でそれぞれ供給(共フィード)した。尚、反応混合物液相中のアンモニア濃度は、該液相に対し1.0〜3.1重量%で推移した。
前記供給後、反応混合物の液相を抜き出し、ガスクロマトグラフィーで分析したところ、反応1時間目のシクロヘキサノンの転化率は67.8%であり、シクロヘキサノンオキシムの選択率は89.8%、収率は60.9%であった。また、シクロヘキサノンイミン(シクロヘキサノンがイミン化した化合物)や該イミン由来の不純物の使用したシクロヘキサノンに対する生成率は6.9%であった。

Claims (8)

  1. メソポーラスチタノシリケートの存在下に、ケトンを過酸化物及びアンモニアによりアンモキシム化反応させることを特徴とするオキシムの製造方法。
  2. 前記過酸化物が、有機過酸化物である請求項1に記載の製造方法。
  3. 有機過酸化物が、ヒドロペルオキシドである請求項2に記載の製造方法。
  4. 前記メソポーラスチタノシリケートが、HMS型又はMCM−41型である請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法。
  5. あらかじめ溶媒、メソポーラスチタノシリケート及び過酸化物を入れた反応器内に、ケトン及びアンモニアを供給して前記アンモオキシム反応を行う請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法。
  6. 溶媒が、水溶性の有機溶媒である請求項5に記載の製造方法。
  7. アンモオキシム化反応における反応混合物の液相のアンモニア濃度を、該液相に対し1重量%以上とする請求項5又は6に記載の製造方法。
  8. ケトンが、シクロアルカノンである請求項1〜7のいずれかに記載の製造方法。
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