JP2011020863A - 炭素循環型水素製造システム及びその利用方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】二酸化炭素を排出することなく炭素循環させる炭素循環型水素製造システム及びその利用方法を提供する。
【解決手段】炭素循環型水素製造システム1は、酸素含有炭化水素を合成する燃料製造装置2と、酸素含有炭化水素と水を混合し水蒸気改質に適した温度まで昇温する燃料供給装置3と、酸素含有炭化水素から水素とCO2を含む改質ガスを製造する燃料改質装置4と、改質ガスから水素とCO2をそれぞれその他の不純物から分離回収するCO2分離回収装置5と、分離した水素を貯蔵する水素貯蔵装置6とを備える。
【選択図】図1
【解決手段】炭素循環型水素製造システム1は、酸素含有炭化水素を合成する燃料製造装置2と、酸素含有炭化水素と水を混合し水蒸気改質に適した温度まで昇温する燃料供給装置3と、酸素含有炭化水素から水素とCO2を含む改質ガスを製造する燃料改質装置4と、改質ガスから水素とCO2をそれぞれその他の不純物から分離回収するCO2分離回収装置5と、分離した水素を貯蔵する水素貯蔵装置6とを備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、ジメチルエーテル(DME)の水蒸気改質により水素を製造する際に、二酸化炭素を排出することなく炭素循環させる炭素循環型水素製造システム及びその利用方法に関する。
従来、水素は、天然ガスや液化石油ガスなどを原料として水蒸気改質法により製造されている。この方法では、熱源として化石燃料の燃焼熱を利用しているため、水素製造の際は、水蒸気改質法による燃料改質に伴って発生する生成二酸化炭素の他に、熱源での化石燃料燃焼によっても二酸化炭素が発生する。また、この熱源に化石燃料の燃焼熱を利用するため、二酸化炭素の他に、硫黄酸化物といった大気汚染物質が同時に生成してしまう。更に、水素製造に際して700℃以上の高温が必要となる。
これに対して、ジメチルエーテル(DME)の水蒸気改質により水素を製造する方法は、DMEが合成燃料であることから天然ガスや液化石油ガスなどに比べ硫黄などの不純物が少なく、また400℃以下の温度で水素生成が可能であるため、従来の天然ガス等を用いる方法と比べて低い温度で水素を製造できる可能性がある(例えば、非特許文献1参照)。
外部の熱源をDMEの水蒸気改質熱に利用する場合、上記の低温で水素を生成し得るDMEの特性を利用して、これまでに使われていなかった余熱や捨てられていた廃熱を熱源として用い、これらの余熱や廃熱を水素として回収することが考えられる。特許文献1には、外部の熱源をDMEの水蒸気改質熱に利用し、得られた改質ガスを原動機燃料として発電する方法が開示されている。また、特許文献2には、原子力発電システムの熱を利用してDMEの水蒸気改質を行う方法が記載されている。
このようにDMEを利用すると、これまでに使われていなかった余熱や捨てられていた廃熱を熱源として用いてDMEの水蒸気改質反応を起こすことで、これらの余熱や廃熱を水素として回収することが可能である。そのため、水蒸気改質反応のための熱源のために専用で化石燃料燃焼を用いる必要がなく、この化石燃料を起源とする二酸化炭素が生成することなく水素製造ができるという利点がある。
しかしながら、DMEの水蒸気改質反応では、次式のように、水素と同時に二酸化炭素が生成する。
CH3OCH3 + 3H2O → 6H2 + 2CO2
このため、上記特許文献1、2記載の方法では、地球温暖化ガスである二酸化炭素が外部に排出されてしまう。
このため、上記特許文献1、2記載の方法では、地球温暖化ガスである二酸化炭素が外部に排出されてしまう。
DMEの水蒸気改質反応において水素と同時に生成する二酸化炭素の排出量を低減するための手段として、特許文献3記載の方法がある。
この方法では、DMEの水蒸気改質反応で水素と同時に生成する二酸化炭素を分離、回収して、石炭層に注入し、石炭層からの炭層ガスとしてメタンを得て、メタンを原料にDMEを生産する方法が例示されている。
また、回収した二酸化炭素を燃料化するための手段として、特許文献4には、二酸化炭素を固定化し、付加価値の高い生成物を得るシステムが開示されている。このシステムでは、原子力発電プラントに併設された水電解装置より、水を電気分解して水素と酸素を生成し、この生成した水素と二酸化炭素から第1反応炉において、メタン及び水蒸気を含む混合ガスを生成し、この混合ガスを凝縮器で凝縮した後メタンガスと水とに分離し、メタンガスを第2の反応炉でカーボンと水素に熱分解してグラファイト等の炭素製品を製造している。
Fukushimaら(15th World hydrogen Energy Conference 30D-03(2004))
しかしながら、特許文献3記載の方法では、DME生産地が場所的に炭層に隣接していなければならない。
また、特許文献4記載のシステムでは、二酸化炭素を原料にメタンを経由してグラファイト等の炭素製品を製造するが、回収した二酸化炭素を使用してメタンを製造すると仮定すると、メタンから水素を製造するためには700℃以上の高温が必要であるため、この熱源として化石燃料の燃焼熱が必要となる。従って、回収した二酸化炭素以上の二酸化炭素が生成されるため、収支が合わなくなってしまう。
従って、本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、二酸化炭素を排出することなく炭素循環させる炭素循環型水素製造システム及びその利用方法を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するため、本発明の炭素循環型水素製造システムは、バイオマスまたは分離回収されたCO2を原料にして酸素含有炭化水素を合成する燃料製造装置と、前記酸素含有炭化水素と水を混合し水蒸気改質に適した温度まで昇温する燃料供給装置と、水蒸気改質触媒を充填し前記酸素含有炭化水素から水素とCO2を含む改質ガスを製造する燃料改質装置と、前記改質ガスから水素とCO2をそれぞれその他の不純物から分離回収するCO2分離回収装置と、分離した水素を貯蔵する水素貯蔵装置と、を備えることを特徴とする。
また、本発明の炭素循環型水素製造システムの利用方法は、バイオマスまたは分離回収されたCO2を原料にして酸素含有炭化水素を合成する燃料製造装置から、水蒸気改質触媒を充填し前記酸素含有炭化水素から水素とCO2を含む改質ガスを製造する燃料改質装置へ、前記酸素含有炭化水素を供給し、前記燃料改質装置から排出される前記改質ガスをCO2分離回収装置へ供給して水素とCO2とに分離し、分離された水素とCO2をそれぞれ水素貯蔵装置、CO2固定・利用装置に供給し、前記CO2固定・利用装置からCO2固定化物を前記燃料製造装置へ供給することを特徴とする。
本発明によれば、二酸化炭素を排出することなく炭素循環させる炭素循環型水素製造システム及びその利用方法を提供することができる。
以下、本発明に係る炭素循環型水素製造システムの一実施の形態について、図面を参照して説明する。
(炭素循環型水素製造システムの全体構成)
図1は、本発明に係る炭素循環型水素製造システムの一実施の形態を示すブロック図である。
図1は、本発明に係る炭素循環型水素製造システムの一実施の形態を示すブロック図である。
炭素循環型水素製造システム1は、バイオマス11または分離回収されたCO2を原料にDMEを合成する燃料製造装置2と、DME及び水12を混合し水蒸気改質に適した温度まで昇温する燃料供給装置3と、水蒸気改質触媒を充填し、DMEから水素を多く含みCO2を含有する改質ガスを製造する燃料改質装置4と、改質ガスから水素とCO2をそれぞれ分離回収するCO2分離回収装置5と、分離した水素を貯蔵する水素貯蔵装置6と、分離したCO2を利用できる形態に固定するCO2固定・利用装置7とを備えている。
この炭素循環型水素製造システム1では、燃料製造装置2から燃料供給装置3を経由して燃料改質装置4へ、ジメチルエーテル、メタノール、エタノール等の酸素含有炭化水素を供給し、燃料改質装置4で水蒸気改質反応によって生成する改質ガス(水素及び二酸化炭素)をCO2分離回収装置5へ供給する。さらに、CO2分離回収装置5で分離された水素とCO2をそれぞれ水素貯蔵装置6、CO2固定・利用装置7に供給し、CO2固定・利用装置7からCO2固定化物を燃料製造装置2へ供給する。
また、燃料改質装置4で製造した水素とCO2を含む改質ガスは、ガスタービンやガスエンジンや熱源装置といった改質ガス利用装置8により、電力や動力や熱を生産するために使用される。一方、燃料改質装置4で必要な水蒸気改質反応熱は、別の熱源装置10からの排熱及び改質ガス利用装置8、水素利用装置9からの排熱を利用する。
更に、水素貯蔵装置6で貯蔵した水素は、燃料電池やガスエンジンやガスタービンや熱源装置といった水素利用装置9により、電力や動力や熱を生産するために使用される。
また、バイオマスから燃料製造やCO2固定・利用装置7に必要なエネルギーとして、太陽光、太陽熱、風力、地熱などの自然エネルギー13を利用することができる。更に、CO2固定・利用に植物や藻類の光合成を利用することができる。
次に、炭素循環型水素製造システム1における燃料改質装置4について、詳しく説明する。
(燃料改質装置4)
図2に、燃料改質装置4のブロック図を示す。
図2に、燃料改質装置4のブロック図を示す。
燃料改質装置4は、原料となる水111をガス状にするための水蒸気発生器105と、酸素含有炭化水素112をガス状にするための酸素含有炭化水素気化器106と、気化したガス状の酸素含有炭化水素及び水蒸気を混合する混合器107と、この混合ガス113を所定の改質器供給温度に予熱する混合ガス予熱器102と、改質触媒を充填した反応管を備えて改質ガス115を製造する改質反応器101と、改質ガス115から熱回収して原料の水111を予熱する水予熱器103と、原料の酸素含有炭化水素112を予熱する酸素含有炭化水素予熱器104とを備えている。
次に、この燃料改質装置4の作用について説明する。
ジメチルエーテル、メタノール、エタノール又はこれらの混合物等の酸素含有炭化水素112は、酸素含有炭化水素予熱器104、酸素含有炭化水素気化器106を経由して、また、水111は、水予熱器103、水蒸気発生器105を経由して各々ガス状になり、混合器107に供給される。混合器107を経た混合ガス113は、混合ガス予熱器102で所定の改質器供給温度に予熱される。予熱された混合ガス114は、改質反応器101に供給される。改質反応器101では、混合ガス114が改質反応器101の内部に充填された触媒層を通過する際、水蒸気改質反応により混合ガス114より水素を多く含みCO2を含有する水素リッチな改質ガス115となる。例えば、酸素含有炭化水素112としてジメチルエーテルを用いた場合は、
CH3OCH3 + 3H2O → 6H2 + 2CO2
の式によって、水素と二酸化炭素からなる水素リッチな改質ガス115が改質反応器101から流出する。改質ガス115は、水予熱器103、酸素含有炭化水素予熱器104でそれぞれ原料の水111、酸素含有炭化水素112と熱交換して、次工程へ改質ガス116として排出される。
CH3OCH3 + 3H2O → 6H2 + 2CO2
の式によって、水素と二酸化炭素からなる水素リッチな改質ガス115が改質反応器101から流出する。改質ガス115は、水予熱器103、酸素含有炭化水素予熱器104でそれぞれ原料の水111、酸素含有炭化水素112と熱交換して、次工程へ改質ガス116として排出される。
また、図1に示す熱源装置10、改質ガス利用装置8、または水素貯蔵装置6からの排熱を運ぶ熱媒121は、まず改質反応器101で水蒸気改質反応に必要な熱量を熱交換した後、混合ガス予熱器102でプロセスガスと熱交換し、その後、水蒸気発生器105で水と熱交換し、さらに酸素含有炭化水素気化器106で酸素含有炭化水素と熱交換し、それぞれの機器で必要な熱量を供給する。この酸素含有炭化水素気化器106で熱交換した熱媒122は元の熱源等に還流される。これにより、これまでに使われていなかった余熱や捨てられていた廃熱を熱源として用い、これらの余熱や廃熱を水素として回収することができる。
熱媒としては、(1)原子力発電所や火力発電所、廃棄物処理施設、加熱炉など産業の熱源装置10で発生する排熱、(2)燃料改質装置4で製造した水素リッチな改質ガス115を利用して電力や動力や熱を生産するガスタービンやガスエンジンなどの改質ガス利用装置8の排熱、(3)水素貯蔵装置6で貯蔵した水素を利用して電力や動力や熱を生産するガスタービンやガスエンジンや燃料電池などの水素利用装置9の排熱を利用することができる。
次に、炭素循環型水素製造システム1におけるCO2分離回収装置5について、更に詳しく説明する。
(CO2分離回収装置5)
図3に、CO2分離回収装置5のブロック図を示す。
図3に、CO2分離回収装置5のブロック図を示す。
CO2分離回収装置5は、活性炭やゼオライトが充填され、改質ガス116中の水素以外の成分を吸着除去する圧力・温度スイング吸着装置131と、ガス中のCO2を選択的に透過するCO2選択透過膜装置132と、真空ポンプ133とを備えている。
次に、CO2分離回収装置5の作用について説明する。
酸素含有炭化水素としてジメチルエーテル(DME)を用いると、改質ガス116には、水素の他に二酸化炭素、DME、メタン、一酸化炭素等が含まれている。この改質ガス116が、圧力・温度スイング吸着装置131に供給される。
圧力・温度スイング吸着装置131の内部には、二酸化炭素、DME、メタン、一酸化炭素等を吸着除去するのに適した活性炭やゼオライトが充填されている。これらの吸着剤により改質ガス116の中の水素以外の成分が、圧力スイング吸着若しくは温度スイング吸着又は圧力・温度スイング吸着によって吸着除去されて、圧力・温度スイング吸着装置131から精製水素134が得られる。圧力・温度スイング吸着装置131に充填された吸着剤が二酸化炭素、DME、メタン、一酸化炭素等を吸着容量近くまで吸着したら、吸着剤を再生する。
再生では、真空ポンプ133で、圧力・温度スイング吸着装置131内の吸着剤を減圧状態にして、さらに外部から吸着剤を加熱することで、吸着剤に吸着していた二酸化炭素、DME、メタン、一酸化炭素等を吸着剤から脱離する。吸着剤の加熱には外部の装置の排熱を用いることができ、排熱としては、(1)原子力発電所や火力発電所、廃棄物処理施設、加熱炉など産業の熱源装置10で発生する排熱、(2)燃料改質装置4で製造した水素リッチな改質ガス115を利用して電力や動力や熱を生産するガスタービンやガスエンジンなどの改質ガス利用装置8の排熱、(3)水素貯蔵装置6で貯蔵した水素を利用して電力や動力や熱を生産するガスタービンやガスエンジンや燃料電池などの水素利用装置9の排熱を利用することができる。
吸着剤から脱離したガスは、ガス中のCO2を選択的に透過するCO2選択透過膜装置132に導入される。CO2選択透過膜装置132により、二酸化炭素135とそれ以外の排気136に分離される。
図3に示すCO2分離回収装置5は2系統以上設置され、圧力・温度スイング吸着装置131に充填された吸着剤が二酸化炭素、DME、メタン、一酸化炭素等を吸着容量近くまで吸着したら、改質ガス116の導入を別の系統に切り替えて使用することができる。CO2選択透過膜装置132に装着されるCO2選択透過膜としては、ポリイミド、酢酸セルロース、ポリスルホンなどの高分子膜、多孔質ガラス、アルミナなどの無機膜、CO2と選択的、可逆的に反応する物質(キャリア)を含浸、保持した多孔支持膜によりCO2を選択的に輸送できる促進輸送膜のうちのいずれかを用いることができる。
更に、炭素循環型水素製造システム1における燃料製造装置2について説明する。
(燃料製造装置2)
「バイオ液体燃料/バイオマスからの気体燃料製造とそのエネルギー利用(NTS, 2007)」によれば、1000℃弱前後の高温水蒸気による改質では、リグニンも含めてセルロース、ヘミセルロースからH2やCOの合成ガスを製造することが可能である。反応は吸熱反応である。本方法を用いてバイオマスから合成ガスを製造し、ジメチルエーテル、メタノールなどの酸素含有炭化水素を合成することができる。また、反応に必要なエネルギーは、太陽光、太陽熱、風力、地熱などの自然エネルギー13を利用することで、CO2を排出することなく酸素含有炭化水素を合成することができる。また、温度範囲が他の熱源装置からの排熱と合致する場合には、他の熱源装置からの排熱も利用できる。
「バイオ液体燃料/バイオマスからの気体燃料製造とそのエネルギー利用(NTS, 2007)」によれば、1000℃弱前後の高温水蒸気による改質では、リグニンも含めてセルロース、ヘミセルロースからH2やCOの合成ガスを製造することが可能である。反応は吸熱反応である。本方法を用いてバイオマスから合成ガスを製造し、ジメチルエーテル、メタノールなどの酸素含有炭化水素を合成することができる。また、反応に必要なエネルギーは、太陽光、太陽熱、風力、地熱などの自然エネルギー13を利用することで、CO2を排出することなく酸素含有炭化水素を合成することができる。また、温度範囲が他の熱源装置からの排熱と合致する場合には、他の熱源装置からの排熱も利用できる。
(炭素循環型水素製造システムの効果)
(1)本実施の形態の炭素循環型水素製造システム1によれば、システム内で炭素循環させることにより、二酸化炭素を外部に排出することなく、CO2ゼロエミッションを実現できる。
(1)本実施の形態の炭素循環型水素製造システム1によれば、システム内で炭素循環させることにより、二酸化炭素を外部に排出することなく、CO2ゼロエミッションを実現できる。
(2)DMEをバイオマスから合成することにより、太陽光、太陽熱、風力、地熱などの自然エネルギーを利用して、CO2を排出することなく酸素含有炭化水素を合成することができる。
(3)燃料改質装置4では、DMEの水蒸気改質によって低温で水素を製造するので、その熱源として、従来使用されなかった熱源装置10や改質ガス利用装置9、水素利用装置10からの排熱を利用することができる。
(4)燃料改質装置4から得られる改質ガスを、改質ガス利用装置8により電力や動力や熱を生産するために使用することができる。
(5)水素貯蔵装置6から得られる水素を、水素ガス利用装置9により、電力や動力や熱の生産に使用できる。
1:炭素循環型水素製造システム、2:燃料製造装置、3:燃料供給装置、4:燃料改質装置、5:CO2分離回収装置、6:水素貯蔵装置、7:CO2固定・利用装置、8:改質ガス利用装置、9:水素利用装置、10:熱源装置、11:バイオマス、12:水、13:自然エネルギー、101:改質反応器、102:混合ガス予熱器、103:水予熱器、104:酸素含有炭化水素予熱器、105:水蒸気発生器、106:酸素含有炭化水素気化器、107:混合器、111:水、112:酸素含有炭化水素、113:混合ガス、114:混合ガス、115:改質ガス、116:改質ガス、121:熱媒、122:熱媒、131:圧力・温度スイング吸着装置、132:CO2選択透過膜装置、133:真空ポンプ、134:精製水素、135:二酸化炭素、136:排気
Claims (6)
- バイオマスまたは分離回収されたCO2を原料にして酸素含有炭化水素を合成する燃料製造装置と、
前記酸素含有炭化水素と水を混合し水蒸気改質に適した温度まで昇温する燃料供給装置と、
水蒸気改質触媒を充填し前記酸素含有炭化水素から水素とCO2を含む改質ガスを製造する燃料改質装置と、
前記改質ガスから水素とCO2をそれぞれその他の不純物から分離回収するCO2分離回収装置と、
分離した水素を貯蔵する水素貯蔵装置と、
を備えることを特徴とする炭素循環型水素製造システム。 - 前記CO2分離回収装置に回収されたCO2を利用できる形態に固定するCO2固定・利用装置を備えたことを特徴とする請求項1記載の炭素循環型水素製造システム。
- バイオマスまたは分離回収されたCO2を原料にして酸素含有炭化水素を合成する燃料製造装置から、水蒸気改質触媒を充填し前記酸素含有炭化水素から水素とCO2を含む改質ガスを製造する燃料改質装置へ、前記酸素含有炭化水素を供給し、
前記燃料改質装置から排出される前記改質ガスをCO2分離回収装置へ供給して水素とCO2とに分離し、
分離された水素とCO2をそれぞれ水素貯蔵装置、CO2固定・利用装置に供給し、
前記CO2固定・利用装置からCO2固定化物を前記燃料製造装置へ供給することを特徴とする炭素循環型水素製造システムの利用方法。 - 前記燃料改質装置で製造した前記改質ガス及び前記水素貯蔵装置で貯蔵した水素を電力や動力や熱を生産するために使用することを特徴とする請求項3記載の炭素循環型水素製造システムの利用方法。
- 前記燃料改質装置において必要な反応熱として、熱源装置の排熱、改質ガス利用装置の排熱、及び水素利用装置の排熱のうちの少なくとも1つを利用することを特徴とする請求項3記載の炭素循環型水素製造システムの利用方法。
- 前記バイオマスまたは分離回収されたCO2を原料にDMEを合成する際に必要となるエネルギー及びCO2の固定・利用に必要なエネルギーとして、自然エネルギーを利用することを特徴とする請求項3記載の炭素循環型水素製造システムの利用方法。
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---|---|---|---|---|
JP2012244982A (ja) * | 2011-05-31 | 2012-12-13 | Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> | 二酸化炭素有効利用装置 |
US10981785B2 (en) | 2016-04-28 | 2021-04-20 | Christian Mair | Installation and method for carbon recovery and storage, without the use of gas compression |
-
2009
- 2009-07-13 JP JP2009164559A patent/JP2011020863A/ja not_active Withdrawn
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