JP2011019601A5 - - Google Patents
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Description
本発明は、食器等を洗浄する食器洗い機に関するもので、特に食器洗い機のシール構成に関するものである。
従来のこの種の食器洗い機は、図5〜6に示すように構成されている(例えば、特許文献1参照)。
以下、その構成について説明する。食器洗い機は、食器等の被洗浄物を洗浄槽101に収納し、洗浄槽101に設けた前面開口部102を、扉体103により閉塞してから、洗浄ポンプ104を運転し、洗浄ポンプ104によって加圧された洗浄水を洗浄ノズル105から噴射することにより、被洗浄物の洗浄およびすすぎ工程を行うようになっている。前面開口部102には弾性体(例えばゴム)で形成されたシール部材106が設けられている。シール部材106は第1のシール部106aと第2のシール部106bとで構成されており、扉体103に設けられた当接部107と第1のシール部106aと第2のシール部106bが2重で圧接することにより前面開口部102と扉体103の間において高いシール性を実現している。
しかしながら、上記従来の食器洗い機では、扉体を閉塞するときに当接部と第2のシール部が擦れるため、このとき発生する摩擦力により扉体の閉塞動作が重たくなる上に、第2のシール部が毎回当接部に擦れるためすぐに劣化してしまい、第2のシール部での水密性が著しく低下してしまう、という課題を有している。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、第1のシール部と第2のシール部による2重シールにより高いシール性を実現し、扉体の閉塞動作も軽く、第1及び第2のシール部での水密性も低下し難く高品質な食器洗い機を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の食器洗い機は、洗浄水を噴射して被洗浄物を洗浄する食器洗い機であって、被洗浄物を出し入れするための開口部を前面部に有する本体と、洗浄水を洗浄槽内に噴射する洗浄ノズルと、前面部の上部及び側部に設けられるシール部材と開口部を開閉しシール部材と当接する当接部を有する扉体と、を備え、シール部材は第1のシール部と第1のシール部に一体で形成された第2のシール部とを備え、扉体が開口部を閉塞する際に、第1のシール部が当接部に押圧されて弾性的に変形し、第2のシール部が第1のシール部の変形に連動して変位することにより当接部と当接する構成とした。この構成により、扉体の閉成時に、第2のシール部によるシールは第1のシール部の変形動作により行われるため、第1のシール部を変形させるのに必要な扉体への操作力だけで、第1のシール部と第2のシール部による2重シールを実現したものであり、操作性とシール性を両立し、さらに第2のシール部の劣化を著しく抑制した高品質な食器洗い機を実現できる。
以上のように本発明によれば、扉体の閉塞するための力を小さくし、さらに2重シールするためのシール部材の劣化を抑制した高品質な食器洗い機を提供することができる。
第1の発明は、洗浄水を噴射して被洗浄物を洗浄する食器洗い機であって、被洗浄物を出し入れするための開口部を前面部に有する本体と、洗浄水を洗浄槽内に噴射する洗浄ノズルと、前面部の上部及び側部に設けられるシール部材と開口部を開閉しシール部材と当接する当接部を有する扉体と、を備え、シール部材は第1のシール部と第1のシール部に一体で形成された第2のシール部とを備え、扉体が開口部を閉塞する際に、第1のシール部が当接部に押圧されて弾性的に変形し、第2のシール部が第1のシール部の変形に連動して変位することにより当接部と当接する食器洗い機である。この構成により、扉体の閉成時に、第2のシール部によるシールは第1のシール部の変形動作により行われるため、第1のシール部を変形させるのに必要な扉体への操作力だけで、第1のシール部と第2のシール部による2重シールを実現したものであり、操作性とシール性を両立し、さらに第2のシール部の劣化を著しく抑制した高品質な食器洗い機を実現できる。
第2の発明は、特に、第1の発明において、前面部の側部に位置する第2のシール部は、当接部との当接位置が前記第1のシール部と当接部との当接位置より洗浄槽の外側に位置する構成としたものである。この構成により、扉体の当接部や第1のシール部に残菜等の異物が付着し第1のシール部のシールが不完全な状態で運転しても、第2のシール部でシールすることで機外への水漏れや、蒸気漏れを防止することが可能であり、高いシール性を実現できる。
第3の発明は、特に、第1又は第2の発明において、前面部の上部に位置する前記第2のシール部は、前記当接部との当接位置が前記第1のシール部と前記当接部との当接位置より前記洗浄槽の内側に位置する構成としたものである。この構成により、第2のシール部が手前でガードすることにより第1のシール部への洗浄水の直撃を防止することが可能であり、高いシール性を実現できる。
第4の発明は、特に、第1乃至第3の発明において、第1のシール部のうち当接部と当接する部分が突起部を有しているものであり、当接部が第1のシール部に当接する際に、当接部に突起部を引掛けることで摩擦力を発生させ、第1のシール部の横滑りによる変形動作不良を防止し、所定の変形動作を確実に実現することが可能であり、高いシール性を実現できる。
第5の発明は、特に、第1乃至第4の発明において、第1のシール部の断面形状が略円形状である食器洗い機であり、当接部が第1のシール部を圧接する方向が、扉体の部位によって異なる場合であっても、シール部材を分割して別パーツにする必要がなく、シールのつなぎ目がないので高いシール性を実現できる。
(実施の形態1)
図1〜図4は、本発明の第1の実施の形態における食器洗い機の各図を示している。
図1〜図4は、本発明の第1の実施の形態における食器洗い機の各図を示している。
洗浄水を噴射して食器3などの被洗浄物を洗浄する食器洗い機は、本体1内部に洗浄槽2が設けられている。また、本体1は前面部20に食器3などを出し入れするための開口部5を有している。洗浄槽2の内部には、食器3などの被洗浄物をセットする食器かご4が開口部5から出し入れ可能に収納されている。食器かご4は、洗浄槽2の下部に配置された下食器かご4aと洗浄槽2の上部に配置された上食器かご4bとで構成されている。開口部5は、扉体6により開閉されるよう構成されている。
扉体6は、下扉体6aと上扉体6bとを有している。下扉体6aは、開口部5下端部で下支持軸7aにより回転自在に軸支され、開口部5の前下方にその内面が上向き略水平となる位置まで開成する。上扉体6bは、洗浄槽2の側壁で上支持軸7bにより回転自在に軸支され、本体1上面に被さるように開成する上扉体6bとで構成されている。
洗浄槽2下部には、主に下食器かご4aにセットされた食器3に洗浄水を噴射して洗浄する下回転洗浄ノズル8aが設けられている。洗浄槽2上部には、主に上食器かご4bにセットされた食器3に洗浄水を噴射して洗浄する上洗浄ノズル8bが設けられている。また、洗浄槽2下方には、下回転洗浄ノズル8aと上洗浄ノズル8bへ洗浄水を供給する洗浄ポンプ9が配置されている。
前面部20の周囲の上部及び側部には、弾性体で形成された(例えばシリコンゴム)シール部材11が内側壁10に沿うように設けられている。シール部材11は、第1のシール部11aと第2のシール部11bと突起部11cとを有している。第1のシール部11aは、断面形状が中空の略円形である。第2のシール部11bは、第1のシール部11aの外周に突出して設けられ、第1のシール部の円形断面の中心より洗浄槽2の内側壁10
側に設けられたリップ形状である。突起部11cは、第1のシール部に設けられ、第1のシール部11aの外周で円形断面の略中心に設けられた突起形状で形成されている。なお、シール部材11は長手方向で分割されることなく、逆U字上に連続的に一体で形成されている。
側に設けられたリップ形状である。突起部11cは、第1のシール部に設けられ、第1のシール部11aの外周で円形断面の略中心に設けられた突起形状で形成されている。なお、シール部材11は長手方向で分割されることなく、逆U字上に連続的に一体で形成されている。
下扉体6aには、扉体6閉成状態で第1のシール部11aの略中心より洗浄槽2内方を所定の締め代で圧接する下扉当接部12aが設けられている。下扉当接部12aの洗浄槽2内方には、下扉防水リブ12bが扉体閉成状態で第1のシール部11aを完全に覆うよう構成されている。なお、下扉防水リブ12bは、下扉体6aの開閉動作で第1のシール部11aと当接することのないように、扉体6の閉成状態で第1のシール部11aに対して所定の隙間を有するように形成されている。
上扉体6bの上辺には、扉体6閉成状態で第1のシール部11aの略中心より洗浄槽2外方を所定の締め代で圧接する上扉上辺当接部13aが設けられている。上扉体6bの側辺には下扉体6aと同様に、扉体閉成状態で第1のシール部11aの略中心より洗浄槽2内方を所定の締め代で圧接する上扉当接部13bが設けられている。上扉当接部13bの洗浄槽2内方には、上扉防水リブ13cが扉体6閉成状態で第1のシール部11aを完全に覆うよう構成されている。なお、上扉防水リブ13cは、上扉体6bの開閉動作で第1のシール部11aと当接することのないように、扉体6の閉成状態で第1のシール部11aに対して所定の隙間を有するように形成されている。
開口部5の上コーナー部(図1中のZ部)では、上扉体6bのシール面はねじれ曲面となっており、第1のシール部11aの筒形状への圧接方向は、本体1の前後方向(上扉体6bの側辺の圧接)から、本体1の上下方向(上扉体6bの上辺の圧接)に徐々に変化する。上扉防水リブ13cは上コーナー部で徐々に高さが低くなり、コーナー略中央部でなくなる。以上のように構成された食器洗い機についてその作用を説明する。
食器3のセットは、下扉体6a、上扉体6bを開放し、下食器かご4a、上食器かご4bを引き出してから行う。食器3のセット完了後、下食器かご4a、上食器かご4bを洗浄槽2内に押し入れて、下扉体6a、上扉体6bで開口部5を閉塞する。この時、下扉当接部12a、上扉上辺当接部13a、上扉当接部13bによって第1のシール部11aを所定量圧接変形させる必要があるが第1のシール部11aは弾性体で、且つ中空形状をしているので、小さな力で変形させることが可能であり、下扉体6a、上扉体6bを閉塞するのに大きな力を必要とせず閉塞の操作性が良い。
また、扉体6閉塞の際、下扉当接部12aと上扉当接部13bが第1のシール部11aの略中心より洗浄槽2内方を圧縮することで、第1のシール部11aは第2のシール部11bが内側に倒れるように変形する。その結果、扉体6の閉成状態で、第2のシール部11bが下扉当接部12aと上扉当接部13bの外側面と当接するので、2重シールを実現できる。これにより、下扉当接部12aや上扉当接部13bや第1のシール部に残菜等の異物が付着し第1のシール部11aのシールが不完全な状態で運転しても、第2のシール部11bでシールすることで機外への水漏れや、蒸気漏れを防止することが可能であり、高いシール性を実現できる。
さらに、扉体閉塞の際、下扉当接部12aと上扉当接部13bが第1のシール部11aに設けた突起部に引っ掛るので、図3(d)のように第1のシール部11aが横滑りすることがなく、所定の変形動作を実現できるので、2重シールを確実に実現できる。
また、扉体6閉塞の際、上扉上辺当接部13aが第1のシール部11aの略中心より洗浄槽2外方を下方に押圧することで、第2のシール部11bが上方に変形する。その結果
、扉体の閉成状態で、第2のシール部11bが上扉上辺当接部13aと当接するので、2重シールを実現できる。上扉体6bは上後方へ開放するため、上扉体6b上辺には、下扉防水リブ12b、上扉防水リブ13cのような構成がとれないため、シール部11に洗浄水が直撃するが、第2のシール部11bのシールにより、第1のシール部11aと上扉上辺当接部13aのシール部への洗浄水の直撃を防止することが可能であり、高いシール性を実現できる。
、扉体の閉成状態で、第2のシール部11bが上扉上辺当接部13aと当接するので、2重シールを実現できる。上扉体6bは上後方へ開放するため、上扉体6b上辺には、下扉防水リブ12b、上扉防水リブ13cのような構成がとれないため、シール部11に洗浄水が直撃するが、第2のシール部11bのシールにより、第1のシール部11aと上扉上辺当接部13aのシール部への洗浄水の直撃を防止することが可能であり、高いシール性を実現できる。
第1のシール部11aのシール方向(押圧方向)は、前面部20の側辺及び上辺でそれぞれ後方及び下方と、異なるが、第1のシール部11aの断面形状を略円形状としていることで、連続的になだらかにシール方向を変えることが可能となっている。また、シール部材11を1部品で形成できるので、分割構成のようなつなぎ目がなく高いシール性を実現できる。
以上のように、本発明にかかる食器洗い機は、洗浄槽の開口部と扉体のシール性が高い高品質な食器洗い機であり、且つ扉体の操作性もよい使い勝手の良い食器洗い機であり、卓上型食器洗い機に限らずビルトイン・業務用の食器洗浄機に適用できる。
3 食器(被洗浄物)
2 洗浄槽
8a 下回転洗浄ノズル
8b 上洗浄ノズル
5 開口部
12a 下扉当接部
13a 上扉上辺当接部
13b 上扉体当接部
6a 下扉体
6b 上扉体
11 シール部材
11a 第1のシール部
11b 第2のシール部
20 前面部
2 洗浄槽
8a 下回転洗浄ノズル
8b 上洗浄ノズル
5 開口部
12a 下扉当接部
13a 上扉上辺当接部
13b 上扉体当接部
6a 下扉体
6b 上扉体
11 シール部材
11a 第1のシール部
11b 第2のシール部
20 前面部
Claims (5)
- 洗浄水を噴射して被洗浄物を洗浄する食器洗い機であって、
被洗浄物を出し入れするための開口部を前面部に有する本体と、
洗浄水を前記洗浄槽内に噴射する洗浄ノズルと、
前記前面部の上部及び側部に設けられるシール部材と
前記開口部を開閉し前記シール部材と当接する当接部を有する扉体と、
を備え、
前記シール部材は第1のシール部と前記第1のシール部に一体で形成された第2のシール部とを備え、
前記扉体が前記開口部を閉塞する際に、前記第1のシール部が前記当接部に押圧されて弾性的に変形し、前記第2のシール部が前記第1のシール部の変形に連動して変位するこ
とにより前記当接部と当接する食器洗い機。 - 前記前面部の側部に位置する前記第2のシール部は、前記当接部との当接位置が前記第1のシール部と前記当接部との当接位置より前記洗浄槽の外側に位置する請求項1に記載の食器洗い機。
- 前記前面部の上部に位置する前記第2のシール部は、前記当接部との当接位置が前記第1のシール部と前記当接部との当接位置より前記洗浄槽の内側に位置する請求項1又は2に記載の食器洗い機。
- 前記第1のシール部のうち前記当接部と当接する部分が突起部を有している請求項1から3に記載の食器洗い機。
- 前記第1のシール部の断面形状が略円形状である請求項1から4に記載の食器洗い機。
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JP2009165639A JP2011019601A (ja) | 2009-07-14 | 2009-07-14 | 食器洗い機 |
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JP2009165639A Pending JP2011019601A (ja) | 2009-07-14 | 2009-07-14 | 食器洗い機 |
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JP3338284B2 (ja) * | 1996-03-26 | 2002-10-28 | 三洋電機株式会社 | 洗浄機に適用されるシール構造 |
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2009
- 2009-07-14 JP JP2009165639A patent/JP2011019601A/ja active Pending
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