JP2011018996A - 撮像装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】判定条件を満たすか否かが判断される境界付近において変動する撮像条件の変動を低減させる。
【解決手段】 撮像部による撮像によって得られた情報に基づき、撮像対象の特徴を表わす情報が判定基準を満たすか否かを判断し、判定基準を満たす場合予め決められている判定基準を満たす撮像対象に応じた撮像条件を制御部の撮像条件として選択する判定部とを備え、撮像部による撮像によって得られた情報に基づき、画像データにおける撮像対象の変化量を算出し、得られた前記撮像対象の変化量が許容範囲内であるか否かを判断して、許容範囲内である場合、判断基準を変更することを特徴とする。
【選択図】図1
Description
図1に示すとおり、本実施形態に係る撮像装置1は、撮像部10と、CPU(Central processing unit)11と、操作部12、画像処理部13と、表示部14と、記憶部15と、バッファメモリ部16と、通信部17と、バス18とを備える。
また、本実施形態に係る撮像装置1は、撮像によって得られた画像データのCPU11による解析結果や撮像部10によって制御されるレンズの位置を表わす位置情報等に基づき撮像対象が何であるかを判定し、判定した撮像対象に適した撮像条件を判断するシーン判定機能を有する。このシーン判定機能とは、例えば、「マクロ」、「風景」、「夜景」、「逆光」、「ポートレート」等のように、予め決められた撮像対象(以下、シーンという)の中から、撮像装置1がこれから撮像しようとする撮像対象に適したシーンを判定する機能である。そして、撮像装置1は、シーン判定機能により判定されたそれぞれのシーンの撮像に適した予め決められている撮像条件に従って撮像系を制御する。
光学系101は、ズームレンズ101aと、焦点調整レンズ(以下、AF(Auto Focus)レンズという)101bと、分光部材101cとを備える。光学系101は、ズームレンズ101a、AFレンズ101bおよび分光部材101cを通過した光学像を撮像素子102の受光面に導く。また、光学系101は、AFレンズ101bと撮像素子102との間で分光部材101cによって分離された光学像を測光素子105の受光面に導く。
撮像素子102は、例えば、25(5×5)個に分割された光電変換面(以下、分割領域という)を含み、受光面に結像した光学像を電気信号に変換して、A/D変換部103に出力する。
また、撮像素子102は、操作部12を介して撮影指示を受け付けた際に得られる画像データを、撮影された静止画の撮影画像データとして、記憶媒体20に記憶させる。一方、撮像素子102は、操作部12を介して撮像指示を受け付けていない状態において、連続的に得られる画像データをスルー画データとして、CPU11および表示部14に出力する。
レンズ駆動部104は、ズームレンズ101aの位置を表わすズームポジション、およびAFレンズ101bの位置を表わすフォーカスポジションを検出する検出手段と、ズームレンズ101aおよびAFレンズ101bを移動させる駆動手段とを有する。また、レンズ駆動部104は、検出手段によって検出されたズームポジションおよびフォーカスポジションをCPU11に出力する。さらに、これらの情報に基づきCPU11によって駆動制御信号が生成されると、レンズ駆動部104の駆動手段は、この駆動制御信号に従って両レンズの位置を制御する。
測光素子105は、分光部材101cで分離された光学像を受光面に結像させ、光学像の輝度分布を表わす輝度信号を得て、A/D変換部103に出力する。また、測光素子105は、例えば、25(5×5)個に分割された光電変換面(以下、分割領域という)を含み、A/D変換部103を介して、分割領域毎の輝度信号をCPU11に出力する。
画像処理部13は、記憶部15に記憶されている画像処理条件を参照して、記憶媒体20に記録されている画像データに対して画像処理をする。
表示部14は、例えば液晶ディスプレイであって、撮像部10によって得られた画像データや、操作画面等を表示する。
記憶部15は、CPU11によってシーン判定の際に参照される判定条件や、シーン判定によって判断されたシーン毎に対応付けられた撮像条件等を記憶する。
バッファメモリ部16は、撮像部10によって撮像された画像データ等を、一時的に記憶する。
バス18は、撮像部10と、CPU11と、操作部12と、画像処理部13と、表示部14と、記憶部15と、バッファメモリ部16と、通信部17とそれぞれ接続され、各部から出力されたデータ等を転送する。
記憶媒体20は、撮像装置1に対して着脱可能に接続される記憶部であって、例えば、撮像部10によって生成された(撮影された)画像データを記憶する。
図2に示す通り、CPU11は、プログラムが実行されることでCPU11の構成要素として機能する機能部として、メイン制御部110と、スルー画処理部111と、シーン解析部112と、シーン判定部113とを備える。
メイン制御部110は、測光素子105によって得られた分割領域毎の輝度信号が入力されると、この輝度信号に基づき、各分割領域の輝度値(以下、Bv(Brightness value)値という)を算出する。また、メイン制御部110は、レンズ駆動部104からズームレンズ101aのズームポジションを得る。
さらに、メイン制御部110は、一定間隔をあけて、連続的に得られるBv値{Bv(t−1)、Bv(t)、Bv(t+1)・・・}およびズームポジション{ZP(t−1)、ZP(t)、ZP(t+1)・・・}をシーン解析部112に出力する。
また、メイン制御部110は、測光素子105の分割領域毎に得られるBv値(Bv1、Bv2、・・・、Bv25)に基づき、全ての分割領域のBv値の総和を平均化した平均輝度値BvMean、全ての分割領域のBv値の中で最大である最大輝度値BvMax、および最小である最小輝度値BvMinを算出して、シーン判定部113に出力する。
以下、シーン解析部112について、図3を用いて詳細に説明する。図3は、シーン解析部112の構成例を示すブロック図である。
第1判定部112aは、現在(t)時点においてメイン制御部110によって得られたBv(t)とズームポジションZP(t)とを受け付けるとともに、第1バッファ112fにおいて一次的に記憶されていた1フレーム前のBv(t−1)とズームポジションZP(t−1)とを受け付ける。
第1バッファ112fは、メイン制御部11から連続的に入力されるBv値{Bv(t−1)、Bv(t)・・・}およびズームポジション{ZP(t−1)、ZP(t)・・・}を受け付け、メイン制御部11から第1判定部112aに出力されるBv(t)とズームポジションZP(t)のタイミングと合わせて、1フレーム前のBv(t−1)とズームポジションZP(t−1)を第1判定部112aに出力する。
なお、第1判定部112aはこの構成に限られず、第1バッファ112fに相当するバッファが第1判定部112aに内蔵されている構成であってもよい。例えば、第1判定部112aは、Bv(t)が入力されると、内蔵されているバッファにBv(t)を順次記憶させるとともに、入力されたBv(t)よりも過去のBv(t−1)をバッファから読み出す。これにより、第1判定部112aは、入力されたBv(t)と読み出したB(t−1)の両方を得る。
例えば、第1判定部112aは、閾値Th1を基準とした判断結果に基づき、Bv値の差分が閾値Th1以下である場合、微動状態であると判断して第1シーンチェンジ判定値JDG1=0を得る。一方、第1判定部112aは、判断結果に基づき、Bv値の差分が閾値Th1より大きい場合、変動状態であると判断して第1シーンチェンジ判定値JDG1=1を得る。この判断を以下の参照式に示す。
If (X(t)−X(t−1) > Th1;閾値)
JDG1=1(非静止) else JDG1=0(第2、3判定部へ)
第1判定部112aは、Bv値の差分に基づく判定結果およびズームポジションの差分に基づく判定結果が共に微動状態であった場合、第1シーンチェンジ判定値「JDG1=0」を総合判定部112dに出力する。一方、第1判定部112aは、Bv値の差分に基づく判定結果あるいはズームポジションの差分に基づく判定結果のうち少なくとも1つが変動状態であった場合、第1シーンチェンジ判定値「JDG1=1」を総合判定部112dに出力する。
一方、変動状態とは、画角の変動が微動状態であると判断される許容範囲を超えた状態をいう。つまり、撮像装置1によって撮像されたスルー画データ内における被写体の状態変化がもはや静止している状態ではない非静止状態であって、シーン判定部113による判定結果も変化する可能性が高い状態をいう。
以下、微動状態を静止状態とみなして、以下静止状態といい、第1シーンチェンジ判定値JDG=「0」で表わす。一方、変動状態を非静止状態といい、第1シーンチェンジ判定値JDG=「1」で表わす。
パターン解析部112dは、解析パターン1〜7のうち、予め決められた組み合わせに従って、輝度色差信号YUV{YUV(t−1)、YUV(t)、YUV(t+1)・・・}に基づき、パターン解析結果Y{Y(t−1)、Y(t)、Y(t+1)・・・}を算出し、第2判定部112bおよび第3判定部112cに出力する。また、パターン解析部112dは、得られたパターン解析結果を一次記憶部112fに一次的に記憶させる。
ここで、パターン解析部112dによって利用される解析パターンについて、図4を用いて説明する。図4は、輝度色差信号YUVの解析パターンを説明するための概略図である。
図4(b)は、分割領域のうち、中央部分の分割輝度色差信号{y(2,2)、y(2,3)・・・y(4,4)}の和を、パターン解析結果Yとして算出する解析パターンY2である。
図4(c)は、分割領域のうち、周端部分の分割輝度色差信号{y(1,1)、y(1,2)・・・y(4,4)}の和を、パターン解析結果Yとして算出する解析パターンY3である。
図4(d)は、分割領域のうち、左端部の分割輝度色差信号{y(1,1)、y(2,1)・・・y(5,1)}の和と、右端部の分割輝度色差信号{y(1,5)、y(2,5)・・・y(5,5)}の和との差分をパターン解析結果Yとして算出する解析パターン4である。また、パターン4は、分割領域のうち、上端部の分割輝度色差信号{y(1,1)、y(1,2)・・・y(1,5)}の和と、右の端部の分割輝度色差信号{y(5,1)、y(5,2)・・・y(5,5)}の和との差分も、パターン解析結果Yとして算出する。
図4(f)は、分割領域のうち、中央横方向部分の分割輝度色差信号{y(3,2)、y(3,3)、y(3,4)}の和と、中央縦方向部分の分割輝度色差信号{y(2,3)、y(3,3)、y(4,3)}の和との差分を、パターン解析結果Yとして算出する解析パターン6である。
図4(g)は、分割領域のうち、第1の横方向部分の分割輝度色差信号{y(2,1)・・・y(2,5)}の和、第2の横方向部分の分割輝度色差信号{y(4,1)・・・y(4,5)}の和、第1の縦方向部分の分割輝度色差信号{y(1,2)・・・y(5,2)}の和、第2の縦方向部分の分割輝度色差信号{y(1,4)・・・y(5,4)}の和の組み合わせに基づき、パターン解析結果Yを算出する解析パターン7である。
パターン解析部112dには、現在(t)時点においてスルー画処理部111によって得られた輝度色差信号YUV(t)を受け付けるとともに、第2バッファ112gにおいて一次的に記憶されていた1フレーム前の輝度色差信号YUV(t−1)を受け付ける。
また、パターン解析部112dは、上述の解析パターン1〜7のうち、予め決められた組み合わせに従って、輝度色差信号YUV{YUV(t−1)、YUV(t)、YUV(t+1)・・・}に基づき、パターン解析結果Y{Y(t−1)、Y(t)、Y(t+1)・・・}を算出し、第2判定部112bおよび第3判定部112cに出力する。
さらに、パターン解析部112dは、得られたパターン解析結果Yを第3バッファ112hに一次的に記憶させる。
第3バッファ112hは、パターン解析部112dから連続的に入力されるパターン解析結果Y{Y(t−1)、Y(t)、Y(t+1)・・・}を受け付け、パターン解析部112dから第3判定部112cに出力されるパターン解析結果Y(t)のタイミングと合わせて、(t)時点よりも過去の複数のパターン解析結果Y{Y(t−1)、Y(t−2)、Y(t−3)、Y(t−4)}を第3判定部112cに出力する。
なお、第1バッファ112fと同様、第2バッファ112gはパターン解析部112dに含まれる構成であってもよく、第3バッファ112hは第3判定部112cに含まれる構成であってもよい。
第2判定部112bは、現在と過去のパターン解析結果Yの差分[Y(t)−Y(t−1)]を算出し、この差分が予め決められている閾値Th2よりも大きいか否かを判断する。なお、第2判定部112bは、第1判定部112bにおいて用いられるBv値やズームポジションが検出された時点と同じタイミング((t)時点と(t−1)時点)で得られたパターン解析結果Yの差分を算出するものとする。
第2判定部112bは、1フレーム違いのパターン解析結果Yの差分と閾値Th2とを比較した判断結果に基づき、パターン解析結果Yの差分が閾値Th2以下である場合、静止状態であると判断して、第2シーンチェンジ判定値JDG2=0を得る。一方、第2判定部112bは、判断結果に基づき、パターン解析結果Yの差分が閾値Th2より大きい場合、非静止状態であると判断して、第2シーンチェンジ判定値JDG2=1を得る。この判断を以下の参照式に示す。
If (Y(t)−Y(t−1) > Th2;閾値)
JDG2=1(非静止) else JDG2=0(第3判定部へ)
また、第2判定部112bは、解析パターン4のパターン解析結果Yに基づき、スルー画データの画面内における上端部と下端部の輝度色差信号YUVを合計した値の時系列での変化が、右端部と左端部の輝度色差信号YUVを合計した値の時系列の変化に比べて大きいか否かを判断し、上端部と下端部の変化の方が大きい場合、スルー画データの画面内において、被写体がチルト方向(画像データの画面の上下方向)に変動していることを検出するチルト判定手段として機能する。
第2判定部112bは、これらのズーム判定手段、チルト判定手段およびパン判定手段を用いて得られたパターン解析結果Yの差分に基づき、画像データにおける撮像対象の変化量を算出し、得られた変化量が許容範囲内(閾値Th2以下)である場合、静止状態であると判断し、許容範囲を超えると(閾値Th2より大きい)、非静止状態であると判断するものであってもよい。
また、第3判定部112cは、互いに異なるタイミングの複数の過去の時点{(t−1)、(t−2)、(t−3)、(t−4)}におけるパターン解析結果Y{Y(t−1)、Y(t−2)、Y(t−3)、Y(t−4)}と、現在のパターン解析結果Y(t)の差分を、それぞれ算出する。また、第3判定部112cは、現在と過去のパターン解析結果Yの差分に対して、現在と過去の時間差に応じた重み付けを行い、時点(t)における判定結果Hを得る。
つまり、第3判定部112cは、過去と現在のパターン解析結果Yの1フレーム間の差分h1、2フレーム間のパターン解析結果Yの差分h2、3フレーム間のパターン解析結果Yの差分h3、および4フレーム間のパターン解析結果Yの差分h4のそれぞれに対して、重み係数(回帰係数)を乗算し、線形結合にて判定結果Hを得る。
以下に、第3判定部112cによる判定結果Hの演算式(式1)を示す。
If (H ≧ Th3;閾値) JDG3=1(非静止) else JDG3=0(静止)
If (JDG1=0 & JDG2=0 & JDG3=0)
JDG_all=0(静止) else JDG_all =1 (非静止)
また、第3判定部112cは、判定結果Hに基づき、シーンチェンジ情報の信頼度を算出し、メイン制御部110に出力する。この信頼度とは、画面内において被写体が変化している度合いを表わす情報であって、例えば、この判定結果Hが徐々に大きくなっている場合、時系列で観察して撮像対象の変化も徐々に大きくなっていることを表わしている。よって、この場合、シーンチェンジ情報が「1」(非静止状態)であることの信頼度が高い。また、この判定結果Hが徐々に小さくなっている場合、シーンチェンジ情報が「0」(静止状態)であることの信頼度が高い。また、判定結果Hが閾値Th3に比べて小さいほどシーンチェンジ情報が「0」(静止状態)であることの信頼度は高く、逆に、判定結果Hが閾値Th3に比べて大きいほどシーンチェンジ情報が「1」(非静止状態)であることの信頼度が高い。このようにして、判定結果Hの大きさに応じて、シーンチェンジ情報の信頼度のレベル(高、中、低)を表わすことができる。
図2に示す通り、シーン判定部113は、管制部114とオートシーン判定部115とを含む。
管制部114は、シーン解析部112によって得られたシーンチェンジ情報に基づき、オートシーン判定部115によって参照される判定条件Pの判定閾値Pthを制御する判定閾値制御処理を行う。ここで、判定条件Pとは、判定データ(Bv値、ズームポジション、Wb情報、顔検出情報)に応じて、判定データ毎に予め決められている判定閾値Pthを判断基準として、判定データが表わすシーンモードの特徴量を得る判定条件である。例えば、判定データである平均輝度値BvMeanに基づいて、撮像対象の特徴を表わす情報である「平均の明るさ」が判定閾値Pthである基準を満たしているか否かを判断する条件である。また、シーンモードとは、複数のシーンの種類に応じて予め決められており、このシーンに適した撮像条件が各シーンモードに対応付けられている。これらシーンモードには、それぞれ、最適なパラメータに設定された撮像条件が対応付けられている。
管制部114は、シーン解析部112によって得られたシーンチェンジ情報に基づき判定閾値Pth´を算出し、判定条件Pにおいて予め決められている判定閾値Pthと置き換える。また、管制部114は、下に示す演算式(式2)を用いて、判定閾値Pth´を算出する。
また、管制部114は、シーンチェンジ情報が「0」(静止状態)を表わす場合、判定条件P(例えば、P_Bv値、P_ズームポジション、P_WB情報、P_顔検出情報等)ごとに、判定データと初期設定値である判定閾値Pthとの大小関係を判断する。「現在(t)の判定データ>過去(t−1)の判定値」であった場合、管制部114は、シーン解析部112によって得られたシーンチェンジ情報に基づき、シーンチェンジ係数SGとして「+1」を得る。一方、「現在(t)の判定データ≦過去(t−1)の判定値」であった場合、管制部114は、シーンチェンジ係数SGとして「−1」を得る。そして、このようにして得られたシーンチェンジ係数SGに、各判定条件Pに応じて予め決められている許容値Rを乗じて、初期設定値である判定閾値Pthに加算する。これにより、シーンチェンジ情報が「0(静止情報)」である場合、判定データが変化している方向に判定閾値Pthをシフトさせることができる。例えば、判定データが減少方向に変化した場合、判定閾値Pthを低くし、判定データが増加方向に変化した場合、判定閾値Pthを高くすることができる。よって、判定データが判定閾値Pthを越えた(許容範囲を超えた)場合であっても、判定閾値P´thを超えない限り、オートシーン判定部115によって判定されるシーンモードが変化したと判断されないこととなる。
なお、この許容値Rが、上述の許容範囲として判定データ毎に予め決められている値である。
例えば、シーン「風景」の判定条件Pとしては、平均輝度値BvMeanが判定閾値Pth_(平均の明るさ)以上であって、最小輝度値BvMinが判定閾値Pth_(シャドー)以上、と予め決められている。
また、シーン「夜景」の判定条件Pとしては、平均輝度値BvMeanが判定閾値Pth_(平均の明るさ)未満であって、コントラスト(最大輝度値BvMax−最小輝度値BvMin)が判定閾値Pth_(コントラスト)以上、と予め決められている。
さらに、オートシーン判定部115は、管制部114から判定閾値Pth´が入力されると、対応する判定条件Pの判定閾値Pthを判定閾値Pth´に置き換えて、メイン制御部110から入力される判定データと判定閾値Pth´とを比較し、シーンを判定する。
例えば、オートシーン判定部15は、平均輝度値BvMeanが判定閾値Pth_(平均の明るさ)以上であった場合、「平均の明るさ」を示す情報の比較結果として「01」を得る。一方、平均輝度値BvMeanが判定閾値Pth_(平均の明るさ)未満であった場合、オートシーン判定部15は、「平均の明るさ」を示す情報の比較結果として「00」を得る。
さらに、オートシーン判定部115は、判定されたシーンモードと対応付けられている撮像条件を記憶部15から読み出し、メイン制御部110に出力する。
図5に示す通り、判定データの変化を示すグラグは、横軸を時間T、縦軸を判定データとして、判定データと判定閾値Pth´の関係について示す。以下、判定データとして平均輝度値BvMeanを用い、この平均輝度値BvMeanと判定閾値Pth_(平均の明るさ)とを比較する判定処理の一例について説明する。
図示の通り、1フレーム前の(t−1)時点において、判定データである平均輝度値BvMeanは判定閾値Pth以上である。このため、オートシーン判定部115は、「平均の明るさ」を示す情報の比較結果として「01」を得る。また、図示しないが、判定データとして最小輝度値BvMinが判定閾値Pth_(シャドー)以上である場合、オートシーン判定部115は、「シャドー」を示す情報の比較結果として「00」を得る。このように、シーン「風景」の判断条件(平均の明るさ:01 & シャドー:00)を満たす場合、オートシーン判定部115は(t−1)時点におけるシーンを「風景」と判断する。なお、オートシーン判定部115は、他の判定データについても同様にして判定閾値Pthと比較してそれぞれの比較結果を得ているものとする。
まず、光学系101に入射した光学像が、撮像素子102および測光素子105にそれぞれ入射される。撮像素子102に入射した光は光電変換され、A/D変換部103を介してスルー画データとしてCPU11に出力される。一方、測光素子105に入射した光は光電変換され、A/D変換部103を介して輝度信号としてメイン制御部110に出力される。
そして、スルー画処理部111は、スルー画データに基づき輝度色差信号YUV(t)を算出し、シーン解析部112に出力する。一方、メイン制御部110は、輝度信号に基づき分割領域毎のBv値(t)を算出し、シーン解析部112に出力するとともに、レンズ駆動部104から得られたズームポジションZP(t)をシーン解析部112に出力する。
次いで、シーン判定部112の第1判定部112aは、メイン制御部110から入力されたBv値{Bv(t)、Bv(t−1)}とズームポジション{ZP(t)、ZP(t−1)}に基づき、Bv値の差分が閾値Th1より大きいか否を判断する。そして、上述の参照式1に従って判断し、判断結果に応じた第1シーンチェンジ判定値JDG1を得る。なお、このとき、第1判定部112aは、ズームポジションが閾値Th´よりも大きいか否かの判断結果も合わせて行い、第1シーンチェンジ判定値JDG1を得る構成であってもよい。
また、第3判定部112cは、輝度色差信号YUV{YUV(t)、YUV(t−1)、YUV(t−2)、YUV(t−3)、YUV(t−4)}に基づきパターン解析部112dのよって算出されたパターン解析結果Y{Y(t−1)、Y(t−2)、Y(t−3)、Y(t−4)}を用いて判定結果Hを算出する。そして、第3判定部112cは、参照式3に従って判断し、判断結果に応じた第3シーンチェンジ判定値JDG3を得る。
そして、総合判定部112eは、第1シーンチェンジ判定値JDG1、第2シーンチェンジ判定値JDG2、および第3シーンチェンジ判定値JDG3に基づき、(t)時点のシーンチェンジ情報と信頼度を得て、メイン制御部110に出力する。
なお、ここでは、得られたシーンチェンジ情報は「0」(静止状態)とする。
シーン判定部113の管制部114は、(t)時点の判定データと、1フレーム前の(t−1)時点の判定データの大小関係を判断する。ここで、(t)時点の判定データの一例として平均輝度値BvMeanは、図5に示す通り(t−1)時点の平均輝度値BvMeanよりも小さいので、「現在(t)の判定データ≦過去(t−1)の判定値」となり、管制部114は、シーンチェンジ情報「0」に基づき、シーンチェンジ係数SGとして「−1」を得る。
よって、管制部114は、上述の(式2)に、SG=「−1」を代入して、判定閾値Pth´を得る。
従って、判定閾値Pth´は、初期設定値である判定閾値Pthよりも許容値のR分だけ小さい判定閾値PthMinとなる。
これにより、図5に示す通り、(t)時点における判定データは、初期設定値である判定閾値Pth以下であるが、判定閾値Pth´として得られた下限値PthMin以上である。このため、オートシーン判定部115は、判定条件Pの「平均の明るさ」を示す情報の比較結果として「01」を得る。
そして、オートシーン判定部115は、各判定データに基づく比較結果を組み合わせて、シーン判定を行う。例えば、判定条件Pとして、「平均の明るさ」を示す情報の比較結果が「01」で、「シャドー」を示す情報の比較結果が「00」であった場合、オートシーン判定部115は、シーンモードを「風景」と判断する。
しかし、このようにシーンモードが判定された撮像装置が、ゆっくりとパンを続けて同一の被写体を撮影している場合、数フレーム後においてオートシーン判定部による判定が「風景」あるいは「夜景」となる変更が繰り返されるおそれがあり、判定されるシーンモードが不安定となる問題がある。
従って、同一の撮像対象に対して撮像装置1をゆっくりとパンさせながら撮像している場合には、オートシーン判定部115によって判断されるシーンがいたずらに変動する事態を回避し、安定したシーン判定を実現することができる。
図6に示す通り、1フレーム前の(t−1)時点において、判定データである平均輝度値BvMeanは判定閾値Pth以下である。このため、オートシーン判定部115は、「平均の明るさ」を示す情報の比較結果として「00」を得る。また、図示しないが、コントラスト(最大輝度値BvMax−最小輝度値BvMin)が判定閾値Pth_(コントラスト)以上であり、オートシーン判定部115は、「コントラスト」を示す情報の比較結果として「01」を得る。これにより、オートシーン判定部115は、(t−1)時点におけるシーンモードが「夜景」であると判断する。
次いで、シーン判定部113の管制部114は、(t)時点の判定データと、1フレーム前の(t−1)時点の判定データの大小関係を判断する。ここで、(t)時点の判定データの平均輝度値BvMeanは、図6に示す通り、(t−1)時点の判定データよりも大きいので、「現在(t)の判定データ>過去(t−1)の判定値」となり、管制部114は、シーンチェンジ係数SGとして「+1」を得る。
よって、管制部114は、上述の(式2)に示すシーンチェンジ係数SGに「+1」を代入して、判定閾値Pth´を算出する。
従って、判定閾値Pth´は、初期設定値である判定閾値Pthよりも許容値のR分だけ大きい上限値PthMaxとなる。
そして、オートシーン判定部115は、各判定データに基づく比較結果を組み合わせて、シーン判定を行い、例えば、判定条件Pとして、「平均の明るさ」を示す情報の比較結果が「00」で、「コントラスと」を示す情報の比較結果が「01」であった場合、オートシーン判定部115は、シーンモードを「夜景」と判断する。
つまり、総合判定部112eは、第1判定部112aにおいて撮像対象の変化量が許容範囲を超えている判断された場合(第1シーンチェンジ情報JDG1が「1」の場合)、第2判定部112bおよび第3判定部112cの判断に関わらず、第1判定部112aによる判断を優先して、撮像対象の変化量が許容範囲を超えていると判断し、シーンチェンジ情報「1」を出力する。
また、総合判定部112eは、第2判定部112bにおいて撮像対象の変化量が許容範囲を超えている判断された場合(第2シーンチェンジ情報JDG2が「1」の場合)、第3判定部112cの判断に関わらず、第2判定部112bによる判断を優先して撮像対象の変化量が許容範囲を超えていると判断し、シーンチェンジ情報「1」を出力する。
また、第1判定部112aによって判定に利用されるBv値やズームポジション等は、オートシーン判定部115によって判定される判定データであることから、シーンモードの変化に直接関係する。このため、第1判定部112aの判定結果を優先することによって、シーンモードの判断基準(判定閾値Pth)を直接制御することができる。
さらに、第3判定部112cは、判定結果Hを算出することで、時系列に観察して得られる撮像対象の累積的な変化に基づき、撮像対象の変化が許容範囲内であるか否かを判断することができる。これにより、本当に撮像対象が変化したか否かをより高い制度で判断することができる。
これにより、より高い精度で撮像対象の変化量が許容範囲内であるか否かを判断することができる。
さらに、上記実施形態において、輝度信号を測光素子105によって得る例を用いて説明したが、本発明はこれに限られず、例えば、撮像素子102を用いて得る構成であってもよい。
例えば、第2判定部112bは、1フレーム以上の間隔で得られたパターン解析結果Yの差分に基づき、パターン解析結果Yの差分が閾値Th2より大きいか否かを判断して、上述の参照式2に従って第2シーンチェンジ判定値JDG2を得る構成であってもよい。
また、第3判定部112cは、(t)時点のパターン解析結果Y(t)と、互いにフレーム間隔が異なる時点の過去のパターン解析結果Y{Y(t−1)・・・Y(t−n)}に基づき判断結果Hが、閾値Th3以上か否かを判断して、上述の参照式3に従って第3シーンチェンジ判定値JDG3を得る構成であってもよい。
Claims (6)
- 光学系による光学像を撮像素子に結像させて前記光学像に基づく画像データを生成する撮像部を選択された撮像条件に従って制御する制御部と、
前記撮像部による撮像によって得られた情報に基づき、撮像対象の特徴を表わす情報が判定基準を満たすか否かを判断し、前記判定基準を満たす場合、予め決められている撮像対象に応じた前記撮像条件を前記制御部の前記撮像条件として選択する判定部と、
前記撮像部による撮像によって得られた情報に基づき、前記画像データにおける前記撮像対象の変化量を算出し、前記判定部によって選択された前記撮像条件が変更されない変化量として許容されている許容範囲内に前記撮像対象の変化量があるか否かを判断した場合、前記変化量が許容範囲内であることを表わす識別情報を生成する解析部と、
前記解析部によって前記識別情報が生成された場合、前記判定部によって選択された前記撮像条件が変更されない値に前記判定基準を変更する管制部と
を備えることを特徴とする撮像装置。 - 前記制御部は、
前記画像データに基づき、前記撮像対象の明るさを表わす輝度信号を生成し、
前記解析部は、
異なるタイミングで得られた複数の前記輝度信号の差分に基づき、前記撮像対象の変化量が許容範囲内であるか否かを判断する第1判定部を含むことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。 - 前記第1判定部は、
前記光学系に含まれるレンズの位置を表わす位置情報であって、異なるタイミングに得られた複数の前記位置情報に基づき、前記撮像対象の変化量が前記許容範囲内であるか否かを判断することを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。 - 前記制御部は、
前記画像データに基づき輝度色差信号を生成し、
前記解析部は、
異なるタイミングで得られた複数の前記輝度色差信号の差分に基づき、前記撮像対象の変化量が前記許容範囲内であるか否かを判断する第2判定部を含むことを特徴とする請求項1から3のうちいずれか一項に記載の撮像装置。 - 前記制御部は、
前記画像データに基づき輝度色差信号を生成し、
前記解析部は、
異なる時間間隔で得られた複数の前記輝度色差信号の差分に対して、前記時間間隔毎に異なる重み係数を乗算して得られる情報に基づき、前記撮像対象の変化量が前記許容範囲内であるか否かを判断する第3判定部を含むことを特徴とする請求項1から4のうちいずれか一項に記載の撮像装置。 - 前記制御部は、
前記画像データに基づき、前記撮像対象の明るさを表わす輝度信号を生成するとともに、前記画像データに基づき輝度色差信号を生成し、
前記解析部は、
異なるタイミングで得られた複数の前記輝度信号の差分に基づき、前記撮像対象の変化量が許容範囲内であるか否かを判断する第1判定部と、
異なるタイミングで得られた複数の前記輝度色差信号の差分に基づき、前記撮像対象の変化量が前記許容範囲内であるか否かを判断する第2判定部と、
異なる時間間隔で得られた複数の前記輝度色差信号の差分に対して、前記時間間隔毎に異なる重み係数を乗算して得られる情報に基づき、前記撮像対象の変化量が前記許容範囲内であるか否かを判断する第3判定部とを含み、
前記第1判定部において前記撮像対象の変化量が前記許容範囲外であると判断した場合、前記第2判定部および前記第3判定部の判断に関わらず、当該第1判定部による判断を優先して許容範囲外であると判断し、
前記第2判定部において前記撮像対象の変化が許容範囲外であると判断した場合、前記第3判定部の判断に関わらず、第2の判定部による判断を優先して許容範囲外であると判断する
ことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
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